ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06Q 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06Q |
---|---|
管理番号 | 1273197 |
審判番号 | 不服2012-2001 |
総通号数 | 162 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2013-06-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2012-02-01 |
確定日 | 2013-04-25 |
事件の表示 | 特願2006- 46527「保証書管理方法、保証書管理プログラム、および保証書管理装置」拒絶査定不服審判事件〔平成19年 9月 6日出願公開、特開2007-226516〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は,平成18年2月23日の出願であって,平成23年2月10日付けの拒絶理由通知に対して同年4月25日付けで手続補正がなされ,同年5月17日付けの最後の拒絶理由通知に対して同年7月22日付けで手続補正がなされたが,同年10月7日付けで補正の却下の決定がなされるとともに同日付けで拒絶査定がなされ,これに対して平成24年2月1日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに手続補正がなされ,同年7月26日付けの審尋に対して同年10月1日付けで回答書が提出され,さらに同年11月29日付けの当審の最後の拒絶理由通知に対して平成25年1月30日付けで手続補正がなされたものである。 第2 平成25年1月30日付けの手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成25年1月30日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1.補正の内容について 平成25年1月30日付けの手続補正(以下,「本件補正」という。)により,平成24年2月1日付けの手続補正による補正前の請求項1?8のうち,請求項4と請求項6が削除され,補正前の請求項1?3,5,7,8が補正後の請求項1?6のとおりに補正された。 このうち,補正前の請求項1の「保証書管理システム」に係る発明は,補正後の請求項1の「保証書管理システム」に係る発明に対応するものと認められるところ,補正前の請求項1及び補正後の請求項1はそれぞれ以下のとおりである。 (なお,下線は,補正の個所を示すものとして審判請求人が付与したものである。) <補正前> 「 【請求項1】 商品の価格情報を含む商品情報と当該商品の商品コードとが関連付けられて記憶されている商品データベースと,顧客IDと顧客情報とが関連付けられて記憶されている顧客データベースと,保証期限情報を含む保証書情報と商品コードとが関連付けられて記憶されている保証書データベースと,にアクセス可能なサーバと,当該サーバとネットワークで接続された店舗端末装置を備えた保証書管理システムであって, 前記店舗端末装置が, 顧客が購入しようとしている商品の商品コードを取得するとともに当該顧客の顧客IDを含む,当該顧客が所有する決済機能を備えたカードのカード情報を取得する取得手段と, 前記取得手段によって取得されたカード情報に基づいて,前記商品の前記カードによる決済をおこなう決済手段と, 前記決済手段によって決済が完了した後に,前記取得手段によって取得された商品コードおよびカード情報に含まれる顧客IDをサーバへ送信する送信手段と, 前記取得手段によって取得された商品コードに関連付けられた商品情報を,前記商品データベースから抽出する商品情報抽出手段と, 前記商品情報抽出手段によって抽出された商品情報に基づいて前記商品の前記決済手段による決済情報を生成する決済情報生成手段と, を備え, 前記サーバが, 前記店舗端末装置から送信された商品コードおよび顧客IDを受信する受信手段と, 前記顧客データベースにおける,前記受信手段によって受信された顧客IDのレコードに,前記商品コードと前記商品の購入日時情報を含む購入情報を登録する登録手段と, 前記保証書データベースから,前記商品コードに関連付けられた保証書情報を抽出する保証書情報抽出手段と, 前記保証書情報抽出手段によって抽出された保証書情報を,前記店舗端末装置へ送信する保証書情報送信手段と, を備え, 前記店舗端末装置が,さらに, 前記送信手段によって前記商品コードおよび前記カード情報に含まれる顧客IDを前記サーバへ送信した後に,前記サーバから送信された保証書情報を受信する保証書情報受信手段と, 前記決済情報生成手段によって生成された前記商品の前記カードによる決済情報および前記保証書情報受信手段によって受信された前記商品の保証書情報を一枚のレシートに印刷する印刷手段と, を備えたことを特徴とする保証書管理システム。」 <補正後> 「 【請求項1】 商品の価格情報を含む商品情報と当該商品の商品コードとが関連付けられて記憶されている商品データベースと,顧客IDと顧客情報とが関連付けられて記憶されている顧客データベースと,保証期限情報を含む保証書情報と商品コードとが関連付けられて記憶されている保証書データベースと,にアクセス可能なサーバと,当該サーバとネットワークで接続された店舗端末装置を備えた保証書管理システムであって, 前記店舗端末装置が, 顧客が購入しようとしている商品の商品コードを取得するとともに当該顧客の顧客IDを含む,当該顧客が所有する決済機能を備えたクレジットカードのカード情報を取得する取得手段と, 前記取得手段によって取得されたカード情報に基づいて,前記商品の前記クレジットカードによる決済をおこなう決済手段と, 前記決済手段によって前記クレジットカードによる決済が完了した後に,前記取得手段によって取得された商品コードおよびカード情報に含まれる顧客IDをサーバへ送信する送信手段と, 前記取得手段によって取得された商品コードに関連付けられた商品情報を,前記商品データベースから抽出する商品情報抽出手段と, 前記商品情報抽出手段によって抽出された商品情報に基づいて前記商品の前記決済手段による決済金額を含む決済情報を生成する決済情報生成手段と, を備え, 前記サーバが, 前記店舗端末装置から送信された商品コードおよび顧客IDを受信する受信手段と, 前記顧客データベースにおける,前記受信手段によって受信された顧客IDのレコードに,前記商品コードと前記商品の購入日時情報を含む購入情報を登録する登録手段と, 前記保証書データベースから,前記商品コードに関連付けられた保証書情報を抽出する保証書情報抽出手段と, 前記保証書情報抽出手段によって抽出された保証書情報を,前記店舗端末装置へ送信する保証書情報送信手段と, を備え, 前記店舗端末装置が,さらに, 前記送信手段によって前記商品コードおよび前記カード情報に含まれる顧客IDを前記サーバへ送信した後に,前記サーバから送信された保証書情報を受信する保証書情報受信手段と, 前記保証書情報受信手段による前記商品の保証書情報の受信を待って,当該保証書情報が受信された後に,前記決済情報生成手段によって生成された前記商品の前記クレジットカードによる決済情報および当該保証書情報を一枚のレシートに一続きで印刷する印刷手段と, を備えたことを特徴とする保証書管理システム。」 2.補正の目的について 補正後の請求項1は,補正前の請求項1に対して,次の補正がなされたものである。 (a)補正前の「カード」を補正後の「クレジットカード」とする補正。 (b)補正前の「決済」を補正後の「前記クレジットカードによる決済」とする補正。 (c)補正前の「決済情報」を補正後の「決済金額を含む決済情報」とする補正。 (d)補正前の「前記決済情報生成手段によって生成された前記商品の前記カードによる決済情報および前記保証書情報受信手段によって受信された前記商品の保証書情報を一枚のレシートに印刷する印刷手段」を補正後の「前記保証書情報受信手段による前記商品の保証書情報の受信を待って,当該保証書情報が受信された後に,前記決済情報生成手段によって生成された前記商品の前記クレジットカードによる決済情報および当該保証書情報を一枚のレシートに一続きで印刷する印刷手段」とする補正。 上記補正事項(a)は,決済機能を備えた「カード」を「クレジットカード」に限定するものである。 上記補正事項(b)は,「決済」を,「クレジットカードによる決済」に限定するものである。 上記補正事項(c)は,「決済情報」を,「決済金額を含む決済情報」に限定するものである。 上記補正事項(d)は,決済情報および保証書情報を印刷するタイミングを「前記保証書情報受信手段による前記商品の保証書情報の受信を待って,当該保証書情報が受信された後に」限定し,「カード」を「クレジットカード」に限定し,決済情報および保証書情報をレシートに印刷する態様を「一続きで」印刷することに限定するものである。 なお,補正前の「前記保証書情報受信手段によって受信された前記商品の保証書情報」を「当該保証書情報」とする補正は,上記印刷するタイミングの補正の中で,「前記保証書情報受信手段による前記商品の保証書情報」との記載をうけて「当該保証書情報」としたものであるから,実質的な内容を変更するものではない。 してみれば,補正後の請求項1に係る本件補正は,補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであるから,平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法(以下「改正前特許法」という。)第17条の2第4項第2号に規定される「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当する。 そこで,本件補正後の請求項1に係る発明(以下,「本件補正発明」という。)が,特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について以下に検討する。 3.引用例 (1)引用例1 当審の最後の拒絶理由通知に引用された特開2002-133080号公報(以下,「引用例1」という。)には,図面とともに,次の事項が記載されている。