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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H04M
管理番号 1284076
審判番号 不服2013-5677  
総通号数 171 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-03-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-03-27 
確定日 2014-02-18 
事件の表示 特願2010-503278「モバイル・ユニットの親による管理」拒絶査定不服審判事件〔平成20年10月23日国際公開、WO2008/128203、平成22年 7月15日国内公表、特表2010-524409、請求項の数(24)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1.手続の経緯
本願は、2008年 4月14日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2007年 4月13日、(US)米国、2008年 4月11日、(US)米国)を国際出願日とする出願であって、平成24年11月21日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、平成25年 3月27日付けで審判請求がなされるとともに、同日付けで手続補正がなされたものである。

第2.補正の適否
1.新規事項の有無、補正の目的要件
平成25年 3月27日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)は、本件補正前の平成24年 7月24日付け手続補正書の特許請求の範囲の【請求項1】乃至【請求項52】に記載された
「【請求項1】
モバイル・デバイス上でのコンテンツ閲覧を管理するための方法であって、
コンテンツのレーティングを、セキュア・ストレージに保持されたしきい値と比較することと、
前記コンテンツのレーティングと、前記保持されたしきい値との比較結果に基づいて、前記コンテンツが閲覧可能かどうかを定式化することと、
前記コンテンツをサービス・プロバイダから受信することと、
前記コンテンツを認証することと
を備える方法。
【請求項2】
前記セキュア・ストレージをしきい値に関してプログラムするコマンド・セットを受信することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記受信したコマンド・セットにしたがって前記セキュア・ストレージをプログラムすることをさらに備える請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記しきい値を含む要求書を送信することをさらに備え、
前記プログラムするコマンド・セットは、前記要求書に含まれるしきい値に基づく請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記要求書を収集することをさらに備える請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記収集された要求書は、コンテンツ・サービス・プロバイダから提供される請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記コンテンツが閲覧可能かを定式化することであって、前記比較が好結果である場合、前記コンテンツが閲覧されることを許可し、前記比較が好結果ではない場合、前記コンテンツが閲覧されることを拒否することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項8】
好結果の比較とは、前記コンテンツのレーティングが、前記しきい値以下であるか、あるいは、前記しきい値未満である請求項7に記載の方法。
【請求項9】
無線通信システムにおいて動作する装置であって、
コンテンツのレーティングを、セキュア・ストレージに保持されたしきい値と比較し、前記コンテンツのレーティングと、前記保持されたしきい値との比較結果に基づいて、前記コンテンツが閲覧可能かどうかを定式化し、前記コンテンツをサービス・プロバイダから受信し、前記コンテンツを認証するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリと
を備える装置。
【請求項10】
前記セキュア・ストレージを前記しきい値に関してプログラムするコマンド・セットを取得する受信機をさらに備える請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記受信したコマンド・セットにしたがって、前記セキュア・ストレージを符号化するプログラマをさらに備える請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記しきい値を含む要求書を送信する送信機をさらに備え、
前記プログラムするコマンド・セットは、前記要求書に含まれるしきい値に基づく請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記要求書を収集するコレクタをさらに備える請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記収集された要求書は、コンテンツ・サービス・プロバイダから提供される請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記比較が好結果である場合、前記コンテンツが閲覧されることを許可し、前記比較が好結果ではない場合、前記コンテンツが閲覧されることを拒否するインプリメンタをさらに備える請求項9に記載の装置。
【請求項16】
好結果の比較とは、前記コンテンツのレーティングが、前記しきい値以下であるか、あるいは、前記しきい値未満である請求項15に記載の装置。
【請求項17】
モバイル・デバイス上での遠隔コンテンツの閲覧を容易にする無線通信装置であって、
コンテンツのレーティングを、セキュア・ストレージに保持されたしきい値と比較する手段と、
前記コンテンツのレーティングと、前記保持されたしきい値との比較結果に基づいて、前記コンテンツが閲覧可能かどうかを定式化する手段と、
前記コンテンツをサービス・プロバイダから受信する手段と、
前記コンテンツを認証する手段と
を備える無線通信装置。
【請求項18】
前記セキュア・ストレージをしきい値に関してプログラムするコマンド・セットを受信する手段をさらに備える請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記受信したコマンド・セットにしたがって前記セキュア・ストレージをプログラムする手段をさらに備える請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記しきい値を含む要求書を送信する手段をさらに備え、
前記プログラムするコマンド・セットは、前記要求書に含まれるしきい値に基づく請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記要求書を収集する手段をさらに備える請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記収集された要求書は、コンテンツ・サービス・プロバイダから提供される請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記比較が好結果である場合、前記コンテンツが閲覧されることを許可する手段、または、前記比較が好結果ではない場合、前記コンテンツが閲覧されることを拒否する手段をさらに備える請求項17に記載の装置。
