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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) A61L
管理番号 1278786
審判番号 不服2010-29291  
総通号数 166 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-10-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-12-27 
確定日 2013-09-05 
事件の表示 特願2003-207850「動脈瘤治療用材料」拒絶査定不服審判事件〔平成19年2月1日出願公開,特開2007-20590〕について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。 
理由 1.手続の経緯・本願発明

本願は,2003年8月19日の出願であって,本願請求項1?4に係る発明は,平成22年12月27日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1?4に記載された事項により特定されるところ,そのうち,請求項1に係る発明(以下,「本願発明」という。)は,次のとおりであると認める。

「【請求項1】 延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、ポリ乳酸、シリコーン又は絹から選択される炭素を構成元素として含む高分子材料より構成され、表面の少なくとも一部がイオン衝撃により改質されてなる、動脈瘤治療用ラッピング材料。」

なお,上記手続補正書の特許請求の範囲における,請求項1の冒頭は,「延伸ポリテトラフルオロエチエン」と記載されているが,これは,誤記であることが明らかであるから,上記のように認定した。

2.引用刊行物

これに対して,当審において平成25年3月18日付けで通知した拒絶の理由に引用され,本件の優先日前に頒布されたことが明らかな刊行物である(1)「東北脳血管障害懇話会学術集会記録集,1997,第19回,p.23?32」(以下,「刊行物1」という。),(2)「IONICS,2001,第27巻,第7号,p.3?11」(以下,「刊行物2」という。)及び(3)「特開2002-315821号公報」(以下,「刊行物3」という。)には,それぞれ,次の事項が記載されている。

(1)刊行物1(東北脳血管障害懇話会学術集会記録集,1997,第19回,p.23?32)
摘記中の「(R)」の表記は,「R」の丸囲み文字を表す。

a.(標題)
「脳動脈瘤689症例におけるwrapping法の施行状況」

b.(第24頁左欄下から6?5行目)
「脳動脈瘤(AN)」

c.(第28頁左欄下から2行目?同頁右欄第2行)
「Bedersonらはfusiformの形態を有するunclippable ANに対してGoretex^((R))のシートを巻き付けたうえでclipで締め付けるという方法を報告している。」

d.(第29頁右欄第13?28行)
「このように多くの繊維状素材が異物反応を引き起こすため,炎症反応の少ない素材の開発が望まれる。現在使用しうる繊維状素材のなかで,異物炎症反応の報告のないものはGoretex^((R))およびTeflonである^(5,15))。両者とも非吸収性,生体適合性を有する。Goretex^((R))に関しては,上述したごとくBedersonらがunclippableなICA fusiform ANに対してcircumferential wrapping with clip reinforcementという方法で用いている^(5))。Teflonは神経血管減圧術でも広く用いられているが,Pelissou-Guytat IらはTeflonを小片または索状片の形に切りwrappingを行いその上にFibrin glueを滴下して固定することにより確実に良好なimmediate resultを得られると報告している。感染,炎症などの合併はみられない^(15))。」

(2)刊行物2(IONICS,2001,第27巻,第7号,p.3?11)

a.(標題)
「イオンビーム照射したePTFEの人工硬膜への応用」

b.(要旨)
「大部分の高分子材料はイオンビーム照射によって細胞接着性を発現する.我々はイオンビーム照射により,人工材料へ細胞接着性を付与させ,新たな人工臓器用素材の開発をめざしている.人工硬膜用ePTFEは生体に対して細胞接着性が乏しい.この性質は脳と癒着を生じないという面では優れているが,これと共に周辺組織とも接着性を有さない イオンビーム照射により人工硬膜用高分子の表面改質を行い,頭蓋骨側は細胞接着性を持たず,脳表側は細胞接着性を持つ新たな人工硬膜の開発を目指した.」

c.(第5頁左欄第9?22行)
「当初,この至適照射量で表面処理したePTFEは頭部脳神経外科手術に際しての硬膜欠損部分を補填する人工硬膜としての役割だけが考えられていた.しかし,ヒト乾燥硬膜が頭蓋底外科における頭蓋底形成の際に使用される補填材料として,脊髄疾患の手術の際の補填材料として,他の胸部腹部臓器ないし筋骨系手術の際の補填材料としても使用されてきたことを考えると,より広い応用範囲が存在すると考えるに到った.あらゆる部位において,一側では組織癒着が望まれず,他側では組織癒着が望まれる状況であれば,このNe^(+)イオンビーム照射ePTFEは広く使用できると考えられる.」

d.(第5頁左欄第23?29行)
「2. 実験
2.1 試料
ゴアテックス社人工硬膜(DM-03100)にNe^(+)イオンを理化学研究所200 kV イオン注入器により加速エネルギー150 keVで1x10^(14),5x10^(14),1x10^(15),1x10^(16) ions/cm^(2)照射した.ビーム電流は0.2 μA/cm^(2)以下とした.」

e.(第8頁左欄最下行?第9頁左欄第6行)
「4. 考察
今回の一連の実験から以下のことが明かとなった.

