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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G03F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G03F
管理番号 1285806
審判番号 不服2012-25646  
総通号数 173 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-05-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-12-25 
確定日 2014-03-14 
事件の表示 特願2006-309101号「ソルダーレジストパターンの形成方法」拒絶査定不服審判事件〔平成20年 5月29日出願公開、特開2008-122845号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成18年11月15日の出願であって、平成23年12月19日付けで手続補正がなされ、平成24年9月19日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年12月25日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、同時に手続補正がなされたものである。
その後、平成25年6月12日付けで、審判請求人に前置報告書の内容を示し意見を求めるための審尋を行ったところ、同年8月19日付けで回答書が提出されたものである。

2.平成24年12月25日付けの手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]
平成24年12月25日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
(1)補正後の本願発明
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、
「ソルダーレジスト層にフォトマスクを介して所望パターンを露光しレジストパターンを形成するレジストパターン形成方法において、露光光を発生する光源と前記フォトマスクとの間に、波長が370nm以下の光を50%以上カットし且つ波長が400nm以上の光を80%以上透過するフォトツールを介在させ、前記光源から発生する露光光をソルダーレジスト層に照射するソルダーレジストパターンの形成方法であって、前記ソルダーレジスト層が、フタロシアニンブルーを含有する、アルカリ現像可能な感光性組成物からなり、該感光性組成物の乾燥塗膜の波長405nmにおける吸光度が膜厚25μmあたり0.2?1.2であることを特徴とするソルダーレジストパターンの形成方法。」
と補正された。

本件補正は、平成23年12月19日付け手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「アルカリ現像可能な感光性組成物」について「フタロシアニンブルーを含有する」と限定するものであり、この補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2(以下単に「特許法第17条の2」という。)第4項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とする補正に該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反しないか)について検討する。

(2)引用例
(a)原査定の拒絶理由に引用され、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2001-296666号公報(以下「引用例1」という。)には、以下の技術事項が記載されている。(下線は当審で付した。)

記載事項ア.
「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板露光方法および装置、特にプリント基板のソルダーレジスト層および層間絶縁層のパターン形成、さらにフラットディスプレイパネル(エレクトロルミネッセンス、プラズマディスプレイパネル、蛍光表示管等)の焼成物パターンおよび蛍光体層の形成のため、基板(またはサブストレート)に塗布その他の手段で設けられた感光性樹脂層に紫外線等を照射して露光する基板露光方法および露光装置に関する。」

記載事項イ.
「【0004】上述したプリント基板のパターンおよびフラット・ディスプレイパネルの表示ピクセル等の形成には、感光性樹脂層に紫外線等の光線を照射する露光技術を採用するのが一般的である。光線は、波長が400nm以下の紫外線、400nmから約750nmの可視光線およびそれ以上の赤外線に大分類される。例えばプリント基板のソルダー形成工程では、導電層が形成された基板表面にソルダーレジストを塗布し、その後所定パターンが形成されたマスク(フォトマスク)を介して紫外線を照射して露光する。その後、現像することによりパターン化されたソルダーレジスト層が形成される。このような露光作業は、従来400nm以下の波長の紫外線を照射し、特にソルダーレジストではメタルハライドランプの散乱光を使用するのが一般的であった。しかし、近年電子機器および電子応用機器は、益々小型化、高密度化および高性能化しており、それに使用される基板のソルダーレジストのパターンも高密度または高解像度化する必要性が生じている。これは、フラット・ディスプレイパネルの場合にも同様である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の基板露光装置または露光方法によっては、必要とする十分な高解像度が得られない。例えば、図3に誇張して示すように、基板(または導電層)10の表面に形成されたソルダーレジスト層20に、マスク30を介して光源40からの散乱光41を照射して露光するのが一般的である。この場合に、マスク30には、紫外線透過部30aと、紫外線不透過部30bとによる所望パターンが形成されている。このマスク30とソルダーレジスト層20とを十分に密着して配置すれば、露光されて硬化されるソルダーレジスト層20のパターンは、実質的にマスク30のパターンに対応する。しかし、ソルダーレジスト層20およびマスク30は、ともに有限の厚さを有するので、図3に誇張して示すように、周辺部のパターン20bは、中心部のパターン20aに比較して細く、かつ基板10の表面に対して傾斜した形状になり、ソルダーレジスト層20の全面にわたって一様なパターンを形成することが不可能であるという課題を有している。即ち、パターン幅が十分大きい(例えば約100μm以上)場合には潜在的問題が表面化することはなかったが、上述の理由によりパターンが数10μmの高密度化および細線化すると、この問題が顕在化してその解決が重要な課題となってきた。
【0006】図3に示す従来の露光装置により露光して形成されたソルダーレジストのパターンは、図4(A)の拡大図に示ように、ソルダーレジスト・パターン20aの表面部分が側方に出っ張り、マスク30の透過部30aの寸法より大きく、かつ底部はマスク30の透過部30aの寸法より小さくなり、所謂「きのこ状」の断面形状となる。そのために、ソルダーレジスト層20に高密度または高解像度のパターンを形成することが不可能であるという課題を有していた。その原因は、露光用光源40から照射された紫外線41は、感光性樹脂中に含まれる顔料により吸収され、かつ散乱されてしまい、ソルダーレジスト層20の表面部分を迅速に硬化させ、内部への紫外線の透過量が低下するためであると考えられる。しかも、紫外線41は、散乱光であるために、マスク30の紫外線透過部30aの周辺で散乱することも、その原因の1つであると考えられる。
【0007】そこで、本発明は、例えば図4(B)に示すように、全面にわたり高密度かつ良好なソルダーレジストのパターン20a’が形成可能である基板露光方法および露光装置を提供することを目的として考えられたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の基板露光方法は、基板表面に被着した体質顔料および/または着色顔料を含有する感光性樹脂層を露光して所望のパターンを形成するものであって、感光性樹脂層に所望パターンのマスクを配置し、このマスクを介して感光性樹脂層に、比較的長波長の紫外線および短波長の可視光線を含む露光用光源からの光線を照射して硬化させることにより、感光性樹脂層のパターンを形成するものである。本発明の特定の実施の形態では、この露光用光源として水銀ショートアークランプを使用し、約380nm以下の波長を減衰させて感光性樹脂層を照射する。また、この感光性樹脂層として、プリント基板のソルダーレジスト、プリント基板の層間絶縁パターンおよびフラットディスプレイパネルの焼成物パターン等の形成に使用することができる。」

