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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する C08L |
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管理番号 | 1284459 |
審判番号 | 訂正2013-390204 |
総通号数 | 172 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2014-04-25 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2013-11-25 |
確定日 | 2014-02-06 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第5306368号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第5306368号に係る明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 1.本件特許の手続の経緯 特許第5306368号(以下、「本件特許」という。)の手続の経緯は次のとおりである。 ・特許出願 :平成20年12月15日 ・拒絶理由通知:平成25年2月1日(発送日) ・手続補正 :平成25年4月22日(受付日) ・特許権の設定登録:平成25年7月5日 (請求項数 8) 2.本件審判の手続の経緯 本件審判事件の手続の経緯は次のとおりである。 ・審判請求 :平成25年11月25日 ・手続補正指令(方式):平成25年12月26日(発送日) ・手続補正 :平成26年1月17日(受付日) [審判請求書の「5.請求の趣旨」の補正] 第2 請求の要旨 本件審判の請求の要旨は、特許第5306368号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを求めるというものであって、平成26年1月17日提出の手続補正書により補正された審判請求書によれば、本件審判の請求に係る訂正(以下、「本件訂正」という。)の訂正事項は、次のとおりのものである。 明細書段落[0126]に「ラポナイト」とあるのを「LAPONITE(登録商標)(ロックウッド アディティブス リミテッド社製)」と訂正する。 第3 当審の判断 1.本件訂正の目的の適否、新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 (1)訂正の目的について 本件訂正は、明細書段落【0126】の「ラポナイト」との記載は、本来は、商標権者ロックウッド アディティブス リミテッド社の登録商標であることから「LAPONITE(登録商標)(ロックウッド アディティブス リミテッド社製)」と記載すべきところ、錯誤により、「ラポナイト」と記載されていたものを、本来の記載に訂正するものであるから、誤記の訂正を目的とするものである。 (2)新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 本件訂正は、願書に添付した明細書の段落【0126】における「ラポナイト」を「「LAPONITE」(登録商標)(ロックウッド アディティブス リミテッド社製)」と訂正するものであり、本件出願時において「ラポナイト」として一般に利用されていたものが、「LAPONITE(登録商標)(ロックウッド アディティブス リミテッド社製)」であったことは明らかであるから、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内においてするものであって、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (3) まとめ 本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ同条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 2.独立特許要件 上記のとおり、本件訂正は、誤記の訂正を目的とするものであるから、次いで、訂正後の特許請求の範囲の独立請求項である請求項1及び6に記載されている事項により特定される発明(以下、それぞれ「本件訂正発明1」及び「本件訂正発明6」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものかどうかについて検討する。 (1) 訂正後の請求項に係る発明 本件訂正発明1及び6は、その特許請求の範囲に記載された下記のとおりのものである。 記 【請求項1】 A)少なくとも1つの熱可塑性ポリアミド10?99質量%、 B)少なくとも1つの超分枝鎖ポリエーテルアミン0.01?30質量%、 C)その他の添加材料0?70質量%を含有し、 構成要素A)?C)の質量%の合計が100%になり、かつ構成要素B)が、式中R^(1)?R^(3)基が互いに独立して2?10個の炭素原子を有する同一または異なるアルキレン基である一般式 【化1】 ![]() 【請求項6】 ポリアミド類A)の流動性および/または熱安定性を高めるための超分枝鎖ポリエーテルアミン類B)の使用であって、構成要素B)が、式中R^(1)?R^(3)基が互いに独立して2?10個の炭素原子を有する同一または異なるアルキレン基である一般式 【化2】 ![]() の少なくとも1つのトリアルカノールアミンの分子間重縮合により得られる、前記使用。 (2) 独立特許要件について 本件訂正発明1及び6については、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由を発見しない。 よって、本件訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 第4 むすび 以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 ポリエーテルアミン類を有する熱可塑性ポリアミド 【技術分野】 【0001】 本発明は、A)少なくとも1つの熱可塑性ポリアミド10?99質量%、B)少なくとも1つの高分枝鎖または超分枝鎖ポリエーテルアミン0.01?30質量%、C)その他の添加材料0?70質量%を含有し、構成要素A)?C)の質量%の合計が100%になる熱可塑性成形組成物に関する。 【0002】 本発明はさらに、ポリアミド類の流動性および/または熱安定性を改善するためのポリエーテルアミン類の使用、繊維、シート、あらゆる種類の成形体を製造するための成形組成物の使用および結果得られた繊維、シートまたは成形体に関する。 【0003】 ポリエーテルアミン類またはポリエーテルアミンポリオール類は、通常トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのトリアルカノールアミン類を、任意にはモノまたはジアルカノールアミン類との混合物中で、これらのモノマーを酸または塩基触媒などの触媒でエーテル化し、水を除去することによって得られる。これらのポリマーの製造については、US2178173、US2290415、US2407895およびDE4003243に例として記載されている。重合反応がランダムに行われるか、ブロック構造が個々のアルカノールアミン類から製造され、これらが互いに結合してさらに反応する(結合についてもUS4404362参照)。 【0004】 上述の文献に記載されたポリエーテルアミン類またはポリエーテルアミンポリオール類は、油/水混合物には乳化剤として、染革には仕上剤として(DE4104834)または金属加工では潤滑剤として(CS265929)、例として遊離型または四級化型で使用される。 【0005】 潤滑剤は一般に熱可塑性ポリエステル類およびポリカーボネート類の流動性を改善するため添加される(Gaechter,Mueller:Kunststoffadditive[Plastics Additives],3rd edition pp.479,486-488,Carl Hanser Verlag 1989参照)。ここで特に挙げられる欠点は、加工中のこの添加剤の白華である。 【0006】 WO97/45474およびEP-A1424360およびWO2006/42705は、熱可塑性プラスチックの流動性を改善するために添加する樹枝状ポリマー類およびデンドリマー類を開示している。ここでの欠点は、マトリックスポリマーの機能としてのおよび/または高分子量の熱可塑性プラスチックの場合の有効性の大幅な低下である。 【0007】 したがって、本発明の目的は、分子量の低下を最低限に抑えながらポリアミド成形組成物の流動性および/または熱安定性を改善することであった。さらに、本発明は、マトリックスへの添加剤の量を最低限に抑え、成形組成物の機械的特性を最大限に保ち、加工中の添加剤の白華を避けることを目的とした。 【0008】 その結果、冒頭に記載した熱可塑性成形組成物を見出し、その使用および成形組成物から得られる成形体、シートおよび繊維も見出した。下位の請求項で、本発明の好適な実施形態を示す。 【0009】 定量的データに関しては以下の通りである。熱可塑性成形組成物の構成要素A)?C)の量は、構成要素A)およびB)および適切であればC)のすべてが合計100質量%になるような範囲内で選択する。構成要素C)は任意である。 【0010】 本発明の成形組成物は、構成要素A)として、少なくとも1つの熱可塑性ポリアミドA)を10?99質量%、好ましくは20?99質量%、特に30?98質量%含む。 【0011】 本発明の成形組成物のポリアミド類の固有粘度は、ISO307に準拠した25℃の96質量%濃度の硫酸中の0.5質量%濃度の溶液中で測定した場合に、一般に70?350mL/g、好ましくは70?200mL/gである。 【0012】 分子量(質量平均)が少なくとも5000の半結晶性または非晶質樹脂が好ましく、その例は米国特許第2071250号、第2071251号、第2130523号、第2130948号、第2241322号、第2312966号、第2512606号および第3393210号に記載されている。 