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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1285029
審判番号 不服2012-14461  
総通号数 172 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-04-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-07-27 
確定日 2014-02-19 
事件の表示 特願2001-547869「ホスト用のインターフェースモジュールおよびデコーダ」拒絶査定不服審判事件〔平成13年 6月28日国際公開、WO01/47267、平成15年 6月10日国内公表、特表2003-518668〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯

本件審判請求に係る出願(以下、「本願」という。)は、2000年12月19日(パリ条約による優先権主張外国庁受理1999年12月22日、フランス国)を国際出願日とする出願であって、平成14年6月18日に特許法第184条の5第1項に規定される書面が提出されるとともに、同日付けで特許法第184条の4第1項の規定による国際出願日における明細書、図面(図面の中の説明に限る。)及び要約の翻訳文が提出され、平成19年12月14日付けで審査請求がなされるとともに、同日付けで手続補正がなされ、平成22年12月17日付けで拒絶理由通知(同年12月21日発送)がなされ、平成23年4月13日付けで意見書が提出されるとともに、同日付けで誤訳訂正書が提出され、同年6月24日付けで最後の拒絶理由通知(同年6月28日発送)がなされ、同年9月22日付けで意見書が提出されるとともに、同日付けで手続補正がなされたが、平成24年3月23日付けで前記平成23年9月22日付け手続補正を却下する旨の補正の却下の決定(同年3月27日発送)がなされるとともに、同日付けで拒絶査定(同年3月27日謄本送達)がなされたものである。
これに対して、「原査定を取り消す。本願は特許をすべきものである、との審決を求める。」ことを請求の趣旨として、平成24年7月27日付けで審判請求がなされるとともに、同日付けで手続補正がなされたものである。
そして、平成24年11月29日付けで審査官により特許法第164条第3項に定める報告(前置報告)がなされ、平成25年1月24日付けで当審により特許法第134条第4項の規定に基づく審尋(同年1月29日発送)がなされ、同年4月23日付けで回答書の提出があったものである。


第2 平成24年7月27日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]

平成24年7月27日付けの手続補正を却下する。

[理由]

1.補正の内容

平成24年7月27日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)の内容は、平成23年4月13日付けの誤訳訂正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし請求項10の記載

「 【請求項1】 デジタルテレビジョンオペレータに特定な条件付きアクセスシステム(11)に基づいてホスト(2)から来る情報を処理することができる、ホスト(2)用のインターフェースモジュール(1)であって、データ記憶媒体(5)に接続可能な読取装置(6)を有し、前記データ記憶媒体によってユーザが自分のアクセス権を正当化する、インターフェースモジュール(1)において、
前記データ記憶媒体(5)を識別する少なくとも1つの識別手段(8)と、
前記インターフェースモジュール(1)に集積された幾つかの条件付きアクセスシステム(11)を記憶する記憶手段(10)と、
前記識別されたデータ記憶媒体(5)に対応する前記条件付きアクセスシステム(11)を選択する選択手段と、
前記選択された条件付きアクセスシステム(11)を使用することによってホスト(2)から来る情報を処理する処理手段(9)と、
を具備していることを特徴とするインターフェースモジュール(1)。
【請求項2】 前記読取装置(6)はチップカード用であり、前記データ記憶媒体(5)は、ユーザのアクセス権に関するデータが記憶されるチップカードであることを特徴とする請求項1記載のインターフェースモジュール(1)。
【請求項3】 前記条件付きアクセスシステム(11)は、情報の処理のための処理手段(9)により実行可能なプログラムされた指令のセットからなることを特徴とする請求項1または2記載のインターフェースモジュール(1)。
【請求項4】 前記記憶手段は不揮発性メモリで形成されることを特徴とする請求項1、2または3記載のインターフェースモジュール(1)。
【請求項5】 情報の処理はデコードであることを特徴とする請求項3記載のインターフェースモジュール(1)。
【請求項6】 前記読取装置(6)は生物測定学的データ用であり、
前記生物測定学的データのアイデンティティはユーザのアクセス権に対応している請求項1乃至5のいずれか1項記載のインターフェースモジュール(1)。
【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項にしたがって少なくとも1つのインターフェースモジュールを集積しているデジタルテレビジョン信号デコーダ。
【請求項8】 デジタルテレビジョンのオペレータに特定な条件付きアクセスシステムであって、読取装置(6)に接続可能なデータ記憶媒体(5)に蓄積されたユーザの正当なアクセス権に対応していて、請求項1乃至6のいずれか1項のインターフェースモジュール(1)の前記条件付きアクセスシステム(11)に基づいて、ホスト(2)から来る情報を処理する方法において、
複数の条件付きアクセスシステム(11)が記憶され、
前記データ記憶媒体(5)が識別され、
前記識別されたデータ記憶媒体(5)に対応する前記条件付アクセスシステムが選択され、
ホスト(2)から来る情報は、前記選択された条件付きアクセスシステム(11)を使用することによって処理されることを特徴とする方法。
【請求項9】 前記条件付きアクセスシステム(11)は、情報の処理に実行可能なプログラムされた指令のセットからなることを特徴とする請求項8記載の方法。
【請求項10】 1または複数の条件付きアクセスシステム(11)がサーバセンタからダウンロードすることにより記憶されることを特徴とする請求項9記載の方法。」(以下、この特許請求の範囲に記載された請求項を「補正前の請求項」という。)

