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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06F
管理番号 1283874
審判番号 不服2013-4155  
総通号数 171 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-03-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-03-04 
確定日 2014-02-12 
事件の表示 特願2007-219277「データ処理システムから離れたところにあるPCIExpress機能カードの機能を実行するためのシステムおよび方法」拒絶査定不服審判事件〔平成20年 3月21日出願公開、特開2008- 65818、請求項の数(8)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成19年8月27日(パリ条約による優先権主張 2006年9月7日、米国)の出願であって、平成24年4月6日付けで拒絶理由が通知され、平成24年7月2日付けで手続補正がなされたが、平成24年10月30日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成25年3月4日に拒絶査定不服審判が請求されたものである。

第2 本願発明
本願の請求項1乃至8に係る発明は、平成24年7月2日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1乃至8に記載された事項により特定される、以下のものである。
「【請求項1】
データ処理システムから離れたところにあるPCI Express(以下、PCI-E)機能カードの機能を実行するためのデータ処理システムであって、
前記PCI-E機能カードが直接接続されるようにされた専用接続ソケットが設置されている、回路基板と、
前記回路基板と比較した場合、離れたところに位置していて、前記回路基板から見た場合、アーキテクチャとしての機能的に前記回路基板上に位置しているように見えて動作するPCI-E機能カードと、
各々がPCI-E機能カードに前記PCI-E機能カードの複数のレーンのうちの1本を通じて接続され、複数のレーンの各々はシリアル信号チャネルである、複数の入出力デバイスと、
を備える、データ処理システム。
【請求項2】
前記データ処理システムがPOSシステム・ユニットである、請求項1に記載のデータ処理システム。
【請求項3】
さらに、
各々が前記複数の入出力デバイスのうちの異なるものに位置付けられている、複数のPCI-Eコネクタと、
前記複数のPCI-Eコネクタの各々が、前記複数のPCI-E機能カードの複数のレーンのうちの異なるものへと接続されている、バスと、
を備える、請求項2に記載のデータ処理システム。
【請求項4】
前記PCI-Eコネクタが、非シールド・ツイスト・ペア・ケーブルを備える、請求項3に記載のデータ処理システム。
【請求項5】
前記PCI-Eコネクタが無線接続を備える、請求項3に記載のデータ処理システム。
【請求項6】
前記PCI-Eコネクタが光ファイバ・ケーブルを備える、請求項3に記載のデータ処
【請求項7】
前記回路基板がマザーボードである、請求項1に記載のデータ処理システム。
【請求項8】
回路基板を含むデータ処理システムから離れたところにあるPCI-E機能カードの機能を実行するための、コンピュータで実施される方法であって、
各々がPCI-E機能カードに前記PCI-E機能カードの複数のレーンのうちの1本を通じて接続されており、複数のレーンの各々はシリアル信号チャネルである、複数の入出力デバイスの1つによって、入力を受け取るステップと、
前記回路基板と比較した場合、離れたところに位置していて、前記回路基板から見た場合、アーキテクチャとしての機能的に前記回路基板上に位置しているように見えて動作するものであって、前記PCI-E機能カードが直接接続されるようにされた専用接続ソケットが設置されているPCI-E機能カードについて、PCI-E機能カードに接続されている複数の入出力デバイスのうちの1つからの入力を転送するステップと、
前記PCT-E機能カードからの入力を、前記PCI-E機能カードに直接接続されるようにされた専用接続ソケットに転送するステップと、
を含む、方法。」

第3 原査定の理由の概要
本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。



刊行物1:米国特許出願公開第2005/0190536号明細書
刊行物2:米国特許出願公開第2006/0160414号明細書
刊行物3:米国特許出願公開第2003/0135418号明細書
刊行物4:国際公開第2006/069190号
刊行物5:特開2005-332396号公報
刊行物6:特開2004-38955号公報
刊行物7:特開2002-251435号公報
刊行物8:特開2003-167647号公報
刊行物9:特開2006-238270号公報
刊行物10:特開2006-107092号公報

なお、平成24年4月6日付けの拒絶理由通知では、刊行物7として「米国特許出願公開第2002/0116218号明細書(特開2002-251435号公報)」と記載されているが、原査定の拒絶の理由として引用された刊行物7が、括弧書きの中に記載された「特開2002-251435号公報」であることは明らかであるので、以下、刊行物7は「特開2002-251435号公報」とする。

