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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G06K
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06K
管理番号 1280927
審判番号 不服2012-15482  
総通号数 168 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-12-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-08-09 
確定日 2013-10-31 
事件の表示 特願2012- 7377「データコード読取装置及びその方法」拒絶査定不服審判事件〔平成24年 5月24日出願公開、特開2012- 99141〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯
本件審判請求に係る出願(以下、「本願」という。)は、
平成19年11月26日に出願された特願2007-304808号(以下「原願」という。)の一部を特許法第44条第1項の規定による新たな特許出願として、
平成24年1月17日に出願されたものであって、
同日付けで審査請求がなされ、
同年2月3日付けで拒絶理由通知(同年2月7日発送)がなされ、
同年4月6日付けで意見書が提出されるとともに、同日付けで手続補正書が提出されたが、
同年5月15日付けで拒絶査定(同年5月22日謄本送達)がなされたものである。
これに対して、本件審判請求は、「原査定を取り消す、本願は特許をすべきものであるとの審決を求める。」ことを請求の趣旨として、
同年8月9日付けでなされたもので、同日付けで手続補正書が提出されている。

なお、
同年8月30日付けで審査官により特許法第164条第3項に定める報告(前置報告)がなされ、
平成25年4月15日付けで当審により特許法第134条第4項の規定に基づく審尋(同年4月16日発送)がなされ、
同年6月7日付けで回答書が提出されている。


第2 平成24年8月9日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]

平成24年8月9日付けの手続補正を却下する。

[理由]

1.補正の内容

平成24年8月9日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)の内容は、平成24年4月6日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし請求項6の記載

「 【請求項1】
データコードを撮像して画像データを取得する撮像装置と、
前記データコードを照明する照明部と、
商品に記載された前記データコードを撮像し、前記商品の価格及び商品名のデータを読み出すための第1の撮像モードと、携帯端末の液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを撮像して当該データコードを読み取るための第2の撮像モードとを切り替え、通常は前記第1の撮像モードに設定され、前記データコードが前記液晶ディスプレイに表示されている前記携帯端末が提示され、当該提示された前記データコードを読み取る場合には、手動操作により前記第2の撮像モードに切り替えるモード切替部と、
を具備することを特徴とするデータコード読み取り装置。
【請求項2】
前記モード切替部は、前記手動操作により前記切り替えの指示を受けるモード切替スイッチを備えることを特徴とする請求項1記載のデータコード読み取り装置。
【請求項3】
前記第1の撮像モードに設定されていると、前記照明部を点灯すると共に前記撮像装置を予め設定された第1の撮像スピードで撮像制御し、前記第2の撮像モードに設定されると、前記照明部を消灯すると共に前記撮像装置を予め設定された第2の撮像スピードで撮像制御し、当該撮像装置による撮像終了の後、前記第1の撮像モードに戻る制御部を備えることを特徴とする請求項1又は2記載のデータコード読み取り装置。
【請求項4】
データコードを照明部により照明し、当該照明されている前記データコードを撮像装置により撮像してその画像データを取得し、前記画像データから前記データコードを解読するデータコード読み取り方法において、
商品に記載された前記データコードを撮像し、前記商品の価格及び商品名のデータを読み出すための第1の撮像モードと、携帯端末の液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを撮像して当該データコードを読み取るための第2の撮像モードとを有し、通常は前記第1の撮像モードに設定され、前記データコードが前記液晶ディスプレイに表示されている前記携帯端末が提示され、当該提示された前記データコードを読み取る場合には、手動操作による切り替えの指示を受けて前記第2の撮像モードに切り替える、ことを特徴とするデータコード読み取り方法。
【請求項5】
前記第1の撮像モードから前記第2の撮像モードへの切替は、前記手動操作されるモード切替スイッチからの前記切り替えの指示を受けて行われることを特徴とする請求項4記載のデータコード読み取り方法。
【請求項6】
前記第1の撮像モードに設定されると、前記照明部を点灯すると共に前記撮像装置を予め設定された第1の撮像スピードで撮像制御し、
前記手動操作による切り替えの指示を受けて前記第2の撮像モードに切り替えられると、前記照明部を消灯すると共に前記撮像装置を予め設定された第2の撮像スピードで撮像制御し、当該撮像装置による撮像終了の後、前記第1の撮像モードに戻る、ことを特徴とする請求項4又は5記載のデータコード読み取り方法。」(以下、この特許請求の範囲に記載された請求項を「補正前の請求項」という。)

