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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1286386
審判番号 不服2013-12328  
総通号数 173 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-05-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-06-28 
確定日 2014-03-31 
事件の表示 特願2007-124150「情報処理装置、サーバ装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成20年11月20日出願公開、特開2008-282114〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続きの経緯
本願は、平成19年5月9日を出願日とする出願であり、平成25年3月29日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年6月28日に拒絶査定不服の審判請求がなされ、同時に手続補正がされたものである。

第2 補正却下の決定
平成25年6月28日に提出された手続補正書による補正の却下の決定

(1)[補正却下の決定の結論]
平成25年6月28日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

(2)[補正却下の決定の理由]
(a)補正の内容
本件補正によると、その特許請求の範囲の請求項1は、
「【請求項1】
データの構造を示す情報である構造情報を用いて構造化されたデータである複数の構造化データの送信を要求する情報であって、ユーザから受け付けた当該複数の構造化データを指定する情報を含む情報である送信要求情報を、サーバ装置に送信する送信要求情報送信部と、
前記サーバ装置から、前記送信要求情報に対応した複数の構造化データを受信する構造化データ受信部と、
前記構造化データ受信部が受信した複数の構造化データから、予め指定された1以上の前記構造情報に対応したデータを取得する取得部と、
前記取得部が取得したデータを、予め指定された所定のテンプレートに配置して出力する出力部とを具備し、
前記構造化データは、タグが付けられたデータであり、
前記構造情報は、タグである情報処理装置。」
と補正されている。

上記補正は、請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「複数の構造化データの送信を要求する情報である送信要求情報」を「複数の構造化データの送信を要求する情報であって、ユーザから受け付けた当該複数の構造化データを指定する情報を含む情報である送信要求情報」と限定するものであって、補正前の請求項1に記載した発明と補正後の請求項1に記載した発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の前記請求項1に記載された発明(以下、「補正発明」という。)が、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について以下に検討する。

(b)引用文献
原査定の拒絶の理由に引用された特開2003-223390号公報(以下、「引用文献」という。)には、図とともに次のように開示されている。
(ア)「【0006】
【発明が解決しようとする課題】携帯端末の種類の増加に伴い既存のWebコンテンツを再利用してコンテンツを豊富化することが望まれているが、従来では、内容やページ構成などを考慮して、Webコンテンツから他の表示処理環境に適合したコンテンツを自動的に再構築処理することはできなかった。Webコンテンツから他の表示処理環境で表示可能なコンテンツへの再構築処理は人手で行うために、人的および時間的負担が大きかった。
【0007】本発明の目的は、Webコンテンツの内容やページ構成を考慮しつつ、元のWebコンテンツから他の形式のコンテンツを自動または半自動的に再構築する処理方法を提供することである。
【0008】また本発明の目的は、上記の処理方法をコンピュータで実現するためのプログラムもしくは処理装置を提供することである。」(段落【0006】?【0008】)

(イ)「【0013】また、本発明は、第1のタグ付きマークアップ言語で記述された第1のコンテンツデータから再利用可能な形式の中間コンテンツデータを再構成して記憶するデータ抽出・構造変換処理部と、前記中間コンテンツデータから閲覧要求があった端末での表示に対応する第2のタグ付きマークアップ言語で記述した第2のコンテンツデータを生成するコンテンツ生成処理部とからなるコンテンツ再構築処理システムであって、前記データ抽出・構造変換処理部は、前記第1のコンテンツデータから、データ構成を定義する情報であるタグをもとに人間にとって有意な情報を構成する部分であるリソース情報を抽出し、前記リソース情報を前記タグをもとにグループ化してモジュールを生成し、前記モジュールに意味を付与するモジュール生成処理手段と、前記タグをもとに前記モジュール間の関係を付与し、前記第1のコンテンツデータに定義されているリンク情報から前記第1のコンテンツデータのページ間のツリー構造を再構築する関係設定手段と、前記モジュール間の関係および前記ツリー構造にしたがって、前記モジュールを並べ替えて再利用可能な形式の前記中間コンテンツデータを生成する再構成処理手段と、前記中間コンテンツデータを記憶するコンテンツデータ記憶部とを備え、前記コンテンツ生成部は、端末の表示処理環境に対応した表示形式情報であるテンプレートを保持するテンプレート記憶手段と、前記端末からの閲覧要求および前記端末の種別情報を受け付け、前記識別情報をもとに前記テンプレート記憶手段から該当するテンプレートを抽出し、前記テンプレートに従って前記中間コンテンツデータを再構成して前記コンテンツデータを生成する動的生成処理手段を備える。」(段落【0013】)

