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審決分類 審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G03G
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G03G
管理番号 1279373
審判番号 不服2013-3159  
総通号数 167 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-11-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-02-19 
確定日 2013-09-19 
事件の表示 特願2007-184588「現像装置及び画像形成装置」拒絶査定不服審判事件〔平成21年 1月29日出願公開、特開2009- 20434〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1 手続の経緯
本願は、平成19年7月13日の出願であって、平成24年6月22日付けで手続補正がなされ、同年11月2日付で拒絶査定がなされ、これに対して、平成25年2月19日付で拒絶査定不服審判の請求がなされ、当審において、平成25年5月9日付で拒絶の理由(以下「当審拒絶理由」という。)が通知されたものである。
なお、請求人は、当審拒絶理由に対して平成25年7月11日付けで意見書を提出している。

2 当審拒絶理由の概要
当審拒絶理由の概要は以下の通りである。

この出願は、発明の詳細な説明及び特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第4項第1号及び第6項第2号に規定する要件を満たしていない。

…略…本願発明の発明者が行いその結果を図5に示した実験であって、その実験結果から式(1)ないし式(3)を導出した実験を、発明の詳細な説明の記載に基づいて第三者が再現することができないので、その実験結果も得ることができず、実験結果から…略…式(1)ないし式(3)を導出することもできない。
したがって、この出願の発明の詳細な説明は、請求項1ないし3に係る発明の技術上の意義を十分に理解できる程度に記載したものではなく、経済産業省令で定めるところにより記載されたものではなく、また、当業者が請求項1ないし3に係る発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されたものでなく、さらに、請求項1ないし3に係る発明は明確でない。

3 請求人の主張
請求人は意見書において次のとおり主張する。

現像容器内での剤劣化を抑制すべく、現像スリーブにおける現像剤の負荷を低減しようとした場合、現像スリーブに現像剤を供給するために第一、第二室を備え、それぞれに搬送スクリューを備えた装置にあっては、現像時における現像スリーブと搬送スクリューとの現像剤負荷の差に起因するスクリューピッチムラが生じる課題があり、本願発明の目的はこの現像時のスクリューピッチを解消することにあることは明細書の記載から明らかです(段落【0003】-【0012】)。
したがって、本件の実験結果図5の実験で述べている「現像剤負荷」とは、当然のことながら現像駆動時と同等の駆動条件における現像剤負荷であることは自明です。そうしますと、図5の実験結果を得る際の動トルクの測定条件は、現像駆動時に設定するときの「現像スリーブのS3極の磁界の強さ」、「現像剤の質量」、「規制壁の寸法・構成」、「スクリューピッチ」等であることは明らかです。
そして、図5の実験結果は、上記現像剤の質量及び規制壁の長手寸法・構成、及び撹拌搬送スクリューピッチを変えることで現像剤負荷Wd1及びWd2を変化させ、また現像スリーブ40のS3極の磁界の強さを変えることにより現像剤負荷Wdsを変化させてスクリューピッチムラの発生を調べた結果です(段落【0068】)。
当業者は現像剤負荷を調べるにあたり、上記値を適宜変化させて実験しており、そのときの現像スリーブの回転速度等の条件を現像時の状態を基準にして適宜変化させることは通常行われていることです。してみますと、当業者が本件図5に対応する実験の条件を現像条件として適宜行うことにより、前述した式(1)ないし式(3)を導出した実験を再現することは十分に可能であると思料致します。

4 特許請求の範囲の記載
特許請求の範囲の請求項1ないし3の記載は次のとおりである。
「 【請求項1】
像担持体に形成した静電像を現像剤により現像する現像装置であって、
第一室、及び該第一室と連通しかつ補給用現像剤が補給される第二室とを備えた現像容器と、
前記第一室に回転可能に設けられ、前記像担持体に前記現像剤を供給する現像剤担持体と、
前記第一室内に回転可能に設けられ、前記第一室内の現像剤を搬送する第一搬送部材と、
前記第二室内に回転可能に設けられ、前記第二室内の現像剤を前記第一室に搬送する第二搬送部材と、
を有する現像装置において、
前記現像剤担持体、前記第一搬送部材、前記第二搬送部材の回転時の動トルク(gf・m)をそれぞれTs、T1、T2、回転角速度(rad/s)をそれぞれRs、R1、R2とし、
前記第二室に収容されている前記現像剤の質量(g)をM2、前記第一室内の空間を、前記現像剤担持体の回転軸中心と前記第一搬送部材の回転軸中心を通る線分がそれぞれ前記現像剤担持体と前記第一搬送部材の外径と交わる2点間を等しい長さに分ける中心点に対して直交する線で分け、前記現像剤担持体側の空間に存在する現像剤の質量(g)をMs、前記第一搬送部材側の空間に存在する現像剤の質量(g)をM1、重力加速度(m/s2)をGとし、
前記現像剤担持体、前記第一搬送部材、前記第二搬送部材の回転により搬送される現像剤にかかる負荷をそれぞれ、
Wds(mW/g)=Rs×Ts×G/Ms、
Wd1(mW/g)=R1×T1×G/M1、
Wd2(mW/g)=R2×T2×G/M2、
としたとき、
12.5≦Wds≦57.5であって、
0.5<Wds/(Wd1+Wd2)≦7.0
かつ
Wd1<Wd2
の関係を満たすように構成したことを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記第二室の外部に、前記現像剤負荷Wd2を増加させるための磁界発生手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の現像装置。
【請求項3】
像担持体に形成された静電像を現像装置により現像し、現像した像を記録材に転写して画像を形成する画像形成装置において、
請求項1又は請求項2に記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。」