を、

「 【請求項1】
データコードを撮像して画像データを取得する撮像装置と、
前記データコードを照明する照明部と、
商品に記載された前記データコードを撮像し、前記商品の価格及び商品名のデータを読み出すための第1の撮像モードと、携帯端末の液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを撮像して当該データコードを読み取るための第2の撮像モードとを切り替えるもので、通常は前記第1の撮像モードに設定され、当該第1の撮像モードの設定状態で、前記データコードが前記液晶ディスプレイの画面に表示されている前記携帯端末が提示され、当該提示された前記携帯端末の前記液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを読み取る場合には、手動操作により前記第1の撮像モードから前記第2の撮像モードに切り替えるモード切替部と、
を具備することを特徴とするデータコード読み取り装置。
【請求項2】
前記モード切替部は、前記手動操作により前記切り替えの指示を受けるモード切替スイッチを備えることを特徴とする請求項1記載のデータコード読み取り装置。
【請求項3】
前記第1の撮像モードに設定されていると、前記照明部を点灯すると共に前記撮像装置を予め設定された第1の撮像スピードで撮像制御し、前記第2の撮像モードに設定されると、前記照明部を消灯すると共に前記撮像装置を予め設定された第2の撮像スピードで撮像制御し、当該撮像装置による撮像終了の後、前記第1の撮像モードに戻る制御部を備えることを特徴とする請求項1又は2記載のデータコード読み取り装置。
【請求項4】
データコードを照明部により照明し、当該照明されている前記データコードを撮像装置
により撮像してその画像データを取得し、前記画像データから前記データコードを解読するデータコード読み取り方法において、
商品に記載された前記データコードを撮像し、前記商品の価格及び商品名のデータを読み出すための第1の撮像モードと、携帯端末の液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを撮像して当該データコードを読み取るための第2の撮像モードとを有し、通常は前記第1の撮像モードに設定され、当該第1の撮像モードの設定状態で、前記データコードが前記液晶ディスプレイに表示されている前記携帯端末が提示され、当該提示された前記携帯端末の前記液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを読み取る場合には、手動操作による切り替えの指示を受けて前記第1の撮像モードから前記第2の撮像モードに切り替える、
ことを特徴とするデータコード読み取り方法。
【請求項5】
前記第1の撮像モードから前記第2の撮像モードへの切替は、前記手動操作されるモード切替スイッチからの前記切り替えの指示を受けて行われることを特徴とする請求項4記載のデータコード読み取り方法。
【請求項6】
前記第1の撮像モードに設定されると、前記照明部を点灯すると共に前記撮像装置を予め設定された第1の撮像スピードで撮像制御し、
前記手動操作による切り替えの指示を受けて前記第2の撮像モードに切り替えられると、前記照明部を消灯すると共に前記撮像装置を予め設定された第2の撮像スピードで撮像制御し、当該撮像装置による撮像終了の後、前記第1の撮像モードに戻る、
ことを特徴とする請求項4又は5記載のデータコード読み取り方法。」(以下、この特許請求の範囲に記載された請求項を「補正後の請求項」という。)

に補正することを含むものである。

そして、本件補正は、補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「商品に記載された前記データコードを撮像し、前記商品の価格及び商品名のデータを読み出すための第1の撮像モードと、携帯端末の液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを撮像して当該データコードを読み取るための第2の撮像モードとを切り替え、通常は前記第1の撮像モードに設定され、前記データコードが前記液晶ディスプレイに表示されている前記携帯端末が提示され、当該提示された前記データコードを読み取る場合には、手動操作により前記第2の撮像モードに切り替えるモード切替部」を「商品に記載された前記データコードを撮像し、前記商品の価格及び商品名のデータを読み出すための第1の撮像モードと、携帯端末の液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを撮像して当該データコードを読み取るための第2の撮像モードとを切り替えるもので、通常は前記第1の撮像モードに設定され、当該第1の撮像モードの設定状態で、前記データコードが前記液晶ディスプレイの画面に表示されている前記携帯端末が提示され、当該提示された前記携帯端末の前記液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを読み取る場合には、手動操作により前記第1の撮像モードから前記第2の撮像モードに切り替えるモード切替部」と補正して、「モード切替部」の構成を技術的に限定すると共に、補正前の請求項4に記載した発明を特定するために必要な事項である「商品に記載された前記データコードを撮像し、前記商品の価格及び商品名のデータを読み出すための第1の撮像モードと、携帯端末の液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを撮像して当該データコードを読み取るための第2の撮像モードとを有し、通常は前記第1の撮像モードに設定され、前記データコードが前記液晶ディスプレイに表示されている前記携帯端末が提示され、当該提示された前記データコードを読み取る場合には、手動操作による切り替えの指示を受けて前記第2の撮像モードに切り替える」という事項を「商品に記載された前記データコードを撮像し、前記商品の価格及び商品名のデータを読み出すための第1の撮像モードと、携帯端末の液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを撮像して当該データコードを読み取るための第2の撮像モードとを有し、通常は前記第1の撮像モードに設定され、当該第1の撮像モードの設定状態で、前記データコードが前記液晶ディスプレイに表示されている前記携帯端末が提示され、当該提示された前記携帯端末の前記液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを読み取る場合には、手動操作による切り替えの指示を受けて前記第1の撮像モードから前記第2の撮像モードに切り替える」という事項に補正して、「前記第2の撮像モードに切り替える」ことに対して技術的に限定するものであって、この限定によって、本件補正前後の請求項1及び4に係る発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が格別変更されるものではない。

