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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 C08L |
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管理番号 | 1278360 |
審判番号 | 不服2012-13819 |
総通号数 | 166 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2013-10-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2012-07-19 |
確定日 | 2013-08-22 |
事件の表示 | 特願2006-342046「樹脂組成物、バリア性シーラントフィルム及びバリア性シーラントフィルムの製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成20年7月3日出願公開、特開2008-150539〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成18年12月20日の出願であって、平成23年11月14日付けで拒絶理由が通知され、平成24年4月20日付けで拒絶査定がなされ、それに対して、同年7月19日に拒絶査定不服審判請求がなされると同時に手続補正書が提出され、同年8月10日付けで前置報告がなされ、それに基づいて当審で平成25年2月7日付けで審尋がなされ、同年4月11日に回答書が提出されたものである。 第2 平成24年7月19日付けの手続補正について 1.平成24年7月19日付けの手続補正(以下、「当審補正」という。)の内容 当審補正は特許請求の範囲を変更するものであるところ、物を生産する方法の発明を記載する補正前の請求項7及び補正後の請求項4の記載は、それぞれ以下のとおりである。 ・当審補正前(願書に最初に添付した特許請求の範囲) 「【請求項7】 オレフィン系樹脂からなる第1層と、エチレン-ビニル共重合体又はMXDナイロンからなるバリア性樹脂をメイン樹脂として含み、さらにオレフィン系樹脂、ゴム状樹脂及び相溶化剤を含むことを特徴とする樹脂組成物からなる第2層と、オレフィン系樹脂からなる第3層を積層したことを特徴とするバリア性シーラントの製造方法において、第2層の樹脂組成物を二軸押出機を用いて混練を強制的に行い、樹脂組成物の成分樹脂を微分散させることを特徴とするバリア性シーラントフィルムの製造方法。」 ・当審補正後 「【請求項4】 オレフィン系樹脂からなる第1層と、エチレン-ビニル共重合体又はMXDナイロンからなるバリア性樹脂をメイン樹脂として含み、さらにオレフィン系樹脂、ゴム状樹脂及び相溶化剤を含む樹脂組成物によるバリア性樹脂からなる第2層と、オレフィン系樹脂からなる第3層を積層した構成からなるバリア性シーラントの製造方法において、第2層を構成する樹脂組成物を二軸押出機を用いて混練を強制的に行い、樹脂組成物の成分樹脂を微分散させることを特徴とするバリア性シーラントフィルムの製造方法。」 2.当審補正の目的 当審補正は、補正前の請求項7について、下記補正事項1?3の補正をし、それを請求項4とするものである。 <補正事項1> 「バリア性樹脂をメイン樹脂として含み、さらにオレフィン系樹脂、ゴム状樹脂及び相溶化剤を含むことを特徴とする樹脂組成物からなる第2層」について、「バリア性樹脂をメイン樹脂として含み、さらにオレフィン系樹脂、ゴム状樹脂及び相溶化剤を含む樹脂組成物によるバリア性樹脂からなる第2層」とする補正。 <補正事項2> 「・・・第1層と、・・・第2層と、・・・第3層を積層したことを特徴とするバリア性シーラントの製造方法」について、「・・・第1層と、・・・第2層と、・・・第3層を積層した構成からなるバリア性シーラントの製造方法」とする補正。 <補正事項3> 「第2層の樹脂組成物を二軸押出機を用いて混練を強制的に行い、樹脂組成物の成分樹脂を微分散させる」について、「第2層を構成する樹脂組成物を二軸押出機を用いて混練を強制的に行い、樹脂組成物の成分樹脂を微分散させる」とする補正。 補正事項1は、当審補正前の請求項7において、発明を特定するために必要な事項(以下、「発明特定事項」という。)である「を含むことを特徴とする樹脂組成物からなる第2層」を「を含む樹脂組成物によるバリア性樹脂からなる第2層」に補正するものであって、当該樹脂組成物が「バリア性樹脂をメイン樹脂として含」むものであることから、これが「バリア性樹脂」であることは明らかであると認められる。 そして、補正事項2は、当審補正前の請求項7において、発明特定事項である「を積層したことを特徴とする」を「を積層した構成からなる」と補正するものであって、補正事項3は、同様に、「第2層の樹脂組成物」を「第2層を構成する樹脂組成物」と補正するものである。 そうすると、補正事項1?3からなる請求項4に係る当審補正は、いずれも明りょうでない記載の釈明を目的とするものと認められる。 