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審決分類 |
審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 取り消して特許、登録(定型) C08G 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録(定型) C08G 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録(定型) C08G 審判 査定不服 特29条の2 取り消して特許、登録(定型) C08G 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 取り消して特許、登録(定型) C08G |
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管理番号 | 1270431 |
審判番号 | 不服2011-15258 |
総通号数 | 160 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2013-04-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2011-07-14 |
確定日 | 2013-03-12 |
事件の表示 | 特願2007-173966「低誘電率材料形成用原料」拒絶査定不服審判事件〔平成20年 1月31日出願公開、特開2008- 19436、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
1 主な手続の経緯 本願は,平成13年10月9日を出願日とする特許出願(特願2001-311405号)の一部を新たに特許出願したもの(特願2005-267805号)の一部を新たに特許出願したものであって,平成22年9月29日付けで拒絶理由が通知され,同年12月1日に意見書が提出されるとともに特許請求の範囲及び明細書が補正され,平成23年4月12日付けで拒絶査定がされたところ,これに対して,同年7月14日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に特許請求の範囲及び明細書が補正されたので,特許法162条所定の審査がされた結果,同年11月4日付けで同法164条3項の規定による報告がされ,平成24年10月15日付けで同法134条4項の規定による審尋がされ,同年12月12日に回答書が提出されたものである。 2 本願及び本願発明などについて 本願の請求項1?2に係る発明は,平成23年7月14日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲及び明細書並びに図面の記載からみて,その特許請求の範囲の請求項1?2に記載された事項により特定されるとおりのものであると認める。 そして,本願については,原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 3 審査官のした判断に対し なお,事案に鑑み,審査官のした原査定の拒絶理由に係る判断(引用文献4との関係でいわゆる新規性を有していない旨の判断部分)に対して,以下付言する。 審査官の判断は,要するに,平成22年12月1日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1?2に記載された事項により特定される発明(以下,本項目3において,「本願発明」という。)の特定事項である化学式(1-2)及び同(1-2)で表される化合物は引用文献4に記載されており,本願の特許請求の範囲の記載からみて,原料の発明である本願発明は「化合物」の発明であるから,本願発明と引用文献4記載の発明とは「物」として区別できず,よって本願発明は新規性を有しないというものである。 しかし,本願発明は,「半導体装置の絶縁膜となる低誘電率材料形成用原料」であること,ならびに,「ボラジン骨格系構造を形成し,上記ボラジン骨格系構造が繰り返されたオリゴマーまたはポリマーとして低誘電率材料を生成する」ことを特定事項としていることからすれば,本願発明(技術的思想の創作である特許を受けようとする発明)の認定にあたり,上記化学式で示される化合物という物(原料)に限定して解することは妥当でなく,当該化合物が半導体装置の絶縁膜となるものであることや低誘電率材料を生成するものであるといった技術思想を含めて特許を受けようとする発明を認定すべきであると考える。特許請求の範囲に記載されている発明特定事項をあえて無視できるとする特段の事情は見いだせない(もちろん,本件における特許後の発明の技術的範囲については,特許請求の範囲の記載を超えて解釈され,確定されることは許されない,すなわち,上記化合物そのものや,耐水性を有する半導体装置の絶縁膜となる低誘電率材料形成用途以外の用途を目的とする上記化合物には及ばないと解釈・確定されると考える。)。 そして,引用文献4には,上記化合物が「半導体装置の絶縁膜となる低誘電率材料形成用原料」であることなどについて記載されていないから,本願発明は新規性を有すると判断される。 4 むすび よって,結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2013-02-27 |
出願番号 | 特願2007-173966(P2007-173966) |
審決分類 |
P
1
8・
16-
WYF
(C08G)
P 1 8・ 113- WYF (C08G) P 1 8・ 537- WYF (C08G) P 1 8・ 536- WYF (C08G) P 1 8・ 121- WYF (C08G) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 佐藤 のぞみ、柴田 昌弘 |
特許庁審判長 |
蔵野 雅昭 |
特許庁審判官 |
須藤 康洋 近藤 政克 |
発明の名称 | 低誘電率材料形成用原料 |
代理人 | 村上 加奈子 |
代理人 | 高橋 省吾 |
代理人 | 稲葉 忠彦 |
代理人 | 中鶴 一隆 |