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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G06F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1277688
審判番号 不服2011-10914  
総通号数 165 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-09-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-05-24 
確定日 2013-08-07 
事件の表示 特願2001-550642「スタイルシートに基づいて構造化されたドキュメントのインデックスを作成する方法および装置」拒絶査定不服審判事件〔平成13年 7月12日国際公開、WO01/50352、平成15年 6月24日国内公表、特表2003-519844〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯

本願は,2000年1月6日(以下「優先日」という。)の米国特許庁への出願を基礎とするパリ条約による優先権主張をともない,
2001年1月2日を国際出願日とする出願(国際出願番号:PCT/US2001/00172)であって,
平成14年7月5日付けで特許法第184条の5第1項の規定による書面が提出されるとともに,特許法第184条の4第1項の規定による明細書,図面(図面中の説明に限る),要約書の日本語による翻訳文が提出され,
平成19年11月22日付けで審査請求がなされ,
平成22年9月6日付けで拒絶理由通知(同年同月10日発送)がなされ,
同年12月10日付けで意見書が提出されるとともに,同日付けで手続補正書が提出され,
平成23年1月12日付けで拒絶査定(同年同月25日謄本送達)がなされ,
同年5月24日付けで審判請求がされるとともに,同日付けで手続補正書が提出され,
同年7月1日付けで審査官により特許法第164条第3項の規定に基づく報告がなされ,平成24年4月24日付けで当審により特許法第134条第4項の規定に基づく審尋(同年5月8日発送)がなされ,
同年8月2日付けで回答書の提出があったものである。

第2 平成23年5月24日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]

平成23年5月24日付けの手続補正を却下する。

[理由]

1.本件補正

平成23年5月24日付けの手続補正(以下,「本件補正」という。)は,特許請求の範囲について,本件補正前に,

「【請求項1】 ネットワークに接続されたサーバが,インデックスを生成して,ドキュメントに関連付けられたインデックススタイルシートに基づいて該ドキュメント内のテキスト検索を簡易化する方法であって,該方法は,
インデックス付けされる該ドキュメントを受信する工程と,
該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成する工程と,
該ドキュメントに関連付けられたインデックススタイルシートから該ドキュメントのインデックスを作成する命令を取り出す工程と,
該インデックススタイルシートから取り出された命令によって指定された様態で該解析されたドキュメントを変換することによって該ドキュメントのインデックスを作成する工程とを包含する,方法。
【請求項2】 遠隔アドレスからネットワークを介して該インデックススタイルシートを取り出す工程を更に包含する,請求項1に記載の方法。
【請求項3】 前記インデックススタイルシートは前記ドキュメントに添付される,請求項1に記載の方法。
【請求項4】 検索エンジンが前記インデックスを走査することが可能であるように,該インデックスを該検索エンジンに利用可能にする工程をさらに包含する,請求項1に記載の方法。
【請求項5】 前記インデックススタイルシートは前記ドキュメントのインデックスを作成する際に省略する該ドキュメントの部分を指定する,請求項1に記載の方法。
【請求項6】 前記インデックススタイルシートは前記インデックスに含まれる前記ドキュメントの属性を指定する,請求項1に記載の方法。
【請求項7】 インデックス付けされる複数のさらなるドキュメントを受信して,そして前記インデックススタイルシートを用いて該複数のさらなるドキュメントのインデックスを作成する工程をさらに包含する,請求項1に記載の方法。
【請求項8】 前記ドキュメントのインデックスを作成する工程は,該ドキュメント内のテキストを個々の意味を備えたテキストユニットに分割することによって該ドキュメントをトークン化する工程を包含する,請求項1に記載の方法。
【請求項9】 前記ドキュメントを受信する前に,インデックス構成ファイルをダウンロードして解析する工程をさらに包含し,該インデックス構成ファイルは該インデックスを作成する際に用いられる前記インデックススタイルシートを指定する,請求項1に記載の方法。
【請求項10】 前記ドキュメントを受信する工程は,クライアントのために,前記インデックスを作成するインデックスサーバにおいて該クライアントから該ドキュメントを受信する工程を包含する,請求項1に記載の方法。
【請求項11】 命令を保存するコンピュータ読み出し可能記憶媒体であって,該命令がコンピュータによって実行される場合に,該コンピュータは,ネットワークに接続されたサーバによって,インデックスを生成し,ドキュメントに関連付けられたインデックススタイルシートに基づいて該ドキュメント内のテキスト検索を簡易化する方法を実行し,該方法は,
インデックス付けされる該ドキュメントを受信する工程と,
該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成する工程と,
該ドキュメントに関連付けられたインデックススタイルシートから該ドキュメントのインデックスを作成する命令を取り出す工程と,
該インデックススタイルシートから取り出された命令によって指定された様態で該解析されたドキュメントを変換することによって該ドキュメントのインデックスを作成する工程とを包含する,コンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項12】 遠隔アドレスからネットワークを介して該インデックススタイルシートを取り出す工程を更に包含する,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項13】 前記インデックススタイルシートは前記ドキュメントに添付される,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項14】 前記方法は,検索エンジンが前記インデックスを走査することが可能であるように,該インデックスを該検索エンジンに利用可能にする工程をさらに包含する,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項15】 前記インデックススタイルシートは前記ドキュメントのインデックスを作成する際に省略する該ドキュメントの部分を指定する,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項16】 前記インデックススタイルシートは前記インデックスに含まれる前記ドキュメントの属性を指定する,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項17】 前記方法は,インデックス付けされる複数のさらなるドキュメントを受信して,そして前記インデックススタイルシートを用いて該複数のさらなるドキュメントのインデックスを作成する工程をさらに包含する,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項18】 前記ドキュメントのインデックスを作成する工程は,該ドキュメント内のテキストを個々の意味を備えたテキストユニットに分割することによって該ドキュメントをトークン化する工程を包含する,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項19】 前記方法は,前記ドキュメントを受信する前に,インデックス構成ファイルをダウンロードして解析する工程をさらに包含し,該インデックス構成ファイルは該インデックスを作成する際に用いられる前記インデックススタイルシートを指定する,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項20】 前記ドキュメントは,クライアントのために,前記インデックスを作成するインデックスサーバにおいて該クライアントから受信される,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項21】 インデックスを生成して,ドキュメントに関連付けられたインデックススタイルシートに基づいて該ドキュメント内のテキスト検索を簡易化する装置であって,
該装置は,
インデックス付けされる該ドキュメントを受信するように構成された受信機構と,
該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成するように構成されたパーサーと,
該ドキュメントに関連付けられたインデックススタイルシートから該ドキュメントの該インデックスを作成する命令を取り出すように構成されたスタイルシート取り出し機構と,
該インデックススタイルシートから取り出された命令によって指定された様態で該解析されたドキュメントを変換することによって該ドキュメントのインデックスを作成するように構成されたインデックス作成機構とを備える,装置。
【請求項22】 遠隔アドレスからネットワークを介して該インデックススタイルシートを取り出す機構を更に備える,請求項21に記載の装置。
【請求項23】 前記インデックススタイルシートは前記ドキュメントに添付される,請求項21に記載の装置。
【請求項24】 検索エンジンが前記インデックスを走査することが可能であるように,該インデックスを該検索エンジンに利用可能にするように構成されたアクセス機構をさらに備える,請求項21に記載の装置。
【請求項25】 前記インデックススタイルシートは前記ドキュメントのインデックスを作成する際に省略する該ドキュメントの部分を指定する,請求項21に記載の装置。
【請求項26】 前記インデックススタイルシートは前記インデックスに含まれる該ドキュメントの属性を指定する,請求項21に記載の装置。
【請求項27】 前記受信する機構はインデックス付けされる複数のさらなるドキュメントを受信するように構成され,前記インデックス作成機構は前記インデックススタイルシートを用いて該複数のさらなるドキュメントのインデックスを作成するように構成された,請求項21に記載の装置。
【請求項28】 前記インデックス作成機構は,該ドキュメント内のテキストを個々の意味を備えたテキストユニットを含むトークンに分割することによって該ドキュメントのインデックスを作成するように構成された,請求項21に記載の装置。
【請求項29】 インデックス構成ファイルをダウンロードして解析するように構成されたインデックス構成機構をさらに含み,該インデックス構成ファイルは該インデックスを作成する際に用いられる前記インデックススタイルシートを指定する,請求項21に記載の装置。
【請求項30】 前記装置は,クライアントのために,前記インデックスを作成するインデックスサーバに含まれる,請求項21に記載の装置。」(以下,この特許請求の範囲に記載された請求項を「補正前の請求項」という。)
とあったものを,

