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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G01R |
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管理番号 | 1270720 |
審判番号 | 不服2011-26956 |
総通号数 | 160 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2013-04-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2011-12-13 |
確定日 | 2013-03-19 |
事件の表示 | 特願2005- 23827「スキャンベースATPGテスト回路、テスト方法及びスキャンチェーン再配置方法」拒絶査定不服審判事件〔平成17年 8月11日出願公開、特開2005-214981、請求項の数(20)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
本願は、平成17年 1月31日(パリ条約による優先権主張 2004年 1月31日 (KR)大韓民国)の出願であって、その請求項1ないし20に係る発明は、特許請求の範囲の請求項1ないし20に記載された事項により特定されるとおりのものであると認める。 そして、本願については、以下に示すように、原査定の拒絶の理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 すなわち、原査定において引用された刊行物1ないし3のいずれにも、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)を特定する事項である「それぞれの前記スキャンテストポイント回路は、対応するスキャンチェーンの出力及び前記デコーダロジック回路の出力信号を受信し、前記デコーダロジック回路の出力信号に応答して、受信した前記スキャンチェーンの出力が正常な場合には前記スキャンチェーンの出力を保存しつつ出力し、前記受信したスキャンチェーンの出力に前記未知の値を有する場合には一クロック以前に受信したスキャンチェーンの出力信号を保存して出力する」との構成を備えたテスト回路については記載されておらず、その示唆もない。 原査定では、刊行物3に記載されるdisable信号発生回路60は、マルチプレクサとフリップフロップからなる構成であって、本願の図5Aに記載される回路と同一の回路であるから、上記本願発明を特定する事項に係る構成が示されているとしている。 しかしながら、刊行物3に記載されるdisable信号発生回路60は、段落【0055】の表3、段落【0056】、段落【0061】に記載されるように、観測ポイントの中にはシステムリセット後かなり長い期間不定の状態が続くものが含まれる可能性があることから、こうした観測ポイントからの出力については、観測用回路に入力されないようにし観測用回路の内容が不定にならないようにするために設けた回路であって、その動作は、段落【0062】及び図5(a)、(b)に示されるように、システムリセット信号によりSET_DISABLE信号を選択してフリップフロップ61をセットしdisable信号を出力し、システムリセット信号の解除後もマルチプレクサ62により上記フリップフロップ61の出力を選択してdisable信号を出力し続けるというものである。 したがって、上記disable信号発生回路60は、上記本願の図5Aに記載される回路、すなわち、上記本願発明を特定する事項に係るスキャンテストポイント回路のように、「受信した前記スキャンチェーンの出力が正常な場合には前記スキャンチェーンの出力を保存しつつ出力し、前記受信したスキャンチェーンの出力に前記未知の値を有する場合には一クロック以前に受信したスキャンチェーンの出力信号を保存して出力する」ものではない。 よって、刊行物3に記載されるdisable信号発生回路60は、本願の図5Aに記載される回路と同一の回路であるから、上記本願発明を特定する事項に係る構成が示されているとした上記原査定の判断は誤りであり、本願発明が刊行物1に記載された発明及び刊行物3に記載された発明に基づいて容易想到であるとはいえない。 本願の請求項2ないし20に係る発明についても同様である。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2013-03-07 |
出願番号 | 特願2005-23827(P2005-23827) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(G01R)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 神谷 健一、菅藤 政明 |
特許庁審判長 |
下中 義之 |
特許庁審判官 |
森 雅之 中塚 直樹 |
発明の名称 | スキャンベースATPGテスト回路、テスト方法及びスキャンチェーン再配置方法 |
代理人 | 萩原 誠 |