したがって、本件補正の目的は、請求項に記載した発明を特定するために必要な事項(以下「発明特定事項」と記す。)を限定するものであって、その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるもの(以下、「限定的減縮」という。)に該当し、特許法第17条の2第5項第2号に掲げられる事項を目的とするものである。

2.独立特許要件

以上のように、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下、「本件補正発明」という。)は、補正前の請求項1に対して、限定的減縮を行ったものと認められる。そこで、本件補正発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)以下に検討する。

(1)補正後の発明

本件補正により、本件補正発明は、前記「1.補正の内容」の補正後の請求項1に記載されたとおりのものである。

(2)引用文献に記載されている技術的事項及び引用発明の認定

原願の出願前に頒布され、原審の拒絶の査定の理由である上記平成24年2月3日付けの拒絶理由通知において引用された、特開2003-16382号公報(平成15年1月17日出願公開。以下、「引用文献」という。)には、図面とともに、以下の技術的事項が記載されている。(当審注:下線は、参考のために当審で付与したものである。以下、同じ。)

A 「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バーコード等の光学的情報を読み取る光学的情報読み取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のバーコードリーダは、光学的情報すなわち紙に印刷されたバーコードからの反射光をレンズ等の結像手段によりイメージセンサ上に結像させ、結像された光学的情報の画像データはイメージセンサにより電気信号に変換して、イメージセンサが電気的に接続された回路基板により、電気信号を信号処理してから光学的情報のデコード処理を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、モニターや携帯電話機の液晶画面に表示されたバーコードなどの光学的情報の読み取りが試みられている。しかし、カラー液晶画面に表示された光学的情報に単色光の照明光を投光してその反射光を結像レンズでイメージセンサに結像させたとき、液晶画面の画素ピッチで間が暗い縞が写り、細い黒バーと認識されてデコードができないことがある。」

B 「【0024】以下、本発明の実施形態における光学的情報読み取り装置について、図面を用いて説明する。
【0025】図1(a)は本発明の一実施形態の外観を示す斜視図である。図1(b)は本発明の一実施形態の内部構造を示す断側面図である。
【0026】光学的情報読み取り装置1は、外装ケース2の前方部に、バーコード等の光学的情報3を読み取るための読み取り開口部4を、外装ケース2の後方部に、操作者が手で握るための把持部5を、外装ケース2の後端に、光学的情報3からのデータをホストコンピュータに転送するためのケーブル6を配置している。外装ケース2の内部には、光学的情報3に光を照射する投光手段としての照明用発光ダイオード7と、光学的情報3からの反射光を結像する結像手段としてレンズ8と、レンズ8の結像位置に配置し直線状に配列した受光素子を持ち結像された光学的情報3の画像情報を電気信号に変換するイメージセンサ9と、イメージセンサ9と電気的に接続し、画像情報を変換した電気信号に対し信号処理を行い、ケーブル6を介して信号処理したデータをホストコンピュータに転送する回路基板10が組み込まれている。また、外装ケース2には、操作者が作動することのできるスイッチ11と、緑色、赤色、橙色の三色の発光のできる表示用発光ダイオード12の点灯状態を見ることのできる表示窓13が取り付けられている。」

C 「【0027】図2は上記光学的情報読み取り装置の電気的構成を概略的に示す構成図である。【0028】スイッチ11の作動によりCPU14は照明駆動回路15を介して照明用発光ダイオード7を点灯あるいは消灯させる。レンズ8により結像した画像情報を電気信号に変換するイメージセンサ9はCPU14からの信号により駆動される。信号処理回路16は、イメージセンサ9により変換された電気信号を増幅およびノイズ除去する増幅回路部と増幅およびノイズ処理された信号をデジタル変換してCPU14に出力するA/D変換回路部から成り、増幅回路部は増幅度とオフセットをCPU14からの信号により制御する回路を備えているため、オフセットにより適切な基準値を選定した上で適切な増幅を行う。CPU14は入力されたデジタル画像情報をプログラムに基づいて白黒二値化データに変換する。CPU14は、プログラムに従い、二値化されたデータにより光学的情報のデコード処理を行い、デコードされたデータ等は、インターフェース回路17からケーブル6を介してホストコンピュータに転送する。正常にデコードされたとき、CPU14は、表示駆動回路18を介して、表示用発光ダイオード12をバーコードの読み取り成功を示す緑色に発光させ、正常にデコードされなかったときは、バーコードの読み取り失敗を示す赤色に発光させる。」