「【請求項1】 ネットワークに接続されたサーバが,インデックスを生成して,ドキュメントに関連付けられたインデックススタイルシートに基づいて該ドキュメント内のテキスト検索を簡易化する方法であって,該方法は,
インデックス付けされる該ドキュメントを受信する工程と,
該ドキュメントに関連付けられた該インデックススタイルシートに指定された1つ以上の命令に基づいて,該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成する工程と,
該インデックススタイルシートから該ドキュメントのインデックスを作成する命令を取り出す工程と,
該インデックススタイルシートから取り出された命令によって指定された様態で該解析されたドキュメントを変換することによって該ドキュメントのインデックスを作成する工程とを包含する,方法。
【請求項2】 遠隔アドレスからネットワークを介して該インデックススタイルシートを取り出す工程を更に包含する,請求項1に記載の方法。
【請求項3】 前記インデックススタイルシートは前記ドキュメントに添付される,請求項1に記載の方法。
【請求項4】 検索エンジンが前記インデックスを走査することが可能であるように,該インデックスを該検索エンジンに利用可能にする工程をさらに包含する,請求項1に記載の方法。
【請求項5】 前記インデックススタイルシートは前記ドキュメントのインデックスを作成する際に省略する該ドキュメントの部分を指定する,請求項1に記載の方法。
【請求項6】 前記インデックススタイルシートは前記インデックスに含まれる前記ドキュメントの属性を指定する,請求項1に記載の方法。
【請求項7】 インデックス付けされる複数のさらなるドキュメントを受信して,そして前記インデックススタイルシートを用いて該複数のさらなるドキュメントのインデックスを作成する工程をさらに包含する,請求項1に記載の方法。
【請求項8】 前記ドキュメントのインデックスを作成する工程は,該ドキュメント内のテキストを個々の意味を備えたテキストユニットに分割することによって該ドキュメントをトークン化する工程を包含する,請求項1に記載の方法。
【請求項9】 前記ドキュメントを受信する前に,インデックス構成ファイルをダウンロードして解析する工程をさらに包含し,該インデックス構成ファイルは該インデックスを作成する際に用いられる前記インデックススタイルシートを指定する,請求項1に記載の方法。
【請求項10】 前記ドキュメントを受信する工程は,クライアントのために,前記インデックスを作成するインデックスサーバにおいて該クライアントから該ドキュメントを受信する工程を包含する,請求項1に記載の方法。
【請求項11】 命令を保存するコンピュータ読み出し可能記憶媒体であって,該命令がコンピュータによって実行される場合に,該コンピュータは,ネットワークに接続されたサーバによって,インデックスを生成し,ドキュメントに関連付けられたインデックススタイルシートに基づいて該ドキュメント内のテキスト検索を簡易化する方法を実行し,該方法は,
インデックス付けされる該ドキュメントを受信する工程と,
該ドキュメントに関連付けられた該インデックススタイルシートに指定された1つ以上の命令に基づいて,該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成する工程と,
該インデックススタイルシートから該ドキュメントのインデックスを作成する命令を取り出す工程と,
該インデックススタイルシートから取り出された命令によって指定された様態で該解析されたドキュメントを変換することによって該ドキュメントのインデックスを作成する工程とを包含する,コンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項12】 遠隔アドレスからネットワークを介して該インデックススタイルシートを取り出す工程を更に包含する,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項13】 前記インデックススタイルシートは前記ドキュメントに添付される,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項14】 前記方法は,検索エンジンが前記インデックスを走査することが可能であるように,該インデックスを該検索エンジンに利用可能にする工程をさらに包含する,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項15】 前記インデックススタイルシートは前記ドキュメントのインデックスを作成する際に省略する該ドキュメントの部分を指定する,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項16】 前記インデックススタイルシートは前記インデックスに含まれる前記ドキュメントの属性を指定する,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項17】 前記方法は,インデックス付けされる複数のさらなるドキュメントを受信して,そして前記インデックススタイルシートを用いて該複数のさらなるドキュメントのインデックスを作成する工程をさらに包含する,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項18】 前記ドキュメントのインデックスを作成する工程は,該ドキュメント内のテキストを個々の意味を備えたテキストユニットに分割することによって該ドキュメントをトークン化する工程を包含する,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項19】 前記方法は,前記ドキュメントを受信する前に,インデックス構成ファイルをダウンロードして解析する工程をさらに包含し,該インデックス構成ファイルは該インデックスを作成する際に用いられる前記インデックススタイルシートを指定する,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項20】 前記ドキュメントは,クライアントのために,前記インデックスを作成するインデックスサーバにおいて該クライアントから受信される,請求項11に記載のコンピュータ読み出し可能記憶媒体。
【請求項21】 インデックスを生成して,ドキュメントに関連付けられたインデックススタイルシートに基づいて該ドキュメント内のテキスト検索を簡易化する装置であって,
該装置は,
インデックス付けされる該ドキュメントを受信するように構成された受信機構と,
該ドキュメントに関連付けられた該インデックススタイルシートに指定された1つ以上の命令に基づいて,該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成するように構成されたパーサーと,
該インデックススタイルシートから該ドキュメントの該インデックスを作成する命令を取り出すように構成されたスタイルシート取り出し機構と,
該インデックススタイルシートから取り出された命令によって指定された様態で該解析されたドキュメントを変換することによって該ドキュメントのインデックスを作成するように構成されたインデックス作成機構とを備える,装置。
【請求項22】 遠隔アドレスからネットワークを介して該インデックススタイルシートを取り出す機構を更に備える,請求項21に記載の装置。
【請求項23】 前記インデックススタイルシートは前記ドキュメントに添付される,請求項21に記載の装置。
【請求項24】 検索エンジンが前記インデックスを走査することが可能であるように,該インデックスを該検索エンジンに利用可能にするように構成されたアクセス機構をさらに備える,請求項21に記載の装置。
【請求項25】 前記インデックススタイルシートは前記ドキュメントのインデックスを作成する際に省略する該ドキュメントの部分を指定する,請求項21に記載の装置。
【請求項26】 前記インデックススタイルシートは前記インデックスに含まれる該ドキュメントの属性を指定する,請求項21に記載の装置。
【請求項27】 前記受信する機構はインデックス付けされる複数のさらなるドキュメントを受信するように構成され,前記インデックス作成機構は前記インデックススタイルシートを用いて該複数のさらなるドキュメントのインデックスを作成するように構成された,請求項21に記載の装置。
【請求項28】 前記インデックス作成機構は,該ドキュメント内のテキストを個々の意味を備えたテキストユニットを含むトークンに分割することによって該ドキュメントのインデックスを作成するように構成された,請求項21に記載の装置。
【請求項29】 インデックス構成ファイルをダウンロードして解析するように構成されたインデックス構成機構をさらに含み,該インデックス構成ファイルは該インデックスを作成する際に用いられる前記インデックススタイルシートを指定する,請求項21に記載の装置。
【請求項30】 前記装置は,クライアントのために,前記インデックスを作成するインデックスサーバに含まれる,請求項21に記載の装置。」(以下,この特許請求の範囲に記載された請求項を「補正後の請求項」という。)
と補正しようとするものである。

