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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01L
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H01L
管理番号 1277330
審判番号 不服2012-20404  
総通号数 165 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-09-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-10-17 
確定日 2013-08-01 
事件の表示 特願2005-366142「SOI基板およびSOI基板の製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成19年 7月 5日出願公開、特開2007-173354〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成17年12月20日の出願であって、平成24年 2月10日付けで拒絶理由が通知され、これに対して、同年 4月10日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同年 7月10日付けで拒絶査定がなされ、これを不服として、同年10月17日に審判請求がなされるとともに、手続補正書が提出されたものである。

第2 補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]
平成24年10月17日に提出された手続補正書による手続補正を却下する。

[理 由]
1 平成24年10月17日に提出された手続補正書による手続補正(以下「本件補正」という。)の内容
本件補正は、平成24年 4月10日に提出された手続補正書により補正された(以下「本件補正前の」という。)特許請求の範囲の請求項1を補正しようとする事項を含むものであるが、そのうち請求項1に係る補正は以下のとおりである。

「【請求項1】
貼り合せによるSOI基板の製造方法であって、
単結晶シリコン基板の一方主面に平均イオン注入深さLの水素イオン注入層を形成する第1のステップと、
透明絶縁性基板である石英基板の一方主面及び前記単結晶シリコン基板の一方主面の少なくとも一方に表面処理を施す第2のステップと、
前記単結晶シリコン基板の一方主面と前記石英基板の一方主面とを密着させる第3のステップと、
前記単結晶シリコン基板と前記石英基板とを密着させた状態で100?300℃の範囲の温度で加熱して接合処理を施す第4のステップと、
前記平均イオン注入深さLに相当する位置の結晶面に沿って単結晶シリコン薄膜を機械的に剥離して前記石英基板上にSOI層を形成する第5のステップとを備え、
前記第1のステップにおける水素イオンのドーズ量は3×10^(17)atoms/cm^(2)以下であり、
前記単結晶シリコン基板は、CZ法(チョクラルスキー法)または浮遊帯域法(FZ法)で結晶成長させた準完全結晶(NPC)単結晶シリコン基板であり、
前記第2のステップの表面処理は、プラズマ処理及びオゾン処理の少なくとも一方の処理であり、
前記プラズマ処理は、酸素ガス、水素ガス、アルゴンガス、またはこれらの混合ガス、あるいは水素ガスとヘリウムガスの混合ガスをプラズマ用ガス種として実行され、
前記オゾン処理は、チャンバ内にガス導入して発生させたプラズマにより雰囲気中の酸素をオゾンに変換させて実行される、
ことを特徴とするSOI基板の製造方法。」
(なお、上記下線は、補正箇所を示している。以下、下線は当審が引いたものである。)

2 補正の適否について
(1)補正の目的
上記の請求項1に関する補正は、本件補正前の請求項1に、本件補正前の請求項5、6に記載されていた発明特定事項を付加し、これに伴い本件補正前の請求項5,6を削除し、さらに、本願明細書の【0027】、【0033】及び【0035】の記載に基づいて、水素イオンのドーズ量、プラズマ処理およびオゾン処理の条件を限定的に補正しようとするものであり、他に、上記請求項1に関する補正に加えて、本件補正前の請求項2?4、7及び8を削除している。そして、請求項1に関する各補正事項を詳述すれば、次のとおりである。