D 「【0029】(実施の形態1)照明用発光ダイオード7は赤色波長の単色光である。レンズ8の色収差の影響を無くし細かい画像情報を結像するとき解像度を高めるため単色光の照明を用いる。このような構成において、図3に示すようなカラー液晶パネル19にバーコードを表示した光学的情報3に光学的情報読み取り装置1の開口部4を当接させる。このとき、スイッチ12を作動してCPU14は照明駆動回路15を介して照明用発光ダイオード7を点灯させると、照明用発光ダイオード7から照射された光は、光学的情報3からの反射してレンズ8によりイメージセンサ9の受光面に図4に示す画像情報を結像する。照明用発光ダイオード7が赤色波長の単色光であるため、カラー液晶パネル19の赤、緑、青のカラーフィルターのうち赤色を透過するフィルターからの光だけが反射光として結像され、結像された画像情報は液晶の画素ピッチ間隔で暗い縞を生じる。イメージセンサ9により変換された電気信号は、信号処理回路15により、増幅およびノイズカットした後にデジタル化してCPU14に転送し、CPU14は転送されたデジタル画像情報をプログラムに基づいて二値化データに変換し、デコードするが、画素ピッチ間隔で暗い縞の影響でデコードは失敗して、CPU14は表示駆動回路18を介して、表示用発光ダイオード12を赤色に点灯させる。スイッチ12を作動してCPU14は照明駆動回路15を介して照明用発光ダイオード7を消灯させ、液晶パネルのバックライト照明により読み取ると、バックライトの光源は白色であることからイメージセンサ9の受光面に結像した画像情報には画素ピッチ間隔で暗い縞を生じない。また、カラー液晶パネル19に表示されたバーコードはレンズ8の色収差が影響するほど細かい情報でない。イメージセンサ9により変換された電気信号は、信号処理回路16により、増幅およびノイズカットした後にデジタル化してCPU14に出力する。このとき、スイッチ12を作動によって、CPU14は、イメージセンサ9の露光時間を長くして、信号処理回路16の増幅回路部を制御して増幅度を上げるように、露光時間と増幅の制御方法を切り替え、バックライト照明の輝度が暗いことを補う。CPU14は入力されたデジタル画像情報をプログラムに基づいて二値化データに変換し、デコードする。デコードに成功すると、CPU14は表示駆動回路18を介して、表示用発光ダイオード12を緑色に点灯させ、デコードしたデータ等は、インターフェース回路17からケーブル6を介してホストコンピュータに転送する。」

E 「【0038】
【発明の効果】以上の実施形態から明らかなように、本発明第1の光学的情報読み取り装置によれば、投光手段により光学的情報に照明光を投光し、前記光学的情報からの反射光を結像手段によりイメージセンサ上に結像させ、結像された光学的情報の画像データはイメージセンサにより電気信号に変換して、信号処理手段とにより前記電気信号を信号処理して前記光学的情報のデコード処理を行うことで光学的情報の読み取りを行う。操作者は、光学的情報を読み取る時、スイッチ手段により、前記投光手段の照明光の点灯と消灯の切り替えを行うことができ、カラー液晶画面に表示された光学的情報を読み取る時は、照明光を消灯して、カラー液晶のバックライト照明を用いて読み取ることで、単色光の照明光を投光してその反射光を結像したとき発生する液晶画面の画素ピッチで間が暗い縞を無くし、光学的情報の読み取りを可能とする。」

ここで、上記引用文献に記載されている事項を検討する。

(ア)上記Aの「本発明は、バーコード等の光学的情報を読み取る光学的情報読み取り装置に関するものである。」という記載や上記Bの「外装ケース2の内部には、光学的情報3に光を照射する投光手段としての照明用発光ダイオード7と、光学的情報3からの反射光を結像する結像手段としてレンズ8と、レンズ8の結像位置に配置し直線状に配列した受光素子を持ち結像された光学的情報3の画像情報を電気信号に変換するイメージセンサ9」の記載等から、引用文献の「イメージセンサ9」は、「光学的情報」3を撮像して「画像情報」を取得していることは明らかであり、また、引用文献の「照明用発光ダイオード7」は、「光学的情報3に光を照射する」ものであることも明らかである。