記載事項ウ.
「【0011】先ず、図1を参照して、本発明による基板露光装置の好適な実施の形態であるプリント基板露光装置の構成を説明する。図1に示す実施の形態の基板露光装置は、ランプ50と、集光ミラー51と、コールドミラー(第1ミラー)52と、シャッター55と、フライアイレンズ(複眼レンズ)56と、フィルタ57と、コリメーションミラー(第2ミラー)58とにより構成されている。
【0012】ここで、ランプ50は、例えば周知の水銀ショートアークランプである。このランプ50は、例えば図2に実線で示すように、波長が約350nmから約450nmの紫外線およびこれより波長が長い(比較的短波長の)可視光線を含んでいる。その最大波長は、図2に実線で示すように、約360nmである。このランプ50から放射された光線は、集光ミラー51により集光されて、点53に集光するよう構成されている。しかし、コールドミラー(第1ミラー)52により反射されて、点54において集光し、さらにシャッター55、フライアイレンズ56、フィルタ57を介してコリメーションミラー(第2ミラー)58に入射する。このコリメーションミラー58に入射した光線は、図3および図4に示すマスク30および基板の照射面59にコリメートされた平行光線60として照射される。
【0013】上述のように、図2に実線で示す紫外線を中心とする水銀ショートアークランプ50から放射された光線をそのまま、体質顔料および/または着色顔料を含有する感光性樹脂層であるソルダーレジスト層の露光に使用すると、表面近傍が露光硬化されて、図4(A)に示すように「きのこ状」の断面形状を有するソルダーレジストのパターン20aとなる。この点、本発明の基板露光方法および露光装置によると、水銀ショートアークランプ50から放射された光線を、例えば図2に点線で示す透過率を有するフィルタ57により分光成分を調整する。即ち、波長360nm付近の比較的短波長の紫外線を減衰するとともに波長が約380nm付近以上の比較的長波長の紫外線および比較的短波長の可視光線は実質的に減衰させない。その結果、長波長成分に対する短波長成分が少なくなる。長波長の紫外線は、短波長の紫外線よりソルダーレジスト層の内部に深く進透する。その結果、図4(B)に示すように、良好(または理想的)なソルダーレジストのパターン20a’が形成される。また、露光用光源として平行光線を使用するために、基板の全面にわたり一様なソルダーレジスト(感光性樹脂層)のパターンが得られる。」