ア 第1のステップにおいて、水素イオン注入層を形成する際の水素イオンのドーズ量を本願明細書【0026】の「本発明においては、単結晶Si基板への水素イオンの注入ドーズ量の上限値は3×10^(17)atoms/cm^(2)とされる。」との記載を根拠として、「前記第1のステップにおける水素イオンのドーズ量は3×10^(17)atoms/cm^(2)以下であり、」との限定的な補正をし、(なお、本件補正前の請求項4は、ドーズ量の下限値を限定する本件補正前の請求項2又は3を引用していたので、下限値を特定していない上記補正事項アは、請求項4の発明特定事項を請求項1に付加したものではないので、上記のように明細書の記載を根拠としているものとして判断した。)
イ 単結晶シリコン基板ついて、本件補正前の請求項5の「前記単結晶シリコン基板は、CZ法(チョクラルスキー法)または浮遊帯域法(FZ法)で結晶成長させた準完全結晶(NPC)単結晶シリコン基板」との記載を根拠として「前記単結晶シリコン基板は、CZ法(チョクラルスキー法)または浮遊帯域法(FZ法)で結晶成長させた準完全結晶(NPC)単結晶シリコン基板であり、」との構成を付加し、
ウ 第2のステップの表面処理について、本件補正前の請求項6の「前記第2のステップの表面処理は、プラズマ処理及びオゾン処理の少なくとも一方の処理である」を根拠として、「前記第2のステップの表面処理は、プラズマ処理及びオゾン処理の少なくとも一方の処理であり、」との構成を付加し、
エ プラズマ処理について、更に、本願明細書【0033】の「この表面処理をプラズマ処理により実行する場合には、・・(略)・・なお、ここで用いられるプラズマ用ガス種としては、単結晶Si基板の表面処理用として、酸素ガス、水素ガス、アルゴンガス、またはこれらの混合ガス、あるいは水素ガスとヘリウムガスの混合ガスなどがあり、単結晶Si基板の表面状態や目的などにより適宜変更され得る。」との記載を根拠として、「前記プラズマ処理は、酸素ガス、水素ガス、アルゴンガス、またはこれらの混合ガス、あるいは水素ガスとヘリウムガスの混合ガスをプラズマ用ガス種として実行され、」との限定的な補正をし、
オ オゾン処理について、更に、本願明細書【0035】の「 表面処理をオゾン処理で実行する場合には、・・(略)・・チャンバ内に窒素ガスやアルゴンガスなどのプラズマ用ガスを導入した後に所定の電力の高周波プラズマを発生させ、当該プラズマにより雰囲気中の酸素をオゾンに変換させ、処理される単結晶Si基板および/または透明絶縁性基板の表面に所定の時間の処理が施される。」との記載を根拠として、「前記オゾン処理は、チャンバ内にガス導入して発生させたプラズマにより雰囲気中の酸素をオゾンに変換させて実行される、」との限定的な補正をしようとするものである。
したがって、上記請求項1に関する各補正事項ア?オは、新規事項を追加するものではないことは明らかであるから、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に該当し、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第1号の請求項の削除及び第2号の特許請求の範囲の減縮を目的としたものに該当する。

(2)独立特許要件
次に、本件補正による補正後の請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)が特許出願の際、独立して特許を受けることができるものであるのか否か(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するものであるのか否か)について検討する。

ア 引用刊行物及びその摘記事項
(ア)原査定の拒絶の理由で引用文献1として引用され、本願出願前に日本国内において頒布された刊行物である特表2004-503111号公報(以下「刊行物1」という。)には、「材料ブロックを切り取るための方法ならびに薄膜の形成方法」(発明の名称)に関して、図1とともに次の技術事項が記載されている。

(刊1ア)「【0001】【発明の属する技術分野】・・(略)・・
【0002】
自立性のまたは支持基板と一体化された薄膜は、マイクロエレクトロニクスやオプトエレクトロニクスやマイクロメカニクスといった分野において、広く使用されている。よって、本発明は、これら分野に応用することができる。特に、素子や集積回路の製造に応用することができる。」

