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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20129701 審決 特許
不服201126007 審決 特許
不服201217207 審決 特許
不服201126373 審決 特許
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審決分類 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 E04B
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 E04B
管理番号 1282494
審判番号 不服2012-18757  
総通号数 170 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-02-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-09-26 
確定日 2013-12-05 
事件の表示 特願2006-290951号「真空断熱材」拒絶査定不服審判事件〔平成20年 5月 8日出願公開、特開2008-106532号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成18年10月26日の出願であって、平成24年6月21日付けで拒絶査定がされ、この査定に対し、同年9月26日に本件審判が請求されるとともに、審判請求と同時に手続補正がなされたものである。
その後、平成25年4月26日付けで、審判請求人に前置報告書の内容を示し意見を求めるための審尋を行ったところ、回答はなされなかった。

第2 平成24年9月26日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成24年9月26日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1.補正後の請求項1に記載された発明
本件補正により、特許請求の範囲の【請求項1】は、
「【請求項1】
内側面に熱溶着層を有するガスバリア性の外被材で芯材を覆って前記外被材の内部を減圧熱シールしてなる真空断熱材において、前記芯材の端部の前記外被材同士が密着した部分に皺を有し、前記外被材の引張弾性率が190MPa以上650MPa未満であり、かつ、前記外被材の引張強さが40MPa以上100MPa未満である真空断熱材。」
と補正された。

上記補正は、補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「真空断熱材」について「前記芯材の端部の前記外被材同士が密着した部分に皺を有し」と限定するものであり、かつ、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について、以下に検討する。

2.引用刊行物とその記載事項
(1)原査定の拒絶の理由に引用された、本願出願前に頒布された刊行物である特開2006-57826号公報(以下、「刊行物1」という。)には、真空断熱材に関し、図面とともに、次の技術的事項が記載されている。
(ア)「【0001】
本発明は、芯材と外被材とからなり、芯材を外被材で覆って内部を減圧密閉した真空断熱材に関するものである。」
(イ)「【0006】
しかしながら、上記従来の耐衝撃性包材を構成するラミネートフィルムを真空断熱材の外被材として適用した場合は、ラミネートフィルムが大気圧により芯材に押し付けられるため、芯材と密着して被覆できない余剰のラミネートフィルムはそれ自身が折り重なって無数のしわを形成する。その結果、剥離強度の弱い印刷インキ層を有するラミネートフィルムでは、印刷インキ層部分に発生したしわで、容易にフィルム基材同士が剥離してしまうという課題があった。」
(ウ)「【0051】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における真空断熱材の断面図である。また、図2は、本発明の実施の形態1における真空断熱材の外被材の断面図である。
【0052】
図1において、真空断熱材11は、芯材12と吸着剤14とを外被材13に挿入し、内部を減圧して構成している。真空断熱材11の作製は、芯材12を140℃の乾燥炉で30分間乾燥した後、ラミネートフィルムの三方を熱溶着によりシールして袋状に成形した外被材13に挿入し、減圧チャンバー内で外被材13内部が13Pa以下になるように減圧し、開口部を熱溶着により密閉封止している。」
(エ)「【0095】
(実施の形態4)
図5は、本発明の実施の形態4における真空断熱材の外被材の断面図である。
【0096】
図5において、外被材13は、内側から順番に、シーラント層21として直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(50μm)、金属箔層22としてアルミニウム箔(6μm)、第一のプラスチックフィルム層29としてエチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂フィルム(12μm)、第二のプラスチックフィルム層24としてナイロンフィルム(25μm)を適用している。
【0097】
接着剤層は、シーラント層21と第一のプラスチックフィルム層23、第一のプラスチックフィルム層23と第二のプラスチックフィルム層24は、接着剤層25として公知のウレタン系の接着剤を用いて公知の方法によるドライラミネートにより積層した。
【0098】
一方、第一のプラスチックフィルム層29には、エチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂フィルム(12μm)を適用しているが、この樹脂は低せん断強度を有するプラスチックフィルム層として利用している。
【0099】
なお、本実施の形態における真空断熱材は、外被材13の材料構成が異なること以外は、実施の形態1における作製方法と同様である。
・・・
【0105】
以上の結果より、真空断熱材の外被材としての十分なガスバリア性を確保しつつ、かつ優れた耐ピンホール性を有するラミネートフィルムからなる外被材を備えることで、長期間にわたって優れた断熱性能を有する高品質な真空断熱材を提供することができる。」