記載事項エ.
「【0015】また、このような基板露光装置を用いたソルダーレジストのパターン形成用組成物としては、例えば特公平7-17737号公報の「感光性熱硬化性樹脂組成物およびソルダーレジストパターン形成方法」に開示されている。また、他の例としてPDPにおける隔壁層があり、そのガラスペースト組成物としては、従来より周知の組成物を使用することができる。例えば、特開平10-72240号公報の「アルカリ現像型光硬化性ガラスペースト組成物およびそれを用いたプラズマディスプレイパネル隔壁の製造方法」に開示されているものなどが挙げられる。これらの特許公開公報に開示されているもの以外の感光性樹脂組成物やペースト組成物も本発明の基板露光方法および露光装置に使用可能であることは勿論である。さらに、本発明は、感光性樹脂としてドライフィルムタイプのものを用いたソルダーレジスト等にも適用することが可能であり、好結果が得られることを実験により確認できた。
【0016】次に、本発明の効果を確認するために、2種類のフィルタを使用した場合と、参考例としてフィルタを使用しない場合の例とについて実験した結果を次の実験例(1)に、その場合の膜厚と、形成される図4(A)に示すマスクパターン幅100μmに対するトップ、ボトムおよびアンダーカット(μm)の大きさを実験例(2)に示す。ここで、アンダーカット=(トップ-ボトム)/2である。
【0017】
実験例(1)
フィルタの有無 350nmのパワー 420nmのパワー パワー比(概略)
フィルタなし 36.8mW 79.8mW 1: 2
フィルタA 31.0mW 27.3mW 1: 1
フィルタB 0.86mW 52.5mW 1:61
【0018】
実験例(2)
フィルタの有無 膜厚 トップ ボトム アンダーカット
フィルタなし 42.0 124.5 103.0 10.8
フィルタA 43.5 124.0 96.5 13.8
フィルタB 43.5 101.5 100.0 0.8
【0019】上記実験例(2)から明らかなように、マスクパターン幅100μmに対してトップ、ボトムおよびアンダーカットには大きな差が見られる。即ち、フィルタなしおよびフィルタA使用の場合には、パターン幅(トップ)が約20%以上増加し、かつアンダーカットも大きく、パターンの高密度化および細線化の要求を満足できない。これに対して、フィルタBを使用する場合には、極めて高精度である。
【0020】上記の実験例で、露光用光源として水銀ショートアークランプ(AHD-3000)を使用した。また、フィルタAおよびフィルタBは、夫々約380nmをカットオフ波長とする短波長透過フィルタおよび約380nmをカットオフ波長とする長波長透過フィルタである。これら3種類の光線で露光した場合の感光性樹脂層の断面形状を確認した結果、フィルタBを使用した場合に、これら3種類のサンプル中最も良好な断面形状が得られた。このことから、約380nm以下の比較的短波長紫外線を低減するのが好ましいと結論付けることができる。即ち、短波長紫外線による感光性樹脂層の表面硬化を抑圧し、比較的長波長の紫外線および短波長の可視光線により露光することにより感光性樹脂層の内部に深く進入させて、感光性樹脂層の厚さ方向全体を硬化させるのが有効であることいえる。」

記載事項オ.
「【0022】
【発明の効果】以上の実施の形態に基づく説明から明らかなように、本発明の基板露光方法および露光装置によると、比較的長波長の紫外線および比較的短波長の可視光線を平行露光光線として感光性樹脂層を露光することにより、断面形状が優れた高解像度にパターン化された感光性樹脂層を得ることが可能である。本発明の基板露光方法および露光装置は、単にプリント基板のソルダーレジストのみならず、PDP等のフラットディスプレイパネルの、幅約30?100μmおよび高さ約100?200μmの焼成物パターン等を高精度で製造可能にするという実用上の顕著な効果を奏する。」

記載事項カ.
「【図1】



記載事項キ.
「【図2】



記載事項ク.
「【図3】



記載事項ケ.
「【図4】



記載事項ア?ケの記載内容からして、引用例1には、
「着色顔料を含有するソルダーレジストのパターンの形成に使用する感光性樹脂層に所望パターンのマスクを配置し、このマスクを介して感光性樹脂層に、比較的長波長の紫外線および短波長の可視光線を含む露光用光源からの光線を照射して硬化させることにより、所望のパターンを形成する感光性樹脂層のパターン形成方法において、露光用光源として水銀ショートアークランプを使用し、水銀ショートアークランプから放射された光線をフィルタにより波長360nm付近の比較的短波長の紫外線を減衰するとともに波長が約380nm付近以上の比較的長波長の紫外線および比較的短波長の可視光線は実質的に減衰させないよう分光成分を調整して感光性樹脂層を照射することで、短波長紫外線による感光性樹脂層の表面硬化を抑圧し、比較的長波長の紫外線および短波長の可視光線を感光性樹脂層の内部に深く進入させて、感光性樹脂層の厚さ方向全体を硬化することで断面形状が優れた高解像度にパターン化された感光性樹脂層を得る感光性樹脂層のパターン形成方法。」
の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

(b)原査定の拒絶理由に引用され、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2004-199031号公報(以下「引用例2」という。)には、以下の技術事項が記載されている。

記載事項コ.
「【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、青紫色レーザー光による露光、及び現像処理によってレジスト画像形成可能な、青紫色レーザー感光性レジスト材層を有する画像形成材、及びそのレジスト画像形成方法に関し、特に、青紫色レーザー光による直接描画によって、プリント配線基板、プラズマディスプレイ用配線板、液晶ディスプレイ用配線板、大規模集積回路、薄型トランジスタ、半導体パッケージ等の微細電子回路の形成に有用な、青紫色レーザー感光性レジスト材層を有する画像形成材(但し、平版印刷版以外)、及びそのレジスト画像形成方法に関する。」