本件補正は,願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてなされており,特許法第17条の2第3項の規定に適合している。

そして,本件補正は,補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成する工程」を「該ドキュメントに関連付けられた該インデックススタイルシートに指定された1つ以上の命令に基づいて,該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成する工程」に,補正前の請求項11に記載した発明を特定するために必要な事項である「該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成する工程」を「該ドキュメントに関連付けられた該インデックススタイルシートに指定された1つ以上の命令に基づいて,該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成する工程」に,補正前の請求項21に記載した発明を特定するために必要な事項である「該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成するように構成されたパーサー」を「該ドキュメントに関連付けられた該インデックススタイルシートに指定された1つ以上の命令に基づいて,該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成するように構成されたパーサー」に,それぞれ限定するものであって,特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
よって,本件補正は,特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり,平成18年法律第55号改正附則第3条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項の規定に適合する。

上記の通り,平成23年5月24日付けの手続補正は,適法な補正であるので,本願の請求項1-30に係る発明は,平成23年5月24日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1-30に記載された事項により特定されるとおりのものであると認められるところ,その請求項21に係る発明(以下,「本願補正発明」という。)は,以下の通りのものである。

「インデックスを生成して,ドキュメントに関連付けられたインデックススタイルシートに基づいて該ドキュメント内のテキスト検索を簡易化する装置であって,
該装置は,
インデックス付けされる該ドキュメントを受信するように構成された受信機構と,
該ドキュメントに関連付けられた該インデックススタイルシートに指定された1つ以上の命令に基づいて,該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成するように構成されたパーサーと,
該インデックススタイルシートから該ドキュメントの該インデックスを作成する命令を取り出すように構成されたスタイルシート取り出し機構と,
該インデックススタイルシートから取り出された命令によって指定された様態で該解析されたドキュメントを変換することによって該ドキュメントのインデックスを作成するように構成されたインデックス作成機構とを備える,装置。」

そこで,本願補正発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)否かを,以下に検討する。

2.独立特許要件についての検討

(1)引用文献等

1)引用文献に記載されている技術的事項及び引用発明の認定

本願の出願前であって,上記優先日よりも前の日に頒布され,原審の拒絶の査定の理由である上記平成22年9月6日付けの拒絶理由通知で引用された,特開平04-1853号公報(平成4年1月7日出願公開,以下,「引用文献」という。)には,関連する図面とともに,以下の技術的事項が記載されている。
(当審注:下線は,参考のために当審で付与したものである。)

A「2.特許請求の範囲
蓄積された複数の文書の中からインデックスを用いて指定された文書を検索する文書検索装置であって,検索する文書の書式を格納する文書書式記憶手段と,検索する文書から上記文書書式記憶手段に格納された書式を用いてインデックスに必要なデータを抽出し,インデックスを生成するインデックス抽出手段と,検索時に上記文書書式記憶手段に格納された書式を表示し,これに対して入力された検索条件に基づき上記インデックスを用いて文書を検索する検索手段とを備えたことを特徴とする文書検索装置。」(1頁左下欄4行目?16行目)

B「この発明は上記のような問題点を解消するためになされたものであり,本当に必要なキーワードだけを自動的に抽出することができ,文書内容の詳細な事項を正確にインデックスとして自動抽出し,効率よく検索できる文書検索装置を得ることを目的とする。
・・・(中略)・・・
[作用]
この発明においては,文書が一般に定形の書式に従って書かれている点に着目し,この文書書式を格納しておき,検索する文書から上記文書書式を用いてインデックスに必要なデータを抽出することにより,インデックスを自動的に生成する。
このように書式を用いることにより,インデックスの作成において,文書から抽出するデータを書式によって指定しているので正確に行え,また,書式を用いて文書構造の解析が行えるので,文書内容の詳細な事項をインデックスとすることができる。また,検索において,書式を検索者に提示することができるため,検索者は特別な検索言語を知らなくても,検索条件を穴埋め式に簡単に与えることができる。」(2頁右上欄7行目?左下欄17行目)

