• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 取り消して特許、登録 C07C
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 C07C
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 C07C
管理番号 1282894
審判番号 不服2012-25331  
総通号数 170 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-02-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-12-20 
確定日 2014-01-14 
事件の表示 特願2006-288048「超原子価ヨウ素化合物の製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成20年 5月 8日出願公開、特開2008-105962、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成18年10月23日に出願され、平成24年2月27日付けで拒絶理由が通知され、同年4月24日に意見書及び手続補正書が提出され、同年9月28日付けで拒絶査定がされ、同年12月20日に審判請求がされると同時に手続補正書が提出され、平成25年6月28日付けで審尋がされ、同年9月2日に回答書が提出されたものである。
なお、上記出願日からみて、本願に適用される特許法第17条の2の規定は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2の規定である。

第2 平成24年12月20日付け手続補正の適否
1 補正の内容
平成24年12月20日付け審判請求書と同時に提出された手続補正書による手続補正は、特許請求の範囲を補正するものであって、補正前の特許請求の範囲
「【請求項1】
核にヨウ素が結合されていない芳香族化合物と、ヨウ素分子またはヨウ素の金属塩と、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、3,3,3-トリフルオロプロピオン酸、パーフルオロプロピオン酸およびパーフルオロ酪酸からなる群より選択される少なくとも1種の化合物とを、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムおよび過硫酸ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種の酸化剤の存在下にて反応させることを特徴とする超原子価ヨウ素化合物の製造方法。
【請求項2】
前記芳香族化合物は、ベンゼン;炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基、水酸基、フッ素、塩素および臭素からなる群より選択される基を1から3個有するベンゼン;ナフタレン;炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基、水酸基、フッ素、塩素および臭素からなる群より選択される基を1から5個有するナフタレン;アントラセン;炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基、水酸基、フッ素、塩素および臭素からなる群より選択される基を1から7個有するアントラセン;インデン;炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基、水酸基、フッ素、塩素および臭素からなる群より選択される基を1から3個有するインデン;ならびにポリスチレンからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記金属塩は、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化バリウムおよびヨウ化リチウムからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記酸化剤が過硫酸カリウムであることを特徴とする請求項1?3のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項5】
前記酸化剤は、ヨウ素原子1モルを3当量または5当量酸化することを特徴とする請求項1?4のいずれか1項に記載の製造方法。」
(以下「補正前発明1」?「補正前発明5」という。)を、
「【請求項1】
核にヨウ素が結合されていない芳香族化合物と、ヨウ素分子またはヨウ素の金属塩と、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、3,3,3-トリフルオロプロピオン酸、パーフルオロプロピオン酸およびパーフルオロ酪酸からなる群より選択される少なくとも1種の化合物とを、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムおよび過硫酸ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種の酸化剤の存在下にて溶媒中で反応させ、
前記酸化剤は、ヨウ素原子1モルを3当量または5当量酸化し、
前記溶媒は、1,2-ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1,1-トリクロロエタンおよび1,1,2-トリクロロエタンからなる群より選択される少なくともいずれか1つの有機溶媒であることを特徴とする超原子価ヨウ素化合物の製造方法。
【請求項2】
前記芳香族化合物は、ベンゼン;炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基、水酸基、フッ素、塩素および臭素からなる群より選択される基を1から3個有するベンゼン;ナフタレン;炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基、水酸基、フッ素、塩素および臭素からなる群より選択される基を1から5個有するナフタレン;アントラセン;炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基、水酸基、フッ素、塩素および臭素からなる群より選択される基を1から7個有するアントラセン;インデン;炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基、水酸基、フッ素、塩素および臭素からなる群より選択される基を1から3個有するインデン;ならびにポリスチレンからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記金属塩は、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化バリウムおよびヨウ化リチウムからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記酸化剤が過硫酸カリウムであることを特徴とする請求項1?3のいずれか1項に記載の製造方法。」
(以下、「補正後発明1」?「補正後発明4」という。)と補正するものである。

