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審決分類 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) A61K
管理番号 1284097
審判番号 不服2011-1933  
総通号数 171 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-03-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-01-26 
確定日 2014-01-27 
事件の表示 特願2001-515895「皮膚浸透剤を含む局所処方物およびその使用」拒絶査定不服審判事件〔平成13年1月4日国際公開,WO01/00139,平成15年2月18日国内公表,特表2003-506462〕について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。 
理由
1.手続の経緯・本願発明

本願は,1999年9月28日(パリ条約による優先権主張 1999年6月25日,アメリカ合衆国)を国際出願日とする出願であり,その請求項1?9に係る発明は,平成25年8月12日付け手続補正書の特許請求の範囲に記載された事項によって特定されるとおりのものであって,そのうち請求項1に係る発明(以下,「本願発明」という。)は以下のとおりのものである。

「 【請求項1】 局所的投与のための薬学的組成物であって、以下:
(a)0.05重量%のトリアムシノロンアセトニド;
(b)1,2-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、およびこれらの混合物からなる群より選択される、15?97重量%のジオール;
(c)8重量%のセチルアルコール;
(d)0.1?25重量%のモノステアリン酸グリセリル;
(e)1.6重量%のラウロカプラム;
(f)1重量%ステアリルアルコール;
(g)0.01?1.0重量%のラウリル硫酸ナトリウム;ならびに
(h)水
を含む、薬学的組成物。」

2.当審の拒絶理由

一方,当審において平成25年1月23日付けで通知した拒絶の理由は,本願の特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない,というものであり,その内容は次のとおりである。

「本願明細書0001段落及び0005?0006段落の記載からみて,本願発明が解決しようとする課題は,薬学的に活性な薬剤と,ラウロカプラムと,1つ以上のジオールとを含む局所的薬学組成物において,トリアムノシノロンアセトニドの皮膚浸透を減少させることが知られていたセチルアルコール及びステアリルアルコールを含んでも,皮膚科学的状態を処置する際に有効であるようにすることであると認められる。
そして,本願出願時においては,セチルアルコール及びステアリルアルコールがジオール処方物中のトリアムシノロンアセトニドのような薬学的に活性な薬剤の浸透を妨げることが,当業者の技術常識となっていたものと認められる(本願明細書で引用される米国特許第4552872号公報及び同第4557934号,又は,対応する特開昭60-13711号公報及び特開昭60-36422号公報を参照。)。
しかしながら,セチルアルコール及びステアリルアルコールを含んでも,「薬学的に活性な薬剤の必要レベルの減少」等(0012段落)が起こることばかりか,皮膚浸透が減少しないことについてすら,実際に確認したことを示す試験結果は,本願明細書には記載されない。
そうすると,当業者といえども,試験結果等の何らの根拠も無しに,上記の技術常識とは異なって,セチルアルコール及びステアリルアルコールを含んでも,特許請求の範囲に記載される所定の処方とすることによって,皮膚科学的状態を処置する際に有用となることを認識することはできないから,それにも関わらず特許請求の範囲に記載される請求項1?17に係る発明は,本願明細書の発明の詳細な説明に記載したものということはできない。」

3.当審の判断

(1)本願発明の課題について

ア.本願明細書には,「発明の背景」に関して,次のとおり記載されている。

「 【0001】
(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、薬学的に活性な薬剤と、ラウロカプラムと、1つ以上のジオール(特に、プロピレングリコール)とを含む、局所的薬学的組成物に関する。本発明はさらに、そのような局所的薬学的組成物の使用に関する。
【0002】
(関連技術)
多数の特許が、皮膚を通しての生理学的に活性な薬剤の浸透を増強する化合物を開示する。米国特許第4,122,170号、同第4,316,893号、同第4,444,762号、同第4,886,783号、および同第5,834,010号を参照のこと。
【0003】
米国特許第4,552,872号は、薬学的に活性なコルチコステロイドを、浸透増強ビヒクル(C3?C4ジオールを含む)および細胞エンベロープ無秩序化(disordering)化合物(例えば、オレイン酸)とともに含む、局所的薬学的組成物を開示する。このビヒクルは、飽和直鎖C16?C20アルコールおよびC4?C20のモノカルボン酸またはジカルボン酸を実質的に含まない。
【0004】
米国特許第4,557,934号は、薬学的に活性な薬剤、浸透増強剤1-ドデシルアザシクロヘプタン-2-オン(ラウロカプラム)を特定のC3?C4ジオールとともに含む、局所的薬学的組成物を開示する。好ましいジオールは、プロピレングリコールである。好ましい薬学的に活性な薬剤としては、コルチコステロイド(例えば、トリアムシノロンアセトニド)、ビタミン、抗真菌剤、血液カルシウム調節因子などが挙げられる。
【0005】
米国特許第4,552,872号および同第4,557,934号はまた、特定の直鎖飽和C16?C20 normal脂肪アルコールがジオール処方物(特に、プロピレングリコール処方物)中の薬学的に活性な薬剤の浸透を妨げ得、このような妨害があまりにも大きい場合は回避されるべきであることを教示する。詳細には、これらの特許は、セチル(C16)およびステアリル(C20)n-アルコールが、その処方物の浸透増強を有意に妨害できることを教示する。好ましい実施形態において、その組成物は、このような化合物を実質的に含まず、好ましくは、0.5%未満のセチルアルコールまたはステアリルアルコールを含む。この‘934号特許の実施例9は、プロピレングリコールビヒクルからのその薬学的に活性な薬剤トリアムシノロンアセトニドの皮膚浸透が、濃度3重量%のセチルアルコールの添加の際に39%減少されることを示す。
【0006】
驚くべきことに、有意な量の薬学的に活性な薬剤(例えば、コルチコステロイド)、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウロカプラムおよびジオール(好ましくはプロピレングリコール)を含む局所的処方物は、皮膚科学的状態を処置する際に非常に有効であることが、今回発見された。」