【0013】 これらの例は、ポリカプロラクタム、ポリカプリロラクタムおよびポリラウロラクタムなどの7?13員環を有するラクタム類由来のポリアミド類および、ジカルボン酸とジアミン類との反応によって得られるポリアミド類が挙げられる。 【0014】 使用できるジカルボン酸は、6?12個、特に6?10個の炭素原子を有するアルカンジカルボン酸および芳香族ジカルボン酸である。ここで挙げられるいくつかの酸は、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸およびテレフタルおよび/またはイソフタル酸である。 【0015】 特に好適なジアミン類は、6?12個、特に6?8個の炭素原子を有するアルカンジアミン類、また、m-キシリレンジアミン、ジ(4-アミノフェニル)メタン、ジ-(4-アミノシクロヘキシル)メタン、2,2-ジ(4-アミノフェニル)プロパン、2,2-ジ(4-アミノシクロヘキシル)プロパンまたは1,5-ジアミノ-2-メチルペンタンである。 【0016】 好ましいポリアミド類は、ポリヘキサメチレンアジパミド、ポリヘキサメチレンセバカミドおよびポリカプロラクタム、また特にカプロラクタム単位を5?95質量%有するナイロン-6/6,6コポリアミドである。 【0017】 その他の好適なポリアミド類は、例としてDE-A10313681、EP-A1198491およびEP922065に記載がある通り、水の存在下での直接重合として知られている方法により、アミノカプロニトリル(PA6)およびアジポジニトリルなどのω-アミノアルキルニトリル類をヘキサメチレンジアミン(PA66)と反応させることにより得ることができる。 【0018】 また、例として高温で1,4-ジアミノブタンをアジピン酸と縮合することによって得られるポリアミド類も挙げられる(ナイロン4,6)。前記の構造を有するポリアミド類の製造方法は、例えばEP-A38094、EP-A38582およびEP-A39524に記載されている。 【0019】 その他の好適なポリアミド類は、2つ以上の上記のモノマーまたは複数のポリアミド類の混合物を、所望の混合比で共重合することにより得ることができる。 【0020】 PA6/6TおよびPA66/6Tなどの半芳香族コポリアミド類はさらに特に有益であることが、特にトリアミン含量が0.5質量%未満、好ましくは0.3質量%未満である場合に証明されている(EP-A299444参照)。 【0021】 EP-A129195および129196に記載された方法を用いて、トリアミン含量の少ない好ましい半芳香族コポリアミド類を製造することができる。 【0022】 好ましい半芳香族コポリアミド類A)は、構成要素a_(1))としてテレフタル酸およびヘキサメチレンジアミン由来の単位を40?90質量%含む。低比率、好ましくは使用する芳香族ジカルボン酸すべてに対して10質量%以下のテレフタル酸は、イソフタル酸または好ましくはカルボキシル基がパラ位に存在する他の芳香族ジカルボン酸で置換することができる。 【0023】 半芳香族コポリアミド類は、テレフタル酸およびヘキサメチレンジアミン由来の単位とともに、ε-カプロラクタム由来の単位(a_(2))および/またはアジピン酸およびヘキサメチレンジアミン由来の単位(a_(3))を含む。 【0024】 ε-カプロラクタム由来の単位の比率は最大50質量%、好ましくは20?50質量%、特に25?40質量%であり、アジピン酸およびヘキサメチレンジアミン由来の単位の比率は60質量%以下、好ましくは30?60質量%、特に35?55質量%である。 【0025】 また、コポリアミド類はε-カプロラクタムの単位だけではなく、アジピン酸およびヘキサメチレンジアミンの単位も含むことができる。この場合、芳香族基を有さない単位の比率が少なくとも10質量%、好ましくは少なくとも20質量%になるように注意を払う必要がある。ここで、ε-カプロラクタム由来の単位およびアジピン酸およびヘキサメチレンジアミンに由来する単位の比率は、いかなる特別な制限の対象になるものではない。 【0026】 多くの応用例で特に有益であることが証明されたポリアミド類は、テレフタル酸およびヘキサメチレンジアミン由来の単位(単位a_(1)))を50?80質量%、特に60?75質量%およびε-カプロラクタム由来の単位(単位a_(2)))を20?50質量%、特に25?40質量%有する。 【0027】 本発明の半芳香族コポリアミド類は、上述の単位a_(1))?a_(3))とともに、他のポリアミド類から既知の他のポリアミド単位(a_(4))も好ましくは15質量%以下、特に10質量%以下の下位の量を含むことができる。これらの単位は、4?16個の炭素原子を有するジカルボン酸、炭素原子4?16個を有する脂肪族または脂環式ジアミン類、また、アミノカルボン酸およびそれぞれ7?12個の炭素原子を有する対応するラクタム類に由来することができる。ここで単に例として挙げることのできるこれらの種類の好適なモノマー類は、ジカルボン酸の代表としてスベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸またはイソフタル酸、ジアミン類の代表として1,4-ブタンジアミン、1,5-ペンタンジアミン、ピペラジン、4,4′-ジアミノジシクロヘキシルメタンおよび2,2-(4,4′-ジアミノジシクロヘキシル)プロパンまたは3,3′-ジメチル-4,4′-ジアミノジシクロヘキシルメタンおよびラクタム類およびそれぞれアミノカルボン酸の代表としてカプリロラクタム、エナントラクタム、ω-アミノウンデカン酸およびラウロラクタムである。 【0028】 半芳香族コポリアミド類A)の融点は260?300℃超であり、この高い融点は一般に75℃超、特に85℃超の高いガラス遷移温度を伴う。 【0029】 テレフタル酸、ヘキサメチレンジアミンおよびε-カプロラクタムに基づく2成分からなるコポリアミド類が、約70質量%のテレフタル酸およびヘキサメチレンジアミン由来の単位を有する場合、その融点は300℃の温度範囲で、ガラス遷移温度は110℃超である。 【0030】 テレフタル酸、アジピン酸およびヘキサメチレンジアミン(HMD)に基づく2成分からなるコポリアミド類の融点は、テレフタル酸およびヘキサメチレンジアミンに由来の単位の含量が約55質量%と比較的少なくても300℃以上に達するが、ガラス遷移温度はアジピン酸またはアジピン酸/HMDの代わりにε-カプロラクタムを含む2成分からなるコポリアミド類ほど高くない。 【0031】 以下の一覧は包括的なものではないが、本発明の目的を達成するための記載済みのポリアミド類A)および他のポリアミド類A)および含まれるモノマー類である。 ABポリマー: PA4 ピロリドン PA6 ε-カプロラクタム PA7 エタノラクタム PA8 カプリロラクタム PA9 9-アミノペラルゴン酸 PA11 11-アミノウンデンカン酸 PA12 ラウロラクタム AA/BBポリマー PA46 テトラメチレンジアミン、アジピン酸 PA66 ヘキサメチレンジアミン、アジピン酸 PA69 ヘキサメチレンジアミン、アゼライン酸 PA610 ヘキサメチレンジアミン、セバシン酸 PA612 ヘキサメチレンジアミン、デカンジカルボン酸 PA613 ヘキサメチレンジアミン、ウンデカンジカルボン酸 PA1212 1,12-ドデカンジアミン、デカンジカルボン酸 PA1313 1,13-ジアミノトリデカン、ウンデカンジカルボン酸 PA6T ヘキサメチレンジアミン、テレフタル酸 PA9T ノニルジアミン/テレフタル酸 PA MXD6 m-キシリレンジアミン、アジピン酸 PA6I ヘキサメチレンジアミン、イソフタル酸 PA6-3-T トリメチルヘキサメチレンジアミン、テレフタル酸 PA6/6T (PA6およびPA6T参照) PA6/66 (PA6およびPA66参照) PA6/12 (PA6およびPA12参照) PA66/6/610 (PA66、PA6およびPA610参照) PA6I/6T (PA6IおよびPA6T参照) PA PACM12 ジアミノジシクロヘキシルメタン、ラウロラクタム PA6I/6T/PACM PA6I/6T+ジアミノジシクロヘキシルメタン PA12/MACMI ラウロラクタム、ジメチルジアミノジシクロヘキシルメタン、イソフタル酸 PA12/MACMT ラウロラクタム、ジメチルジアミノジシクロヘキシルメタン、テレフタル酸 PA PDA-T フェニレンジアミン、テレフタル酸 ただし、上述のポリアミド類の混合物を使用することもできる。 【0032】 本発明の成形組成物は、構成要素B)として、少なくとも1つの超分枝鎖ポリエーテルアミンを0.01?30質量%、好ましくは0.05?10質量%、特に0.05?5質量%含む。 【0033】 構成要素B)は、官能ヒドロキシ基を有する少なくとも1つの三級アミン、好ましくは少なくとも1つのジ-、トリ-またはテトラアルカノールアミンが、適切であればヒドロキシ基を置換基として有する二級アミン、特にジアルカノールアミン類または適切であれば、官能性が2以上のポリエーテルポリオール類と、好ましくはエーテル交換およびエーテル化触媒の存在下で反応することにより得ることができる。 【0034】 官能ヒドロキシ基を有する好ましい三級ジアルカノールアミン類は、 C_(1)-C_(30)、特にC_(1)-C_(18)-アルキル基を有するジエタノールアルキルアミン、 ジエタノールアミン、 ジプロパノールアミン、 ジイソプロパノールアミン、 ジブタノールアミン、 ジペンタノールアミン、 ジヘキサノールアミン、 N-メチルジエタノールアミン、 N-メチルジプロパノールアミン、 N-メチルジイソプロパノールアミン、 N-メチルジブタノールアミン、 N-メチルジペンタノールアミン、 N-メチルジヘキサノールアミン、 N-エチルジエタノールアミン、 N-エチルジプロパノールアミン、 N-エチルジイソプロパノールアミン、 N-エチルジブタノールアミン、 N-エチルジペンタノールアミン、 N-エチルジヘキサノールアミン、 N-プロピルジエタノールアミン、 N-プロピルジプロパノールアミン、 N-プロピルジイソプロパノールアミン、 N-プロピルジブタノールアミン、 N-プロピルジペンタノールアミン、 N-プロピルジヘキサノールアミン、 ジエタノールエチルアミン、 ジエタノールプロピルアミン、 ジエタノールメチルアミン、 ジプロパノールメチルアミン、 シクロヘキサノールジエタノールアミン、 ジシクロヘキサノールエタノールアミン、 シクロヘキシルジエタノールアミン、 ジシクロヘキシルジエタノールアミン、 ジシクロヘキサノールエチルアミン、 ベンジルジエタノールアミン、 ジベンジルエタノールアミン、 ベンジルジプロパノールアミン、 トリペンタノールアミン、 トリヘキサノールアミン、 エチルヘキシルエタノールアミン、 オクタデシルジエタノールアミン、 ポリエタノールアミン類 である。 