4.1 生体内での細胞接着性
…….今回の実験から,イオンビーム照射量に関わらず多くの例で2週目には処理面に対して組織球が接着し,一部繊維芽細胞も接着することが明かとなった.」

(3)刊行物3(特開2002-315821号公報)

a.(特許請求の範囲)
「【請求項1】 炭素を構成元素として含む高分子材料より構成され、表面の少なくとも一部がイオン衝撃により改質されてなる、骨及び/又は筋膜に接着性を有する材料。
【請求項2】 炭素を構成元素として含む高分子材料が、延伸ポリテトラフルオロエチエン(ePTFE)、ポリ乳酸、又はポリグラクチンである、請求項1に記載の骨及び/又は筋膜に接着性を有する材料。
【請求項3】 ドース量φが1×10^(13)≦φ<1×10^(16)個/cm^(2)となる範囲でイオン注入を行うことによって、イオン衝撃による改質を行う、請求項1または2に記載の骨及び/又は筋膜に接着性を有する材料。」

b.(0001段落)
「【発明の属する技術分野】本発明は、人工硬膜などの医療用材料として使用可能な骨及び/又は筋膜に接着性を有する材料およびその製造方法に関する。」

c.(0009段落)
「……。当初、この至適照射量で表面処理したePTFEは頭部脳神経外科手術に際しての硬膜欠損部分を補填する人工硬膜としての役割だけが考えられていた。しかし、ヒト乾燥硬膜が頭蓋底外科における頭蓋底形成の際に使用される補填材量として、脊髄疾患の手術の際の補填材量として、他の胸部腹部臓器ないし筋骨系手術の際の補填材量としても使用されてきたことを考えると、より広い応用範囲が存在すると考えるに到った。あらゆる部位において、一側では組織癒着が望まれず、他側では組織癒着が望まれる状況であれば、このNeイオンビーム照射ePTFEは広く使用できる。」

d.(0024段落)
「(B)実験方法
(1)試料
理化学研究所200KeVイオン注入装置を用いて厚さ0.3mm、20mm角のePTFEに対してNeイオンを加速エネルギー150KeV、照射量 1×10^(14)、5×10^(14)、1×10^(15) ions/cm^(2)、イオンビーム電流0.5μA/cm^(2)以下で照射した3種類の素材を作製し使用した。……」

e.(0034段落)
「(D)結論及び考察
今回の一連の実験から以下のことが明かとなった。
(1)Neイオンビーム照射ePTFEは生体内でも細胞接着性を有する。
……。今回の実験から、イオンビーム照射量に拘わらず多くの例で2週目には処理面に対して組織球が接着し、一部線維芽細胞も接着するすることが明かとなった。また、少数例ながら骨、筋肉に対して組織球や線維芽細胞を介さず直接骨、筋肉が接着している所見が認められた。……。」

f.(0038段落末尾)
「これらの結果は、Neイオンビーム照射ePTFEが硬膜補填材料としての人工硬膜としてだけでなく、癒着性・非癒着性の二面性を持つ生体膜補填材量として様々な臨床分野において応用可能であることを示す。」

g.(0039段落)
「【発明の効果】……。さらに本発明は、人工硬膜への応用のほか、脊髄疾患の手術の際の補填材料、胸部腹部臓器ないし筋骨系手術の際の補填材料としての応用も可能である。」

3.対比・判断

(1)刊行物1に記載された発明

刊行物1は,「脳動脈瘤」における「wrapping法」すなわちラッピング法に関する論文であり(摘記a),当該刊行物1には,用いる繊維状素材に関し,「現在使用しうる繊維状素材のなかで,異物炎症反応の報告のないものはGoretex^((R))およびTeflonである」ことが記載されている(摘記d)。このうち「Goretex^((R))」に関しては,同刊行物1において,「上述したごとくBedersonらがunclippableなICA fusiform ANに対してcircumferential wrapping with clip reinforcementという方法で用いている」(摘記d)ことが,対応する「上述」の記載である「fusiformの形態を有するunclippable ANに対してGoretex^((R))のシートを巻き付けたうえでclipで締め付けるという方法」(摘記c)について記載されているから,刊行物1は,「Goretex^((R))」が,「クリップできない内頸動脈(ICA)の紡錘状の形態の脳動脈瘤(摘記b参照)に対してGoretex^((R))のシートを巻き付けるというラッピング方法」に用いられることについて開示しているといえ,また,「Teflon」に関しても,同刊行物1において,「Teflonを小片または索状片の形に切りwrappingを行いその上にFibrin glueを滴下して固定することにより確実に良好なimmediate resultを得られる」(摘記d)ことが記載されているから,刊行物1は,「Teflon」が,「脳動脈瘤の治療において,Teflonを小片または索状片の形に切りラッピングを行いその上にフィブリングルーを滴下して固定するという方法」に用いられることについて開示しているといえる。
これらのことから,刊行物1には,「Goretex^((R))またはTeflonのような異物炎症反応のない繊維状素材より構成される,脳動脈瘤のラッピングに用いられる素材」に係る発明(以下,「引用発明」という。)が記載されているといえる。

