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審決分類 審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正しない A63F
審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正しない A63F
管理番号 1266817
審判番号 訂正2012-390075  
総通号数 157 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-01-25 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2012-06-11 
確定日 2012-11-26 
事件の表示 特許第4441955号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本件審判の請求に係る特許第4441955号(以下「本件特許」という。)の経緯は以下のとおりである。
平成11年7月26日:特許出願(特願平11-210094号)
平成22年1月22日:設定登録(請求項数:1)
平成24年6月12日:本件審判の請求(訂正2012-390075号)
平成24年7月20日:訂正拒絶理由の通知(平成24年7月25日発送)
平成24年8月22日:意見書の提出

2.訂正事項
本件特許の訂正(以下「本件訂正」という。)は、次の訂正事項からなる。
(1)訂正事項1
本件の特許請求の範囲の請求項1における、
「前記選択されたラウンド数を遊技者に報知しない」を
「前記選択されたラウンド数を前記図柄表示器や音声で遊技者に報知しない」と訂正する。

(2)訂正事項2
本件の発明の詳細な説明の段落0005に、2箇所存在する、
「選択されたラウンド数を遊技者に報知しない」を
「選択されたラウンド数を図柄表示器や音声で遊技者に報知しない」と訂正する。

3.当審の判断
(1)上記訂正事項1について
ア 特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当するか否か
訂正前の請求項1の記載において、「前記選択されたラウンド数を遊技者に報知しない」と記載されているとおり、選択されたラウンド数は遊技者には報知されないものと限定されており、これは、選択されたラウンド数そのもの(本件特許の実施例で考えた場合、10ラウンド、14ラウンド、15ラウンドから選択されたラウンド数)を、いかなる態様であっても報知しないことを意味していると解することができる。
しかしながら、訂正後の請求項1のように「図柄表示器や音声で遊技者に報知しない」と、遊技者に報知を行わない報知手段を限定することによって、上記限定された報知手段以外の報知手段(例えば、ラウンド数専用の表示器)によって選択されたラウンド数を遊技者に報知してもよい、つまり、選択されたラウンド数を遊技者に報知することができる遊技機を包含することとなった。
よって、本訂正は、訂正前には「選択されたラウンド数の報知を行わない遊技機」であったものを「選択されたラウンド数の報知を行うことができる遊技機」とするものであって、特許請求の範囲に記載された事項により特定される発明を異なる目的を有する発明に訂正しようとするものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当しない。
なお、請求人は、上記意見書において、願書に添付した明細書(以下、「明細書」という。)の段落0022の記載「尚、前記選定されたラウンド数は、遊技者に表示器や音声等を介して報知しないので、この段階において、遊技者は有利状態になるか否か判らない。」を根拠に、「表示器と音声については明確に記載されているが、それ以外の報知手段が記載されないから、他の報知手段を包含することは新規事項の追加に該当することとなり、それゆえ『ラウンド数専用の表示器』のような報知手段がさらに存在することは考えられず、報知手段を「図柄表示器や音声」に限定することは妥当である」と、上記訂正拒絶理由の通知に対して反論している。
しかしながら、明細書の段落0022には、報知手段として「表示器や音声等」と記載されており、この「等」は、例えば広辞苑によれば「複数を表し、また、同類の他を省略するのに用いる語。」であるから、この部分は「表示器や音声や同類の他の報知手段」と解することが妥当である。
そして、「表示器や音声等」からなる報知手段のうち、「等」を省いて「表示器や音声」のみに限定することは、「等」という語句が表現していた「同類の他の報知手段」によって、「選択されたラウンド数を遊技者に報知する」ことを可能にするものにほかならない。
したがって、上記の請求人の主張は当を得ないものである。
以上のことより、上記訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第1号の規定に適合せず、当該訂正を特許請求の範囲の減縮を目的とするものと認めることはできない。

イ 明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正に該当するか否か
訂正前の発明特定事項である「前記選択されたラウンド数を遊技者に報知しない」において、明瞭でない文言はなく、文章全体としても、文意は明瞭に理解することができ、この文章によって請求項全体の記載が明瞭でなくなることもない。
また、当該記載に対応する明細書の段落0022の記載「尚、前記選定されたラウンド数は、遊技者に表示器や音声等を介して報知しないので、この段階において、遊技者は有利状態になるか否か判らない。」という本件の発明の実施例の態様を端的に表現しているものであるから、本訂正が明瞭でない記載の釈明を目的としたという請求人の主張は採用できない。
よって、上記訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第3号の規定に適合せず、当該訂正を明瞭でない記載の釈明を目的とするものと認めることはできない。

ウ その他の目的に該当するか否か
上記訂正事項1は、誤記の訂正を目的とする訂正でなく(特許法第126条第1項ただし書第2号)、また、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものにすること(請求項間の引用関係の解消)を目的とする訂正でない(特許法第126条第1項ただし書第4号)。

エ 小括
上記ア?ウにおいて検討したように、上記訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書各号のいずれにも該当しない。

(2)上記訂正事項2について
上記訂正事項1は、上記3.(1)において検討したように訂正の要件を満たすものでない。
そうすると、訂正の要件を満たさない訂正事項1に整合させる内容の訂正を行う上記訂正事項2は、明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正に該当しない。

4.むすび
以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第1項の規定に適合しないので、当該訂正を認めることはできない。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2012-09-27 
結審通知日 2012-10-01 
審決日 2012-10-17 
出願番号 特願平11-210094
審決分類 P 1 41・ 853- Z (A63F)
P 1 41・ 851- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 西田 光宏  
特許庁審判長 長崎 洋一
特許庁審判官 秋山 斉昭
吉村 尚
登録日 2010-01-22 
登録番号 特許第4441955号(P4441955)
発明の名称 遊技機  
代理人 犬飼 達彦  
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