5 発明の詳細な説明の記載
本願明細書の発明の詳細な説明には次の記載がある(下線は審決で付した。)。
(1)「【0016】
〔第1実施形態〕
[画像形成装置の全体構成]
まず、画像形成装置の全体構成について、図1を参照して画像形成動作とともに説明する。なお、図1は本実施形態の現像装置を備えた画像形成装置の模式説明図である。
【0017】
図1において、1は像担持体としての感光ドラムであり、この感光ドラム1は、アルミニウムやニッケル等の金属のシリンダからなる基体の外周面に、OPC、アモルファスSe、アモルファスSi等の感光層を形成して構成されている。この感光ドラム1は、図の矢印方向に所定の周速度で回転駆動され、回転過程で、その表面が帯電装置である帯電ローラ2によって暗部電位(VD)-700Vに一様帯電される。つぎに、感光ドラム1の表面に第1色目の画像情報に応じてON/OFF制御されたレーザビーム3による走査露光が施され、感光ドラム1の表面に第1色目の静電像が明部電位(VL)-100Vで形成される。
【0018】
このようにして形成された静電像は、現像装置4によって現像され、トナー像として可視化される。現像装置4は4色分、すなわちイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色トナーを内包した第1?第4の現像装置4a,4b,4c,4dが設置されている。上記の静電像は、第1の現像装置4aにより現像され、第1色目としてイエロートナー像が形成される。現像方法としては、イメージ露光と反転現像とを組み合わせて用いる。
【0019】
上記の第1色目のイエロートナー像は、中間転写体5に図示しない高圧電源からトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することにより、感光ドラム1と接触する第1の転写部位6aで、中間転写体5の表面に静電転写される(一次転写)。中間転写体5は、記録材の長さよりも若干長い周長を有し、感光ドラム1に所定の圧力を持って圧接され、感光ドラム1とほぼ等しい周速度で図の矢印方向に回転駆動されている。一次転写が終了した感光ドラム1の表面に残留した一次転写残りのトナーは、クリーニング装置7aによって除去される。
【0020】
この工程がさらに3回繰り返され、感光ドラム1の表面に順次形成されたマゼンタ、シアン、ブラックの静電像を、第2?第4の現像装置4b,4c,4dによりそれぞれ現像し、得られトナー像を中間転写体5上に転写する。これにより、中間転写体5上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像を積層したカラー画像が形成される。
【0021】
その後、中間転写体5上のカラー画像は、二次転写ローラ8にトナーの帯電極性とは逆極性の電圧を印加することにより、中間転写体5と接触した第2の転写部位6bで、搬送されてくる記録材Pの表面に一括して転写される(二次転写)。
【0022】
二次転写ローラ8は、二次転写時に、それまでの離間状態から中間転写体5の表面に所定の押圧力で圧接して接触状態になる。転写ローラ8は、従動回転または駆動回転により回転する。
【0023】
カラー画像を転写された記録材Pは、図示しない定着装置に送られ、そこでカラー画像が記録材Pに加熱定着されて永久画像とされた後、画像形成装置の機外に排出される。二次転写が終了した中間転写体5の表面に残留した二次転写残りのトナーは、中間転写体5に対して所定のタイミングで動作状態になったクリーニング装置7bにより、中間転写体5の表面から除去される。」