(2)対比

本願発明と引用発明とを比較すると,引用発明における「Goretex^((R))」は,延伸ポリテトラフルオロエチレンからなるものであり,かつ,炭素を構成元素として含む高分子材料であることが,本願出願前に当業者の技術常識であるから,本願発明における「延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)」及び「炭素を構成元素として含む高分子材料」に該当する。また,引用発明における「脳動脈瘤のラッピングに用いられる素材」は,本願発明における「動脈瘤治療用ラッピング材料」に相当する。
したがって,本願発明と引用発明は,ともに,

「延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)である炭素を構成元素として含む高分子材料より構成される,動脈瘤治療用ラッピング材料。」

であることで一致し,以下の点で相違している。

[相違点]本願発明では,動脈瘤治療用ラッピング材料が,「表面の少なくとも一部がイオン衝撃により改質されてなる」ものであるのに対し,引用発明では,それが特定されていない点。

(3)検討

ア.相違点について

(ア)刊行物1に,「生体適合性を有する」素材でラッピングを行った上に,接着剤である「フィブリングルー」を滴下して「固定」する方法が開示される(摘記d)ように,引用発明のラッピングに用いられる素材は,ラッピング対象の動脈瘤,すなわち,血管壁に対して接着固定されるべきものであるものと認められる。また,ラッピングに用いられる素材は,血管壁以外の周辺の組織と癒着しないことが求められることも,当業者にとって明らかである。

(イ)一方,刊行物2には,ePTFE等の高分子材料を,イオンビームを照射することによって,細胞接着性を有するようにする発明が記載されており(摘記b及びe),このイオンビーム照射の具体的処理条件については,Ne^(+)イオンをイオン注入器により加速エネルギーは150 keV,ビーム電流は0.2 μA/cm^(2)以下で,1x10^(14),5x10^(14),1x10^(15),1x10^(16) ions/cm^(2)照射したことが記載されている(摘記d)。
また,刊行物3には,「延伸ポリテトラフルオロエチエン(ePTFE)」等の「炭素を構成元素として含む高分子材料より構成され、表面の少なくとも一部がイオン衝撃により改質されてなる、骨及び/又は筋膜に接着性を有する材料」についての発明が記載されており(摘記a及びe),当該「イオン衝撃」による「改質」の具体的処理条件については,「イオン注入装置」を用いて「Neイオンを加速エネルギー150KeV、照射量 1×10^(14)、5×10^(14)、1×10^(15) ions/cm^(2)、イオンビーム電流0.5μA/cm^(2)以下」で「照射」したことが記載されている(摘記d)。
これら刊行物2及び刊行物3に記載される具体的処理条件は,本願発明における「イオン衝撃」による「改質」についての,本願明細書0013?0017段落に記載される具体的処理条件に含まれるものであるから,刊行物2に記載される「イオンビーム」の「照射」,及び,刊行物3に記載される「イオン衝撃」による「改質」は,いずれも,本願発明における「イオン衝撃」による「改質」に相当するものである。
そして,両刊行物に記載された発明の応用範囲については,いずれの刊行物でも,「一側では組織癒着が望まれず,他側では組織癒着が望まれる状況」である「あらゆる部位」(刊行物2:摘記c,刊行物3:摘記c)が記載されるとともに,刊行物2では,「新たな人工臓器用素材」(摘記b)との記載が,また,刊行物3では,「人工硬膜などの医療用材料」(摘記b)との記載の他,「癒着性・非癒着性の二面性を持つ生体膜補填材量」(「材量」は「材料」の誤記と解される。)(摘記f)及び「脊髄疾患の手術の際の補填材料、胸部腹部臓器ないし筋骨系手術の際の補填材料」(摘記g)との記載がある。

(ウ)そうすると,引用発明と,刊行物2又は刊行物3に記載された発明とは,いずれも,「一側では組織癒着が望まれず,他側では組織癒着が望まれる状況」にある医療用材料に関するものであることから,技術分野が共通し,しかも,組織癒着が望まれる側では接着性が求められるという面では,課題も共通するものである。
したがって,血管壁には接着固定されるべきであり,かつ,血管壁以外の周辺の組織と癒着しないことが求められる,引用発明のラッピング用の素材について,各種の医療用材料に応用可能なものとして刊行物2又は刊行物3に記載される,「イオン衝撃」により「改質」して細胞接着性を付与するという発明を適用して,より良好に血管壁に接着固定されるようにすることは,当業者であれば容易に想到し得たことである。

