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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H01L |
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管理番号 | 1279471 |
審判番号 | 不服2012-9406 |
総通号数 | 167 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2013-11-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2012-05-21 |
確定日 | 2013-09-20 |
事件の表示 | 特願2005-105045「サブマウント及びその製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成18年10月19日出願公開、特開2006-286944〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 手続の経緯 平成17年 3月31日 特許出願 平成23年 7月11日 拒絶理由通知(同年7月19日発送) 平成23年 9月17日 意見書・手続補正書 平成24年 2月 9日 拒絶査定(同年2月21日発送) 平成24年 5月21日 審判請求書・手続補正書 平成24年 9月18日 審尋(同年9月25日発送) 平成24年11月26日 回答書 平成25年 3月29日 拒絶理由通知(同年4月9日発送 以下「当審拒絶理由通知」という。) 平成25年 6月 7日 意見書・手続補正書 2 本願発明 本願の請求項に係る発明は、平成25年6月7日付け手続補正により補正された請求項1-5に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、請求項1は以下のとおりである。 「窒化アルミニウムを用いたサブマウント基板と、 該サブマウント基板上に蒸着法で形成されるAuからなる電極層と、 該電極層上に蒸着法で形成されるAg及びSnを含む半田層と、を含み、 上記サブマウント基板及び電極層の表面に付着した炭素化合物により、上記サブマウント基板と電極層との間に形成される界面近傍及び上記電極層と半田層との間に形成される界面近傍で測定される炭素濃度が、1×10^(20)atoms/cm^(3)以下であることを特徴とする、サブマウント。」(以下「本願発明」という。) 3 引用発明 (1)引用する刊行物 本願の出願前に公開され、当審拒絶理由通知で引用した刊行物1(特開2003-258360号公報)には、図面とともに以下の事項が記載されている(当審注:下線は、引用発明の認定と特に関連する箇所に当審が付加した下線である。以下、同様である。)。 ア 「【0018】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。… 【0019】図1は、本発明による半導体装置の実施の形態1を示す断面模式図である。図1に示すように、半導体装置1は、サブマウント3に半導体発光素子としてのレーザーダイオード2が搭載された構造を有している。サブマウント3は、例えば、窒化アルミニウム(AlN)を含む焼結体からなるサブマウント用の基板4と、密着層としてのチタン(Ti)膜5bおよび拡散防止層としての白金(Pt)膜5aの積層膜5(Ti/Pt積層膜5)と、このTi/Pt積層膜5上に形成された電極層としての金(Au)膜6と、このAu膜6上に形成され、白金(Pt)を含むはんだバリア層7と、はんだバリア層7上に形成された金(Au)錫(Sn)系はんだを含むはんだ層8とからなる。」 イ 「【0027】…、はんだ層8の材料としては、たとえば、金錫(AuSn)系はんだ、金ゲルマニウム(AuGe)系はんだ、鉛錫(PbSn)系はんだ、インジウム錫(InSn)系はんだ、銀錫(AgSn)系はんだなどの合金はんだ、あるいはこれらの合金はんだもしくは上述の合金はんだを構成する金属の積層体を用いることができる。