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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 C08L
管理番号 1268017
審判番号 不服2010-22232  
総通号数 158 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-02-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-10-04 
確定日 2012-12-28 
事件の表示 特願2004-166717「耐衝撃性に優れる金属被覆フィルム用樹脂組成物の製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成17年11月4日出願公開、特開2005-307141〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成16年6月4日(優先権主張 平成16年3月25日)の出願であって、平成21年5月21日付けで拒絶の理由が通知され、同年7月30日に意見書及び手続補正書が提出されたが、平成22年7月8日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年10月4日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。

第2 本願発明
本願の請求項1に係る発明は、平成21年7月30日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲及び明細書(以下、「本願明細書等」という。)の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものと認める。(以下、上記請求項1に係る発明を、「本願発明」という。)

「ポリエステル樹脂(A)、ゴム状弾性体樹脂(B)、およびポリエステルと水分子を副成せず共有結合可能な官能基含有ユニットを有するポリオレフィン系共重合体樹脂(C)の少なくとも3種の樹脂からなり、溶融混練によりポリエステル樹脂(A)中にゴム状弾性体樹脂(B)を微細分散させた構造を有する樹脂組成物の製造方法であって、ポリエステル樹脂(A)100質量部に対してゴム状弾性体樹脂(B)が1?30質量部であり、ポリオレフィン系共重合体樹脂(C)が0.1?10質量部であり、さらにゴム状弾性体樹脂(B)と前記ポリオレフィン系共重合体樹脂(C)の混合比が10:1?10:5の範囲であって、前記ポリエステル樹脂の固有粘度が0.5?1.5dl/gの範囲、含有水分値が200ppm以下、かつポリエステル鎖末端がカルボン酸残基(-COOH)及び/又は水酸基(-OH)であって、前記ポリオレフィン系共重合体樹脂(C)をポリエステルと共有結合可能な官能基ユニットとして、エポキシ基含有ユニット及び/又は無水マレイン酸含有ユニットを10質量%以下含有するポリオレフィン系共重合体樹脂である樹脂組成を溶融混練して樹脂組成物を製造するに際し、樹脂温度をポリエステル樹脂(A)の融点+5℃?+50℃の範囲とし、少なくとも80sec^(-1)以上の剪断速度を加えることを特徴とする耐衝撃性に優れた金属被覆フィルム用樹脂組成物の製造方法。」

第3 原査定における拒絶の理由
原査定の拒絶の理由とされた、平成21年5月21日付け拒絶理由通知書に記載した理由2の概要は、請求項1?4に係る発明は、引用文献1、2に記載の発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

第4 当審の判断
1.刊行物
特開2003-113292号公報(以下、「引用文献」という。(原審での引用文献2))

2.引用文献の記載事項
ア.「【請求項1】 固有粘度が0.5?2.0dl/gであるポリエステル樹脂(A)、ゴム状弾性体(B)、及びエポキシ基含有ユニットを10質量%以下含有するポリオレフィン系樹脂(C)を含む樹脂組成物であって、ポリエステル樹脂(A)100質量部に対してゴム状弾性体(B)が0.5?50質量部であり、ゴム状弾性体(B)100質量部に対してポリオレフィン系樹脂(C)が1?100質量部であることを特徴とする金属被覆用樹脂組成物。
【請求項2】 ポリエステル樹脂(A)の固有粘度が0.8?1.1dl/gであることを特徴とする請求項1記載の金属被覆用樹脂組成物。
【請求項3】 ゴム状弾性体(B)とポリエステル樹脂(A)の伸張粘度比が0.4以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属被覆用樹脂組成物。
【請求項4】 前記ポリオレフィン系樹脂(C)が、エポキシ基以外の極性基を有する第3のユニットを40質量%以下含有していることを特徴とする請求項1?3に記載の金属被覆用樹脂組成物。
【請求項5】 前記エポキシ基含有ユニットのトータル量が、樹脂組成物全
量の0.1質量%以下であることを特徴とする請求項1?4に記載の金属被覆用樹脂組成物。
【請求項6】 請求項1?5に記載の樹脂組成物からなるフィルム層を少なくとも1層有してなる金属被覆用樹脂フィルム。
【請求項7】 請求項6記載の金属被覆用樹脂フィルムを少なくとも片面に被覆してなる金属板。
【請求項8】 請求項7記載の金属板を扱き加工してなる金属容器。
」(特許請求の範囲)