第4 当審の判断
1.刊行物の記載事項
(刊行物1)
刊行物1(米国特許出願公開第2005/0190536号明細書)には、図面とともに、次の技術事項が記載されている。
(ア)「[0006] While external expansion capabilities have been available on the PCs for years, they have been plagued by low bandwidth, making them impractical for high data rate devices, such as hard disk drives or graphics adapters. Recent developments have increased bandwidth for external expansion busses making external expansion for most devices on the PC platform possible, however, external expansion capabilities have also attributed to some level of complexity. For example, every external device that is added to the system is individually connected to the PC (or daisy-chained together if IEEE1394) resulting in unwanted desktop clutter and many cables.
[0007] Thus, there is a need for a system and method making expansion of PCs easier and that enables OEMs to deliver an entry-level PC that is upgradeable, while maintaining stability, delivering low acoustics, a compelling industrial design, and that increases consumption of PCs by cost-sensitive buyers. The present invention provides such a solution.」(第1頁左欄第51行?第1頁右欄第10行)(当審訳:[0006] 外部拡張能力は、多年にわたってPCで利用可能でしたが、それらは、低いバンド幅によって悩ませられ、ハードディスク装置あるいはグラフィックス・アダプタのような高いデータレート装置に対しては、実用的ではありませんでした。最近の開発は、外部拡張バスのバンド幅を増やし、そのPCプラットホーム上の大部分の装置に対しての外部拡張を可能にしましたが、しかしながら、外部拡張能力は、ある程度の複雑さに帰することにもなりました。例えば、システムに付加されるすべての外部装置は、個々にPCに接続され(あるいは、もしIEEE1394であるなら、デイジーチェーン方式で接続され)、望まれないデスクトップの取り散らかしと多くのケーブルとをもたらします。
[0007] それで、PCの拡張をより容易にするシステムと方法の要求があり、それは、安定性を維持し、低い音響効果、1つの強制的な工業デザインを配布するとしても、OEMが、初心者レベルの、アップ・グレード可能なPCを出荷することができ、そして、価格に敏感なバイヤーによるPCの消費量を増やします。本発明はこのような解決を提供します。)

(イ)「[0043] Referring now to FIG. 2 there is illustrated a first embodiment of the present invention. The base PC unit 200 may be a sealed-box as described earlier allowing the expansion unit 216 to be the point of differentiation for the OEM. While both USB and IEEE1394 may be used to connect the expansion unit 216 to the base PC unit 200 to satisfy most of the needs described above, it is preferable to utilize PCI Express as a connection between the base PC unit 200 and the expansion unit 216 . The PCI Express specification is described in PCI Express Base 1.0a Specification, published by PCI-SIG, Portland, Oreg., and are incorporated herein by reference in its entirety.
[0044] As shown in FIG. 2 , the base PC unit 200 includes a power supply 202 sized for the power demands of the base unit 200 , a DVD-ROM (removable media) drive 204 , and a processor 205 . A chipset 206 controls the central functions of the base PC unit 200 , including: a cache for instructions, a controller for handling memory, bus interface logic, and data path functions. The chipset 206 preferably incorporates PCI Express. A limited number of PCI Express expansion slots are provided, such as a video slot 208 , and a slot 210 for a bridge card 212 . The bridge card 212 provides a connection for a PCI Express cable 214 that connects to the expansion unit 216 . The PCI Express cable 214 may include x2 to x16 lanes.
[0045] The expansion unit 216 includes its own power supply 218 and ExpressCard slots 220 . ExpressCard is proposed by PCMCIA and is expected to replace CardBus as the preferred solution for I/O technology add-ons to desktops and mobile computers. The ExpressCard slots 220 allow for the addition of wireless cards, and digital media (i.e., flash, removable hard drives, etc.). PCI Express Server I/O Slots 222 provide for additional expansion via cartridges. Cartridges such as an AC 97 5.1, a 5.1 amplifier, hard drives, and microprocessor and USB connections may be added via the PCI Express Server I/O Slots 222 . The expansion unit may also include a DVD±RW drive 224 , and PCI Express expansion slots 226 connected to a PCI Express backplane 230 to accommodate, e.g., a TV tuner, graphics card, or other PCI cards 228 . Optionally, conventional PCI slots may be provided.」(第4頁左欄第4?44行)(当審訳:[0043] 図2を参照すると、本発明の第1実施例が例証されています。ベースPC200は、以前述べたとおり、OEMに対し、拡張ユニット216が区分化された箇所となることを可能にする、密閉された箱であるかもしれません。USB と IEEE1394 の両方が、上記の要求の大部分を満たすために、拡張ユニット216をベースPCユニット200に接続するために使われるかもしれませんが、ベースPCユニット200と拡張ユニット216の間の接続としてPCIエクスプレスを利用することは望ましいことです。PCI エクスプレスの仕様は、オレゴン州ポートランドのPCI - SIG によって発表された、PCIエクスプレス基本仕様1.0aに記述されており、その全部が参照としてここに含まれます。
[0044] 図2に示されるように、ベースPCユニット200は、ベースユニット200の電力要求に応ずるサイズの電力供給202、DVD-ROM (リムーバブル・メディア)ドライブ204、及びプロセッサ205を含みます。 チップセット206は、インストラクションのためのキャッシュ、メモリを取り扱うためのコントローラ、バス・インタフェース・ロジック、そしてデータパス機能を含む、ベースPCユニット200の中央機能を制御します。チップセット206には、好ましくは、PCIエクスプレスを組み込みます。ビデオ・スロット208、そしてブリッジカード212のためにスロット210のような、限定された数のPCIエクスプレス拡張スロットが提供されます。ブリッジカード212は、拡張ユニット216と接続するPCIエクスプレス・ケーブル214のための接続を提供します。PCI エクスプレス・ケーブル214は、x2 から x16 のレーンを含むかもしれません。
[0045] 拡張ユニット216は、それ自身の電力供給218と、ExpressCardスロット220を含みます。ExpressCardはPCMCIAによって提案されて、そしてデスクトップとモバイルコンピュータに対し、I/O 技術アドオンのために望ましいソリューションとして、CardBusを置き換えることが予想されています。ExpressCardスロット220は、無線カードと、デジタルメディア(すなわち、フラッシュ・リムーバル・ハードドライブなど)の付加を可能にします。PCIエクスプレス・サーバI/O スロット222は、カートリッジを経由して、追加の拡張を提供します。AC 97 5.1、5.1のアンプ、ハード・ドライブ、そしてマイクロプロセッサ及びUSB接続のようなカートリッジが、PCIエクスプレス・サーバI/Oスロット222を経由して追加されるかも知れません。拡張ユニットは、DVD±RWドライブ224と、例えばテレビチューナ、グラフィックス・カード、又は他のPCIカード228を収容するためにPCIエクスプレス・バックプレーン230に接続されたPCIエクスプレス拡張スロット226とを含むかも知れません。オプションとして、従来の PCIのスロットが提供されるかもしれません。)