イ.ここでは,「本発明は、薬学的に活性な薬剤と、ラウロカプラムと、1つ以上のジオール(……)とを含む、局所的薬学的組成物に関する」として(0001段落),そのような「局所的薬学的組成物」に関する先行技術について,「米国特許第4,552,872号」及び「米国特許第4,557,934号」を引用しつつ(0003?0005段落),「特定の直鎖飽和C16?C20 normal脂肪アルコールがジオール処方物(……)中の薬学的に活性な薬剤の浸透を妨げ得、このような妨害があまりにも大きい場合は回避されるべきであることを教示する。詳細には、これらの特許は、セチル(C16)およびステアリル(C20)n-アルコールが、その処方物の浸透増強を有意に妨害できることを教示する。」(0005段落)と指摘した上で,本願発明について,「驚くべきことに、有意な量の薬学的に活性な薬剤(……)、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウロカプラムおよびジオール(……)を含む局所的処方物は、皮膚科学的状態を処置する際に非常に有効であることが、今回発見された。」(0006段落)と記載している。このような文脈からみて,0006段落でいう「皮膚科学的状態を処置する際に非常に有効であること」とは,浸透増強を有意に妨害することが知られるセチルアルコール及びステアリルアルコールを含有する処方物であっても,上述の先行技術で知られる知見に反して「有効である」ことをいうものであることが明らかである。
そうすると,本願発明の課題は,本願明細書0001,0005及び0006段落の記載からみて,「薬学的に活性な薬剤と,ラウロカプラムと,1つ以上のジオールとを含む局所的薬学組成物において,トリアムノシノロンアセトニドの皮膚浸透を減少させることが知られていたセチルアルコール及びステアリルアルコールを含んでも,皮膚科学的状態を処置する際に有効であるようにすること」であると認められる。

ウ.したがって,本願発明に関して,本願明細書の発明の詳細な説明に,当該発明の課題が解決できることが当業者において認識できるように記載されているというためには,「薬学的に活性な薬剤と,ラウロカプラムと,1つ以上のジオールとを含む局所的薬学組成物において,トリアムノシノロンアセトニドの皮膚浸透を減少させることが知られていたセチルアルコール及びステアリルアルコールを含んでも,皮膚科学的状態を処置する際に有効である」ことが当業者において認識できるように記載されていなくてはならない,ということになる。

(2)本願出願時の技術常識

ア.ところで,本願出願時の技術常識を検討するに,本願明細書で引用されている上記「米国特許第4,552,872号」及び対応する日本出願に係る公報である特開昭60-13711号公報には,次の記載がある。

(ア)「或る種の直鎖飽和C_(16)?C_(20)n-脂肪アルコールも、避けられるべきである。セチルアルコールおよびステアリルアルコールは、局所処方物において極めて通常の汎用成分である。これらのアルコールの両方は、本ビヒクルの浸透増大を著しく妨害してしまう。これらのアルコール、並びに直鎖飽和C_(18)n-アルコールは、本発明の系の浸透増大能力を低下するらしい。従って、好ましい具体例においては、本発明の組成物は、このような化合物を実質上含まず、すなわち特定の化合物は、全組成物の3.5重量%未満、更に好ましくは1重量%未満の量で存在すべきである。高度に好ましい具体例においては、本発明の組成物は、0.5%未満の前記アルコールの群の特定の一員を含有する。」(米国特許第4552872号第10欄第55行?第11欄第3行,及び,特開昭60-13711号公報第12頁右上欄第10行?同頁左下欄第4行)