【0035】 好ましいトリアルカノールアミン類は、 トリメタノールアミン、 トリエタノールアミン、 トリプロパノールアミン、 トリイソプロパノールアミン、 トリブタノールアミン、 トリペンタノールアミン、 またはそれに由来する誘導体である。 【0036】 【化1】 ![]() 【0037】 【化2】 ![]() 【0038】 好ましいテトラアルカノールアミン類は、 【化3】 ![]() である。 【0039】 R^(1)は、CH_(2)-CH_(2)?(CH_(2))_(8)、好ましくは(CH_(2))_(2)-(CH_(2))_(4)であり、 R^(2)-R^(5)はC_(2)?C_(6)、好ましくはC_(2)およびC_(3)、例えば、 N,N,N′,N′-テトラヒドロキシエチルエチレンジアミン、 N,N,N′,N′-テトラヒドロキシエチルブチレンジアミン、 N,N,N′,N′-テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、 N,N,N′,N′-テトラヒドロキシイソプロピルエチレンジアミン、 N,N,N′,N′-テトラヒドロキシプロピルブチレンジアミン、 N,N,N′,N′-テトラヒドロキシイソプロピルブチレンジアミンであるのが好ましい。 【0040】 特に好ましい構成要素B)は、 一般式 【化4】 ![]() [式中、基R^(1)?R^(3)が互いに独立して、好ましくは2?10個の炭素原子、好ましくは2?6個の炭素原子を有する同一または異なるアルキレン基である] を有する少なくとも1つのトリアルカノールアミンの分子間重縮合により得られる。 【0041】 好適に使用される出発材料は、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンまたはトリブタノールアミンまたはこれらの混合物を、適切であればここで好ましいとされるジアルカノールアミン類であるジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジブタノールアミン、N,N′-ジヒドロキシアルキルピペリジン(アルキル=C1-C8)、ジシクロヘキサノールアミン、ジペンタノールアミンまたはジヘキサノールアミンなどのジアルカノールアミン類と結合して含む。 【0042】 上述のトリアルカノールアミン類は、適切であればさらに、官能性が2以上の、特に酸化エチレンおよび/または酸化プロピレンを主成分とするポリエーテロール類と結合させて使用することができる。 【0043】 ただし、使用する出発材料はトリエタノールアミンまたはトリイソプロパノールアミンまたはこれらの混合物を含むのが特にきわめて好ましい。 【0044】 本発明の方法で製造される高官能性高分枝鎖または超分枝鎖ポリエーテルアミン類は、反応後、すなわちさらなる修飾なしに、末端にヒドロキシ基を有する。それらは種々の溶媒で優れた溶解性を示す。 【0045】 これらの溶媒の例としては、芳香族および/または(シクロ)脂肪族炭化水素類およびこれらの混合物、ハロゲン化炭化水素類、ケトン類、エステル類およびエーテル類が挙げられる。 【0046】 芳香族炭化水素類、(シクロ)脂肪族炭化水素類、アルキルアルカン酸塩類、ケトン類、アルコキシル化アルキルアルカン酸塩類およびこれらの混合物が好ましい。 【0047】 モノまたはポリアルキル化ベンゼン類およびナフタレン類、ケトン類、アルキルアルカン酸塩類およびアルコキシル化アルキルアルカン酸塩類およびこれらの混合物が特に好ましい。 【0048】 好ましい芳香族炭化水素混合物は、主として芳香族C_(7)-C_(14)炭化水素類を含み、沸点範囲が110?300℃の混合物であり、トルエン、o-、m-またはp-キシレン、トリメチルベンゼン異性体、テトラメチルベンゼン異性体、エチルベンゼン、クメン、テトラヒドロナフタレンおよびこれらを含む混合物が特に好ましい。 【0049】 これらの化合物の例としては、ExxonMobil Chemicalの製品、商標Solvesso(登録商標)、特にSolvesso(登録商標)100(CAS番号 64742-95-6、主としてC_(9)およびC_(10)芳香族化合物、沸点範囲約154?178℃)、150(沸点範囲約182?207℃)および200(CAS番号 64742-94-5)、ならびにShellの製品、商標Shellsol(登録商標)が挙げられる。パラフィン、シクロパラフィンおよび芳香族化合物を主成分とする炭化水素混合物は、ガソリン(例えばKristalloel 30、沸点範囲約158?198℃またはKristalloel 60:CAS番号 64742-82-1)、揮発油(例:CAS番号 64747-82-1など)またはソルベントナフサ(軽:沸点範囲約155?180℃、重:沸点範囲約225?300℃)として市販されている。これらの炭化水素混合物の芳香族化合物の含量は、一般に90質量%超、好ましくは95質量%超、特に好ましくは98質量%超、特にきわめて好ましくは99質量%超である。特にナフタレンの含量の少ない炭化水素混合物を使用することが推奨される。 【0050】 脂肪族炭化水素類の含量は、一般に5質量%未満、好ましくは2.5質量%未満、特に好ましくは1質量%未満である。 【0051】 ハロゲン化炭化水素類の例は、クロロベンゼンおよびジクロロベンゼンまたはその異性体混合物である。 【0052】 エステル類の例は、n-酢酸ブチル、酢酸エチル、1-酢酸メトキシプロプ-2-イルおよび2-酢酸メトキシエチルである。 【0053】 エーテル類の例は、THF、ジオキサンおよびエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールまたはトリプロピレングリコールのジメチル、エチルまたはn-ブチルエーテルである。 【0054】 ケトン類の例は、アセトン、2-ブタノン、2-ペンタノン、3-ペンタノン、ヘキサノン、イソブチルメチルケトン、ヘプタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンまたはシクロヘプタノンである。 【0055】 (シクロ)脂肪族炭化水素類の例は、デカリン、アルキル化デカリンおよび直鎖または分枝鎖アルカン類および/またはシクロアルキン類の異性体混合物である。 【0056】 さらに、n-酢酸ブチル、酢酸エチル、1-酢酸メトキシプロプ-2-イル、2-酢酸メトキシエチル、2-ブタノン、イソブチルメチルケトンおよび特に上述の芳香族炭化水素混合物とのこれらの混合物が好ましい。 【0057】 これらの混合物は、容量比5:1?1:5、好ましくは容量比4:1?1:4、特に好ましくは容量比3:1?1:3および特にきわめて好ましくは2:1?1:2で製造することができる。 【0058】 好ましい溶媒は、酢酸ブチル、酢酸メトキシプロピル、イソブチルメチルケトン、2-ブタノン、Solvesso(登録商標)商品およびキシレンである。 【0059】 ポリエーテルアミン類に好適な他の溶媒の例は、水、メタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコール類、アルコール/水の混合物、アセトン、2-ブタノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N-エチルピロリドン、炭酸エチレンまたは炭酸プロピレンである。 【0060】 本発明の目的のため、高官能性高分枝鎖または超分枝鎖ポリエーテルアミン類は、ポリマーの主要構造を形成するエーテル基およびアミノ基のみでなく、平均少なくとも3個、好ましくは少なくとも6個、特に好ましくは少なくとも10個の末端官能基または側鎖官能基も有する生成物である。これらの官能基はOH基である。末端または側鎖官能基の数には原則として上限はないが、きわめて多数の官能基を有する生成物は、高粘度および低溶解性といった好ましくない特性を有することがある。本発明の高官能性ポリエーテルアミンポリオール類の大半は、500個を超える末端または側鎖官能基、好ましくは100個を超える末端または側鎖官能基を有さない。 【0061】 本発明の目的のため、超分枝鎖ポリエーテルアミン類は、ヒドロキシ、エーテルおよびアミン基を有し、構造上も分子上も不均一である非架橋高分子である。第一にデンドリマーから類推した中心的分子を主成分とするが、分枝の鎖長は不均一である。第二に、側鎖官能基とともに線形構造を有することもでき、さもなければ2個の末端基が結合して分子の線形部および分枝部を有することができる。樹枝状で超分枝鎖のポリマー類の定義については、P.J. Flory, J. Am. Chem. Soc. 1952, 74, 2718およびH. Frey et al., Chem. Eur. J. 2000, 6, No. 14,2499も参照されたい。 【0062】 ポリエーテルアミン類はバルクまたは溶液中のいずれかで製造する。使用できる溶媒は上述の溶媒である。溶媒なしでの反応の実施は好ましい実施形態である。 【0063】 製造プロセス中の温度はアミノアルコールを反応させるのに十分なものである必要がある。この反応に必要な温度は、一般に100?350℃、好ましくは150?300℃、特に好ましくは180?280℃、具体的には200?250℃である。 【0064】 ある好ましい実施形態において、縮合反応はバルクで実施される。反応中に発生する水または低分子量の反応生成物は、例えば蒸留によって適切であれば減圧下で反応平衡物から除去し、反応を促進することができる。 【0065】 水または低分子量の反応生成物の除去は、反応条件下で実質的に不活のガス流、例えば窒素または希ガス、例えばヘリウム、ネオンまたはアルゴンを混合物に通過させることにより促進することができる(ストリッピング)。 