(2)「【0024】
[現像装置]
次に本実施形態に係る現像装置4(現像装置4a?4d)の構成について、図2を参照して説明する。
【0025】
現像装置4は、現像容器44内に現像室900と、この現像室900と略一体となるように連通した第一撹拌室901と、この第一撹拌室901と連通した第二撹拌室902と規制壁により分けられて形成されている。ここで、現像室900と第一攪拌室901とを合わせたものを第一室とする。また、第二撹拌室902を第二室とする。
【0026】
また、前記現像室900には感光ドラム1に現像剤を供給するために回転可能な現像剤担持体である現像スリーブ40が設けられている。この現像スリーブ40の内部には、図2に示すように着磁されたマグネットローラ(磁界発生手段)45が固定配置されている。
【0027】
また、第一撹拌室901には、第一室内の現像剤を現像室900に撹拌搬送して現像スリーブ40に供給するための回転可能な第一搬送部材である第一撹拌搬送スクリュー41が設けられている。同様に、第二撹拌室902には、第二室内の現像剤を第一撹拌室901に撹拌搬送するための回転可能な第二搬送部材である第二撹拌搬送スクリュー42が設けられている。そして、第二撹拌室902には、補給用現像剤が補給される構成となっている。そして、第一撹拌室と第二攪拌室とはその長手方向の両端部において連通しており、第一撹拌室と第二攪拌室の間において、現像剤が循環する構成となっている。
【0028】
現像容器44内には非磁性トナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤が収容され、規制壁により分けられた第一撹拌室901及び第二撹拌室902に存在する。そして、前記撹拌搬送スクリュー41,42が回転すると、第二撹拌室902内の現像剤が撹拌されながら第一撹拌室901に搬送され、さらに第一撹拌室901内の現像剤が撹拌されながら現像室900内の現像スリーブ40へと供給される。
【0029】
そして、マグネットローラ45の磁力によって現像スリーブ40に汲み上げられた現像剤は、現像スリーブ40の回転に伴い、規制ブレード43によって規制され、現像スリーブ40上に薄層形成され、感光ドラム1の静電像を現像する。
【0030】
現像スリーブ40上でトナー消費が終了し、トナー濃度が低下した現像剤は現像室中を搬送され、やがて撹拌室に流入する。補給トナーは撹拌室にて、トナー濃度が低下した現像剤と、撹拌・搬送されながら、均一に分散する。
【0031】
現像スリーブ40の磁極のうち、反発磁界を形成するS3極とS1極のうち、S3極を現像剤層厚規制極として用い、S1極を現像剤剥ぎ取り極として用いる。S3極の現像スリーブ40面に垂直な方向の磁界の強さのピーク値は400ガウス以上1000ガウス以下、S1極の現像スリーブ面に垂直な方向の磁界の強さのピーク値は400ガウス以上800ガウス以下が好ましい。
【0032】
本実施形態においては、S3極の磁界の強さのピーク値を600ガウス、S1極の磁界の強さのピーク値を500ガウスとした。また、現像スリーブ40上において、S3極とS1極の位置関係は以下の通りである。すなわち、剥ぎ取り極S1の現像スリーブ面に垂直な方向の磁界の強さのピーク位置が、現像剤層厚規制磁極S3の現像スリーブ面に垂直な磁界の強さのピーク位置より、重力方向で上部に位置するような構成を採っている。
【0033】
このような構成にすると、現像後の現像剤が落下し易くなって特別な剥ぎ取り手段を必要としない。また、現像剤層厚規制極による磁気的な吸引で現像剤を吸着し、現像部まで搬送し易い。つまり、現像スリーブ40からの現像剤の剥ぎ取り、現像スリーブ40への現像剤の供給に関して、簡易な構成にし易い。
【0034】
また、S3極の現像スリーブ面に垂直な方向の磁界の強さのピーク位置と規制ブレード(規制部材)43の先端(現像スリーブ側)とは、本実施形態においては、5°(現像スリーブ40の中心位置を基準)としている。
【0035】
S3極は、S1極との間で反発磁界を形成しているので、S3極の磁力線は現像スリーブ40に対して、垂直に発散する傾向がある。その結果、現像スリーブに垂直な方向の磁界(磁力線密度)の変化が小さくなる。そのことは、即ち、現像剤を現像スリーブ40に引き付ける力が小さくなることに相当する。このような構成をとると、現像剤が現像剤層厚規制極において圧縮される力が弱まり、トナー劣化や、キャリアのスペント化といった現像剤の劣化が抑制され、現像剤寿命が延びることになる。」