したがって、請求項4に係る当審補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法(以下、単に「特許法」という。)第17条の2第4項第4号に掲げる事項を目的とするものである。 第3 本願発明 以上のとおりであるから、本願の請求項4に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成24年7月19日提出の手続補正書によって補正された特許請求の範囲の請求項4に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、本願の願書に最初に添付した明細書(以下、「本願明細書」という。)の発明の詳細な説明の記載からみて、請求項4の「エチレン-ビニル共重合体」、「MXDナイロン」及び「バリア性シーラントの製造方法」との記載は、各々、「エチレン-ビニルアルコール共重合体」、「MXD6ナイロン」及び「バリア性シーラントフィルムの製造方法」の誤記であると認められることから、以下のとおりのものであると認められる。 「オレフィン系樹脂からなる第1層と、エチレン-ビニルアルコール共重合体又はMXD6ナイロンからなるバリア性樹脂をメイン樹脂として含み、さらにオレフィン系樹脂、ゴム状樹脂及び相溶化剤を含む樹脂組成物によるバリア性樹脂からなる第2層と、オレフィン系樹脂からなる第3層を積層した構成からなるバリア性シーラントフィルムの製造方法において、第2層を構成する樹脂組成物を二軸押出機を用いて混練を強制的に行い、樹脂組成物の成分樹脂を微分散させることを特徴とするバリア性シーラントフィルムの製造方法。」 第4 原査定の拒絶の理由の概要 原査定の拒絶の理由の概要は、当審補正前の請求項7に係る発明は、引用文献1(特表2003-520284号公報)に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものを含むものである。 第5 当審の判断 1.刊行物 特表2003-520284号公報(以下、「引用例」という。平成23年11月14日付け拒絶理由通知書に記載の引用文献1に同じ。) 2.引用例の記載事項 摘示ア 「(1)55?99.5重量部のEVOHコポリマーと、(2)0.5?45重量部のポリプロピレン(A)および相溶化剤(B)とからなる組成物であって、(A)と(B)の比率(A)/(B)は1?5であり、ポリプロピレンのMFI(メルトフローインデックス)に対するEVOHのMFIの比は5以上であることを特徴とする組成物成。」(特許請求の範囲請求項1) 摘示イ 「請求項1?11のいずれか一項に記載の組成物から成るフィルム。」(特許請求の範囲請求項12) 摘示ウ 「少なくとも一層のポリプロピレン層を有する請求項12に記載のフィルム。」(特許請求の範囲請求項13) 摘示エ 「請求項12または13に記載のフィルムを含む多層構造およびこの構造を有する包装材料。」(特許請求の範囲請求項14) 摘示オ 「・・・ 本発明は、エチレン-ビニールアルコールコポリマー(EVOH)とポリプロピレンとをベースにした組成物に関するものである。」(段落0001) 摘示カ 「・・・EVOHコポリマーは多くのガス、特に酸素ガスに対するバリヤー性を有する。多くの食品包装材料はEVOHフィルムから成る層を有している。EVOHとポリオレフィンとをベースとし、EVOHの比率が高い組成物はバリヤー特性に優れている。本発明組成物は食品包装材料のバリヤーフィルムを作るのに使われる。」(段落0002) 摘示キ 「ポリプロピレン(A)をEPR(エチレン-ポリプロピレンゴムまたはエラストマー)またはEPDM(エチレン-ポリプロピレン-ジエンエラストマー)とブレンドしてもよい。・・・」(段落0013) 摘示ク 「相溶化剤(B)はポリプロピレンをEVOH中に分散させることができる任意のポリマーでもある。例としては官能化されたポリオレフィン、例えばエチレンのホモポリマーまたは無水マレイン酸がグラフトされたコポリマー、プロピレンのホモポリマーまたは無水マレイン酸がグラフトされたコポリマー、無水マレイン酸がグラフトされたEPRまたはEPDMエラストマーを挙げることができる。・・・」(段落0014) 摘示ケ 「本発明混合物は、押出機(単軸スクリューまたは2軸スクリュー)、・・・および一般に熱可塑性プラスチックをブレンドするための器具中で溶融混合して作ることができる。・・・」(段落0028) 摘示コ 「本発明はさらに、上記組成物から成るフィルムに関するものである。このフィルムまたは上記組成物から成る層を有する多層構造およびこの構造物を有する包装材料に関するものである。 本発明の一実施例では、本発明組成物からなる少なくとも一層と、それに隣接した少なくとも一層のポリプロピレン層とを有するフィルムが提供される。これら二層の間の接着は優れている。このフィルムは共押出によって作ることができる。 ポリプロピレンはポリプロピレンのホモポリマーまたはコポリマーである。」(段落0029?0030) 3.