【0066】 触媒または触媒混合物を添加して反応を促進することもできる。好適な触媒は、エーテル化またはエーテル交換反応を触媒する化合物で、その例は、好ましくはナトリウム、カリウムまたはセシウムの水酸化アルカリ金属、炭酸アルカリ金属および炭酸水素アルカリ金属、塩化鉄または塩化亜鉛などの酸性化合物、ギ酸、シュウ酸またはリン酸、ポリリン酸、亜リン酸または次亜リン酸などのリンを含む酸性化合物である。 【0067】 リン酸、亜リン酸または次亜リン酸を、適切であれば水に希釈して使用するのが好ましい。 【0068】 一般に添加される触媒の量は、使用するアルカノールアミンまたはアルカノールアミン混合物の量に対して0.001?10mol%、好ましくは0.005?7mol%、特に好ましくは0.01?5mol%である。 【0069】 さらに、好適な触媒の添加または好適な温度の選択のいずれかにより、分子間重縮合反応を制御することもできる。出発化合物の構成および滞留時間をさらに用いて、ポリマーの平均分子量を調節することができる。 【0070】 高温で製造するポリマーは、通常長期間、例えば6週間以上室温で、混濁、沈殿および/または粘度の上昇をもたらすことなく安定である。 【0071】 分子間重縮合反応を終了させるには様々な方法がある。例えば、温度を反応が終了する範囲まで低下させることができ、得られる重縮合生成物は保存に対して安定である。一般にこの温度は、60℃未満、好ましくは50℃未満、特に好ましくは40℃未満、特にきわめて好ましくは室温である。 【0072】 触媒は、例えば、塩基性触媒の場合は例えばルイス酸または有機または無機プロチン酸などの酸性の構成要素を添加し、酸性触媒の場合は例えばルイス塩基または有機または無機塩基などの塩基性の構成要素を添加して、さらに不活化することができる。 【0073】 さらに、あらかじめ冷却した溶媒で希釈することにより反応を終了させることができる。これは、反応混合物の粘度を溶媒の添加により調節しなければならない場合には特に好ましい。 【0074】 本発明の高官能性高分枝鎖または超分枝鎖ポリエーテルアミン類のガラス遷移温度は、一般に50℃未満、好ましくは30℃未満、特に好ましくは10℃未満である。 【0075】 OH数は、大半の場合50?1000mg KOH/g、好ましくは100?900mg KOH/g、特に好ましくは150?800mg KOH/gである。 【0076】 移動相としてヘキサフルオロイソプロパノールおよび標準物質としてポリメチルメタクリレート(PMMA)を使用したゲル透過クロマトグラフィー(GPC)で測定した場合、質量平均モル質量M_(w)は、大半の場合1000?500,000g/mol、好ましくは2000?300,000g/molであり、数平均モル質量M_(n)は500?50,000g/mol、好ましくは1000?40,000g/molである。 【0077】 本発明の高官能性ポリエーテルアミン類は、バッチ式、半連続的または連続的に操作する反応槽または反応槽カスケードで、大半の場合0.1mbar?20bar、好ましくは1mbar?5barの圧力範囲で製造する。 【0078】 上述の反応条件の調節および適切であれば好適な溶媒の選択により、製造後の本発明の生成物を、さらに精製することなく加工することができる。 【0079】 反応混合物は必要に応じて、例えば活性炭または酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化ボロンまたはその混合物などの酸化金属を、例えば0.1?50質量%、好ましくは0.5?25質量%、特に好ましくは1?10質量%の量で、例えば10?100℃、好ましくは20?80℃、特に好ましくは30?60℃の温度で用いて処理することにより、脱色することができる。 【0080】 また、反応混合物は必要に応じて濾過し、存在するかもしれないあらゆる沈殿物を除去することができる。 【0081】 また別の好ましい実施形態においては、生成物を揮散、すなわち低分子量の揮発性化合物を生成物から除去する。このため、所望の変換度に達したら触媒を場合により不活化し、水、出発材料として使用したアミノアルコール類または揮発性オリゴマーまたは環状化合物などの低分子量の揮発性構成要素を、適切であればガス、好ましくは窒素または希ガスを、適切であれば減圧下で導入して、蒸留によって除去することができる。 【0082】 本発明の方法によって製造した高官能性高分枝鎖ポリエーテルアミン類は、反応後にさらなる修飾を行わずに、末端にヒドロキシ基を有する。これは種々の溶媒、例えば水、メタノール、エタノール、ブタノール、アルコール/水の混合物などのアルコール類、アセトン、2-ブタノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシプロピル、酢酸メトキシエチル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、炭酸エチレンまたは炭酸プロピレンで優れた可溶性を示す。 【0083】 本発明の成形組成物は、構成要素C)として、さらなる添加材料および加工補助剤を0?70質量%、特に50質量%以下で含み、これらはB)および/またはA)とは異なる。 【0084】 本発明によれば、熱可塑性成形組成物は、構成要素C)として少なくとも1つのポリエチレンイミンホモまたはコポリマーを0.01?30質量%含むことができる。C)の比率はA?C)に対して好ましくは0.3?4質量%、特に0.3?3質量%である。 【0085】 本発明の目的のため、ポリエチレンイミン類はホモまたはコポリマーのいずれかであり、例えばUllmannに「アジリジン類」の見出しで記載された方法、電子の放出、またはWO-A94/12560に従って得ることができる。 【0086】 ホモポリマー類は一般に、エチレンイミン(アジリジン)を、分解されて酸になる化合物または酸またはルイス酸の存在下で、水溶液または有機溶液中で重合することにより得ることができる。これらのホモポリマーは、一般に第1級、第2級および第3級アミノ基を約30%:40%:30%の比率で含む分枝鎖ポリマーである。アミノ基の分布は一般に^(13)C-NMR分光法で測定することができる。 【0087】 使用するコモノマーは、好ましくは2個以上のアミノ基を有する化合物を含む。例として挙げられる好適なコモノマーは、アルキレン基に2?10個の炭素原子を有するアルキレンジアミン類、好ましくはエチレンジアミンまたはプロピレンジアミンである。他の好適なコモノマーはジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレントリアミン、トリプロピレンテトラミン、ジヘキサメチレントリアミン、アミノプロピルエチレンジアミンおよびビスアミノプロピルエチレンジアミンである。 【0088】 ポリエチレンイミン類の平均(質量平均)分子量(光散乱法で測定)は、通常100?3,000,000、好ましくは800?2,000,000である。 【0089】 他の好適なポリエチレンイミン類は、官能基として1個以上のハロヒドリン、グリシジル、アジリジンまたはイソシアネート単位または1個のハロゲン原子を有する二官能または多ポリ官能性架橋剤と、ポリエチレンイミン類を反応させることにより得られる架橋ポリエチレンイミン類である。挙げられる例は、エピクロロヒドリンおよび、2?100単位の酸化エチレンおよび/または酸化プロピレンを有するポリアルキレングリコール類のビスクロロヒドリンエーテル類、またDE-A19931720および米国特許第4144123号に列挙された化合物である。架橋ポリエチレンイミン類の製造方法は、とりわけ上述の発行物およびEP-A895521およびEP-A25515で既知である。 【0090】 グラフト化ポリエチレンイミン類も好適であり、ここで使用するグラフト剤は、ポリエチレンイミンのアミノおよび/またはイミノ基と反応できるあらゆる化合物である。好適なグラフト剤およびグラフト化ポリエチレンイミン類の製造方法は、例えばEP-A675914に記載されている。 【0091】 同様に本発明の目的に好適なポリエチレンイミン類はアミド化ポリマー類で、通常ポリエチレンイミン類をカルボン酸、またはそのエステルまたは無水物、またはカルボキサミド類またはカルボニルハロゲン化物類と反応させることによって得られる。ポリエチレンイミン鎖におけるアミド化窒素原子の比率に応じて、このアミド化ポリマー類はその後、記載した架橋剤と架橋することができる。アミノ基の30%以下がアミド化されると、その後のあらゆる架橋反応に利用できる十分な数の第1級および/または第2級窒素原子が放出されるのがここでは好ましい。 【0092】 またアルコキシル化ポリエチレンイミン類も好適であり、例えばポリエチレンイミンを酸化エチレンおよび/または酸化プロピレンと反応させることによって得ることができる。これらのアルコキシル化ポリマーもその後架橋することができる。 【0093】 本発明の他の好適なポリエチレンイミン類として挙げられるのは、ヒドロキシ基を含有するポリエチレンイミン類および両性のポリエチレンイミン類(アニオン基が組み込まれたもの)および親油性のポリエチレンイミン類であり、これらは、一般に長鎖の炭化水素基をポリマー鎖に組み込むことによって得ることができる。これらのポリエチレンイミン類の製造方法は当業者には既知であるため、これに関連するさらなる詳細を記載する必要はない。 【0094】 本発明の成形組成物は、構成要素C)として0?3質量%、好ましくは0.05?3質量%、好ましくは0.1?1.5質量%、特に0.1?1質量%の潤滑剤を含むことができる。 【0095】 好ましいのはアルカリ金属またはアルカリ土類金属のアルミニウム塩または10?44個の炭素原子、好ましくは14?44個の炭素原子を有する脂肪酸のエステル類またはアミド類である。 【0096】 金属イオンは好ましくはアルカリ土類金属およびアルミニウムであり、特に好ましいのはカルシウムまたはマグネシウムである。 【0097】 好ましい金属塩はステアリン酸カルシウムおよびモンタン酸カルシウムおよびステアリン酸アルミニウムである。 【0098】 また、種々の塩のあらゆる所望の混合比の混合物を使用することもできる。 