(3)「【0036】
[スクリューピッチ状の濃度ムラの抑制構成]
ここで、前述したように現像スリーブ40における現像剤への負荷を減らす構成を採った場合、黒ベタ画像の先端にスクリューピッチ状の濃度ムラが発生することが考えられる。この現象は、撹拌搬送スクリュー41,42で搬送された現像剤が充分に帯電付与されないまま現像室に流入すること。そして、そのため元々現像室に存在するトナーとトナー帯電量Q/M差を生じてしまうということ。そして、そのまま現像スリーブ上に汲み上がり、現像極に供給されることで発生する。
【0037】
このようなスクリューピッチ状の濃度ムラを抑えるために撹拌搬送スクリューでの補給トナーへの帯電付与を充分に行う必要がある。
【0038】
そこで、本実施形態では二成分現像剤のキャリアとトナーの接触力、摩擦力を制御し、その結果、スクリューでのトナー帯電量を相対的に大きくするようにする。キャリアとトナーの接触力、摩擦力は現像装置の撹拌搬送スクリュー41,42、現像スリーブ40のトルクT、回転角速度R、現像剤量から求める現像剤負荷Wdとして表すことができ、現像剤負荷Wdは飽和トナー帯電量と対応する。
【0039】
撹拌搬送スクリューの回転によるトナー帯電量を相対的に大きくすると、
【0040】
(現像スリーブにおける現像剤負荷)/(撹拌搬送スクリューにおける平均現像剤負荷)
【0041】
で表される比はより小さい値をとることになる。
【0042】
ここで、以下に示すような実験結果から、以下に述べる関係を満足する構成にすることにより、スクリューピッチ状の濃度ムラ等のない良好な画像が得られることがわかった。
【0043】
すなわち、現像時における現像スリーブ40、第一撹拌搬送スクリュー41、第二撹拌搬送スクリュー42の回転時の動トルク(gf・m)をそれぞれTs、T1、T2、回転角速度(rad/s)をそれぞれRs、R1、R2とする。
【0044】
また、第二撹拌室902に収容されている前記現像剤の質量(g)をM2とする。また、図3に示すように、現像室900及び第一撹拌室901で形成される空間を、現像スリーブ40と第一撹拌搬送スクリュー41のそれぞれの回転軸中心を通る線分がそれぞれ現像スリーブ40とスクリュー41の外径と交わる2点間を等しい長さに分ける中心点に対して直交する線で分ける。そして、分けた空間のうち、現像剤担持体側、すなわち現像スリーブ40側の空間に存在する現像剤の質量(g)をMsとする。一方、第一搬送部材側、すなわち第一撹拌搬送スクリュー41側の空間に存在する現像剤の質量(g)をM1とする。また、重力加速度(9.80665 m/s^(2))をGとする。
【0045】
現像スリーブ40の回転により搬送される現像剤にかかる現像剤負荷(当審注:「付加」は「負荷」の明らかな誤記なので訂正して摘記した。以下同じ。)Wds(mW/g)をWds(mW/g)=Rs×Ts×G/Msとする。
【0046】
同様に、第一撹拌搬送スクリュー41の回転により搬送される現像剤にかかる現像剤負荷Wd1(mW/g)をWd1(mW/g)=R1×T1×G/M1とする。
【0047】
同様に、第二撹拌搬送スクリュー42の回転により搬送される現像剤にかかる現像剤負荷Wd2(mW/g)をWd2(mW/g)=R2×T2×G/M2とする。
【0048】
このとき、
【0049】
0.5<Wds/(Wd1+Wd2)≦7.0 ・・・式(1)
かつ
【0050】
12.5≦Wds≦57.5 ・・・式(2)
かつ
【0051】
Wd1<Wd2 ・・・式(3)
【0052】
の関係を満足する構成にすることにより、スクリューピッチ状の濃度ムラ等のない良好な画像が得られることがわかった。
【0053】
なお、式(1)は書き換えると、
【0054】
1<Wds/{(Wd1+Wd2)/2}<14 ・・・式(1)′
となる。
【0055】
分母は二本のスクリューの平均現像剤負荷であり、式(1)は全体としてスクリューと現像スリーブの現像剤負荷の比が1より大きく、14以下であることを示す。
【0056】
スクリューピッチムラの発生する従来の現像装置においては、現像スリーブにおける現像剤負荷Wdsがおよそ50(mW/g)前後、スクリューにおける現像剤負荷Wd1、Wd2は共に1.0(mW/g)前後であった。
【0057】
図4に現像剤への負荷Wdとトナー帯電量Q/Mの関係を示す。この図から、現像スリーブの負荷がWd=50のときのトナー帯電量Q/Mは35(μC/g)、スクリューの負荷がWd=1.0の時のQ/Mは14(μC/g)である。すなわち、現像スリーブと撹拌搬送スクリューには21(μC/g)ものトナー帯電量差が発生してしまうことがわかる。
【0058】
以上より、スクリューピッチムラはスクリューと現像スリーブにおける現像剤への負荷の差に起因するトナー帯電量Q/M差によるものであり、そのQ/M差を縮めることにより防ぐことが可能であることが理解できる。
【0059】
ところで、現像スリーブにおける現像剤負荷Wdsを更に大きくした構成においてはスクリューピッチムラは発生しない。これは、現像スリーブでより大きな負荷を与えることにより、撹拌搬送スクリューと現像スリーブによるトナー帯電量Q/Mのムラの差を無理やり小さくしてスクリューピッチムラを消すものである。しかしながら、この構成ではトナー帯電量の増加に寄与しないエネルギーが現像剤に多量に投入されることになり、現像剤の劣化は著しいものとなる。
【0060】
本実施形態では、現像スリーブにおける現像剤の圧縮を弱めた場合に、トナー帯電量Q/Mムラをなくすために、撹拌搬送スクリューによる圧縮を相対的に強め、予めトナーに電荷を付与することを特徴としている。この構成を導入することにより、現像スリーブ上におけるトナー帯電量のばらつきが低減され、スクリューピッチムラが発生しなくなる。
【0061】
そして、実験により調べたところ、上記式(1)?式(3)の関係を満足する構成にすることにより、スクリューピッチ状の濃度ムラ等のない良好な画像が得られることがわかった。」