(ウ)「【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態として、Webコンテンツから、携帯電話端末などの表示画面サイズが小型の携帯端末で表示されるコンテンツを再構築する場合の処理を説明する。
【0017】図1に、本発明にかかるシステムの構成例を示す。本発明を実現するコンテンツ再構築処理システム1は、データ抽出・構造変換処理部2と、コンテンツ生成処理部3と、コンテンツデータベース(コンテンツDB)5とを備える。
【0018】データ抽出・構造変換処理部2は、Webコンテンツ4として一つのサイトを構成するHTMLドキュメント(HTMLページの集合)を取得し、人間にとって意味があるデータ部分を部品化し、部品化したデータに意味付けし、その意味や元のページ構成を考慮して、他の表示処理環境で再利用可能な形式へ再構築してコンテンツDB5に格納する手段である。ここでは、再利用可能なデータとして例えばXML(eXtensible Markup Language)データを生成する。
【0019】コンテンツ生成処理部3は、携帯端末などの端末からのアクセス要求を受け付けて、コンテンツDB5から該当するXMLデータを抽出し、抽出したXMLデータをもとに要求元に最適なコンテンツとなるように所定の表示形式テンプレートを用いてモバイル用コンテンツ6を動的に生成する手段である。ここでは、モバイル用コンテンツ6として、例えばCompactHTML(C-HTML)で記述されたコンテンツを生成する。
【0020】図2に示すように、コンテンツ再構築処理システム1は、インターネット12を介して、Webサーバ11、Webコンテンツ4へのアクセスを中継するデータセンタ14へ接続している。
【0021】Webサーバ11はWebコンテンツ4を提供するサーバである。
【0022】データセンタ14は、携帯端末13が接続する電話網などとインターネット12とを中継する装置である。
【0023】携帯端末13は、携帯電話、PHS、PDAなどの端末であって、データセンタ14を介してインターネット12へ接続でき、コンテンツ再構築処理システム1で生成されたモバイル用コンテンツ6を表示処理できる端末である。
【0024】図3に、Webコンテンツ4のデータ構造の例を示す。それぞれのコンテンツは、一または複数のページ41を持つ。
【0025】ページ41は、Webブラウザなどの閲覧手段により一度に表示されるデータのまとまりであり、各ページは、一または複数のコンテナ42およびリンクを持つ。
【0026】コンテナ42は、一または複数のリソース43もしくはコンテナ42を格納する部分である。
【0027】リソース43は、人間にとって有意な情報を構成するデータである。ここでは、リソース43は、HTMLドキュメントの最小単位で、文字(テキスト)データまたは画像(イメージ)データなどを指し、いずれも文全体あるいはイメージ全体ではなく、HTMLのタグで修飾された最小単位を1リソースとする。
【0028】スタイル45は、コンテンツを構成するページ41、コンテナ42、リソース43に関連するデータであって、フォントの種類、配置、属性などの書式情報である。ここでは、文字データまたは画像データなどのリソース43を修飾する情報を全てスタイル45とする。
【0029】リンク44は、各オブジェクト間の繋がりを示すデータであり、リソース43からコンテナ42もしくはページ41へのリンクがある。
【0030】図4に、データ抽出・構造変換処理部2の構成例を示す。
【0031】データ抽出・構造変換処理部2は、正規化処理手段201と、分離処理手段202と、カテゴリ特定手段203と、モジュール生成処理手段204と、関係設定手段205と、カスタマイズ処理手段206と、再構成処理手段207とを備える。
【0032】正規化処理手段201は、入力ソースとしてWebコンテンツ4であるHTMLドキュメントを格納元のWebサーバ11から取得し、取得したHTMLドキュメントの記述を正規化するためにXHTML形式へ変換し、変換したXHTMLデータを一時的に格納する手段である。
【0033】分離処理手段202は、正規化処理手段201で生成されたXHTMLデータからリソース43とスタイル45とを分離し、そのXHTMLドキュメント内のリンク情報を特定する手段である。
【0034】カテゴリ特定手段203は、XHTMLドキュメントのトップページから抽出した単語データをもとに、業種カテゴリデータベース(業種カテゴリDB)210を参照して、そのXHTMLドキュメント(コンテンツ)の業種カテゴリを特定する手段である。業種カテゴリDB210は、社名や製品名などを業種カテゴリごとに管理するデータベースである。
【0035】モジュール生成処理手段204は、XHTMLデータの最小単位に分解された要素を機能ごとにグループ化してモジュールを生成し、各要素のモジュール内での役割を判定してモジュールに意味を付与する手段である。
【0036】関係設定手段205は、モジュール間の主従関係などを示すモジュール関係を付与する手段である。
【0037】カスタマイズ処理手段206は、例えば本システムのユーザの指示入力により、関係設定処理手段205で付与されたモジュール間関係を修正し、または、リソース43の内容を変更する手段である。
【0038】再構成処理手段207は、XHTMLドキュメントのリンク情報を用いてページ間のツリー構成などを再構成し、モジュール関係およびツリー構成をもとに、最小単位であるリソース43を並べて出力用のXMLデータを再構成する手段である。再構成されたXMLデータはコンテンツDB5へ格納される。
【0039】図5は、データ抽出・構造変換処理部2の処理を説明するための図である。
【0040】正規化処理手段201は、Webサーバ11の管理者、コンテンツ作成者などから取得したWebコンテンツ4のURI(Uniform Resource Identifiers)にもとづき、同一ドメイン内でリンクしている全てのHTMLページをWebサーバ11から取得する。ここで、すべてのHTMLページとは、同一の処理装置内に配置された相対パスで参照可能なページの集合を意味する。他サイトへのリンクは同一コンテンツの範囲外とみなして取得しない。」(段落【0016】?【0040】)

