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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A23L
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A23L
管理番号 1276061
審判番号 不服2011-6310  
総通号数 164 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-08-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-03-23 
確定日 2013-06-25 
事件の表示 特願2006- 8223「機械加工用米飯ほぐし剤および機械加工用米飯の製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成19年 8月 2日出願公開、特開2007-189904〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成18年1月17日の出願であって、平成22年6月18日付け拒絶理由通知に対して、同年9月21日付けで意見書及び手続補正書が提出されたが、同年12月24日付けで拒絶査定され、これに対し、平成23年3月23日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに同日付けで手続補正書が提出されたものである。その後、平成24年9月7日付けで特許法第164条第3項に基づく報告を引用した審尋がなされ、平成24年12月10日付けで回答書が提出されている。

第2 平成23年3月23日付け手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成23年3月23日付けの手続補正を却下する。
[理由]
1.平成23年3月23日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)の内容
本件補正により、本願の請求項1は、補正前の平成22年9月21日付け手続補正書により補正された、
「機械加工時のほぐれ性を向上させ、かつ、保存中の品質を劣化しにくくする米飯のほぐし剤であって、
γ-ポリグルタミン酸を含有することを特徴とする機械加工用米飯ほぐし剤。」
から、
「機械加工時の米飯のほぐれ性を向上させ、かつ、保存中の米飯のほぐれ性も維持する米飯のほぐし剤であって、
γ-ポリグルタミン酸を含有することを特徴とする機械加工用米飯ほぐし剤。」
と補正された。
(下線部は対応する補正箇所を明示するため当審で付加した。)

2.補正の適否
本件補正は、「ほぐれ性」を「米飯のほぐれ性」と補正し(補正事項1)、「保存中の品質を劣化しにくくする」を「保存中の米飯のほぐれ性も維持する」と補正する(補正事項2)ものである。
補正事項1は、「ほぐれ性」が米飯のほぐれ性のことであることを明確にしたものであり、当該補正事項は、本願明細書【0006】に記載されている。
補正事項2は、請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「保存中の品質を劣化しにくくする」ことについて、同上【0006】の「本発明の目的は、米飯類の炊飯後のほぐれ状態を改善すると共に、保存中に起こる米飯の物性変化、食感変化、くっつき、外観変化等品質劣化を防止し得る米飯用ほぐし剤及びそれを用いた米飯の製造方法を提供することである。」との記載を根拠とし、保存中に起こる品質劣化の内、「くっつき」に限定して、保存中のくっつきを起こりにくくする、すなわち、保存中の米飯のほぐれ性も維持することを限定したものである。
したがって、補正事項1は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第4号の明りょうでない記載の釈明、補正事項2は同法同条同項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものにそれぞれ該当する。
そこで、本件補正後の前記請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか検討する。