(下線は当審で付加した。) (ア)「【請求項1】 顧客に発行されたカードに記憶されたID識別番号に基づいて,顧客が購買した製品の保証書情報管理と,顧客情報管理とを行なう製品の購買者情報管理システムであって,顧客が製品を購買した際に,前記カードに記憶されたID識別番号を読み取るカードリーダーライターと前記製品の製品番号を入力する入力手段とを有する通信端末を備えた販売店と,製品の保証書情報が登録された保証書情報データベースと,前記カードを発行した顧客に関する情報が登録された顧客情報データベースとを有する情報サーバを備えた情報管理センターと,前記製品の製造メーカーに備えられた通信端末と,前記販売店に備えられた通信端末と前記製造メーカーに備えられた通信端末と前記情報管理センターに備えられた情報サーバとの情報交換を可能にする通信ネットワークと,よりなることを特徴とする製品の購買者情報管理システム。」 (イ)「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は,製品を購買した顧客について,あらかじめ登録された顧客情報とその製品の保証書情報とを用いて,製品メーカーが購買者に関する情報を一元的に管理し,その後の販売促進活動を効率的に行なうことができる製品の購買者情報管理システムを提供する。」 (ウ)「【0015】この情報管理センター19には,製造メーカー1で製造する製品に関する保証書情報を登録する保証書情報データベース20と,顧客にカードを発行する際に定めた固有のID識別番号を含み,このID識別番号と関連付けられて顧客の氏名,住所,電話番号,年齢,職業,ポイント情報,製品購買履歴などの個人情報を登録した顧客情報データベース21と,顧客に対する製品広告等の販売促進情報が予め登録された販売促進情報データベース22などの各種データベースと,データ入力する入力手段23と,CRT等からなる表示手段33と,インターネット等の通信ネットワーク10を介して情報の通信処理を行なう送受信手段24と,前記各手段の制御を行なう制御手段25とを有するコンピュータシステムである情報サーバ26が設置されている。」 (エ)「【0018】顧客3が,製品2を販売店4から購買する際には,顧客3が持参したカード6をカードリーダーライター7に挿入し,カード6の記憶手段5に記憶されたID識別番号を読み取り,送受信手段11から通信ネットワーク10を介して情報管理センター19の情報サーバ26に送信される。 【0019】そして,情報サーバ26で受信されたID識別番号に基づいて,顧客情報データベース21に登録されたデータからこれと同一のID識別番号が付与された個人情報を制御手段25が検索し,該当する個人情報記憶エリアにポイント情報を加算したり,また顧客がポイントを使用する場合には,既に記憶されたポイント残高から使用分のポイントの減算を行なう。 【0020】また,情報サーバ26の保証書情報データベース20には,製造メーカー1で製造する製品に関する保証書情報があらかじめ登録されていて,これらの保証書情報は各製品毎に定められた製品番号により情報管理がなされ識別できるようにしてある。保証書情報データベース20に登録される情報としては,保証を行なう製品購入者のID識別番号,氏名,住所,年齢,購入製品の製品番号,保証期間,製品情報,保証条件などが登録される。」 (オ)「【0023】この際,ポイントの利用などの際の処理として,カードリーダーライター7でカード6の記憶手段5から読み取ったID識別番号も,通信ネットワーク10で情報管理センターに送信するので,制御手段25により,保証書情報データベース20または顧客情報データベース21に販売された製品番号28とID識別番号とが関連付けられて登録される。また,必要に応じて製品番号28とID識別番号とを関連付けて,保証書情報データベース20と顧客情報データベース21の両方に登録してもよい。」 (カ)「【0026】情報サーバ26では,顧客の要求に応じてポイントの加算処理またはポイントの減算処理が行われ,ポイント残高を顧客情報データベース21のID識別番号で特定されたポイント情報記憶エリアにポイントデータを更新して記憶させる(S4)。次に,顧客が購買した製品2に添付された保証書27を製品梱包内から取出して,製品番号を通信端末13の入力手段8から入力し,送受信手段11から通信ネットワーク10を介して情報管理センター19の情報サーバ26に送信する(S5)。 【0027】情報サーバ26では,受信した製品番号とID識別番号とに基づいて,保証書情報データベース20に販売された製品番号28と,ID識別番号とが関連付けられて登録され,誰がどの製品番号28の製品を購買したのか保証書情報データベース20と顧客情報データベース21とにあらかじめ登録された情報により確認可能な状態が構築される(S6)。 【0028】そして,店頭においては,保証書27に店員が購買日29と保証期間30とを記入した後,顧客がID識別番号を記入して,販売店13の確認の捺印を保証書27の所定位置に押してもらい,顧客がその保証書6を入手し保管する(S7)。」 上記摘記事項(ア)?(カ)の記載及び図面の記載を総合すると,引用例1には次のとおりの発明(以下,「引用例1発明」という。)が記載されていると認められる。 