(イ)「 例 8
以下の例は、本明細書に記載の浸透抑制化合物が本発明の組成物に添加されたときに生ずる浸透の劇的減少を実証する。
mcg/cm^(2)
ビ ヒ ク ル (0?70時間)^(☆)
プロピレングリコールのビヒ 0.1
クル中のトリアムシノロン 1%
プロピレングリコール 98%+ 30
C_(14)OH 2%のビヒクル中のト
リアムシノロン 1%
プロピレングリコール 94%+ 15
C_(14)OH 2%+オクタン酸 4%
のビヒクル中のトリアムシノロン
1%
この例からわかるように、禁止化合物、例えば直鎖n-C_(8)モノカルボン酸(オクタン酸)に添加は、浸透を50%だけ減少する。実質上類似の結果が、デカン酸、セチルアルコールまたはステアリルアルコールの添加の場合に生ずる。
例 9
mcg/cm^(2)
ビ ヒ ク ル (24時間)^(☆)
プロピレングリコールのビヒ 23
クル中のトリアムシノロン 0.1%
……
プロピレングリコール 14
+C_(16)OH 3%のビヒクル中の
トリアムシノロン 0.1%
プロピレングリコール/ 20
+C_(18)OH 3%のビヒクル中の
トリアムシノロン 0.1%
……」(米国特許第4552872号第17欄EXAMPLE8及び9,並びに,特開昭60-13711号公報第17頁右下欄第1行?第18頁右上欄第6行(例8及び9))

イ.また,同じく本願明細書で引用されている上記「米国特許第4,557,934号」及び応する日本出願に係る公報である特開昭60-36422号公報には,「1-ドデシルアザシクロヘプタン-2-オン」,すなわち,本願発明でいう「ラウロカプラム」,を含有する浸透局所製薬組成物に関する発明が開示されているが(米国特許第4557934号発明の名称欄,請求項1及び第5欄第45行?第6欄第22行,並びに,特開昭60-36422号公報発明の名称欄,請求項1及び第11頁左下欄第7行?第12頁左上欄第9行),これらの文献においても,上記ア.(ア)及び(イ)で摘記した事項とほぼ同趣旨の記載がある(米国特許第4557934号第21欄第64行?第22欄第13行及び第29?30欄EXAMPLE8及び9,並びに,特開昭60-36422号公報第4頁右下欄第11行?第25頁左上欄第6行及び第31頁左下欄第5行?第32頁頁左上欄第11行(例8及び9))。

ウ.上記ア.及びイ.の項目での指摘事項からみて,本願出願時には,プロピレングリコール等のジオールに含まれるトリアムシノロンの皮膚浸透は,セチルアルコール又はステアリルアルコールが存在すると低下すること,及び,それはラウロカプラムが添加されていても同様であることが,当業者の技術常識であったといえる。

エ.そうすると本願出願時の技術常識からは,当業者は,「薬学的に活性な薬剤と,ラウロカプラムと,1つ以上のジオールとを含む局所的薬学組成物において,トリアムノシノロンアセトニドの皮膚浸透を減少させることが知られていたセチルアルコール及びステアリルアルコールを含んでも,皮膚科学的状態を処置する際に有効である」ことを認識することはできない。
したがって,以下,本願明細書の発明の詳細な説明の記載から,「薬学的に活性な薬剤と,ラウロカプラムと,1つ以上のジオールとを含む局所的薬学組成物において,トリアムノシノロンアセトニドの皮膚浸透を減少させることが知られていたセチルアルコール及びステアリルアルコールを含んでも,皮膚科学的状態を処置する際に有効である」ことが認識できるかという点について検討する。

(3)本願明細書の記載

本願明細書の発明の詳細な説明には,本願発明の薬学的組成物の作用効果について次の記載がある。

ア.「驚くべきことに、有意な量の薬学的に活性な薬剤(例えば、コルチコステロイド)、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウロカプラムおよびジオール(好ましくはプロピレングリコール)を含む局所的処方物は、皮膚科学的状態を処置する際に非常に有効であることが、今回発見された。」(0006段落)

イ.「本発明は、部分的には、薬学的に活性な薬剤(例えば、コルチコステロイド)および実質的な量のセチルアルコールおよびステアリルアルコールを含む局所的薬学的組成物が、例えば、皮膚科学的状態を処置するための非常に有効な局所的治療薬剤であるという発見に関する。0.05%トリアムシノロンアセトニドを薬学的に活性な薬剤として含む本発明の薬学的組成物が、潜在的に血管収縮を誘導すること、およびコルチコステロイド応答性皮膚病の炎症発現およびそう痒発現からの解放を提供することが見出された。本発明は、薬学的に活性な薬剤の必要レベルの減少に起因する実質的なコスト節約を提供し、薬理学的効果の迅速な開始をもたらし、そして安定でありかつ非刺激性である。さらに、防腐剤が必要なく、そして本発明の組成物は、受容可能な美容特性および美的特性を有する。」(0012段落)