【0099】 カルボン酸は一塩基または二塩基であることができる。例として挙げられるのは、ペラルゴン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、マルガリン酸、ドデカン二酸、ベヘン酸であり、特に好ましいのはステアリン酸、カプリン酸およびモンタン酸(30?40個の炭素原子を有する脂肪酸の混合物)である。 【0100】 脂肪族アルコール類は一価から四価であることができる。アルコール類の例はn-ブタノール、n-オクタノール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトールであり、グリセロールおよびペンタエリスリトールが好ましい。 【0101】 脂肪族アミン類は一塩基から三塩基であることができる。これらの例は、ステアリールアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジ(6-アミノヘキシル)アミンであり、エチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンが特に好ましい。好ましいエステル類またはアミド類は、それに応じてジステアリン酸グリセロール、トリステアリン酸グリセロール、ジステアリン酸エチレンジアミン、モノパルミチン酸グリセロール、トリラウリン酸グリセロール、モノベヘン酸グリセロールおよびテトラステアリン酸ペンタエリスリトールである。 【0102】 また、種々のエステル類またはアミド類の混合物またはエステル類とアミド類のあらゆる所望の混合比での組み合わせでの混合物を使用することもできる。 【0103】 本発明の成形組成物は、構成要素C)として、銅化合物、立体障害フェノール類、立体障害脂肪族アミン類および/または芳香族アミン類からなる群から選択される熱安定剤または抗酸化剤またはこれらの混合物を含むことができる。 【0104】 本発明のPA成形組成物は、0.05?3質量%、好ましくは0.1?1.5質量%、特に0.1?1質量%の、好ましくはCu(I)ハロゲン化物の形態での銅化合物を、特にアルカリ金属ハロゲン化物、好ましくはKlと特に1:4で混合するか、立体障害フェノールを使用するか、アミン安定剤またはこれらの混合物を使用して、含む。 【0105】 使用する好ましい一価銅の塩は、酢酸第一銅、塩化第一銅、臭化第一銅およびヨウ化第一銅である。材料はこれらの銅をポリアミドに対して5?500ppm、好ましくは10?250ppm含む。 【0106】 銅がポリアミド中で分子分布とともに存在する場合、特に有利な特性が得られる。これは、ポリアミドを含み、一価銅の塩を含み、固体の均一な溶液の形態でアルカリ金属ハロゲン化物を含む濃縮物を、成形組成物に添加した場合に達成される。例として、典型的な濃縮物は、79?95質量%のポリアミド、21?5質量%のヨウ化銅または臭化銅およびヨウ化カリウムからなる混合物から構成される。固体の均一な溶液中の銅濃度は、溶液の総質量に対して好ましくは0.3?3質量%、特に0.5?2質量%であり、ヨウ化第一銅とヨウ化カリウムのモル比は1:11.5、好ましくは1:5である。 【0107】 濃縮物に好適なポリアミド類は、ホモポリアミド類およびコポリアミド類であり、特にナイロン-6およびナイロン-6,6である。 【0108】 好適な立体障害フェノール類は、原則としてフェノール構造を有し、フェノール環に少なくとも1個の嵩高い基を有するあらゆる化合物である。 【0109】 例として式 【化5】 ![]() [式中、 R^(1)およびR^(2)は、アルキル基、置換アルキル基、または置換トリアゾール基であって、R^(1)およびR^(2)の基は同一または異なってよく、 R^(3)は、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシ基または置換アミノ基] の化合物を好ましくは使用することができる。 【0110】 記載した種類の抗酸化剤は、例としてDE-A2702661(US-A4360617)に記載されている。 【0111】 好ましい立体障害フェノール類の別の群は、置換ベンゼンカルボン酸、特に置換ベンゼンプロピオン酸に由来する群である。 【0112】 この種の特に好ましい化合物は、式 【化6】 ![]() [式中、 R^(4)、R^(5)、R^(7)およびR^(8)は互いに独立して、独自に置換基(これらのうち少なくとも1個は嵩高い基)を有することのできるC_(1)-C_(8)-アルキル基であり、 R^(6)は、1?10個の炭素原子を有し、その主鎖もC-O結合を有する二価脂肪族基] の化合物である。 【0113】 この式に対応する好ましい化合物は、 【化7】 ![]() (Ciba-GeigyのIrganox(登録商標)245) 【化8】 ![]() (Ciba-GeigyのIrganox(登録商標)259)である。 【0114】 立体障害フェノール類の例として挙げられる化合物の一覧は以下の通りである。 2,2′-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、1,6-ヘキサンジオールビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチルテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ジステアリル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネート、2,6,7-トリオキサ-1-ホスファビシクロ[2.2.2]oct-4-イルメチル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロ-シンナメート、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル-3,5-ジステアリルチオトリアジルアミン、2-(2′-ヒドロキシ-3′-ヒドロキシ-3′,5′-ジ-tert-ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシメチルフェノール、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-ベンジル)ベンゼン、4,4′-メチレンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-ベンジルジメチルアミン。 【0115】 特に有効であることが証明されており、そのため好んで用いられる化合物は、2,2′-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、1,6-ヘキサンジオールビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート(Irganox(登録商標)259)、ペンタエリスリチルテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]およびN,N′-ヘキサメチレンビス-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナミド(Irganox(登録商標)1098)および特に優れた適合性を示す上述のCiba Geibyの製品Irganox(登録商標)245である。 【0116】 個別または混合物の形態で使用することができるフェノール系抗酸化剤の使用量は、成形組成物A)?C)の総質量に対し0.05?3質量%、好ましくは0.1?1.5質量%、特に0.1?1質量%である。 【0117】 いくつかの例において、特に有利であることが証明されている立体障害フェノール類は、フェノールヒドロキシ基のオルト位に1個を超える立体障害基を有さない。これは、長期間散乱光で保存して色堅牢度を評価する場合に特に言えることである。 【0118】 記載することのできる繊維性または粒子状の充填剤C)は、カーボンファイバー、グラスファイバー、ガラスビーズ、非結晶シリカ、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、白亜、粉末石英、マイカ、硫酸バリウムおよび長石であり、これらの使用量は40質量%以下、特に1?15質量%である。 【0119】 記載することのできる好ましい繊維性充填剤は、カーボンファイバー、アラミドファイバーおよびチタン酸カリウムファイバーで、ここで特に好ましいのはEガラス形態のグラスファイバーである。これらは粗紡糸の形態または市販の粉砕ガラスの形態で使用することができる。 【0120】 熱可塑性プラスチックとの適合性を高めるため、繊維性充填剤はシラン化合物で表面前処理を施しておくことができる。 【0121】 好適なシラン化合物は、一般式 (X-(CH_(2))_(n))_(k)-Si-(O-C_(m)H_(2m+1))_(4-k) [式中、置換基は以下の通り規定される Xは、NH_(2)-、 【化9】 ![]() 、HO-であり、 nは、2?10、好ましくは3?4の整数であり、 mは、1?5、好ましくは1?2の整数であり、 kは、1?3の整数、好ましくは1] の化合物である。 【0122】 好ましいシラン化合物は、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノブチルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノブチルトリエトキシシランおよび置換基Xとしてグリシジル基を含む対応するシラン類である。 【0123】 表面コーティングに使用するシラン化合物の量は、(繊維性充填剤に対して)一般には0.01?2質量%、好ましくは0.025?1.0質量%、特に0.05?0.5質量%である。 【0124】 針状の無機充填剤も好適である。 【0125】 本発明の目的のため、針状の無機充填剤は、きわめて明白な針状の特性を有する無機充填剤である。記載することのできる例は、針状の珪石灰である。鉱物のL/D(長さ/直径)比は、好ましくは8:1?35:1、好ましくは8:1?11:1である。適切であれば、無機充填剤は上述のシラン化合物で前処理してよいが、この前処理は必須ではない。 