を、

「 【請求項1】 デジタルテレビジョンオペレータに特定な条件付きアクセスシステム(11)に基づいてホスト(2)から来る情報を処理することができる、ホスト(2)用のインターフェースモジュール(1)であって、前記インターフェースモジュール(1)は複数の読取装置(6)を有し、各読取装置(6)がデータ記憶媒体(5)に接続可能であり、前記データ記憶媒体によってユーザが自分のアクセス権を正当化する、インターフェースモジュール(1)において、
前記データ記憶媒体(5)を識別する少なくとも1つの識別手段(8)と、
前記データ記憶媒体(5)に集積されるのではなく、前記インターフェースモジュール(1)に集積された幾つかの条件付きアクセスシステム(11)を記憶する記憶手段(10)と、
前記識別されたデータ記憶媒体(5)に対応する前記条件付きアクセスシステム(11)を選択する選択手段と、
前記選択された条件付きアクセスシステム(11)を使用することによってホスト(2)から来る情報を処理する処理手段(9)と、
を具備していることを特徴とするインターフェースモジュール(1)。
【請求項2】 前記読取装置(6)はチップカード用であり、前記データ記憶媒体(5)は、ユーザのアクセス権に関するデータが記憶されるチップカードであることを特徴とする請求項1記載のインターフェースモジュール(1)。
【請求項3】 前記条件付きアクセスシステム(11)は、情報の処理のための処理手段(9)により実行可能なプログラムされた指令のセットからなることを特徴とする請求項1または2記載のインターフェースモジュール(1)。
【請求項4】 前記記憶手段は不揮発性メモリで形成されることを特徴とする請求項1、2または3記載のインターフェースモジュール(1)。
【請求項5】 情報の処理はデコードであることを特徴とする請求項3記載のインターフェースモジュール(1)。
【請求項6】 前記読取装置(6)は生物測定学的データ用であり、
前記生物測定学的データのアイデンティティはユーザのアクセス権に対応している請求項1乃至5のいずれか1項記載のインターフェースモジュール(1)。
【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項にしたがって少なくとも1つのインターフェースモジュールを集積しているデジタルテレビジョン信号デコーダ。
【請求項8】 デジタルテレビジョンのオペレータに特定な条件付きアクセスシステムであって、請求項1乃至6のいずれか1項のインターフェースモジュール(1)の複数の読取装置(6)のうちの1つに接続可能なデータ記憶媒体(5)に蓄積されたユーザの正当なアクセス権に対応している前記条件付きアクセスシステム(11)に基づいて、ホスト(2)から来る情報を処理する方法において、
前記データ記憶媒体(5)に集積されるのではなく、前記インターフェースモジュール(1)に集積された複数の条件付きアクセスシステム(11)が記憶され、
前記読取装置(6)に接続された複数の前記データ記憶媒体(5)のうちの1つが識別され、
前記識別されたデータ記憶媒体(5)に対応する前記条件付アクセスシステムが選択され、
ホスト(2)から来る情報は、前記選択された条件付きアクセスシステム(11)を使用することによって処理されることを特徴とする方法。
【請求項9】 前記条件付きアクセスシステム(11)は、情報の処理に実行可能なプログラムされた指令のセットからなることを特徴とする請求項8記載の方法。
【請求項10】 1または複数の条件付きアクセスシステム(11)がサーバセンタからダウンロードすることにより記憶されることを特徴とする請求項9記載の方法。」(以下、この特許請求の範囲に記載された請求項を「補正後の請求項」という。)

