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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A61K
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A61K
管理番号 1284540
審判番号 不服2011-17498  
総通号数 172 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-04-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-08-12 
確定日 2014-02-04 
事件の表示 特願2000-569828「シクロペプチドおよび化学治療剤または血管新生阻害剤を含有する医薬製剤」拒絶査定不服審判事件〔平成12年 3月23日国際公開、WO00/15244、平成14年 8月 6日国内公表、特表2002-524526〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1 手続の経緯
本願は,1999年9月9日(パリ条約による優先権主張 1998年9月16日 (DE)ドイツ)を国際出願日とする出願であって,平成22年4月27日付けで手続補正がなされ,平成23年3月31日付けで拒絶査定がなされ,これに対し,平成23年8月12日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに,同日付けで手続補正がなされたものである。

2 平成23年8月12日付の手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成23年8月12日付の手続補正を却下する。
[理由]
(1)補正の目的
本件補正は,平成22年4月27日付け手続補正後の請求項1に記載された化学治療薬剤の種類を限定し,さらに同請求項2,4に記載された化学治療剤群からドクソルビシン及びゴセレリンを削除するものである。また,補正によって発明の解決しようとする課題及び産業上の利用分野は変更されておらず,本件補正は特許法17条の2第4項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで,本件補正後の請求項1に記載された発明(以下,「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法17条の2第5項において準用する同法126条5項の規定に適合するか)について以下に検討する。
(2)本願補正発明
本願の請求項1?7に係る発明は,平成23年8月12日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1?7に記載された事項により特定されるものであるところ,その請求項1に係る発明(本願補正発明)は次のとおりのものである。
「【請求項1】
シクロ(Arg-Gly-Asp-D-Phe-NMe-Val)および/または生理学的に許容されるその塩の一つ、ならびに少なくとも一つの化学治療薬剤および/または生理学的に許容されるその塩の一つを含む医薬製剤であって、化学治療薬剤が、
a)ブスルファン、カルボプラチン、カルムスチン、シスプラチン、シクロホスファミド、ダカルバジン、イフォスファミドおよびロムスチンから選択されるアルキル化剤、
c)スルホンアミド、葉酸アンタゴニスト、5-フルオロウラシル(5-FU)、メルカプトプリン、メトトレキサート、チオグアニン、葉酸カルシウムを伴う5-FUおよびロイコボリンから選択される、代謝拮抗剤、
f)メルファラン、カルムスチンおよび窒素マスタードから選択される、マスタードガス誘導体、
g)タキサン、ドセタキセル、パクリタキセル、エトポシド、ビンブラスチンおよびビノレルビンから選択される、アルカロイド、
k)アルトレタミン、クラドリビン、ゲムシタビン、ロイコボリン、レバミソール、ペントスタチンおよびイリノテカンから選択される、その他の剤およびその生理学的に許容可能な塩からなる群から選択される、前記医薬製剤。」

(3)引用刊行物の記載事項
(i)原査定の拒絶の理由に引用された,本願の優先日前に頒布された刊行物である,「特開平9-132593号公報」(以下「引用例2」という。)には,以下の事項が記載されている。
(ア)「【請求項1】
式I:
シクロ-(nArg-nGly-nAsp-nD-nE) I
[式中、DおよびEは、各々相互に独立して、Gly、Ala、β-Ala、Asn、Asp、Asp(OR)、Arg、Cha、Cys、Gln、Glu、His、Ile、Leu、Lys、Lys(Ac)、Lys(AcNH2)、Lys(AcSH)、Met、Nal、Nle、Orn、Phe、4-Hal-Phe、homo-Phe、Phg、Pro、Pya、Ser、Thr、Tia、Tic、Trp、TyrまたはValであり、これらアミノ酸残基が誘導体にされていてもよく、
Rは、1?18個の炭素原子を有するアルキルであり、
Halは、F、Cl、BrまたはIであり、
Acは、1?10個の炭素原子を有するアルカノイル、7?11個の炭素原子を有するアロイルまたは8?12個の炭素原子を有するアルアルカノイルであり、
nは、無置換を表わすか、または相当するアミノ酸残基のアルファ-アミノ官能基にアルキル基R、ベンジルまたは7?18個の炭素原子を有するアルアルキル基である]で示される環状ペプチド、但し少なくとも一つのアミノ酸残基が置換基nを有し且つ光学活性アミノ酸およびアミノ酸誘導体の残基が含まれる場合、D型およびL型がいずれも含まれ、およびそれらの生理学的に許容される塩。」,
(イ)「【請求項3】
請求項1に記載の化合物が、
【化1】

でありおよびそれらの生理学的に許容される塩。」,
(ウ)「【請求項6】
請求項1に記載の一般式Iで示される少なくともひとつの化合物および/またはその生理学的に許容される塩のひとつを含有することを特徴とする医薬製剤。」,
(エ)「【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、医薬として有用な新規化合物、インテグリン阻害剤として作用し、特に循環、脈管形成障害、微生物感染の予防および治療、および腫瘍治療に有用な新規化合物を提供することにある。」,
(オ)「【0014】
フィブリノゲン結合の阻害剤としての式Iの化合物は、異なる活性化段階およびフィブリノゲン受容体の細胞内シグナルメカニズムに関する血液血小板上のメタボリズムを研究することに効果的な補助物としても使用できる。受容体への結合後の取り込みラベル(例えばビオチニル、biotinyl)の検出単位は、該メカニズムが研究されるようにする。
従って化合物は、インテグリン、特にインテグリンaVβ3、aVβ5およびaIIbβ3のみならずaVβ1、aVβ6およびaVβ8に対する天然または合成のリガンドの結合を阻害する性質をもつ。」,
(カ)「【0017】
化合物は、ヒトおよび動物医薬における医薬活性成分として用いられ、特に、循環障害、血栓症、心筋梗塞、動脈硬化、炎症、卒中、狭心症、腫瘍障害、骨融解性障害、特に骨粗鬆症、脈管形成および脈管形成から生じる障害、例えば眼の糖尿病性網膜症、黄斑変性症、近視、眼ヒストプラスマ症、リュウマチ関節炎、骨関節炎、血管新生緑内症、および潰瘍性大腸炎、クローン病、多発性硬化症、乾癬および血管形成術後の再狭窄の予防および治療に対してである。化合物は、さらに、微生物感染および急性腎不全における治癒過程を改善および支援のために使用される。」および
(キ)「【0057】
式Iの新規化合物およびそれらの生理学的に許容される塩は、少なくとも一つの賦形剤または補助剤、および所望により一つまたはそれ以上の活性成分と一緒に、それらを適当な投与形態することによる医薬製剤の製造に用いられる。このようにして得られる製剤は、ヒトまたは動物の臨床における医薬として使用できる。」