「顧客に発行されたカードに記憶されたID識別番号に基づいて,顧客が購買した製品の保証書情報管理と,顧客情報管理とを行なう製品の購買者情報管理システムであって, 当該購買者情報管理システムは, 顧客にカードを発行する際に定めた固有のID識別番号を含み,このID識別番号と関連付けられて顧客の氏名,住所,電話番号,年齢,職業,ポイント情報,製品購買履歴などの個人情報を登録した顧客情報データベース21と,製造メーカー1で製造する製品に関する保証書情報を製品番号に関連付けて登録する保証書情報データベース20とを有する情報サーバ26と, 当該情報サーバ26と通信ネットワーク10を介して接続された販売店4の通信端末13を備えており, 顧客3が,製品2を販売店4から購買する際には,顧客3が持参したカード6をカードリーダーライター7に挿入し,カード6の記憶手段5に記憶されたID識別番号を読み取り,読み取ったID識別番号が送受信手段11から通信ネットワーク10を介して情報管理センター19の情報サーバ26に送信され, 情報サーバ26で受信されたID識別番号に基づいて,顧客情報データベース21に登録されたデータからこれと同一のID識別番号が付与された個人情報を制御手段25が検索し,顧客がポイントを使用する場合には,既に記憶されたポイント残高から使用分のポイントの減算を行ない, 次に,顧客が購買した製品2に添付された保証書27を製品梱包内から取出して,製品番号を通信端末13の入力手段8から入力し,送受信手段11から通信ネットワーク10を介して情報管理センター19の情報サーバ26に送信し, 情報サーバ26では,受信した製品番号とID識別番号とに基づいて,顧客情報データベース21に,販売された製品番号28とID識別番号とが関連付けられて登録され,誰がどの製品番号28の製品を購買したのかを保証書情報データベース20と顧客情報データベース21とにあらかじめ登録された情報により確認可能な状態が構築され, 店頭においては,保証書27に店員が購買日29と保証期間30とを記入した後,顧客がID識別番号を記入して,販売店13の確認の捺印を保証書27の所定位置に押してもらい,顧客がその保証書6を入手し保管する, 購買者情報管理システム。」 4.対比 本件補正発明と引用例1発明とを対比する。 ・引用例1発明の「ID識別番号」「顧客の氏名,住所,電話番号,年齢,職業,ポイント情報,製品購買履歴などの個人情報」「顧客情報データベース21」「製造メーカー1で製造する製品に関する保証書情報」「製品番号」「保証書情報データベース20」「情報サーバ26」「通信ネットワーク10」「通信端末13」が,本件補正発明の「顧客ID」「顧客情報」「顧客データベース」「保証期限情報を含む保証書情報」「商品コード」「保証書データベース」「サーバ」「ネットワーク」「店舗端末装置」にそれぞれ相当する。 ・引用例1発明の「購買者情報管理システム」は,顧客が購買した製品の保証書情報を管理しているから,本件補正発明の「保証書管理システム」に相当する。 ・引用例1発明の「カード6」は,ポイントによる決済が可能な「決済機能を備えたカード」であるから,引用例1発明の「カード6の記憶手段5に記憶されたID識別番号」と,本件補正発明の「顧客が所有する決済機能を備えたクレジットカードのカード情報」とは,「顧客が所有する決済機能を備えたカードのカード情報」である点で共通する。 そうすると,引用例1発明の「顧客が購買した製品2の製品番号を入力する入力手段8」及び「顧客3が持参したカード6に記憶されたID識別番号を読み取るカードリーダーライター7」と,本件補正発明の「顧客が購入しようとしている商品の商品コードを取得するとともに当該顧客の顧客IDを含む,当該顧客が所有する決済機能を備えたクレジットカードのカード情報を取得する取得手段」とは,「顧客が購入しようとしている商品の商品コードを取得するとともに当該顧客の顧客IDを含む,当該顧客が所有する決済機能を備えたカードのカード情報を取得する取得手段」の点で共通する。 ・引用例1発明では,「顧客3が,製品2を販売店4から購買する際には,顧客3が持参したカード6をカードリーダーライター7に挿入し,カード6の記憶手段5に記憶されたID識別番号を読み取り,読み取ったID識別番号が送受信手段11から通信ネットワーク10を介して情報管理センター19の情報サーバ26に送信され,情報サーバ26で受信されたID識別番号に基づいて,顧客情報データベース21に登録されたデータからこれと同一のID識別番号が付与された個人情報を制御手段25が検索し,顧客がポイントを使用する場合には,既に記憶されたポイント残高から使用分のポイントの減算を行な」っているから,引用例1発明の通信端末13は,「取得手段によって取得されたカード情報に基づいて,商品のカードによる決済をおこなう決済手段」を備えているということができる。 ・引用例1発明では,カード6の記憶手段5に記憶されたID識別番号がカードリーダーライター7で読み取られて,送受信手段11から通信ネットワーク10を介して情報管理センター19の情報サーバ26に送信され,また,製品番号が通信端末13の入力手段8から入力されて,送受信手段11から通信ネットワーク10を介して情報管理センター19の情報サーバ26に送信されるから,引用例1発明の「送受信手段11」が,本件補正発明の「取得手段によって取得された商品コードおよびカード情報に含まれる顧客IDをサーバへ送信する送信手段」に相当する。 ・引用例1発明の情報サーバ26では,「受信した製品番号とID識別番号とに基づいて,顧客情報データベース21に,販売された製品番号28とID識別番号とが関連付けられて登録され」るから,引用例1発明の情報サーバ26が,本件補正発明の「店舗端末装置から送信された商品コードおよび顧客IDを受信する受信手段」に相当する構成を備えていることは明らかである。 ・引用例1発明の情報サーバ26では,「受信した製品番号とID識別番号とに基づいて,顧客情報データベース21に,販売された製品番号28とID識別番号とが関連付けられて登録され,誰がどの製品番号28の製品を購買したのかを保証書情報データベース20と顧客情報データベース21とにあらかじめ登録された情報により確認可能な状態が構築され」るものであるから,引用例1発明と本件補正発明とは,「前記顧客データベースにおける,前記受信手段によって受信された顧客IDのレコードに,前記商品コードを含む購入情報を登録する登録手段」を備えている点で共通する。 そうすると,本件補正発明と引用例1発明とは, 「顧客IDと顧客情報とが関連付けられて記憶されている顧客データベースと,保証期限情報を含む保証書情報と商品コードとが関連付けられて記憶されている保証書データベースと,にアクセス可能なサーバと,当該サーバとネットワークで接続された店舗端末装置を備えた保証書管理システムであって, 前記店舗端末装置が, 顧客が購入しようとしている商品の商品コードを取得するとともに当該顧客の顧客IDを含む,当該顧客が所有する決済機能を備えたカードのカード情報を取得する取得手段と, 前記取得手段によって取得されたカード情報に基づいて,前記商品の前記カードによる決済をおこなう決済手段と, 前記取得手段によって取得された商品コードおよびカード情報に含まれる顧客IDをサーバへ送信する送信手段と, を備え, 前記サーバが, 前記店舗端末装置から送信された商品コードおよび顧客IDを受信する受信手段と, 前記顧客データベースにおける,前記受信手段によって受信された顧客IDのレコードに,前記商品コードを含む購入情報を登録する登録手段と, を備えたことを特徴とする保証書管理システム。」 の点で一致し,次の点で相違する。 [相違点1] 本件補正発明は,「商品の価格情報を含む商品情報と当該商品の商品コードとが関連付けられて記憶されている商品データベース」を有し, 店舗端末装置が,「取得手段によって取得された商品コードに関連付けられた商品情報を,前記商品データベースから抽出する商品情報抽出手段と,前記商品情報抽出手段によって抽出された商品情報に基づいて前記商品の決済手段による決済金額を含む決済情報を生成する決済情報生成手段」を備えているのに対して,引用例1発明は,そのような構成を備えていない点。 [相違点2] 本件補正発明では,決済機能を備えたカードが「クレジットカード」であり,決済手段は,「クレジットカードによる決済をおこなう」のに対して,引用例1発明のカードは,決済機能を備えているものの,クレジットカードではなく,また,決済手段は,ポイントによる決済をおこなうものである点。 [相違点3] 送信手段が,商品コードおよび顧客IDをサーバへ送信するのが,本件補正発明では,「決済手段によってクレジットカードによる決済が完了した後」であるのに対して,引用例1発明は,そのようになっていない点。 [相違点4] 本件補正発明では,顧客データベースに登録される購入情報が,「商品の購入日時情報を含」んでいるのに対して,引用例1発明では,「顧客情報データベース21に,販売された製品番号28とID識別番号とが関連付けられて登録され,誰がどの製品番号28の製品を購買したのかを保証書情報データベース20と顧客情報データベース21とにあらかじめ登録された情報により確認可能な状態が構築され」ているものの,顧客情報データベース21に,「商品の購入日時情報」を登録することは明示されていない点。 [相違点5] 本件補正発明では,サーバが,「保証書データベースから,商品コードに関連付けられた保証書情報を抽出する保証書情報抽出手段と,前記保証書情報抽出手段によって抽出された保証書情報を,店舗端末装置へ送信する保証書情報送信手段」を備え, 店舗端末装置が,「送信手段によって前記商品コードおよびカード情報に含まれる顧客IDを前記サーバへ送信した後に,前記サーバから送信された保証書情報を受信する保証書情報受信手段と,前記保証書情報受信手段による前記商品の保証書情報の受信を待って,当該保証書情報が受信された後に,決済情報生成手段によって生成された前記商品のクレジットカードによる決済情報および当該保証書情報を一枚のレシートに一続きで印刷する印刷手段」を備えているのに対して,引用例1発明は,そのような手段を備えていない点。 5.当審の判断 上記各相違点について検討する。 [相違点1]について キャッシュレジスタ等のPOSターミナルにおいて,商品コードと商品の部門,品名,金額を対応付けたPLUテーブルを用い,入力された商品コードから当該商品コードに対応する部門,品名,金額等の商品情報を得るように構成することは,例えば特開昭62-221796号公報等に記載されているように周知技術であるから,引用例1発明に当該周知技術を適用して,「商品の価格情報を含む商品情報と当該商品の商品コードとが関連付けられて記憶されている商品データベース」(PLU)を設け,店舗端末装置が,「取得手段によって取得された商品コードに関連付けられた商品情報を,前記商品データベースから抽出する商品情報抽出手段と,前記商品情報抽出手段によって抽出された商品情報に基づいて前記商品の決済手段による決済金額を含む決済情報を生成する決済情報生成手段」を備えるように構成することには何ら困難性がなく,当業者が適宜なし得たことである。 [相違点2]について 「決済機能を備えたカード」として,クレジットカードを用いることは周知技術であり,引用例1発明の「決済機能を備えたカード」として,周知の「クレジットカード」を用いるように構成することには何ら困難性はない。 