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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G01B
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 G01B
管理番号 1268624
審判番号 不服2011-4265  
総通号数 159 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-03-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-02-25 
確定日 2013-01-29 
事件の表示 特願2006-541685「三次元分光的符号化撮像のための方法と装置」拒絶査定不服審判事件〔平成17年6月16日国際公開、WO2005/054780、 平成19年5月17日国内公表、特表2007-512541、 請求項の数(36)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本件出願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 【第1-手続経緯の概要】
本件審判請求及び本件出願手続の概要は、次のとおりである。
平成16年11月24日:国際特許出願
(優先日:平成15年11月28日、米国
60/525684 、US)
平成18年 5月29日:国内書面提出
平成18年 7月20日:翻訳文提出
平成19年11月 7日:審査請求・補正書提出
平成22年 3月23日:原審拒絶理由の通知(起案日:同年同月15日)
平成22年 9月22日:意見書・補正書提出
平成22年10月26日:拒絶査定の謄本送達(起案日:同年同月20日)
平成23年 2月25日:審判請求
平成24年 6月26日:当審拒絶理由の通知(起案日:同年同月19日)
平成24年12月25日:意見書・補正書提出

【第2-本件出願に係る発明】
本件出願の請求項1?36に係る発明は、平成22年9月22日付け補正により補正された特許請求の範囲に記載されたとおりのものであり、それらのうち、独立形式請求項1、15、20、28に係る発明は、次のとおりのものと認める。
「【請求項1】
試料の少なくとも1つの部分に関係する情報を提供する方法であって、
試料上に提供される少なくとも1つの特定の電磁放射の少なくとも2つの波長をスペクトル的に分散し、前記少なくとも1つの部分の複数の横方向の位置のうちの少なくとも1つの横方向の位置を決定するのに前記少なくとも2つの波長のそれぞれを、利用すること、
前記試料から戻った少なくとも1つの第1の電磁放射と基準から戻った少なくとも1つの第2の電磁放射の間の少なくとも1つの相対位相を取得して、前記少なくとも1つの部分の少なくとも1つの相対深さ位置を決定すること、および
前記横方向の位置のそれぞれおよび前記少なくとも1つの相対深さ位置に基づいて、前記少なくとも1つの部分の情報を提供すること、を備える方法。」
「【請求項15】
試料に関係する3次元情報を取得するための方法であって、
前記試料を含むサンプルアームから、前記試料に提供された横方向にスペクトル的に分散された電磁放射に基づいて、少なくとも1つの第1の電磁放射を受けること、
基準アームから、互いに異なる第1経路長と第2経路長に基づいて、少なくとも1つの第2の電磁放射を受けること、
前記第1および第2電磁放射に基づいて干渉情報を発生すること、および
前記試料に関係する前記3次元情報を、前記干渉情報の関数として提供すること、を備える方法。」
「【請求項20】
試料の少なくとも1つの部分に関係する3次元画像化情報を提供する装置であって、
試料上に提供される少なくとも1つの特定の電磁放射の少なくとも2つの波長を提供して、前記少なくとも1つの部分の複数の横方向の位置のうちの少なくとも1つの横方向の位置を、前記少なくとも2つの波長のそれぞれを使用して、決定するように構成された少なくとも1つの第1の手段、
試料から戻った少なくとも1つの第1の電磁放射と、基準から戻った少なくとも1つの第2の電磁放射の間の少なくとも1つの相対位相を取得して、前記部分の相対深さ位置を決定するように構成された少なくとも1つの第2の手段、および
前記横方向の位置および前記相対深さ位置に基づいて、前記部分の情報を提供するように構成された少なくとも1つの第3の手段、を備える装置。」
「【請求項28】
試料に関係する3次元情報を取得するための装置であって、
前記試料を含むサンプルアームから、前記試料に提供された横方向にスペクトル的に分散された電磁放射に基づいて、少なくとも1つの第1の電磁放射、および基準アームから、互いに異なる第1経路長と第2経路長に基づいて、少なくとも1つの第2の電磁放射、を受けるように構成された少なくとも1つの第1の手段、