引用例2の記載事項(ア)?(ウ)によれば,引用例2には特許を請求する発明として,シクロ(Arg-Gly-Asp-D-Phe-NMe-Val)および/または生理学的に許容されるその塩の一つを含有する医薬製剤 の発明が記載されているということができる。また,記載事項(エ)及び(オ)には,シクロ(Arg-Gly-Asp-D-Phe-NMe-Val)および/または生理学的に許容されるその塩が,インテグリン,特にインテグリンαvβ3及びαvβ5等に対するリガンドの結合を阻害する性質を有することが示されており,記載事項(カ)には,シクロ(Arg-Gly-Asp-D-Phe-NMe-Val)および/または生理学的に許容されるその塩が,ヒトおよび動物医薬における医薬活性成分として用いられ,特に,腫瘍障害に対して用いられることが示されており,記載事項(キ)には,さらに一つまたはそれ以上の活性成分も製剤に含有できることが示されている。
そうすると,これら引用例2の記載を総合すれば,引用例2には「シクロ(Arg-Gly-Asp-D-Phe-NMe-Val)および/または生理学的に許容されるその塩の一つ,ならびに少なくとも一つの活性成分を含む医薬製剤であって,腫瘍障害に用いることのできる医薬製剤。」の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。

(ii)原査定の拒絶の理由に引用された,本願の優先日前に頒布された刊行物である,「特開平10-81631号公報」(以下「引用例3」という。)には,以下の事項が記載されている。(下線は合議体が付す。)
(ク)「【0025】
本発明の医薬製剤は、本発明の目的が達成されるかぎり、他の医薬製剤と併用して用いることができる。例えば、本発明の医薬製剤が抗腫瘍剤として用いられる場合、単剤で使用しても優れた抗腫瘍効果を示すが、さらに他の抗腫瘍活性作用または抗腫瘍活性増強作用を有する薬剤と併用(多剤併用)することによって、その効果をより一層増強させることができる。その他、併用による利点として、互いの薬剤の使用量を削減することが可能となり、これによって副作用が軽減し、癌患者のクオリティー・オブ・ライフ:Quality of Life(例えば、Performance Stasisや疼痛の軽減、浮腫の抑制、食欲増進、体重増加など)を改善することにも大きく貢献することが挙げられる。
【0026】
合剤あるいは併用治療において用いられる抗腫瘍剤の例として、以下のものが
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
アルキル化剤として、例えばナイトロジェンマスタード、塩酸ナイトロジェンマスタード-N-オキシド、クロラムブチル、シクロホスファミド、イホスファミド、チオテパ、カルボコン、トシル酸インプロスルファン、ブスルファン、塩酸ニムスチン、ミトブロニトール、メルファラン、ダカルバジン、ラニムスチン、リン酸エストラムスチンナトリウム、トリエチレンメラミン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ピポブロマン、エトグルシド、カルボプラチン、シスプラチン、ミボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、アルトレタミン、アンバムスチン、塩酸ジブロスピジウム、フォテムスチン、プレドニムスチン、プミテパ、リボムスチン、テモゾロミド、トレオスルファン、トロフォスファミド、ジノスタチンスチラマーなどが挙げられる。
【0027】
代謝拮抗剤として、例えばメルカプトプリン、チオイノシン、メトトレキサート、エノシタビン、シタラビン、シタラビンオクホスファート、塩酸アンシタビン、5-FU系薬剤(例えば、フルオロウラシル、テガフール、UFT、ドキシフルリジン、カルモフール、フルツロン、ネオフルツロンなど)、アミノプテリン、ロイコボリンカルシウム、タブロイド、ブトシン、フォリネイトカルシウム、レボフォリネイトカルシウム、クラドリビン、エミテフール、フルダラビン、ゲムシタビン、ヒドロキシカルバミド、ペントスタチンなどが挙げられる。
【0028】
植物アルカロイドとして、例えばエトポシド、リン酸エトポシド、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、テニポシド、パクリタキセル、タキソテール、ビノレルビンなどが挙げられる。
【0029】
抗癌性抗生物質として、例えばアクチノマイシンD、アクチノマイシンC、マイトマイシンC、クロモマイシンA3、塩酸ブレオマイシン、硫酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、塩酸ダウノルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸アクラルビシン、塩酸ピラルビシン、塩酸エピルビンシン、ネオカルチノスタチン、ミスラマイシン、ザルコマイシン、カルチノフィリン、ミトタン、塩酸ゾルビシン、塩酸ミトキサントロンなどが挙げられる。
【0030】
性ホルモン剤として、例えばホスフェストロール、ジエチルスチルベストロール、クロロトリアニセン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸クロルマジノン、酢酸シプロテロン、抗エストロゲン(例えば、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェンなど)、メピチオスタン、テストロラクトン、アミノグルテチミド、LH-RHアゴニスト(例えば、リュウプロレリン、酢酸ゴセレリン、ブセレリンなど)、ドロロキシフェン、エピチオスタノール、スルホン酸エチニルエストラジオール、LH-RHアンタゴニスト(例えば、セトロレリックス、ガニレリックス、アザリンBなど)、アロマターゼ阻害薬(例えば、塩酸ファドロゾール、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ボロゾール、フォルメスタンなど)、抗アンドロゲン薬(例えば、フルタミド、ビカルタミドなど)、レチノイドおよびレチノイドの代謝を遅らせる薬剤(例えば、リアロゾールなど)などが挙げられる。
【0031】
免疫療法剤(BRM)として、例えばピシバニール、クレスチン、シゾフィラン、レンチナン、ウベニメクス、インターフェロン、インターロイキン、マクロファージコロニー刺激因子、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポエチン、リンホトキシン、BCGワクチン、コリネバクテリウムパルブム、レバミソール、ポリサッカライドK、プロコダゾールなどが挙げられる。
【0032】
その他、L-アスパラギナーゼ、アセグラトン、塩酸プロカルバジン、ドキソルビシン、プロトポルフィリン・コバルト錯塩、水銀ヘマトポルフィリン・ナトリウム、トポイソメラーゼI阻害薬(例えば、カンプトテシン、トプテカン、イリノテカンなど)、トポイソメラーゼII阻害薬、分化誘導薬(例えば、レチノイド、ビタミンD類など)、増殖因子阻害薬(例えば、スラミンなど)、タキリール、タキソテールなども用いることができる。」