C「先ず,文書そのものは,従来と同様に文書入力手段1によって入力され,文書記憶手段2に格納される。また本装置では,その文書の書式が文書書式入力手段8から入力され,文書書式記憶手段9に格納される。この文書書式は,書式の同じ文書のみを扱う場合は1種類でよいが,書式の異なる文書を扱う場合はその種類だけ入力され,インデックス抽出時や検索時にはその種類が指定される。一般に文書は,パラグラフ(ある意味でもってかたまりとみなせる論理的な単位)の集まりからなる。従って,書式として入力されるデータは,第3図に示すように,文書がどのようなパラグラフから構成されているかをあらわす文書構造(枠,パラグラフタイトル)と,抽出するデータの位置(斜線部)及び抽出したデータのインデックスとの対応関係(矢印で示すポインタ)などである。なお,第3図の場合,パラグラフとは罫線で囲まれた内部をあらわす。
一方,インデックス抽出手段10は,文書入力手段1から文書が入力され文書記憶手段2に格納される度に,第4図(a)に示す文書構造解析処理(ステップSl)と抽出データ決定処理(ステップS2)とインデックス生成処理(ステップS3)の一連の処理を実行する。第4図(b)に各処理ステップでの入力と処理内容と出力を示し,そのデータの流れを第4図(c)に示す。なお,同図の文書構造解析では,罫線で囲まれた文書の表紙からインデックスを生成する例を取り上げたが,文書構造解析は,第5図(a)に示すようにパラグラフが罫線で囲まれていなくても,また,第5図(b)に示すようにパラグラフの長さが可変長であっても対応できる。」(3頁左上欄16行目?左下欄7行目)

D「第6図は上記文書構造解析処理を更に詳細に説明するための図であり,文書構造解析処理(ステップSl)は推論部で行われ,文書記憶手段2から取り出された文書データを最小構成要素に分解する文書要素解析処理(ステップS11)と,得られた各最小構成要素を文書書式記憶手段9から取り出された書式データのパラグラフに対応(いくつかの代替案が可能)させるパラグラフ対応処理(ステップS12)と,得られたパラグラフの対応の中から最も可能性の高い対応を選択して出力する構造解析処理(ステップS13)に分けられ,それぞれ以下に示すような処理が行われる。
(1)ステップS11(文書要素解析)
ここでは,文書データの内容を最小構成要素に分解して,それぞれの要素に順番に番号を付ける。番号を付けた最小構成要素を要素データと呼ぶ。ここで言う最小構成要素とは,
a)行
b)表の中の行
c)図やグラフ等,文書以外の領域
であり,行とは,改行記号又は表の罫線があるところまでの文字列である。
(2)ステップS12(パラグラフ対応)
ここでは,要素データの先頭を書式データにある各パラグラフのパラグラフタイトル(パラグラフを見つけるためのキーワード)とマツチングさせ,各パラグラフの始まりとなる要素データを選択する(複数選択可)。これらの対応付けをパラグラフ対応データと呼ぶ。具体的な例を第7図(a),(b)に示す。同図(a),(b)に示したような2つのデータから第8図に示すような5つのパラグラフ対応データが得られる。同図に示すパラグラフ対応データ○1:と○2:とは互いに矛盾するデータであるが,この段階では2つとも候補として保持しておき,次のステップ513(構造解析)で○1:と○2:のどちらかを選ぶ。
(3)ステップS13(構造解析)
上記ステップS12で得られたパラグラフ対応データの中から最も適当な組み合わせをプロダクション・ルールセットを用いて選択し,最終的に決定したパラグラフ対応データの集合をパラグラフ切り分けデータとして確保する。これによって,各パラグラフの先頭にくる要素データが決定され,従って各パラグラフを構成する要素データの集合も決定される。
プロダクション・ルールセットとしては,パラグラフの順番の整合性や,パラグラフとしての確からしさなどが考えられる。以下にプロダクション・ルールセットの例を示す。
・パラグラフの順番の整合性
a)パラグラフ対応データにおいて,パラグラフidの並びの昇順を乱す対応付けは候補から除く。
・・・
・パラグラフとしての確からしさ
b)パラグラフタイトルが表題であり,かつ対応する最小構成要素が40字以上のときは候補から除く。」(3頁左下欄8行目?4頁右上欄6行目)(当審注:上記記載箇所では,○数字が使用されており,それを便宜上「○数字:」として記述した。)

E「以上のようにして文書構造解析処理(ステップS1)が終了すると,次の抽出データ決定処理(ステップS2)では,上記ステップS13(構造解析)で得られた各パラグラフを構成する要素データ集合から,そのパラグラフのパラグラフタイトルを除いたものがインデックスとなるデータとして抽出される(第9図及び前記第4図(c)参照)。
そして,最後のインデックス生成処理(ステップS3)において,上記ステップS2(抽出データ決定処理)で抽出したデータをインデックスデータを格納する表のフィールドに投入することにより(前記第4図(c)参照),インデックスをインデックス記憶手段11上に生成する。」(4頁右上欄13行目?左下欄6行目)

以下に,上記引用文献の記載事項について検討する。

ア.引用文献に記載の発明は,上記Aに記載の特許請求の範囲に記載されているごとく「文書検索装置」であるところ,上記Bに「効率よく検索できる文書検索装置」との記載があることから,引用文献には“蓄積された複数の文書の中からインデックスを用いて指定された文書を検索することを効率化する文書検索装置であって,検索する文書の書式を格納する文書書式記憶手段と,検索する文書から上記文書書式記憶手段に格納された書式を用いてインデックスに必要なデータを抽出し,インデックスを生成するインデックス抽出手段と,検索時に上記文書書式記憶手段に格納された書式を表示し,これに対して入力された検索条件に基づき上記インデックスを用いて文書を検索する検索手段とを備えた文書検索装置”が記載されていると言える。

イ.上記Aに記載の「検索する文書から上記文書書式記憶手段に格納された書式を用いてインデックスに必要なデータを抽出し,インデックスを生成するインデックス抽出手段」に関して,上記Cに「インデックス抽出手段10は,文書入力手段1から文書が入力され文書記憶手段2に格納される度に,第4図(a)に示す文書構造解析処理(ステップSl)と抽出データ決定処理(ステップS2)とインデックス生成処理(ステップS3)の一連の処理を実行する。」との記載があることから,引用文献には,“インデックス抽出手段は,文書構造解析処理,抽出データ決定処理,インデックス生成処理を実行することを含む”が記載されていると言える。

ウ.前記イでの検討結果における「文書構造解析処理」に関し,上記Dに「文書構造解析処理(ステップSl)は推論部で行われ,文書記憶手段2から取り出された文書データを最小構成要素に分解する文書要素解析処理(ステップS11)と,得られた各最小構成要素を文書書式記憶手段9から取り出された書式データのパラグラフに対応(いくつかの代替案が可能)させるパラグラフ対応処理(ステップS12)と,得られたパラグラフの対応の中から最も可能性の高い対応を選択して出力する構造解析処理(ステップS13)に分けられ,それぞれ以下に示すような処理が行われる。」との記載があることから,引用文献には,
“文書構造解析処理”は,“文書記憶手段から取り出された文書データを最小構成要素に分解する文書要素解析処理,得られた各最小構成要素を文書書式記憶手段から取り出された書式データのパラグラフに対応させるパラグラフ対応処理,得られたパラグラフの対応の中から最も可能性の高い対応を選択して出力する構造解析処理をそれぞれ行う”ものであることが記載されていると言える。