【請求項24】
好結果の比較とは、前記コンテンツのレーティングが、前記しきい値以下であるか、あるいは、前記しきい値未満である請求項23に記載の装置。
【請求項25】
コンテンツのレーティングを、セキュア・ストレージに保持されたしきい値と比較するためのコードと、
前記コンテンツのレーティングと、前記保持されたしきい値との比較結果に基づいて、前記コンテンツが閲覧可能かどうかを定式化するためのコードと、
前記コンテンツをサービス・プロバイダから受信するためのコードと、
前記コンテンツを認証するためのコードと、
を記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項26】
前記セキュア・ストレージをしきい値に関してプログラムするコマンド・セットを受信するためのコードをさらに記録した請求項25に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項27】
前記受信したコマンド・セットにしたがって前記セキュア・ストレージをプログラムするためのコードをさらに記録した請求項26に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項28】
前記しきい値を含む要求書を送信するためのコードをさらに記録しており、前記プログラムするコマンド・セットは、前記要求書に含まれるしきい値に基づく請求項27に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項29】
前記要求書を収集するためのコードをさらに記録した請求項28に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項30】
前記収集された要求書は、コンテンツ・サービス・プロバイダから提供される請求項29に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項31】
前記比較が好結果である場合、前記コンテンツが閲覧されることを許可し、前記比較が好結果ではない場合、前記コンテンツが閲覧されることを拒否するためのコードをさらに記録した請求項25に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項32】
好結果の比較とは、前記コンテンツのレーティングが、前記しきい値以下であるか、あるいは、前記しきい値未満である請求項31に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項33】
コンテンツ閲覧を規制するしきい値をセキュア・ストレージにプログラムすることを容易にする方法であって、
補助エンティティによって提供された通信からしきい値を読み取ることと、
この読み取られたしきい値を前記セキュア・ストレージがインプリメントするためのコマンド・セットを、生成することとを備え、
前記生成されたコマンド・セットは、前記セキュア・ストレージにしきい値をプログラムするために使用される方法。
【請求項34】
前記補助エンティティは、コンテンツ・サービス・プロバイダであり、前記セキュア・ストレージは、ユニバーサル集積回路カードであるか、コンテンツ閲覧可能なモバイル・デバイスに存在しているか、その組み合わせである請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記補助エンティティから通信を取得することをさらに備える請求項33に記載の方法。
【請求項36】
プログラムされたセキュア・ストレージを有するモバイル・デバイスを決定することをさらに備える請求項33に記載の方法。
【請求項37】
前記決定されたモバイル・デバイスへ、前記コマンド・セットを送信することをさらに備える請求項36に記載の方法。
【請求項38】
無線通信システムにおいて動作する装置であって、
補助エンティティによって提供された通信からしきい値を読み取り、この読み取られたしきい値を前記セキュア・ストレージがインプリメントするためのコマンド・セットを、生成するように構成された少なくとも1つのプロセッサを備え、
前記生成されたコマンド・セットは、前記セキュア・ストレージにしきい値をプログラムするために使用され、
前記装置はさらに、前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリを備える装置。
【請求項39】
前記補助エンティティは、コンテンツ・サービス・プロバイダであり、前記セキュア・ストレージは、ユニバーサル集積回路カードであるか、コンテンツ閲覧可能なモバイル・デバイスに存在しているか、その組み合わせである請求項38に記載の装置。
【請求項40】
前記補助エンティティから通信を収集する取得部をさらに備える請求項38に記載の装置。
【請求項41】
プログラムされたセキュア・ストレージを有するモバイル・デバイスを決定する決定部をさらに備える請求項38に記載の装置。
【請求項42】
前記決定されたモバイル・デバイスへ、前記コマンド・セットを送信する送信部をさらに備える請求項41に記載の装置。
【請求項43】
コンテンツ閲覧を規制するしきい値をセキュア・ストレージにプログラムすることを容易にする無線通信装置であって、
補助エンティティによって提供された通信からしきい値を読み取る手段と、
この読み取られたしきい値を前記セキュア・ストレージがインプリメントするためのコマンド・セットを生成する手段とを備え、
前記生成されたコマンド・セットは、前記セキュア・ストレージにしきい値をプログラムするために使用される装置。
【請求項44】
前記補助エンティティはコンテンツ・サービス・プロバイダであり、前記セキュア・ストレージは、ユニバーサル集積回路カードであるか、コンテンツ閲覧可能なモバイル・デバイスに存在しているか、その組み合わせである請求項43に記載の装置。
【請求項45】
前記補助エンティティから通信を取得する手段をさらに備える請求項43に記載の装置。
【請求項46】
プログラムされたセキュア・ストレージを有するモバイル・デバイスを決定する手段をさらに備える請求項43に記載の装置。
【請求項47】
前記決定されたモバイル・デバイスへ、前記コマンド・セットを送信する手段をさらに備える請求項46に記載の装置。
【請求項48】
補助エンティティによって提供された通信からしきい値を読み取るためのコードと、
この読み取られたしきい値を前記セキュア・ストレージがインプリメントするためのコマンド・セットを生成するためのコードと、
を記録しており、
前記生成されたコマンド・セットは、前記セキュア・ストレージにしきい値をプログラムするために使用されるコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項49】
前記補助エンティティはコンテンツ・サービス・プロバイダであり、前記セキュア・ストレージは、ユニバーサル集積回路カードであるか、コンテンツ閲覧可能なモバイル・デバイスに存在しているか、その組み合わせである請求項48に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項50】
前記補助エンティティから通信を取得するためのコードをさらに記録した請求項48に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項51】
プログラムされたセキュア・ストレージを有するモバイル・デバイスを決定するためのコードをさらに記録した請求項48に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項52】
前記決定されたモバイル・デバイスへ、前記コマンド・セットを送信するためのコードをさらに記録した請求項51に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。」