上記記載事項及び図面より、刊行物1には、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されているものと認められる。
「PCの拡張をより容易にするシステムであって、ベースPC200は密閉された箱であり、ベースPCユニット200と拡張ユニット216の間の接続としてPCIエクスプレスを利用し、
ベースPCユニット200は、ベースユニット200の電力要求に応ずるサイズの電力供給202、DVD-ROM (リムーバブル・メディア)ドライブ204、及びプロセッサ205を含み、チップセット206は、インストラクションのためのキャッシュ、メモリを取り扱うためのコントローラ、バス・インタフェース・ロジック、そしてデータパス機能を含む、ベースPCユニット200の中央機能を制御し、
チップセット206にはPCIエクスプレスを組み込み、
ビデオ・スロット208、そしてブリッジカード212のためのスロット210のような、限定された数のPCIエクスプレス拡張スロットが提供され、
ブリッジカード212は、拡張ユニット216と接続するPCIエクスプレス・ケーブル214のための接続を提供し、PCI エクスプレス・ケーブル214は、x2 から x16 のレーンを含み、
拡張ユニット216のPCIエクスプレス・サーバI/Oスロット222は、カートリッジを経由して、追加の拡張を提供し、AC 97 5.1、5.1のアンプ、ハード・ドライブ、そしてマイクロプロセッサ及びUSB接続のようなカートリッジが、PCIエクスプレス・サーバI/Oスロット222を経由して追加され、
拡張ユニット216は、例えばテレビチューナ、グラフィックス・カード、又は他のPCIカード228を収容するためにPCIエクスプレス・バックプレーン230に接続されたPCIエクスプレス拡張スロット226を含む、
システム。」

(刊行物2)
刊行物2(米国特許出願公開第2006/0160414号明細書)には、次の技術事項が記載されている。
(ウ)「[0021] Referring to FIG. 2 , which is a topside view illustrating a motherboard according to the preferred embodiment of the present invention. The motherboard 200 of the embodiment includes a PCI Express x16 slot 210 , a chipset 220 , a PCI Express slot 230 and a supporter 240 . The PCI Express x16 slot 210 is used for accepting a first interface card, such as graphics card or display card of PCI Express interface.」(第2頁左欄第53?60行)(当審訳:[0021] 図2を参照すると、それは本発明の望ましい実施例に従ったマザーボードを上部から見た瞰図です。実施例のマザーボード200は、 PCI エクスプレス x16 のスロット210、チップセット220、 PCI エクスプレスのスロット230、及びサポータ240を含みます。PCI エクスプレス x16 のスロット210は、 PCI エクスプレス・インタフェースのグラフィックス・カードあるいはディスプレイカードのような、第1のインタフェースカードを受け入れるために使われます。)

(刊行物3)
刊行物3(米国特許出願公開第2003/0135418号明細書)には、次の技術事項が記載されている。
(エ)「[0023] Referring now to FIG. 1 , an exemplary point-of-sale (POS) system 100 , in accordance with some embodiments of the present invention, comprises a POS host terminal or register 105 , which may be a legacy POS terminal or POS cash register, and a plurality of peripheral devices 110 , 115 , 120 , 125 , 130 , which are connected to the POS host terminal. ・・・(中略)・・・It should be understood that, as used herein, #peripheral device# means any processing device that is connected to a POS host terminal or register via a communication medium and/or interface. ・・・(中略)・・・The communication medium and/or communication interface may be, for example, but is not limited to, a wireless medium, a wireline medium, a networked interface, such as a local and/or wide area network, a direct interface, such as a serial/parallel port interface and/or a PCMCIA interface, and a bus interface, such as a universal serial bus (USB) connection and/or peripheral component interconnect (PCI). (第2頁右欄第19?44行)(当審訳:[0023] 今、図1を参照すると、典型的な売り場(POS)システム100は、本発明の若干の実施例に従って、旧式なPOS端末あるいはPOSキャッシュ・レジスターからなるPOSホスト端末と、該POSホスト端末に接続された多数の周辺装置110、115、120、125、130から構成されています。・・・(中略)・・・ ここに使われるように、「周辺装置」とは、通信媒体及び/又はインタフェースによってPOSホスト端末あるいはレジスタに接続しているどんな処理装置でも意味することが理解されるべきです。・・・(中略)・・・ 通信媒体及び/又は通信インタフェースは、例えば、無線媒体、地上通信線媒体、ローカル及び/又は広域ネットワークのようなネットワーク・インタフェース、シリアル/パラレルポート・インタフェース及び/又は PCMCIAインタフェースのような直接インタフェース、そしてユニバーサルシリアルバス(USB)接続及び/又は周辺機器コンポーネント・インタフェヘース(PCI)のような、バス・インタフェースかも知れませんが、これらに限定されません。)