(刊1イ)「【0037】【発明の実施の形態】・・(略)・・
【0040】
図1Aは、基板(10)を示している。基板(10)は、上述したように、均質であるようなまたはそうではないような、材料ブロックから構成されている。このブロックは、例えば、半導性のあるいは圧電性のあるいは強誘電性の材料からなるインゴットまたはプレートとすることができる。ブロックは、前処理することができる、あるいは、前処理しないこともできる。前処理されているかどうかは別として、ブロックが半導体プレートである場合には、これは、例えばシリコン基板とすることができる。
【0041】
例えば100keVというエネルギーでもってかつ7×10^(16)H^(+)/cm^(2)という程度の照射量でもって水素のイオン打込を行うことにより、基板内に脆弱化ゾーン(12)を形成することができる。脆弱化ゾーンは、不純物の打込が行われた基板表面に対して平行な平面にほぼ沿って延在している。図に示す例においては、不純物は、基板面(18)を通して打ち込まれている。図に示す例においては、不純物は、基板面(18)を通して打ち込まれている。この基板面(18)は、以下においては、表層面と称される。基板(10)においては、脆弱化ゾーンは、表層薄膜(14)と、バルク部(16)と、を規定している。
【0042】
図1Bは、薄膜(14)の表層面を、ターゲット基板と称されるとともに薄膜に対しての補強材を構成することができる第2基板(20)上へと、取り付けた様子を示している。第2基板(20)は、例えば、通常は石英と称される溶融石英から形成された基板とすることができる。
【0043】
基板(20)に対しての層(14)の接着は、分子接着によって直接的に行うことができる、・・(略)・・
【0044】
接合すべき2つの基板の面どうしの間において直接的に分子接着を行う場合には、基板は、例えば、接合面を親水性とすることを意図した化学的クリーニング処理を受ける。接合面どうしを接触させた後には、可能であれば、両基板に対して、接着力を強化することを意図した第1熱処理を施すことができる。この熱処理は、例えば、300℃で2時間という程度の熱供給量で行われる。
【0045】
図1Cは、基板(10)内における分離開始ゾーン(30)の形成を示している。分離開始ゾーン(30)は、基板(10)のうちの、図面上において側方面をなす外面(32)を起点として、脆弱化ゾーン(12)のところにまで、延在している。分離開始ゾーンは、図面上においては矢印(34)によって模式的に示されているような様々な手段により、誘発することができる。このような手段は、脆弱化ゾーンの高さ位置における、水や他の流体の注入や、あるいは、ブレード等のツールの挿入、とすることができる。
・・(略)・・
【0052】
図1Dは、薄膜(14)と、基板のバルク部(16)と、の間の最終的分離ステージを示している。分離は、圧力という形態においてあるいは剪断力や引剥し力といったような引っ張り力という形態において機械的力を印加することにより、あるいはこれに代えてあるいはこれに加えて、熱処理を行うことにより、補助することができる。例えば、上述の条件においては、完全な分離を行うために、350℃で数分間という熱処理を行うことができる。両部材の分離を行うために使用される熱供給量は、例えば基板どうしの接着力を増強するための熱処理といったような、それ以前に既に行われた熱処理を考慮したものとされる。いずれにしても、分離開始ゾーンを使用することによって、熱供給量が低減される。
【0053】
以上により、ターゲット基板(20)の表面に薄膜(14)を有して形成された構造が得られる。
・・(略)・・
【0055】
図1A?図1Dに示された方法によれば、例えば、・・(略)・・また、この方法を実施することによって、SOI(シリコン・オン・インシュレータ)タイプの基板を得ることもできる。」

上記(刊1ア)、(刊1イ)を整理すると、刊行物1には、
「マイクロエレクトロニクスやオプトエレクトロニクスやマイクロメカニクスといった分野における素子や集積回路の製造方法であって、SOI(シリコン・オン・インシュレータ)タイプの基板を得る方法において、
半導体プレートからなるシリコン基板(10)に、水素のイオン打込を行うことにより、基板内に、不純物の打込が行われた基板表面に対して平行な平面にほぼ沿って延在している脆弱化ゾーン(12)を形成することで、基板(10)において、薄膜(14)と、バルク部(16)と、を規定し
基板(10)接合すべき2つの基板である基板(10)の薄膜(14)の表層面とターゲット基板と称される溶融石英から形成された第2基板(20)の接合面と、の面どうしの間において直接的に分子接着を行う際に、基板に接合面を親水性とすることを意図した化学的クリーニング処理を行い、
前記薄膜(14)の表層面を、ターゲット基板と称される溶融石英から形成された第2基板(20)上へ取り付け、接合面どうしを接触させることで、接合すべき2つの基板の面どうしの間において直接的に分子接着を行い、
当該接合面どうしを接触させた後に、両基板に対して、接着力を強化することを意図した第1熱処理を施し、この熱処理は、300℃で2時間という程度の熱供給量で行い、
薄膜(14)と、基板のバルク部(16)と、の間の分離は、圧力という形態においてあるいは剪断力や引剥し力といったような引っ張り力という形態において機械的力を印加することにより、あるいはこれに代えてあるいはこれに加えて、熱処理を行う工程を備え、
前記脆弱化ゾーン(12)を形成する際の、水素イオンの照射量は、7×10^(16)H^(+)/cm^(2)という程度である、
ターゲット基板(20)の表面に薄膜(14)を有して形成された構造を得る方法。」(以下「刊行物1発明」という。)が開示されている。

(イ)原査定の拒絶の理由に引用文献2として引用され、本願出願前に日本国内又は外国において頒布された刊行物である国際公開第03/049189号(以下「刊行物2」という。)には、「貼り合わせウエーハおよび貼り合わせウエーハの製造方法」(発明の名称)に関して、次の技術事項が記載されている。

(刊2ア)「次に、工程(e)は、イオン注入層4を境界として剥離することによって、剥離ウェーハ5とSOIウェーハ6(シリコン単結晶層7(SOI層)+埋め込み酸化膜3+第2シリコン単結晶ウェーハ2)に分離する剥離熱処理工程であり、・・(略)・・前記常温での密着工程において密着する面の表面処理(プラズマ処理)により密着強度を高めたりすることによって、機械的な剥離が可能となり、工程(e)における剥離熱処理は必ずしも必要とはされない場合もある。」(8頁17?26行)