(4)「【0062】
[パラメータの測定方法]
ここで、前述した式に示される特徴的なパラメータである現像剤負荷Wd(mW/g)の算出に必要な、回転トルクT及び現像剤質量Mの測定方法について説明する。
【0063】
まず、現像スリーブ40、第一、第二撹拌搬送スクリュー41,42の回転体にかかるトルクの測定方法について説明する。これらのトルク測定を行うにあたり、互いがギア等で駆動連結している場合には、この駆動連結を外し、互いに自由な状態にする。これは、現像装置に現像剤を入れない空の状態で、現像装置の現像スリーブ40、第一、第二撹拌搬送スクリュー41,42の回転体を所定の回転数で駆動させ、回転体にかかるトルクTeを各回転体ごとにそれぞれ計測しておく。
【0064】
次に、現像装置に所定の質量の現像剤を入れ、所定の回転角速度(rad/s)で駆動した状態で現像装置の各回転体にかかるトルクTx(gf・m)を測定する。それぞれの回転体における現像剤への動トルクはトルクTxからトルクTeを差し引いたものであり、それらが前述したトルクTs、T1、T2である。
【0065】
次に、対象となる現像剤の質量Ms、M1、M2(g)の量り方は、図3において、第二撹拌室902の領域に存在する現像剤量を測定し、その質量をM2とする。また、現像室900と第一撹拌室901により形成される空間を前述のように分け、現像スリーブ40側に存在する現像剤量を測定してその質量をMsとし、第一撹拌搬送スクリュー41側に存在する現像剤量を測定し、その質量をM1とする。
【0066】
こうして求めたトルクTと現像剤質量Mと所定の回転数から求まる回転角速度Rを用いて現像剤負荷Wdを計算する。」

(5)「【0067】
[実験結果]
次に上記式(1)から式(3)の根拠について、実験結果を示して説明する。
【0068】
本実施形態の現像装置は、図2に示すように、第二撹拌室902の天井が比較的低く、現像剤の量を増やしていくと、現像剤の搬送がやや制限されるようになり、現像剤粒子間の相互作用は強い状態となる。この現像装置で、現像剤の質量及び規制壁の長手寸法・構成、及び撹拌搬送スクリューピッチを変えることで現像剤負荷Wd1及びWd2を変化させた。また、現像スリーブ40のS3極の磁界の強さを変えることにより現像剤負荷Wdsを変化させ、検討を行った。検討はA3シートに黒ベタ画像を1000枚連続で出力し、そのときのスクリューピッチムラの発生を調べた。
【0069】
(式(2)となる根拠)
図5にWd1、Wd2、Wdsを変化させたときの結果を示す。第一、第二の撹拌搬送スクリュー41,42の現像剤負荷Wd1とWd2の組み合わせを条件1-1から1-22とし、その組み合わせに対して現像スリーブ40の現像剤負荷Wdsの値を変化させた。図5に示す表中の数字はかねてから着目していたWds/(Wd1+Wd2)の値を表しており、記号は出力画像の評価である。
【0070】
全ての条件において、Wdsが12.5(mW/g)未満の時には、現像スリーブ40に内臓した磁極の強さが充分でなく、現像スリーブコート量のムラが発生することによる画像不良が見られた。また、全ての条件において、Wdsが57.5(mW/g)より大きい、60(mW/g)の時には、現像剤の劣化が著しく、耐久の後半で余白部分に、白地部にトナーが微量転写される現象である、いわゆる「かぶり」が発生していた。
【0071】
このことよりWdsは式(2)に示すように12.5(mW/g)以上かつ57.5(mW/g)以下であることが必要となることがわかる。」