引用例に記載された発明 引用例には、摘示ア及びオより、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン及び相溶化剤を含む樹脂組成物が記載され、摘示キより、ポリプロピレンと「EPR(エチレン-ポリプロピレンゴムまたはエラストマー)」(以下、「EPR」という。)又は「EPDM(エチレン-ポリプロピレン-ジエンエラストマー)」(以下、「EPDM」という。)を併用すること、また、摘示クより、前記相溶化剤は、無水マレイン酸がグラフトされたエチレンコポリマー等であって、ポリプロピレンをエチレン-ビニルアルコール共重合体中に分散させることができるポリマー成分であることが記載されている。 したがって、引用例には、摘示ア、オ、キ及びクより、55?99.5重量部のエチレン-ビニルアルコール共重合体と、0.5?45重量部のポリプロピレン、EPR又はEPDM、及び相溶化剤とからなる樹脂組成物が記載されている。 また、摘示ケより、上記樹脂組成物を、2軸スクリュー押出機を用いて溶融混合して作ることが記載されている。 次に、摘示イ?エ及びコより、上記樹脂組成物からなる層と、それに隣接した少なくとも一層のポリプロピレン層とを有する多層構造物であるフィルムを共押出によって形成すること、前記層間の接着に優れること、並びに、前記多層構造物であるフィルムを有する包装材料について記載されている。 そして、摘示カより、上記樹脂組成物からなる層は、酸素ガスバリヤ層であると認められる。 そうすると、引用例には、次のとおりの発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。 「55?99.5重量部のエチレン-ビニルアルコール共重合体と、0.5?45重量部のポリプロピレン、EPR又はEPDM、及び相溶化剤とからなる樹脂組成物からなる酸素ガスバリヤ層と、それに隣接した少なくとも一層のポリプロピレン層とからなる多層構造物であるフィルムを共押出によって製造する方法において、 上記酸素ガスバリヤ層を形成する樹脂組成物を2軸スクリュー押出機を用いて溶融混合して作ることを含む方法。」 4.対比 本願発明と引用発明とを対比する。 引用発明における「少なくとも一層のポリプロピレン層」は、本願明細書の「オレフィン系樹脂としては、・・・具体的には例えば、・・・ポリプロピレン・・・を使用することができる。」(段落0020)との記載からみて、本願発明における「オレフィン系樹脂からなる第1層」ないし「オレフィン系樹脂からなる第3層」に対応・相当する。 引用発明における「EPR又はEPDM」は、本願明細書の「ゴム成分としては、・・・エチレン-プロピレン共重合体・・・等が挙げられる。」(段落0021)との記載からみて、本願発明における「ゴム状樹脂」に該当するから、引用発明における「55?99.5重量部のエチレン-ビニルアルコール共重合体と、0.5?45重量部のポリプロピレン、EPR又はEPDM、及び相溶化剤とからなる樹脂組成物からなる酸素ガスバリヤ層」は、本願発明における「エチレン-ビニルアルコール共重合体からなるバリア性樹脂をメイン樹脂として含み、さらにオレフィン系樹脂、ゴム状樹脂及び相溶化剤を含む樹脂組成物によるバリア性樹脂からなる第2層」に相当する。 そして、引用発明における「上記酸素ガスバリヤ層を形成する樹脂組成物を2軸スクリュー押出機を用いて溶融混合して作ること」は、本願発明における「第2層を構成する樹脂組成物を二軸押出機を用いて混練を強制的に行い、樹脂組成物の成分樹脂を微分散させること」に相当する。 したがって、本願発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。 <一致点> オレフィン系樹脂からなる層と、エチレン-ビニルアルコール共重合体からなるバリア性樹脂をメイン樹脂として含み、さらにオレフィン系樹脂、ゴム状樹脂及び相溶化剤を含む樹脂組成物によるバリア性樹脂からなるバリア層とを積層した構成からなるフィルムの製造方法において、バリア層を構成する樹脂組成物を二軸押出機を用いて混練を強制的に行い、樹脂組成物の成分樹脂を微分散させてなるバリア性フィルムの製造方法である点。 <相違点1> フィルムの積層構造が、本願発明では、(オレフィン系樹脂からなる)「第1層」と(バリア性樹脂からなる)「第2層」と、(オレフィン系樹脂からなる)「第3層」とを積層した3層構造であるのに対して、引用発明では、かかる積層構造が特に明記されていない点。 <相違点2> フィルムの用途が、本願発明では、「シーラントフィルム」であるのに対して、引用発明では、特に明記されていない点。 5.相違点1及び2に対する判断 以下、上記相違点1及び2について検討する (1)相違点1について 引用発明において、「ポリプロピレン層」は、「酸素ガスバリヤ層」に隣接した少なくとも一層として設けられるものであることから、その態様として、「ポリプロピレン層」が、「酸素ガスバリヤ層」の隣接した両側に二層として設けられるものが包含されることは明らかである。すなわち、「酸素ガスバリヤ層」と、この両面に隣接した二層の「ポリプロピレン層」を用いて、「酸素ガスバリヤ層」を中間層とし、「ポリプロピレン層」/「酸素ガスバリヤ層」/「ポリプロピレン層」という3層の多層構造物であるフィルムは、引用発明の1つの態様として当然に包含されるものであるといえる。