(刊行物4)
刊行物4(国際公開第2006/069190号)には、次の技術事項が記載されている。
(オ)「In Figure 2, the interconnection between modules in the expansion slots 26a,b and the blades 22a,b is shown schematically in accordance with a first configuration. Each blade 22a,b is coupled to the midplane 30 via connectors 32a,b. The expansion slots 26a,b are also shown coupled to the midplane 30 via connectors 34a,b. The blades 22a,b can thus communicate with modules installed in the expansion slots 26a,b across the midplane 30. In this configuration, two I/O modules 36a and 36b are shown installed within the expansion slots 26a and 26b respectively and thus communicate with the blades 22a,b separately via the midplane 30.
In accordance with a preferred embodiment, the blades 22a,b and I/O modules 36a,b communicate via PCI Express buses - though it will be understood that PCI Express is only one example of many different types of busses that could be employed. (PCI Express is described in the PCI-SIG document PCI Express Base Specification 1.0a and accompanying documentation.) Each blade 22a,b includes a PCI Express switch 38a,b that drives a PCI Express bus 40a,b to and from blade CPU and I/O resources. The switches 38a,b split each PCI Express bus 40a,b into two PCI Express buses. One PCI Express bus 42a,b is coupled to the corresponding expansion slot 26a,b. The other PCI Express bus 44 is coupled to the other blade and is not used in this configuration - thus it is shown dotted. The I/O modules 36a,b are PCI Express cards, including PCI Express controllers 46a,b coupled to the respective bus 42a,b. Each I/O module 36a,b includes I/O logic 48a,b coupled to the PCI Express controller 46a,b for interfacing between the PCI Express bus 42a,b and various interfaces 50a,b such as one or more Fibre Channel ports, one or more Ethernet ports, etc. depending on design requirements. Furthermore, by employing a standard bus interface such as PCI Express, off-the-shelf PCI Express cards may be employed as needed to provide I/O functionality with fast time to market.」(第3頁第24行?第4頁第19行)(パテントファミリーである、特表2008-524725号公報の第【0009】?【0010】段落に基づく翻訳: 図2において、拡張スロット26a,b及びブレード22a,bにおけるモジュール間の相互接続が第一構成に従って概略的に示される。各ブレード22a,bはコネクタ23a,bを介して中間板30に接続される。拡張スロット26a,bもコネクタ34a,bを介して中間板30に結合される。従って、ブレード22a,bは拡張スロット26a,bに配置されるモジュールと、中間板を介して通信する。この構成において、二つのI/Oモジュール36a及び36bは拡張スロット26a及び26bに各々設置されることが示され、従って中間板30を介して個別にブレード22a,bと各々通信する。
好適な実施形態に従って、ブレード22a,b及びI/Oモジュール36a,bは、PCIエクスプレスを介して通信可能であるが、PCIエクスプレスは採用され得る数多くの異なるタイプのバスの一例に過ぎないことは理解されるであろう。(PCIエクスプレスは「PCIエクスプレス基本詳細1.0a」及び添付文書に記載されている。)各ブレード22a,bは、PCIエクスプレス・バス40a,bとCPU及びI/Oリソースとを双方向に接続するPCIエクスプレス・スイッチ38a,bを含む。スイッチ38a,bは各PCIエクスプレス・バス40a,bを二つのPCIエクスプレス・バスに分離する。あるPCIエクスプレス・バス42a,bは対応する拡張スロット26a,bに結合される。他のPCIエクスプレス・バス44は別のブレードに結合され、この構成では利用されないので、点線で示される。I/Oモジュール36a,bはPCIエクスプレス・カードであり、各バス42a,bに結合されるPCIエクスプレス・コントローラ46a,bを含む。各I/Oモジュール36a,bはPCIエクスプレス・コントローラ46a,bに結合されるI/O論理48a,bを含み、PCIエクスプレス・バス42a,bと、必要とされる設計に依存して一つ以上のファイバー・チャンネル・ポート、一つ以上のイーサーネット・ポート等のような様々なインターフェイス50a,bとの間のインターフェイスとなる。更に、PCIエクスプレスのような標準的なバス・インターフェイスを採用することにより、既成のPCIエクスプレス・カードが必要に応じて採用されて、短い製品化までの時間でI/O機能を提供する。)

また、刊行物4の図3には、expansion slots 26a,b(拡張スロット26a,b)を利用するための別構成が示され、a single shared resource 60 (一つの共有リソース60)がexpansion slots 26a,b(拡張スロット26a,b)の両者に挿入され、且つblades 22a,b(ブレード22a,b)により共有されることが示されている。