イ.「【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、耐衝撃性、耐薬品性、成形性、耐熱性、ガスバリヤ性、金属との密着性に優れ、さらに、連続扱き加工しても、白化して外観を低下させたり、耐衝撃性が低下しない、金属被覆用樹脂組成物を提供することである。さらに、本樹脂組成物を使用した金属被覆用樹脂フィルム、本樹脂フィルムを被覆した金属板及び本金属板を扱き加工してなる金属容器を提供する。」(段落【0005】)

ウ.「本発明のポリエステル樹脂(A)は、これらの残基の組み合わせより構成されていればよいが、中でも芳香族ジカルボン酸残基とジオール残基より構成される芳香族ポリエステル樹脂であることが好ましい。」(段落【0014】)

エ.「本発明の樹脂組成物には、耐衝撃性を向上する目的で、ゴム状弾性体(B)が、ポリエステル樹脂(A)100質量部に対して、0.5?50質量部添加されなければならない。0.5質量部未満では、耐衝撃性が十分に発揮できない。また、50質量部超では、耐熱性が低下し、レトルト処理等で変形する。耐衝撃性及び耐熱性のバランスから、特に好ましいゴム状弾性体(B)の添加量は、ポリエステル樹脂(A)100質量部に対して、10?25質量部である。」(段落【0019】)

オ.「本発明の樹脂組成物には、ゴム状弾性体(B)の分散性を向上する目的で、エポキシ基含有ユニットを10質量%以下含有するポリオレフィン系樹脂(C)を含有していなければならない。ポリオレフィン系樹脂(C)は、(式2)のユニットとエポキシ基含有ユニットから構成される。本発明で使用するポリオレフィン系樹脂(C)は、これらのユニットの単数もしくは複数の共重合体でも、また、ユニットが樹脂単位で共重合化される共重合体であってもよい。
・・・
ポリオレフィン系樹脂(C)内に、エポキシ基含有ユニットを含有することにより、ポリエステル樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(C)との間を共有結合により結合でき、分散性が向上できると同時に、連続扱き加工で被膜温度が上昇しても、安定してミクロな分散状態が保持できる。エポキシ基含有ユニットが10質量%超では、エポキシ基とポリエステル樹脂(A)との間で反応が進行しすぎて、ポリエステル系樹脂(A)の伸張粘度が増加し、製膜工程で加わる比較的小さな伸張応力でも長手方向に配向する場合がある。この結果、既述の扱き加工時のフィルム疵、耐衝撃特性の低下、あるいは、金属と被膜との密着性低下が生じる場合がある。」(段落【0024】?【0025】)

カ.「ポリオレフィン系樹脂(C)の添加量は、ゴム状弾性体(B)100質量部に対して1?100質量部でなければならない。1質量部未満では、ゴム状弾性体(B)を十分に微細に分散できない。100質量部超では、相溶化剤として機能しなかった余剰のポリオレフィン系樹脂(C)が、ポリエステル樹脂(A)マトリックス内に多数相を構成し、耐熱性等の物性を低下させる場合がある。ポリオレフィン系樹脂(C)の好ましい添加量範囲は、ポリオレフィン系樹脂(C)内のエポキシ基含有ユニットの含有量に応じて決定される。樹脂組成物の全質量に対し、エポキシ基含有ユニットが0.1質量%以下、より好ましくは0.05質量%以下になるように、エポキシ基含有ユニットの含有量に応じてポリオレフィン系樹脂(C)を添加することが望ましい。エポキシ基含有ユニットの含有量を当該範囲に制御することにより、エポキシ基とポリエステル樹脂(A)間の反応度を適正に制御でき、より確実にポリオレフィン系樹脂(C)の溶融粘度増加を抑制して、ゴム状弾性体(B)相の流れ方向への配向を防止できる。」(段落【0031】)

キ.「本発明の樹脂組成物は、公知の各種混合機を用いて、各成分を所定の温度、例えば200?350℃で、溶融混練することにより、製造することができる。公知の各種混合機を例示すれば、各種押出機、ブラベンダー、ニーダー、バンバリーミキサー等が挙げられる。」(段落【0032】)

ク.「表1に示すように、ポリエステル樹脂(A)として、ポリエチレンテレフタレート(PET、イソフタル酸共重合比:8mol%)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ゴム状弾性体(B)として、エチレン-プロピレンゴム(EPR)、エチレン-ブテンゴム(EBM)、エポキシ基含有ユニットを10質量%以下含有するポリオレフィン系樹脂(C)として、エチレン系共重合体(住友化学(株)製2C(エチレン-グリシジルメタクリレート共重合体:E-GMA)及び7L(エチレン-酢酸ビニル-グリシジルメタクリレート共重合体:E-VA-GMA))を使用した。
【表1】

」(段落【0048】?【0049】)