記載事項サ.
「【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述の従来技術に鑑みてなされたものであって、従って、本発明は、青紫色領域のレーザー光に対して高感度であると共に、膜厚を上げても感度が低下しない青紫色レーザー感光性レジスト材層を有する画像形成材、及びそのレジスト画像形成方法を提供することを目的とする。
【0008】
また、上述した従来法の可視光から赤外領域のレーザーを用いた感光層の場合には、膜厚を高くすると感度が低下し、膜厚と感度の両方の要求をバランス良く満たす感材を見出すことが困難であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、バイオレットレーザーを用いる場合には、特にレジスト材層として特定の吸光度を有するものを使用すると、レジスト材層の膜厚を高くしても、感度が低下しないため、レジスト材層の膜厚の高い画像形成材を形成できることを見出し、本発明に到達した。
【0010】
即ち、本発明の要旨は、被加工基板上に青紫色レーザー感光性レジスト材層を有する画像形成材であって、該レジスト材層の膜厚が10μm以上であり該感光性レジスト材層の露光波長における吸光度が膜厚1μm当たり0.3以下であることを特徴とする画像形成材に存する。
更に、本発明の他の要旨は、電子回路作成用感光性組成物であって、
(1)該組成物からなる感光性レジスト材層の膜厚(D)と、該膜厚(D)の感光性レジスト材層を波長390?430nmのレーザー光により走査露光した後現像処理することにより解像しうる最小線幅(L)との比(D/L)の最大値が1.0以上であり、かつ
(2)該感光性レジスト材層の波長410nmにおける画像形成可能な最小露光量〔S_(410 )(μJ/cm^(2) )〕が10,000μJ/cm^(2)以下である、
電子回路作成用感光性組成物、に存する。
【0011】
更に、本発明の他の要旨は、電子回路作成用感光性組成物であって、
(1)該組成物からなる感光性レジスト材層の膜厚(D)と、該膜厚(D)の感光性レジスト材層を波長390?430nmのレーザー光により走査露光した後現像処理することにより解像しうる最小線幅(L)との比(D/L)の最大値が1.0以上であり、かつ
(2)該D/Lを達成する露光量が20mJ/cm^(2)以下である、
電子回路作成用感光性組成物、に存する。
更に、本発明は、被加工基板上に上記電子回路作成用感光性組成物からなる感光性レジスト材層を有する画像形成材に存する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の青紫色レーザー感光性レジスト材層を有する画像形成材は、被加工基板上に青紫色レーザー感光性レジスト材層を有するものであって、その感光性レジスト材層が390?430nmの波長域に分光感度の極大ピークを有し、400?420nmの波長域に分光感度の極大ピークを有するのが好ましい。分光感度の極大ピークを前記範囲未満の波長域に有する場合には、感光性レジスト材層として波長390?430nmのレーザー光に対する感度が劣り、一方、前記範囲超過の波長域に有する場合には、黄色灯下でのセーフライト性が劣ることとなる。」

記載事項シ.
「【0020】
従来、可視光から赤外領域のレーザーを用いた感光層の場合には、膜厚を高くすると感度が低下し、膜厚と感度の両方の要求をバランス良く満たす感材を見出すことが困難であり、10μm以上の膜厚のレジスト材層は実用化されていなかった。本発明者らは、バイオレットレーザーを用いる場合には、特にレジスト材層として特定の吸光度を有するものを使用すると、レジスト材層の膜厚を高くしても、感度が低下しないため、レジスト材層の膜厚の高い画像形成材を形成できることを見出した。
【0021】
即ち、感光性レジスト材層の露光波長における吸光度が膜厚1μm当たり0.3以下であり、更には0.25以下、特には0.1以下がよい。下限は、膜厚1μm当たり0.001以上、更には0.005以上である。
一般に感光性レジスト材層の膜厚が厚くなるとレジストの感度は低下するが、基板加工のスループットの点において、膜厚による感度変化の程度は小さい方が好ましい。即ち該感光性レジスト材層の露光波長における膜厚10μmの時の感度をS1とし、膜厚20μmの時の感度をS2としたときS2/S1が1以上5以下であることが好ましく、さらに好ましくは特には2以下であり、下限は1以上がよい。S2/S1がこの範囲であることにより、膜厚変動による感度変化が小さいため、被加工基板上に段差がある場合においても良好な画像形式が可能となる。本発明において、レジストの感度とは青紫色レーザーにより該感光層を露光、現像したときにレジスト塗布膜厚の90%以上の残膜率を与える最少露光量で定義される。」