【0126】 記載することのできるさらなる充填剤は、カオリン、焼成カオリン、珪石灰、タルクおよび白亜および層状または針状のナノ充填剤であり、これらの量は好ましくは0.1?10%である。この目的のため、ベーマイト、ベントナイト、モンモリロナイト、バーミキュライト、ヘクトライトおよびLAPONITE(登録商標)(ロックウッド アディティブス リミテッド社製)を使用するのが好ましい。層状ナノ充填剤と有機結合剤の良好な適合性を得るため、先行技術に従って層状ナノ充填剤に有機修飾を施す。本発明のナノコンポジットに層状または針状のナノ充填剤を添加することにより、機械的強度がさらに高まる。 【0127】 特にタルクを使用し、これは構成をMg_(3)[(OH)_(2)/Si_(4)O_(10)]または3MgO・4SiO_(2)・H_(2)Oとする水和ケイ酸マグネシウムである。これらの「三層フィロケイ酸塩」は、層状の三斜晶系、単斜晶系または斜方晶系の結晶構造を有する。存在してよい他の微量元素は、Mn、Ti、Cr、Ni、NaおよびKであり、OH基はある程度までフッ化物で置換されていてよい。 【0128】 粒径が20μm未満の粒子を99.5%含むタルクを使用するのが特に好ましい。粒径分布は通常、沈降分析で測定し、好ましくは、 <20μm 99.5質量% <10μm 99質量% <5μm 85質量% <3μm 60質量% <2μm 43質量% である。 【0129】 この種の製品は、Micro-Talc I.T. extra(Omya)として市販されている。 【0130】 構成要素C)としての耐衝撃性改良剤の例はゴムであり、官能基を有することができる。また2種類以上の異なる耐衝撃性改良ゴムからなる混合物を使用することもできる。 【0131】 成形組成物の靱性を高めるゴムは、通常ガラス遷移温度が-10℃未満、好ましくは-30℃未満のエラストマー含量を含み、ポリアミドと反応することができる少なくとも1個の官能基を含む。好適な官能基の例は、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル、カルボキサミド、カルボキシミド、アミノ、ヒドロキシ、エポキシ、ウレタンまたはオキサゾリン基、好ましくはカルボン酸無水物基である。 【0132】 好ましい官能化ゴムは、構造が以下の構成要素からなる官能化ポリオレフィンゴムである。 1. 40?99質量%の2?8個の炭素原子を有する少なくとも1個のα-オレフィン、 2. 0?50質量%のジエン、 3. 0?45質量%のアクリル酸またはメタクリル酸のC_(1)-C_(12)-アルキルエステルまたはこうしたエステル類の混合物、 4. 0?40質量%のエチレン性不飽和C_(2)-C_(20)モノまたはジカルボン酸またはこうした酸の官能誘導体、 5. 0?40質量%のエポキシ基を含むモノマーおよび 6. 0?5質量%のフリーラジカル重合が可能な他のモノマー類 であって、構成要素3)?5)の全体が構成要素1)?6)に対して少なくとも1?45質量%である。 【0133】 好適なα-オレフィン類の記載できる例は、エチレン、プロピレン、1-ブチレン、1-ペンチレン、1-ヘキシレン、1-ヘプチレン、1-オクチレン、2-メチルプロピレン、3-メチル-1-ブチレンおよび3-エチル-1-ブチレンであり、好ましくはエチレンおよびプロピレンである。 【0134】 好適なジエンモノマー類の記載できる例は、イソプレンおよびブタジエンなどの4?8個の炭素原子を有する共役ジエン類、ペンタ-1,4-ジエン、ヘキサ-1,4-ジエン、ヘキサ-1,5-ジエン、2,5-ジメチルヘキサ-1,5-ジエンおよびオクタ-1,4-ジエンなどの5?25個の炭素原子を有する非共役ジエン類、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエンおよびジシクロペンタジエンなどの環状ジエン類および、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-ブチリデン-2-ノルボルネン、2-メタリル-5-ノルボルネン、2-イソプロペニル-5-ノルボルネンなどのアルケニルノルボルネン、3-メチルトリシクロ[5.2.1.0^(2,6)]-3,8-デカジエンなどのトリシクロジエン類またはこれらの混合物である。好ましいのは、ヘキサ-1,5-ジエン、5-エチリデンノルボルネンおよびジシクロペンタジエンである。 【0135】 ジエン含量はオレフィンポリマーの総質量に対し、好ましくは0.5?50質量%、特に2?20質量%、特に好ましくは3?15質量%である。好適なエステル類の例は、メチル、エチル、プロピル、n-ブチル、イソブチルおよび2-エチルヘキシル、オクチルおよびデシルアクリレート類および対応するメタクリレート類である。これらのうち、特に好ましいのはメチル、エチル、プロピル、n-ブチルおよび2-エチルヘキシルアクリレートおよび対応するメタクリレートである。 【0136】 エステル類の代わりまたはこれらに加えて、エチレン性不飽和モノまたはジカルボン酸の酸-官能性および/または潜在的な酸-官能性モノマー類も、オレフィンポリマー中に存在することができる。 【0137】 エチレン性不飽和モノまたはジカルボン酸の例は、アクリル酸、メタクリル酸、これらの酸の第3級アルキルエステル類、特にtert-ブチルアクリレートおよびマレイン酸およびフマル酸などのジカルボン酸またはこれらの酸の誘導体、さもなければそのモノエステル類である。 【0138】 潜在的な酸-官能性モノマーは、重合条件下またはオレフィンポリマーを成形組成物に組み込む間に遊離酸基を形成する化合物である。これらの例として挙げられるのは、2?20個の炭素原子を有するジカルボン酸の無水物、特に無水マレイン酸および上記酸の第3級C_(1)-C_(12)-アルキルエステル類、特にtert-ブチルアクリレートおよびtert-ブチルメタクリレートである。 【0139】 使用することのできる他のモノマー類の例は、ビニルエステル類およびビニルエーテル類である。 【0140】 特に好ましいのは、50?98.9質量%、特に60?94.85質量%のエチレン、1?50質量%、特に5?40質量%のアクリル酸またはメタクリル酸のエステル、0.1?20.0質量%、特に0.15?15質量%のグリシジルアクリレートおよび/またはグリシジルメタクリレート、アクリル酸および/または無水マレイン酸からなるオレフィンポリマー類である。 【0141】 特に好適な官能化ゴムは、エチレン-メチルメタクリレート-グリシジルメタクリレートポリマー類、エチレン-メチルアクリレート-グリシジルメタクリレートポリマー類、エチレン-メチルアクリレート-グリシジルアクリレートポリマー類およびエチレン-メチルメタクリレート-グリシジルアクリレートポリマー類である。 【0142】 上に記載したポリマー類は、それ自体既知の方法、好ましくは高圧および高温でのランダム共重合で製造することができる。 【0143】 これらのコポリマーのメルトインデックスは、一般に1?80g/10分(190℃、2.16kgの負荷にて測定)である。 【0144】 使用することのできる他のゴムは、ポリアミドと反応する基を含む市販のエチレン-α-オレフィンコポリマー類である。基礎となるエチレン-α-オレフィンコポリマーは、気相または溶液中での遷移金属触媒反応により製造される。以下のα-オレフィン類:プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、スチレンおよび置換スチレン類、ビニルエステル類、酢酸ビニル類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、グリシジルアクリレート類、グリシジルメタクリレート類、ヒドロキシエチルアクリレート類、アクリルアミド類、アクリロニトリル、アリルアミン;ブタジエン、イソプレンなどのジエン類は、コポリマーとして使用することができる。 【0145】 エチレン/1-オクテンコポリマー類、エチレン/1-ブテンコポリマー類、エチレン-プロピレンコポリマー類は特に好ましく、 25?85質量%、好ましくは35?80質量%のエチレン、 14.9?72質量%、好ましくは19.8?63質量%の1-オクテンまたは1-ブテンまたはプロピレンまたはこれらの混合物、 0.1?3質量%、好ましくは0.2?2質量%のエチレン性不飽和モノまたはジカルボン酸またはこうした酸の官能性誘導体 から構成される組成物は特に好ましい。 【0146】 これらのエチレン-α-オレフィンコポリマー類のモル質量は10,000?500,000g/mol、好ましくは15,000?400,000g/molである(PS較正を用いた1,2,4-トリクロロベンゼンでGPCを用いて測定したM_(n))。 【0147】 エチレン-α-オレフィンコポリマー類中のエチレンの比率は、5?97質量%、好ましくは10?95質量%、特に15?93質量%である。 【0148】 ある特別な実施形態においては、「シングルサイト触媒」と呼ばれる触媒を用いて製造されたエチレン-α-オレフィンコポリマー類を使用する。さらなる詳細はUS5272236に記載されている。この場合、エチレン-α-オレフィンコポリマー類の分子量の多分散性は、ポリオレフィン類は4未満、好ましくは3.5未満と狭い。 【0149】 好適なゴムとして挙げられる別の群は、コアシェルグラフトゴムによって供給される。これらは、エマルジョン中で製造され、少なくとも1つの硬い構成要素および少なくとも1つの軟らかい構成要素からなるグラフトゴムである。硬い構成要素は通常、ガラス遷移温度が少なくとも25℃のポリマーであり、軟らかい構成要素は通常、ガラス遷移温度が最大0℃のポリマーである。これらの生成物の構造はコアおよび少なくとも1つのシェルからなり、ここでの構造はモノマー類の添加順序によって決定される。軟らかい構成要素は一般に、ブタジエン、イソプレン、アルキルアクリレート類、アルキルメタクリレート類またはシロキサン類に由来し、適切であればさらなるコモノマー類に由来する。好適なシロキサンコアは、例えば環状オリゴマーのオクタメチルテトラシロキサンまたはテトラビニルテトラメチルテトラシロキサンから出発して製造することができる。