(エ)「【0044】分離処理手段202は、以下の方法により、XHTMLドキュメントからリソース43を抽出し、またリソース43を修飾するスタイル45を分離する。・・・中略・・・
【0046】次に、図5(C)に示すように、モジュール生成処理手段204は、XHTMLドキュメントにおいて最小単位に解体された要素であるリソース43を、タグをもとに、テーブル、リスト、文パラグラフなどの所定の機能ごとにグループ化し、モジュールを生成する。そして、各要素のモジュール内での役割を判定して意味として付与する。
【0047】すなわち、TABLE、UL、OL、DL、P、HRや、TR、TH、TD、LI、TD、THなどのタグをもとに、どの要素までがテーブルやリストとしてひとまとまりであるかを調べて1つのモジュールとし、構成する要素からそのモジュールの意味するものが何であるかを解釈する。
・・・中略・・・
【0050】そして、図5(D)に示すように、関係設定手段205は、モジュール単位でページ内のモジュール間に主従関係を付与する。例えば、同じ階層のモジュールで、テキストモジュールの次に表モジュールがくる場合に、意味情報が同一もしくは類似する場合には、そのテキストモジュールは次の表モジュールと関連があるという文脈情報(関係)を付加していく。
【0051】そして、図5(E)に示すように、カスタマイズ処理手段206は、ユーザの入力指示により、関係設定手段205で付けられたモジュール関係を修正する。また、カスタマイズ処理手段206は、タグを利用して見出し項目のみを集めて新たにページ内インデックスを作成したり、リソース43のテキストが長文である場合にその要約文を新たなリソース43として代替したり、表形式のデータの各項目をリスト形式で表現するようなデータに変更したりするなど、ユーザが任意な指示入力によりダイナミックな変更を行なう。
【0052】次に、再構成処理手段207は、図5(F)に示すように、XHTMLドキュメントのリンク44をもとに、ページ間のツリー構造を再構築し、このツリー構造とモジュール関係に従って、リソース43を順に並べて中間データであるXMLドキュメントを生成する。」(段落【0044】?【0052】)