2 補正事項について
上記補正は、次の補正事項a?cからなるものと認められる。
・補正事項a
補正前発明5の発明特定事項の「前記酸化剤は、ヨウ素原子1モルを3当量または5当量酸化」することを補正後発明1における発明特定事項とする。
・補正事項b
補正前発明5を削除。
・補正事項c
補正前発明1において、反応自体が「溶媒中で」起こること及びその溶媒が「1,2-ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1,1-トリクロロエタンおよび1,1,2-トリクロロエタンからなる群より選択される少なくともいずれか1つの有機溶媒である」点を発明特定事項とする。

3 補正の目的
・補正事項a
補正事項aは、補正前発明1における発明特定事項である酸化剤の機能を特定することにより、特許請求の範囲を限定的に減縮することを目的としたものである。
・補正事項b
補正事項bは、請求項の削除を目的としたものである。
・補正事項c
補正事項cは、補正前発明1の反応の場が特定されていなかったところ、溶媒中で反応し、かつその溶媒を特定したものであって、総合的にみると、特許請求の範囲を限定的に減縮することを目的としているといえる。

4 補正の適否
上記補正の目的から、上記各補正事項は、特許法第17条の2第4項の規定に適合する。また、上記補正事項は、出願当初の明細書及び特許請求の範囲に記載された事項内でなされたものであり、特許法第17条の2第3項の規定に適合する。
ここで、上記補正事項に、特許請求の範囲の限定的減縮を目的とする補正が含まれているため、補正後発明1?4における独立特許要件(特許法第17条の2第5項)について検討する。

(1)原査定の理由の概要
原査定の理由は、
「この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

・補正前発明1,2,4,5に対し:引用文献1?3
・補正前発明3-5に対し:引用文献1?4
引用文献1:Org. Letter, 2005年,7(18),3961-3964
引用文献2:Synthesis,2005年,2005(12),1932-1934
引用文献3:特開昭49-014527号公報
引用文献4:特開2000-319209号公報」
というものである。

(2)引用文献1に記載された事項
上記引用文献1には、当審訳にて下記の記載が認められる。
(1a)「セレクトフルオル(当審注:摘記1bの1で示す化学式を有する化合物であり商品名である、以下同じ)を使用することによって、超原子価ヨウ素化合物、例えば、芳香族ヨウ素(III)ジフルオライド、ジアセテート、ジ(トリフルオロアセテート)及びKoserの塩が簡単に調製可能となった。芳香族ヨウ素(III)ジフルオライド及びジアセテートを、対応する芳香族炭化水素とヨウ素分子からワンポット合成することが可能となった。」(1頁、abstract)

(1b)「

」(3962頁左欄)

(1c)「


当審訳:
[表上部]表1 ワンポットでの芳香族-IF_(2)または-I(OAc)_(2)の合成
[表第1行]Substrate=基質、Yield=収率
[表下部]脚注a 4に関する溶媒はCH_(3)CN、5に関する溶媒はCH_(3)CN(AcOH) 脚注b 精製できず」(3962頁右欄)

(1d)「我々は、1(当審注:セレクトフルオル)を化学量論的に2.5当量まで増加させると、芳香族-IF_(2)や芳香族-I(OAc)_(2)が所定の条件下で簡単に合成できることを見いだした。表1(Table 1)に示すように良好な配向性と収率が、1置換、2置換、3置換のベンゼンで得られた。」(3962頁左欄下から4行?右欄2行)

(3)引用文献2に記載された事項
上記引用文献2には、当審訳にて次の事項が記載されている。
(2a)「我々の研究室では、高速で効率的な(ジアセトキシヨード)芳香族化合物の調製方法を発見した。この方法では、酢酸中の対応するヨウ化芳香族化合物を市販の過硫酸カリウムを酸化剤として用いることにより、短時間の反応で高い収率が得られた。結果を表1(Table 1)に示す。濃硫酸またはトリメタンスルホン酸(当審注:トリフルオロメタンスルホン酸の誤記と認められる。)の添加は、(ジアセトキシヨード)芳香族化合物の生成には必須である。」(1932頁右欄26-32行)