(iii)原査定の拒絶の理由に引用された,本願の優先日前に頒布された刊行物である,「特開平9-208571号公報」(以下「引用例4」という。)には,以下の事項が記載されている。(下線は合議体が付す。)
(ケ)「【0040】
本発明の化合物〔I〕またはその塩を含む医薬製剤は、安定かつ低毒性で安全性が高く、優れた血管新生阻害活性を有するので、例えば(1)固形悪性新生物(例えば、胃癌、食道癌、十二指腸癌、舌癌、咽頭癌、脳腫瘍、直腸癌、結腸癌、非小細胞肺癌、肺小細胞癌、肝臓癌、腎臓癌、乳癌、胆道癌、膵臓癌、前立腺癌、子宮体癌、子宮頸癌、卵巣癌、膀胱癌、皮膚癌、悪性黒色腫、甲状腺癌、骨腫瘍、血管腫、血管線維腫、網膜肉腫、陰茎癌、カポシ肉種など)およびこれらの他臓器への転移、(2)糖尿病性網膜症、新生血管緑内症、虹彩ルベオーシス、トラコーマ、網膜中心静脈閉塞症、網膜中心動脈閉塞症、未熟児網膜症、老人性円板状黄班変性病、鎌状赤血球網膜症、角膜混濁、その他虚血をきたす病態、(3)慢性関節リウマチ、(4)乾癬、肥厚性瘢痕、(5)粥状動脈硬化巣外膜の異常毛細血管網、(6)アレルギー性炎症、気道性炎症、腎炎、その他の慢性炎症などのような各種疾患の治療および予防薬として有用である。
本発明の医薬製剤は、本発明の目的が達成されるかぎりにおいて他の医薬製剤と併用することもできる。例えば、本発明の医薬製剤が抗腫瘍剤として用いられる場合、単剤で使用しても優れた抗腫瘍効果を示すが、さらに他の抗腫瘍活性作用または抗腫瘍活性増強作用を有する薬剤と併用(多剤併用)することによって、その効果をより一層増強させることができる。その他、併用による利点として、互いの薬剤の使用量を削減することが可能となり、これによって副作用が軽減し、癌患者のクオリティー・オブ・ライフを改善することにも大きく貢献することが挙げられる。
併用治療に用いられる抗腫瘍活性作用または抗腫瘍活性増強作用を有する薬剤の例として、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
アルキル化剤として、例えばナイトロジェンマスタード(Nitrogen mustard)、塩酸ナイトロジェンマスタード-N-オキシド(Nitorogen mustard-N-oxide hydrochloride)、クロラムブチル(Chlorambucil)、シクロホスファミド(Cyclophosphamide)、イホスファミド(Ifosfamide)、チオテパ(Thiotepa)、カルボコン(Carboquone)、トシル酸インプロスルファン(Improsulfan tosilate)、ブスルファン(Busulfan)、塩酸ニムスチン(Nimustine hydrochloride)、ミトブロニトール(Mitobronitol)、メルファラン(Melphalan)、ダカルバジン(Dacarbazine)、ラニムスチン(Ranimustine)、リン酸エストラムスチンナトリウム(Estramustine sodium phosphate)、トリエチレンメラミン(Triethylenemelamine)、カルムスチン(Carmustine)、ロムスチン(Lomustine)、ストレプトゾシン(Streptozocin)、ピポブロマン(Pipobroman)、エトグルシド(Ethoglucid)、カルボプラチン(Carboplatin)、シスプラチン(Cisplatin)、ミボプラチン(Miboplatin)、ネダプラチン(Nedaplatin)、オキサリプラチン(Oxaliplatin)、アルトレタミン(Altretamine)、アンバムスチン(Ambamustine)、塩酸ジブロスピジウム(Dibrospidium chloride)、フォテムスチン(Fotemustine)、プレドニムスチン(Prednimustine)、プミテパ(Pumitepa)、リボムスチン(Ribomustin)、テモゾロミド(Temozolomide)、トレオスルファン(Treosulfan)、トロフォスファミド(Trofosfamide)、ジノスタチンスチラマー(Zinostatin stilamer)などが挙げられる。
【0041】
代謝拮抗剤として、例えばメルカプトプリン(6-Mercaptopurine)、チオイノシン(Thioinosine)、メトトレキサート(Methotrexate)、エノシタビン(Enocitabine)、シタラビン(Cytarabine)、シタラビンオクホスファート(Cytarabine ocfosfate)、塩酸アンシタビン(Ancitabine hydrochloride)、フルオロウラシル(Fluorouracil)、テガフール(Tegafur)、UFT、ドキシフルリジン(Doxifluridine)、カルモフール(Carmofur)、アミノプテリン(Aminopterin)、ロイコボリンカルシウム(Calcium leucovorin)、カルモフール(Carmofur)、FUDR、タブロイド(Tabloid)、ブトシン(Butocin)、フォリネイトカルシウム(Calcium folinate)、レボフォリネイトカルシウム(Calcium Levofolinate)、クラドリビン(Cladribine)、エミテフール(Emitefur)、フルダラビン(Fludarabine)、ゲムシタビン(Gemcitabine)、ヒドロキシカルバミド(Hydroxycarbamide)、ペントスタチン(Pentostatin)などが挙げられる。 植物アルカロイドとして、例えばエトポシド(Etoposide)、リン酸エトポシド(Etoposide phosphate)、硫酸ビンブラスチン(Vinblastine sulfate)、硫酸ビンクリスチン(Vincristine sulfate)、硫酸ビンデシン(Vindesine sulfate)、テニポシド(Teniposide)、パクリタキセル(Paclitaxel)、ビノレルビン(Vinorelbine)などが挙げられる。
抗癌性抗生物質として、例えばアクチノマイシンD(Actinomycin D)、アクチノマイシンC(Actinomycin C)、マイトマイシンC(Mitomycin C)、クロモマイシンA3(Chromomycin A3)、塩酸ブレオマイシン(Bleomycin hydrochloride)、硫酸ブレオマイシン(Bleomycin sulfate)、硫酸ペプロマイシン(Peplomycin sulfate)、塩酸ダウノルビシン(Daunorubicin hydrochloride)、塩酸ドキソルビシン(Doxorubicin hydrochloride)、塩酸アクラルビシン(Aclarubicin hydrochloride)、塩酸ピラルビシン(Pirarubicin)、塩酸エピルビンシン(Epirubicin hydrochloride)、ネオカルチノスタチン(Neocarzinostatin)、ミスラマイシン(Mithramycin)、ザルコマイシン(Sarkomycin)、カルチノフィリン(Carzinophilin)、ミトタン(Mitotane)、塩酸ゾルビシン(Zorubicin hydrochloride)、塩酸ミトキサントロン(Mitoxantorone hydrochloride)などが挙げられる。
【0042】
性ホルモン剤として、例えばホスフェストロール(Fosfestrol)、ジエチルスチルベストロール(Diethylstilbestrol)、クロロトリアニセン(Chlorotrianisene)、酢酸メドロキシプロゲステロン(Medroxyprogesterone acetate)、酢酸メゲストロール(Megestrol acetate)、酢酸クロルマジノン(Chlormadinone acetate)、酢酸シプロテロン(Cyproterone acetate)、クエン酸タモキシフェン(Tamoxifen citrate)、メピチオスタン(Mepitiostane)、酢酸ゴセレリン(Goserelin acetate)、テストロラクトン(Testololavtone)、アミノグルテチミド(Aminoglutethimido)、ブセレリン(Buserelin)、ドロロキシフェン(Droloxifene)、エピチオスタノール(Epitiostanol)、スルホン酸エチニルエストラジオール(Ethinylestradiol sulfonate)、フルタミド(Flutamide)、リュウプロレリン(Leuprorelin)などが挙げられる。
免疫療法剤(BRM)として、例えばピシバニール(Picibanil)、クレスチン(Krestin)、シゾフィラン(Schizophyllan)、レンチナン(Lentinan)、ウベニメクス(Ubenimex)、インターフェロン(Interferon-α,-β,-γ)、インターロイキン(Interleukin-1,-2,-12)、マクロファージコロニー刺激因子(Macrophage colony-stimulating factor)、顆粒球コロニー刺激因子(Granulocyte macrophage colony-stimulating factor)、エリスロポエチン(Erythropoietin)、リンホトキシン(Lymphotoxin)、BCGワクチン(BCG vaccine)、コリネバクテリウムパルブム(Corynebacterium parvum)、レバミソール(Levamisole)、ポリサッカライドK(Polysaccharide-K)、プロコダゾール(Procodazol)などが挙げられる。
その他、L-アスパラギナーゼ(L-Asparaginase)、アセグラトン(Aceglatone)、塩酸プロカルバジン(Procarbazine hydrochloride)、ドキソルビシン(Doxorubicin)、プロトポルフィリン・コバルト錯塩(Cobalt-protoporphyrin)、水銀ヘマトポルフィリン・ナトリウム(Hg-Hematoporphyrin-Na)、トポイソメラーゼI阻害薬(例えば、イリノテカン:Irinotecan など)なども用いることができる。」