エ.上記イでの検討結果における「抽出データ決定処理」に関し,上記Eに「次の抽出データ決定処理(ステップS2)では,上記ステップS13(構造解析)で得られた各パラグラフを構成する要素データ集合から,そのパラグラフのパラグラフタイトルを除いたものがインデックスとなるデータとして抽出される」との記載があり,このうち「要素データ集合」とは,上記Dの「番号を付けた最小構成要素を要素データと呼ぶ」との記載があるとおり“番号を付けた最小構成要素の集合”であり,同じく「パラグラフのパラグラフタイトル」とは上記Dの「書式データにある各パラグラフのパラグラフタイトル(パラグラフを見つけるためのキーワード)」との記載があるとおり“書式データにあるパラグラフのパラグラフタイトル”であることから,引用文献には,
“抽出データ決定処理”は,“各パラグラフを構成する番号を付けた最小構成要素の集合から,書式データにあるパラグラフのパラグラフタイトルを除いたものをインデックスとなるデータとして抽出する”ものであることが記載されていると言える。

オ.上記イでの検討結果における「インデックス生成処理」に関し,上記Eに「最後のインデックス生成処理(ステップS3)において,上記ステップS2(抽出データ決定処理)で抽出したデータをインデックスデータを格納する表のフィールドに投入することにより(前記第4図(c)参照),インデックスをインデックス記憶手段11上に生成する。」との記載があることから,引用文献には,
“インデックス生成処理”は,“抽出データ決定処理で抽出したデータを表のフィールドに投入してインデックスを生成する”ものであることが記載されていると言える。

カ.上記Bに「インデックスの作成において,文書から抽出するデータを書式によって指定している」との記載があることから,これより,“文書の書式”は“インデックスの作成において文書から抽出するデータを指定するものであ”ることがよみとれ,また,上記Cに「書式として入力されるデータは,第3図に示すように,文書がどのようなパラグラフから構成されているかをあらわす文書構造(枠,パラグラフタイトル)と,抽出するデータの位置(斜線部)及び抽出したデータのインデックスとの対応関係(矢印で示すポインタ)などである。」との記載があることから,これより,“文書の書式”は“文書構造,抽出するデータの位置及び抽出したデータのインデックスとの対応関係などのデータを含む”ことがよみれとる。
これらを総合すると,引用文献には,
“文書の書式は,インデックスの作成において文書から抽出するデータを指定するものであり,文書構造,抽出するデータの位置及び抽出したデータのインデックスとの対応関係などのデータを含む”ものであることが記載されていると言える。

以上,ア?カで指摘した事項から,引用文献には,次の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されているものと認める。

蓄積された複数の文書の中からインデックスを用いて指定された文書を検索することを効率化する文書検索装置であって,
検索する文書の書式を格納する文書書式記憶手段と,検索する文書から上記文書書式記憶手段に格納された書式を用いてインデックスに必要なデータを抽出し,インデックスを生成するインデックス抽出手段と,検索時に上記文書書式記憶手段に格納された書式を表示し,これに対して入力された検索条件に基づき上記インデックスを用いて文書を検索する検索手段とを備え,
前記インデックス抽出手段は,
文書記憶手段から取り出された文書データを最小構成要素に分解する文書要素解析処理,得られた各最小構成要素を文書書式記憶手段から取り出された書式データのパラグラフに対応させるパラグラフ対応処理,得られたパラグラフの対応の中から最も可能性の高い対応を選択して出力する構造解析処理をそれぞれ行う,文書構造解析処理,
各パラグラフを構成する番号を付けた最小構成要素の集合から,書式データにあるパラグラフのパラグラフタイトルを除いたものをインデックスとなるデータとして抽出する,抽出データ決定処理,
抽出データ決定処理で抽出したデータを表のフィールドに投入してインデックスを生成する,インデックス生成処理,を実行することを含み,
前記文書の書式は,インデックスの作成において文書から抽出するデータを指定するものであり,文書構造,抽出するデータの位置及び抽出したデータのインデックスとの対応関係などのデータを含む,
文書検索装置。

2)参考文献1

本願の出願前であって,上記優先日よりも前の日に頒布され,原審の拒絶の査定の理由である上記平成22年9月6日付けの拒絶理由通知で引用された,四ッ柳 茂樹 他1名,オフライン環境における構造化文書構成方式,第58回(平成11年前期)全国大会講演論文集(3)データベースとメディアネットワーク,社団法人情報処理学会,1999年3月9日,3-253頁?3-254頁(以下,「参考文献1」という。)には,図とともに,以下の技術的事項が記載されている。(当審注:下線は,参考のために当審で付与したものである。)

F「XMLを用いてコンテンツを表示する際に,従来はXMLとXSLが1対1に対応付けられ,その対が複数存在することにより様々な画面を表示していた。また,この表示間のリンクは固定されたものであった。
本稿では,表示間のリンクを動的に生成するため,複数の表示画面を持つ1つのコンテンツに対し,XMLファイルを1つのみ記述するように変更する。このファイルは,コンテンツに必要な情報が網羅されているものである。コンテンツの制作者は情報を構造化する必要が生じ,それはサービスごとに決められるDTDに従って記述することになる。
このように記述された1つのコンテンツ(以降,XML文書とする)の表示のために,複数のXSLをスタールシートとして用いる。XSLはXML文書の必要な部分のみを抽出して表示する役割を果たす。これにより,1つのXML文書に対してスタイルシートに応じた複数ページの表示が可能となる。ページ間の関係はハイパーリンクにより記述し,ダウンロードしたファイルで閉じた表示ができるものとする。」(3-253頁右欄21行目?3-254頁左欄2行目)

3)参考文献2

本願の出願前であって,上記優先日よりも前の日に頒布された,品川 徳秀,文書構造変換規則と記述内容処理関数に基づく構造化文書操作記述方式,アドバンスト・データベース・シンポジウム'99,日本,社団法人情報処理学会,1999年12月 6日,第99巻 第19号,pp.123-132(以下,「参考文献2」という。)には,図とともに,以下の技術的事項が記載されている。(当審注:下線は,参考のために当審で付与したものである。)