(刊2イ)「チョクラルスキー法により作成された結晶方位・・(略)・・のシリコン単結晶インゴットをスライスして・・(略)・・シリコン単結晶ウェーハ・・(略)・・を作製し、これを第1シリコン単結晶ウェーハ(SOI層となるウェーハ)とした。」(9頁17?20行)

(ウ)原査定の拒絶の理由に引用文献3として引用され、本願出願前に日本国内又は外国において頒布された刊行物である国際公開第2005/027214号(以下「刊行物3」という。)には、「積層基板の洗浄方法及び基板の貼り合わせ方法並びに貼り合せウェーハの製造方法」(発明の名称)に関して、次の技術事項が記載されている。

(刊3ア)「[0063]次に、図4(e)に示すように、保護層13の表面とベースウェーハ15の表面とをシリコン酸化膜16を介して室温にて密着させる。前述のようにベースウェーハ15が石英等の絶縁性ウェーハであれば、保護層13とベースウェーハ15を直接密着させてもよい。・・(略)・・
[0065] なお、図4(e)に示す保護層13の表面とベースウェーハ15の表面とを密着させる工程の前処理として、両ウェーハの密着に供される面をプラズマ処理することにより密着強度を高めれば、密着後の剥離熱処理を行うことなくイオン注入層14で機械的に剥離することも可能である。」(16頁5?19行)


イ 当審の判断
(ア)対比
本願補正発明と刊行物1発明とを対比すると、
a 刊行物1発明の「SOI(シリコン・オン・インシュレータ)タイプの基板」は、本願補正発明の「SOI基板」に相当し、刊行物1発明の前記「SOI(シリコン・オン・インシュレータ)タイプの基板」は、「半導体プレートからなるシリコン基板(10)に」、「溶融石英から形成された第2基板(20)」を取り付け接合し、その後、前記基板(10)の「薄膜(14)と、基板のバルク部(16)と、の間の分離」を行うことによって得る基板であるから、本願補正発明の「貼り合わせによるSOI基板」に相当する。
b 刊行物1発明の「半導体プレートからなるシリコン基板(10)」と、本願補正発明の「単結晶シリコン基板」とは、共に、「シリコン基板」である点で一致している。
c 刊行物1発明の「半導体プレートからなるシリコン基板(10)」に、「水素のイオン打込を行うことにより、基板内に、不純物の打込が行われた基板表面に対して平行な平面にほぼ沿って延在している脆弱化ゾーン(12)」は、本願補正発明の「平均イオン注入深さLの水素イオン注入層を形成する第1のステップ」に相当する。
d 刊行物1発明の「ターゲット基板と称される溶融石英から形成された第2基板(20)」と、本願補正発明の「透明絶縁性基板である石英基板」とは、共に「石英基板」である点で一致している。
そして、刊行物1発明の「直接的に分子接着を行う際に、基板に接合面を親水性とすることを意図した化学的クリーニング処理」は、「基板」同士の接着の前に、「基板」の表面に対して行う「表面処理」であることは明らかであり、一方、本願補正発明の「石英基板の一方主面及び前記シリコン基板の一方主面の少なくとも一方に表面処理を施す第2のステップ」も、基板を密着させる第3ステップの前に行われるものである。
したがって、刊行物1発明の「基板(10)接合すべき2つの基板である基板(10)の薄膜(14)の表層面とターゲット基板と称される溶融石英から形成された第2基板(20)の接合面と、の面どうしの間において直接的に分子接着を行う際に、基板に接合面を親水性とすることを意図した化学的クリーニング処理を行い」と、本願補正発明の「透明絶縁性基板である石英基板の一方主面及び前記シリコン基板の一方主面の少なくとも一方に表面処理を施す第2のステップ」とは、「石英基板の一方主面及び前記シリコン基板の一方主面の少なくとも一方に表面処理を施す第2のステップ」である点で一致している。
e 刊行物1発明の「前記薄膜(14)の表層面を、ターゲット基板と称される溶融石英から形成された第2基板(20)上へ取り付け、接合面どうしを接触させることで、接合すべき2つの基板の面どうしの間において直接的に分子接着を行」う工程は、本願補正発明の「シリコン基板の一方主面と前記石英基板の一方主面とを密着させる第3のステップ」に相当し、
f 刊行物1発明の「当該接合面どうしを接触させた後に、両基板に対して、接着力を強化することを意図した第1熱処理を施し、この熱処理は、300℃で2時間という程度の熱供給量で行」う工程は、本願補正発明の「シリコン基板と前記石英基板とを密着させた状態で100?300℃の範囲の温度で加熱して接合処理を施す第4のステップ」に相当する。
g 刊行物1発明の「薄膜(14)と、基板のバルク部(16)と、の間の分離は、圧力という形態においてあるいは剪断力や引剥し力といったような引っ張り力という形態において機械的力を印加することにより、あるいはこれに代えてあるいはこれに加えて、熱処理を行う」工程は、「表層薄膜(14)と、バルク部(16)と、を規定」する、「基板表面に対して平行な平面にほぼ沿って延在している脆弱化ゾーン(12)」において行われるので、本願補正発明の「前記平均イオン注入深さLに相当する位置に沿ってシリコン薄膜を機械的に剥離して前記石英基板上にSOI層を形成する第5のステップ」である点で一致する。
h 刊行物1発明の「前記脆弱化ゾーン(12)を形成する際の、水素イオンの照射量は、7×10^(16)H^(+)/cm^(2)という程度である」は、本願補正発明の「第1のステップにおける水素イオンのドーズ量は3×10^(17)atoms/cm^(2)以下である」に相当する。