(iv)原査定の拒絶の理由に引用された,本願の優先日前に頒布された刊行物である,「国際公開第97/44336号」(以下「引用例5」という。)には,以下の事項が記載されている。(なお邦訳は,対応日本出願に係る特表2000-511187号公報による。下線は合議体が付す。)
(コ)「本発明に有用な化合物を抗癌カクテルの形で送達してもよい。抗癌カクテルは、抗癌剤、サイトカインおよび/または付加的増強剤等の他の抗癌物質とこの発明で有用な化合物のどれかとの混合物である。癌の治療においてカクテルの使用は日常的である。この実施態様において、通常の投与ビヒクル(例えば、ピル、錠剤、埋込み剤、注射溶液剤等)は、この発明に有用な複合体と抗癌剤の両方および/または付加的増強物質を含むであろう。
抗癌物質は抗癌剤を含む。抗癌剤はよく知られており、次のものを含む:アシビシン、アクラルビシン、塩酸アコダゾール、アクロニン、アドゼレシン、アルデスロイキン、アルトレタミン、アムボマイシン、アメタントロンアセテート、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナストロゾール、アントラマイシン、アスパラキナーゼ、アスペルリン、アサシチジン、アゼテパ、アゾトマイシン、バチマスタット、ベンゾデパ、ビカルタミド、塩酸ビサントレン、ビスナフィドジメシレート、ビゼレシン、硫酸ブレオマイシン、ナトリウムブレキナール、ブロピリミン、ブスルファン、カクチノマイシン、カルステロン、カラセミド、カルベチマー、カルボプラチン、カラムスチン、塩酸カルビシン、カルゼレシン、セデフィンゴール、クロラムブシル、シロレマイシン、シスプラチン、クラドリビン、クリスナトールメシレート、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、塩酸ダウノルビシン、デシタビン、デキソルマプラチン、デザグアニン、デザグアニンメシレート、ジアジクオン、ドセタキセル、ドクソルビシン、塩酸ドクソルビシン、ドロロキシフェン、クエン酸ドロロキシフェン、プロピオン酸ドロモスタノロン、ドアゾマイシン、エダトレキセート、塩酸エフロルニチン、エルサミトルシン、エンロプラチン、エンプロメート、エピプロピジン、塩酸エピルビシン、エルブロゾール、塩酸エゾルビシン、エストラムスチン、ナトリウムリン酸エストラムスチン、エタニダゾール、エトポシド、リン酸エトポシド、エトピリン、塩酸ファドロゾール、ファザラビン、フェンレチニド、フロックスウリジン、リン酸フルダラビン、フルオロウラシル、フルオロシタビン、フォスキドン、ナトリウムフォストリエシン、ゲムシタビン、塩酸ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、塩酸イダルビシン、イフォスファミド、イルモフォシン、インターフェロンアルファー2a、インターフェロンアルファー2b、ンターフェロンアルファーn1、インターフェロンアルファーn3、インターフェロンベーターIa、インターフェロンガンマーIb,イプロプラチン、塩酸イリノテカン、ランレオチドアセテート、レトロゾール、ロイプロリドアセテート、塩酸リアロゾール、ナトリウムロメトレキソール、ロムスチン、塩酸ロソキサントロン、マゾプロコール、メイタンシン、塩酸メクロレタミン、メゲストロールアセテート、メレンゲストロールアセテート、メルファラン、メノガリル、メルカプトプリン、メトトレキセート、ナトリウムメトトレキセート、メトプリン、メトレデパ、ミチンドミド、マイトカルシン、マイトクロミン、マイトギリン、マイトマルシン、マイトマイシン、マイトスパー、マイトタン、塩酸マイトキサントロン、マイコフェノール酸、ノコダゾール、ノガラマイシン、オルマプラチン、オキシスラン、パクリタクセル、ペガスパルガーゼ、ペリオマイシン、ペンタムスチン、硫酸ペプロマイシン、パーホスファミド、ピポブロマン、ピボズルファン、塩酸ピロキサトロン、プリカマイシン、プロメスタン、ナトリウムポルフィマー、ポルフィロマイシン、プレドニムスチン、塩酸プロカルバジン、プロマイシン、塩酸プロマイシン、ピラゾフリン、リボプリン、ログレチミド、サフィインゴール、塩酸サフィインゴール、セムスチン、シムトラゼン、ナトリウムスパルフォセート、スパルゾマイシン、塩酸スピロゲルマニウム、スピロムスチン、スピロプラチン、ストレポトニグリン、ストレプトゾシン、スロフェヌール、タリゾマイシン、ナトリウムテコガラン、テガフール、塩酸テロキサントロン、テモポルフィン、テニポシド、テロキシロン、テストラクトン、チアミピリン、チオグアニン、チオテパ、チアゾフラン、チラパザミン、塩酸トポテカン、クエン酸トレミフェン、トレストロンアセテート、リン酸トリシリビン、トリメトレキセート、グルクロン酸トリメトレキセート、トリプトレリン、塩酸トブロゾール、ウラシルマスタード、ウレデパ、バプレオチド、ベルテポルフィン、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、ビンデシン、硫酸ビンデシン、硫酸ビネピジン、硫酸ビングリシネート、硫酸ビンリュロシン、ビノレルビンタルタレート、硫酸ビンロシジン、硫酸ビンゾリジン、ボロゾール、ゼニプラチン、ジノスタチン、塩酸ゾルビシン。
他の抗癌剤は次のものを含む:20-エピ-1,25-ジヒドロキシビタミンD3、5-エチニルウラシル、アビラテロン、アクラルビシン、アシルフルベン、アデシペノール、アドゼレシン、アルデスロイキン、ALL-TK拮抗剤、アルトレタミン、アムバムスチン、アミドックス、アミフォスチン、アミノレブリン酸、アムルビシン、アムサクリン、アナグレリド、アナストロゾール、アンドログラホリド、血管新生拮抗剤、拮抗剤D、拮抗剤G、アンタレリックス、抗胸椎形成タンパク質-1、抗アンドロジェン、前立腺癌、抗エストロジェン、抗ネオプラストン、アンチセンスオリゴヌクレオチド、アフィジコリングリシネート、アポプトシス遺伝子調節剤、アポプトシス抑制剤、アプリン酸、アラ-CDP-DL-PTBA、アルギニンデアミナーゼ、アスラクリン、アタメスタン、アトリムスチン、アクシナスタチン1、アクシナスタチン2、アクシナスタチン3、アザセトロン、アザトキシン、アザチロシン、バカチンIII誘導体、バラノール、バチマスタット、BCR/ABL拮抗剤、ベンゾクロリン、ベンゾイルスタウロスポリン、ベータラクタム誘導体、ベータアレチン、ベータクラマイシンB、ベトリン酸、bFGF阻害剤、ビカルタミド、ビサントレン、ビスアチリジニルスオエルミン、ビスナフィド、ビストラテンA、ビゼレシン、ブレフレート、ブロピロミン、ブドチタン、ブチオニンスルホキシミン、カルシポトリオール、カルホスチンC、カンプトテシン誘導体、カナリポックス、IL-2、カペシタビン、カルボキサミド-アミノ-トリアゾール、カルボキシアミドトリアゾール、CaRest M3、CARN 700、軟骨由来阻害剤、カルゼレシン、カゼインキナーゼ阻害剤(ICOS)、カスタノスペルミン、セクロピンB、セトロレリックス、クロリン、クロロキノキサリンスロホンアミド、シカプロスト、シス-ポルフィリン、クラドリビン、クロミフェン類縁化合物、クロトリマゾール、コリスマイシンA、コリスマイシンB、コムブレスタチンA4、コムブレスタチン類縁化合物、コナゲニン、クラムベシジン816、クリスナトール、クリプトフィシン8、クリプトフィシンA誘導体、クラシンA、シクロペンタアントラキノン、シクロプラタム、シペマイシン、シタラビンオクホスファート、細胞溶解因子、シトスタチン、ダクリクシマブ、デシタビン、デヒドロジデムニンB、デスロレリン、デキシフォスファミド、デクスラゾキサン、デクスヴェラパミル、ジアチクオン、ジデムニンB、ジドックス、ジエチルノルスペルミン、ジヒドロ-5-アザシチジン、9-ジヒドロタキソール、ジオキサマイシン、ジフェニルスピロムスチン、ドコサノール、ドラステロン、ドキシフルリジン、ドロロキシフェン、ドロナビノール、ドウオカルマイシンSA,エブセレン、エコムスチン、エデルホシン、エドレコロマブ、エフロルニチン、エレメン、エミテフール、エピルビシン、エプリステリド、エストラムスチン類縁化合物、エストロジェンアゴニスト、エストロジェン拮抗剤、エタニダゾール、リン酸エトポシド、エグゼメスタン、ファドロゾール、ファザラビン、フェンレチニド、フィルグラスチム、フィナステリド、フラボピリドール、フレゼラスチン、フルアステロン、フルダラビン、塩酸フルオロダウノルニシン、フォルフェニメックス、フォルメスタン、フォストリエシン、フォテムスチン、ガドリニウムテキサフィリン、硝酸ガリウム、ガロシタビン、ガニレリックス、ジェラチナーゼ阻害剤、ケムシタビン、グルタチオン阻害剤、ヘプズルファム、ヘレグリン、ヘキサメチレンビスアセタミド、ヒペリシン、イバンドロン酸、イダルビシン、イドキシフェン、イドラマントン、イルモフォシン、イロマスタット、イミダゾアクリドン、イミキモド、免疫刺激ペプチド、インシュリン様成長因子-1受容体阻害剤、インターフェロンアゴニスト、インターフェロン、インターロイキン、イオベングアン、ヨードドキソルビシン、4-イポメアノール、イリノテカン、イロプラクト、イルソグラジン、イソベンガゾール、イソホモハリコンドリンB、イタセトロン、ジャスプラキノリド、カハラリドF、ラメラリンNトリアセテート、ランレオチド、レイナマイシン、レノグクラスチン、硫酸レンチナン、レプトールスタチン、レトロゾール、白血病阻害因子、白血球アルファーインターフェロン、リュプロリド+エストロジェン+プロゲステロン、リュプロレリン、レバミゾール、リアロゾール、線状ポリアミン類縁化合物、親油性ジサッカライドペプチド、親油性白金化合物、リソクリナミド7、ロバプラチン、ロムブリシン、ロメトレキソール、ロニダミン、ロソキサントロン、ロバスタチン、ロキソリビン、ルルトテカン、ルテチウム テキサフィリン、溶解ペプチド、ネイタンシン、マンノスタチンA、マリマスタット、マゾプロコール、マスピン、マトリリジン阻害剤、マトリックス メタロプロテイオナーゼ阻害剤、メノガリル、メルバロン、メテレリン、メチオニナーゼ、メトクロプラミド、MIF阻害剤、ミフェプリストン、ミルテフォシン、ミリモスチン、ミスマッチ二重鎖RNA、ミトグアゾン、ミトラクトール、マイトマイシン類縁化合物、マイトナフィド、マイトキシン繊維芽細胞成長因子-サポリン、マイトキサントロン、モファロテン、モルグラモスチム、モノクローナル抗体、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン、モノホスホリルリピッドA+ミオバクテリウム細胞壁スケレトン、モピダモール、多剤耐性遺伝子阻害剤、多腫瘍サプレッサー1依存療法、マスタード抗癌薬、ミカペロキシドB、ミコバクテリア細胞壁抽出物、ミリアポロン、N-アセチルダイナリン、N-置換ベンズアミド、ナファレリン、ナグレスチップ、ナロクソン+ペンタゾシン、ナバヴィン、ナフテルピン、ナルトグラスチム、ネダプラチン、ネモルビシン、ネリドロン酸、中性エンドペプチダーゼ、ニルタミウド、ニサマイシン、酸化窒素調節剤、ニトロキシド抗酸化剤、ニトルリン、O6-ベンズグアニン、オクテロチド、オキセノン、オリゴヌクレオチド、オナプリストン、オンダンセトロン、オラシン、経口サイトカイン誘発剤、オルマプラチン、オサテロン、オキサリプラチン、オキサウノマイシン、パクリタクセル類縁化合物、パクリタクセル誘導体、パラウミン、パルミトイルリゾキシン、パミドロン酸、パナキシトリオール、パノミフェン、パラバクチン、パゼリプチン、ペガスパルガーゼ、ペルデシン、ナトリウム ペントサンポリスルフェート、ペントスタチン、ペントロゾール、パーフルブロン、ペリオスファミド、ペリリルアルコール、フェナジノマイシン、フェニルアセテート、ホスファターゼ阻害剤、ピシバニール、塩酸ピロカルピン、ビラルビシン、ピリテレキシム、プラセチンA、プラセチンB、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤、白金複合体、白金化合物、プラチナム-トリアミン複合体、ナトリウムポルフィマー、ポルフィロマイシン、プロピルビスアクリドン、プロスタグランジンJ2、プロテアゾム阻害剤、プロテインA由来免疫調節剤、プロテインキナーゼC阻害剤、ミクロアルガル、プロテインチロシンホスファターゼ阻害剤、プリンヌクレオシド ホスフホリラーゼ阻害剤、プルプリン、ピラゾロアクリジン、ピリドキシル化ヘモグロビン ポリオキシエチレン複合体、raf拮抗剤、ラルチトレキセド、ラモセトロン、rasファルネシル プロテイントランスフェラーゼ阻害剤、ras阻害剤、ras-GAP阻害剤、脱メチルレテリピン、レニウムRe186エチドロネート、リゾキシン、リボザイム、RIIレチナミド、ログレチミド、ロヒツキン、ロムルチド、ロキニメックス、ルビギノンB1、ルボキシル、サフィンゴール、サイントピン、SarCNU、サルコフィトールA、サルグラモスチム、Sdi1様物質、セムスチン、老化由来阻害剤1、センスオリゴヌクレオチド、情報伝達阻害剤、情報伝達調節剤、単鎖抗原結合タンパク質、シゾフィラン、ソブゾキサン、ナトリウムボロカプテート、ナトリウムフェニルアセテート、ソルベロール、ソマトメジン結合タンパク質、ソネルミン、スパヒシン酸、スピカマイシンD、スピロムスチン、スピレノペンチン、スポンギスタチン1、スクアラミン、幹細胞阻害剤、幹細胞分裂阻害剤、スチピアミド、ストロメリジン阻害剤、スルフィノシン、スパーアクティブ・ヴァソアクティブ・インテスティナル・ペプチド拮抗剤、スラジスタ、スラミン、スヱインソニン、合成グリコサミノグリカン、タリムスチン、タモキシフェンメチヨージド、タウロムスチン、タザロテン、ナトリウムテコガラン、テガフール、テルラピリリウム、テロメラーゼ阻害剤、テモポルフィン、テモゾロミド、テムポシド、テトラクロKロデカオキシド、テトラゾミン、サリブラスチン、サリドマイド、チオコラリン、トロンボポエチン、トロンボポエチン様物質、サイマルファシン、サイモポエチン受容体アゴニスト、サイモトリナン、甲状腺刺激ホルモン、エチルエチオプルプリン錫、チラパザミン、二塩化チタノセン、トポテカン、トプセンチン、トレミフェン、全能性幹細胞因子、翻訳阻害剤、トレチノイン、トリアセチルウリジン、トリシリビン、トリメトレキセート、トリプトレリン、トロピセトロン、ツロステリド、チロシンキナーゼ阻害剤、チルホスチン、UBC阻害剤、ウベニメックス、尿路洞由来成長阻害因子、ウロキナーゼ受容体拮抗剤、バプレオチド、バリオリンB、ベクター系、赤血球遺伝子治療剤、ベラレゾール、ベラミン、ベルジン、ヴェルテポルフィン、ビノレルビン、ビンキサルチン、ビタキシン、ボロゾール、ザノテロン、ゼニプラチン、ジラスコルブ、ジノスタチン刺激剤。」(第12頁第25行?第16頁第17行)