記載事項ス.
「【0066】
[B.化学増幅ネガ型]
また、本発明の感光性レジスト材層としては、下記の(C-1)、(C-2)及び(C-3)成分を含有する化学増幅型のネガ型感光性組成物からなるのが好ましい。
(C-1)アルカリ可溶性樹脂
(C-2)酸性条件下でアルカリ可溶性樹脂に作用する架橋剤
(C-3)光酸発生剤
【0067】
ここで、アルカリ可溶性樹脂(C-1)としては、現像時に未露光部がアルカリ可溶性となり、アルカリ現像液に溶出するものであれば特に限定されないが、通常、ノボラック樹脂、ポリビニルフェノール類、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、スチレン-無水マレイン酸樹脂並びに、アクリル酸、ビニルアルコールまたはビニルフェノールを単量体単位として含む重合体、あるいはこれらの誘導体などが用いられる。これらのうち、特に、フェノール性水酸基を有する重合単位を含有するものが好ましく、ノボラック樹脂またはポリビニルフェノール類が好ましい。」

記載事項セ.
「【0115】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。尚、以下の実施例及び比較例における画像形成材としての評価方法を以下に示す。
<吸光度>
ガラス基板上に形成した乾燥膜厚10μmの感光性レジスト材層について、分光光度計(島津製作所社製「UV-3100PC」)を用いて波長405nmにおける吸光度を測定し、その測定値を膜厚で除することにより、1μm当たりの吸光度を算出した。
【0116】
<分光感度の極大ピーク>
画像形成材を50×60mmの大きさに切り出したサンプルを、回折分光照射装置(ナルミ社製「RM-23」)を用い、キセノンランプ(ウシオ電機社製「UI-501C」)を光源として320?650nmの波長域で分光した光を、横軸方向に露光波長が直線的に、縦軸方向に露光強度が対数的に変化するように設定して10秒間照射して露光し、次いで、各実施例に記載の現像条件で現像処理することにより、各露光波長の感度に応じた画像を得、その画像高さから画像形成可能な露光エネルギーを算出し、横軸に波長、縦軸にその露光エネルギーの逆数をプロットすることにより得られる分光感度曲線における極大ピークを読み取った。
【0117】
<〔S_(410)/S_(450)〕、〔S_(450-650)/S_(450)〕>
前記<分光感度の極大ピーク>に記載と同様にして320?650nmの波長域で波長を変化させて露光し、現像処理したときの、波長410nmにおける画像形成可能な最小露光量〔S_(410)(mJ/cm^(2))〕と波長450nmにおける画像形成可能な最小露光量〔S_(450)(mJ/cm^(2))〕、及び、波長450nm超過650nm以下の各波長における画像形成可能な最小露光量〔S_(450-650)(mJ/cm^(2))〕をそれぞれ求め、その比〔S_(410)/S_(450)〕、及び〔S4_(50-650)/S_(450)〕を算出し、以下の基準で評価した。
【0118】
<S_(410)/S_(450)の評価基準>
A:S_(410)/S_(450)が0.03以下。
B:S_(410)/S_(450)が0.03超過0.05以下。
C:S_(410)/S_(450)が0.05超過0.1以下。
D:S_(410)/S_(450)が0.1超過。
<S_(450-650)/S_(450)の評価基準>
A:S_(450-650)/S_(450)が10超過。
B:S_(450-650)/S_(450)が5超過10以下。
C:S_(450-650)/S_(450)が1超過5以下。
D:S_(450-650)/S_(450)が1以下。
【0119】
<露光感度>
画像形成材の感光性レジスト材層を、中心波長405nm、レーザー出力5mWのレーザー光源(日亜化学工業社製「NLHV500C」)を用いて、像面照度2μW、ビームスポット径2.5μmで、ビーム走査間隔及び走査速度を変えながら走査露光し、次いで、各実施例に記載の現像条件で現像処理して画像を現出させ、その際得られた画像について、10μmの線幅が再現するのに要する最小露光量を求め、感度とした。
又、膜厚10μmのときの上記感度(S1)と膜厚20μmのときの上記感度(S2)を測定し、その比(S2/S1)を算出した。
【0120】
<D/L>
レジスト膜厚(D)を変えて、前記<露光感度>の測定法と同様にしてレーザー走査露光を行い、画像を現出させ、各レジスト膜厚において解像した最小線幅(L)を求めることにより、その比D/Lを算出した。また、この様にして求めたD/Lの最大値を与える時の感度をS3とした。
【0121】
<黄色灯下でのセーフライト性>
画像形成材を黄色灯照明(約470nm以下の波長の光を遮断した条件)下に、1分間、2分間、5分間、10分間、20分間、30分間放置した後、前記と同様にして、走査露光及び現像処理を行い、前記に比して画像に変化が生じるまでの放置時間を求め、以下の基準で評価した。
A:20分以上
B:10分以上20分未満
C:1分以上10分未満