G「近年,インターネットの爆発的な普及に伴い,XMLをはじめとする構造化文書データベースの構築とその高度利用の要求が増大している。構造化文書データベースに対する処理記述においては,タグの階層構造で与えられる文書構造に対する処理と,文字列テキストで与えられる記述内容に対する処理の両者を対象とする必要がある。XMLを対象とする問合せ言語は,これまでにも幾つか提案されている。これらの多くは文書構造に対しては比較的強力な操作機能を持つが,記述内容処理に関しては極めて限定された機能しか提供していない。今後,構造化文書の高度利用の要求へ対応するためには,意味的な類似度に基づく文書要素の絞り込みやランキング,要約や話題抽出等の機能が必要である。
本研究では,このような要求に対応するため,構造化文書に対する問合せ言語が持つ文書構造操作機能と,類似検索や要約等のより高次の記述内容処理機能を統合した,構造化文書操作記述方式を提案する。また,本操作系での構造化文書操作をXSLTに基づく文書操作へと変換する方法も併せて示す。」(123頁左欄2行目?20行目)

H「5.XSLT記述への変換
本節では,本操作記述のXSLT記述への変換について述べる。これによって,既存のXSLT変換系を利用した本操作記述処理系のプロトタイプシステムの構築が可能になる。
5.1 XSLT
XSLTは,W3Cで策定中のXSLT(XMLスタイルシート言語)で用いられる変換言語であり,本操作記述方式と同様,ルール指向である。XSLT記述のことをXSLTスタイルシートと呼ぶ。XSLTスタイルシートはXML文書として記述され,主に次に示すテンプレートと拡張関数定義で構成される。」(128頁左欄下から3行目?右欄9行目)

4)参考文献3

本願の出願前であって,上記優先日よりも前の日に頒布された,特開平7-129440号公報(平成7年5月19日出願公開,以下,「参考文献3」という。)には,図面とともに,以下の技術的事項が記載されている。(当審注:下線は,参考のために当審で付与したものである。)

J「【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,CD-ROM等の光ディスクに文書を格納する格納方法およびその装置に関し,特に文書のアクセスされる頻度に応じて複数の異なる外部記憶媒体(装置)に格納する方法および装置に関するするものである。格納する文書としては,例えば,特許情報,学術文献,ニュース記事等が挙げられる。」

K「【0033】INDEXファイル214は,文書検査・表示プログラム103が特許検索の結果の一覧表示を高速に行うためのインデックスデータを格納する。インデックスデータは,SGMLの構造に基づいて抽出した項目で構成される。例えば,項目”公開番号”,”公開日”,”発明の名称”,”出願人氏名”,”全頁数”および”審査請求”を抜き出して構成することができる。文書検索・表示プログラム103は,インデックスデータを用いてより効果的な表示を行うことができる。」

5)参考文献4

本願の出願前であって,上記優先日よりも前の日に頒布された,特開平10-283375号公報(平成10年10月23日出願公開,以下,「参考文献4」という。)には,図面とともに,以下の技術的事項が記載されている。(当審注:下線は,参考のために当審で付与したものである。)

L「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,全文検索装置および方法に関し,特に,タグを有する文書において本文中の単語を登録し,全文の登録語の検索を能率よく行う全文検索装置および方法に関するものである。」

M「【0019】SGML文書では,このようにタグの省略が行われるため,SGML文書を処理する際には,まず,文書構造を解析する処理(SGMLパーサによる構文解析処理)が必要とされる。文書構造の解析の処理では,対象文書を解析しながら,文書型定義との照らし合わせを行い,対象文書において省略されたタグを復元する処理が主として行われる。実際の文書処理において実行される構文解析処理では,これ以外の処理(例えば,属性の復元やエンティティの展開などの処理)も行われる。」

(2)本願補正発明と引用発明との対比

本願補正発明と引用発明とを対比する。

(2-1)引用発明の「検索することを効率化する」ことは,検索を簡易化することを含むことから,引用発明の「蓄積された複数の文書の中からインデックスを用いて指定された文書を検索することを効率化する文書検索装置」は,本願補正発明の「ドキュメント内のテキスト検索を簡易化する装置」に相当する。
また,引用発明の「文書の書式」は,文書に関連付けられた「書式」であり,また当該「書式」を用いて「文書要素解析処理」や「インデックス生成処理」を行っていることから,インデックスの解析及び生成に用いられる書式データであると言える。一方,本願補正発明における「ドキュメントに関連付けられたインデックススタイルシート」は,「インデックススタイルシートに指定された1つ以上の命令に基づいて,該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成」し,「インデックススタイルシートから取り出された命令によって指定された様態で該解析されたドキュメントを変換することによって該ドキュメントのインデックスを作成する」ものであり,また,本願の詳細を説明を参酌するに「フォーマットのスタイルシートに類似する」(【0036】)ものであることから,上位概念において,インデックスの解析及び生成に用いられる書式データであるといえる。これより,引用発明の「文書の書式」と,本願補正発明の「ドキュメントに関連付けられたインデックススタイルシート」とは,ともに,“ドキュメントに関連付けられた,インデックスの解析及び生成に用いられる書式データ”である点で共通すると言える。
これらを合わせると,引用発明の「インデックス」を生成することで「文書の書式」に基づいて「蓄積された複数の文書の中からインデックスを用いて指定された文書を検索することを効率化する文書検索装置」と,本願補正発明の「インデックスを生成して,ドキュメントに関連付けられたインデックススタイルシートに基づいて該ドキュメント内のテキスト検索を簡易化する装置」とは,“インデックスを生成して,ドキュメントに関連付けられた,インデックスの解析及び生成に用いられる書式データに基づいて該ドキュメント内のテキスト検索を簡易化する装置”である点で共通すると言える。

(2-2)引用発明の「インデックス抽出手段」は,「文書構造解析処理」中で「文書記憶手段から取り出された文書データを最小構成要素に分解する文書要素解析処理」を行っているが,そのために「文書データ」を「文書記憶手段から取り出」し,「インデックス抽出手段」において受け取っていると解される。
してみると,引用発明の「インデックス」が生成される「文書データ」を「文書記憶手段から取り出」して「インデックス抽出手段」で処理する上で受け取るための手段は,本願補正発明の「インデックス付けされる該ドキュメントを受信するように構成された受信機構」に相当する。