という発明を、

「 【請求項1】
モバイル・デバイス上でのコンテンツ閲覧を管理するための方法であって、
コンテンツのレーティングを、セキュア・ストレージに保持されたしきい値と比較することと、
前記コンテンツのレーティングと、前記保持されたしきい値との比較結果に基づいて、前記コンテンツが閲覧可能かどうかを定式化することと、
前記コンテンツをサービス・プロバイダから受信することと、
前記コンテンツを認証することと、
前記セキュア・ストレージをしきい値に関してプログラムするコマンド・セットを受信すること、
前記受信したコマンド・セットにしたがって前記セキュア・ストレージをプログラムすること
を備える方法。
【請求項2】
前記しきい値を含む要求書を送信することをさらに備え、
前記プログラムするコマンド・セットは、前記要求書に含まれるしきい値に基づく請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記要求書を収集することをさらに備える請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記収集された要求書は、コンテンツ・サービス・プロバイダから提供される請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記コンテンツが閲覧可能かを定式化することであって、前記比較が好結果である場合、前記コンテンツが閲覧されることを許可し、前記比較が好結果ではない場合、前記コンテンツが閲覧されることを拒否することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項6】
好結果の比較とは、前記コンテンツのレーティングが、前記しきい値以下であるか、あるいは、前記しきい値未満である請求項5に記載の方法。
【請求項7】
無線通信システムにおいて動作する装置であって、
コンテンツのレーティングを、セキュア・ストレージに保持されたしきい値と比較し、前記コンテンツのレーティングと、前記保持されたしきい値との比較結果に基づいて、前記コンテンツが閲覧可能かどうかを定式化し、前記コンテンツをサービス・プロバイダから受信し、前記コンテンツを認証するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリと、
前記セキュア・ストレージを前記しきい値に関してプログラムするコマンド・セットを取得する受信機と、
前記受信したコマンド・セットにしたがって、前記セキュア・ストレージを符号化するプログラマと
を備える装置。
【請求項8】
前記しきい値を含む要求書を送信する送信機をさらに備え、
前記プログラムするコマンド・セットは、前記要求書に含まれるしきい値に基づく請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記要求書を収集するコレクタをさらに備える請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記収集された要求書は、コンテンツ・サービス・プロバイダから提供される請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記比較が好結果である場合、前記コンテンツが閲覧されることを許可し、前記比較が好結果ではない場合、前記コンテンツが閲覧されることを拒否するインプリメンタをさらに備える請求項7に記載の装置。
【請求項12】
好結果の比較とは、前記コンテンツのレーティングが、前記しきい値以下であるか、あるいは、前記しきい値未満である請求項11に記載の装置。
【請求項13】
モバイル・デバイス上での遠隔コンテンツの閲覧を容易にする無線通信装置であって、
コンテンツのレーティングを、セキュア・ストレージに保持されたしきい値と比較する手段と、
前記コンテンツのレーティングと、前記保持されたしきい値との比較結果に基づいて、前記コンテンツが閲覧可能かどうかを定式化する手段と、
前記コンテンツをサービス・プロバイダから受信する手段と、
前記コンテンツを認証する手段と、
前記セキュア・ストレージをしきい値に関してプログラムするコマンド・セットを受信する手段と、
前記受信したコマンド・セットにしたがって前記セキュア・ストレージをプログラムする手段と
を備える無線通信装置。
【請求項14】
前記しきい値を含む要求書を送信する手段をさらに備え、
前記プログラムするコマンド・セットは、前記要求書に含まれるしきい値に基づく請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記要求書を収集する手段をさらに備える請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記収集された要求書は、コンテンツ・サービス・プロバイダから提供される請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記比較が好結果である場合、前記コンテンツが閲覧されることを許可する手段、または、前記比較が好結果ではない場合、前記コンテンツが閲覧されることを拒否する手段をさらに備える請求項13に記載の装置。
【請求項18】
好結果の比較とは、前記コンテンツのレーティングが、前記しきい値以下であるか、あるいは、前記しきい値未満である請求項17に記載の装置。
【請求項19】
コンテンツのレーティングを、セキュア・ストレージに保持されたしきい値と比較するためのコードと、
前記コンテンツのレーティングと、前記保持されたしきい値との比較結果に基づいて、前記コンテンツが閲覧可能かどうかを定式化するためのコードと、
前記コンテンツをサービス・プロバイダから受信するためのコードと、
前記コンテンツを認証するためのコードと、
前記セキュア・ストレージをしきい値に関してプログラムするコマンド・セットを受信するためのコードと、
前記受信したコマンド・セットにしたがって前記セキュア・ストレージをプログラムするためのコードと、
を記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項20】
前記しきい値を含む要求書を送信するためのコードをさらに記録しており、前記プログラムするコマンド・セットは、前記要求書に含まれるしきい値に基づく請求項19に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項21】
前記要求書を収集するためのコードをさらに記録した請求項20に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項22】
前記収集された要求書は、コンテンツ・サービス・プロバイダから提供される請求項21に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項23】
前記比較が好結果である場合、前記コンテンツが閲覧されることを許可し、前記比較が好結果ではない場合、前記コンテンツが閲覧されることを拒否するためのコードをさらに記録した請求項19に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項24】
好結果の比較とは、前記コンテンツのレーティングが、前記しきい値以下であるか、あるいは、前記しきい値未満である請求項23に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。」