に補正することを含むものである。

そして、本件補正は、

補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である、

「データ記憶媒体(5)に接続可能な読取装置(6)を有し、前記データ記憶媒体によってユーザが自分のアクセス権を正当化する、インターフェースモジュール(1)」を「前記インターフェースモジュール(1)は複数の読取装置(6)を有し、各読取装置(6)がデータ記憶媒体(5)に接続可能であり、前記データ記憶媒体によってユーザが自分のアクセス権を正当化する、インターフェースモジュール(1)」に、

「前記インターフェースモジュール(1)に集積された幾つかの条件付きアクセスシステム(11)を記憶する記憶手段(10)」を「前記データ記憶媒体(5)に集積されるのではなく、前記インターフェースモジュール(1)に集積された幾つかの条件付きアクセスシステム(11)を記憶する記憶手段(10)」に、

それぞれ限定し、

補正前の請求項8に記載した発明を特定するために必要な事項である、

「読取装置(6)に接続可能なデータ記憶媒体(5)に蓄積されたユーザの正当なアクセス権に対応していて、請求項1乃至6のいずれか1項のインターフェースモジュール(1)の前記条件付きアクセスシステム(11)」を「請求項1乃至6のいずれか1項のインターフェースモジュール(1)の複数の読取装置(6)のうちの1つに接続可能なデータ記憶媒体(5)に蓄積されたユーザの正当なアクセス権に対応している前記条件付きアクセスシステム(11)」に、

「複数の条件付きアクセスシステム(11)」を「前記データ記憶媒体(5)に集積されるのではなく、前記インターフェースモジュール(1)に集積された複数の条件付きアクセスシステム(11)」に、

「前記データ記憶媒体(5)」を「前記読取装置(6)に接続された複数の前記データ記憶媒体(5)のうちの1つ」に、

それぞれ限定するものであり、

この限定によって、本件補正前後の請求項1及び請求項8に係る発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が格別変更されるものではない。

したがって、本件補正の目的は、請求項に記載した発明特定事項を限定するものであって、その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるもの(以下、「限定的減縮」という。)に該当し、平成14年法律第24号改正附則第2条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号に掲げられる事項を目的とするものであると解することができる。

2.独立特許要件

以上のように、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)は、補正前の請求項1に対して、限定的減縮を行ったものと認められる。そこで、本願補正発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)以下に検討する。

(1)補正後の発明

本件補正により、本願補正発明は、前記「1.補正の内容」の補正後の請求項1に記載されたとおりのものであり、再喝すると、以下のとおりのものである。

「デジタルテレビジョンオペレータに特定な条件付きアクセスシステム(11)に基づいてホスト(2)から来る情報を処理することができる、ホスト(2)用のインターフェースモジュール(1)であって、前記インターフェースモジュール(1)は複数の読取装置(6)を有し、各読取装置(6)がデータ記憶媒体(5)に接続可能であり、前記データ記憶媒体によってユーザが自分のアクセス権を正当化する、インターフェースモジュール(1)において、
前記データ記憶媒体(5)を識別する少なくとも1つの識別手段(8)と、
前記データ記憶媒体(5)に集積されるのではなく、前記インターフェースモジュール(1)に集積された幾つかの条件付きアクセスシステム(11)を記憶する記憶手段(10)と、
前記識別されたデータ記憶媒体(5)に対応する前記条件付きアクセスシステム(11)を選択する選択手段と、
前記選択された条件付きアクセスシステム(11)を使用することによってホスト(2)から来る情報を処理する処理手段(9)と、
を具備していることを特徴とするインターフェースモジュール(1)。」

(2)引用文献に記載されている技術的事項及び引用発明の認定

原審の拒絶の査定の理由である上記平成23年6月24日付けの拒絶理由通知において引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である、特開平11-146293号公報(平成11年5月28日出願公開。以下、「引用文献」という。)には、図面とともに、以下の技術的事項が記載されている。
(当審注:下線は、参考のために当審で付与したものである。)

A 「【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば複数の異なる放送事業者のディジタル放送を共用して受信可能なディジタル信号受信端末装置に関する。」

B 「【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)図1は第1の実施の形態に係るディジタル放送受信端末装置(以下、IRDと記す)の基本構成を示すブロック回路図である。図1において、アンテナ11は指定ネットワークに合わせ衛星の軌道位置に指向を調整するディッシュマスタ機能を持っている。このアンテナ11で受信されたRF放送信号はチューナ12に入力され、所定の伝送周波数帯の信号が選択されて復調器13に供給される。この復調器13は、入力された選択受信信号をA/D変換した後、送信側でディジタル変調処理された例えばQAMやQPSK等の信号を復調するもので、ここで得られた復調信号は誤り訂正(FEC)復号化器14に供給される。」