(6)「【0072】
(式(1)となる根拠)
次に式(1)の根拠なる結果について説明する。はじめに条件1-3から条件1-8の結果について説明する。条件1-3から条件1-8は撹拌搬送スクリュー41,42の現像剤負荷は、Wd1を1.0に固定したままWd2を増やした時の結果である。従来Wd1及びWd2の値は1(mW/g)程度の構成が多く用いられてきたため、Wd1とWd2の値はその付近で細かく振って検討した。
【0073】
条件1-3においてWds=12.5及び15(mW/g)の時に良好な画像を得ることができた。その時のWds/(Wd1+Wd2)の値はそれぞれ5、6であった。ところが、Wds=20(mW/g)以上ではスクリューピッチムラが発生した。Wds=20(mW/g)のときのWds/(Wd1+Wd2)の値は8であった。
【0074】
次に条件1-4においてはWds=20(mW/g)の時までは良好な画像を得ることができた。その時のWds/(Wd1+Wd2)の値は6.7であった。また、Wds=35(mW/g)以上ではスクリューピッチムラが発生した。Wds=35(mW/g)のときのWds/(Wd1+Wd2)の値は11.7であった。
【0075】
上記のように、Wds/(Wd1+Wd2)の値とスクリューピッチムラの関係を条件1-3から条件1-8まで見比べていくと、Wds/(Wd1+Wd2)の値が7程度以下の時はスクリューピッチムラが発生せず、良好な画像が得られることがわかった。
【0076】
次に条件1-9から条件1-13の結果について説明する。条件1-9から条件1-13はWd2をWd1より1だけ大きい関係を保ったまま、Wd1、Wd2を大きくしていった結果である。
【0077】
条件1-9においてWds=35(mW/g)の時まで良好な画像を得ることができた。その時のWds/(Wd1+Wd2)の値は7であった。また、Wds=50(mW/g)以上ではスクリューピッチムラが発生した。Wds=50(mW/g)のときのWds/(Wd1+Wd2)の値は10であり、スクリューピッチムラが発生した。
【0078】
条件1-11から条件1-13においてはWds/(Wd1+Wd2)の値が7以上になることは無かった。そのためスクリューピッチムラは発生しなかった。ただし、条件1-13のWds=10、12.5のように、スクリューと現像スリーブによる現像剤負荷の大きさが逆転した構成、すなわちWds/(Wd1+Wd2)<0.5の条件に関しては、本実施形態においてそのような構成を実現することはできなかった。
【0079】
以上のことから、式(1)を満たすことによりスクリューと現像スリーブによるトナー帯電付与の比を適正にし、スクリューピッチムラをなくし、かつ良好な画像を保つことが理解できる。」

(7)「【0080】
(式(3)となる根拠)
次に式(3)の根拠となる結果について説明する。ここでは、条件1-1及び条件1-2について着目する。それぞれWd1を1.0(mW/g)に固定し、Wd2が0.5(mW/g)及び1.0(mW/g)の時の結果である。条件1-1では現像スリーブコート不良の出ない12.5≦ Wd ≦ 57.5において、Wds/(Wd1+Wd2)≧7であるため、式(1)を満たすことができず、スクリューピッチムラが発生している。次に条件1-2ではWds=12.5(mW/g)においてWds/(Wd1+Wd2)=6.3となり7より小さい値であるにもかかわらず、スクリューピッチムラが発生している。ところがWd2をWd1より大きくした条件1-3、1-4ではWds/(Wd1+Wd2)<8の範囲でスクリューピッチムラは発生していない。
【0081】
同様に、条件1-19から条件1-22はWd1を28.0(mW/g)に固定し、Wd2を27.0(mW/g)から1.0(mW/g)刻みで増加させたときの結果である。Wd2がWd1より小さい条件である条件1-19及び条件1-20ではWds/(Wd1+Wd2)<7であるにもかかわらずスクリュ-ピッチムラは発生している。しかし、Wd2がWd1より大きい条件である条件1-21及び条件1-22ではスクリューピッチムラは発生しない。
【0082】
再確認のため、条件1-14から条件1-18にWd1をWd2より1だけ大きい関係を保ったまま、Wd1、Wd2を大きくしていった実験を行った。全ての条件においてWds/(Wd1+Wd2)の大きさにかかわらず、スクリューピッチムラが発生した。
【0083】
以上のことから、Wd2はWd1より大きい必要がある。すなわち式(3)であるWd1<Wd2であることが必要となる。」