D:1分未満
【0122】
<レジスト画像>
得られたレジスト画像について、表に記載の膜厚における再現し得る線幅及びパターン形状を観察し、更に、解像性の目安として、「膜厚(μm)/再現し得る線幅(μm)」の値を算出した。
<感光性組成物塗布液の保存安定性>
感光性組成物塗布液を25℃で7日間、暗所にて保管した後、レジスト画像を形成し、該レジスト画像について結晶状析出物の有無を走査型電子顕微鏡で観察し、以下の基準で評価した。
A:析出物は全く認められず、保存前後での感度、画像に変化なし。
B:析出物は認められないが、保存後の感度が僅かに低下。
C:微量の析出物が認められ、保存後の感度が低下。
【0123】
実施例1-1
光重合性ネガ型感光性組成物(N1)として、下記の各成分をメチルエチルケトン740重量部とメチルセロソルブ400重量部との混合溶剤に加えて、室温で攪拌して調液した塗布液を、ガラス基板上にバーコーターを用いて乾燥膜厚が10μm又は20μmとなる量で塗布し、170℃で2分間乾燥させて感光性レジスト材層を形成し、更にその上に、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンの混合水溶液(ポリビニルアルコール:ポリビニルピロリドン=95重量%:5重量%)をバーコーターを用いて乾燥膜厚が3μmとなる量で塗布し、50℃で3分間乾燥させて保護層(酸素遮断層)を形成することにより、感光性画像形成材を作製した。
【0124】
<(N1-1);エチレン性不飽和化合物>
(N1-1a);下記の化合物 10重量部
(N1-1b);下記の化合物 5重量部
(N1-1c);下記の化合物 8重量部
(N1-1d);ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 22重量部
【0125】
【化8】
……(略)……
【0126】
<(N1-2)増感剤>
(N1-2a);4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(波長404nmでのモル吸光係数14,540) 9重量部
<(N1-3)光重合開始剤>
(N1-3a);2,2’-ビス(o-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニルビイミダゾール(融点196℃、波長1.54ÅのX線回折スペクトルにおいてブラッグ角(2θ±0.2°)9.925°に最大回折ピークを有するもの) 15重量部
<(N1-4)高分子結合材>
(N1-4a);スチレン/α-メチルスチレン/アクリル酸共重合体(モル比55/15/30)に3,4-エポキシシクロヘキシルメチルアクリレートを反応させて得られた反応生成物(アクリル酸成分の50モル%がエポキシ基と反応) 45重量部
<(N1-5);水素供与性化合物>
(N1-5a);2-メルカプトベンゾチアゾール 5重量部
(N1-5b);N-フェニルグリシンベンジルエステル 10重量部
<(N1-6);アミン化合物>
(N1-6a);トリベンジルアミン 10重量部
<(N1-7)界面活性剤>
(N1-7a);ノニオン性界面活性剤(花王社製「エマルゲン104P」)2重量部
(N1-7b);弗素系界面活性剤(旭硝子社製「S-381」) 0.3重量部
<その他>
銅フタロシアニン顔料(可視画剤) 4重量部
分散剤(ビックケミー社製「Disperbyk 161」) 2重量部
【0127】
得られた感光性画像形成材の感光性レジスト材層を、前記露光感度の評価方法に記載した条件で走査露光した後、酸素遮断層を水洗、剥離し、次いで、炭酸ナトリウム0.1重量%及びアニオン性界面活性剤(花王社製「ペレックスNBL」)0.1重量%を含む水溶液に26℃で60秒間浸漬した後、スポンジで5回擦って現像処理を行うことにより、表面にレジスト画像が形成された被加工基板を得た。その際の感光性レジスト材層の吸光度、分光感度の極大ピーク、露光感度、〔S410 /S450 〕及び〔S450-650 /S450 〕、黄色灯下でのセーフライ
ト性、並びに得られたレジスト画像を前述の方法で評価し、結果を表-1に示した。又、S_(410)は0.1mJ/cm^(2)であった。」

記載事項ソ.
「【0152】
【表1】



(3)対比
本願補正発明と引用発明を対比する。
(a)引用発明の「着色顔料を含有するソルダーレジストのパターンの形成に使用する感光性樹脂層」、「所望パターンのマスク」は、それぞれ本願補正発明の「ソルダーレジスト層」、「フォトマスク」に相当する。そうすると、引用発明の「着色顔料を含有するソルダーレジストのパターンの形成に使用する感光性樹脂層に所望パターンのマスクを配置し、このマスクを介して感光性樹脂層に、比較的長波長の紫外線および短波長の可視光線を含む露光用光源からの光線を照射して硬化させることにより、所望のパターンを形成する感光性樹脂層のパターン形成方法」は、本願補正発明の「ソルダーレジスト層にフォトマスクを介して所望パターンを露光しレジストパターンを形成するレジストパターン形成方法」に相当する。