(刊行物5)
刊行物5(特開2005-332396号公報)には、次の技術事項が記載されている。
(カ)「【0011】
図1を参照すると、PCIエキスプレスアドバンスドスイッチングプロトコル中に周辺機器情報をカプセル化して経路設定するために複数の処理サブシステム12および中央化された周辺機器通信装置14を有する情報処理システムがブロック図で示されている。例えば、情報処理システム10はネットワーク情報を処理する複数の処理サブシステムブレード12を有するブレードサーバである。処理サブシステム12はプロセッサ16とノースブリッジ18とを含み、そのノースブリッジ18はPCIエキスプレスのようなベースプロトコルを使用して周辺機器に通信するための情報を発生し、メモリおよびファームウエアのような情報の処理を助ける他のコンポーネントを含んでいる。情報処理システム10の周辺機器は、PCIエキスプレス適合バックプレーンバス26により直接通信するPCIエキスプレスAS装置20と、バックプレーンバス26により通信するためのPCIエキスプレスASプロトコルにおいてPCIエキスプレス情報をカプセル化するための関連するアドバンスドスイッチングブリッジ24を有するPCIエキスプレス装置22とを有している。周辺機器情報は選択された処理サブシステム12とバックプレーンバス26上の選択された装置20または22との間で経路設定され、アドレス情報はPCIエキスプレスアドバンスドスイッチングは結合ヘッダ中に含まれている。」(第6頁第23?38行)

(刊行物6)
刊行物6(特開2004-38955号公報)には、次の技術事項が記載されている。
(キ)「【0015】
ベースボード102は、1つ以上のネットワーク120及びサービス122に接続可能である。ネットワーク120には例えば、VMEバス、周辺装置相互接続(PCI及びPCI-X)、ラピッドIO(商標)、シリアルラピッドIO(商標)、PCIエクスプレス(商標)、インフィニバンド(商標)、ハイパートランスポート(商標)、ファイバーチャンネル(商標)、イーサネット(商標)ネットワーク等が含まれ得るが、これらに限定されない。サービス122は、サービスをそのとき使用している、又は使用することが期待される1つ以上のエンティティに有用ないくつかの機能をカプセル化したものであってもよい。サービスは、情報へのアクセスを提供するか、或いはある計算を実行可能である。サービス122はさらに、人間であるユーザが所望する機能性を提供する。」(第4頁第13?22行)

(ク)「【0018】
コンピュータシステム100はさらに、ベースボード102と接続されるようにデザインされている1つ以上の拡張カード104を含み得る。本発明の一実施形態において拡張カード104は、当業者に公知の交換ファブリックネットワーク規格106を少なくとも使用するベースボード102と接続される。例えば、交換ファブリックネットワーク規格106には少なくとも、シリアルラピッドIO(商標)、PCIエクスプレス(商標)、インフィニバンド(商標)、ハイパートランスポート(商標)、ファイバーチャンネル(商標)、イーサネット(商標)のネットワーク規格が含まれ得る。イーサネットには例えば、10Gbpsイーサネット、100Gbpsイーサネット、10Gbpsアタッチメントユニットインターフェース(XAUI)等のバリエーションをこれらに限定されることなく含み得る。」(第4頁第38?48行)

(刊行物7)
刊行物7(特開2002-251435号公報)(第【0054】段落、図7)には、携帯型電子端末(携帯電話60)とPOS端末1との通信にBlueTooth等の無線通信を用いることが記載されている。

(刊行物8)
刊行物8(特開2003-167647号公報)(第【0030】段落)には、無線LANカード10のコネクタをPCIスロット50に受容結合されることが記載されている。

(刊行物9)
刊行物9(特開2006-238270号公報)(第【0028】、【0029】段落)には、コンピュータ10のPCIコネクタに接続するインターフェースを備えた無線LANデバイスが記載されている。

(刊行物10)
刊行物10(特開2006-107092号公報)(第【0061】段落)には、PCIバスに無線通信用デバイスとしての無線式LAN(W-LAN)を接続することが記載されている。