という発明に補正するものである。(当審注:アンダーラインは補正箇所を示す。)

当該補正は、補正前の特許請求の範囲の【請求項33】乃至【請求項52】を削除し、同【請求項2】、【請求項3】、【請求項10】、【請求項11】、【請求項18】、【請求項19】、【請求項26】及び【請求項27】を削除するとともに、同【請求項1】、【請求項9】、【請求項17】及び【請求項25】について、「セキュア・ストレージをしきい値に関してプログラムするコマンド・セットを受信する」点と、「受信したコマンド・セットにしたがってセキュア・ストレージをプログラムする」という技術的な構成を備えるように限定し、それぞれ新たに【請求項1】、【請求項7】、【請求項13】及び【請求項19】とするものである。
よって、本件補正は、請求項の削除、及び、特許請求の範囲を限定的に減縮するものである。
そして、本件補正は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてなされたものであるから、特許法第17条の2第3項(新規事項)及び同法第17条の2第5項(補正の目的)の規定に適合している。

2.独立特許要件
本件補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、本件補正により補正された特許請求の範囲の請求項1乃至24に係る発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否かについて、以下検討する。

[引用発明]
(1)引用発明1
これに対して、原査定の拒絶理由で引用された特開2005-277577号公報(以下、「引用文献1」という。)には、「移動機及び出力制御方法」として、図面とともに以下の事項が記載されている。

イ.「【技術分野】
【0001】
本発明は、データの出力機能を備える移動機、及び当該移動機における出力制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、インターネットにおいて閲覧可能なコンテンツには、公序良俗に反する内容であるものが少なくない。そのような内容の表示を制御する方法としてW3C(ワールドワイドウェブコンソーシアム)のthe Platform for Internet Content Selectionによる方法がある。例えば、コンテンツ作成者が、図4の表で示すような有害レベルに基づいて、作成したコンテンツに対し有害レベル情報を設定する方法である。その具体的設定方法としては、例えば、各ウェブページに“PICS-Label”等のラベルを定義し設定するもの等がある(例えば、下記特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003-44441号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記の基準は標準規定であり、有害レベルによる表示制限は国ごとの習慣や法規により異なるため、表示の制御は一律でなく、国ごとの習慣等に合わせて行う必要がある。その一方、国際ローミング等の技術により、移動機は世界中で同一の装置が使用されることが多くなってきており、また、若年層にも使用されていることから、特に、移動機における国ごとや個々の事情に合わせた表示制御を行うことが必要となっている。
【0004】
そこで、本発明は、国ごとや個々の事情に合わせた移動機における出力制御を、より適切に行うことができる移動機及び出力制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明に係る移動機は、データの出力機能を備える移動機において、国情報及び事業者情報のうち少なくとも一つを出力制御用情報として取得する出力制御用情報取得手段と、データに含まれる有害レベル情報を取得する有害レベル取得手段と、有害レベル情報と出力制御用情報とに基づいてデータの出力の可否を判断するための所定のルールを保持した出力制御ルール保持手段と、出力制御ルール保持手段に保持されたルールに基づき、出力制御用情報取得手段により取得された出力制御用情報、及び有害レベル取得手段により取得された有害レベル情報から、データの出力の可否を判断し、当該判断結果に基づいてデータの出力の制御を行う出力制御手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
ここで、上記のデータには、文字データ、画像データ、映像データ及び音声データ等を含む。また、国情報とは、例えば、移動機の利用者の国籍や移動機が使用される国、即ち出力制御の基準となる国を特定するための情報である。また、事業者情報とは、移動機が受ける通信サービスを提供する企業等を特定するための情報である。
【0007】
本発明に係る移動機では、上記の所定のルールに基づき、取得された出力制御用情報及び有害レベル情報からデータの出力制御を行う。従って、上記所定のルールを国ごとや個々の事情に合わせたものにしておくことにより、国ごとや個々の事情に合わせた移動機における出力制御を、より適切に行うことができる。」(2頁?3頁)