(2b)「ヨウ化芳香族化合物から(ジアセトキシヨード)芳香族化合物;一般的手法 K_(2)S_(2)O_(8)(4mmol)が室温(25℃)で10分以上かけてゆっくりと少しずつ、混合液を撹拌しながら加えられた。その混合液は、ヨウ化芳香族化合物(1mmol)、AcOH(5mL)及び濃H_(2)SO_(4)(4mmol)またはCF_(3)SO_(3)H(6mmol)である。その後混合液は、反応終了がTLC分析で確認されるまで室温で撹拌された。1,4-ジヨードベンゼンの場合には、CH_(2)Cl_(2)(3mL)も加えられた。」(1933頁右欄7-13行)

(2c)


当審訳:[表上部]表1 ヨウ化芳香族化合物から(ジアセトキシ)芳香族化合物の調製
[表第1行]試料番号、ヨウ化芳香族化合物、添加剤、時間、収率」(1933頁左欄
[表下部]ヨウ化芳香族化合物(1mmol)の反応は、AcOH(5mL)中でK_(2)S_(2)O_(8)(4mmol)の存在下、25℃で実行された。」(1993頁左欄)

(4)引用文献3に記載された事項
上記引用文献3には、次の事項が記載されている。
(3a)「原料として使用した1,4-ジヨードベンゼンは次のようにして合成した。
氷酢酸100部、水25部中に、ベンゼン7.8部、ヨー素25.4部、過硫酸カリウム31部、濃硫酸4部、四塩化炭素20部を仕込み還流下に30時間反応させる。冷却後水100部で希釈し、ベンゼン50部で3回抽出する。」(8頁左上欄下から11行-下から5行)

(5)引用文献1に記載された発明
引用文献1の上記記載事項のうち、特に表1の5部分を参照する。
I_(2)は分子状ヨウ素、AcOHは酢酸、CH_(3)CNはアセトニトリルであるから、
「アセトニトリル及び酢酸を溶媒として、アルキル置換されたベンゼンと分子状ヨウ素とセレクトフルオルを混合し、反応させることにより、(ジアセトキシヨード)アルキル置換ベンゼンをワンポットで製造する方法」(以下「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。

(6)引用文献2及び3に記載された発明
引用文献2の記載事項のうち、表1の試料番号7番に注目すると、
「酢酸及びジクロロメタンの混合溶媒を用い、1,4-ジヨードベンゼンとトリフルオロメタンスルホン酸とを溶解した液に、過硫酸カリウムを添加し、室温で反応させることにより、1,4-ジ(ジアセトキシヨード)ベンゼンを製造する方法」(以下「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。
また、引用文献3の記載事項から、
「酢酸、水、ベンゼン、ヨウ素、過硫酸カリウム、濃硫酸、四塩化炭素を還流下に反応させることにより、ベンゼンから1,4-ジヨードベンゼンを製造する方法」(以下「引用発明3」という。)が記載されていると認められる。

(7)引用発明1との対比・判断
引用発明1と補正後発明1とを対比する。
引用発明1における「アルキル置換されたベンゼン」「(ジアセトキシヨード)アルキル置換ベンゼン」「アセトニトリル」は、補正後発明1における「核にヨウ素が結合されていない芳香族化合物」「超原子価ヨウ素化合物」「有機溶媒」に相当する。また、(ジアセトキシヨード)アルキル置換ベンゼンにおけるヨウ素は3価の原子価を持つから、ヨウ素原子1モルが3当量酸化されていることは明らかである。そして、摘記(1c)の表1の系列4からみてセレクトフルオルから放出されたフッ素がヨウ素原子を三価に酸化されていることが読み取れるから、セレクトフルオルが酸化剤として機能していることも読み取れることである。
そうすると、両者は
「核にヨウ素が結合されていない芳香族化合物とヨウ素分子と酢酸とを、酸化剤の存在下にて溶媒中で反応させ、
前記酸化剤は、ヨウ素原子1モルを3当量酸化し、
前記溶媒は、有機溶媒である
超原子価ヨウ素化合物の製造方法」(以下「一致点A」という。)で一致し、次の点で相違する。
引用発明1においては、酸化剤としてセレクトフルオルを用い、有機溶媒としてアセトニトリルを用いるのに対し、本願発明においては、酸化剤として過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム及び過硫酸ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種の酸化剤を用い、有機溶媒として、1,2-ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1,1-トリクロロエタンおよび1,1,2-トリクロロエタンからなる群より選択される少なくともいずれか1つの有機溶媒を用いる点(以下「相違点A」という。)。
相違点Aについて検討する。引用発明2及び引用発明3において、核にヨウ素が結合されていない芳香族化合物からワンポットで超原子価ヨウ素化合物を製造する工程における酸化剤や有機溶剤について示唆するものとはいえないから、上記相違点Aがありながら、核にヨウ素が結合されていない芳香族化合物から超原子価ヨウ素化合物が製造可能であるということは、当業者が予測可能なこととは認められない。また、引用発明1のセレクトフルオル(酸化剤)とアセトニトリル(有機溶媒)に代えて、無数の酸化剤と有機溶媒の組み合わせから、核にヨウ素が結合されていない芳香族化合物から超原子価ヨウ素化合物が製造可能な組み合わせを選択した補正後発明1は、引用発明1に対して進歩性を有するものと認められる。また、補正後発明2?4は、補正後発明1を含むものであるから、補正後発明2?4も引用発明1に対して進歩性を有するものである。