(8)「【0084】
これは補給されたトナーの帯電付与は、撹拌室で充分に帯電付与していることが大きく影響しており、スクリューピッチムラを防ぐためには現像室に流入する前に充分な帯電付与が必要であるということを実証している。
【0085】
以上の実験結果から、黒ベタ耐久時においてもスクリューピッチムラがなく、かつ良好な画像を得るためには式(1)かつ式(2)かつ式(3)を同時に満たす必要があることがわかる。
【0086】
本実施形態の代表例として、現像スリーブ40、第一、第二撹拌搬送スクリュー41,42による現像剤負荷がそれぞれWds=30.0(mW/g)、Wd1=7.1(mW/g)、Wd2=7.3(mW/g)の場合に関してもう一度検討した。これらの値を用いて計算すると、式(1)はWds/(Wd1+Wd2)=3.5である。従って、先の3つの式を満たしていることがわかる。
【0087】
また、図4に示すように、本実施形態の現像装置の現像スリーブ40にて付与されるトナー帯電量Q/Mは33(μC/g)、スクリューにて付与されるトナー帯電量Q/Mは24(μC/g)であり、その差はわずか9(μC/g)である。この現像装置を用いて検討を行ったところ、スクリューピッチムラは発生せず、耐久時においても良好な画質を保つことが確認された。従来構成においてトナー帯電量Q/Mの差が21(μC/g)であったことと比較すると、その差を小さくすることで、スクリューピッチムラが発生しないことが確認できた。また、現像スリーブ40における現像剤負荷が小さいため、トータルの現像剤の劣化が少なく、良好な画質を保つことができた。」

6 図面の記載
本願図面には次の図が記載されている。


7 判断
(1)上記5の発明の詳細な説明の記載からみて、本願の請求項1に記載された発明(以下「本願発明」という。)は、発明の詳細な説明に第1実施形態として開示されている現像装置のうち「0.5<Wds/(Wd1+Wd2)≦7.0」式(1)、「12.5≦Wds≦57.5 」式(2)及び「Wd1<Wd2」式(3)の関係を満たすものを含み、その技術上の意義は以下にあるものと解される。

上記5(2)に記載されている現像装置4などの「第一室、及び該第一室と連通しかつ補給用現像剤が補給される第二室とを備えた現像容器と、前記第一室に回転可能に設けられ、前記像担持体に前記現像剤を供給する現像剤担持体と、前記第一室内に回転可能に設けられ、前記第一室内の現像剤を搬送する第一搬送部材と、前記第二室内に回転可能に設けられ、前記第二室内の現像剤を前記第一室に搬送する第二搬送部材と、を有し、像担持体に形成した静電像を現像剤により現像する現像装置」において、
現像スリーブ40における現像剤への負荷を減らす構成を採った場合に発生することが考えられるスクリューピッチ状の濃度ムラを抑えるには、撹拌搬送スクリューでの補給トナーへの帯電付与を充分に行う必要があるから、
現像装置の撹拌搬送スクリュー41,42、現像スリーブ40におけるキャリアとトナーの接触力、摩擦力をそれぞれ表すパラメータであり、飽和トナー帯電量と対応するパラメータであり、かつ、現像時における現像スリーブ40、第一撹拌搬送スクリュー41、第二撹拌搬送スクリュー42の、回転時の動トルク(gf・m)Ts、T1、T2、回転角速度(rad/s)Rs、R1、R2、及び、現像室900及び第一撹拌室901で形成される空間を、現像スリーブ40と第一撹拌搬送スクリュー41のそれぞれの回転軸中心を通る線分がそれぞれ現像スリーブ40とスクリュー41の外径と交わる2点間を等しい長さに分ける中心点に対して直交する線で分けて、現像剤担持体側、すなわち現像スリーブ40側の空間に存在する現像剤の質量(g)、第一搬送部材側、すなわち第一撹拌搬送スクリュー41側の空間に存在する現像剤の質量(g)、第二撹拌室902に収容されている前記現像剤の質量(g)Ms、M1、M2、重力加速度(9.80665 m/s^(2))Gから求めるパラメータである、現像剤負荷(mW/g)Wds、Wd1、Wd2を、現像剤の質量及び規制壁の長手寸法・構成、及び撹拌搬送スクリューピッチを変えることで現像剤負荷Wd1及びWd2を変化させ、現像スリーブ40のS3極の磁界の強さを変えることにより現像剤負荷Wdsを変化させて、A3シートに黒ベタ画像を1000枚連続で出力し、そのときのスクリューピッチムラの発生を調べた結果をまとめた図5の実験結果から、
上記式(1)ないし式(3)の関係を満足する構成にすることにより、スクリューピッチ状の濃度ムラ等のない良好な画像が得られることがわかったので、上記式(1)ないし式(3)の関係を満たすように構成した。