前記第1および第2電磁放射に基づいて干渉情報を発生するように構成された少なくとも1つの第2の手段、および
前記試料に関係する前記3次元情報を、前記干渉情報の関数として提供するように構成された少なくとも1つの第3の手段、を備える装置。」

【第3-原査定の拒絶理由(容易想到性)についての当審の見解】
原査定の拒絶理由の概要は、平成22年9月22日付け補正により補正された特許請求の範囲の請求項1?36に係る発明は、本件出願優先日前に日本国内おいて頒布された刊行物である特表2002-505434号公報(以下、「引用文献1」という)に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

引用文献1には、次のことが記載されている。
「【特許請求の範囲】
【請求項1】
必要な身体領域へ移動することが可能なプローブを備えた共焦点顕微鏡システムであって、前記プローブが、前記領域を1次元に沿ってのびる光の共焦点スペクトルで照射する手段と、前記スペクトルを別の次元に沿って移動させ、前記光の反射された共焦点スペクトルを測定することにより被検物の前記領域の画像を得る手段とを有することを特徴とする共焦点顕微鏡システム。
【請求項2】
前記プローブが、柔軟で光を誘導する部材の端部に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記部材が光ファイバであることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記プローブを前記別の次元において移動するために、前記ファイバが回転可能または移動可能であることを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記スペクトルを移動するための前記手段が、前記プローブを光学的または物理的に移動することにより、前記スペクトルを備えた画像平面を移動するための手段を有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記スペクトルを前記別の次元において走査するために、前記プローブが物理的に移動され、前記プローブが、さらに別の方向における走査のために前記画像平面を光学的に移動する手段を有し、これにより3次元画像が得られることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記画像を得るための前記手段が、ヘテロダイン検波手段を有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記ヘテロダイン検波手段が干渉計を有することを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記干渉計が、末端部に前記プローブを備えたサンプルアームと、末端部に鏡を備えたリファレンスアームと、分光検出装置を備えた出力アームと、ポリクロマティック照明の光源を備えた入力アームと、光線を前記光源から前記サンプルとリファレンスアームへ導き、前記反射された共焦点スペクトルを含んだ干渉光を前記出力アームへと導くビームスプリッタとを有することを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記リファレンスアームが、前記反射されたスペクトルを変調するための手段を有することを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記変調するための手段が、前記鏡または変調器を往復振動するための手段を有することを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記変調器または往復振動がある特定の周波数におけるものであり、前記検出装置をロックイン操作するための手段が前記周波数におけるものであることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記検出装置がスペクトロメータであることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記検出装置が相互相関またはフーリエ変換スペクトロメータを有することを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記プローブが、対物レンズの画像平面において前記共焦点スペクトルを提供する格子および対物レンズを有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記プローブが、前記身体の内臓へと挿入するのに十分な小型サイズであることを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
細胞を共焦点的に画像化するためのシステムであって、