2.対比・判断
(本願の請求項1に係る発明について)
そこで、本願の請求項1に係る発明と引用発明1とを比較する(なお、下線は、対比を明確にするために当審にて付与したものである。)。
引用発明1における「ベースPCユニット200」は、「ベースユニット200の電力要求に応ずるサイズの電力供給202、DVD-ROM (リムーバブル・メディア)ドライブ204、及びプロセッサ205を含み、チップセット206は、インストラクションのためのキャッシュ、メモリを取り扱うためのコントローラ、バス・インタフェース・ロジック、そしてデータパス機能を含む、ベースPCユニット200の中央機能を制御」しているから、本願の請求項1に係る発明の「データ処理システム」に相当する。
次に、引用発明1における「拡張ユニット216」は、「AC 97 5.1、5.1のアンプ、ハード・ドライブ、そしてマイクロプロセッサ及びUSB接続のようなカートリッジが、PCIエクスプレス・サーバI/Oスロット222を経由して追加され」、また、「例えばテレビチューナ、グラフィックス・カード、又は他のPCIカード228を収容するためにPCIエクスプレス・バックプレーン230に接続されたPCIエクスプレス拡張スロット226を含」んでいる。
そして、引用発明1の「拡張ユニット216」は、「x2 から x16 のレーンを含」む「PCI エクスプレス・ケーブル214」によって、「密閉された箱」である「ベースPC200」と接続されているから、引用発明1における「拡張ユニット216」と、本願の「データ処理システムから離れたところにあるPCI Express(以下、PCI-E)機能カード」とは、「データ処理システムから離れたところにあるPCI Express(以下、PCI-E)機能部」の点で共通する。
次に、引用発明1の「拡張ユニット216」により、「ベースPCユニット200」に「追加の拡張を提供」することと、本願の請求項1に係る発明の「PCI Express(以下、PCI-E)機能カードの機能を実行する」こととは、「PCI Express(以下、PCI-E)機能部の機能を実行する」点で共通する。
次に、引用発明1では「チップセット206にはPCIエクスプレスを組み込み、ビデオ・スロット208、そしてブリッジカード212のためにスロット210のような、限定された数のPCIエクスプレス拡張スロットが提供され」ているから、引用発明1における「限定された数のPCIエクスプレス拡張スロット」のうち、「拡張ユニット216と接続するPCIエクスプレス・ケーブル214のための接続を提供」する「ブリッジカード212のためのスロット210」と、本願の請求項1に係る発明の「前記PCI-E機能カード」、つまり「データ処理システムから離れたところにあるPCI Express(以下、PCI-E)機能カード」が「直接接続されるようにされた専用接続ソケット」とは、「データ処理システムから離れたところにあるPCI Express(以下、PCI-E)機能部が接続される、PCI-E機能カード用の専用接続ソケット」の点で共通する。
次に、引用発明1の「ベースPCユニット200」おいて、「ビデオ・スロット208、そしてブリッジカード212のためにスロット210のような、限定された数のPCIエクスプレス拡張スロット」が回路基板に設置されていることは、技術的に明らかである。
次に、引用発明1の「拡張ユニット216」は、「PCIエクスプレス・ケーブル214」により、「密閉された箱」の「ベースPCユニット200」と接続されているが、その「PCIエクスプレス・ケーブル214」は、具体的には、「ベースPCユニット200」の「限定された数のPCIエクスプレス拡張スロット」の一つである「スロット210」に「ブリッジカード212」を経由して接続されている。
そして、上記のとおり、「PCIエクスプレス拡張スロット」が回路基板に設置されていることは、技術的に明らかであるから、このような引用発明1の「拡張ユニット216」と、本願の請求項1に係る発明の「前記PCI-E機能カードが直接接続されるようにされた専用接続ソケットが設置されている、回路基板と、前記回路基板と比較した場合、離れたところに位置していて、前記回路基板から見た場合、アーキテクチャとしての機能的に前記回路基板上に位置しているように見えて動作するPCI-E機能カード」とは、「PCI-E機能カード用の専用接続ソケットが設置されている、回路基板と、前記回路基板と比較した場合、離れたところに位置しているPCI-E機能部」の点で共通する。
次に、引用発明1において、「PCI エクスプレス・ケーブル214は、x2 から x16 のレーンを含み」、「拡張ユニット216のPCIエクスプレス・サーバI/Oスロット222は、カートリッジを経由して、追加の拡張を提供し、AC 97 5.1、5.1のアンプ、ハード・ドライブ、そしてマイクロプロセッサ及びUSB接続のようなカートリッジが、PCIエクスプレス・サーバI/Oスロット222を経由して追加され、拡張ユニット216は、例えばテレビチューナ、グラフィックス・カード、又は他のPCIカード228を収容するためにPCIエクスプレス・バックプレーン230に接続されたPCIエクスプレス拡張スロット226を含」んでいる。
そして、「PCIエクスプレス」の各レーンがシリアル信号チャネルであることは、刊行物1の摘記事項(イ)で引用されている「オレゴン州ポートランドのPCI - SIG によって発表された、PCIエクスプレス基本仕様1.0a」より明らかであるから、引用発明1の「PCIエクスプレス・サーバI/Oスロット222」又は「PCIエクスプレス・バックプレーン230に接続されたPCIエクスプレス拡張スロット226」に接続される、「PCの拡張」のための「I/O」機器と、本願の請求項1に係る発明の「各々がPCI-E機能カードに前記PCI-E機能カードの複数のレーンのうちの1本を通じて接続され、複数のレーンの各々はシリアル信号チャネルである、複数の入出力デバイス」とは、「各々がPCI-E機能部に前記PCI-E機能部のレーンを通じて接続され、レーンの各々はシリアル信号チャネルである、複数の入出力デバイス」の点で共通する。

すると、本願の請求項1に係る発明と、引用発明1とは、次の点で一致する。
(一致点)
データ処理システムから離れたところにあるPCI Express(以下、PCI-E)機能部の機能を実行するためのデータ処理システムであって、
データ処理システムから離れたところにあるPCI Express(以下、PCI-E)機能部が接続される、PCI-E機能カード用の専用接続ソケットが設置されている、回路基板と、
前記回路基板と比較した場合、離れたところに位置しているPCI-E機能部と、
各々がPCI-E機能部に前記PCI-E機能部のレーンを通じて接続され、レーンの各々はシリアル信号チャネルである、複数の入出力デバイスと、
を備える、データ処理システム。