C 「【0018】そして、このIRDには、上記の信号を適切に制御するため、ホストプロセッサ112やDRAM113、ROM114(EEP-ROM等の不揮発メモリでもよい)が用意されている。ホストプロセッサ112は、例えばIRDのリモコン入力を始めとする周辺機器の制御を支援するサブMPU115やスマートカード・インタフェース116と接続され、例えばスマートカード・インタフェース116を介してICカード(スマートカード)に搭載されているCA(Conditional Access)システム処理とデスクランブル処理に必要な諸データのやりとりを行い、これらの諸データに基づいてデスクランブラ15やトランスポート処理器16の実行処理を制御する。これらに加え、ホストプロセッサ112は指定番組の多重分離処理の制御を実行する。また、ROM114には、予め切り替え可能な複数のネットワークからの放送信号を受信するための上記制御を始めとする処理プログラム・コードが格納されているものとする。」

D 「【0021】これによって入力した信号は、図1の説明にあったように復調処理や誤り訂正復号処理、デスクランブラ処理を経て、トランスポート処理に入る。このトランスポート処理では、まず初期設定の状態か否かを判断する(S6)。この場合には、IRDは電源投入直後の初期設定のままなので(Yes)、トランスポート処理器16に対して受信設定を行う(S7?S9)。具体的には、トランスポート処理器16に対して、PAT(Program Association Table )という番組関連情報の取得指示(S7)、CAT(Conditional Access Table)という限定受信関連情報の取得指示(S8)、この情報からEMM(Entitlement Management Message)という、契約者固有のICカードIDに基づく個人契約情報の取得指示(S9)を行う。EMM取得完了後、IRDにICカードが挿入されているかどうかを確認し(S10)、挿入されていなければ(No)、視聴者にICカードを挿入するように要求する旨の表示を指示し(S11)、ICカードが挿入されている場合には(Yes)、EMM個人情報をICカードに書き込む(S12)。これにより、暗号化されたスクランブル鍵を復号することが可能になる。」

E 「【0034】そこで、本実施形態では、上記ステップS24でのネットワーク変更のための処理を図5に示すように行う。すなわち、ネットワーク切替の際、ICカード差し換えによって視聴者の明示的な指定を受けなくとも新しいネットワークを自動的に認識し設定処理を行う。
【0035】まず、ICカードが抜き去られたかどうかを調べ(S41)、抜き去られていない場合には(No)、図5に示す例と同じ処理をステップS45?S47で行う。一方、抜き去られていた場合には(Yes)、新らたなICカードの挿入を促してICカード挿入を検知する(S42)。続いて、ICカードに記載されるシステムマネージメントIDを参照し(S43)、このIDを基に対象ネットワークを検知する(S44)。システムマネージメントIDは日本国内の衛星ディジタル放送方式等で放送/非放送信号や技術方式ごとに割り当てられる16ビットの管理識別子で、ネットワークで一意に定まる。これを基に16ビットのネットワークIDで識別されるネットワークの処理プログラムの実行設定を行う(S47)。
・・・(中略)・・・
【0037】以上のように、本実施形態の構成によれば、ICカード差し換えによるネットワーク入力自動切替機能を備えているので、簡単に複数のネットワークからの入力を選択して処理することができる。また、処理プログラムを格納するROM114を備えているので、予め複数のネットワークそれぞれの処理プログラム・コードをROM114に格納しておくことで、要求時に瞬時に取り出し設定することができる。」

ここで、上記引用文献に記載されている事項を検討する。

(ア)上記Aの「この発明は、例えば複数の異なる放送事業者のディジタル放送を共用して受信可能なディジタル信号受信端末装置に関する」との記載、上記Bの「図1は第1の実施の形態に係るディジタル放送受信端末装置(以下、IRDと記す)の基本構成を示すブロック回路図」との記載、上記Cの「IRDには・・・ROM114(EEP-ROM等の不揮発メモリでもよい)が用意されている」、「ROM114には、予め切り替え可能な複数のネットワークからの放送信号を受信するための上記制御を始めとする処理プログラム・コードが格納されている」との記載からすると、引用文献には、
“処理プログラム・コードによって受信する放送信号を処理することができる、ディジタル放送受信端末装置”
が記載されていると解される。

(イ)上記Cの「IRDには・・・ホストプロセッサ112・・・が用意されている。ホストプロセッサ112は・・・スマートカード・インタフェース116を介してICカード(スマートカード)に搭載されているCA(Conditional Access)システム処理とデスクランブル処理に必要な諸データのやりとりを行い、これらの諸データに基づいてデスクランブラ15やトランスポート処理器16の実行処理を制御する」との記載からすると、引用文献には、
“ディジタル放送受信端末装置は、スマートカード・インタフェースを介してICカードと諸データのやりとりを行う”
という態様が記載されている。