3.独立特許要件について
3-1 引用刊行物の記載事項
(1)原査定の拒絶の理由で引用文献1として引用された、本願出願前に頒布された刊行物である特開昭64-37260号公報(以下、「引用刊行物1」という。)には、次の事項が記載されている。
(1a)「(2)穀粒食品にポリグルタミン酸またはその可食性塩を配合することを特徴とする穀粒食品の品質改良法。」(特許請求の範囲、請求項2)
(1b)「本発明の穀粒食品とは、ウルチ米、モチ米、麦、ヒエ、粟、小豆等を主原料とし、しかも調理後粒状を保つ食品をいう。穀粒食品の具体例としては、ウルチ米またはモチ米等の炊飯米、たきこみ御飯、赤飯等の米飯、寿司、おじや、お茶漬、即席米飯等の米飯の二次加工品、・・・等が挙げられる。」(2頁左上欄12?19行)
(1c)「本発明において用いられるポリグルタミン酸としては、納豆から抽出されるポリグルタミン酸(γ-ポリグルタミン酸)、グルタミン酸エステル-Nカルボン酸無水物の重合体から誘導される合成ポリグルタミン酸(α-ポリグルタミン酸)あるいは、各種菌株からの発酵生産物として得られるポリグルタミン酸(γ-ポリグルタミン酸)のいずれでもよく、これらの製造法はたとえば「日本農芸化学会誌、第37巻、第7号、第407?411頁、1963年」、「日本農芸化学会誌、第37巻、第6号、第346?350頁、1963年」および[村橋俊介、井本稔、谷久也編集、合成高分子、第5巻、16?17および45?46頁、朝倉書店、1971年」にそれぞれ記載されているが、とりわけ発酵生産物として得られるγ-ポリグルタミン酸が好ましい。
可食性塩としては、たとえばポリグルタミン酸のナトリウム、カリウムまたはカルシウム塩などが挙げられなかでもナトリウム塩が好ましい。」(2頁左上欄20行?右上欄18行)
(1d)「配合方法としては、あらかじめ水にポリグルタミン酸またはその可食性塩を溶解もしくは懸濁させて得られる水溶液もしくは懸濁液を用いて穀粒を炊く、蒸す、煮る等の調理に付してもよい」(2頁左下欄7?10行)
(1e)「該配合量は、ポリグルタミン酸またはその可食性塩の分子量および穀粒食品の種類により変化するが、たとえば該分子量が20?30万である場合、調理前の穀粒に対して通常約0.01?0.5W/W%、好ましくは約0.05?0.2W/W%となるように配合すればよい。」(2頁左下欄19行?右下欄4行)
(1f)「実験例
3l容ボウルにウルチ精米560gと水約1.5lを加え、軽く混合した後水を捨て20回程度のとぎと水洗を2回繰り返した。さらに水洗を3回行った後、ザルに移して水切りした。この洗米を釜にとり水の添加量合計が812gになる様に水を添加した。このときポリグルタミン酸ナトリウムを必要に応じそれぞれ0.28g、0.56g、1.12g、2.80g、5.60g水に溶解して添加した。これを30分間放置して5合炊き電気炊飯器で炊き上げ、炊飯終了15分後に御飯を茶碗に分取し、相対湿度100%のデシケータ-中で室温まで冷却した。得られた御飯粒の硬さと粘りをニュー・フッド・インダストリー(New Food Industry)第19巻、No、4.第65-71頁に記載の方法に準じてテクスチュロメーター(・・・)で測定した。また御飯約10gを秤量びんにとり105℃で18時間乾燥して水分を測定した。実験結果を第1表に示す。
ポリグルタミン酸ナトリウムの米に対する配合量が0.5%までの場合、配合量が増すとともに御飯の水分が低下し、硬さが増すとともに粘りも増すことが明らかである。なお食感としてはポリグルタミン酸ナトリウム配合量が0.05?0.2%の場合が良好であった。

」(2頁右下欄11行?3頁右上欄下から3行)
(1g)「実施例4
ウルチ精米1120gを常法により水洗、水浸漬、水切りを行った。これを2等分して一方には水750gをまた一方には水800gにポリグルタミン酸ナトリウム0.6gを溶解した水溶液を加え、両者を電気炊飯器で炊き上げた後、釜外でほぐしたのち、室温にまで冷却した。これらの2種類の御飯を原料として、それぞれ焼飯を調製した。」(4頁左上欄2?9行)
(1h)「発明の効果
穀粒食品を製造するに際し、ポリグルタミン酸またはその可食性塩を配合することにより、適度な粘りと硬さを有する、食感、食味のすぐれたおいしい、しかも好ましいにおいの穀粒食品が得られる。」(5頁右上欄7?12行)

3-2 引用発明
引用刊行物1には、記載事項(1a)に「穀粒食品にポリグルタミン酸またはその可食性塩を配合する穀粒食品の品質改良法」が記載され、記載事項(1b)によれば、「本発明の穀粒食品とは、ウルチ米、モチ米等を主原料」とするもので、その「具体例としては、ウルチ米またはモチ米等の炊飯米」が挙げられ、実験例及び実施例(記載事項(1f)(1g))では、ウルチ米に添加する水にポリグルタミン酸ナトリウム配合して御飯を炊き上げたことが記載され、記載事項(1h)には、発明の効果として「穀粒食品を製造するに際し、ポリグルタミン酸またはその可食性塩を配合することにより、適度な粘りと硬さを有する、食感、食味のすぐれたおいしい、しかも好ましいにおいの穀粒食品が得られる。」と記載されている。
これらの記載事項を整理すると、引用刊行物1には、「炊飯米の製造にあたり、配合して用いることにより、適度な粘りと硬さを有する、食感、食味のすぐれたおいしい炊飯米が得られるものである、ポリグルタミン酸またはその可食性塩からなる炊飯米品質改良剤」の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。