ケ.「(実施例1?9)本発明の樹脂組成物の各成分(A)、(B)、(C)を、表2の配合でV型ブレンダーを使用してドライブレンドし、2軸押し出し機で260℃(実施例9のみ240℃)で溶融混練した。本樹脂組成物を液体窒素温度で破断した後、130℃メタキシレンで30分間浸漬して、ゴム状弾性体(B)を溶解した。当該片をSEM観察した結果、ドメイン径はいずれも800nmであった。」(段落【0050】)

コ.「【表2】

(実施例10?18、比較例5)
密着性と耐衝撃性が良好であった実施例1?9及び比較例4の樹脂フィルムを被覆したTFSを以下の条件で絞り扱き(DI)加工した。連続して150缶を製缶したが、いずれの供試材でも製缶時のトラブルはなかった。」(段落【0063】?【0064】)

3.引用文献に記載された発明
引用文献には、摘示ア及びイより、特定の成分を有する「金属被覆用樹脂組成物」であって、耐衝撃性に優れたものが記載され、かかる組成物の製造方法とし、摘示キより200?350℃の温度で溶融混練して製造することが記載されていることから、以下の発明が記載されているといえる。

「固有粘度が0.5?2.0dl/gであるポリエステル樹脂(A)、ゴム状弾性体(B)、及びエポキシ基含有ユニットを10質量%以下含有するポリオレフィン系樹脂(C)を含む樹脂組成物であって、ポリエステル樹脂(A)100質量部に対してゴム状弾性体(B)が0.5?50質量部であり、ゴム状弾性体(B)100質量部に対してポリオレフィン系樹脂(C)が1?100質量部であることを特徴とする耐衝撃性に優れた金属被覆用樹脂組成物を200?350℃の温度で溶融混練することにより製造する方法」の発明(以下、「引用発明」という。)

4.対比・判断
引用発明の「金属被覆用樹脂組成物」は、摘示オ及びカから、「ポリエステル樹脂(A)」中に「ゴム状弾性体(B)」を微細分散させた構造を有しているものであって、そして、本願発明の「金属被覆フィルム用樹脂組成物」に相当するものである。
引用発明の「ポリエステル樹脂(A)」、「ゴム状弾性体(B)」、及び「エポキシ基含有ユニットを10質量%以下含有するポリオレフィン系樹脂(C)」は、それぞれ本願発明の「ポリエステル樹脂(A)」、「ゴム状弾性体樹脂(B)」、及び「ポリエステルと水分子を副成せず共有結合可能な官能基含有ユニットを有するポリオレフィン系共重合体樹脂(C)」に相当することは明らかである。
引用発明における「ポリエステル樹脂(A)」の固有粘度は、本願発明の「ポリエステル樹脂(A)」の固有粘度と重複一致しており、また、ポリエステル鎖末端がカルボン酸残基(-COOH)及び/又は水酸基(-OH)であることは、摘示ウ及びクの記載から明らかである。
引用発明における「ゴム状弾性体(B)」及び「ポリオレフィン系樹脂(C)」の質量部並びに「ゴム状弾性体(B)とポリオレフィン系樹脂(C)」の混合比は、本願発明の「ゴム状弾性体樹脂(B)」及び「ポリオレフィン系共重合体樹脂(C)」の質量部並びに「ゴム状弾性体樹脂(B)とポリオレフィン系共重合体樹脂(C)」の混合比と重複一致している。
引用発明における溶融混練に際しては、摘示キ及びケより、2軸押し出し機等の混合機が使用されることから、溶融混練に際して樹脂組成物に剪断速度を加えることは明らかであり、また、溶融混練の際の樹脂温度は、使用するポリエステル樹脂(A)の融点である235℃または210℃(摘示ク)よりも高い温度である260℃または240℃(摘示ケ)で実施しており、その温度は、本願発明における溶融混練の際の「樹脂温度をポリエステル樹脂(A)の融点+5℃?+50℃の範囲」との規定と重複一致している。