そうすると、上記a?hの点を参酌すれば両者は、
「貼り合せによるSOI基板の製造方法であって、
シリコン基板の一方主面に平均イオン注入深さLの水素イオン注入層を形成する第1のステップと、
石英基板の一方主面及び前記シリコン基板の一方主面の少なくとも一方に表面処理を施す第2のステップと、
前記シリコン基板の一方主面と前記石英基板の一方主面とを密着させる第3のステップと、
前記シリコン基板と前記石英基板とを密着させた状態で100?300℃の範囲の温度で加熱して接合処理を施す第4のステップと、
前記平均イオン注入深さLに相当する位置に沿ってシリコン薄膜を機械的に剥離して前記石英基板上にSOI層を形成する第5のステップとを備え、
前記第1のステップにおける水素イオンのドーズ量は3×10^(17)atoms/cm^(2)以下である、
SOI基板の製造方法。」
の点で一致するものの、次の点で相違する。

*相違点1:シリコン基板に関して、本願補正発明が「単結晶シリコン基板」であって、「前記単結晶シリコン基板は、CZ法(チョクラルスキー法)または浮遊帯域法(FZ法)で結晶成長させた準完全結晶(NPC)単結晶シリコン基板」であるのに対して、刊行物1発明の「半導体プレートからなるシリコン基板(10)」は、そのような特定がなされていない点。

*相違点2:石英基板が、本願補正発明では「透明絶縁性基板」であるのに対して、刊行物1発明では、「溶融石英」であり、「透明絶縁性基板」であるのか否か特定されていない点。

*相違点3:本願補正発明は、第2ステップの表面処理が、「プラズマ処理及びオゾン処理の少なくとも一方の処理」であり、「前記プラズマ処理は、酸素ガス、水素ガス、アルゴンガス、またはこれらの混合ガス、あるいは水素ガスとヘリウムガスの混合ガスをプラズマ用ガス種として実行され、前記オゾン処理は、チャンバ内にガス導入して発生させたプラズマにより雰囲気中の酸素をオゾンに変換させて実行される」のに対して、刊行物1発明は、「基板に接合面を親水性とすることを意図した化学的クリーニング処理を行」うものの、具体的な処理方法が記載されていない点。

(イ)判断
ここで、上記各相違点1?3について検討する。
a 相違点1について
貼り付けSOI基板の製造方法において、CZ法(チョクラルスキー法)により成長させたシリコン単結晶から切り出したウェハーをSOI層となる基板に用いることは、刊行物2の上記摘記事項(刊2イ)、下記の周知例1、2に記載されているよう周知の技術事項である。
一方、刊行物1発明は、「マイクロエレクトロニクスやオプトエレクトロニクスやマイクロメカニクスといった分野における素子や集積回路」に用いる「SOIタイプの基板」を製造する発明であり、刊行物1発明における「半導体プレートからなるシリコン基板(10)」を「溶融石英」に接合後、分離処理を行った後の「溶融石英」であるターゲット基板(20)の表面に接合されている「薄膜(14)」がSOI層であることは明らかである。
してみると、素子や集積回路を製造する際には、通常、前記SOI層或いはその上層に、「素子や集積回路」を製造するものであるから、上記周知技術により、刊行物1発明の「薄膜(14)」(SOI層)を単結晶とすべく「半導体プレートからなるシリコン基板(10)」を、CZ法により製造された「準完全結晶(NPC)単結晶シリコン基板」とすることは、当業者ならば容易に想到し得たものである。