(2-3)引用発明の「インデックス抽出手段」における「文書構造解析処理」は,「文書データ」を「最小構成要素に分解」し,得られた「各最小構成要素」を「書式」データ中の「パラグラフに対応させ」,その結果に対し「構造解析処理」を行っており,すなわち,「文書データ」を解析して「パラグラフに対応させ」た「最小構成要素」を生成するものである。このうち,前記「文書データ」はドキュメントに相当し,また前記「パラグラフに対応させ」た「最小構成要素」は「文書データ」の解析された結果であり,さらに当該「最小構成要素」については,上記Dに「ここで言う最小構成要素とは,a)行 b)表の中の行・・・であり,行とは,改行記号又は表の罫線があるところまでの文字列である。」との記載があるとおり,文字列等の文書の一部を含むものであることから,解析された文書データ,すなわち解析されたドキュメントに相当するといえる。一方,本願補正発明における「パーサー」とは,一般に文書の構文解析を行う手段を指すものと解されるところ,上位概念において,文書構造解析手段であるといえる。よって,引用発明の「文書データ」を解析して「パラグラフに対応させ」た「最小構成要素」を生成する「文書構造解析処理」を実現するための手段と,本願補正発明の「ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成するように構成されたパーサー」とは,ともに,“ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成するように構成された文書構造解析手段”である点で共通するといえる。
ここで,引用発明の上記「文書構造解析処理」に用いられる「書式」データは,「書式」データ中の「パラグラフ」をもとに「対応」付けされた「最小構成要素」を生成するためのものであり,上記(2-3)で述べたように当該「最小構成要素」は解析されたドキュメントに相当するから,その意味で当該「書式」データ中の「パラグラフ」は「書式」データに指定された解析処理のための情報であるといえ,よって,引用発明の「文書構造解析処理」は,「書式」データに指定された解析処理のための情報に基づいて行われるものといえる。一方,本願補正発明のインデックススタイルシートに指定された「命令」も,上位概念において,インデックススタイルシートに指定された,解析処理のための情報であるといえる。
これらを合わせると,引用発明の「書式」データ中の「パラグラフ」をもとに,「文書データ」を「構造解析」して「対応」付けされた「最小構成要素」を生成する「インデックス抽出手段」の「文書構造解析処理」を行うための手段と,本願補正発明の「ドキュメントに関連付けられた該インデックススタイルシートに指定された1つ以上の命令に基づいて,該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成するように構成されたパーサー」とは,ともに,“ドキュメントに関連付けられた,インデックスの解析及び生成に用いられる書式データに指定された1つ以上の解析処理のための情報に基づいて,該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成するように構成された文書構造解析手段”である点で共通すると言える。

(2-4)引用発明の「インデックス抽出手段」における「抽出データ決定処理」及び「インデックス生成処理」の一連の処理は,「文書構造解析処理」で得られた「最小構成要素」から「インデックス」を生成する処理であることから,引用発明の上記一連の処理に係る手段は,本願補正発明の「インデックス作成機構」に対応するものである。
ここで,引用発明の上記「抽出データ決定処理」における「各パラグラフを構成する番号を付けた最小構成要素の集合から,書式データにあるパラグラフのパラグラフタイトルを除」く処理に用いられる「書式」データは,「書式データ」中の「パラグラフのパラグラフタイトル」によって,解析された「文書データ」である「最小構成要素」の集合から除去する対象を指定することで「インデックスとなるデータ」を生成するものであり,また当該除去の対象の指定とは処理の様態を指定するものといえることから,その意味で当該「書式」データ中の「パラグラフのパラグラフタイトル」は,「書式」データに基づく,解析された「文書データ」である「最小構成要素」の集合に対する処理の様態を指定する情報であるといえ,よって,引用発明の上記「抽出データ決定処理」は,「書式」データに基づく,処理の様態を指定する情報をもとに行われるものといえる。一方,本願補正発明の「解析されたドキュメントを変換する」ことは,上位概念において,「解析されたドキュメント」を処理することであるといえ,同じく本願補正発明の「解析されたドキュメントを変換する」際の「様態」を「指定」する「命令」も,上位概念において,「解析されたドキュメント」に対する処理の様態を指定する情報であるといえる。
これらを合わせると,引用発明の「書式データのパラグラフのパラグラフタイトル」に基づいて,解析された「文書データ」である「最小構成要素」の集合から除去する対象を指定することで「インデックスとなるデータ」を生成する,「インデックス抽出手段」中の「抽出データ決定処理」及び「インデックス生成処理」の一連の処理を行うための手段と,本願補正発明の「インデックススタイルシートから取り出された命令によって指定された様態で該解析されたドキュメントを変換することによって該ドキュメントのインデックスを作成するように構成されたインデックス作成機構」とは,ともに,“インデックスの解析及び生成に用いられる書式データ中の情報によって指定された様態で該解析されたドキュメントを処理することによって該ドキュメントのインデックスを作成するように構成されたインデックス作成機構”である点で共通するといえる。

以上から,本願補正発明と引用発明とは,以下の点で一致し,また,以下の点で相違する。

(一致点)

インデックスを生成して,ドキュメントに関連付けられた,インデックスの解析及び生成に用いられる書式データに基づいて該ドキュメント内のテキスト検索を簡易化する装置であって,
該装置は,
インデックス付けされる該ドキュメントを受信するように構成された受信機構と,
該ドキュメントに関連付けられた,インデックスの解析及び生成に用いられる書式データに指定された1つ以上の解析処理のための情報に基づいて,該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成するように構成された文書構造解析手段と,
該インデックスの解析及び生成に用いられる書式データ中の情報によって指定された様態で該解析されたドキュメントを処理することによって該ドキュメントのインデックスを作成するように構成されたインデックス作成機構とを備える,装置。

(相違点1)
インデックスの解析及び生成に用いられる書式データに関し,本願補正発明が「インデックススタイルシート」というスタイルシートを用いるのに対し,引用発明は,「インデックス」を解析及び生成するための「書式データ」を用いているが,本願補正発明で採用する「インデックススタイルシート」というスタイルシートを用いる構成になっていない点。

(相違点2)
文書構造解析手段で用いられる,解析処理のための情報に関し,本願補正発明が,「命令」としているのに対し,引用発明は,「命令」であるかは明確でない点。

(相違点3)
インデックス作成機構で用いられる,処理の様態を指定する情報に関し,本願補正発明が,「命令」とし,かつ「インデックススタイルシート」から当該「命令」を「取り出」して用いているのに対し,引用発明は,そのような構成になっていない点。

(相違点4)
文書構造解析手段に関し,本願補正発明が「パーサー」としているのに対し,引用発明は,「パーサー」であるかは明確でない点。

(相違点5)
インデックス作成機構における,解析されたドキュメントに対するインデックス作成のための処理に関し,本願補正発明が,解析されたドキュメントを「変換」するとしているのに対し,引用発明は,「変換」を行っているかは明かでない点。