(ウ)上記Eの「新らたなICカードの挿入を促してICカード挿入を検知する・・・続いて、ICカードに記載されるシステムマネージメントIDを参照し・・・このIDを基に対象ネットワークを検知する」との記載からすると、引用文献には、
“挿入されたICカードに記載されるシステムマネージメントIDを参照し、当該IDを基に対象ネットワークを検知する手段”
が記載されている。

(エ)上記Cの「ROM114には、予め切り替え可能な複数のネットワークからの放送信号を受信するための上記制御を始めとする処理プログラム・コードが格納されている」との記載、上記Eの「処理プログラムを格納するROM114を備えているので、予め複数のネットワークそれぞれの処理プログラム・コードをROM114に格納しておく」との記載からすると、引用文献には、
“複数の処理プログラム・コードを格納するROM”
が記載されている。

(オ)上記(ウ)の検討内容、上記Eの「ICカード差し換えによるネットワーク入力自動切替機能を備えているので、簡単に複数のネットワークからの入力を選択して処理することができる」、「処理プログラムを格納するROM114を備えているので、予め複数のネットワークそれぞれの処理プログラム・コードをROM114に格納しておく」との記載からすると、引用文献には、
“前記ICカードに記載されるシステムマネージメントIDを基に検知された対象ネットワークに対応する処理プログラム・コードを選択する手段”、
が記載されていると解される。

(カ)上記(オ)の検討内容、上記Cの「ROM114には、予め切り替え可能な複数のネットワークからの放送信号を受信するための上記制御を始めとする処理プログラム・コードが格納されている」との記載からすると、引用文献には、
“選択された処理プログラム・コードを実行することによって受信する放送信号を処理する手段”
が記載されていると解される。

以上、(ア)ないし(カ)で指摘した事項を踏まえると、引用文献には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。

「処理プログラム・コードによって受信する放送信号を処理することができる、ディジタル放送受信端末装置であって、前記ディジタル放送受信端末装置は、スマートカード・インタフェースを介してICカードと諸データのやりとりを行うものであり、
挿入されたICカードに記載されるシステムマネージメントIDを参照し、当該IDを基に対象ネットワークを検知する手段と、
複数の処理プログラム・コードを格納するROMと、
前記ICカードに記載されるシステムマネージメントIDを基に検知された対象ネットワークに対応する処理プログラム・コードを選択する手段と、
前記選択された処理プログラム・コードを実行することによって受信する放送信号を処理する手段と、
を具備していることを特徴とするディジタル放送受信端末装置。」

(3)参考文献に記載されている技術的事項

原審の上記平成24年3月23日付けの補正の却下の決定において引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である、特開平9-93558号公報(平成9年4月4日出願公開。以下、「参考文献」という。)には、図面とともに、以下の技術的事項が記載されている。
(当審注:下線は、参考のために当審で付与したものである。)

F 「【0045】図3は、本発明に係る複数スクランブル方式放送システムに用いられるデーコーダの第3の実施の形態を示す回路構成図である。第3の実施の形態においては、1枚のICカードでは1つのスクランブル方式のみ対応し、複数のスクランブル方式に対応するときには複数枚のICカードを必要とする場合の例を示す。
・・・(中略)・・・
【0048】本実施の形態においては、デコーダ本体内のスクランブル方式判定部10にスクランブル方式指定データを取り込み、視聴要求のあった番組に適合するICカードをセレクタ8及び9で選択して動作状態にし、それ以外のICカードを停止状態にするようになっている。そして動作状態になったICカードが、第1の実施の形態と同様に、フィルタ設定をEMMフィルタ2、ECMフィルタ3に行い、視聴できる状態になる。」

(4)本願補正発明と引用発明との対比

本願補正発明と引用発明とを対比する。

(4-1)引用発明の「ICカード」及び「ROM」は、それぞれ、本願補正発明の「データ記憶媒体」及び「記憶手段」に相当する。

(4-2)本願明細書の段落【0026】の「ホスト2はデジタルテレビジョンレコーダである」との記載、段落【0028】の「ホスト2はさらに加入者のデジタルテレビジョンプログラムに対応する信号を受信するためにアンテナに接続されている」との記載からすると、本願補正発明の「ホスト(2)から来る情報」は、デジタルテレビジョンレコーダが受信する放送信号に他ならない。
したがって、引用発明の「受信する放送信号」は、本願補正発明の「ホスト(2)から来る情報」に相当するといえる。