<周知事項に係る記載>
*周知例1:特開2004-153081号公報
「【0001】【発明の属する技術分野】本発明はSOIウェーハに関し、さらに詳しくは、シリコン活性層が薄く形成されている場合であっても電気的信頼性が極めて高いSOIウェーハ、及びそのようなSOIウエーハの製造方法に関する。」
「【0002】【従来の技術】従来、デバイス用基板として、支持基板上にシリコン活性層(SOI層)が形成されたSOIウエーハが広く利用されている。・・(略)・・なお、絶縁性の支持基板を用い、これにボンドウエーハを直接、すなわち酸化膜を介さずに貼り合わせる場合もある。」
「【0015】【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明によれば、少なくとも支持基板上にシリコン活性層が形成されたSOIウエーハであって、少なくとも前記シリコン活性層が、チョクラルスキー法により育成されたシリコン単結晶であり、・・(略)・・」

*周知例2:特開2000-36583号公報
「【0038】次に、前記第1の基板内部に水素等のイオン注入を行ない、第1の基板内部の所望の位置に分離層を形成する(S2)。
【0039】そして、前記第1の基板と第2の基板とを前記一主表面が内側に位置するよう貼り合わせ、多層構造体を形成する(S3)。その後、前記多層構造体を前記分離層を利用して分離する(S4)。
・・(略)・・
【0057】(第1の基板)第1の基板としては、バルクシリコンウエハ、特にCZシリコンウエハを用い、・・(略)・・
【0101】(貼り合わせ)第1の基板10と貼り合わせる第2の基板15としては、単結晶シリコン基板、多結晶シリコン基板、非晶質シリコン基板、サファイア基板、あるいは石英基板やガラス基板のような光透過性基板、・・(略)・・」


b 相違点2について
溶融石英は、天然の水晶等を溶融し固化した絶縁性のガラスであり、光学用途に用いられることはよく知られたことである。
ところで、刊行物1発明の用途は、「マイクロエレクトロニクスやオプトエレクトロニクスやマイクロメカニクスといった分野における素子や集積回路」であり、光学的用途も含まれており、当該技術分野において、SOI基板の製造に用いる石英基板として、特段の要請がない限りわざわざ失透した石英基板を用いないことは明らかであり、例えば、周知例2の下記記載のように透明な石英基板を用いることが慣用的に行われているものである。
したがって、刊行物1発明における「溶融石英から形成された第2基板(20)」は、「透明絶縁性基板」であるか、少なくとも、「透明絶縁性基板」とすることは当業者ならば容易に想到し得た事項である。

<周知事項に係る記載>
*周知例2:特開2000-36583号公報
「【0101】(貼り合わせ)第1の基板10と貼り合わせる第2の基板15としては、単結晶シリコン基板、多結晶シリコン基板、非晶質シリコン基板、サファイア基板、あるいは石英基板やガラス基板のような光透過性基板、・・(略)・・」
「【0269】各基板のSiO_(2) 層表面と別に用意した溶融石英基板(第2の基板)の表面をプラズマ処理し、水洗した後、重ね合わせ、接触させた。・・(略)・・
【0271】すなわち、透明な石英基板上に0.2μmの厚みを持った単結晶Si層が形成できた。・・(略)・・」


c 相違点3について
(a)SOI基板の形成に際して、2枚の基板を貼り合わせる前に、少なくとも一方の基板の貼り合わせる側の表面に、プラズマ処理を行うことで、接合強度を向上させ、その結果、その後の分離工程において機械的な手段による分離を行うことが可能になることは、刊行物2、3の上記各摘記事項(刊2ア)、(刊3ア)に、また、プラズマ処理として酸素プラズマを用いることも下記周知例2?4に記載されているように周知の技術事項にすぎない。

<周知事項に係る記載>
*周知例2:特開2000-36583号公報
「【0105】室温で重ね合せる前に、窒素や酸素プラズマで表面を活性化処理して、水洗、乾燥を行うと、次工程の貼り合わせ強度を強める熱処理をより低温化出来る。
【0106】貼り合わせ強度を高め、第1の基板と第2の基板を密着させたい場合には、貼り合わせる途中、あるいは貼り合わせ後に熱処理(以下、「第1の熱処理」という。)を行なうこともまた好ましいものである。この熱処理は、室温以上500℃以下で、より好ましくは室温以上400℃以下で行なう低温熱処理であることが望まれる。

*周知例3:特開2005-294800号公報
「【背景技術】【0002】 従来、Siとガラス、SiO_(2)・・(略)・・のウエハー接合において、酸素プラズマを使用して表面を親水化処理し、水素結合させ、アニーリングにより強固に接合させる方法が知られている。・・(略)・・」