例えば、これらは、好ましくはスルホン酸の存在下で、開環カチオン重合でγ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシランと反応させ、軟らかいシロキサンコアを得ることができる。シロキサン類は、例えばハロゲンまたはアルコキシ基などの加水分解性基を有するテトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシランまたはフェニルトリメトキシシランなどのシラン類の存在下で、重合反応を実施することにより架橋することができる。ここで挙げられる好適なコモノマー類は、例えばスチレン、アクリロニトリルおよび、フタル酸ジアリル、ジビニルベンゼン、ジアクリル酸ブタンジオールまたはトリアリル(イソ)シアヌレートなどの1つ以上の重合可能な二重結合を有する架橋またはグラフト活性モノマー類である。硬い構成要素は一般に、スチレン、α-メチルスチレンおよびそのコポリマー類に由来し、ここで列記できる好ましいコモノマー類はアクリロニトリル、メタクリロニトリルおよびメタクリル酸メチルである。 【0150】 好ましいコアシェルグラフトゴムは、軟らかいコアと硬いシェルまたは硬いコア、第一の軟らかいシェルおよび少なくとも1個のさらに硬いシェルを含む。カルボニル、カルボン酸、無水物、アミド、イミド、カルボン酸エステル、アミノ、ヒドロキシ、エポキシ、オキサゾリン、ウレタン、尿素、ラクタムまたはハロベンジル基などの官能基は、最終シェルの重合中に好適に官能化したモノマー類を添加することにより組み込むのが好ましい。好適な官能化モノマー類の例は、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸のモノまたはジエステル類、tert-ブチル(メタ)アクリレート、アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレートおよびビニルオキサゾリンである。官能基を有するモノマー類の比率は、コアシェルグラフトゴムの総質量に対して、一般に0.1?25質量%、好ましくは0.25?15質量%である。軟らかい構成要素と硬い構成要素の質量比は、一般に1:9?9:1、好ましくは3:7?8:2である。 【0151】 こうしたゴムはそれ自体既知であり、例としてEP-A-0208187に記載されている。官能化のためのオキサジン基は、例えばEP-A-0791606に従って組み込むことができる。 【0152】 好適な耐衝撃性改良剤の別の群は、熱可塑性ポリエステルエラストマー類によって供給される。ここでポリエステルエラストマー類は、一般にポリ(アルキレン)エーテルグリコール類に由来する長鎖セグメントを含み、低分子量ジオール類およびジカルボン酸類に由来する短鎖セグメントを含むセグメント化コポリエーテルエステル類である。こうした生成物はそれ自体既知であり、例えばUS3651014などの文献に記載されている。また適切な生成物はHytrel TM(Du Pont)、Arnitel TM(Akzo)およびPelprene TM(Toyobo Co. Ltd)として市販されている。 【0153】 無論のこと、種々のゴムの混合物を使用することもできる。 【0154】 本発明の熱可塑性成形組成物は、さらなる構成要素C)として、安定剤、酸化抑制剤、熱による分解および紫外線による分解を抑制するさらなる物質、潤滑剤および離型剤、染料および顔料などの着色剤、核形成剤、可塑剤、難燃剤などの従来の加工補助剤を含むことができる。 【0155】 酸化抑制剤および熱安定剤の記載できる例は、熱可塑性成形組成物の質量に対して濃度が1質量%以下の、亜リン酸塩およびさらにアミン類(TADなど)、ヒドロキノン類、これらの基の種々の置換基およびそれらの混合物である。 【0156】 記載できる紫外線安定剤は、種々の置換レゾルシノール類、サリチル酸塩類、ベンゾトリアゾール類およびベンゾフェノン類であり、その使用量は一般に成形組成物に対して2質量%以下である。 【0157】 添加することのできる着色剤は、二酸化チタン、ウルトラマリンブルー、酸化鉄およびカーボンブラックおよび/またはグラファイトなどの無機顔料、フタロシアニン類、キナクリドン類、ペリレン類などの有機顔料およびニグロシンおよびアントラキノン類などの染料である。 【0158】 使用できる核形成剤は、フェニルホスフィン酸ナトリウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素および好ましくはタルクである。 【0159】 挙げることのできる難燃剤は、赤リン、P-およびN-含有難燃剤およびハロゲン化難燃系およびその相乗剤である。 【0160】 好ましい安定剤は、2質量%以下、好ましくは0.5?1.5質量%、特に0.7?1質量%の一般式I 【化10】 ![]() [式中、 mおよびnは、0または1、 AおよびBは、C_(1)-C_(4)-アルキルまたはフェニル置換第3級炭素原子、 R^(1)、R^(2)は、水素または適切であれば1?3個のフェニル基で置換できるオルト位またはパラ位のC_(1)-C_(6)-アルキル基、ハロゲン、カルボキシ基または前記カルボキシ基の遷移金属塩、 R^(3)、R^(4)は、mとnの合計が1の場合は、水素またはオルト位またはパラ位のメチル基、またはmとnの合計が0または1の場合は、適切であれば1?3個のフェニル基で置換できるオルト位またはパラ位の第3級C_(3)-C_(9)-アルキル基] の芳香族第2級アミン類である。 【0161】 好ましいAまたはB基は、対称に置換した第3級炭素原子であり、特に好ましいのはジメチル置換第3級炭素である。置換基として1?3個のフェニル基を有する第3級炭素原子も好ましい。 【0162】 好ましいR^(1)またはR^(2)基は、パラ-t-ブチルまたはテトラメチル-置換n-ブチルであり、式中メチル基は好ましくは1?3個のフェニル基で置換されていてよい。好ましいハロゲン類は、塩素および臭素である。遷移金属の例は、R^(1)またはR^(2)=カルボキシと遷移金属塩を形成することのできるものである。 【0163】 好ましいR^(3)またはR^(4)基は、mとnの合計が2では水素であり、mとnの合計が0または1では特に1?3個のフェニル基で置換することのできるオルト位またはパラ位のtert-ブチル基である。 【0164】 第2級芳香族アミン類D)の例は、 4,4′-ビス(α,α′-tert-オクチル)ジフェニルアミン 4,4′-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン 4,4′-ビス(α-メチルベンズヒドリル)ジフェニルアミン 4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-4′-トリフェニルメチルジフェニルアミン 4,4′-ビス(α,α-p-トリメチルベンジル)ジフェニルアミン 2,4,4′-トリス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン 2,2′-ジブロモ-4,4′-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン 4,4′-ビス(α,α-ジメチルベンジル)-2-カルボキシジフェニルアミンニッケル-4,4′-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン 2-sec-ブチル-4,4′-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン 4,4′-ビス(α,α-ジメチルベンジル)-2-(α-メチルヘプチル)ジフェニルアミン 2-(α-メチルペンチル)-4,4′-ジトリチルジフェニルアミン 4-α,α-ジメチルベンジル-4′-イソプロポキシジフェニルアミン 2-(α-メチルヘプチル)-4′-(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン 2-(α-メチルヘプチル)-4′-トリチルジフェニルアミン 4,4′-ビス(tert-ブチル)ジフェニルアミン、および 【化11】 ![]() 【0165】 【化12】 ![]() 【0166】 【化13】 ![]() である。 【0167】 製造方法は、BE-A67/0500120およびCA-A963594に記載の方法に従う。好ましい第2級芳香族アミン類はジフェニルアミンおよびその誘導体であり、Naugard(登録商標)(Chemtura)として市販されている。これらは、2000ppm以下、好ましくは100?2000ppm、好ましくは200?500ppmおよび特に200?400ppmの少なくとも1つのリン含有無機酸またはその誘導体と組み合わせて使用するのが好ましい。 【0168】 好ましい酸は、次亜リン酸、亜リン酸またはリン酸およびアルカリ金属とのその塩であり、特に好ましいのはナトリウムおよびカリウムである。好ましい混合物は、特に次亜リン酸および亜リン酸とそれらに対するアルカリ金属塩を、3:1?1:3の比率で混合したものである。前記の酸の有機誘導体は、好ましくは上述の酸のエステル誘導体である。 【0169】 本発明の熱可塑性成形組成物は、出発要素をスクリュー押し出し機、Brabender混合機またはBanbury混合機などの従来の混合機で混合した後、それらを押し出すというそれ自体既知の方法で製造することができる。押出物は冷却し、粉砕することができる。また、個々の構成要素をあらかじめ混合した後、残りの出発材料を個々に添加するか、同様に混合するか、その両方を行うこともできる。混合温度は一般に230?320℃である。 【0170】 また別の好ましい手法において、構成要素B)および適切であれば構成要素C)はプレポリマーと混合し、配合して、ペレット化することができる。結果得られたペレットを、その後連続的またはバッチ式に、構成要素A)の融点未満の温度で、所望の粘度に達するまで、不活ガス下で固相縮合する。 【0171】 本発明の熱可塑性成形組成物は、良好な機械的特性および熱安定性および良好な加工性/流動性および溶接線強度(振動溶接)を示す。 【0172】 この材料は繊維、シートまたはあらゆる種類の成形体の製造に好適である。