(4)対比
本願補正発明と引用発明とを対比する。
両者は,シクロ(Arg-Gly-Asp-D-Phe-NMe-Val)および/または生理学的に許容されるその塩の一つを含む医薬製剤である点で一致し,本願補正発明は,さらに,少なくとも一つの化学治療薬剤および/または生理学的に許容されるその塩の一つを含み,その化学治療薬剤が,
a)ブスルファン,カルボプラチン,カルムスチン,シスプラチン,シクロホスファミド,ダカルバジン,イフォスファミドおよびロムスチンから選択されるアルキル化剤,
c)スルホンアミド,葉酸アンタゴニスト,5-フルオロウラシル(5-FU),メルカプトプリン,メトトレキサート,チオグアニン,葉酸カルシウムを伴う5-FUおよびロイコボリンから選択される,代謝拮抗剤,
f)メルファラン,カルムスチンおよび窒素マスタードから選択される,マスタードガス誘導体,
g)タキサン,ドセタキセル,パクリタキセル,エトポシド,ビンブラスチンおよびビノレルビンから選択される,アルカロイド,
k)アルトレタミン,クラドリビン,ゲムシタビン,ロイコボリン,レバミソール,ペントスタチンおよびイリノテカンから選択される,その他の剤およびその生理学的に許容可能な塩からなる群から選択される,
化学治療薬剤であるのに対し,引用発明は,さらに,少なくとも一つの活性成分を含むとされているものの活性成分が特定されていない点及び腫瘍障害に用いることのできるものとされている点で相違する。