(イ)上記Aの「近年、モニターや携帯電話機の液晶画面に表示されたバーコードなどの光学的情報の読み取りが試みられている。」という記載や、上記Eの「操作者は、光学的情報を読み取る時、スイッチ手段により、前記投光手段の照明光の点灯と消灯の切り替えを行うことができ、カラー液晶画面に表示された光学的情報を読み取る時は、照明光を消灯して、カラー液晶のバックライト照明を用いて読み取ることで、」という記載等から、引用文献の「光学的情報読み取り装置」には、「照明用発光ダイオード7」を点灯させて「光学的情報」3を撮像する撮影モード(以下、「第1の撮影モード」という。)と、「照明用発光ダイオード7」を消灯させた状態で「モニターや携帯電話機」の「カラー液晶画面に表示された光学的情報」を撮像する撮影モード(以下、「第2の撮影モード」という。)とを備えていることは明らかである。
そして、上記Bの「操作者が作動することのできるスイッチ11」という記載や上記Cの「スイッチ11の作動によりCPU14は照明駆動回路15を介して照明用発光ダイオード7を点灯あるいは消灯させる。」という記載等から、第1の撮影モードと第2の撮影モードは、「スイッチ11」によって、手動で切り替えられていることも明らかである。
なお、上記Dの「CPU14は転送されたデジタル画像情報をプログラムに基づいて二値化データに変換し、デコードするが、画素ピッチ間隔で暗い縞の影響でデコードは失敗して、CPU14は表示駆動回路18を介して、表示用発光ダイオード12を赤色に点灯させる。スイッチ12を作動してCPU14は照明駆動回路15を介して照明用発光ダイオード7を消灯させ、液晶パネルのバックライト照明により読み取ると、バックライトの光源は白色であることからイメージセンサ9の受光面に結像した画像情報には画素ピッチ間隔で暗い縞を生じない。」(当審注:「スイッチ12」は「スイッチ11」の誤記)という記載から、第1の撮影モードから第2の撮影モードへの手動による切り替えは、「デコード」に「失敗」した時になされるものであるが、この点をを考慮しても引用文献記載の「スイッチ11」が第1の撮影モードと第2の撮影モードの切り替えを手動で行うためのものであることに変わりはない。

以上、(ア)ないし(イ)で指摘した事項を踏まえると、引用文献には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているものと認める。

光学的情報3を撮像して画像情報を取得するイメージセンサ9と、
前記光学的情報3に光を照射する照明用発光ダイオード7と、
前記照明用発光ダイオード7を点灯させて前記光学的情報3を撮像する第1の撮影モードと、前記照明用発光ダイオード7を消灯させた状態でモニターや携帯電話機のカラー液晶画面に表示された光学的情報3を撮像する第2の撮影モードとの切り替えを手動で行うスイッチ11と、
を具備することを特徴とする光学的情報読み取り装置。

(3)参考文献に記載されている技術事項

(3-1)原願の出願前に頒布され、原審の拒絶の査定の理由である上記平成24年2月3日付けの拒絶理由通知において引用された刊行物である特開2002-260100号公報(平成14年9月13日出願公開。以下「参考文献1」という。)には、図とともに、以下の技術的事項が記載されている。

F 「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、商品販売データ処理装置、商品販売データ処理システム、サーバコンピュータ、商品販売システム、クーポン値引き方法及びプログラムに関する。」

G 「【0029】さらに、POS端末2には、商品コード等を光学的に読み取るためのコード読取装置であるコードスキャナ13も接続されている。このコードスキャナ13は、一台で、商品コード等のバーコード(1次元コード)、及び後述する2次元コードC(図7参照)のスキャニングが可能なマルチコードスキャナである。」

H 「【0040】このような構成により、CPU108はROM110の制御プログラムに従って動作することにより、POSシステム5のホストコンピュータ4から配信されたクーポン券として機能する2次元コードCを通信制御部107を介して受信した場合、この2次元コードCをクーポン券記憶エリア113aに記憶し、顧客による携帯電話103のキーボード105の操作により表示要求があった場合には、クーポン券記憶エリア113aに記憶した2次元コードCを携帯電話103の表示部104に表示させることが可能である(図7参照)。つまり、クーポン券として機能する2次元コードCを携帯電話103に配信された顧客は、このクーポン券として機能する2次元コードCが格納されている携帯電話103を持ってスーパーマーケットに出向き、その携帯電話103のキーボード105を操作して2次元コードCを表示部104に再び表示させることにより、クーポン値引きを受けることが可能になっている。」