すると、記載事項(エ)の「実施の形態4」の真空断熱材に着目し、上記の事項を総合すると刊行物1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が開示されているものということができる。
「芯材12を140℃の乾燥炉で30分間乾燥した後、ラミネートフィルムの三方を熱溶着によりシールして袋状に成形した外被材13に挿入し、減圧チャンバー内で外被材13内部が13Pa以下になるように減圧し、開口部を熱溶着により密閉封止している真空断熱材11であって、
外被材13は、内側から順番に、シーラント層21として直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(50μm)、金属箔層22としてアルミニウム箔(6μm)、第一のプラスチックフィルム層29としてエチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂フィルム(12μm)、第二のプラスチックフィルム層24としてナイロンフィルム(25μm)を適用し、
真空断熱材の外被材としての十分なガスバリア性を確保しつつ、かつ優れた耐ピンホール性を有するラミネートフィルムからなる真空断熱材。」

(2)本願出願前に頒布された刊行物である特開2006-37971号公報(以下、「刊行物2」という。)には、真空断熱材およびその製造方法、並びにその真空断熱材を適用した衣料用品に関し、図面とともに、次の技術的事項が記載されている。
(ア)「【0018】
なお、真空断熱材の厚みが5mmを大きく超えるような場合は、芯材の存在しない外被材部分は真空断熱材表面に皺が発生し、成形性およびシール性を確保した真空断熱材が得られない。
【0019】
また、真空断熱材の厚みが0.5mmを下回ると、芯材の厚さが不充分であり、優れた断熱性能を確保することが困難になる。」

3.本願補正発明と引用発明との対比
(1)両発明の対応関係
引用発明の「シーラント層21」は、本願補正発明の「熱溶着層」に相当し、以下同様に、
「芯材12を140℃の乾燥炉で30分間乾燥した後、ラミネートフィルムの三方を熱溶着によりシールして袋状に成形した外被材13に挿入し、減圧チャンバー内で外被材13内部が13Pa以下になるように減圧し、開口部を熱溶着により密閉封止」した構成は、「外被材で芯材を覆って前記外被材の内部を減圧熱シールしてなる」構成に、それぞれ相当する。

引用発明の「外被材13」は、「十分なガスバリア性を確保しつつ、かつ優れた耐ピンホール性を有するラミネートフィルム」であり「内側から順番に、シーラント層21として直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(50μm)、金属箔層22としてアルミニウム箔(6μm)、第一のプラスチックフィルム層29としてエチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂フィルム(12μm)、第二のプラスチックフィルム層24としてナイロンフィルム(25μm)」のものであるので、本願補正発明の「内側面に熱溶着層を有するガスバリア性の外被材」に相当する。

(2)両発明の一致点
「内側面に熱溶着層を有するガスバリア性の外被材で芯材を覆って前記外被材の内部を減圧熱シールしてなる真空断熱材。」

(3)両発明の形式上の相違点
ア.本願補正発明は、真空断熱材が「前記芯材の端部の前記外被材同士が密着した部分に皺を有し」たのものであるのに対して、引用発明はそのようなものであるか不明な点。
イ.本願補正発明は、外被材が「外被材の引張弾性率が190MPa以上650MPa未満であり、かつ、前記外被材の引張強さが40MPa以上100MPa未満である」のに対して、引用発明はそのようなものであるか不明な点。