ロ.「 【0022】
出力制御用情報取得部15は、国情報及び事業者情報のうち少なくとも一つを、データの出力を制御するために用いる出力制御用情報として取得する。具体的な取得方法については後述する。
【0023】
ここで、国情報とは、例えば、移動機10の利用者の国籍や移動機10が使用される国を特定するための情報であり、出力制御の基準となる国を特定するための情報である。出力制御用情報として国情報を用いる理由は、国ごとに法規、習慣、及び宗教等の違いから、制限をすべき内容が異なってくるからである。具体的には例えば、イスラム教徒の多い国に比べて、欧米の方が性表現の制限が低い等制限内容の違いに基づいた出力制御を行うためである。国情報としては、国名や国際電話の国コード等を用いるのが好ましい。
【0024】
また、事業者情報とは、移動機10が受ける通信サービスを提供する企業等を特定するための情報である。出力制御用情報として事業者情報を用いる理由は、事業者毎にデータ出力の制限の基準が異なる場合があるからである。
【0025】
有害レベル取得部16は、通信部12によりダウンロードされたデータ、あるいは予め移動機10に保持されているデータを読出し、当該データに含まれる有害レベル情報を取得する。有害レベル情報とは、例えば、図4に示される表で定義されような、内容によりカテゴリ分けされたデータの有害さの度合いを表したものである。具体的には例えば図4に示すように、データが「流血を伴う殺人」を表示するものである場合は、「暴力」カテゴリの有害レベル情報が“3”であるとされる。このように、有害レベル情報は、有害度が上がるごとに大きくなる数字を用いるのが好ましい。この有害レベル情報は、原則としてデータの作成者によりデータに含ませられる。また、一定のルールに従って自動的に、データに含ませられることとしてもよい。
【0026】
出力制御ルール保持部17は、有害レベル情報と、出力制御用情報とに基づいてデータの出力の可否を判断するためのルールを保持している。ルールは、例えば図2に示すようなテーブルにより保持される。具体的には例えば、図2に示すように、「ヌード」カテゴリの有害レベル情報を含むデータについて、国及び有害レベル毎に表示の可否が設定されている。例えば、有害レベル情報が“2”のデータは、「日本」の基準では「表示可」であるが、「米国」の基準では「表示不可」であるというように設定されている。なお、このルールは国ごとの法規制による基準等に従い、予め移動機10に設定されていてもよい。また、親が子供に対し出力制限を行いたい場合等を考慮し、移動機10の利用者により設定されることとしてもよい。
【0027】
出力制御部18は、出力制御用情報取得部15により取得された出力制御用情報、有害レベル取得部16により取得された有害レベル情報、及び出力制御ルール保持部17に保持されたルールを読み取り、これらの情報及びルールから、データの出力可否を判断し、当該判断結果に基づいてデータの出力制御を出力部11に対して行う。」(5頁)

ハ.「 【0029】
本実施形態においては、サイト20からダウンロードすること等によりデータを取得し、そのデータを表示する際の処理が行われるものとする。まず、移動機10の利用者の操作等により、移動機10では、通信部12がネットワークNを介してサイト20にアクセスし、データをダウンロードすることにより出力対象のデータを取得する(S01)。」(5頁?6頁)

ニ.「 【0034】
続いて、有害レベル取得部16が、通信部12によりダウンロードされたデータを読出し、当該データに含まれる有害レベル情報を取得する(S03)。ここで、データに有害レベル情報が含まれていない場合、即ちデータの作成者が有害レベルを設定していない場合は、データの出力を行わないことしてもよい。
【0035】
続いて、出力制御部18が、取得された出力制御用情報及び有害レベル情報、並びに出力制御ルール保持部17に保持されたルールを読み取り、これらの情報及びルールから、データの出力可否を判断する(S04)。具体的には、取得された出力制御用情報としての国情報が「日本」、有害レベル情報が「ヌード」カテゴリにおける“2”であり、ルールが図2のテーブルで示されるものである場合、出力制御部18は、当該データは出力可能である、と判断する。なお、例えば、出力制御用情報として、上記の所有者の国籍と、移動機10が位置している国の2つの国情報が取得できる場合は、何れか厳しい方のルールを適用するとしても好ましい。2つの国により、有害レベルが個々に異なるため、何れかの基準を満たさないということがないようにするためである。同様に、国情報と事業者情報の両方が取得できる場合は、何れか厳しい方のルールを適用するとしてもよい。
【0036】
出力制御部18が、「当該データは出力可能である」と判断した場合、出力制御部18はデータを出力するように出力部11を制御する。制御を受けた出力部11はデータの出力処理を行う(S05)。出力制御部18が、「当該データは出力不可である」と判断した場合、データの出力は行われずに処理は終了する。
【0037】
本実施形態によれば、国ごとや個々の事情に合わせた所定のルールに基づき、取得された出力制御用情報から情報の出力制御を行うので、上記国ごとや個々の事情に合わせた移動機10における出力制御を、より適切に行うことができる。」(6頁?7頁)