I 「【0044】図8に示すように、POS端末2のPOS制御部14は、コードスキャナ13によるコードスキャンに待機しており(ステップS11)、コードスキャナ13によるコードスキャンが有ったと判断した場合には(ステップS11のY)、コードスキャナ13により読み取られたコードが商品の売上登録に用いる商品コードなのか、クーポン券として機能する2次元コードCなのかを判断する(ステップS12)。
【0045】コードスキャナ13により読み取られたコードが売上商品についての商品コードであった場合には、ステップS13において売上登録処理が実行される。この売上登録処理では、前述したように、入力された商品コードに基づいて商品マスタファイルF1を検索して取得した商品名や単価等に基づいて各種の登録処理を行う。
【0046】一方、このような売上登録処理の際に、携帯電話103の表示部104に表示されている2次元コードCが顧客により提示され、この2次元コードCをコードスキャナ13によって読み取った場合には、ステップS14に進むことになる。ここに、2次元コード読取手段の機能が実行される。」

(3-2)原願の出願前に頒布された刊行物である特開2007-172347号公報(平成19年7月5日出願公開。以下「参考文献2」という。)には、図とともに、以下の技術的事項が記載されている。

J 「【0001】
本発明は、例えば、店舗内において商品の登録処理を行うPOS(ポイント・オブ・セールス)端末に適用されるコード読取装置およびコード読取りプログラムに関する。」

K 「【0010】
図1において、1はPOS端末装置で、このPOS端末装置1は、キーボード2、液晶ディスプレイ3、レシート発行口4、ドロワ5を前面に配置している。また、コードスキャナとしてバーコードを読取るバーコードスキャナ6を、リード線7を介して接続している。」

L 「【0015】
前記バーコードスキャナ6は、携帯端末、例えば、携帯電話8のディスプレイ8aに表示されているバーコードや商品に印刷されたバーコードを読み込むように構成されている。そして、通常は、センサ感度およびノイズ除去フィルタ64の特性を、商品に印刷されたバーコードを読取るのに最適な値に設定しておき、携帯電話8のディスプレイ8aに表示されているバーコードを読取る場合には前記CPU11からのコマンドによって切替えるようにしている。
【0016】
前記CPU11は、ROM12に格納されているプログラムデータに基づいて、図4に示す業務を実行するようになっている。すなわち、モードスイッチの状態によって、S1にて、料金代行収納モードか通常の登録モードかを判断し、通常の登録モードであれば、S2にて、通常の登録モードの処理を行う。
【0017】
通常の登録モードの処理とは、顧客が買上げた商品の登録処理を言う。すなわち、バーコードスキャナ6で商品に付されたバーコードを読取ることで、読取ったバーコードを、通信インターフェース20を介して上位機器に問い合わせて該当する商品の、商品名、単価、部門コード等を受け取り、RAM13に設けた登録用メモリに売上金額や売上点数を累計し、また、商品名、単価、点数を液晶ディスプレイ3に表示すると共に印字データとしてRAM13のバッファに格納する。これを登録する商品分繰り返し、最後にキーボード2において登録の締め操作を行うことで、液晶ディスプレイ3に客が支払うべき合計金額を表示するとともにプリンタ18で一連の印字データをプリントアウトしてレシートを発行する。
【0018】
また、料金代行収納モードであれば、S3にて、料金代行収納モードの処理を行う。料金代行収納モードの処理とは、クライアントが所持している携帯電話8のディスプレイ8aに表示されている決済のためのバーコードをバーコードスキャナ6で読取って決済を事業者に代わって行う処理である。この料金代行収納モードでは、バーコードスキャナ6にモード変更コマンドを送信する。」

(3-3)原願の出願前に頒布され、原審の拒絶の査定の理由である上記平成24年2月3日付けの拒絶理由通知において引用された刊行物である特開平11-203395号公報(平成11年7月30日出願公開。以下「参考文献3」という。)には、図とともに、以下の技術的事項が記載されている。

M 「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、販売店等における販売時点(POS:point of sales)操作において、物品に添付あるいは、印刷されているバーコードを光ビームで走査して読み取るバーコードスキャナ等の光学的情報読み取り装置に関する。」

N 「【0047】前述した第1実施形態では、スキャナ1は、通常オムニスキャンモードでバーコードの読み取りを実施し、トリガスイッチ4が押されるとシングルスキャンモードに移行して、以後一定時間以上トリガスイッチ4が押されない状態が継続した時、再びオムニスキャンモードとする例である。」