4.形式上の相違点に係る検討
(1)本願明細書の実施例5と引用発明との関係
(a)本願明細書には「【0044】以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する・・」とした上で、「【0070】
(実施例5)
ナイロンフィルム25μmとエチレン-ビニルアルコール共重合体フィルム12μmからなる保護層(表面保護層8)と、アルミニウム箔6μmからなる金属箔(ガスバリア層7)と、熱溶着層6として直鎖状低密度ポリエチレンフィルム50μmとをそれぞれドライラミネートすることで外被材9を得た。この外被材9の引張弾性率および引張強さを測定したところ、それぞれ382MPa、75MPaであった。
【0071】
次に、この三方を熱溶着(熱シール)した袋状の外被材9に中に、グラスウールの成形体からなる厚さ10mmの芯材5と水分吸着剤12とを入れたものを、図3に示す真空チャンバー14内に配置し、上下の真空チャンバー14を閉じ、配管15から真空チャンバー14内の空気を排気した後、袋状の外被材9の開口部を熱溶着することで真空断熱材4を手に入れた。この真空断熱材4には芯材5から発生する皺が3mm以下に抑制されており、また、金属箔(ガスバリア層7)の破断も見られないことから、成形性は実施例1の真空断熱材4に比べてさらに良好であると判断した。」旨記載されている。
(b)そこで、前記「実施例5」として記載されたものと、引用発明の構成を対比する。
引用発明の「第一のプラスチックフィルム層29」及び「第二のプラスチックフィルム層24」は、「第一のプラスチックフィルム層29としてエチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂フィルム(12μm)、第二のプラスチックフィルム層24としてナイロンフィルム(25μm)」であるから、各層の材質及び厚さを含めて、実施例5の「ナイロンフィルム25μmとエチレン-ビニルアルコール共重合体フィルム12μmからなる保護層(表面保護層8)」と一致する。
引用発明の「金属箔層22」は「アルミニウム箔(6μm)」であるから、層の材質及び厚さを含めて、実施例5の「アルミニウム箔6μmからなる金属箔(ガスバリア層7)」と一致する。
引用発明の「シーラント層21」は「直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(50μm)」であるから、層の材質及び厚さを含めて、実施例5の「熱溶着層6として直鎖状低密度ポリエチレンフィルム50μm」と一致する。
(c)そして、実施例5は「外被材9の引張弾性率および引張強さを測定したところ、それぞれ382MPa、75MPaであった。」とされている所、引用発明も外被材13の構成が、各層の材質及び厚さを含めて一致するものであって、実質的に実施例5と同様の引張弾性率および引張強さを有するものと想定される。
(d)また、実施例5は「三方を熱溶着(熱シール)した袋状の外被材9に中に、グラスウールの成形体からなる厚さ10mmの芯材5と水分吸着剤12とを入れたものを、図3に示す真空チャンバー14内に配置し、上下の真空チャンバー14を閉じ、配管15から真空チャンバー14内の空気を排気した後、袋状の外被材9の開口部を熱溶着することで真空断熱材4を手に入れた。この真空断熱材4には芯材5から発生する皺が3mm以下に抑制されており」とされている所、引用発明も外被材13の構成が、各層の材質及び厚さを含めて一致するものであって、芯材12として実施例5と同様に厚さ10mmの芯材を使用して、真空断熱材とした場合には、実質的に実施例5と同様の皺を有するものと想定される。

(2)相違点ア.について、
(a)刊行物1記載事項(イ)には、引用発明の従来技術に関して、「ラミネートフィルムを真空断熱材の外被材として適用した場合は、ラミネートフィルムが大気圧により芯材に押し付けられるため、芯材と密着して被覆できない余剰のラミネートフィルムはそれ自身が折り重なって無数のしわを形成する。」旨記載されており、引用発明においても、該前提は代わるものでないので、規模の大小はあるとしても、実質的に従来技術と同様の「しわ」が発生するものといえ、相違点ア.は、実質的に相違点ではない。
(b)またさらに、例えば、刊行物2記載事項(ア)に「【0019】
また、真空断熱材の厚みが0.5mmを下回ると、芯材の厚さが不充分であり、優れた断熱性能を確保することが困難になる。」と記載されている様に、真空断熱材の厚みは、断熱性能の観点で大きな厚みが望まれるものである一方、同じく、刊行物2記載事項(ア)に「【0018】
なお、真空断熱材の厚みが5mmを大きく超えるような場合は、芯材の存在しない外被材部分は真空断熱材表面に皺が発生し、成形性およびシール性を確保した真空断熱材が得られない。」と記載されている様に、製造上の問題、他にも、製品重量やコスト等、様々な要因で厚みは制約されるものであることは、当業者に周知の事項である。
そして、引用発明の真空断熱材において、芯材の厚みを上記周知事項を考慮した上で適宜選択することは、当業者が発明を具現化するにあたり通常行う設計事項であり、厚さ10mmの芯材の選択に特段の困難性が存在する様なものではない。
そして、上記(1)に記載した様に、引用発明の外被材13の構成が、各層の材質及び厚さを含めて、本願補正発明の実施例5と一致するものであって、厚さ10mmの芯材を使用した真空断熱材に用いた場合は、実質的に実施例5と同様の皺を有するものと想定されるものであるので、実施例5として例示された程度の規模の皺を前提としても、引用発明の芯材として、厚さ10mmのものを選択して、本願補正発明の相違点ア.に係る発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