光線を生成するための光源と、
前記光線の共焦点スペクトルを生成するための手段と、
焦点平面における前記細胞全体にかけてのびる前記共焦点スペクトルを前記細胞内に集束し、前記細胞からの戻り光線を受け入れるための手段と,
前記細胞を表す画像を提供するために前記戻り光線のスペクトルに沿って前記戻り光線を検出するための手段と、
を有することを特徴とするシステム。
【請求項18】
前記細胞に関連した少なくとも1つの次元において前記共焦点スペクトルを走査するための手段をさらに有することを特徴とする請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
少なくとも前記生成手段と前記集束および受けいれる手段が、体内への挿入が可能なプローブ内に配置されていることを特徴とする請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記光源から前記生成手段へ前記光線を提供し、前記集束および受け入れる手段からの前記戻り光線を前記検出手段へ提供する光ファイバをさらに有することを特徴とする請求項17に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、1998年2月26日付け出願の米国仮特許出願第60/076,041号の優先権について請求するものである。
【0002】
本発明は、生物細胞の被検物の部分的な検査またはイメージングのための共焦点顕微鏡用のシステム(方法および装置)に関するものであり、特に、マルチスペクトル照明とマルチスペクトルライトの処理を用いた同様のシステムに関するものである。
【0003】
【従来の技術】
現在、高速走査共焦点顕微鏡の使用は、皮膚と眼の接触可能な表面に制限されている。その理由は、信頼性のある光学走査方法のみが自由空間において実施されるべきだからである。さらに、これらの光学スキャナのサイズのために、内視鏡やカテーテルのような小型プローブ内で使用することができないためである。本発明の特徴は、使用範囲を身体の表面全体、婦人科範囲、プローブベースの用途、内臓システムへと拡大するために、高速走査機構を小型化し、共焦点顕微鏡の医療用用途の数を増やしたことである。
【0004】
共焦点顕微鏡で使用するためにマルチスペクトル光線が提案されたが、これは、検査中の身体の垂直方向に離間した範囲の画像化のみについてのものであった。1990年10月25日付けで出願されたB.Picardによる米国特許第4,965,441号を参照のこと。1996年10月15日に発行されたA.Knuttalによる米国特許第5,565,986号には、分光画像を得るために干渉計内で解像されるマルチスペクトル光線を得るべく回折格子を用いた干渉計が開示されている。また、1997年2月4日発行の、米国特許第5,600,486号には、マルチスペクトル光線を得る色分離回折格子を備えたレンズが開示されている。このようなマルチスペクトルの提案は、コンパクトで柔軟なプローブを使用した解像度の高い画像化には効果的でない。
【0005】
【発明の開示】
本発明による共焦点顕微鏡システムは、小型製造、およびコンパクトなプローブへの内蔵が可能である。さらに、単一光ファイバを介した光線伝搬を許容することにより、プローブをカテーテルや内視鏡内に容易に組み入れることもできる。従って、本発明による共焦点顕微鏡によって、身体の接触可能な全ての表面の画像化が可能になり、共焦点顕微鏡のバイオ医療用途を著しく拡大する。
【0006】
簡単に言えば、本発明を具現化した共焦点顕微鏡システムは、プローブを、1次元に沿ってのびる共焦点スペクトルと共に挿入する身体の対象範囲を照射する。柔軟な光線誘導部材(光ファイバであってもよい)を取り付けることによって可能となった該プローブにおける光学系または該プローブの物理的動作により、1つまたは2つのさらなる次元に沿った該スペクトルの走査が可能になり、これにより、その範囲の2つまたは3つの次元における画像化を得ることができるようになる。反射された共焦点スペクトルは、好ましくは干渉計的に実現することができるヘテロダイン検波機構によって、分光的に検波または解読できる。
【0007】
【発明を実施するための最良の形態】
次に、図面を参照すると、共焦点顕微鏡用のマルチスペクトル符号化は、広帯域光源10を顕微鏡への入力として使用している。顕微鏡のプローブ8内では、光ファイバ9を介して提供された光源スペクトルが格子12によって分散され、対物レンズ14によってサンプル16上へ集束される。レンズ9aは、図1に示すように、光ファイバから光を照準するために光ファイバ9と格子12の間に配置されていることが好ましいが、しかし、レンズ9aを省いても構わない。各波長についてスポットが、サンプル上の個別の位置xで集束される(図1)。プローブ8から戻るサンプル16から反射した共焦点スペクトルを測定することで、横方向位置の関数としての反射率が決定される。
