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審決分類 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 G01N
管理番号 1271538
審判番号 不服2011-17651  
総通号数 161 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-05-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-08-15 
確定日 2013-03-13 
事件の表示 特願2007-294586「アナライトセンサデータの処理」拒絶査定不服審判事件〔平成20年 4月24日出願公開,特開2008- 96448〕について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は,平成16年7月27日(パリ条約に基づく優先権主張日:平成15年8月1日,米国)を国際出願日とする特願2006-522016号の一部を,平成19年11月13日に新たに出願したものであって,平成23年4月12日付けで拒絶査定がなされ,これに対し,同年8月15日に拒絶査定に対する審判請求がなされたものである。

第2 本願発明
本願の請求項1?13に係る発明は,平成23年3月23日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1?13に記載された事項により特定されるものであると認められ,その請求項1に係る発明は次のとおりのものである。

「【請求項1】
グルコースセンサを較正するシステムであって、
ホストにおけるグルコース濃度を実質的に連続に測定するとともに、該測定に対応したセンサデータを提供するように構成された連続的なグルコースセンサと、
時間点でのホストの血糖濃度を測定するとともに、該測定に対応した基準データを提供するように構成された基準グルコースモニタと、
基準アナライトデータと実質的に時間に対応するセンサデータとのマッチングを行うことにより少なくとも1つのマッチするデータ対を形成するように構成されたプロセッサモジュールとを有し、
前記プロセッサモジュールは、さらに、少なくとも1つのマッチするデータ対に実質的に対応する時間での血糖濃度の変化率を判定するとともに、前記連続的なグルコースセンサの感度を評価してセンサの安定性を判定し、これらの判定に応じて前記連続的なグルコースセンサを較正するか否か判断するように構成されていることを特徴とするシステム。」
(以下「本願発明」という)

第3 引用刊行物およびその記載事項
1 原査定の拒絶の理由に引用された刊行物である特開2002-541883公報(以下「引用刊行物」という)には,「グルコースモニタ校正方法」に関して,図面とともに次の事項が記載されている。(下線は当審にて付与する)

(1-ア)
「【請求項38】 グルコースモニタデータを校正する装置であって、
グルコースモニタデータを記憶するグルコースメモリを備えるグルコースモニタと、
前記グルコースモニタとエレクトロニクスによって結合され、前記グルコースモニタデータを前記グルコースモニタメモリに送るグルコースセンサと、
グルコースモニタメモリにおいて少なくとも1つのグルコースモニタデータ点と仮に関連される少なくとも1つの血糖基準値を提供する血糖測定装置と、
少なくとも1つのグルコースモニタデータ点と仮に関連される前記少なくとも1つの血糖基準値を用いて、校正特性を計算するソフトウェアを含むプロセッサと、
を備え、前記プロセッサは、前記校正特性を前記グルコースモニタデータに適用することを特徴とする校正装置。
【請求項39】 請求項38に記載の装置において、前記グルコースモニタは、前記プロセッサを備えることを特徴とする装置。
【請求項40】 請求項38に記載の装置において、前記プロセッサは、グルコースモニタデータを前記グルコースモニタから受け取ることを特徴とする装置。
【請求項41】 請求項38に記載の装置において、前記少なくとも1つの血糖基準値は、前記グルコースモニタに入力されることを特徴とする装置。
【請求項42】 グルコースモニタデータを校正する装置であって、
グルコースモニタデータを得る手段と、
他の血糖測定装置から、少なくとも1つのグルコースモニタデータ値と仮に関連される少なくとも1つの血糖基準値を得る手段と、
前記少なくとも1つの血糖基準値と、前記対応する少なくとも1つのグルコースモニタデータ値とを用いて、校正式を決定する手段と、
前記校正式を用いて、前記グルコースモニタデータを校正する手段と、
備えることを特徴とする装置。」(6頁10行?7頁7行)

(1-イ)
「【0002】
(技術分野)
本発明は、グルコースモニタシステムに関し、特定の実施形態によれば、グルコースモニタリングシステムの校正方法に関する。」(8頁9?12行)