(b)引用発明の「露光用光源として」の「水銀ショートアークランプ」は、本願補正発明の「露光光を発生する光源」に相当する。また、引用発明の「波長360nm付近の比較的短波長の紫外線を減衰するとともに波長が約380nm付近以上の比較的長波長の紫外線および比較的短波長の可視光線は実質的に減衰させないよう分光成分を調整」する「フィルタ」が水銀ショートアークランプとマスクの間に配置されることは自明なことであるから、引用発明の「水銀ショートアークランプから放射された光線をフィルタにより波長360nm付近の比較的短波長の紫外線を減衰するとともに波長が約380nm付近以上の比較的長波長の紫外線および比較的短波長の可視光線は実質的に減衰させないよう分光成分を調整して感光性樹脂層を照射することで、短波長紫外線による感光性樹脂層の表面硬化を抑圧し、比較的長波長の紫外線および短波長の可視光線を感光性樹脂層の内部に深く進入させて、感光性樹脂層の厚さ方向全体を硬化することで断面形状が優れた高解像度にパターン化された感光性樹脂層を得る感光性樹脂層のパターン形成方法」と、本願補正発明の「露光光を発生する光源と前記フォトマスクとの間に、波長が370nm以下の光を50%以上カットし且つ波長が400nm以上の光を80%以上透過するフォトツールを介在させ、前記光源から発生する露光光をソルダーレジスト層に照射するソルダーレジストパターンの形成方法」は、「露光光を発生する光源と前記フォトマスクとの間に、比較的短波長の紫外線を減衰するとともに比較的長波長の紫外線および比較的短波長の可視光線は実質的に減衰させないフォトツールを介在させ、前記光源から発生する露光光をソルダーレジスト層に照射するソルダーレジストパターンの形成方法」である点で共通しているといえる。

(c)引用発明の「ソルダーレジストのパターンの形成に使用する感光性樹脂層」が「着色顔料を含有する」ことと、本願補正発明の「ソルダーレジスト層が、フタロシアニンブルーを含有する、アルカリ現像可能な感光性組成物からな」ることは、「ソルダーレジスト層が、着色顔料を含有する、感光性組成物からな」る点で共通しているといえる。

上記(a)?(c)に記載したことからして、本願補正発明と引用発明は、
「ソルダーレジスト層にフォトマスクを介して所望パターンを露光しレジストパターンを形成するレジストパターン形成方法において、露光光を発生する光源と前記フォトマスクとの間に、比較的短波長の紫外線を減衰するとともに比較的長波長の紫外線および比較的短波長の可視光線は実質的に減衰させないフォトツールを介在させ、前記光源から発生する露光光をソルダーレジスト層に照射するソルダーレジストパターンの形成方法であって、前記ソルダーレジスト層が、着色顔料を含有する、感光性組成物からなるソルダーレジストパターンの形成方法。」
である点で一致し、次の各点で相違する。

相違点1
本願補正発明のフォトツールは、波長が370nm以下の光を50%以上カットし且つ波長が400nm以上の光を80%以上透過するものであるのに対し、引用発明のフィルタは、波長360nm付近の比較的短波長の紫外線を減衰するとともに波長が約380nm付近以上の比較的長波長の紫外線および比較的短波長の可視光線は実質的に減衰させないものである点。

相違点2
本願補正発明の感光性組成物は、フタロシアニンブルーを含有し、アルカリ現像可能なものであるのに対し、引用発明の感光性樹脂は、着色顔料を含有するものの、フタロシアニンブルーを含有するか否かが不明であり、且つアルカリ現像可能であるか否かも不明である点。

相違点3
本願補正発明の感光性組成物は、乾燥塗膜の波長405nmにおける吸光度が膜厚25μmあたり0.2?1.2であるのに対し、引用発明の感光性樹脂は、吸光度が不明である点。

(4)当審の判断
上記相違点について検討する。
ア.相違点1について
引用例1には、「これら3種類の光線で露光した場合の感光性樹脂層の断面形状を確認した結果、フィルタBを使用した場合に、これら3種類のサンプル中最も良好な断面形状が得られた。このことから、約380nm以下の比較的短波長紫外線を低減するのが好ましいと結論付けることができる。」(上記記載事項エ参照)と記載されており、該記載を参酌すると、引用発明のフィルタは約380nm以下の光をなるべくカットし、約380nmより長波長の光をなるべく透過させた方がよいものといえる。そうすると、約380nm以下の光である370nm以下の光を50%以上カットすることや、約380nmより長波長の光である400nm以上の光を80%以上透過させるフィルタを採用するようにすることは当業者であれば格別困難なくなし得ることであるといえる。
したがって、上記相違点1に係る本願補正発明の発明特定事項を得ることは当業者であれば容易になし得ることである。