【0008】
解像されるべき波長または点の数は次の式によって求められる。
【0009】
【数1】 λ/δλ=mN (1)
ここで、λは中心波長、δλはスペクトルの帯域幅、Nはポリクロマティックな入力ビーム10によって照射される格子12内の線の数、mは回折次数である。光源の総帯域幅がΔλである場合、解像可能な点の数、nは次に式によって定義される。
【0010】
【数2】 n=Δλ/δλ (2)
中心波長が800nm、帯域幅が25nm、入力スポット直径が5mm、回折格子が1800本/mm、回折次数が1の入力光源の場合、スペクトル符号化された共焦点システムによってn=281点を解像することができる(図2)。この例で用いたパラメータは、一般のあまり高価でない光コンポーネントでも使用されていることがある。点の数を増やすには、単純に入力スポット直径または光源の帯域幅を増せばよい。スポット直径が増すと、最終的なプローブ直径が増す。光源の帯域幅を増すには、より広い帯域幅スーパールミネセントダイオード、希土類ドープファイバスーパールミネセント光源、または固体モード同期レーザを使用する。
【0011】
次に、マルチスペクトル処理について説明する。まず、直接スペクトル測定について考える。サンプルアーム18から反射された共焦点スペクトルを測定することで、サンプル16からの横位置の関数としての反射が求められる。このスペクトルの測定は、マイケルソン干渉計20(図3)のサンプルアームにプローブ8を採用し、干渉計の出力ポート19にある高解像スペクトロメータ21介して伝達された光線を検出することで効率的に行うことができる。従って、測定された各々の波長は、サンプル上の個別の位置xに関連している(図3)。従来のリアルタイム共焦点顕微鏡と比べたこの方法の利点は、上述のパラメータについて、質の高いスペクトロメータの範囲に入るスペクトル解像約0.1nmを有するスペクトロメータ21によって、プローブ8の外部で高速な軸走査(?15kHz)を実行することができる点である。
【0012】
ヘテロダイン検出を用いることで高い感度を達成することができる。鏡24を備えた変調器23(図3)等によってリファレンスアーム22を変調すると、サンプルアーム18とリファレンスアーム22からの光線の干渉も変調される。また、検出装置26のリファレンスアーム変調周波数上のロックイン検出によって高い信号対雑音比を得ることができる。
【0013】
スペクトルを測定するための別の方法には干渉またはフーリエ変換分光法がある。これは、リファレンスアーム22内に直線移動する鏡28を挿入し、サンプルとリファレンスアーム18、22の各々から反射された光の干渉による干渉スペクトロメータからの相互相関出力30を測定することによって達成される(図4)。このタイプの分光検出の利点には、直接検出方法よりもより高度なスペクトル解像度、戻り光線の効率的な利用、移動鏡28のドップラーシフトによるリファレンスアーム22の固有変調、サンプル16からの反射と位相データの両方を抽出する機能を達成できることが含まれる。サンプルからの位相データを抽出できることにより、サンプル被検物16の反射性以外の画像コントラストの追加の光源を提供するのと同様に、サンプルの分子構造を明らかにするのに有益な、横位置、xの関数として屈折率を検出することが可能になる。最後に、干渉計検出は、コヒーレンス回折格子により共焦点信号から高次数の多重散乱を省略することの可能性を備えている。
【0014】
次に、最終的な画像の形成について考える。横位置xのマルチスペクトル符号化により、1次元レーザ走査の実施が可能になる。画像を得るためには、一般に遅速な別の軸の走査を行う必要がある。このy軸の遅速走査には、光ファイバ9のy方向への移動(図5B)、または、光ファイバ軸周囲でのプローブ8全体の前進走査形態(図5C)またはサイドファイアリング形態(図5D)での回転が含まれる。光ファイバ9または対物レンズ14をz軸に沿って走査することによって、断面画像を生成することができる(図6)。最後に、光ファイバ9(または、格子12と対物レンズ14の間の別のレンズ32)を、対物レンズの画像平面に出したり入れたりして走査することでズームモードを作成することができる(図7)。yまたはz軸に沿った直線移動と、回転の両方とも、圧電性変換器を使用することで簡易プローブ内において容易に達成できる。図5Aに示すように、スペクトロメータ(図3に関連して説明したもの等)またはフーリエ変換(図4に関連して説明したもの等)によって、分光検出装置32から発信されたサンプルの極微部分の画像を表す信号がコンピュータ34に受信され、この画像がコンピュータと接続しているディスプレイ上に表示される。
【0015】