(オ)「【0059】次に、コンテンツ生成処理部3を説明する。図7に、コンテンツ生成処理部3の構成例を示す。コンテンツ生成処理部3は、スペック情報取得処理手段30と、テンプレート選択手段302と、動的生成処理手段303と、テンプレートデータベース(テンプレートDB)310とを備える。
【0060】スペック情報取得処理手段301は、携帯端末13からアクセス要求があると、携帯端末13の機種名および利用するキャリア名などのスペック情報を取得する手段である。なお、スペック情報として、アクセス要求があった地域および時期、アクセス者年齢などの情報を、アクセス要求を中継するデータセンタ14で付加してもよい。
【0061】テンプレート選択手段302は、予め記憶しておいたコンテンツ表示形式を定義する情報であるテンプレートDB310から、取得したスペック情報をもとに該当するテンプレートを選択する手段である。 【0062】テンプレートDB310に記憶されるテンプレートでは、キャリアごとに携帯端末13の機種別に、携帯端末13のWebブラウザが解釈可能な言語、表示画面サイズ、データ容量、対応可能なカラーの種別などの情報が定義される。また、テンプレートに、ページの書式情報を定義したスタイルシートを含めてもよい。
【0063】動的生成処理手段303は、テンプレートDB310から選択したテンプレートに従ってコンテンツDB5に格納された該当するXMLデータをモバイル用コンテンツ6に生成する手段である。例えば、テンプレートに定義された言語がC-HTMLである場合には、XMLデータの各ページを表示画面サイズに対応するように分割し、ページ間のリンクを再構築し、C-HTMLに書き直してモバイル用コンテンツ6を生成する。また、動的生成処理手段303は、テンプレートがスタイルシートを含む場合には、そのスタイルシートの書式情報にしたがってモバイル用コンテンツ6を生成する。
【0064】なお、動的生成処理手段303は、スペック情報にアクセス地域やアクセス者年齢などのアクセス情報が含まれる場合に、これらのアクセス情報をキーにコンテンツDBから該当するXMLデータを抽出してモバイル用コンテンツ6を生成することもできる。
【0065】図8に、コンテンツ生成処理部3の処理フローチャートを示す。
【0066】携帯端末13からアクセス要求を受け付けると(ステップS21)、スペック情報取得処理手段301により、データセンタ14で付加されたスペック情報を取得する(ステップS22)。そして、テンプレート選択手段302により、スペック情報をもとにテンプレートDB310から該当するテンプレートを選択する(ステップS23)。そして、動的生成処理手段303により、コンテンツDB5からアクセス要求にかかるコンテンツ(XMLデータ)を抽出し(ステップS24)、テンプレートに従ってXMLデータからモバイル用コンテンツ6を生成し(ステップS25)、生成したモバイル用コンテンツ6を要求元の携帯端末13へ応答する(ステップS26)以下に、本発明を適用して、通常のサイトのWebコンテンツ4から、携帯電話端末などの小さい画面サイズに対応したモバイル用コンテンツ6を再構成した場合の各データ例を示す。
【0067】図9に、通常のコンピュータ端末などでの閲覧に適したWebコンテンツの表示例を示す。図10に、図9のWebコンテンツ4の表示例において点線で示す部分の前後のHTMLデータを示す。
【0068】図10に示すHTMLデータは、データ抽出・構造変換処理部2の正規化処理手段201によりXHTMLデータに変換される。図11に、正規化処理部201により変換されたXHTMLデータの例を示す。
【0069】図11のXHTMLデータは、データ抽出・構造変換処理部2の各処理手段により再構成されて、再利用可能なデータ形式であるXMLの記述へ変換されて、コンテンツDB5に格納される。図12および図13は、図11のXHTMLデータから再構成されたXMLデータの例を示す。
【0070】その後、携帯端末13からアクセス要求があると、図12および図13に示すXMLデータは、コンテンツ生成処理部3により、携帯端末13に対応するテンプレートに従ってページ構成が再構築されてモバイル用コンテンツ6が生成される。」(段落【0059】?【0070】)