(4-3)引用発明の「処理プログラム・コード」は、ディジタル放送受信端末装置が受信する放送信号を処理する処理プログラムである。そして、上記(4-2)の検討内容、本願明細書の段落【0032】の「条件付きアクセスシステム11は・・・ソフトウェアである」との記載からすると、本願補正発明の「条件付きアクセスシステム」は、デジタルテレビジョンレコーダが受信する放送信号を処理することができるソフトウェアに他ならない。
してみると、引用発明の「処理プログラム・コード」は、本願補正発明の「条件付きアクセスシステム」に相当するといえる。

(4-4)上記(4-3)の検討内容、そして、引用発明の「前記ICカードに記載されるシステムマネージメントIDを基に検知された対象ネットワークに対応する処理プログラム・コードを選択」「選択された処理プログラム・コードを実行することによって受信する放送信号を処理する」とは、ICカードによって特定される処理プログラム・コードに基づいて受信する放送信号を処理することに他ならない。

(4-5)引用発明の「ディジタル放送受信端末装置」は、選択された処理プログラム・コードを実行することにより受信する放送信号を処理するものであることから、本願補正発明の「インターフェースモジュール」に相当するといえる。

(4-6)上記(4-1)ないし(4-5)の検討内容からすると、引用発明の「特定の契約者に対して処理プログラム・コードによって受信する放送信号を処理することができる、ディジタル放送受信端末装置」は、本願補正発明の「デジタルテレビジョンオペレータに特定な条件付きアクセスシステム(11)に基づいてホスト(2)から来る情報を処理することができる、ホスト(2)用のインターフェースモジュール(1)」に相当するといえる。

(4-7)引用発明の「スマートカード・インタフェース」は、本願補正発明の「読取装置」に相当する。また、引用発明の「スマートカード・インタフェースを介してICカードと諸データのやりとりを行う」との態様から、引用発明の「スマートカード・インタフェース」もICカードに「接続可能」であることは明らかである。

(4-8)上記引用文献の上記Dに「EMM(Entitlement Management Message)という、契約者固有のICカードIDに基づく個人契約情報」と記載されるように、引用発明においても、ICカードによって契約者(本願補正発明の「ユーザ」に相当)が自分のアクセス権を正当化しているといえる。

(4-9)上記(4-7)及び(4-8)の検討内容からすると、引用発明の「前記ディジタル放送受信端末装置は、スマートカード・インタフェースを介してICカードと諸データのやりとりを行う」と、本願補正発明の「前記インターフェースモジュール(1)は複数の読取装置(6)を有し、各読取装置(6)がデータ記憶媒体(5)に接続可能であり、前記データ記憶媒体によってユーザが自分のアクセス権を正当化する」とは、“前記インターフェースモジュール(1)は読取装置(6)を有し、各読取装置(6)がデータ記憶媒体(5)に接続可能であり、前記データ記憶媒体によってユーザが自分のアクセス権を正当化する”点で共通するといえる。

(4-10)引用発明の「挿入されたICカードに記載されるシステムマネージメントIDを参照し、当該IDを基に対象ネットワークを検知する」というのは、当該ICカードがどのネットワークを対象とするICカードであるのか識別していることに他ならない。
してみると、引用発明の「挿入されたICカードに記載されるシステムマネージメントIDを参照する手段」は、本願補正発明の「前記データ記憶媒体(5)を識別する少なくとも1つの識別手段(8)」に相当するといえる。

(4-11)引用文献の上記Cに「ROM114には、予め切り替え可能な複数のネットワークからの放送信号を受信するための上記制御を始めとする処理プログラム・コードが格納されている」と記載されるように、引用発明の「複数の処理プログラム・コード」は、ICカードに格納されるのではなく、ROMに格納されるものである。
してみると、引用発明の「複数の処理プログラム・コードを格納するROM」は、本願補正発明の「前記データ記憶媒体(5)に集積されるのではなく、前記インターフェースモジュール(1)に集積された幾つかの条件付きアクセスシステム(11)を記憶する記憶手段(10)」に相当するといえる。

(4-12)上記(4-10)の検討内容からすると、引用発明の「前記ICカードに記載されるシステムマネージメントID」は、当該ICカードがどのネットワークを対象とするICカードであるのか識別するものであるといえる。
そうすると、引用発明の「前記ICカードに記載されるシステムマネージメントIDを基に検知された対象ネットワークに対応する処理プログラム・コードを選択する手段」は、本願補正発明の「前記識別されたデータ記憶媒体(5)に対応する前記条件付きアクセスシステム(11)を選択する選択手段」に相当するといえる。