(2)相違点イ.について、
上記(1)に記載した様に、引用発明の外被材13の構成が、各層の材質及び厚さを含めて、本願補正発明の実施例5と一致するものであって、実質的に実施例5と同様の引張弾性率および引張強さを有するものと想定されるので、相違点イ.は、実質的に相違点ではない。

(3)総合判断
本願発明の作用効果は、引用発明に対して新たな効果を奏するものとはいえず、作用効果の面からも本願発明と引用発明とが異なる発明と認識されるものでもないので、本願発明は、引用発明ということができる。
もしくは、本願発明の作用効果は、引用発明、刊行物2記載の事項、及び周知技術から当業者であれば予測できた範囲のものである。
したがって、本願発明は、引用発明、刊行物2記載の事項、及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

5.むすび
したがって、本願補正発明は、引用例に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許出願の際独立して特許を受けることができないもの、若しくは、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものであり、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。


第3 本願発明について
1.本願発明
平成24年9月26日付けの手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1?4に係る発明は、平成24年2月15日付けの手続補正書の特許請求の範囲の請求項1?4に記載された事項によって特定されるものと認められるところ、そのうち請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は次のとおりである。
「【請求項1】
内側面に熱溶着層を有するガスバリア性の外被材で芯材を覆って前記外被材の内部を減圧熱シールしてなる真空断熱材において、前記外被材の引張弾性率が190MPa以上650MPa未満であり、かつ、前記外被材の引張強さが40MPa以上100MPa未満である真空断熱材。」

2.引用刊行物
原査定の拒絶の理由に引用された刊行物1とその記載事項は、前記の「第2 2.(1)」に記載したとおりである。

3.対比・判断
ア.引用発明の「シーラント層21」は、本願発明の「熱溶着層」に相当し、
以下同様に、
「芯材12を140℃の乾燥炉で30分間乾燥した後、ラミネートフィルムの三方を熱溶着によりシールして袋状に成形した外被材13に挿入し、減圧チャンバー内で外被材13内部が13Pa以下になるように減圧し、開口部を熱溶着により密閉封止」した構成は、「外被材で芯材を覆って前記外被材の内部を減圧熱シールしてなる」構成に、それぞれ相当する。
引用発明の「外被材13」は、「十分なガスバリア性を確保しつつ、かつ優れた耐ピンホール性を有するラミネートフィルム」であり「内側から順番に、シーラント層21として直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(50μm)、金属箔層22としてアルミニウム箔(6μm)、第一のプラスチックフィルム層29としてエチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂フィルム(12μm)、第二のプラスチックフィルム層24としてナイロンフィルム(25μm)」のものであるので、本願発明の「内側面に熱溶着層を有するガスバリア性の外被材」に相当する。

(2)両発明の一致点
「内側面に熱溶着層を有するガスバリア性の外被材で芯材を覆って前記外被材の内部を減圧熱シールしてなる真空断熱材。」

(3)両発明の形式上の相違点
本願発明は、外被材が「外被材の引張弾性率が190MPa以上650MPa未満であり、かつ、前記外被材の引張強さが40MPa以上100MPa未満である」たのものであるのに対して、引用発明はそのようなものであるか不明な点。

4.形式上の相違点に係る検討
前記「第2 4.(1)」に記載した様に、引用発明の外被材13の構成が、各層の材質及び厚さを含めて、本願発明の実施例5と一致するものであって、実質的に実施例5と同様の引張弾性率および引張強さを有するものと想定されるので、相違点は、実質的に相違点ではない。
また、本願発明の作用効果は、引用発明に対して新たな効果を奏するものとはいえず、作用効果の面からも本願発明と引用発明とが異なる発明と認識されるものでもない。
すると、本願発明は、引用発明ということができる。

5.むすび
したがって、本願発明は、引用例に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
そうすると、このような特許を受けることができない発明を包含する本願は、本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-09-27 
結審通知日 2013-10-01 
審決日 2013-10-23 
出願番号 特願2006-290951(P2006-290951)
審決分類 P 1 8・ 113- Z (E04B)
P 1 8・ 121- Z (E04B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 湊 和也五十幡 直子  
特許庁審判長 中川 真一
特許庁審判官 住田 秀弘
杉浦 淳
発明の名称 真空断熱材  
代理人 内藤 浩樹  
代理人 藤井 兼太郎  
代理人 寺内 伊久郎  
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