また,これに応じて,決済手段が「クレジットカードによる決済をおこなう」ように構成することにも何ら困難性はなく,当業者が適宜なし得たことである。 [相違点3]について 引用例1発明でも,商品コードおよび顧客IDをサーバへ送信しているところ,これらの情報を,いつ,どのようなタイミングで送信するかは,必要に応じて適宜設定すべき設計的事項にすぎない。 そして,例えば特開2001-273559号公報の図9及び【0063】?【0065】段落に,デビッドカードによる決済ではあるが,カード決済を完了した後に,保証書の印刷発行をすることが記載されていることからみても,引用例1発明において,「決済機能を備えたクレジットカード」を用いるように構成した場合に,クレジットカードによる決済が完了した後に,保証書に関する処理,すなわち,「商品コードおよび顧客IDを送信する処理」を実行することは自然なことである。 してみれば,引用例1発明において,「決済手段によって前記クレジットカードによる決済が完了した後」に,商品コードおよび顧客IDをサーバへ送信するように構成することには何ら困難性がなく,当業者が適宜なし得たことである。 [相違点4]について 引用例1発明では,店頭において,「保証書27に店員が購買日29と保証期間30とを記入」しており,保証書の情報に「購買日」(本件補正発明における「商品の購入日時情報」に相当する)の情報が含まれることは自明のことである。 してみれば,引用例1発明において,顧客データベースに商品コードを含む購入情報を登録する際に,「商品の購入日時情報」を合わせて登録するように構成することには何ら困難性がなく,当業者が適宜なし得たことである。 [相違点5]について 製品の販売時に,顧客に渡す保証書をレシート(領収書)と同じ用紙に印刷して発行するように構成することは,例えば特開2003-178123号公報の【0022】,【0024】,【0029】段落,特開2001-273559号公報の【0064】?【0065】段落等に記載されているように周知技術であるものと認められる。 そして,引用例1発明では,保証書情報が情報サーバ26において管理されているものであるから,引用例1発明に上記周知技術を適用して,情報サーバ26に管理されている保証書情報を販売店の端末において印刷して顧客に渡すように構成することには何ら困難性がない。 してみれば,引用例1発明において,情報サーバ26に管理されている保証書情報を販売店の端末で印刷するために,サーバが,「保証書データベースから,商品コードに関連付けられた保証書情報を抽出する保証書情報抽出手段と,前記保証書情報抽出手段によって抽出された保証書情報を,店舗端末装置へ送信する保証書情報送信手段」を備え,店舗端末装置が,「送信手段によって前記商品コードおよびカード情報に含まれる顧客IDを前記サーバへ送信した後に,前記サーバから送信された保証書情報を受信する保証書情報受信手段と,前記保証書情報受信手段による前記商品の保証書情報の受信を待って,当該保証書情報が受信された後に,当該保証書情報を印刷する印刷手段」を備えるように構成することには何ら困難性がなく,当業者が適宜なし得たことである。 また,その際,保証書情報は,製品の販売時に印刷して顧客に渡すものであるから,同様に,製品の販売時に印刷して顧客に渡すものである「決済情報生成手段によって生成された商品のクレジットカードによる決済情報」を,「保証書情報」とともに「一枚のレシートに一続きで」印刷して,顧客に渡すように構成することにも何ら困難性はなく,当業者が適宜なし得たことである。 そして,本件補正発明の作用効果も,引用例1発明及び周知技術から当業者が十分に予測できる範囲のものである。 なお,審判請求人は平成25年1月30日付けの意見書において,次のとおり主張している。 「(2-3)[理由1]について 補正後の本願発明(新請求項1,5,6)は,クレジットカードにより決済された,決済金額を含む決済情報と,サーバから受信した保証書情報とを「一枚のレシートに一続きで」印刷することによって,審判請求書にも記載したとおり,顧客は,商品の購入金額,クレジットカード利用状況,保証書情報を同時に,その場で確認することができるという本願発明に特有の作用効果を奏します。また,商品代金の支払いの際にクレジットカードによる決済依頼をするためにクレジットカードを店舗の店員に渡すだけで(あるいは自らクレジットカードを読み取らせるだけで),代金の精算および保証書の登録処理が迅速にかつ確実に完了するという本願発明に特有の作用効果を奏します。 また,平成24年10月1日に提出した回答書にも記載したとおり,クレジットカード利用状況が記載されたレシートは,現金によって決済されたレシートとは異なり,通常,多くの顧客が当該レシートをすぐには捨てずに保管することが一般的です。それは,少なくとも,決済後(約1?2ヶ月後)に届けられる利用明細の内容との照合をおこない,利用明細の内容とクレジットカード利用状況が記載されたレシートの内容とが一致しているかを確認するためです。したがって,決済情報である決済金額を含むクレジットカード利用状況に関する内容と保証書情報に関する内容とが一枚のレシートとして一続きで印刷されることによって,それぞれが別々のレシートとして印刷される場合と比較して,保証書情報の内容が記載されたレシートが捨てられずに保管される可能性が飛躍的に向上するという本願発明に特有の作用効果も奏します。 