(2)発明の詳細な説明の記載からみた本願発明の技術上の意義は上記(1)のとおりであり、本願発明は図5の実験結果から導出された式(1)ないし式(3)の関係を満足することを特徴とするものである。
しかるところ、図5に結果を示している実験条件1-1ないし1-22の各々において、現像剤負荷Wdsを10、12.5、15、20、35、50、55、57.5及び60にした際の、現像スリーブ40のS3極の磁界の強さの値が開示されておらず、現像剤負荷Wd1、Wd2をそれぞれ図5に示している実験条件1-1ないし1-22の各値にした際の、現像剤の質量、規制壁の長手寸法・構成、及び撹拌搬送スクリューピッチが開示されていないから、本願発明の発明者が行いその結果を図5に示した実験であって、その実験結果から式(1)ないし式(3)を導出した実験を、発明の詳細な説明の記載に基づいて第三者が再現することができない。

(3)図5に結果を示している実験では、現像剤負荷Wds、Wd1、Wd2は、それぞれ、Wds(mW/g)=Rs×Ts×G/Ms、Wd1(mW/g)=R1×T1×G/M1、Wd2(mW/g)=R2×T2×G/M2を用いて計算により求めているものと解される。ここで、現像スリーブ40、第一、第二撹拌搬送スクリュー41,42の回転体にかかるトルクTs、T1、T2は、発明の詳細な説明の記載からみて、互いがギア等で駆動連結している場合には、この駆動連結を外し、互いに自由な状態にし、現像装置に現像剤を入れない空の状態で、現像装置の現像スリーブ40、第一、第二撹拌搬送スクリュー41,42の回転体を所定の回転数で駆動させ、回転体にかかるトルクTeを各回転体ごとにそれぞれ計測し、次に、現像装置に所定の質量の現像剤を入れ、所定の回転角速度(rad/s)で駆動した状態で現像装置の各回転体にかかるトルクTx(gf・m)を測定し、各回転体について、トルクTxからトルクTeを差し引いて求めたものと解される。
しかるところ、発明の詳細な説明において、「空の状態での所定の回転数」、「現像装置に入れる現像剤の所定の質量」及び「現像剤を入れた状態での所定の回転角速度」は開示も特定もされていないので、図5に結果を示している実験と同じようにしてトルクTs、T1、T2を求めることができない。また、現像時における現像スリーブ40、第一撹拌搬送スクリュー41、第二撹拌搬送スクリュー42の各回転角速度(rad/s)Rs、R1、R2も、発明の詳細な説明において開示も特定もされていない。トルクTs、T1、T2を求めることができず、回転角速度(rad/s)Rs、R1、R2も特定できないので、結局、現像剤負荷Wds、Wd1、Wd2を計算で求めることができない。
したがって、本願発明の発明者が行いその結果を図5に示した実験であって、その実験結果から式(1)ないし式(3)を導出した実験を、発明の詳細な説明の記載に基づいて第三者が再現することができない。

(4)請求人は、当業者が本件図5に対応する実験の条件を現像条件として適宜行うことにより、前述した式(1)ないし式(3)を導出した実験を再現することは十分に可能である旨主張するが、当業者が条件を適宜設定して図5に対応する実験をできたとしても、その値が図5のものと同じになるとの根拠はなく、その実験は「図5に対応する実験」であるといえるとしても、「本願発明の発明者が行いその結果を図5に示した実験であって、その実験結果から式(1)ないし式(3)を導出した実験」であるとはいえない。

(5)上記(2)ないし(4)のとおり、本願発明の発明者が行いその結果を図5に示した実験であって、その実験結果から式(1)ないし式(3)を導出した実験を、発明の詳細な説明の記載に基づいて第三者が再現することができないので、その実験結果も得ることができず、実験結果から上記5(5)ないし(8)のように式(1)ないし式(3)を導出することもできない。
したがって、この出願の発明の詳細な説明は、請求項1ないし3に係る発明の技術上の意義を十分に理解できる程度に記載したものではなく、経済産業省令で定めるところにより記載されたものではなく、また、当業者が請求項1ないし3に係る発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されたものでなく、さらに、請求項1ないし3に係る発明は明確でない。

8 むすび
以上のとおりであるから、この出願は、発明の詳細な説明及び特許請求の範囲の記載が特許法第36条第4項第1号及び第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-07-22 
結審通知日 2013-07-23 
審決日 2013-08-06 
出願番号 特願2007-184588(P2007-184588)
審決分類 P 1 8・ 536- WZ (G03G)
P 1 8・ 537- WZ (G03G)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 佐藤 孝幸  
特許庁審判長 小牧 修
特許庁審判官 西村 仁志
鉄 豊郎
発明の名称 現像装置及び画像形成装置  
代理人 特許業務法人中川国際特許事務所  

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