3-3 対比
そこで、本願補正発明と引用発明とを対比する。
(1)引用発明の「炊飯米」は、本願補正発明の「米飯」に相当する。
(2)引用刊行物1の記載事項(1c)には「本発明において用いられるポリグルタミン酸としては・・・γ-ポリグルタミン酸が好ましい。」と記載されているから、引用発明の「ボリグルタミン酸またはその可食性塩」はγ-ポリグルタミン酸でよいものである。そうすると、γ-ポリグルタミン酸を成分とする点で、引用発明は、本願補正発明が「γ-ポリグルタミン酸を含有する」ことと共通する。
(3)本願明細書【0006】に「保存中に起こる米飯の物性変化、食感変化、くっつき、外観変化等品質劣化を防止し得る」と記載され、上記2.でも検討したとおり、「くっつきにくさ」すなわち「ほぐれ易さ」は、米飯の品質の一つといえるから、米飯の「ほぐれ性の向上」も一種の品質の改良ということができる。
そうすると、本願補正発明の「米飯ほぐし剤」は米飯の品質を改良する点で、引用発明の「炊飯米品質改良剤」と共通する。

上記(1)?(3)の検討から、両者は、「γ-ポリグルタミン酸を含有する米飯の品質改良剤」の発明である点で一致し、
次の点で相違する。

<相違点1>
米飯の品質改良剤が、本願補正発明で、「米飯のほぐれ性を向上させ、かつ、保存中の米飯のほぐれ性も維持する米飯ほぐし剤」であるのに対して、引用発明は、炊飯米品質改良剤であるが、炊飯米のほぐれ性を向上させ、保存中の炊飯米のほぐれ性も維持するかは明らかでない点。

<相違点2>
本願補正発明が、「機械加工時」に用いる「機械加工用」のものであるのに対して、引用発明では、そのようには特定されていない点。

3-4 判断
上記相違点について検討する。
(1)<相違点1>について
ア 引用発明の炊飯米品質改良剤の配合方法、配合量について
引用刊行物1の「配合方法としては、あらかじめ水にポリグルタミン酸またはその可食性塩を溶解もしくは懸濁させて得られる水溶液もしくは懸濁液を用いて穀粒を炊く、蒸す、煮る等の調理に付してもよい」(記載事項(1d))及び「該配合量は、・・・調理前の穀粒に対して通常的0.01?0.5W/W%となるように配合すればよい。」(記載事項(1e))なる記載、及び実験例(記載事項(1f))において「この洗米を釜にとり水の添加量合計が812gになる様に水を添加した。このときポリグルタミン酸ナトリウムを必要に応じそれぞれ0.28g、0.56g、1.12g、2.80g、5.60g水に溶解して添加した。これを30分間放置して5合炊き電気炊飯器で炊き上げ」ていることからして、引用発明の炊飯米品質改良剤は、炊飯時に加える水に添加することにより米に配合し、その配合量は調理前の米に対して通常約0.01?0.5W/W%である。

イ 本願補正発明の米飯ほぐれ剤の添加方法、添加割合について
一方、本願明細書【0014】に「炊飯時に加水とともに添加されることが望ましい」、同【0015】に「本発明の米飯用ほぐし剤は、γ-PGAとして生米100重量部に対して0.01?5質量部・・・の割合で添加する。」と記載されるとおり、本願補正発明の米飯ほぐれ剤は炊飯時の加水に添加し、添加量はγ-PGAとして生米100重量部に対して0.01?5質量部の割合で添加するものである。

ウ そうすると、両者は、米に添加する成分に差異がなく、添加方法は同一であり、添加割合も重複する数値範囲を含むものであるから、炊飯時の御飯に対する作用も引用発明と本願補正発明とで同様であると考えるのが自然である。

エ そして、引用刊行物1には、炊飯終了後に「御飯を茶碗に分取」すること((記載事項(1f))、または、炒飯製造時であるが御飯を「釜外でほぐ」すこと(記載事項(1g))が記載されており、引用発明においても、引用発明の炊飯米品質改良剤を添加して炊飯した後の処理操作として、茶碗等の容器への分取操作やほぐし操作を行うものであるから、その際に容器へ分取するためのしゃもじ等の器具への御飯のくっつき度合いや、御飯をほぐした際のほぐれ易さについて当業者であれば当然気付くものである。

オ ここで、米飯のほぐれ性を改良し、長時間保存時の米飯の品質劣化を防止するものとして、カラギーナン及び/又はフコイダン(下記a)、加工澱粉(下記b)、デキストラン(下記c)等、種々の米飯ほぐし剤(ほぐれ改良剤)が本出願前、周知である。

a:特開2005-295929号公報(【請求項2】【0002】【0004】、本願明細書記載の【特許文献1】)
b:特開2002-65184号公報(【請求項1】【0002】【0005】)
c:特開2005-328728号公報(【請求項1】【請求項4】【0008】【0017】)