イ.効果について

本願明細書0029段落及び0030段落に記載される効果のうち,「血管壁に対する接着性」の効果については,刊行物2又は刊行物3から当業者が予測可能である。また,「自己修復性」については,血管壁が本来備えている性質であると解されるし,「破裂防止」効果についても,脳動脈瘤のラッピング素材に求められる性質を確認しただけであり,顕著でもないから,いずれも刊行物1から予測可能な範囲内のものである。

ウ.請求人の主張について

(ア)請求人は,審判請求書,及び,平成25年5月20日付けの意見書等において,本願の図10及び図11,並びに,審判請求時に提出した添付資料3(脳神経外科,2004,第32巻,第5号,別冊,p.471?478)を根拠に,本願発明のイオンビーム照射ePTFEを用いることによって「肥厚および炎症反応が抑制される」という効果を主張している。

(イ)しかしながら,本願明細書をみても,本願図10については,「血管壁と未照射試料は接着を示さなかった。」と記載され,同図11については,「Ar^(+)照射試料は血管壁と良好な接着を示した。」と記載されているにとどまり(0027段落),全明細書をみても「肥厚」及び「炎症反応」のいずれについても言及されていない。
さらに,「肥厚」及び「炎症反応」について,本願図10及び図11に示される組織学写真の比較を行うことは,添付資料3をみれば次の所見が認められるから,適切ではない。
すなわち,第一に,本願図10は,未照射ePTFEのラッピング処置から「3ヶ月」後の「慢性」期のものであり(図10及び0025段落),図11は,Ar^(+)照射ePTFEラッピング処置から「1週間」後の「急性」期のものであって(図11及び0025段落),両図には,観察した時期に相違がある。この観察時期の相違に関して,添付資料3の「Table」(第476頁)をみると,「イオンビーム照射ePTFE」(「Ion-beam irradiated ePTFE」)における「炎症反応」(「inflammatory reaction」)及び「肥厚」と解される「proliferation」が認められたのは,いずれも,「3ヶ月」の時点が最も悪い高割合であり,「1週間」の時点が最も良好な低割合となっている。したがって,「3ヶ月」の時点の「未照射ePTFE」に対する比較対象として「1週間」の時点の結果を用いることは,客観的なものではない。
第二に,添付資料3の前記「Table」によれば,「イオンビーム照射ePTFE」の「1週間」の時点において「肥厚」が認められたのは6例中4例であり,「肥厚」が認められた試料数の方が多い。そうすると,本願図11が,図10のものに比べて「肥厚」等が無いことが読み取れる組織学写真であるとしても,同じ条件では「肥厚」が認められることの方が多いことを踏まえれば,図11の組織学写真の選択は,客観的にされたものとはいえない。
したがって,本願明細書並びに図10及び図11には,「肥厚」及び「炎症反応」の効果が明示的に記載されていないばかりか,添付資料3を踏まえれば,なおさら,両図に示される組織学写真からそれらの効果を合理的に読み取ることはできない。

(ウ)また,添付資料3の記載をみても,「イオンビーム照射試料」について,「未照射ePTFEと同様に外膜を中心とした肥厚が3か月目の慢性期で4例中3例に認められた」(第476頁左欄第20?22行)と記載されることに加え,第476頁の前記「Table」をみても,「イオンビーム照射ePTFE」における,3ヶ月経過後の「炎症反応」及び「肥厚」の割合は,同時期の「未照射ePTFE」(「Non-irradiated ePTFE」)と同等かそれより高くなっているから,添付資料3によっても,請求人の主張する,イオンビーム照射ePTFEを用いることによって「肥厚」及び「炎症反応」が抑制されるという効果は認められない。

(エ)したがって,「肥厚」及び「炎症反応」の効果に関する請求人の上記主張は採用できない。

4.むすび

以上のとおり,本願発明は,刊行物1及び刊行物2に記載された発明に基づいて,又は,刊行物1及び刊行物3に記載された発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

したがって,本願は,その余の点について論及するまでもなく拒絶すべきものである。

よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-07-08 
結審通知日 2013-07-09 
審決日 2013-07-22 
出願番号 特願2003-207850(P2003-207850)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (A61L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 小森 潔  
特許庁審判長 今村 玲英子
特許庁審判官 穴吹 智子
中村 浩
発明の名称 動脈瘤治療用材料  
代理人 特許業務法人特許事務所サイクス  
代理人 特許業務法人特許事務所サイクス  
代理人 特許業務法人特許事務所サイクス  

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