(4)検討・判断

上記(3)で摘記した本願明細書の記載は,何に基づいて「発見された」とか「見出された」としているのかに言及されておらず,本願出願時の技術常識を覆すような「薬学的に活性な薬剤と,ラウロカプラムと,1つ以上のジオールとを含む局所的薬学組成物において,トリアムノシノロンアセトニドの皮膚浸透を減少させることが知られていたセチルアルコール及びステアリルアルコールを含んでも,皮膚科学的状態を処置する際に有効であること」という知見に対する技術的な裏付けと言えるものではない。特に,本願出願時の技術常識を覆すような知見であれば,そのような知見は,具体的な裏付けがなくては当業者が事実であると認識することはできないが,本願明細書の上記記載は,例えば,どのような試験を行って,どのような結果を得たのか等について記載されていないから,当業者といえども上記知見を事実として認識することはできない。
また,上記(3)で摘記した以外の発明の詳細な説明をみても,実施例は,処方物の調製が記載されるにとどまり,本願発明の薬学的組成物の作用効果を裏付けるような記載は見当たらない。
そうすると,本願明細書の発明の詳細な説明は,「薬学的に活性な薬剤と,ラウロカプラムと,1つ以上のジオールとを含む局所的薬学組成物において,トリアムノシノロンアセトニドの皮膚浸透を減少させることが知られていたセチルアルコール及びステアリルアルコールを含んでも,皮膚科学的状態を処置する際に有効である」ことが認識できるように記載されているとはいえないから,発明の詳細な説明から当業者が本願発明の課題を解決できると認識できる範囲は存在しない。そして,それにもかかわらず,特許請求の範囲には,本願発明が記載されているが,そのような本願発明は,発明の詳細な説明に記載したものとはいえない。
したがって,本願は,特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしているとすることができない。

4.請求人の主張について

(1)請求人は,平成25年8月12日付け意見書において,本願明細書0006段落及び0012段落の記載を根拠に,「本願明細書は、全体として、当業者が本願発明の主張される治療効果を理解し得るように記載しています。」と主張する。
しかしながら,請求人がいう「治療効果」とは,本願明細書0006段落及び0012段落の記載をみれば,単にどのような医薬用途において使用できるかということを言うに過ぎないものである。
一方で,請求人は,審判請求書において,進歩性に関する原審の判断に対する反論として,「引用文献1の実施例57は予言的実施例です。セチルアルコールおよびステアリルアルコールの存在により活性成分の浸透が実質的に阻害されることが知られています。審査官殿は引用文献1の実施例が1-イソプロピル-2-ウンデシル-イミダゾリンを含有しているので、浸透の減少に抗して優れた浸透効果を有する可能性が考えられると述べられていますが、具体的に示されていません。」と主張し,また,審尋に対しての平成24年4月16日付けの回答書においても,「本願発明は、高いセチルアルコールおよびステアリルアルコールの量でありながら、有効な浸透を達成し、炎症性皮膚状態を処置し得るものであり、本願発明は、引用文献から容易に予測され得るものではありません。」と主張している。このことから,請求人も,本願発明の課題は,上記3.(1)の項目で述べたように「薬学的に活性な薬剤と,ラウロカプラムと,1つ以上のジオールとを含む局所的薬学組成物において,トリアムノシノロンアセトニドの皮膚浸透を減少させることが知られていたセチルアルコール及びステアリルアルコールを含んでも,皮膚科学的状態を処置する際に有効であるようにすること」として理解されるべきであることを暗に認めているといえる。
したがって,本願発明が,発明の詳細な説明に記載したものであるというためには,発明の詳細な説明には,上記3.(1)及び(2)の項目で述べたとおり,「薬学的に活性な薬剤と,ラウロカプラムと,1つ以上のジオールとを含む局所的薬学組成物において,トリアムノシノロンアセトニドの皮膚浸透を減少させることが知られていたセチルアルコール及びステアリルアルコールを含んでも,皮膚科学的状態を処置する際に有効である」ことが認識できるように記載されていなくてはならないというべきである。そして,それを認識できるようには,本願明細書の発明の詳細な説明が記載されていないことも上記3.(4)の項目で述べたとおりである。
よって,上記請求人の主張は採用できない。

5.むすび

以上のとおり,本願は,特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしているとすることができない。

したがって,本願は,その余の点について論及するまでもなく拒絶すべきものである。

よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-08-30 
結審通知日 2013-09-02 
審決日 2013-09-17 
出願番号 特願2001-515895(P2001-515895)
審決分類 P 1 8・ 537- WZ (A61K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 伊藤 清子  
特許庁審判長 内田 淳子
特許庁審判官 穴吹 智子
中村 浩
発明の名称 皮膚浸透剤を含む局所処方物およびその使用  
代理人 安村 高明  
代理人 山本 秀策  
代理人 森下 夏樹  
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