前述の説明から、本発明が(a)コンパクトで、光ファイバベースであり、柔軟カテーテルや内視鏡を介した共焦点顕微鏡検査の実施を可能にし;(b)プローブ外部での高速走査を備え;(c)位相情報の検索が可能であり;(d)光源の帯域幅と、格子上のビーム直径とに比例する数々の解像可能な点を提供する共焦点顕微鏡システムを提供することが明白である。当業者には、ここで説明した本発明による共焦点顕微鏡システムの多様化および変更が思い浮かぶはずである。従って、前述の説明は、限定ではなく例証として考慮されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
例証的な目的で特定の波長を示した、本発明によるスペクトル符号化された共焦点プローブの略線図であり、正確な数値はシステムの光学パラメータに依存する。
【図2】
本発明による直接スペクトル検出を用いて共焦点検出によって得たスペクトル符号化した光線のグラフであり、ここで、スペクトロメータ回折格子を回転させることによって異なる波長が検出される。
【図3】
被検物上の異なる横位置xからの反射率に関連したスペクトルI(λ)を測定するためのスペクトロメータを用いて本発明を具現化するシステムを示す略線図である。
【図4】
干渉分光を利用した、スペクトル符号化された共焦点検出を備えた本発明を具現化するシステムの略線図である。
【図5A】
本発明のシステムにおける画像の構成を示す略線図である。
【図5B】
本発明のシステムにおける光ファイバのy方向への移動を示す略線図である。
【図5C】
本発明のシステムにおける光ファイバの前進ファイアリングモードにおける回転を示す略線図である。
【図5D】
本発明のシステムにおける光ファイバのサイドファイアリングモードにおける回転を示す略線図である。
【図6】
本発明を具現化するシステムを使用して、光ファイバまたは対物レンズをz軸に沿って走査することにより断面画像構成を示す略線図である。
【図7】
本発明を具現化するシステムを示す別の略線図であり、ここで、中間レンズの焦点を対物レンズの画像平面に出し入れして移動することにより光ズームが達成される。」

引用文献1の上記記載を総合すると、引用文献1には、試料表面上の横位置の決定に関して、試料及び基準からの電磁放射の相対位相あるいは干渉情報を利用することについては開示されているが、引用文献1の段落【0014】に「・・・光ファイバ9または対物レンズ14をz軸に沿って走査することによって、断面画像を生成することができる(図6)。・・・」と記載されているように、試料表面の深さ情報の決定に関し、試料及び基準からの電磁放射の相対位相あるいは干渉情報を利用することについて開示されているとは言えない。
これに関連して、本件出願の請求項1に係る発明では、発明特定事項として「・・・前記試料から戻った少なくとも1つの第1の電磁放射と基準から戻った少なくとも1つの第2の電磁放射の間の少なくとも1つの相対位相を取得して、前記少なくとも1つの部分の少なくとも1つの相対深さ位置を決定すること・・・」と限定されているように、本件出願の請求項1に係る発明と引用文献1に記載された発明とは、明確に区別されることは明らかである。

同様に、本件出願の独立形式で記載されたその他の三発明(請求項15、20、28に係る発明)は、何れも、試料表面の3次元位置の決定に関して、試料及び基準からの電磁放射の相対位相あるいは干渉情報を利用することを発明特定事項として含むものであるから、干渉計に関する周知技術を考慮しても、引用文献1に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとは言えない。

なお、本件出願明細書で引用されているPCT国際特許公開WO/2002/38040(特に、第13頁のDirect Spectral Measurementの欄、及び第14頁のInterference Spectroscopyの欄)に記載された技術的事項を考慮しても、本件出願の独立形式で記載された四発明に共通する、試料表面の3次元位置の決定に関して、試料及び基準からの電磁放射の相対位相あるいは干渉情報を利用することについて、当業者が容易に想到し得ることと言うことはできない。

【第4-むすび】
してみると、本件出願については、原査定の拒絶理由及び当審通知の拒絶理由を検討しても、それらの理由によって拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2013-01-16 
出願番号 特願2006-541685(P2006-541685)
審決分類 P 1 8・ 537- WY (G01B)
P 1 8・ 121- WY (G01B)
最終処分 成立  
前審関与審査官 清藤 弘晃後藤 昌夫  
特許庁審判長 飯野 茂
特許庁審判官 山川 雅也
森 雅之
発明の名称 三次元分光的符号化撮像のための方法と装置  
代理人 南山 知広  
代理人 伊坪 公一  
代理人 鶴田 準一  
代理人 青木 篤  
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