なお、はんだ層8として金錫(AuSn)系はんだを用いる場合、その組成比としては金(Au)が65質量%以上85質量%以下あるいは金(Au)が5質量%以上20質量%以下であることが好ましい。」 ウ「【0034】次に、図1に示した半導体装置の製造方法を、窒化アルミニウム焼結体を基板とした場合を想定して説明する。… 【0035】まず第1工程として基板を製造する。…。基板4の材料としては窒化アルミニウム(AlN)焼結体を用いる。… 【0036】次に、第2工程として、第1工程である基板製造工程において製造した窒化アルミニウム焼結体からなる基板の表面を研磨する。… 【0037】次に、図2で示すように、密着層としてのTi膜5b、拡散防止層としてのPt膜5aおよび電極層としてのAu膜6を所定のパターンで形成するため、第3工程としてパターニング工程を行なう。このパターニング工程においては、フォトリソグラフィ法を用いて、Ti膜5b、Pt膜5aおよびAu膜6が形成されるべき領域以外の領域について、基板表面にレジスト膜を形成する。 【0038】次に、第4工程として、密着層を蒸着する。具体的には、密着層としてのTi膜5bとなるべきTi膜を基板表面に蒸着する。… 【0039】次に、第5工程として、密着層としてのTi膜5bとなるべきTi膜上に、拡散防止層としてのPt膜5aとなるべきPt膜を形成する。… 【0040】次に、第6工程として、電極層としてのAu膜6を蒸着法によって形成する。Au膜の厚さとしては、たとえば0.6μmとすることができる。 【0041】次いで、第7工程としてリフトオフ工程を実施する。この工程では、第3工程のパターニング工程において形成したレジスト膜を、レジスト剥離液によって、そのレジスト膜上に位置していたTi膜、Pt膜およびAu膜の一部分をレジスト膜とともに除去する。この結果、基板上に所定のパターンを有するTi膜5b、Pt膜5aおよびAu膜6を形成することができる。 【0042】次に、第8工程としてはんだバリア層7を形成する。… 【0043】次に、第9工程として、真空蒸着法により、はんだバリア層7上にはんだ層8を形成する。 … 【0048】次に、第10工程として、上述のように第1工程で準備した基板の表面に所定の構造が形成された後、その基板を切断する切断工程を実施する。この結果、図1に示すサブマウント3を得ることができる。 【0049】次に、第11工程として、半導体発光素子としてのレーザーダイオード2の接合工程を実施する。… 【0050】溶融したと判断されたはんだ層8に、レーザーダイオード2を配置する。このようにして、GaAsを用いたチップであるレーザーダイオード2をはんだ層8によってサブマウント3に接合する。このようにして、図1の半導体装置1が完成する。」 エ 図1は、以下のとおりのものである。 上記アの記載を踏まえて図1を見ると、以下の事項が理解できる。 「窒化アルミニウム(AlN)を含む焼結体からなるサブマウント用の基板4と、 サブマウント用の基板4上に形成された密着層としてのチタン(Ti)膜5bおよび拡散防止層としての白金(Pt)膜5aの積層膜5(Ti/Pt積層膜5)と、 積層膜5上に形成された電極層としての金(Au)膜6と、 電極層としての金(Au)膜6上に形成された白金(Pt)を含むはんだバリア層7と、 はんだバリア層7上に形成された金(Au)錫(Sn)系はんだを含むはんだ層8と、 からなるサブマウント3。」 (2)引用発明 ア 上記(1)ウ【0040】の記載によれば、電極層としてのAu膜6は、蒸着法によって形成される。 イ 上記(1)ウ【0043】の記載によれば、はんだ層8は真空蒸着法により形成される。 ウ 上記(1)イの記載によれば、はんだ層8の材料としては、銀錫(AgSn)系はんだなどの合金はんだを用いることができる。 上記ア?ウ及び上記(1)エによれば、刊行物1には、以下の発明が記載されていると認められる。 「窒化アルミニウム(AlN)を含む焼結体からなるサブマウント用の基板4と、 サブマウント用の基板4上に形成された密着層としてのチタン(Ti)膜5bおよび拡散防止層としての白金(Pt)膜5aの積層膜5(Ti/Pt積層膜5)と、 積層膜5上に蒸着法によって形成される形成される電極層としての金(Au)膜6と、 電極層としての金(Au)膜6上に形成された白金(Pt)を含むはんだバリア層7と、 はんだバリア層7上に真空蒸着法により形成される銀錫(AgSn)系はんだなどのはんだ層8と、 からなるサブマウント3。」