以上の記載によれば、引用文献には、以下のような発明(以下、「引用発明」という。)が開示されていると認められる。
「データ抽出・構造変換処理部と、コンテンツ生成処理部とからなるコンテンツ再構築処理システムであって、
データ抽出・構造変換処理部は、正規化処理手段201、分離処理手段202、モジュール生成処理手段204、再構成処理手段207等を備え、
正規化処理手段201は、Webサーバ11の管理者、コンテンツ作成者などから取得したWebコンテンツ4のURI(Uniform Resource Identifiers)にもとづき、同一ドメイン内でリンクしている全てのHTMLページをWebサーバ11から取得し、XHTMLの形式に変換し、
分離処理手段202は、XHTMLから、データ構成を定義する情報であるタグをもとに人間にとって有意な情報を構成する部分であるリソース情報(HTMLのタグで修飾された最小単位を1リソースとする)を抽出し、モジュール生成処理手段204は、XHTMLドキュメントにおいて最小単位に解体された要素であるリソース43を、タグをもとに、テーブル、リスト、文パラグラフなどの所定の機能ごとにグループ化し、モジュールを生成し、再構成処理手段207は、XHTMLドキュメントのリンク44をもとに、ページ間のツリー構造を再構築し、このツリー構造とモジュール関係に従って、リソース43を順に並べて中間データであるXMLドキュメントを生成してコンテンツDB5に格納し、
コンテンツ生成処理部は、スペック情報取得処理手段30と、テンプレート選択手段302と、動的生成処理手段303と、テンプレートデータベース(テンプレートDB)310とを備え、
スペック情報取得処理手段301は、携帯端末13からアクセス要求があると、携帯端末13の機種名および利用するキャリア名などのスペック情報を取得する手段であり、スペック情報として、アクセス要求があった地域および時期、アクセス者年齢などの情報を付加してもよく、
テンプレート選択手段302は、予め記憶しておいたコンテンツ表示形式を定義する情報であるテンプレートDB310から、取得したスペック情報をもとに該当するテンプレートを選択する手段であり、 テンプレートDB310に記憶されるテンプレートでは、キャリアごとに携帯端末13の機種別に、携帯端末13のWebブラウザが解釈可能な言語、表示画面サイズ、データ容量、対応可能なカラーの種別などの情報が定義され、テンプレートに、ページの書式情報を定義したスタイルシートを含めてもよく、
動的生成処理手段303は、テンプレートDB310から選択したテンプレートに従ってコンテンツDB5に格納された該当するXMLデータをモバイル用コンテンツ6に生成する手段であり、例えば、テンプレートに定義された言語がC-HTMLである場合には、XMLデータの各ページを表示画面サイズに対応するように分割し、ページ間のリンクを再構築し、C-HTMLに書き直してモバイル用コンテンツ6を生成し、動的生成処理手段303は、テンプレートがスタイルシートを含む場合には、そのスタイルシートの書式情報にしたがってモバイル用コンテンツ6を生成し、動的生成処理手段303は、スペック情報にアクセス地域やアクセス者年齢などのアクセス情報が含まれる場合に、これらのアクセス情報をキーにコンテンツDBから該当するXMLデータを抽出してモバイル用コンテンツ6を生成することもできるコンテンツ再構築処理システム。」

(c)対比
補正発明と引用発明とを対比する。
(ア)引用発明の「データ構成を定義する情報であるタグ」は、補正発明の「データの構造を示す情報である構造情報」及び「前記構造情報は、タグである」に相当し、引用発明の「HTMLページ」は、補正発明の「データの構造を示す情報である構造情報を用いて構造化されたデータである」「構造化データ」及び「タグが付けられたデータ」に相当する。

(イ)補正発明の「複数の構造化データ」は、どのような「構造化データ」であるのか必ずしも明らかではない。
そこで、本願明細書の発明の詳細な説明を参照すると、段落【0120】には、「複数の構造化データから、指定構造情報に対応するデータを取得するようにしてもよい。例えば、一のサイトを構成する複数の構造化データから、指定構造情報に対応するデータを取得するようにしてもよい。構造化データ受信部102が受信した構造化データと同じサイト内のリンク情報等を取得して、このリンク情報を用いて、受信した構造化データと同じサイト内の複数の構造化データを取得し、取得した複数の構造化データから、指定構造情報に対応するデータを取得するようにしてもよい。通常、WEBにおいては、一のWEBサイト内の異なる複数のWEBページにわたって様々な情報が開示されていることが多いため、このような処理により、様々なデータをより確実に取得することができる。」と記載されており、補正発明の「複数の構造化データ」は、一のサイトを構成する複数の構造化データ(複数のWEBページ)を含むものである。
そうすると、引用発明の「同一ドメイン内でリンクしている全てのHTMLページ」は、補正発明の「複数の構造化データ」に相当するといえる。