(5)当審の判断
上記相違点について検討する。
引用例3の記載事項(ク)には,抗腫瘍剤として用いられる医薬製剤において併用される抗腫瘍剤として,ブスルファン,カルボプラチン,カルムスチン,シスプラチン,シクロホスファミド,ダカルバジン,イホスファミド,ロムスチン,フルオロウラシル等の5-FU系薬剤,メルカプトプリン,メトトレキサート,ロイコボリンカルシウム,メルファラン,ナイトロジェンマスタード,パクリタキセル,エトポシド,硫酸ビンブラスチン,ビノレルビン,アルトレタミン,クラドリビン,ゲムシタビン,レバミソール,ペントスタチンおよびイリノテカン(いずれも本願補正発明における化学治療薬剤に該当)が示されている。
引用例4の記載事項(ケ)には,抗腫瘍剤として用いられる医薬製剤において併用される抗腫瘍剤として,ブスルファン,カルボプラチン,カルムスチン,シスプラチン,シクロホスファミド,ダカルバジン,イホスファミド,ロムスチン,フルオロウラシル,メルカプトプリン,メトトレキサート,メルファラン,ナイトロジェンマスタード,パクリタキセル,エトポシド,硫酸ビンブラスチン,ビノレルビン,アルトレタミン,クラドリビン,ゲムシタビン,ロイコボリンカルシウム,レバミソール,ペントスタチンおよびイリノテカン(いずれも本願補正発明における化学治療薬剤に該当)が示されている。
引用例5の記載事項(コ)には,癌の治療において抗癌剤併用が通常行われていること並びに抗癌剤併用に用いられる抗癌剤として,ブスルファン,カルボブラチン,カラムスチン,シスプラチン,シクロホスファミド,ダカルバジン,イフォスファミド,ロムスチン,クロロキノキサリンスロホンアミド,フルオロウラシル,メルカプトプリン,メトトレキセート,チオグアニン,メルファラン,ドセタキセル,パクリタクセル,エオポシド,硫酸ビンブラスチン,ビノレルビン,ゲムシタビン,レバミゾール,ペントスタチンおよびイリノテカン(いずれも本願補正発明における化学治療薬剤に該当)が示されている。
してみると,引用例3?5には,癌の治療において主たる薬効成分とともに異なる抗腫瘍剤又は抗癌剤を併用することが一般的であるという知見が記載されているとともに,本願補正発明における化学治療薬剤に相当する抗腫瘍剤または抗癌剤が記載されているといえる。
そうすると,引用発明による治療効果のさらなる増大を期待して,引用発明における「少なくとも一つの活性成分」として本願補正発明における化学治療薬剤を選択することは,引用例3?5に接した当業者が格別の創意を要さずなし得たことといえる。