(以下「引用発明」という。) 4 対比 本願発明と引用発明を対比する。 (1)引用発明の「窒化アルミニウム(AlN)を含む焼結体からなるサブマウント用の基板4」は、本願発明の「窒化アルミニウムを用いたサブマウント基板」に相当する。 (2)引用発明の「蒸着法によって形成される形成される電極層としての金(Au)膜6」は、本願発明の「蒸着法で形成されるAuからなる電極層」に相当する。 (3)引用発明の「真空蒸着法により形成される銀錫(AgSn)系はんだなどのはんだ層8」は、本願発明の「蒸着法で形成されるAg及びSnを含む半田層」に相当する。 (4)引用発明の「サブマウント3」は、本願発明の「サブマウント」に相当する。 (5)以上のことから、本願発明と引用発明は、 「窒化アルミニウムを用いたサブマウント基板と、 該サブマウント基板上に蒸着法で形成されるAuからなる電極層と、 該電極層上に蒸着法で形成されるAg及びSnを含む半田層と、を含み、 上記サブマウント基板及び電極層の表面に付着した炭素化合物により、上記サブマウント基板と電極層との間に形成される界面近傍及び上記電極層と半田層との間に形成される界面近傍で測定される炭素濃度が、1×10^(20)atoms/cm^(3)以下であることを特徴とする、サブマウント。」 の点で一致し、以下の点で相違する。 相違点1:「電極層」の形成される場所が、本願発明では、「サブマウント基板上」であるのに対し、引用発明では、「サブマウント用の基板4上に形成された密着層としてのチタン(Ti)膜5bおよび拡散防止層としての白金(Pt)膜5aの積層膜5(Ti/Pt積層膜5)」上である点。 相違点2:「半田層」の形成される場所が、本願発明では、「電極層上」であるのに対し、引用発明では、「電極層としての金(Au)膜6上に形成された白金(Pt)を含むはんだバリア層7」上である点。 相違点3:本願発明では、「サブマウント基板及び電極層の表面に付着した炭素化合物により、上記サブマウント基板と電極層との間に形成される界面近傍及び上記電極層と半田層との間に形成される界面近傍で測定される炭素濃度が、1×10^(20)atoms/cm^(3)以下である」のに対し、引用発明では炭素濃度がそのような値であるのか否か不明である点。 5 判断 以下、上記相違点について検討する。 (1)相違点1、2について ア はじめに、本願発明において、「サブマウント基板上に…形成される…電極層」が有する技術上の意義と、「電極層上に…形成される…半田層」が有する技術上の意義について、本願の発明の詳細な説明の記載を参酌して検討する。 イ 本願の発明の詳細な説明には、以下の記載がある。(当審注:下線は当審が付加した。) (ア)「【0018】以下、本発明の実施の形態を図面により詳細に説明する。本発明のサブマウントの構造について、図を参照しながら説明する。図1は、本発明のサブマウント1の構造を模式的に示す断面図である。本発明のサブマウント1は、図1に示すように、サブマウント基板2の片面又は両面に、サブマウント基板2の一部又は全部を覆うように電極層3が形成され、この電極層3の表面の所定箇所に半田層4が形成されている。」 (イ)「【0023】図2は、図1とは異なるサブマウント15の構造を模式的に示す断面図である。サブマウント15が図1に示したサブマウント1と異なる点は、サブマウント基板2と電極層3との間に、サブマウント基板2の一部又は全部を覆うように基板保護層5を設けたことである。この基板保護層5は、サブマウント1の製造において最初に全面に被覆する層であり、基板保護層5上に形成される電極層3や半田層4の工程においてエッチングなどによりサブマウント基板2の表面が腐蝕されるのを防止する保護層である。ここで、基板保護層5としては、サブマウント基板2の腐蝕を防止できる金属であり、かつ、電極層3とは異なる金属が望ましく、チタン(Ti)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、銀(Ag)、銅(Cu)、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、金(Au)の何れかを用いることができる。」 (ウ)「【0025】さらに、これらの変形例として、図3に示すサブマウント20のように、さらに、電極層3と半田層4との間に密着層6を介在させることで、電極層3と密着層6、密着層6と半田層4の各層間の密着性を高めてもよい。密着層6としては、上記基板保護層5と同様の金属でよく、チタンを好適に用いることができる。」 (エ)図1?図3は、以下のとおりのものである。 上記(ア)?(ウ)の記載を踏まえて図1?図3を見ると、本願発明のサブマウントの構造(異なる構造、変形例を含む)として、「サブマウント基板」上に「電極層」を直接形成した構造(上記(ア)と図1参照)と、「サブマウント基板」上に「基板保護層」を介して「電極層」を形成した構造(上記(イ)と図2、図3参照)が見て取れる。 また、「電極層」上に「半田層」を直接形成した構造(上記(ア)と図1、図2参照)と、「電極層」上に「密着層」を介して「半田層」を形成した構造(上記(ウ)と図3参照)が見て取れる。 ウ 上記イによれば、本願発明における「サブマウント基板上に…形成される…電極層」が有する技術上の意義、あるいは「電極層上に…形成される…半田層」が有する技術上の意義は、「サブマウント基板」あるいは「電極層」に「電極層」や「半田層」を直接形成するものに限るものではなく、「基板保護層」や「密着層」などのチタン(Ti)や白金(Pt)層を介して形成するものを含むものと解される。 エ そこで上記相違点1、相違点2について検討する。 本願発明の「サブマウント基板上に…形成される…電極層」が有する技術上の意義に照らせば、引用発明の「電極層としての金(Au)膜6」が「サブマウント用の基板4上に形成された密着層としてのチタン(Ti)膜5bおよび拡散防止層としての白金(Pt)膜5aの積層膜5(Ti/Pt積層膜5)」上に形成されることは、本願発明の「電極層」が「サブマウント基板上」に形成されることに相当するから、相違点1は実質的な相違点では無い。 また、本願発明の「電極層上に…形成される…半田層」が有する技術上の意義に照らせば、引用発明の「はんだ層8」が「電極層としての金(Au)膜6上に形成された白金(Pt)を含むはんだバリア層7」上に形成されることは、本願発明の「半田層」が「電極層上」に形成されることに相当するから、相違点2は実質的な相違点では無い。 (2)相違点3について ア 本願の出願前に公開され、当審拒絶理由通知で引用した刊行物2(特表2004-509470号公報)には、図面とともに以下の事項が記載されている。 (ア)「【0011】 発明の詳細な説明 図1と図2は、本発明に従って構成された照明装置を示している。装置10は基板12を含み、基板は本発明の1つの実施例では、ガラス、石英または結晶などの透明または半透明の材料で作られている。基板12は、図1に示すような円形とするか、または長方形、正方形、あるいはその他の任意の規則的または不規則な形とすることができる。2本の導線14と16が、あとで詳しく説明するように半導体形成技術を用いて基板12上に形成されている。 【0012】 導線14と16は、基板12の縁部の近くに配置された2個のコネクタ18Aと18Bから延びている。導線14と16のもう一方の端部は、それぞれ結合パッド20Aと20Bで構成されている。パッド20Aと20Bには発光素子22が固定されている(図1では、素子22は点線により示されている)。…」 (イ)「【0015】 導線14と16を、技術上で公知の標準的薄膜技術を用いて基板12上に形成する。たとえば、導線は次のような順序で形成することができる。 a.フォトレジスト材料を、たとえば、スピンコーターを用いて、基板12に塗布する。 b.基板を、フォトレジストを硬化させるのに充分な時間(たとえば30分間)焼成する。 c.導線の形に対応するパターンが形成されたネガ型マスクを、アライナーを用いてフォトレジスト上に配置する。 d.マスクを紫外線に露出する。 e.基板をフォトレジスト現像液中に浸して、露光したフォトレジストを除去する。 f.酸素で清浄化するために、基板をプラズマアッシャー内に装填する。 