(1-ウ)
「【0011】
好適な実施形態によれば、血糖測定装置から得られる少なくとも1つの血糖基準値は、所定の校正期間中に得られ、校正係数は、各所定の校正期間後、これらの値を用いて計算される。好適な実施形態によれば、所定の校正期間は24時間である。さらに、特定の実施形態によれば、所定の時間偏移を用いて、血糖測定装置から得られる少なくとも1つの血糖基準値と、所定のメモリ記憶割合において得られる少なくとも1つのグルコースモニタデータ点との相関関係が仮に明らかにされる。特定の実施形態によれば、所定の時間偏移は10分である。」(11頁3?10行)

(1-エ)
「【0032】
初期化処理の使用によって、グルコースセンサ12安定化に要する時間が数時間から1時間以下に減少される。好適な初期化処理は、2段階処理を用いる。第1に、センサ12の電極20の間に、高電圧(好ましくは1.0?1.1ボルトであるが、他の電圧も使用できる)を、1分から2分間(異なる一定期間を用いることもできるが)印加することによって、センサ12を安定化することができる。次に、低電圧(好ましくは、0.5?0.6ボルトであるが、他も電圧を用いることもできる)を、初期化処理の残りの期間(通常、58分以下)印加する。異なる電流、電流と電圧、異なる数の段階、などを用いる他の安定化/初期化処理を用いることができる。他の実施形態によれば、身体特性センサによって必要とされない場合、またはタイミングが因子でない場合、安定化/初期化処理を省略することができる。あるいは、特性モニタまたはデータプロセッサ200は、あるアルゴリズムをセンサデータに適用して、何時、初期過渡現象が十分に減少し、センサが、校正を開始するため十分な安定状態にあるかを判定する。」(19頁16?29行)

(1-オ)
「【0034】
初期化処理によって開始され、グルコースモニタ100は、利用者の身体の皮下組織に存在するグルコースの濃度に関してグルコースセンサ12によって生成される連続電流信号(ISIG)を測定する。好適な実施形態によれば、グルコースモニタ100は、図8a?cに示すように、10秒ごとに1回のサンプリング割合で、グルコースセンサ12からISIGをサンプリングする。サンプル値の例を、図8aにおいて符号A?ADによって示す。1分間に1回の間隔割合において、最大および最小のサンプル値(図8aにおいて円形で囲まれたサンプル値A、E、G、I、M、R、V、W、Y、およびAB)を無視し、1間隔から得られる残りの4点のサンプル値を平均して間隔値(図8aにおいて、F’、L’、R’、X’、およびAD’)を生成する。5分ごとに1回のグルコースメモリ記憶割合において、最大および最小の間隔値(図8aにおいて、値L’およびX’として示される)を無視し、残りの3間隔値を平均してメモリ値(図8cにおいて、点AD’として示される)としてグルコースモニタメモリに記憶する。メモリ値は、メモリに保持され、データプロセッサ200にダウンロードすることができる。メモリ値を用いて、グルコースモニタ100および/またはポストプロセッサ200が校正され、血糖値が解析される。センサ値が変化できる割合に応じて、サンプリング割合、間隔割合、およびメモリ記憶割合は、必要により、変更して十分な解像度でデータを取り込み、センサ感度、測定される身体特性、利用者の身体状態、などによって影響される過渡現象または他の変化を観察することができる。このセンサ値が変化できる割合は、センサ感度、測定中の身体特性、利用者の身体状態、などによって影響を受ける。他の実施形態によれば、すべてのサンプル値が、メモリ記憶値の平均値計算に含まれる。別の実施形態によれば、信号ノイズ、センサ安定度、または望ましくない過渡現象の読みの他の原因に応じて、多少のサンプル値または間隔値は無視される。最後に、さらに別の実施形態によれば、すべてのサンプル値および/または間隔値は、メモリに記憶される。」(20頁8行?21頁5行)