(ウ)引用発明の「Webサーバ11」は、補正発明の「サーバ装置」に相当する。
引用発明は、「正規化処理手段201は、Webサーバ11の管理者、コンテンツ作成者などから取得したWebコンテンツ4のURI(Uniform Resource Identifiers)にもとづき、同一ドメイン内でリンクしている全てのHTMLページをWebサーバ11から取得」しているから、引用発明の「Webコンテンツ4のURI」は、補正発明の「当該複数の構造化データを指定する情報」に相当するといえる。
そして、引用発明は、「正規化処理手段201は、Webサーバ11の管理者、コンテンツ作成者などから取得したWebコンテンツ4のURI(Uniform Resource Identifiers)にもとづき、同一ドメイン内でリンクしている全てのHTMLページをWebサーバ11から取得」しているから、Webコンテンツ4のURI(同一ドメイン内でリンクしている全てのHTMLページを指定する情報)を含む送信要求をWebサーバ11に送信する送信部を備えることは明らかであり、当該送信部は、補正発明の「データの構造を示す情報である構造情報を用いて構造化されたデータである複数の構造化データの送信を要求する情報であって、ユーザから受け付けた当該複数の構造化データを指定する情報を含む情報である送信要求情報を、サーバ装置に送信する送信要求情報送信部」と「データの構造を示す情報である構造情報を用いて構造化されたデータである複数の構造化データの送信を要求する情報であって、当該複数の構造化データを指定する情報を含む情報である送信要求情報を、サーバ装置に送信する送信要求情報送信部」である点で共通するといえる。
また、引用発明は、Webサーバ11から送信された同一ドメイン内でリンクしている全てのHTMLページを受信する受信部を備えることは明らかであり、当該受信部は、補正発明の「前記サーバ装置から、前記送信要求情報に対応した複数の構造化データを受信する構造化データ受信部」に相当するといえる。

(エ)引用発明の「XHTMLドキュメントにおいて最小単位に解体された要素であるリソース43を、タグをもとに、テーブル、リスト、文パラグラフなどの所定の機能ごとにグループ化」し生成した「モジュール」は、補正発明の「1以上の前記構造情報に対応したデータ」に相当するといえる。
引用発明の「モジュール生成処理手段204」は、XHTMLドキュメントにおいて最小単位に解体された要素であるリソース43を、タグをもとに、テーブル、リスト、文パラグラフなどの所定の機能ごとにグループ化し、モジュールを生成しているから、補正発明の「前記構造化データ受信部が受信した複数の構造化データから、予め指定された1以上の前記構造情報に対応したデータを取得する取得部」と「前記構造化データ受信部が受信した複数の構造化データから、1以上の前記構造情報に対応したデータを取得する取得部」である点で共通するといえる。

(オ)引用発明のテンプレート選択手段302が、取得したスペック情報をもとに選択した「テンプレート」は、補正発明の「予め指定された所定のテンプレート」に相当する。
そして、引用発明の「動的生成処理手段303」は、「テンプレートDB310から選択したテンプレートに従ってコンテンツDB5に格納された該当するXMLデータをモバイル用コンテンツ6に生成する手段」であるから、補正発明の「前記取得部が取得したデータを、予め指定された所定のテンプレートに配置して出力する出力部」に相当するといえる。
なお、引用発明は、「モジュール」を「中間データであるXMLドキュメントを生成してコンテンツDB5に格納」しているが、本願明細書の発明の詳細な説明の段落【0105】?【0106】には、「図6は、取得部103が取得した指定構造情報に対応するデータを管理する取得データ管理ファイルである。管理ファイルは、例えばXMLファイルであり、取得されたデータが、それぞれ対応する指定構造情報、例えばタグとともに格納されている。・・・中略・・・つぎに、出力部105は、・・・中略・・・読み出したテンプレート情報に図6に示したような取得部103が取得したデータを配置して、出力用のデータを構成する。」と記載されており、補正発明の「前記取得部が取得したデータ」は、XMLに再構成したデータを含むものであり、この点は相違するものではない。

(カ)引用発明の「コンテンツ再構築処理システムで」は、補正発明の「情報処理装置」に相当する。

したがって、両者は、
「データの構造を示す情報である構造情報を用いて構造化されたデータである複数の構造化データの送信を要求する情報であって、当該複数の構造化データを指定する情報を含む情報である送信要求情報を、サーバ装置に送信する送信要求情報送信部と、
前記サーバ装置から、前記送信要求情報に対応した複数の構造化データを受信する構造化データ受信部と、
前記構造化データ受信部が受信した複数の構造化データから、1以上の前記構造情報に対応したデータを取得する取得部と、
前記取得部が取得したデータを、予め指定された所定のテンプレートに配置して出力する出力部とを具備し、
前記構造化データは、タグが付けられたデータであり、
前記構造情報は、タグである情報処理装置。」
で一致するものであり、次の(1)、(2)の点で相違している。