*周知例4:国際公開第2005/29576号
「In particular, it has been found that after hydrogen ion implantation, the surface of an implanted silicon wafer has a high hydrogen concentration, e.g., a high hydrogen ion concentration. The hydrogen termination at the Si surface inhibits the bonding process and thus it has been found desirable to reduce the hydrogen concentration on the implanted Si wafer surface by using a gentle oxidizing treatment in order to obtain effective Si layer transfer to glass wafers of the foregoing types. Reduction in hydrogen concentration results in making the implanted silicon wafer more hydrophilic and allows the bonding to take place during the application of voltage and heat. The strong bond formed during the process allows uniform separation of the Si film from the mother wafer.
Quantitatively, it has been found that in the absence of a hydrogen reduction treatment, only about 10% of the glass wafer is covered with a Si film and even in the covered area, the Si film tends to be non-uniform. However, when the hydrogen concenfration at the surface of the Si is reduced by an oxidizing treatment, a uniform Si film becomes attached to the glass wafer over its entire surface.
Various approaches can be used to reduce the hydrogen concenfration on the surface of an implanted wafer. Preferred approaches involve a mild oxidation treatment of the surface, such as, treatment of the wafer with an oxygen plasma, treatment with hydrogen peroxide, hydrogen peroxide and ammonia, hydrogen peroxide and ammonia followed by hydrogen peroxide and an acid, or combinations of these processes. Treatment with an oxygen plasma is the preferred approach, especially in a commercial setting. Although not wishing to be bound by any particular theory of operation, it is believed that during these treatments, hydrogen terminated surface groups oxidize to hydroxyl groups, which in turn makes the surface of the silicon wafer hydrophilic. The treatment is preferably carried out at room temperature for the oxygen plasma and at a temperature between 25-100℃ for the ammonia + peroxide or ammonia + peroxide followed by acid + peroxide treatments.」(29頁13行?30頁5行 特表2006-518116号公報の【0106】?【0108】を参照した当審による訳:詳しくは、水素イオン注入後、イオン注入されたシリコンウエハの表面は高い水素濃度、例えば高い水素イオン濃度を有することがわかった。Si表面における水素終端は接合形成プロセスを阻害し、したがって、上述したタイプのガラスウエハへの有効なSi層の移載を得るためには、軽い酸化処理を用いることによりイオン注入されたSiウエハ表面上の水素濃度を低減することが望ましいことがわかった。水素濃度の低減の結果、イオン注入されたシリコンウエハは親水性を増し、電圧及び熱の印加中に接合形成がおこることが可能になる。本プロセス中に形成される強い結合によって、母ウエハからのSi膜の均一な分離が可能になる。
定量的には、水素低減処理を行わないと、ガラスウエハの約10%しかSi膜で覆われず、覆われている領域であってもSi膜は均一にならない傾向がある。しかし、Si表面の水素濃度が酸化処理によって低減されると、ガラスウエハの全表面にわたって一様なSi膜がガラスウエハに張り合わされるようになる。
イオン注入されたウエハの表面上の水素濃度を低減するために様々な方法を用いることができる。好ましい手法には、酸素プラズマによるウエハの処理、過酸化水素、過酸化水素とアンモニア、過酸化水素とアンモニア及びその後の過酸化水素と酸による処理、あるいはこれらのプロセスの組合せのような、表面の軽い酸化処理がある。特に工業環境では、酸素プラズマによる処理が好ましい手法である。いずれか特定の動作理論に束縛されることは望まないが、これらの処理中に、水素終端表面基が酸化されて水酸基になり、続いて水酸基がシリコン表面を親水性にすると考えられる。この処理は、酸素プラズマについては室温で行われることが好ましく、アンモニア+過酸化水素、またはアンモニア+過酸化水素及びその後の酸+過酸化水素については25?100℃の間の温度で行われることが好ましい。)

(b)そして、刊行物1発明は、「接合すべき2つの基板の面どうしの間において直接的に分子接着を行う際に、基板に接合面を親水性とすることを意図した化学的クリーニング処理を行」うこと、即ち化学的クリーニング処理により基板表面を親水性にすることが特定されており、酸素プラズマによるプラズマ処理も、シリコン基板表面上の水素終端を酸素プラズマの酸化により水酸基とする事で表面を親水性にし、それにより接合強度を向上させていることは、上記(ア)より明らかである。