上記引用文献1の記載及び図面並びにこの分野の技術常識を考慮すると、上記イ.ロ.及びニ.の記載より、引用文献1には、「移動機におけるデータ出力機能の出力制御を行うための方法」が記載されていると認められる。
そして、上記イ.【0005】の記載から、引用文献1の方法は、「データの出力の可否を判断」するものであって、「出力制御ルール保持手段に保持されたルールに基づき」、出力制御用情報取得手段により取得された「出力制御用情報」、及び有害レベル取得手段により取得された「データに含まれる有害レベル情報」から、データの出力を判断し、当該判断結果に基づいてデータの出力の制御を行うといえる。
また、上記ハ.【0029】の記載から、引用文献1の方法において、「サイト」から「ダウンロードする」ことにより「データ」を「取得する」ことは明らかである。
したがって、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。

(引用発明1)
「移動機におけるデータ出力機能の出力制御を行うための方法であって、
データに含まれる有害レベル情報と、出力制御用情報とから、
出力制御ルール保持手段に保持されたルールに基づき、
前記データの出力の可否を判断し、
前記データは、サイトからダウンロードすることにより取得する方法。」


(2)引用発明2
同じく、原査定の拒絶理由で引用された特開2006-209433号公報(以下、「引用文献2」という。)には、「情報取得制御システム,携帯端末,情報取得制御方法およびプログラム」として、図面とともに以下の事項が記載されている。

イ.「【技術分野】
【0001】
本発明は、情報取得制御システム,携帯端末,情報取得制御方法およびプログラムに関し、特に年令制限のある情報を取得する場合の情報取得制御システム,携帯端末,情報取得制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の携帯端末の普及に伴って未成年者層にも携帯端末からのインターネット接続が一般化し、暴力的情報を含むサイトやアダルト情報を含むサイト等へアクセスすることも容易になっている。このような現状において、未成年者をインターネット上の有害情報から守ることが課題になっている。」(5頁)

ロ.「【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の情報取得制御システムは、加入者識別用ICカードと、前記加入者識別用ICカードの装着により通信を可能とする携帯端末と、情報提供サーバと、前記携帯端末と前記情報提供サーバとを接続するインターネットとを備えた情報取得制御システムであって、
前記加入者識別用ICカードは、予め書き込まれた電話番号,ユーザID,生年月日を含む加入者識別情報を有し、
前記携帯端末は、使用に先立って前記加入者識別用ICカードの生年月日情報を読み取りメモリに予め記憶する手段と、前記情報提供サーバにアクセスしてコンテンツを選択し閲覧要求する手段と、前記情報提供サーバから年齢条件情報を含んだコンテンツを受信し
たときに、前記加入者識別用ICカードの生年月日または前記メモリに記憶された生年月日のいずれか一方の生年月日から現在の年齢を算出する手段と、算出した年齢が前記年齢条件を満たしていない場合に前記コンテンツの表示を禁止する手段とを有し、
前記情報提供サーバは、前記閲覧要求されたコンテンツの年齢条件の有無を検索,取得する手段と、コンテンツに年齢条件情報を含めて前記携帯端末に送信する手段とを有する。」(6頁)