・相違点(1)
補正発明は、「送信要求情報」が「ユーザから受け付けた当該複数の構造化データを指定する情報を含む」のに対し、引用発明は、「Webコンテンツ4のURI」をユーザから受け付けることは記載されていない点。

・相違点(2)
補正発明は、「予め指定された1以上の前記構造情報に対応したデータ」を取得するのに対し、引用発明は、「XHTMLドキュメントにおいて最小単位に解体された要素であるリソース43を、タグをもとに、テーブル、リスト、文パラグラフなどの所定の機能ごとにグループ化し、モジュールを生成」しており、「予め指定された1以上の前記構造情報に対応する」モジュールを取得する記載はない点。

(d)当審の判断
上記相違点について検討する。
・相違点(1)について
WebコンテンツのURIをユーザから受け付け、当該受け付けたWebコンテンツのURIをWebコンテンツ送信要求に含ませることは、文献を示すまでもなく、本出願の出願日前周知の技術である。
したがって、引用発明において、相違点(1)に係る補正発明の構成を採用することは、当業者が容易になし得る設計事項にすぎない。

・相違点(2)について
構造化データから、予め指定された1以上の構造情報に対応したデータを取得し、テンプレート情報にしたがって取得したデータを配置して、出力用のデータを構成することは、本出願の出願日前に周知技術(例えば、特開2004-355517号公報、段落【0048】?【0049】「まず、利用者が構造化文書ファイルにアクセスしたときに、・・・中略・・・選択した構造化文書ファイルを特定する(S12)。次に、タグ抽出部336は、選択した構造化文書ファイルの項目レイアウトの元となるドキュメントテンプレートを、ドキュメントテンプレート格納部354より特定する(S14)。そして、タグ抽出部336は、このドキュメントテンプレートのタグと、その元となるタグテンプレートをタグテンプレート格納部352より抽出し、入出力判定部334は利用者に表示すべきタグを特定する(S16)。・・・中略・・・表示用のドキュメントテンプレートを変更しない場合には(S18のN)、対象となる構造化文書ファイルは、その項目レイアウトの元となるドキュメントテンプレートのフォーマットのまま表示される(S22)。利用者が、表示用のドキュメントテンプレートを変更した場合には(S18のY)、そのドキュメントテンプレートのフォーマットに従って、表示すべきデータ項目を特定し(S20)、構造化文書ファイルを表示する(S22)。」の記載、特開2000-339306号公報、段落【0022】?【0023】「コンテンツデータベース10は、いわゆるデータベースだけではなく、SGMLなどを用いて記述された1つのファイルなどでもよい。図2のようなブロックコンテンツ300は、例えばSGMLを用いて記述でき、この場合ブロックコンテンツの各情報項目は、SGMLのタグから識別できる。【0023】チャネルテンプレート100は、コンテンツデータベース10からのブロックコンテンツを抽出する際の抽出条件と、抽出した各ブロックコンテンツが含む情報を、可視の文書上にレイアウトする際のレイアウト条件を規定した情報である。」、段落【0026】?【0028】「ブロックコンテンツ抽出ルール114は、コンテンツデータベース10から個々のブロックコンテンツを抽出するためのルールである。・・・中略・・・ブロックコンテンツ300が図2のようにタグで区切られる構成をとっている場合、どれが開始タグ302でどれが終了タグ304であるかを示す情報が抽出ルール114となる・・・中略・・・【0027】また、抽出ルール114は、このようなブロックコンテンツの区切りを示す情報の他に、レイアウト対象とするブロックコンテンツが満たすべき条件を含むことができる。例えば観光地情報のコンテンツデータベースの場合、「**鉄道××線」沿線などという条件(たとえばこれは「アクセス方法」の情報項目を対象に検索をかければよい)で、ブロックコンテンツを選別することができる。【0028】このような抽出ルール114に従ってコンテンツデータベース10から抽出されたブロックコンテンツが、文書へのレイアウトの対象となる。ただし、ブロックコンテンツは、対象(例えば観光スポット)についての多くの情報を含んでいるのに対し、目的とする文書ではそれらすべての情報を必要としない場合が多い。このため、本実施形態では、ブロックコンテンツの含む多くの情報項目の中から、文書の目的に合わせて必要な項目を選択し、レイアウトできるようにした。そのような仕組みを担うのが、チャネルテンプレート100のチャネルチェイン120以下の階層である。」、段落【0031】「各子チャネル130は、それぞれ、コンテンツ選択ルール132と枠指定情報134を含む。コンテンツ選択ルール132は、ブロックコンテンツに含まれる多くの情報項目(コンテンツ)の中から1項目を選択する条件である。図1の例では、ある子チャネル130の例えば選択ルール132として<見出し>が指定されており、これにより、この子チャネル130では、ブロックコンテンツのうち<見出し>に該当する情報項目(コンテンツ)が選択されることになる。」の記載、特開2004-110427号公報、段落【0012】?【0013】「図2の(a)は既存のコンテンツをブラウザで表示したもので、図2(b)はHTML文書で表示したものである。このコンテンツは、・・・中略・・・大きく4つの構成要素から構成されている。・・・中略・・・また、図2(b)のHTML文書で、四角で囲まれた構成要素1?4は実際には対応するHTML文書が記述されている。・・・中略・・・テンプレートは、主にレイアウトを記述するテンプレートファイル(図3(a)template1.jsp)と、このテンプレートを適用するクライアント端末の表示能力や構成要素の場所が記述されたプロファイルから構成される(図3(b) templateProfile1.xml)。・・・中略・・・このテンプレートは、クライアント端末の表示能力を考慮して、もとのコンテンツよりもレイアウトが変更され、情報量が制限されている。」、段落【0016】?【0017】「ステップS506では、図3のプロファイルtempProfile1.xmlの314において属性nameが「構成要素4」である要素Blockから属性XPathの値を取得し、これを用いてステップS505で取得したコンテンツから必要な構成要素を取得する。・・・中略・・・ステップS509では、コンテンツ生成部126が、テンプレートファイルに記述されたレイアウト情報とステップS506で取得した構成要素とを合成して図4に示すコンテンツを生成する。」の記載参照。)である。
引用発明は、動的生成処理手段303により「スペック情報にアクセス地域やアクセス者年齢などのアクセス情報が含まれる場合に、これらのアクセス情報をキーにコンテンツDBから該当するXMLデータを抽出してモバイル用コンテンツ6を生成すること」ができるものであり、予め指定された1以上の前記構造情報に対応したデータを取得し、予め指定された所定のテンプレートに配置して出力することが示されている。
したがって、引用発明において、上記周知技術を適用し、前記構造化データ受信部が受信した複数の構造化データから、予め指定された1以上の前記構造情報に対応したデータを取得するようにすることは、当業者が容易になし得ることである。