いくつかの好ましい例を以下に記載する。 家庭用品、電子部品、医療機器、自動車部品、電気製品のハウジング、自動車の電子部品のハウジング、ハンドル周辺品、ドアパネル、テールゲート、スポイラー、インレットマニホールド、貯水槽、電気工具ツールのハウジング。 【0173】 実施例 1V?4 使用する構成要素は以下の通りである。 【0174】 構成要素A/1: ISO307に準拠した25℃の96質量%濃度の硫酸中の0.5質量%濃度溶液中で測定した場合、固有粘度VZが180mL/gのナイロン-6(BASF AGのUltramid(登録商標)B32Eを使用した)。 【0175】 構成要素B/1、B/2およびB/3の製造: トリエタノールアミン(TEA)またはトリイソプロパノールアミン(TIPA)2000gおよび次亜リン酸の50%濃度水溶液13.5gを、撹拌器、蒸留ブリッジ、ガス注入チューブおよび内部温度計を備えた4ネックのフラスコに最初に入れ、この混合物を230℃に加熱した。約220℃で縮合が緩徐に始まり、縮合物が形成された。この反応混合物を230℃で、第1表に記載の時間攪拌し、反応液中に生成された縮合物を、中等度の流量の窒素をストリッパーガスとして使用して、蒸留ブリッジで除去した。記載の反応時間の終了時に、残る縮合物を大気圧よりも低い500mbarで除去した。第1表に記載の時間を過ぎた後、混合物を140℃に冷却し、圧を緩徐かつ段階的に100mbarまで低下させて、残る揮発性画分を除去した。 【0176】 その後、この生成混合物を室温まで冷却して分析した。 【0177】 本発明の生成物の分析: ポリエーテルアミンポリオール類を、屈折計を検出器として用いてゲル透過クロマトグラフィーにより分析した。ヘキサフルオロイソプロパノール(HEIP)を移動相として使用し、ポリメチルメタクリレート(PMMA)を分子量を測定するための標準物質として使用した。 【0178】 OH数をDIN53240の第2部に従って測定した。 【0179】 第1表:出発材料および最終生成物 【表1】 ![]() 【0180】 構成要素C/1: Mw1300g/mol(GPC)のポリエチレンイミン(PEI)。使用した材料はBASF AGのLupasol(登録商標)G20であった。 【0181】 構成要素C/2: 平均厚さが10μmのグラスファイバー 構成要素C/3: ステアリン酸カルシウム 構成要素C/4: 1:4の比率のCul/KJ 構成要素C/5: 30%カーボンブラックを入れたポリエチレンのマスターバッチ 成形組成物の製造 構成要素A)?C)を2軸押し出し機で280℃にて混合し、水浴に押し出した。ペレット化し、乾燥した後、被験試料を射出成形し、試験した(280℃/80℃)。 【0182】 ISO1133に従って、270℃にて5kgの負荷でMVRを測定した。 【0183】 ノッチを入れた場合のシャルピー衝撃耐性をISO 179-2/1 eAに従って23℃で、ノッチを入れない場合はISO 179-2/1eUに従って-30℃で測定した。 【0184】 ISO527-2に従った引張特性 ISO527-2に従った弾性モジュール スパイラルパス長は、1.5mmのスパイラルフローを用いて280℃で測定した。 【0185】 第2表は、測定結果および成形組成物の構成を示す。 【0186】 第2表: 【表2】 ![]() 【0187】 実施例 5V?13 構成要素A/2: ISO307に従って、VZが130mL/gの半芳香族ナイロン-6/6,Tコポリアミド(比30:70)を構成要素A/2として用いた。 【0188】 構成要素A/3: VZが150mL/gのPA 6 構成要素B/1、C/2、C/3およびC/5は実施例の1V?4と同じであった。 【0189】 構成要素C/6: DuPontのFusabond(登録商標)N NM493D、無水マレイン酸で官能化したエチレン-オクテンコポリマー、MFR 1.5g/10′(D1238、190℃/2.16kg) 構成要素C/7: ASTM D1539-99に従って測定した場合、気孔率170kg/m^(3)が確認されたTimcalのEnsaco 250伝導性カーボンブラック 構成要素C/8: Naugard(登録商標)445 4,4′-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン CAS番号:10081-67-1 【化14】 ![]() 【0190】 構成要素C/9: 次亜リン酸ナトリウム 構成要素C/10: モンタン酸カルシウム 構成要素C/11: ナイロン-6中の20%濃度のニグロシンのマスターバッチ 生成物の製造 構成要素を2軸押し出し機で溶融温度300?330℃にて混合した。融解物を水浴に通過させてペレット化した。 【0191】 被験試料を溶融温度330℃、成形温度100℃で生成した。 【0192】 溶接線強度を試験するため、振動溶接および180℃での熱老化300時間の後、引張り試験(ISO527-2)および屈曲試験を実施した。 【0193】 【表3】 ![]() 【0194】 第3表は試験結果および成形組成物の構成を示す。 【0195】 【表4】 ![]() 【表5】 ![]() 【表6】 ![]() 【0196】 実施例 14V?16 構成要素Aは、実施例の5V?13のA/2に相当した。 【0197】 構成要素B/3: 第1表を参照 構成要素C/12: Tafmer(登録商標)MH7010:0.4質量%アクリル酸で官能化したエチレン-ブテンコポリマー 構成要素C/13: DE-A10 2005 033 147の規格および第1表に従った超分枝鎖ポリカーボネート 構成要素C/14: OmyaのIT-Extraタルク 構成要素C/3、C/7、C/8およびC/9は、以前の実施例のものに相当した。 【0198】 構成要素C/15: CognisのLoxiol(登録商標)VPG861:テトラステアリン酸ペンタエリスリチル 生成物の製造 構成要素を2軸押し出し機で溶融温度300?330℃にて混合した。融解物を水浴に通過させてペレット化した。 【0199】 被験試料を溶融温度330℃、成形温度100℃で生成した。 【0200】 ポリアミド類の固有粘度を、96質量%濃度の硫酸中の0.5質量%濃度溶液中でDIN53727に従って測定した。 【0201】 被験試料の熱耐性をISO75(HDT B)に従って測定した(ISO試料に対して負荷0.45MPa、温度上昇50K/時)。ノッチを入れた場合の生成物の衝撃耐性を、ISO179 1eAに従って測定した。生成物の延性を、ISO6603貫通試験を用いて確認した。試験は60×60×3mmのプラークで実施した。 【0202】 流動性は細管レオメータを用いて溶融粘度を測定することにより340℃で決定した。表に記載した値は、剪断率10^(2)、10^(3)および10^(4)Hzにて決定した。 【0203】 第4表は成形組成物の構成および試験結果を示す。 【0204】 第4表: 【表7】 ![]() (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 A)少なくとも1つの熱可塑性ポリアミド10?99質量%、 B)少なくとも1つの超分枝鎖ポリエーテルアミン0.01?30質量%、 C)その他の添加材料0?70質量%を含有し、 構成要素A)?C)の質量%の合計が100%になり、かつ構成要素B)が、式中R^(1)?R^(3)基が互いに独立して2?10個の炭素原子を有する同一または異なるアルキレン基である一般式 【化1】 ![]() の少なくとも1つのトリアルカノールアミンの分子間重縮合により得られる熱可塑性成形組成物。 【請求項2】 構成要素B)のガラス遷移温度が50℃未満である、請求項1に記載の熱可塑性成形組成物。 【請求項3】 構成要素B)のOH数が100?900mg KOH/gである、請求項1または2に記載の熱可塑性成形組成物。 【請求項4】 構成要素C)として0.01?30質量%のポリエチレンイミンホモまたはコポリマーを含む、請求項1から3までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物。 【請求項5】 構成要素B)がさらに平均して少なくとも3個のOH官能基を、ポリマーの主要構造を形成するエーテル基およびアミノ基とともに有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物。 【請求項6】 ポリアミド類A)の流動性および/または熱安定性を高めるための超分枝鎖ポリエーテルアミン類B)の使用であって、構成要素B)が、式中R^(1)?R^(3)基が互いに独立して2?10個の炭素原子を有する同一または異なるアルキレン基である一般式 【化2】 ![]() の少なくとも1つのトリアルカノールアミンの分子間重縮合により得られる、前記使用。 【請求項7】 繊維、シートまたはあらゆる種類の成形体の製造のための請求項1から5までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物の使用。 【請求項8】 請求項1から5までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物から得られる繊維、シートまたは成形体。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審決日 | 2014-01-29 |
出願番号 | 特願2010-538625(P2010-538625) |
審決分類 |
P
1
41・
852-
Y
(C08L)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 福井 美穂 |
特許庁審判長 |
小野寺 務 |
特許庁審判官 |
大島 祥吾 富永 久子 |
登録日 | 2013-07-05 |
登録番号 | 特許第5306368号(P5306368) |
発明の名称 | ポリエーテルアミン類を有する熱可塑性ポリアミド |
代理人 | 久野 琢也 |
代理人 | アインゼル・フェリックス=ラインハルト |
復代理人 | バーナード正子 |
復代理人 | バーナード 正子 |
代理人 | アインゼル・フェリックス=ラインハルト |
代理人 | 久野 琢也 |