また、両者は次の点で相違する。
<相違点1>
本願の請求項1に係る発明では、「データ処理システム」の「回路基板」に「設置」された「専用接続ソケット」に、「前記回路基板と比較した場合、離れたところに位置していて」、「データ処理システムから離れたところにあるPCI Express(以下、PCI-E)機能カード」が「直接接続されるようにされ」ているのに対し、引用発明1では、「PCIエクスプレス拡張スロット」の一つである「スロット210」が、「ベースPCユニット200」の回路基板に設置されていることは技術的に明らかであって、該「スロット210」に、「密閉された箱」である「ベースPC200」と接続されている(言い換えると、「ベースPCユニット200」から離れたところに位置している)「拡張ユニット216」が、「PCI エクスプレス・ケーブル214」と「ブリッジカード212」とを経由して接続されているものの、引用発明1の「拡張ユニット216」は、「ベースPCユニット200」の「PCIエクスプレス拡張スロット」である「スロット210」に「直接接続されるようにされ」ている「PCI-E機能カード」ではない点。

<相違点2>
本願の請求項1に係る発明では、「PCI-E機能部」である「PCI-E機能カード」が、「前記回路基板から見た場合、アーキテクチャとしての機能的に前記回路基板上に位置しているように見えて動作する」のに対し、引用発明1では、「PCI-E機能部」である「拡張ユニット216」が、「ベースPCユニット200」に用いられていることが技術的に明らかな「回路基板」に対し、「ブリッジカード212」及び「PCIエクスプレス・ケーブル214」とを経由して接続されているので、「PCI-E機能部」である「拡張ユニット216」は、アーキテクチャ的には「ブリッジ」を介して接続されているといえ、「ベースPCユニット200」に用いられていることが技術的に明らかな「回路基板」に対し、「前記回路基板から見た場合、アーキテクチャとしての機能的に前記回路基板上に位置しているように見えて動作する」ものとはいえない点。

<相違点3>
本願の請求項1に係る発明では、「PCI-E機能部」である「PCI-E機能カード」において、「複数の入出力デバイス」の「各々」が「複数のレーンのうちの1本を通じて接続され」ているのに対し、引用発明1では、「PCI-E機能部」である「拡張ユニット216」が「x2 から x16 のレーンを含」み、「PCの拡張」のための「I/O」機器が、その「PCIエクスプレス・サーバI/Oスロット222」又は「PCIエクスプレス・バックプレーン230に接続されたPCIエクスプレス拡張スロット226」に接続されるものの、「I/O」機器の「各々」が「PCIエクスプレス・サーバI/Oスロット222」又は「PCIエクスプレス・バックプレーン230に接続されたPCIエクスプレス拡張スロット226」と「x2 から x16 のレーン」のうちの1本を通じて接続されているか明らかでない点。

そこで、以下、上記相違点について検討する。
<相違点1>について:
原査定の拒絶の理由に引用された刊行物2?10の記載事項について検討すると、前記「1.刊行物の記載事項」「(刊行物2)」に摘記したとおり、刊行物2には、「マザーボード200上のPCI エクスプレス x16 のスロット210」が開示されているに過ぎない。
以下、同様に、刊行物3には、「POSホスト端末と、該POSホスト端末に接続された多数の周辺装置」との接続に「ネットワーク」接続、「直接インタフェース」接続、「バス・インタフェース」を用いることが開示されているに過ぎない。
刊行物4には、「ブレード」が、「拡張スロット」に配置される「I/Oモジュール」と、中間板を介して、PCIエクスプレス・バスにより通信することが開示されているに過ぎない。
刊行物5には、「情報処理システム10の周辺機器」が「情報処理システム10」と「PCIエキスプレス適合バックプレーンバス26」により通信することが開示されているに過ぎない。
刊行物6には、「拡張カード104」が、「PCIエクスプレス(商標)」を使用する「ベースボード102」と接続されることが開示されているに過ぎない。
刊行物7には、携帯型電子端末(携帯電話60)とPOS端末1との通信にBlueTooth等の無線通信を用いることが開示されているに過ぎない。
刊行物8?10には、PCIバスに、コネクタやスロットを介して無線LANカード等の無線通信用デバイスを接続することが開示されてるに過ぎない。

よって、刊行物2?10には、相違点1に係る本願の請求項1に係る発明の発明特定事項である、「データ処理システム」の「回路基板」に「設置」された「専用接続ソケット」に、「前記回路基板と比較した場合、離れたところに位置していて」、「データ処理システムから離れたところにあるPCI Express(以下、PCI-E)機能カード」が「直接接続されるようにされ」ている点について、開示も示唆もされていない。