(3-4)原願の出願前に頒布された刊行物である特開2002-312108号公報(平成14年10月25日出願公開。以下「参考文献4」という。)には、図とともに、以下の技術的事項が記載されている。

O 「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばバーコードハンディターミナル等の、手持ち操作により情報コードを読取るハンディ型情報コード読取装置に関する。」

P 「【0019】さて、このバーコードハンディターミナル1は、上記したようなバーコードBの読取りを行う通常読取モードの他に、例えば棚卸作業時にオペレータがユーザIDやパスワードを入力したり、製品のバーコードBを読取った後に在庫数を入力するなど英数字等の文字入力を行う文字入力モードや、通信ユニットとの接続状態でホストコンピュータにデータ転送を行うデータ転送モードなど各種のモードをとり得るようになっている。
【0020】この場合、電源オン時(初期状態)には、通常読取モードとされるのであるが、オペレータが前記キー操作部4を操作することにより、各モードに手動で切替えできるようになっている。また、本実施例では、前記マイコン8は、通常読取モードにおいて、1回のバーコードBの読取りが終了する毎に、自動的に通常読取モードから文字入力モードにモードを切替えるようになっている。さらに、文字入力モードにおいて、1回の文字入力作業が終了すると、再び通常読取モードに戻すようになっている。従って、前記マイコン8やキー操作部4が、モード切替手段として機能するようになっている。」

(4)本件補正発明と引用発明との対比

(4-1)引用発明の「光学的情報3」は、データコードを記憶しているので、引用発明の「光学的情報3を撮像して画像情報を取得するイメージセンサ9」は、本件補正発明の「データコードを撮像して画像データを取得する撮像装置」に相当する。

(4-2)引用発明の「前記光学的情報3に光を照射する照明用発光ダイオード7」は、本件補正発明の「前記データコードを照明する照明部」に相当する。

(4-3)引用発明の「スイッチ11」は「第1の撮影モード」と「第2の撮影モード」との切り替えを行う「モード切替部」であるといえる。
引用発明の「第1の撮影モード」は本件補正発明の「第1の撮像モード」に対応付けられるものであるところ、両者は「前記データコードを撮像し、データを読み出すための第1の撮像モード」である点で共通する。
そして、引用発明の「前記照明用発光ダイオード7を消灯させた状態でモニターや携帯電話機のカラー液晶画面に表示された光学的情報3を撮像する第2の撮影モード」は、本件補正発明の「携帯端末の液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを撮像して当該データコードを読み取るための第2の撮像モード」に相当しているから、引用発明の「スイッチ11」と、本件補正発明の「モード切替部」とは、「前記データコードを撮像し、」「データを読み出すための第1の撮像モードと、携帯端末の液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを撮像して当該データコードを読み取るための第2の撮像モードとを切り替えるもので、」「前記データコードが前記液晶ディスプレイの画面に表示されている前記携帯端末が提示され、当該提示された前記携帯端末の前記液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを読み取る場合には、手動操作により前記第1の撮像モードから前記第2の撮像モードに切り替えるモード切替部」である点で共通すると言える。

(4-4)引用発明の「光学的情報読み取り装置」は、本件補正発明と同様に「データコード読み取り装置」と言えるものである。

(4-5)以上から、本件補正発明と引用発明とは、以下の点で一致し、また、以下の点で相違する。

(一致点)
データコードを撮像して画像データを取得する撮像装置と、
前記データコードを照明する照明部と、
前記データコードを撮像し、データを読み出すための第1の撮像モードと、携帯端末の液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを撮像して当該データコードを読み取るための第2の撮像モードとを切り替えるもので、前記データコードが前記液晶ディスプレイの画面に表示されている前記携帯端末が提示され、当該提示された前記携帯端末の前記液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを読み取る場合には、手動操作により前記第1の撮像モードから前記第2の撮像モードに切り替えるモード切替部と、
を具備することを特徴とするデータコード読み取り装置。

(相違点1)
第1の撮像モードが、本件補正発明は、「商品に記載された」前記データコードを撮像し、「前記商品の価格及び商品名の」データを読み出すためのものであるのに対して、引用発明は、第1の撮像モードにおいて、どのような光学的情報を撮像するのか不明である点。

(相違点2)
本件補正発明においては、モード切替部が「通常は前記第1の撮像モードに設定され、当該第1の撮像モードの設定状態で、」前記データコードが前記液晶ディスプレイの画面に表示されている前記携帯端末が提示され、当該提示された前記携帯端末の前記液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを読み取る場合には、手動操作により前記第1の撮像モードから前記第2の撮像モードに切り替えるように構成しているのに対して、引用発明は、このように構成されているか不明である点。