してみると、本願発明と引用発明とを対比すると、両者は、
「ポリエステル樹脂(A)、ゴム状弾性体樹脂(B)、およびポリエステルと水分子を副成せず共有結合可能な官能基含有ユニットを有するポリオレフィン系共重合体樹脂(C)の少なくとも3種の樹脂からなり、溶融混練によりポリエステル樹脂(A)中にゴム状弾性体樹脂(B)を微細分散させた構造を有する樹脂組成物の製造方法であって、ポリエステル樹脂(A)100質量部に対してゴム状弾性体樹脂(B)が1?30質量部であり、ポリオレフィン系共重合体樹脂(C)が0.1?10質量部であり、さらにゴム状弾性体樹脂(B)と前記ポリオレフィン系共重合体樹脂(C)の混合比が10:1?10:5の範囲であって、前記ポリエステル樹脂の固有粘度が0.5?1.5dl/gの範囲、かつポリエステル鎖末端がカルボン酸残基(-COOH)及び/又は水酸基(-OH)であって、前記ポリオレフィン系共重合体樹脂(C)をポリエステルと共有結合可能な官能基ユニットとして、エポキシ基含有ユニット及び/又は無水マレイン酸含有ユニットを10質量%以下含有するポリオレフィン系共重合体樹脂である樹脂組成を溶融混練して樹脂組成物を製造するに際し、樹脂温度をポリエステル樹脂(A)の融点+5℃?+50℃の範囲とし、剪断速度を加えることを特徴とする耐衝撃性に優れた金属被覆フィルム用樹脂組成物の製造方法。」
で一致し、以下の点で相違する。

相違点1:本願発明では、ポリエステル樹脂(A)の含有水分値が200ppm以下と規定するが、引用発明では、そのような規定がなされていない点。

相違点2:本願発明では、溶融混練の際の剪断速度を、少なくとも80sec^(-1)以上と規定するが、引用発明では、そのような規定がなされていない点。

上記相違点について検討する。
相違点1について:
引用文献の摘示オには、「エポキシ基含有ユニットを含有することにより、ポリエステル樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(C)との間を共有結合により結合でき、分散性が向上できる」と記載され、引用発明では、エポキシ基がポリエステル樹脂と結合することにより、ゴム状弾性体(B)の分散性が向上するものと解される。
また、本願明細書等には、「ポリエステル樹脂(A)の含有水分が200ppm以上では、ポリオレフィン系共重合体樹脂(C)中のポリエステルと共有結合するエポキシ基等の官能基含有ユニットと反応する可能性が有り、本来反応するポリエステル樹脂(A)との結合が不可となり相溶化剤としての効果が低減され、結果として微細分散化が達成できなくなる場合があるため好ましくない。」(段落【0048】)と記載されており、本願発明においても、エポキシ基がポリエステル樹脂と結合することにより、ゴム状弾性体樹脂(B)の分散性が向上するものと解される。
したがって、ポリエステルとポリオレフィンのエポキシ基との共有結合が、上記分散性の向上に寄与しているといえる。
そして、エポキシ基が水との反応性が高いことは周知であるから、水分の存在はポリエステルとポリオレフィンのエポキシ基との共有結合の形成を阻害することは理解でき、該共有結合を形成するために水分量を少なく調整することは、周知の課題といえる。
ここで、引用文献の実施例からは、摘示ケより、分散性の尺度であるドメイン径に関し、800nm(=0.8μm)を達成しており、この値は本願発明の実施例におけるドメイン平均径0.8μmと同等の値となっている。
そうであれば、引用発明においても本願発明と同程度のポリエステルとポリオレフィンのエポキシ基との共有結合が形成されていると推測できるから、かかる共有結合の形成を阻害する水に関する含有水分値は同程度、すなわち、200ppm以下である蓋然性が高く、相違点1は実質的な相違点とは認められない。または、該水分値が同程度でなくとも、上述したとおり、水分量を少なく調整することは周知の課題であるから、そのようなことは、本願発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)であれば容易に想到し得ることと認められ、また、このことにより、格別予期し難い顕著な効果が奏されるとも認められない。

相違点2について:
樹脂の溶融混練における剪断速度として、80sec^(-1)以上の値は通常に採用されている値であり(特開2002-194115号公報(【0050】、【0064】)、特開2002-134353号公報(【0019】)、国際公開第2001/72872号(18頁17?23行)、特開平5-179113号公報(【0017】、【0018】)参照)、そして、剪断速度の値を大きくすることで、物理的により微細な分散状態が期待されることは技術常識といえるから、微細な分散状態を達成するために樹脂の溶融混練における剪断速度を80sec^(-1)以上と規定することは、当業者であれば容易に想到し得ることと認められ、また、かかる規定により、格別予期し難い顕著な効果が奏されるとも認められない。

よって、本願発明は、引用文献に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

第5 むすび
以上のとおりであるので、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができず、本願発明についての原査定の拒絶の理由は妥当なものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2012-10-15 
結審通知日 2012-10-23 
審決日 2012-11-07 
出願番号 特願2004-166717(P2004-166717)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (C08L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 宮本 純  
特許庁審判長 田口 昌浩
特許庁審判官 小野寺 務
近藤 政克
発明の名称 耐衝撃性に優れる金属被覆フィルム用樹脂組成物の製造方法  
代理人 椎名 彊  

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