そうすると、相違点1は、実質的な相違点ではない。 仮にそうでないとしても、引用例の摘示コには、「本発明組成物からなる少なくとも一層と、それに隣接した少なくとも一層のポリプロピレン層とを有するフィルムとを有するフィルムが提供される。これら二層の間の接着は優れている。」と記載されていることから、「酸素ガスバリヤ層」と「ポリプロピレン層」との間の接着が優れたものであることに着目すれば、引用発明において、「酸素ガスバリヤ層」の両面に隣接した二層の「ポリプロピレン層」を用いて、「酸素ガスバリヤ層」を中間層とし、「ポリプロピレン層」/「酸素ガスバリヤ層」/「ポリプロピレン層」という3層の多層構造物であるフィルムを構成することは、その技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に想到し得ることである。 また、本願発明における積層フィルムの「ラミネート強度」に関する作用・効果についても、摘示コの上記記載より、当然に奏されていることか、あるいは当業者が予測し得る程度のことである。 よって、相違点1は、実質的な相違点ではないか、あるいは当業者が容易になし得ることにすぎない。 (2)相違点2について 引用例には、摘示カより、「多くの食品包装材料はEVOHフィルムから成る層を有している。」及び「本発明組成物は食品包装材料のバリヤーフィルムを作るのに使われる。」と記載され、また、摘示コより、「上記組成物から成る層を有する多層構造およびこの構造物を有する包装材料に関する」と記載されているとおり、引用発明における多層構造物であるフィルムを、食品包装材料ないし包装材料に適用することが記載されている。 そして、食品包装材料ないし包装材料としてヒートシール性部材を用いること、その際、ヒートシール部分の材料として「ポリプロピレン」を用いることは、当業者にとり周知・慣用の技術的事項であるといえる。 したがって、引用発明における「少なくとも一層のポリプロピレン層」と「酸素ガスバリヤ層」とを含む多層構造物であるフィルムを、食品包装材料ないし包装材料に適用するに際して、ヒートシール性部材、すなわち、「シーラントフィルム」として用いることは、引用例及び当該技術分野における周知・慣用技術に基づいて、当業者が容易に想到し得ることである。 また、本願発明における「シール強度」に関する作用・効果についても、上記のとおり、当業者が予測し得る程度のことである。 よって、相違点2は、当業者が容易になし得ることにすぎない。 (3)まとめ 相違点1及び2については、上記(1)及び(2)のとおりであるから、本願発明は、引用例に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 第6 請求人の主張についての検討 請求人は、平成25年4月11日提出の回答書において、概略、引用例に記載の発明は、本願発明の構成要件である、(a)第1層を構成する樹脂組成物と第2層を構成する樹脂組成物と第3層を構成する樹脂組成物の三つの樹脂組成物を使用すること、(b)第2層を構成する「エチレン-ビニルアルコール共重合体又はMXD6ナイロンからなるバリア性樹脂をメイン樹脂として含み、さらにオレフィン系樹脂、ゴム状樹脂及び相溶化剤を含む」四成分系樹脂組成物であること、(c)第1層、第2層、第3層の各層を共押出成形により順次に積層した三層からなるバリア性シーラントフィルムを構成すること、について全く何ら記載/示唆していないものであると主張している。 しかしながら、これら(a)?(c)の点は、上で述べたとおり、引用例に記載されているといえることであるか、あるいは、当業者が容易になし得る程度のことであるといわざるを得ないものであるから、請求人のこの主張は採用することができない。 第7 むすび 以上のとおり、本願発明、すなわち、平成24年7月19日提出の手続補正書によって補正された特許請求の範囲の請求項4に係る発明は、引用例に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないとする原査定の理由は妥当なものである。 したがって、他の請求項に係る発明について更に検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2013-06-20 |
結審通知日 | 2013-06-25 |
審決日 | 2013-07-08 |
出願番号 | 特願2006-342046(P2006-342046) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(C08L)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 渡辺 陽子 |
特許庁審判長 |
小野寺 務 |
特許庁審判官 |
富永 久子 須藤 康洋 |
発明の名称 | 樹脂組成物、バリア性シーラントフィルム及びバリア性シーラントフィルムの製造方法 |
代理人 | 金山 聡 |