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審決分類 |
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 取り消して特許、登録 A01N 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 A01N 審判 査定不服 特17 条の2 、4 項補正目的 取り消して特許、登録 A01N 審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 取り消して特許、登録 A01N 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 A01N |
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管理番号 | 1280474 |
審判番号 | 不服2012-21252 |
総通号数 | 168 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2013-12-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2012-10-26 |
確定日 | 2013-10-29 |
事件の表示 | 特願2007-105937「農薬」拒絶査定不服審判事件〔平成20年10月30日出願公開、特開2008-260729、請求項の数(3)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 この出願は、平成19年4月13日の出願であって、平成24年4月16日付けで拒絶理由が通知され、同年7月20日に意見書、手続補足書及び手続補正書が提出され、その後電話での応対がされ、同年9月3日付けで拒絶査定がされ、同年10月26日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに手続補正書が提出され、その後、平成25年3月13日付けで審尋がされ、同年5月17日に回答書が提出されたものである。 第2 平成24年10月26日付けの手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 平成24年10月26日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1 本件補正 平成24年10月26日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)は、補正前の請求項3である 「【請求項3】糊料と粘性発現抑制剤を水に溶解させて該糊料の粘性発現を抑制することにより流動性のある液体とし、水分を含む目的物に添加されるとその粘性又はゲル化が発現されるように調整された増粘用添加液を含有する農薬であって、 前記粘性発現抑制剤は、アルギン酸ナトリウム、ペクチン及びCMCナトリウムのいずれか一以上であり、前記糊料は、キサンタンガムであり、前記糊料と前記粘性発現抑制剤との割合が1:0.2?10であることを特徴とする農薬。」 を、以下の補正後の請求項2 「【請求項2】糊料と粘性発現抑制剤を水に溶解させて該糊料の粘性発現を抑制することにより流動性のある液体とし、水分を含む目的物に添加されるとその粘性又はゲル化が発現されるように調整された増粘用添加液と、農薬成分と増粘用添加液を含有し、粘性発現が抑制されており、水に希釈されることによって粘性が発現される農薬であって、 前記粘性発現抑制剤は、アルギン酸ナトリウム、ペクチン及びCMCナトリウムのいずれか一以上であり、前記糊料は、キサンタンガムであり、前記糊料と前記粘性発現抑制剤との割合が1:0.2?10であることを特徴とする農薬。」 とする補正を含むものである(審決注:補正箇所に下線を付した。)。 2 補正の適否 上記補正は、補正後の請求項2において「増粘用添加液」が2箇所に記載されることにより、最初に記載された「増粘用添加液」と2番目に記載された「増粘用添加液」との関係が不明確であるために、補正後の請求項3の記載を全体として不明瞭にするものであるから、平成18年改正前法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法(以下「平成18年改正前特許法」という。)第17条の2第4項第4号に掲げる明りようでない記載の釈明を目的とするものではない。また、同第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮、同第1号に掲げる請求項の削除及び同第3号に掲げる誤記の訂正の、いずれを目的とするものでもない。 3 むすび 以上のとおり、本件補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第4項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、[補正の却下の決定の結論]のとおり決定する。 第3 本願発明・当審の判断 平成24年10月26日付けの手続補正は、上記のとおり却下されたので、この出願の請求項1?4に係る発明は、平成24年7月20日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1?4に記載された事項により特定される以下のとおりのものである。 「【請求項1】糊料と粘性発現抑制剤を水に溶解させて該糊料の粘性発現を抑制することにより流動性のある液体とし、水分を含む目的物に添加されるとその粘性又はゲル化が発現されるように調整された増粘用添加液を含有する農薬であって、 前記粘性発現抑制剤は、エチルアルコール、アセトン、イソプロピルアルコール及び油脂のいずれか一以上である糊料に対する貧溶媒、アラビアガム、プルラン、大豆多糖類及びアラビノガラクタンのいずれか一以上である低粘性多糖類、砂糖、エリスリトール及びソルビトールのいずれか一以上である低分子の糖質、並びにカリウム、カルシウム、マグネシウム及びナトリウムのいずれか一以上である糊料と反応性のあるイオンのいずれかであることを特徴とする農薬。 【請求項2】前記糊料は、グアーガム、ローカストビーンガム、タラガム、キサンタンガム、タマリンドガム、トラガントガム、カラヤガム、コンニャクマンナン、CMCナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、アゾトバクタービネランジガム、カラギナン、化工澱粉、カシアガム、サイリュームシードガム、CMC及びメチルセルロースのいずれか一以上であることを特徴とする請求項1記載の農薬。 【請求項3】糊料と粘性発現抑制剤を水に溶解させて該糊料の粘性発現を抑制することにより流動性のある液体とし、水分を含む目的物に添加されるとその粘性又はゲル化が発現されるように調整された増粘用添加液を含有する農薬であって、 前記粘性発現抑制剤は、アルギン酸ナトリウム、ペクチン及びCMCナトリウムのいずれか一以上であり、前記糊料は、キサンタンガムであり、前記糊料と前記粘性発現抑制剤との割合が1:0.2?10であることを特徴とする農薬。 【請求項4】糊料と粘性発現抑制剤を水に溶解させて該糊料の粘性発現を抑制することにより流動性のある液体とし、水分を含む目的物に添加されるとその粘性又はゲル化が発現されるように調整された増粘用添加液を含有する農薬であって、 前記粘性発現抑制剤は、平均分子量5000?1000000である低分子アルギン酸ナトリウム、平均分子量5000?1000000である低分子ペクチン、及び平均分子量5000?1200000である低分子CMCナトリウムのいずれか一以上であり、前記糊料は、キサンタンガムであり、前記糊料と前記粘性発現抑制剤との割合が1:0.1?20であることを特徴とする農薬。」 そして、この出願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 また、他にこの出願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2013-10-17 |
出願番号 | 特願2007-105937(P2007-105937) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(A01N)
P 1 8・ 536- WY (A01N) P 1 8・ 57- WY (A01N) P 1 8・ 537- WY (A01N) P 1 8・ 113- WY (A01N) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 太田 千香子 |
特許庁審判長 |
中田 とし子 |
特許庁審判官 |
齋藤 恵 門前 浩一 |
発明の名称 | 農薬 |
代理人 | 伊丹 勝 |