(1-カ)
「【0042】
他の実施形態によれば、クリッピング限界は、前述したセンサ特性に基づいて、直前の間隔値のナノアンペア単位の数字より小さくまたは大きくすることができるし、あるいはより小さいまたはより大きい百分率とすることができる。あるいは、クリッピング限界は、あらゆる以前の間隔値から、同じ百分率変化をプラスまたはマイナスして計算される。他のアルゴリズムは、幾つかの間隔値を用いて、次の間隔値を補外し、次の予測間隔値よりある割合高い値と低い値にクリッピング限界を設定する。また別の実施形態によれば、クリッピングは、サンプル値、間隔値、メモリ値、グルコース計算値、測定特性の推定値、またはそれらの値の任意の組合せに適用することができる。
【0043】
好適な実施形態によれば、すべての間隔値は、200ナノアンペアの範囲外限界と比較される。連続した3点の間隔値が範囲外限界以上である場合、センサ感度は過度に高いと見なされ、警告が作動され、再校正が必要とされるかまたはセンサを交換する必要があることが利用者に告げられる。別の実施形態によれば、範囲外限界は、センサ感度の範囲、センサの予測使用可能期間、許容測定値の範囲、などに応じて、高くまたは低く設定される。特定の実施形態によれば、範囲外限界は、サンプル値に適用される。他の実施形態によれば、範囲外限界は、メモリ記憶値に適用される。
【0044】
好適な実施形態によれば、不安定信号警告限界は、メモリ記憶値が相互間で過大に変化する場合、検出するように設定される。信号警告限界は、間隔値について前述したクリッピング限界と同様にして設定されるが、メモリ値間の時間は間隔値間より長いので、値のより大きな変化が考慮される。不安定信号警告が作動された場合、グルコースセンサ12の再校正または交換が必要となる。真実は、グルコースモニタ100は、グルコースセンサ12から得られるISIG(連続電流信号)に過大ノイズを検出した。」(23頁11?24頁8行)

(1-キ)
「【0050】
好適な実施形態によれば、血糖基準値は、使用期間中は毎日、定期的にグルコースモニタ100に入力される。好ましくは、校正は、グルコースセンサ12の初期化/安定化直後およびその後1日1回、実施される。しかし、校正は、グルコースセンサ12が交換されたか、校正取り消しイベントが発生したか、全期間中のグルコースセンサ12感度の安定性、などに応じて、より多い回数またはより少ない回数で実施することができる。
【0051】
好適な実施形態によれば、血糖基準値は1日に数回収集されるが、新しい校正係数は1日に1回しか計算されない。したがって、通常、1つ以上の対校正データ点が、校正と校正の間に収集される。別の実施形態によれば、グルコースモニタは、新しい対校正データ点が収集される都度、校正される。」(26頁21行?27頁3行)

上記記載事項(1-ア)?(1-キ)および第1?14図を勘案すると,引用刊行物には,次の発明が記載されていると認められる。
「グルコースモニタデータを校正する装置であって,
グルコースモニタデータを記憶するグルコースメモリを備えるグルコースモニタと,
前記グルコースモニタとエレクトロニクスによって結合され,前記グルコースモニタデータを前記グルコースモニタメモリに送るグルコースセンサと,
グルコースモニタメモリにおいて少なくとも1つのグルコースモニタデータ点と仮に関連される少なくとも1つの血糖基準値を提供する血糖測定装置と,
少なくとも1つのグルコースモニタデータ点と仮に関連される前記少なくとも1つの血糖基準値を用いて、校正特性を計算するソフトウェアを含むプロセッサと,
を備え,前記プロセッサは,前記校正特性を前記グルコースモニタデータに適用する校正装置。」(以下「引用発明」という)