ハ.「 【0046】
図6を参照すると、まず、ユーザはSIMカード20を携帯端末10に装着し、携帯端末10から情報提供サーバ30が開設した情報提供用Webサイトにアクセスする。情報提供サーバ30はコンテンツのメニュー画面情報を携帯端末10に送信し、ユーザは希望するコンテンツを選択し閲覧要求操作を行って情報提供サーバ30に閲覧要求する(ステップC1)。情報提供サーバ30は、選択されたコンテンツに年齢条件が設定されていないかを確認する。この確認は、例えば、図示しないデータベースを参照し、予め登録されたコンテンツ毎の年齢条件をチェックすることにより行われる(ステップC2)。年齢条件が設定されていた場合、例えば、20才未満閲覧禁止であった場合は、情報提供サーバ30は、選択されたコンテンツの20才未満閲覧禁止の年齢条件フラグを初期状態である「0」から「1」に変更し、コンテンツを携帯端末10に送信する(ステップC3→ステップC5→ステップC6)。年齢条件が設定されていなかった場合は、情報提供サーバ30は、選択されたコンテンツの年齢条件フラグを初期状態である「0」のままとし、コンテンツの閲覧用画面情報をを携帯端末10に送信する(ステップC3→ステップC4→ステップC6)。なお、コンテンツの年齢条件フラグは一つ(例えば、未成年閲覧禁止等)に限定されず、例えば、20才未満閲覧禁止,18才未満閲覧禁止等の複数の年齢条件に対応した年齢条件フラグを設定するようにしてもよい。この場合、例えばコンテンツが18才未満閲覧禁止だったときには、18才未満閲覧禁止の年齢条件フラグのみを「1」にし、20才未満閲覧禁止の年齢条件フラグは「0」とした年齢条件情報を含んだコンテンツを送信する。また、コンテンツが20才未満閲覧禁止だったときには20才未満閲覧禁止の年齢条件フラグのみを「1」にし、18才未満閲覧禁止の年齢条件フラグは「0」のままでコンテンツを送信する。
【0047】
携帯端末10の制御部11は、情報提供サーバ30からコンテンツの閲覧用画面情報を受信すると記憶部14の図示しない記憶領域に一時格納しておき、この時点では表示部15に表示させない(ステップC7)。次に、制御部11は生年月日情報データベース141に生年月日が登録されているかを確認する(ステップC8)。生年月日が登録されていなかった場合は、制御部11は携帯端末10の使用者が未成年ではないと判断し、受信したコンテンツを表示部15に表示させる(ステップC8→ステップC15)。
【0048】
生年月日が登録されていた場合は、制御部11は受信したコンテンツの年齢条件フラグを確認し(ステップC8→ステップC9)、年齢条件フラグが「1」になっているかを判別する。なお、年齢条件フラグが複数ある場合は、フラグが「1」になっているものがあるかを判別する(ステップC10)。年齢条件フラグが「1」になっていなかった場合は、制御部11は年齢条件が無いコンテンツであると判断し、受信したコンテンツを表示部15に表示する(ステップC10→ステップC15)。
【0049】
年齢条件フラグ(例えば、20才未満閲覧禁止フラグ)が「1」になっていた場合は、制御部11は、SIMカード20と生年月日情報データベース141の両方の生年月日を読み出して一致しているかを照合する(ステップC10→ステップC11)。一致していなかった場合、制御部11は、エラー画面情報データベース143に格納されたエラー画面情報を表示部15に表示し、携帯端末10とSIMカード20の生年月日が異なる旨を通知して処理を終了する。このとき、コンテンツは非表示のままであり、制御部11はステップC7で一時的に格納したコンテンツも削除する(ステップC11→ステップC14)。
【0050】
ステップC11において、SIMカード20と生年月日情報データベース141の生年月日が一致していた場合は、制御部11は生年月日と図示しない時計部から取得した現在日時とから現時点の年齢を算出する(ステップC12)。次に、制御部11は、算出した年齢とコンテンツの年齢条件フラグから得られる禁止年齢(例えば、20才未満閲覧禁止フラグであれば、20才未満)とを比較し、算出年齢がコンテンツの年齢条件を満たしているかを確認する。例えば、算出年齢が16才でコンテンツの閲覧禁止年齢条件が20才未満であったとすると、制御部11は年齢条件を満たしていないと判断する(ステップC13)。
【0051】
算出年齢がコンテンツの年齢条件を満たしていなかった場合、制御部11は、エラー画面情報データベース143に格納されたエラー画面情報を表示部15に表示し、年齢条件によりコンテンツの閲覧が不可である旨を通知して処理を終了する。このとき、コンテンツは非表示のままであり、制御部11はステップC7で一時的に格納したコンテンツも削除する(ステップC13→ステップC14)。算出年齢がコンテンツの年齢条件を満たしていた場合、制御部11は受信したコンテンツを表示部15に表示する(ステップC15)。」(12頁?13頁)

上記引用文献2の記載及び図面並びにこの分野の技術常識を考慮すると、上記イ.?ハ.の記載から、引用文献2には、携帯端末からのインターネット接続において、暴力的情報を含むサイトやアダルト情報を含むサイト等の有害情報へアクセスする際に、ICカードやメモリに記憶された生年月日より現在の年齢を算出し、一方で、閲覧要求されたコンテンツの年齢条件の有無を検索、取得し、年齢条件が設定されていた場合は、年齢条件フラグを付けて、携帯端末へ送信し、携帯端末では、コンテンツの年齢条件フラグが「1」になっていた場合は、現時点の年齢と、コンテンツの年齢条件フラグから得られる禁止年齢とを比較し、年齢条件を満たしていなかった場合には、エラー画面情報を表示し、コンテンツの閲覧を不可とし、年齢条件を満たしていた場合、受信したコンテンツを表示することが記載されている。
ここで、コンテンツの年齢条件フラグから得られる禁止年齢(例えば、20歳未満)と、記憶された生年月日と現在日時より算出した年齢とを、「比較」していることは明らかである。
したがって、引用文献2には、以下の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。

(引用発明2)
「携帯端末で、サイトへアクセスする方法であって、
閲覧要求されたコンテンツの年齢条件の禁止年齢と、記憶された生年月日より算出した現在の年齢を比較し、
閲覧要求されたコンテンツの年齢条件の禁止年齢と、記憶された生年月日より算出した現在の年齢との比較結果に基づいて、
前記コンテンツが閲覧可能かどうか判断し、
コンテンツは、情報提供サーバから受信する方法。」