(8)引用発明2との対比・判断
引用発明2と補正後発明1とを対比する。
引用発明2の1,4-ジ(ジアセトキシヨード)ベンゼンは、ヨウ素が三価の超原子価ヨウ素化合物に相当するから、両者は
「芳香族化合物と酢酸とを、過硫酸カリウムである酸化剤の存在下に、溶媒中で反応させ、
前記酸化剤は、ヨウ素原子1モルを3当量酸化し、
前記溶媒は、ジクロロメタンである有機溶媒である
超原子価ヨウ素化合物の製造方法」(以下「一致点B」という。)である点で一致する。
引用発明2においては、出発物質が核にヨウ素が結合した芳香族化合物であって、ヨウ素分子またはヨウ素の金属塩が添加されないのに対して、補正後発明1においては、出発物質が核にヨウ素が結合されていない芳香族化合物であって、ヨウ素分子またはヨウ素の金属塩が添加される点(以下「相違点B」という。)で両者は相違する。
一方、引用発明3は言い換えると、出発物質が核にヨウ素が結合されていない芳香族化合物であるベンゼンであって、酸化剤として過硫酸カリウム、有機溶媒として四塩化炭素を用いる、核にヨウ素が結合した芳香族化合物を合成する発明であって、出発物質が核にヨウ素が結合した芳香族化合物である引用発明2とは目的を異にするものであるから、引用発明3を引用発明2に適用する動機付けがあるとはいえない。さらに、引用発明2は室温での反応であるのに対し、引用発明3は還流条件下の反応であり、条件が大きく異なることから、引用発明2に引用発明3を適用することは困難である。
したがって、補正後発明1は、引用発明2に対して進歩性を有するものと認められる。また、補正後発明2?4は、補正後発明1を含むものであるから、補正後発明2?4も引用発明2に対して進歩性を有するものである。

(9)独立特許要件についてのまとめ
補正後発明1?4は、原審で主引用文献とされた引用発明1?3のいずれに基づいても当業者が容易に発明ができたものとは認められず、また、その他に補正後発明1?4について、その出願時に独立して特許を受けることができないとする理由を発見しない。

第3 本願発明
本件補正は上記のとおり、特許法第17条の2第3項ないし第5項の規定に適合するから、本願の請求項1ないし4に係る発明は、本件補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載された事項により特定されるとおりのものである。
そして、本願については、「第2」において検討したとおり、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2013-12-26 
出願番号 特願2006-288048(P2006-288048)
審決分類 P 1 8・ 537- WY (C07C)
P 1 8・ 121- WY (C07C)
P 1 8・ 536- WY (C07C)
最終処分 成立  
前審関与審査官 今井 周一郎  
特許庁審判長 門前 浩一
特許庁審判官 木村 敏康
村守 宏文
発明の名称 超原子価ヨウ素化合物の製造方法  
代理人 特許業務法人原謙三国際特許事務所  
代理人 特許業務法人原謙三国際特許事務所  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