3 対比・判断
(1)対比
ア 本願特許明細書の段落【0323】には「アナライトセンサの較正は、センサデータ信号をユーザにとって意味のある推定アナライト測定結果に変換するデータ処理を含む。そこで、基準アナライト値を使用して、アナライトセンサからのデータ信号を較正する。」と記載されていることからみて,本願発明の「グルコースセンサを較正する」とは,その「グルコースセンサ」からのデータを較正することに外ならない。
また,引用発明の「グルコースセンサ」は「前記グルコースモニタデータを前記グルコースモニタメモリに送る」ものであるから,その「グルコースモニタデータを校正する装置」とは,「グルコースセンサ」からのデータを校正するものであるといえる。そして,該「校正」と本願発明の「較正」とは,技術的意味が同一である。
そうすると,引用発明の「グルコースモニタデータを校正する装置」は,本願発明の「グルコースセンサを較正するシステム」に相当するといえる。

イ 本願特許明細書の段落【0269】には「本明細書で使用されているような『ホスト』という用語は、広義語であり、通常の意味で使用され、限定はしないが、哺乳類、特に人間を含む」と記載されていることからみて,本願発明の「ホスト」は,「利用者」を含むものであることは明らかである。そして,上記記載事項(1-オ)の「グルコースモニタ100は、利用者の身体の皮下組織に存在するグルコースの濃度に関してグルコースセンサ12によって生成される連続電流信号(ISIG)を測定する」からみて,引用発明の「グルコースセンサ」は,本願発明の「グルコースセンサ」と同様に,「ホストにおけるグルコース濃度を実質的に連続に測定するとともに、該測定に対応したセンサデータを提供するように構成された連続的なグルコースセンサ」であるといえる。

ウ 本願発明の「時間点でのホストの血糖濃度を測定する」とは,連続してではなく,ある時点において被測定者の血糖濃度を測定することを意味することは明らかである。また,引用発明の「グルコースモニタデータ点」とは,ある時点における「グルコースセンサ」からのデータであり,そして,引用発明の「少なくとも1つのグルコースモニタデータ点と仮に関連される少なくとも1つの血糖基準値」とは,該ある時点に対応して血糖測定装置にて測定した「血糖基準値」であるといえる。
そうすると,引用発明の「グルコースモニタメモリにおいて少なくとも1つのグルコースモニタデータ点と仮に関連される少なくとも1つの血糖基準値を提供する血糖測定装置」は,補正発明の「時間点でのホストの血糖濃度を測定するとともに、該測定に対応した基準データを提供するように構成された基準グルコースモニタ」に相当するといえる。

エ 本願発明において,「基準アナライトデータ」は「基準グルコースモニタ」が提供する「基準データ」を意味することは明らかである。
そして,引用発明において「少なくとも1つのグルコースモニタデータ点と仮に関連される前記少なくとも1つの血糖基準値を用い」るということは,ある時点での「グルコースセンサからのデータ」と該ある時点に対応する「血糖基準値」とを一緒に用いる,すなわち,マッチングさせてデータ対を形成することを意味するから,引用発明の「校正特性を計算するソフトウェアを含むプロセッサ」は,本願発明の「基準アナライトデータと実質的に時間に対応するセンサデータとのマッチングを行うことにより少なくとも1つのマッチするデータ対を形成するように構成されたプロセッサモジュール」に相当するといえる。

オ 上記記載事項(1-カ)の「【0044】・・・・・ 不安定信号警告限界は、メモリ記憶値が相互間で過大に変化する場合、検出するように設定される。・・・・・不安定信号警告が作動された場合、グルコースセンサ12の再校正または交換が必要となる。」との記載からみて,引用発明の「プロセッサ」は,ある時点での「グルコースモニタデータ」と「血糖基準値」とが過大に変化した場合,すなわち,変化率が大きい場合には,校正特性を再計算することは明らかである。
そうすると,引用発明の「プロセッサ」も,本願発明と同様に,「マッチするデータ対に実質的に対応する時間での血糖濃度の変化率を判定・・・・・判定に応じて前記連続的なグルコースセンサを較正するか否か判断するように構成されている」といえる。