(c)したがって、刊行物1発明における「基板の接合面を親水性とする化学的クリーニング処理」として、当該周知の酸素プラズマによるプラズマ処理を採用することは当業者にとって容易に想到し得た事項である。

(d)なお、本願補正発明の「石英基板の一方主面及び前記シリコン基板の一方主面の少なくとも一方に表面処理を施す第2のステップ」は、本願明細書【0032】の「単結晶Si基板10と透明絶縁性基板20のそれぞれの接合面に、表面清浄化や表面活性化などを目的としたプラズマ処理やオゾン処理を施す(図1(D))。なお、このような表面処理は、接合面となる表面の有機物除去や表面上のOH基を増大させて表面活性化を図るなどの目的で行われるもの」、及び、【0037】の「表面処理が施されて活性化しているために、従来の貼り合わせSOI製造プロセスで必要とされていたような高温熱処理を施さなくても、後工程での機械的剥離や機械研磨に十分耐え得るレベルの接合強度を得ることができる。」との目的で行われているステップであるから、上記周知の技術事項における処理の目的及び効果に比べ格別な点は見出せない。

d 独立特許要件の判断の結論
したがって、本願補正発明は、刊行物1に記載された発明、並びに、刊行物2、3及び周知例1?4に記載された周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(3)補正の適否のまとめ
よって、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。


第3 本願発明について
1 本願発明
平成24年10月17日提出の手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1?8に係る発明は、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1?8に記載されたとおりのものであるところ、請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、請求項1に記載された次のとおりのものである。
「【請求項1】
貼り合せによるSOI基板の製造方法であって、
単結晶シリコン基板の一方主面に平均イオン注入深さLの水素イオン注入層を形成する第1のステップと、
透明絶縁性基板である石英基板の一方主面及び前記単結晶シリコン基板の一方主面の少なくとも一方に表面処理を施す第2のステップと、
前記単結晶シリコン基板の一方主面と前記石英基板の一方主面とを密着させる第3のステップと、
前記単結晶シリコン基板と前記石英基板とを密着させた状態で100?300℃の範囲の温度で加熱して接合処理を施す第4のステップと、
前記平均イオン注入深さLに相当する位置の結晶面に沿って単結晶シリコン薄膜を機械的に剥離して前記石英基板上にSOI層を形成する第5のステップとを備えていることを特徴とするSOI基板の製造方法。」

2 引用刊行物及びその摘記事項
原査定の拒絶の理由に引用された本願出願前に頒布された刊行物1?3の摘記事項及び刊行物1発明は、上記「第2[理 由]2(2)ア 引用刊行物及びその摘記事項」に記載されたとおりである。 また、周知例1?4の摘記事項は、「第2[理 由]2(2)イ(イ)判断」に記載されたとおりである。

3 対比・判断
本願発明は、前記「第2[理 由]2(2)イ 当審の判断」で検討した本願補正発明において、
「前記第1のステップにおける水素イオンのドーズ量は3×10^(17)atoms/cm^(2)以下であり、
前記単結晶シリコン基板は、CZ法(チョクラルスキー法)または浮遊帯域法(FZ法)で結晶成長させた準完全結晶(NPC)単結晶シリコン基板であり、
前記第2のステップの表面処理は、プラズマ処理及びオゾン処理の少なくとも一方の処理であり、
前記プラズマ処理は、酸素ガス、水素ガス、アルゴンガス、またはこれらの混合ガス、あるいは水素ガスとヘリウムガスの混合ガスをプラズマ用ガス種として実行され、
前記オゾン処理は、チャンバ内にガス導入して発生させたプラズマにより雰囲気中の酸素をオゾンに変換させて実行される、」
との限定事項が削除されたものである。

そうすると、本願発明の構成要件をすべて含み、これをより限定したものである本願補正発明が、前記「第2[理 由]2(2)イ 当審の判断」において検討したとおり、刊行物1に記載された発明、並びに、刊行物2、3及び周知例1?4に記載された周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、刊行物1に記載された発明、並びに、刊行物2、3及び周知例1?4に記載された周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

4 むすび
以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、刊行物1に記載された発明、並びに、刊行物2、3及び周知例1?4に記載された周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、本願の請求項2?8に係る発明については検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-05-30 
結審通知日 2013-06-04 
審決日 2013-06-19 
出願番号 特願2005-366142(P2005-366142)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (H01L)
P 1 8・ 121- Z (H01L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 綿引 隆  
特許庁審判長 藤原 敬士
特許庁審判官 西脇 博志
恩田 春香
発明の名称 SOI基板およびSOI基板の製造方法  
代理人 大野 聖二  
代理人 片山 健一  
代理人 森田 耕司  

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