また,本願補正発明の効果について検討するに,本願明細書(特に段落0002)の記載からみて,本願補正発明の効果は,病的血管新生障害,血栓症,心筋梗塞,虚血性心疾患,動脈硬化,腫瘍,骨粗鬆症,炎症および感染症の制御という点にあるものとされているようであるが,この点は引用例2の記載事項(エ)及び(カ)並びに引用例3?5の記載から当業者が予想し得たことである。また,本願明細書の段落0005には「化学治療剤と組み合わせたシクロ(Arg-Gly-Asp-D-Phe-NMe-Val)の効果は,ルイス肺癌系において示すことができる。」と記載されており,同段落0039?0040にはルイス肺癌細胞をマウスに注射した後のシクロ(Arg-Gly-Asp-D-Phe-NMe-Val)と化学治療薬剤を組み合わせて用いた場合の腫瘍の増殖遅延を計算する手法が記載されているものの,腫瘍の増殖遅延を示す試験結果は記載されていない。さらに,本願明細書における効果の程度に関する記載は,本願明細書の段落0002に「本発明は、同一の目的に対して用いられる既知の医薬製品を上回る性能を有する薬理製剤の形態の、新規医薬製品を提供する目的に基づくものであった。この目的は新規な製剤を発見することによって達成された。」とあるにとどまる上に,本願明細書の段落0029には,シクロ(Arg-Gly-Asp-D-Phe-NMe-Val)を本願補正発明における化学治療薬剤と組み合わせて腫瘍制御用医薬製品の製造のために使用することは記載されているものの,その組み合わせにより相乗的効果が得られる旨の記載は本願明細書にない。
したがって,本願補正発明が,引用例2?5の記載から当業者の予想し得ない優れた効果を奏し得たものとはいえない。