イ.相違点2について
ソルダーレジストの着色顔料としてフタロシアニンブルーは普通に用いられている周知の材料であり、また、ソルダーレジストとしてアルカリ現像可能なものも普通に用いられている周知の材料(例えば、特開2003-114524号公報の【請求項2】、【請求項7】、【0004】、【0021】、特開2003-268067号公報の【0002】、【0036】、特開2001-188340号公報の【0009】、【0010】、【0038】等参照)であるから、必要に応じて、引用発明のソルダーレジスト及びソルダーレジストの着色顔料として該周知の材料を採用することは当業者であれば適宜なし得ることである。
したがって、上記相違点2に係る本願補正発明の発明特定事項を得ることは当業者であれば容易になし得ることである。

ウ.相違点3について
引用例2には、波長390?430nmの青紫色レーザー光により露光するレジスト材層として吸光度が特定の吸光度以下のものを使用すると、レジスト材層の膜厚を10μm以上と高くしても、感度が低下しないため、膜厚の高い画像形成材を形成できることが記載(上記記載事項サ参照)されており、また、レジスト材層に用いる感光性樹脂は吸光度が低すぎても感度が低下することは自明である。そして、引用発明は「断面形状が優れた高解像度にパターン化された感光性樹脂層を得る」ためのものであり、より高解像度のパターンを得るためには膜厚を高くしても感度が低下しない方がよいことは自明であるし、引用例1に記載された具体的実施例の膜厚が43.5μm(上記記載事項エ参照)と10μm以上の高い膜厚であることも考慮すると、引用発明の感光性樹脂として膜厚を高くしても感度が低下しない特定の範囲の吸光度を有するものを採用することは、上記引用例2に記載された事項に基いて当業者であれば容易になし得ることである。そして、膜厚を高くしても感度が低下しない吸光度の範囲は用いる感光性樹脂の種類等によって異なるものと考えられるが、例えば、引用例2の実施例1-2、1-4のような吸光度(膜厚25μあたりに換算すると0.9に相当)となる感光性樹脂を選択することは当業者であれば適宜なし得る設計的事項にすぎない。
したがって、上記相違点3に係る本願補正発明の発明特定事項を得ることは当業者であれば容易になし得ることである。

また、本願補正発明の効果は、引用発明、周知の材料及び引用例2に記載された事項から予測し得る範囲内のものであり、格別のものとは認め難い。

したがって、本願補正発明は、引用発明、周知の材料及び引用例2に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない。

(5)むすび
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するものであるから、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.本願発明について
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成23年12月19日付け手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された以下のとおりのものである。

「ソルダーレジスト層にフォトマスクを介して所望パターンを露光しレジストパターンを形成するレジストパターン形成方法において、露光光を発生する光源と前記フォトマスクとの間に、波長が370nm以下の光を50%以上カットし且つ波長が400nm以上の光を80%以上透過するフォトツールを介在させ、前記光源から発生する露光光をソルダーレジスト層に照射するソルダーレジストパターンの形成方法であって、前記ソルダーレジスト層が、アルカリ現像可能な感光性組成物からなり、該感光性組成物の乾燥塗膜の波長405nmにおける吸光度が膜厚25μmあたり0.2?1.2であることを特徴とするソルダーレジストパターンの形成方法。」

4.引用例
原査定の拒絶の理由に引用された引用例の記載事項は、上記「2.」「(2)」に記載したとおりである。

5.対比・判断
本願発明は、上記「2.」で検討した本願補正発明の「アルカリ現像可能な感光性組成物」についての限定事項である「フタロシアニンブルーを含有する」を省いたものである。
そうすると、本願発明の構成要件を全て含み、さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が、上記「2.」「(4)」に記載したとおり、引用発明、周知の材料及び引用例2に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用発明、周知の材料及び引用例2に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

6.むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明、周知の材料及び引用例2に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2014-01-08 
結審通知日 2014-01-14 
審決日 2014-01-29 
出願番号 特願2006-309101(P2006-309101)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G03F)
P 1 8・ 575- Z (G03F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 渡戸 正義  
特許庁審判長 北川 清伸
特許庁審判官 神 悦彦
伊藤 昌哉
発明の名称 ソルダーレジストパターンの形成方法  
代理人 蔵田 昌俊  
代理人 岡田 貴志  
代理人 峰 隆司  
代理人 竹内 将訓  
代理人 福原 淑弘  
代理人 中村 誠  
代理人 白根 俊郎  
代理人 砂川 克  
代理人 幸長 保次郎  
代理人 佐藤 立志  
代理人 井関 守三  
代理人 野河 信久  
代理人 堀内 美保子  
代理人 河野 直樹  
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