カ 上記記載事項(1-カ)の「センサ感度は過度に高いと・・・・・再校正が必要とされる」からみて,引用発明においても「センサ感度」を評価して判定し,「センサを較正するか否か判断するように構成されている」ことは明らかである。
そうすると,引用発明の「プロセッサ」は,「センサの感度を評価して判定し,その判定に応じて前記連続的なグルコースセンサを較正するか否か判断するように構成されている」といえる。

してみると,両者は,
(一致点)
「グルコースセンサを較正するシステムであって,
ホストにおけるグルコース濃度を実質的に連続に測定するとともに,該測定に対応したセンサデータを提供するように構成された連続的なグルコースセンサと,
時間点でのホストの血糖濃度を測定するとともに,該測定に対応した基準データを提供するように構成された基準グルコースモニタと,
基準アナライトデータと実質的に時間に対応するセンサデータとのマッチングを行うことにより少なくとも1つのマッチするデータ対を形成するように構成されたプロセッサモジュールとを有し,
前記プロセッサモジュールは,さらに,少なくとも1つのマッチするデータ対に実質的に対応する時間での血糖濃度の変化率を判定するとともに,前記連続的なグルコースセンサの感度を評価して判定し,これらの判定に応じて前記連続的なグルコースセンサを較正するか否か判断するように構成されているシステム。」
である点で一致し,以下の点にて相違するといえる。

(相違点)
本願発明にでは「前記連続的なグルコースセンサの感度を評価してセンサの安定性を判定し」ているのに対し,引用発明では何を評価してセンサの安定性を判定しているのか不明である点。

(2)判断
上記記載事項(1-エ)の「センサが、校正を開始するため十分な安定状態にあるかを判定する。」との記載からみて,引用発明においても,「校正」にあたって「センサの安定性」を判定していることは明らかである。また,一般的に,「センサ感度は過度に高い」ことはセンサが不安定であるといえ,「センサ感度」が「センサの安定性」の一要因であることは技術常識であるから,「センサの安定性」を介して,「センサの感度を評価してセンサの安定性を判定する」ようなことは,当業者ならば適宜選択し得る設計的事項に過ぎない。
そうすると,引用発明に上記設計的事項を適用して,相違点における本願発明の構成とすることは,当業者が容易に想到し得たことであるというべきである。

そして,相違点による効果も,引用刊行物の記載から当業者ならば予測し得る範囲のものであって,格別顕著なものとはいえない。

したがって,本願発明は,引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

4 請求人の主張について
請求人は,審判請求書の手続補正書1頁下から3行?2頁9行において「引用文献1には、初期過渡現象におけるセンサの応答が安定するまでの間、センサの感度の評価が可能であることは開示されていない。・・・・・本願の図6には、センサが安定していると判定される前に、マッチするデータ対を集めることが示されている。図7に示した変換関数は、勾配とベースラインによって定義される。ここで、勾配と感度は同じ意味である。・・・・・本願においては、センサの安定性を判定する前に、較正集合を有しているので、センサの安定性を判定する前に、感度を評価することができる。」と主張している。
しかしながら,本願発明においては「前記連続的なグルコースセンサの感度を評価してセンサの安定性を判定し」とのみ特定されているに過ぎず,「図7に示した変換関数の勾配」に基づいてセンサの感度を評価するとまで限定されているとはいえない。
したがって,前記請求人の主張は,特許請求の範囲に基づかない主張であって,採用することが出来ない。

第5 むすび
以上のとおり,本願発明は,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから,他の請求項を検討するまでもなく,本願は,拒絶されるべきものである。
よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2012-10-01 
結審通知日 2012-10-02 
審決日 2012-10-29 
出願番号 特願2007-294586(P2007-294586)
審決分類 P 1 8・ 113- Z (G01N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 早川 貴之  
特許庁審判長 岡田 孝博
特許庁審判官 後藤 時男
小野寺 麻美子
発明の名称 アナライトセンサデータの処理  
代理人 渡邊 隆  
代理人 村山 靖彦  
代理人 志賀 正武  
代理人 実広 信哉  
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