(3)判断

上記相違点1ないし相違点5について検討する。

(3-1)相違点1ないし相違点3について
文書データ処理技術において,文書データに係るスタイルシートで指定された情報をもとに,文書データから所定の情報を抽出することは,周知の技術(必要であれば,参考文献1の上記Fの記載(XSL),参考文献2の上記G及びHの記載(XSLT),参考文献3の上記J及びKの記載(SGML構造)を参照。)であり,
また,一般に,コンピュータ装置において処理を実行する際に,処理内容を指示する情報は処理実行における命令として理解されることから,当該処理内容を指示する情報は命令に他ならず,また,処理実行に当たり,当該処理内容を指示する情報を,コンピュータ内のメモリに取り出した上で実行することは,当業者にとって技術常識である。
してみると,引用発明のインデックスのための解析及び生成に用いられる情報の指定において,上記周知技術を採用することで,「書式データ」に代えて「インデックススタイルシート」を用いることとし,よって,「インデックススタイルシート」に指定された「命令」に基づいて文書を解析し,「インデックススタイルシート」から「取り出された命令」によって指定された様態で解析された文書を変換すること,すなわち,相違点1ないし相違点3に係る構成とすることは,当業者が容易に想到し得たことである。
よって,相違点1ないし相違点3は格別なものではない。

(3-2)相違点4について
文書検索のインデックス作成において,文書構造解析のために構文解析手段すなわちパーサーを用いることは,周知の技術(必要であれば,参考文献4の上記L及びMの記載を参照。)であり,引用発明における文書構造解析処理に,当該周知技術を採用すること,すなわち,相違点4に係る構成とすることは,当業者が容易に想到し得たことである。
よって,相違点4は格別なものではない。

(3-3)相違点5について
引用発明の「インデックス抽出手段」における「抽出データ決定処理」及び「インデックス生成処理」の一連の処理は,「最小構成要素」から「インデックス」を生成する処理であり,その際,前記「最小構成要素」から「選択」されて前記「インデックス」が生成されることを考慮すれば,「最小構成要素」と「インデックス」とが異なる場合を含むものであり,このような「最小構成要素」からそれと異なる「インデックス」の生成処理を,情報を異なる形式に変える処理である変換処理として実現することは,コンピュータ処理技術の分野における技術常識である。
してみると,引用発明において文書の「インデックス」を生成する際に,「解析されたドキュメント」を“変換”すること,すなわち,相違点5に係る構成とすることに,格別困難性は認められない。
よって,相違点5は格別なものではない。

(3-3)小括

上記で検討したごとく,相違点1ないし相違点5は格別のものではなく,そして,これらの相違点を総合的に勘案しても,本願補正発明の奏する作用効果は,上記引用発明及び周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず,格別顕著なものということはできない。
したがって,本願補正発明は,上記引用発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであり,特許法第29条第2項の規定により,特許出願の際独立して特許を受けることができない。

3.本件補正についての結び

上記2.で検討した通り,本願補正発明は,特許法第29条第2項の規定により,特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから,本件補正は,平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項の規定により準用する特許法第126条第5項の規定に違反するので,特許法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。


第3 本願発明について

1.本願発明

平成23年5月24日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので,本願に係る発明は,平成22年12月10日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1-30に記載された事項により特定されるものであるところ,請求項21に係る発明(以下,「本願発明」という。)は,上記「第2 平成23年5月24日付けの手続補正についての補正却下の決定」「1.本件補正」の本件補正前の請求項21として記載したとおりのものである。

2.引用文献等

原査定の拒絶の理由に引用された,引用文献およびその記載事項は,前記「第2 平成23年5月24日付けの手続補正についての補正却下の決定」「2.独立特許要件についての検討」の「(1)引用文献等」に記載したとおりである。

3.対比・判断

本願発明は,前記「第2 平成23年5月24日付けの手続補正についての補正却下の決定」「1.本件補正」の「本願補正発明」から,実質的に,「該ドキュメントに関連付けられた該インデックススタイルシートに指定された1つ以上の命令に基づいて」を削除したものである。

そうすると,本願発明の構成要件を,実質的に全て含み,さらに特定の構成要件に限定要件を付加したものに相当する本願補正発明が,前記「第2 平成23年5月24日付けの手続補正についての補正却下の決定」「2.独立特許要件についての検討」の「(3)判断」に記載したとおり,引用発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,本願発明も,同様の理由により,当該引用発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。

( なお,請求人は,上記平成24年8月2日付けの回答書において,請求項1を,
「(補正案1)
請求項1に請求項3の構成要件を付加する補正。
(補正案2)
請求項1に請求項3及び4の構成要件を付加する補正。
上記補正案は,他の独立請求項についても同様です。」
とする補正案を提示している。
ここで,上記(補正案2)の「請求項1に請求項3及び4の構成要件を付加する補正。」に相当する,請求項21に請求項23及び請求項24の構成要件を付加するものである,

「インデックスを生成して,ドキュメントに関連付けられたインデックススタイルシートに基づいて該ドキュメント内のテキスト検索を簡易化する装置であって,
該装置は,
インデックス付けされる該ドキュメントを受信するように構成された受信機構と,
該ドキュメントに関連付けられた該インデックススタイルシートに指定された1つ以上の命令に基づいて,該ドキュメントを解析して解析されたドキュメントを生成するように構成されたパーサーと,
該インデックススタイルシートから該ドキュメントの該インデックスを作成する命令を取り出すように構成されたスタイルシート取り出し機構と,
該インデックススタイルシートから取り出された命令によって指定された様態で該解析されたドキュメントを変換することによって該ドキュメントのインデックスを作成するように構成されたインデックス作成機構とを備え,
前記インデックススタイルシートは前記ドキュメントに添付され,
検索エンジンが前記インデックスを走査することが可能であるように,該インデックスを該検索エンジンに利用可能にするように構成されたアクセス機構をさらに備える,
装置。」
について検討すると,
生成されたインデックスを検索機能により利用可能とすることは,引用文献に記載されており(上記Aの記載),
また,文書データとスタイルシートを一対一に固定して構成することは周知の構成(上記Fの記載「XMLを用いてコンテンツを表示する際に,従来はXMLとXSLが1対1に対応付けられ,その対が複数存在することにより様々な画面を表示していた。また,この表示間のリンクは固定されたものであった。」を参照。当該記載では,文書を構成するXMLとスタイルシートであるXSLとが,一対一に固定的に構成されている)であり,当該周知の構成である文書データとスタイルシートとを,添付等の形態により一体的に構成することに,格別困難性は認められない。 )

4.むすび

以上のとおり,本願の請求項21に係る発明は,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから,その余の請求項について言及するまでもなく,本願は,拒絶すべきものである。

よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-02-20 
結審通知日 2013-02-26 
審決日 2013-03-22 
出願番号 特願2001-550642(P2001-550642)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
P 1 8・ 575- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 萩島 豪辻本 泰隆  
特許庁審判長 仲間 晃
特許庁審判官 酒井 伸芳
原 秀人
発明の名称 スタイルシートに基づいて構造化されたドキュメントのインデックスを作成する方法および装置  
代理人 伊東 忠彦  
代理人 伊東 忠重  
代理人 大貫 進介  

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