g.基板を真空槽内に入れる。h.電子ビーム真空蒸着手段を用いて基板上に金属を蒸着させる。 i.基板を放置冷却し、真空槽から取り出す。 j.基板をアセトンに浸して、残っているフォトレジストを除去する。 好ましくは、数個の照明装置を、たとえば2次元配列に配置して同時に形成できるように、この工程は大きい基板シート上で行う。 【0016】 段階(j)のあと、最終製品を検査し、次に所望のサイズと形に切断する。 導線は、上記の方法、または他の類似の方法を用いて基板上に一体的に形成し、金、銀、銅、ニッケル、ならびに比較的電気抵抗率の低い各種合金から作ることができる。…」 イ 上記アの記載によれば、以下のa?jからなる半導体形成技術は、公知の標準的薄膜技術と認められる。 a.フォトレジスト材料を、たとえば、スピンコーターを用いて、基板12に塗布する。 b.基板を、フォトレジストを硬化させるのに充分な時間(たとえば30分間)焼成する。 c.導線の形に対応するパターンが形成されたネガ型マスクを、アライナーを用いてフォトレジスト上に配置する。 d.マスクを紫外線に露出する。 e.基板をフォトレジスト現像液中に浸して、露光したフォトレジストを除去する。 f.酸素で清浄化するために、基板をプラズマアッシャー内に装填する。 g.基板を真空槽内に入れる。 h.電子ビーム真空蒸着手段を用いて基板上に金属を蒸着させる。 i.基板を放置冷却し、真空槽から取り出す。 j.基板をアセトンに浸して、残っているフォトレジストを除去する。(以下、上記a?jからなる半導体形成技術を「公知の標準的薄膜技術」という。) ウ そこで、上記相違点3について検討する。 引用発明は、「電極層としての金(Au)膜6」、「はんだ層8」は何れも蒸着法で形成するところ、その形成方法として上記公知の標準的薄膜技術を採用することは、当業者が容易に想到しうることである。そしてその際、薄膜を形成する下地表面の汚れが、薄膜の外観、物性、機械的強度等に影響を及ぼすことは技術常識であることを考慮すると、上記公知の標準的薄膜技術の「f.酸素で清浄化するために、基板をプラズマアッシャー内に装填する。」工程におけるプラズマアッシャー内における酸素での清浄化をどの程度行うかは、必要とする外観、物性、機械的強度等に応じて当業者が適宜決定し得る事項であり、界面近傍における炭素濃度が、1×10^(20)atoms/cm^(3)以下となる程度に清浄化することに困難性は無い。 そうすると、引用発明において、「電極層としての金(Au)膜6」、「はんだ層8」を形成する蒸着法として、上記公知の標準的薄膜技術を採用し、上記相違点3に係る本願発明の発明特定事項と為すことは、当業者が容易に想到し得たことと認められる。 (3)作用効果について 本願発明が奏する作用効果は、引用発明と刊行物2に記載された公知の標準的薄膜技術に基づいて当業者が予測しうる程度のものであって、格別のものとは認められない。 (4)小括 以上のとおり、本願発明は、引用発明と刊行物2に記載された公知の標準的薄膜技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものと認める。 6 むすび 以上のとおり、本願発明は、引用発明と刊行物2に記載された公知の標準的薄膜技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。 よって、上記結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2013-07-19 |
結審通知日 | 2013-07-22 |
審決日 | 2013-08-06 |
出願番号 | 特願2005-105045(P2005-105045) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WZ
(H01L)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 坂本 薫昭 |
特許庁審判長 |
小松 徹三 |
特許庁審判官 |
松川 直樹 服部 秀男 |
発明の名称 | サブマウント及びその製造方法 |
代理人 | 平山 一幸 |