(5)当審の判断

(5-1)相違点1について
商品の売上登録に用いる商品コードをコードスキャナにより読み取って処理する第1の撮影モードと、携帯電話に表示された2次元コードをコードスキャナにより読み取って処理する第2の撮影モードとをPOSシステムに備えることは、周知技術(必要であれば、上記(3-1)の参考文献1の上記F乃至Iの記載及び上記(3-2)参考文献2の上記J乃至Lの記載等参照)に過ぎない。
してみると、引用発明を当該周知技術に適用し、「第1の撮像モード」において、商品に記載されたデータコードを撮像し、前記商品の価格及び商品名のデータを読み出すように構成すること、すなわち、上記相違点1に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

よって相違点1は格別なものではない。

(5-2)相違点2について
通常読取モードと他の読取モードを備えた情報コード読取装置において、通常とは異なる読取モードが終了した場合や、通常とは異なる読取モードの状態で一定時間以上操作されない状態が続いた場合には自動的に通常読取モードに戻るように構成することは、周知技術(必要であれば、上記(3-3)の参考文献3の上記M乃至Nの記載及び上記(3-4)参考文献4の上記O乃至Pの記載等参照)に過ぎない。
してみると、引用発明においても、当該周知技術を適用し、引用発明の撮影モードを通常は「第1の撮像モード」となるように設定し、当該「第1の撮像モード」の設定状態で、モニターや携帯電話機のカラー液晶画面に表示された光学的情報を読み取る際には、「第2の撮像モード」に切り替えるようにすること、すなわち、上記相違点2に係る構成とすることは、当業者が適宜に採用し得たことである。

よって相違点2は格別なものではない。

(5-3)小括

上記で検討したごとく、相違点1、2は格別なものではなく、そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本件補正発明の奏する作用効果は、上記引用発明及び周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。

したがって、本件補正発明は、上記引用発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

3.むすび

上記「2.独立特許要件」で指摘したとおり、補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載された発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものではないから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって、上記補正却下の決定の結論のとおり決定する。


第3.本件審判請求の成否について

1.本願発明の認定

平成24年8月9日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という)は、平成24年4月6日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。

「【請求項1】
データコードを撮像して画像データを取得する撮像装置と、
前記データコードを照明する照明部と、
商品に記載された前記データコードを撮像し、前記商品の価格及び商品名のデータを読み出すための第1の撮像モードと、携帯端末の液晶ディスプレイの画面に表示されている前記データコードを撮像して当該データコードを読み取るための第2の撮像モードとを切り替え、通常は前記第1の撮像モードに設定され、前記データコードが前記液晶ディスプレイに表示されている前記携帯端末が提示され、当該提示された前記データコードを読み取る場合には、手動操作により前記第2の撮像モードに切り替えるモード切替部と、
を具備することを特徴とするデータコード読み取り装置。」

2.引用文献に記載されている技術的事項及び引用発明の認定

原査定の拒絶の理由に引用された、引用文献及びその記載事項は、前記「第2 平成24年8月9日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「2.独立特許要件」の「(2)引用文献に記載されている技術的事項及び引用発明の認定」に記載したとおりである。

3.対比・判断
本願発明は、前記「第2 平成24年8月9日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「2.独立特許要件」で検討した本件補正発明から「「当該第1の撮像モードの設定状態で」「の画面」「前記携帯端末の前記液晶ディスプレイの画面に表示されている」「前記第1の撮像モードから」等の技術事項を削除したものである。

そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含む本件補正発明が、上記「第2 平成24年8月9日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「2.独立特許要件」の「(5)当審の判断」に記載したとおり、引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も同様の理由により、引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.むすび

以上のとおり、本願請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、他の請求項についての検討をするまでもなく、本願を拒絶すべきものとした原審の拒絶査定は妥当なものである。

よって、上記結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-08-28 
結審通知日 2013-09-03 
審決日 2013-09-17 
出願番号 特願2012-7377(P2012-7377)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (G06K)
P 1 8・ 121- Z (G06K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 神田 太郎  
特許庁審判長 山崎 達也
特許庁審判官 辻本 泰隆
飯田 清司
発明の名称 データコード読取装置及びその方法  
代理人 福原 淑弘  
代理人 砂川 克  
代理人 中村 誠  
代理人 佐藤 立志  
代理人 河野 直樹  
代理人 白根 俊郎  
代理人 幸長 保次郎  
代理人 蔵田 昌俊  
代理人 竹内 将訓  
代理人 堀内 美保子  
代理人 峰 隆司  
代理人 岡田 貴志  
代理人 野河 信久  
代理人 井関 守三  

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