そして、補正発明の作用効果も、引用発明及び周知技術から、当業者であれば予想できる範囲内のものである。

(e)結論
そうすると、補正発明は、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明
上記のとおり、上記本件補正は却下されたので、本願請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成24年8月7日に提出された手続補正書における特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。
「【請求項1】
データの構造を示す情報である構造情報を用いて構造化されたデータである複数の構造化データの送信を要求する情報である送信要求情報を、サーバ装置に送信する送信要求情報送信部と、
前記サーバ装置から、前記送信要求情報に対応した複数の構造化データを受信する構造化データ受信部と、
前記構造化データ受信部が受信した複数の構造化データから、予め指定された1以上の前記構造情報に対応したデータを取得する取得部と、
前記取得部が取得したデータを、予め指定された所定のテンプレートに配置して出力する出力部とを具備し、
前記構造化データは、タグが付けられたデータであり、
前記構造情報は、タグである情報処理装置。」

第4 引用文献
原査定の拒絶理由に引用された引用文献及びその記載事項は、前記「第2 (2)(b)」に記載したとおりである。

第5 対比・判断
本願発明は、前記「第2」で検討した補正発明の「複数の構造化データの送信を要求する情報であって、ユーザから受け付けた当該複数の構造化データを指定する情報を含む情報である送信要求情報」を「複数の構造化データの送信を要求する情報である送信要求情報」とするものである。
そうすると、本願発明の構成要件を全て含み、さらに限定したものに相当する補正発明が前記「第2」に記載したとおり、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も同様の理由により、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第6 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。
したがって、本願は、その余の請求項について論及するまでもなく拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2014-01-31 
結審通知日 2014-02-04 
審決日 2014-02-18 
出願番号 特願2007-124150(P2007-124150)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
P 1 8・ 575- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 山崎 誠也野田 佳邦北村 学  
特許庁審判長 和田 志郎
特許庁審判官 清水 稔
山田 正文
発明の名称 情報処理装置、サーバ装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム  
代理人 谷川 英和  
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