(4-13)上記(4-2)の検討内容からすると、本願補正発明の「ホスト(2)から来る情報」は、デジタルテレビジョンレコーダが受信する放送信号に他ならない。
してみると、引用発明の「前記選択された処理プログラム・コードを実行することによって受信する放送信号を処理する手段」は、本願補正発明の「前記選択された条件付きアクセスシステム(11)を使用することによってホスト(2)から来る情報を処理する処理手段(9)」に相当するといえる。

以上から、本願補正発明と引用発明とは、以下の点で一致し、また、以下の点で相違する。

(一致点)

デジタルテレビジョンオペレータに特定な条件付きアクセスシステム(11)に基づいてホスト(2)から来る情報を処理することができる、ホスト(2)用のインターフェースモジュール(1)であって、前記インターフェースモジュール(1)は読取装置(6)を有し、該読取装置(6)がデータ記憶媒体(5)に接続可能であり、前記データ記憶媒体によってユーザが自分のアクセス権を正当化する、インターフェースモジュール(1)において、
前記データ記憶媒体(5)を識別する少なくとも1つの識別手段(8)と、
前記データ記憶媒体(5)に集積されるのではなく、前記インターフェースモジュール(1)に集積された幾つかの条件付きアクセスシステム(11)を記憶する記憶手段(10)と、
前記識別されたデータ記憶媒体(5)に対応する前記条件付きアクセスシステム(11)を選択する選択手段と、
前記選択された条件付きアクセスシステム(11)を使用することによってホスト(2)から来る情報を処理する処理手段(9)と、
を具備していることを特徴とするインターフェースモジュール(1)。

(相違点)

読取装置に関して、本願補正発明のインターフェースモジュールが、「複数の読取装置」を有するものであるのに対して、引用発明のディジタル放送受信端末装置は、スマートカード・インタフェースを有するものであるが、複数有することまでは、引用文献には明記されていない点。

(5)当審の判断

上記相違点について検討する。

当該技術分野において、複数のICカード読取装置を備えたデコーダは、慣用的に用いられている技術に過ぎない。(必要であれば、上記参考文献の上記F等参照。)
また、引用文献に記載された技術と参考文献に記載された技術とは、どちらも複数のICカードを用いる放送受信端末装置に関する技術である。
してみると、引用発明においても、当該周知慣用技術を採用し、ICカードの読取装置を複数用いる構成とすること、すなわち、上記相違点に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

よって、上記相違点は格別なものではない。

そして、本願補正発明の奏する作用効果は、上記引用発明及び周知慣用技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。

したがって、本願補正発明は、上記引用発明及び周知慣用技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

3.むすび

以上のように、本件補正は、上記「2.独立特許要件」で指摘したとおり、補正後の請求項1に記載された発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものではないから、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって、補正却下の決定の結論のとおり決定する。


第3 本件審判請求の成否について

1.本願発明の認定

平成24年7月27日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成23年4月13日付け誤訳訂正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。

「デジタルテレビジョンオペレータに特定な条件付きアクセスシステム(11)に基づいてホスト(2)から来る情報を処理することができる、ホスト(2)用のインターフェースモジュール(1)であって、データ記憶媒体(5)に接続可能な読取装置(6)を有し、前記データ記憶媒体によってユーザが自分のアクセス権を正当化する、インターフェースモジュール(1)において、
前記データ記憶媒体(5)を識別する少なくとも1つの識別手段(8)と、
前記インターフェースモジュール(1)に集積された幾つかの条件付きアクセスシステム(11)を記憶する記憶手段(10)と、
前記識別されたデータ記憶媒体(5)に対応する前記条件付きアクセスシステム(11)を選択する選択手段と、
前記選択された条件付きアクセスシステム(11)を使用することによってホスト(2)から来る情報を処理する処理手段(9)と、
を具備していることを特徴とするインターフェースモジュール(1)。」

2.引用文献に記載されている技術的事項及び引用発明の認定

原査定の拒絶の理由に引用された、引用文献およびその記載事項は、前記「第2 平成24年7月27日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「2.独立特許要件」の「(2)引用文献に記載されている技術的事項及び引用発明の認定」に記載したとおりである。