さらに,クレジットカード利用状況に関する内容と保証書に関する内容とが一枚のレシートに一続きに印刷されているため,決済後に届けられる利用明細の内容とレシートに記載されたクレジットカード利用状況に関する内容との照合の際にも,顧客は,再度,保証書の内容を容易に確認することができるという作用効果も奏します。 さらにまた,当初明細書の段落[0076]に,「購入した商品がオープン価格の商品である場合,購入したときの金額と保証書情報とが一枚の領収書700に印刷されているため,後日故障したときなどに,顧客は領収書700を見るだけで購入金額と保証書情報とを同時に確認することができる。したがって,修理代金の見積り額がわかれば,購入金額と比較して修理を依頼するか否かの判断をおこなうことができる。」と記載されているように,保証書情報と商品の金額情報を容易に確認することができるという作用効果も奏します。 これに対して,特開2003-178123号公報の段落[0022]には,「上記のように,商品購入時に契約書を交さなくても保証対象とすることができるので,保証内容(保証書)はレシートの発行と共に購入時点で,かつ顧客にデータの入力を求めることなく,自動作成するようにすることが可能である。また,レシート上に記載した保証書を紛失した場合でも全ての情報はデータベースでコンピュータ管理されているので,保証が受けられなくなることはない。保証書は,店舗のキオスク端末,POS(Point Of Sales system)端末でも再発行することが可能である。インターネットを介してデータベースから情報を入手できるようにして,内容を確認できるようにしてもよい。」と記載されていますが,上記「レシート上に記載した保証書」とは,その他に詳細な説明も図面もなく,明確ではありませんが,「レシート」=「領収書」でなく,単に「レシート用紙に印刷された保証書」の意であろうと思量します。それは,その後に続く,「店舗のキオスク端末,POS(Point Of Sales system)端末でも再発行することが可能である。」との記載から,再発行の際には領収書が再発行されることがないであろうから,そのことからも,レシート用紙に印刷された領収書とは別にレシート用紙に印刷された保証書が発行されるものであろうと思量します。したがって,少なくともこの文献のこの記載のみからは,記載内容が不明りょうであり,それゆえに,クレジットカード利用状況に関する内容と保証書に関する内容とが一枚のレシートに印刷されることが当業者から容易に想到することはできないものと思量します。 このようなことから,本願発明の構成(クレジットカードにより決済された決済情報と,サーバから受信した保証書情報とを一枚のレシートに一続きで印刷すること)は審判官の合議体殿がご指摘の引用例1および周知技術の文献には何らの記載も示唆もなく,また,それらの文献からは上記本願発明に特有の作用効果を奏することはできません。したがって,引用例1および周知技術の文献からは,当業者が本願発明を容易に想到することはできないものと思量します。 また,クレジットカードにより決済された決済情報と保証書情報とを一枚のレシートに「一続きに」印刷するために,補正後の本願発明は,保証書情報受信手段(工程)による商品の保証書情報の受信を待って,当該保証書情報が受信された後に,印刷処理を実行します。したがって,上記本願発明の構成(クレジットカードにより決済された決済情報と,サーバから受信した保証書情報とを一枚のレシートに一続きで印刷すること)自体,いずれの引用例,周知技術の文献に記載も示唆もないことから,印刷処理の開始のタイミングについても,当然,当業者が容易に想到することはできず,当業者が適宜採用しうる設計的事項とは云えないものと思量します。」(以下,「主張1」という。) 「さらにまた,商品の保証期間は,クレジットカードによる決済が完了して初めてその期間が開始されるべきものであり,クレジットカードによる決済が完了する前に,保証書の登録手続を行うことは,クレジットカードによる決済ができなかった場合の後処理の煩雑性を考慮すると,システム上,重要な手順であると思量します。これに対して,引用例1は,クレジットカード決済ではなく(そもそも引用例1はクレジットカードとは異なるポイントカードを用いるものであり,クレジットカードによる決済に関しては記載も示唆も有りません),現金またはポイント決済であり,人手(店舗の店員)による決済を自ら完了させ,商品コードおよび顧客IDをサーバへ送信するものです(したがって,引用例1では,何らかの処理を待ってから商品コードおよび顧客IDをにサーバへ送信するという構成自体まったく存在しません)。本願発明は,その点に着目し,クレジットカードの決済が完了した後に,店舗の店員の手間を煩わせることなく円滑にかつ保証書の登録処理開始のタイミングを誤ることなく(先走ることなくあるいはし忘れることなく),保証書の登録処理をすることができる点で,当業者が適宜なし得たことであるとは云えないものと思量します。すなわち,上述した本願発明に特有の作用効果(クレジットカードによる決済依頼をするためにクレジットカードを店舗の店員に渡すだけで(あるいは自らクレジットカードを読み取らせるだけで),代金の精算および保証書の登録処理が迅速にかつ確実に完了すること)を,引用例1および他の文献を組み合わせても奏することはできないものと思量します。」