(3)対比・判断

[対比]

補正後の請求項1に係る発明(以下、単に「補正後の発明」という。)と引用発明1とを比較すると、引用発明1の「移動機」、「データ」は、それぞれ、補正後の発明の「モバイル・デバイス」、「コンテンツ」に相当する。
また、引用発明1の「データ出力機能」、「出力制御」、「出力の可否」は、それぞれ、補正後の発明の「コンテンツ閲覧」、「閲覧の管理」、「閲覧可能かどうか」に相当するといえる。
さらに、引用発明1の「有害レベル情報」は、データの作成者によりデータに含められるものであって、データの出力の可否を判断するものであるので、補正後の発明の「レーティング」に相当する。
そして、引用発明1のデータを「サイトからダウンロードすることにより取得する」は、補正後の発明の「サービス・プロバイダから受信する」に相当するといえる。
最後に、引用発明1において、「データの出力の可否の判断」が、「データに含まれる有害レベル情報」と「出力制御用情報」とから、「出力制御ルール保持手段に保持されたルールに基づ」いて行われていることは、補正後の発明において、「コンテンツの閲覧可能かどうか定式化」が、「コンテンツのレーティング」と保持された「しきい値」とを比較し、「比較結果に基づ」いて行われていることと、以下の相違点を除いて、「コンテンツの閲覧可能かどうかを判断し」ている点で一致する。

したがって、補正後の発明と引用発明1とは、以下の点で一致し、相違する。

<一致点>
「モバイル・デバイス上でのコンテンツ閲覧を管理するための方法であって、
コンテンツのレーティングを用い、
コンテンツが閲覧可能かどうかを判断し、
コンテンツをサービス・プロバイダから受信する方法。」

<相違点>

(1)コンテンツが閲覧可能かどうかを判断する際に、補正後の発明が「コンテンツのレーティングと、前記保持されたしきい値と比較」し、「比較結果に基づいて」、閲覧可能かどうかを「定式化」しているのに対して、引用発明1は、コンテンツのレーティングを、「保持されたしきい値と比較」する構成は有しておらず、データの出力の可否の判断は、「データに含まれる有害レベル情報」と「出力制御用情報」とから、「出力制御ルール保持手段に保持されたルールに基づ」いて行われている点。

(2)補正後の発明が「コンテンツを認証する」のに対して、引用発明1が、そのような構成を有しない点。

(3)上記「しきい値」に対して、補正後の発明が「セキュアストレージをしきい値に関してプログラムするコマンド・セットを受信」し、「受信したコマンド・セットにしたがって前記セキュア・ストレージをプログラムする」のに対して、引用発明1が、そのような構成を有しない点。

[判断]

上記相違点について検討すると、上記相違点(3)に係る補正後の発明の構成は、上記引用発明2及び原審の拒絶査定時に引用した周知技術のいずれにも記載されておらず、これらを参酌しても、当業者が容易に想到し得るものとはいえない。

したがって、他の相違点(1)及び相違点(2)を検討するまでもなく、補正後の発明は、引用発明1、2及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明することができたとはいえない。

そして補正後の発明が、当業者が容易に発明することができたとはいえない以上、補正後の発明である請求項1を引用し、さらに限定を付加した請求項2乃至6に係る発明についても、同様に、当業者が容易に発明することができたとはいえない。
また、補正後の発明と同様の技術的特徴を有する請求項7、請求項13、請求項19に係る発明、及び請求項7を引用する請求項8乃至請求項12、請求項13を引用する請求項14乃至請求項18、請求項19を引用する請求項20乃至請求項24に係る発明についても、同様に、当業者が容易に発明することができたとはいえない。

よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合する。

3.むすび
本件補正は、特許法第17条の2第3乃至第6項の規定に適合する。

第3.本願発明について
本件補正は、上記の通り、適法なものであるから、本願の特許請求の範囲の請求項1乃至24に係る発明は、本件補正により補正された特許請求の範囲の請求項1乃至24に記載された事項により特定されるとおりのものである。

そして、本願の特許請求の範囲の請求項1乃至24に係る発明は、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2014-02-04 
出願番号 特願2010-503278(P2010-503278)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (H04M)
最終処分 成立  
前審関与審査官 松元 伸次  
特許庁審判長 田中 庸介
特許庁審判官 山中 実
山澤 宏
発明の名称 モバイル・ユニットの親による管理  
代理人 井上 正  
代理人 野河 信久  
代理人 峰 隆司  
代理人 堀内 美保子  
代理人 岡田 貴志  
代理人 白根 俊郎  
代理人 佐藤 立志  
代理人 蔵田 昌俊  
代理人 砂川 克  
代理人 赤穂 隆雄  
代理人 福原 淑弘  
代理人 幸長 保次郎  
代理人 河野 直樹  
代理人 井関 守三  
代理人 中村 誠  
代理人 竹内 将訓  
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