3.対比・判断

本願発明は、前記「第2 平成24年7月27日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「2.独立特許要件」で検討した本願補正発明における「前記インターフェースモジュール(1)は複数の読取装置(6)を有し、各読取装置(6)がデータ記憶媒体(5)に接続可能であり、前記データ記憶媒体によってユーザが自分のアクセス権を正当化する、インターフェースモジュール(1)」及び「前記データ記憶媒体(5)に集積されるのではなく、前記インターフェースモジュール(1)に集積された幾つかの条件付きアクセスシステム(11)を記憶する記憶手段(10)」の下線部の限定を省き、それぞれ、「データ記憶媒体(5)に接続可能な読取装置(6)を有し、前記データ記憶媒体によってユーザが自分のアクセス権を正当化する、インターフェースモジュール(1)」及び「前記インターフェースモジュール(1)に集積された幾つかの条件付きアクセスシステム(11)を記憶する記憶手段(10)」としたものである。

そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含む本願補正発明が、上記「第2 平成24年7月27日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「2.独立特許要件」の「(4)本願補正発明と引用発明との対比」及び「(5)当審の判断」に記載したとおり、引用発明及び周知慣用技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、上記特定の限定を省いた本願発明も同様の理由により、引用発明及び周知慣用技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.回答書の補正案について

なお、請求人は、前記平成25年4月23日付け回答書において、

『[請求項1] デジタルテレビジョンオペレータに特定な条件付きアクセスシステム(11)に基づいてホスト(2)から来る情報を処理することができる、ホスト(2)用のインターフェースモジュール(1)であって、前記インターフェースモジュール(1)は複数の読取装置(6)を有し、各読取装置(6)がデータ記憶媒体(5)に接続可能であり、前記データ記憶媒体によってユーザが自分のアクセス権を正当化する、インターフェースモジュール(1)において、
前記データ記憶媒体(5)を識別する少なくとも1つの識別手段(8)と、
前記データ記憶媒体(5)に集積されるのではなく、前記インターフェースモジュール(1)に集積された幾つかの条件付きアクセスシステム(11)を記憶する記憶手段(10)と、
前記識別されたデータ記憶媒体(5)に対応する1つのみの条件付きアクセスシステム(11)を選択する選択手段と、
前記選択された条件付きアクセスシステム(11)を使用することによってホスト(2)から来る情報を処理する処理手段(9)と、
を具備していることを特徴とするインターフェースモジュール(1)。 』

との補正案を提示している。

そして、その根拠として、前記平成24年7月27日付け審判請求書には、

『これに対して、本発明では、記憶手段10に記憶されている全ての条件付きアクセスシステム11の中から、1つのみの条件付きアクセスシステム11を選択するので、即ち、1つのみの条件付きアクセスシステム11を選択する1つのみの手段があるので、幾つかの条件付きアクセスシステムを同時に並行して実行できず(明細書の段落0050を参照ください)、引用文献2と異なり、インターフェースモジュール1のプロセッサをオーバーロードさせるまたはスローダウンさせるリスクがありません。』
(当審注:下線は、参考のために当審で付与したものである。)

との記載がある。

しかしながら、明細書の段落【0050】には、

「【0050】
受信された情報にしたがって、処理手段9は記憶手段10に記憶されている特別な条件付きアクセスシステム11を使用する。」

と記載されているように、「特別な条件付きアクセスシステム11を使用する」態様が記載されているにすぎず、「1つのみの条件付きアクセスシステムを選択する」態様までは記載されていない。

また、上記2000年12月19日付けの国際出願日における明細書、図面及び要約の翻訳文(以下、「当初明細書等」という。)の他の箇所を参酌しても、記憶手段10に記憶されている全ての条件付きアクセスシステム11の中から、1つのみの条件付きアクセスシステムを選択することを直接的にも間接的にも示唆する記載は見あたらない。

してみると、上記回答書における補正案は、当初明細書等の記載に基づくものとは認められず、請求人の主張を採用することはできない。

5.むすび

以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、その余の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-09-18 
結審通知日 2013-09-24 
審決日 2013-10-07 
出願番号 特願2001-547869(P2001-547869)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (G06F)
P 1 8・ 121- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 久慈 渉▲吉▼田 耕一  
特許庁審判長 山崎 達也
特許庁審判官 田中 秀人
辻本 泰隆
発明の名称 ホスト用のインターフェースモジュールおよびデコーダ  
代理人 河野 直樹  
代理人 野河 信久  
代理人 高倉 成男  
代理人 岡田 貴志  
代理人 井関 守三  
代理人 堀内 美保子  
代理人 竹内 将訓  
代理人 峰 隆司  
代理人 白根 俊郎  
代理人 中村 誠  
代理人 福原 淑弘  
代理人 蔵田 昌俊  
代理人 砂川 克  
代理人 佐藤 立志  
代理人 幸長 保次郎  

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