(以下,「主張2」という。) 上記主張1の点については,上記「[相違点5]について」で判断したとおりである。 また,上記主張2の点については,上記「[相違点2]について」及び「[相違点3]について」で判断したとおりである。 したがって,審判請求人の意見書における上記主張は採用することができない。 以上のとおり,本件補正発明は,引用例1発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 6.むすび したがって,本件補正は,改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので,同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1.本願発明 平成25年1月30日付けの手続補正は,上記のとおり却下されたので,本願の請求項1に係る発明は,平成24年2月1日付けの手続補正書によって補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである。(以下,「本願発明」という。) 「 【請求項1】 商品の価格情報を含む商品情報と当該商品の商品コードとが関連付けられて記憶されている商品データベースと,顧客IDと顧客情報とが関連付けられて記憶されている顧客データベースと,保証期限情報を含む保証書情報と商品コードとが関連付けられて記憶されている保証書データベースと,にアクセス可能なサーバと,当該サーバとネットワークで接続された店舗端末装置を備えた保証書管理システムであって, 前記店舗端末装置が, 顧客が購入しようとしている商品の商品コードを取得するとともに当該顧客の顧客IDを含む,当該顧客が所有する決済機能を備えたカードのカード情報を取得する取得手段と, 前記取得手段によって取得されたカード情報に基づいて,前記商品の前記カードによる決済をおこなう決済手段と, 前記決済手段によって決済が完了した後に,前記取得手段によって取得された商品コードおよびカード情報に含まれる顧客IDをサーバへ送信する送信手段と, 前記取得手段によって取得された商品コードに関連付けられた商品情報を,前記商品データベースから抽出する商品情報抽出手段と, 前記商品情報抽出手段によって抽出された商品情報に基づいて前記商品の前記決済手段による決済情報を生成する決済情報生成手段と, を備え, 前記サーバが, 前記店舗端末装置から送信された商品コードおよび顧客IDを受信する受信手段と, 前記顧客データベースにおける,前記受信手段によって受信された顧客IDのレコードに,前記商品コードと前記商品の購入日時情報を含む購入情報を登録する登録手段と, 前記保証書データベースから,前記商品コードに関連付けられた保証書情報を抽出する保証書情報抽出手段と, 前記保証書情報抽出手段によって抽出された保証書情報を,前記店舗端末装置へ送信する保証書情報送信手段と, を備え, 前記店舗端末装置が,さらに, 前記送信手段によって前記商品コードおよび前記カード情報に含まれる顧客IDを前記サーバへ送信した後に,前記サーバから送信された保証書情報を受信する保証書情報受信手段と, 前記決済情報生成手段によって生成された前記商品の前記カードによる決済情報および前記保証書情報受信手段によって受信された前記商品の保証書情報を一枚のレシートに印刷する印刷手段と, を備えたことを特徴とする保証書管理システム。」 2.引用例 当審の最後の拒絶理由通知に引用された引用例1には,上記「第2 [理由]3.」に記載したとおりの事項が記載されている。 3.対比・判断 本願発明は,上記「第2 [理由]」で検討した本件補正発明から,上記「第2 [理由]2.」に記載した補正事項(a)乃至(d)に係る限定を省いたものである。 そうすると,本願発明の構成要件を全て含み,更に他の要件を付加したものに相当する本件補正発明が前記「第2 [理由]5.」に記載したとおり,引用例1発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,本願発明も,同様の理由により,引用例1発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 4.むすび 以上のとおり,本願発明は,引用例1発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって,本願は他の請求項について検討するまでもなく拒絶されるべきものである。 よって,結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2013-02-21 |
結審通知日 | 2013-02-26 |
審決日 | 2013-03-12 |
出願番号 | 特願2006-46527(P2006-46527) |
審決分類 |
P
1
8・
575-
WZ
(G06Q)
P 1 8・ 121- WZ (G06Q) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 田内 幸治、青柳 光代 |
特許庁審判長 |
手島 聖治 |
特許庁審判官 |
井上 信一 須田 勝巳 |
発明の名称 | 保証書管理方法、保証書管理プログラム、および保証書管理装置 |
代理人 | 酒井 昭徳 |