これら周知の米飯ほぐし剤のうち、カラギーナンやデキストランは増粘安定剤としてよく知られているものである(必要であれば、「既存添加物名簿収載品目リスト注解書」1999年5月発行、日本食品添加物協会 参照。)。
そうすると、カラギーナンやデキストランは増粘安定剤であってかつ米飯のほぐし剤であるから、これらの物質では、理由は必ずしも明らかではないが、増粘安定剤としての機能と米飯のほぐれ性を改善する機能とが相入れないものとはいえない。

カ 一方、ポリグルタミン酸は、増粘安定剤として周知の納豆菌ガムの主成分として知られている(必要であれば、上記「既存添加物名簿収載品目リスト注解書」参照のこと)。

キ そうすると、上記ウ?カを総合し、当業者が容易に気付く事項といえる、引用発明の炊飯米品質改良剤を添加して炊飯した御飯のしゃもじ等の器具へのくっつきにくさやほぐした際のほぐれ易さと、従来の米飯ほぐし剤は米飯においてほぐれ性を改善し長期保存時にもその効果を発揮するものであること、従来の米飯ほぐし剤には増粘安定剤であるものも多いこと、及び、引用発明はその成分が増粘安定剤として周知のポリグルタミン酸であることを合わせ考えると、引用発明の炊飯米品質改良剤が、米飯のほぐれ性を改善する作用を有するであろうことは、当業者の容易に予測し得ることであり、そのほぐれ性改善作用に期待して、保存中の米飯のほぐれ性についてもその作用を検討し、その効果を確認することは、当業者の容易になし得ることである。

(2)<相違点2>について
上記(1)オで示した周知の米飯ほぐし剤は、上記周知例a(特開2005-295929号公報の【0002】)に記載されるように「製造量が多く機械で調理される」際の「生産性」の向上の目的で使用されるものである。
してみると、上記(1)のとおり、引用発明の炊飯米品質改良剤が兼ね備える、米飯のほぐれ性改善作用は、当業者が容易に予測し得るといえるから、この点に着目して、引用発明の炊飯米品質改良剤を、機械加工時に有用な米飯ほぐれ剤として使用してみることに当業者が格別の創意を要したものとはいえない。
その際、機械加工用と用途を限定することも当業者の適宜なし得ることである。

(3)そして、本願明細書記載の本願補正発明の効果は、引用発明および上記周知技術から当業者が予測しうる範囲内のものである。

(4)まとめ
上記(1)?(3)の検討のとおり、本願補正発明は、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

4.本件補正についてのむすび
以上のとおり、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1.本願発明
平成23年3月23日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成22年9月21日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。
「機械加工時のほぐれ性を向上させ、かつ、保存中の品質を劣化しにくくする米飯のほぐし剤であって、
γ-ポリグルタミン酸を含有することを特徴とする機械加工用米飯ほぐし剤。」

2.引用刊行物の記載事項及び引用発明
原査定の拒絶の理由に引用された引用刊行物1の記載事項、及び引用発明は、前記「第2 3.3-1」及び「第2 3.3-2」に記載したとおりである。

3.対比・判断
本願発明は、前記「第2[理由]」で検討した本願補正発明における「米飯のほぐれ性」を「ほぐれ性」とし、この点は、発明特定事項に実質的な違いはなく、更に、本願補正発明における「保存中の米飯のほぐれ性も維持する」との発明特定事項を、ほぐれ性を維持することも包含する「保存中の品質を劣化しにくくする」と拡張したものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項をすべて含み、更に発明特定事項を限定したものに相当する本願補正発明が、前記「第2 3.」に記載したとおり、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も同様の理由により、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.むすび
以上のとおり、本願の請求項1にかかる発明は、引用刊行物1に記載された発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、その余の請求項について論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-01-30 
結審通知日 2013-01-31 
審決日 2013-02-13 
出願番号 特願2006-8223(P2006-8223)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (A23L)
P 1 8・ 121- Z (A23L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 長井 啓子  
特許庁審判長 秋月 美紀子
特許庁審判官 齊藤 真由美
小川 慶子
発明の名称 機械加工用米飯ほぐし剤および機械加工用米飯の製造方法  
代理人 吉永 貴大  
代理人 吉永 貴大  

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