したがって、相違点1については、引用発明1及び刊行物2?10に記載された技術事項に基づいて、当業者が容易になし得たものとはいえない。

<相違点2>について:
拡張カードをマザーボート上のPCI Expressスロットと接続する際、拡張カードの端子と該PCI Expressスロットの対応する端子とをフレキシブルケーブルにより直接接続することは、例えば市販の「フレキシブル・エクステンダ」(PCI EXPRESS Bus Extenders .... Bus Isolation, Regular, Tall, Right Angle and Wearout extenders....<URL:https://web.archive.org/web/20041021012048/http://www.adexelec.com/pciexp.htm>の「PE-FLEX1, PE-FLEX4, PE-FLEX8and PE-FLEX16 are flexible extenders for PCI Express X1, X4, X8 and X16 buses. 」参照。)に見られるように、周知の技術である。
よって、引用発明1において、「PCI-E機能部」である「拡張ユニット216」を、「ベースPCユニット200」の「限定された数のPCIエクスプレス拡張スロット」の一つである「スロット210」に「PCIエクスプレス・ケーブル214」によって接続する際、両者を「ブリッジカード212」を経由させずに直接接続し、「PCI-E機能部」である「拡張ユニット216」が「ベースPCユニット200」に用いられていることの明らかな「回路基板」から見た場合、アーキテクチャとしての機能的に前記回路基板上に位置しているように見えて動作するようにして、上記相違点2に係る本願の請求項1に係る発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

<相違点3>について
ラップトップ・コンピュータのためのドッキング・ステーションにおいて、「I/O」を、複数のレーンのうちの1本を通じて接続することは、例えば、EXPRESS APPS、PLX TECHNOLOLY、Issue No.31、March 2006、ExApp31_Docking_Stations_Apps.doc(<URL:http://www.plxtech.com/files/pdf/apps/ExApps31_Docking_Stations.pdf>より入手)に、「An example of the PEX 8508 switch in a PCIe-based docking station application is shown below. In this example, the PEX 8508 connects to the docking connector (connector interface will vary from design to design) via a x4 upstream port. On the other end, the docking connector will connect to a x4 PCIe port on the laptop’s motherboard. The PEX 8508’s downstream ports will fan out to an Express Card, a PCIe slot, and another I/O via x1 lanes.」(第2頁第18?24行)(当審訳:PCIe ベースのドッキング・ステーションの応用におけるPEX 8508スイッチの例が以下に示されます。この例で、 PEX 8508は 、x4 のアップストリーム・ポートを経由してドッキング・コネクター(コネクター・インタフェースは、設計ごとに変わるでしょう)に接続します。反対側では、ドッキング・コネクターは、ラップトップのマザーボードのx4 PCIe ポートに接続するでしょう。8508のダウンストリーム・ポートは、x1レーンを経由して、エクスプレスカード、PCIe のスロット、及びもう1つI/Oへと扇形に広がるでしょう。)とに記載されているとおり、周知技術である。
そして、刊行物1第[0046]段落に「[0046]Referring now to FIG. 3 , in accordance with another embodiment, a mobile computer 236 may serve as the base PC unit, and an expansion unit 232 includes a docking connector 238 connected via PCI Express.」(第4頁左欄第45?48行)(当審訳:今、図3を参照すると、もう1つの実施例に従って、モバイルコンピュータ236がベースPCユニットとして働き、そして拡大ユニット232は、PCI エクスプレスを経由して接続されるドッキング・コネクター238含みます。)と記載されていることからみて、ラップトップ・コンピュータのための周知のドッキング・ステーションは、コンピュータの機能を拡張するための機器である点で引用発明1の「拡張ユニット216」と同じ技術分野に属するといえる。
よって、引用発明1において、上記周知技術を適用し、引用発明1の「x2 から x16 のレーンを含」む、「PCI-E機能部」である「拡張ユニット216」において、その「PCIエクスプレス・サーバI/Oスロット222」又は「PCIエクスプレス・バックプレーン230に接続されたPCIエクスプレス拡張スロット226」に接続される「I/O」機器の「各々」が、「PCI-E機能部」である「拡張ユニット216」に含まれる該「x2 から x16 のレーン」のうちの1本を通じて接続されるようにして、相違点3に係る本願の請求項1に係る発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

以上のとおり、引用発明1にも、刊行物2?10にも、本願の請求項1に係る発明の発明特定事項である、「データ処理システム」の「回路基板」に「設置」された「専用接続ソケット」に、「前記回路基板と比較した場合、離れたところに位置していて」、「データ処理システムから離れたところにあるPCI Express(以下、PCI-E)機能カード」が「直接接続されるようにされ」ている点が開示も示唆もされていないから、本願の請求項1に係る発明は、引用発明1及び刊行物2?10に記載された技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

(請求項2?7に係る発明について)
本願の請求項2?7に係る発明は、本願の請求項1に係る発明の発明特定事項に、さらなる発明特定事項を追加して限定したものであるから、上記(請求項1に係る発明について)にて述べたのと同様の理由により、引用発明1及び刊行物2?10に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

(請求項8に係る発明について)
本願の請求項8に係る発明は、「データ処理システム」に係る本願の請求項1に係る発明を、「入出力デバイス」からの「入力」の観点から「方法」として表現したものである。
そして、本願の請求項8に係る発明についても、上記(請求項1に係る発明について)にて述べたのと同様の理由により、引用発明1及び刊行物2?10に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

第5 むすび
以上のとおり、本願の請求項1?8に係る発明は、引用発明1及び刊行物2?10に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとすることができないから、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2014-01-27 
出願番号 特願2007-219277(P2007-219277)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G06F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 坂東 博司  
特許庁審判長 清水 稔
特許庁審判官 和田 志郎
山田 正文
発明の名称 データ処理システムから離れたところにあるPCIExpress機能カードの機能を実行するためのシステムおよび方法  
代理人 酒井 宏明  

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