なお,審判請求人は,平成24年1月25日付け審尋に対する平成24年7月31日付け回答書において,本願明細書に記載されていない<実験1>?<実験4>の結果を提示した上で,
「LLCにおいても本発明は従来の治療法と併用することにより顕著な相乗効果を奏するものであります。そしてかかる効果を発揮する作用機序は、平成23年10月19日付手続補正書(方式)に記載の〔請求の理由〕欄において論じた通り、シクロ(Arg-Gly-Asp-D-Phe-NMe-Val)が有する特定のインテグリンに対する阻害効果により腫瘍組織内の血管浸透性を向上させることによるものであり、それが故にこの相乗効果は癌種や治療剤の種類、ひいては放射線治療など、抗癌成分が腫瘍組織に浸透することによって効果を発揮する治療法全てにおいて有効であることは当業者であれば十分理解できるところであります。事実その効果は平成22年4月27日付意見書において示したとおり、多種の癌種および化学治療剤、さらには放射線治療にまで有効であることが明らかにされているのであります。」などと主張する。
しかし,<実験1>および<実験3>はシクロ(Arg-Gly-Asp-D-Phe-NMe-Val)とインターロイキン2の併用による効果を示すものであるところ,インターロイキン2は本願補正発明における化学治療薬剤に該当するものではなく,またインターロイキン2がシクロ(Arg-Gly-Asp-D-Phe-NMe-Val)との併用に際して本願補正発明における化学治療薬剤と同様の作用機序を有することが本願優先権主張日における技術常識であったとすべき根拠も見いだせない。よって,<実験1>および<実験3>の結果は,シクロ(Arg-Gly-Asp-D-Phe-NMe-Val)を本願補正発明における化学治療薬剤と組み合わせることにより相乗的効果が得られることを示すものとは認められない。
また,<実験2>は標的細胞として,ルイス肺癌細胞とは異なる,NSCLC(非小細胞肺癌細胞)A549,腎癌,腎細胞癌,肺腺癌またはHUVEC(ヒト臍帯静脈内皮細胞)を用いたものであるところ,これら標的細胞が薬剤治療に対してルイス肺癌細胞と同様の挙動を示すことが本願優先権主張日における技術常識であったとすべき根拠は見いだせない。また,<実験2>の実験手法も本願明細書に記載された上記手法とは明らかに異なるから,<実験2>の結果は,本願補正発明の効果についての本願明細書の記載を裏付けるものとは認められない。
また,<実験4>はシクロ(Arg-Gly-Asp-D-Phe-NMe-Val)と放射線治療との併用による効果を示すものであるところ,本願補正発明はシクロ(Arg-Gly-Asp-D-Phe-NMe-Val)と放射線治療との併用に係る発明ではないので,<実験4>の結果は,本願補正発明の効果を示すものとは認められない。
さらに,審判請求人が主張する本願補正発明の作用機序については,本願明細書に記載されていない。しかも,審判請求人が審判請求書において提示する参考資料1は本願優先権主張日後に頒布された刊行物であるため,その作用機序が本願優先権主張日における技術常識であったとすべき根拠とはならない。さらに,その作用機序が本願優先権主張日における技術常識であったとすべき他の根拠も見いだせないから,本願明細書の記載に接した当業者が,本願補正発明を,その作用機序により当業者の予想し得ない相乗的効果を奏するものとして認識し得たとは認められない。
よって,本願補正発明が当業者の予想し得ない優れた効果を奏し得たものとはいえないとした当審の判断が覆るものではない。
よって,審判請求人の主張は受け入れられない。

(6)むすび
以上のとおり,本件補正は,特許法17条の2第5項で準用する同法126条5項の規定に違反するものであり,同法159条1項で準用する同法53条1項の規定により却下されるべきものである。

3.本願発明について
平成23年8月12日付の手続補正は上記のとおり却下されたので,本願の請求項1に係る発明(以下,「本願発明」という。)は,平成22年4月27日付手続補正書における特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される,以下のとおりのものである。
「シクロ(Arg-Gly-Asp-D-Phe-NMe-Val)および/または生理学的に許容されるその塩の一つ、ならびに少なくとも一つの化学治療薬剤および/または生理学的に許容されるその塩の一つを含む医薬製剤であって、化学治療薬剤が、
a)ブスルファン、カルボプラチン、カルムスチン、シスプラチン、シクロホスファミド、ダカルバジン、イフォスファミドおよびロムスチンから選択されるアルキル化剤、
b)ブレオマイシン、ドキソルビシン、アドリアマイシン、イダルビシンおよびプリカマイシンから選択される、抗生物質、
c)スルホンアミド、葉酸アンタゴニスト、5-フルオロウラシル(5-FU)、メルカプトプリン、メトトレキサート、チオグアニン、葉酸カルシウムを伴う5-FUおよびロイコボリンから選択される、代謝拮抗剤、
d)インターフェロンa2A、インターロイキン2およびレバミソールから選択される、生物学的製剤および免疫調節物質、
e)フルタミド、ゴセレリン、ミトタンおよびタモキシフェンから選択される、ホルモンおよびそのアンタゴニスト、
f)メルファラン、カルムスチンおよび窒素マスタードから選択される、マスタードガス誘導体、
g)タキサン、ドセタキセル、パクリタキセル、エトポシド、ビンブラスチンおよびビノレルビンから選択される、アルカロイド、
h)バチマスタット(BB-94)、マリマスタット(BB-2516)、BB-3644、イロマスタット、メタスタット、AG-3340、BAY-12-9566、AE-941/ネオバスタット、CGS-27023A、RS-113456、RS-130830、Ro-32-3555、Ro-31-9790、CT-1746、CT-1418、D1927およびD-2163から選択される、マトリクスメタロプロテイナーゼの阻害剤、
i)CGP 79787、SU-5271(PD-153035)、PD-173074、SU-6668、ZD-1839およびCP-358774から選択される、プロテインキナーゼ阻害剤、
k)アルトレタミン、クラドリビン、ゲムシタビン、ロイコボリン、レバミソール、ペントスタチンおよびイリノテカンから選択される、その他の剤
およびその生理学的に許容可能な塩からなる群から選択される、前記医薬製剤。」

(1)引用例
原査定の拒絶の理由に引用された引用刊行物のうち引用例2?5,及びその記載事項は,前記「2.(3)」に記載したとおりである。

(2)対比・判断
本願発明は,前記2.で検討した本願補正発明における化学治療薬剤の種類を増やしたものである。
そうすると,本願発明の発明特定事項を減縮したものに相当する本願補正発明が,前記2.(5)に記載したとおり,引用例2?5に記載された発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである以上,本願発明も同様の理由により,引用例2?5に記載された発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。

(3)むすび
以上のとおり,本願発明は,引用例2?5に記載された発明に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条2項の規定により特許を受けることができない。
よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-08-29 
結審通知日 2013-09-03 
審決日 2013-09-17 
出願番号 特願2000-569828(P2000-569828)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (A61K)
P 1 8・ 121- Z (A61K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 中尾 忍  
特許庁審判長 村上 騎見高
特許庁審判官 穴吹 智子
中村 浩
発明の名称 シクロペプチドおよび化学治療剤または血管新生阻害剤を含有する医薬製剤  
代理人 葛和 清司  
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