• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 取り消して特許、登録 G06F
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06F
管理番号 1287050
審判番号 不服2013-2364  
総通号数 174 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-06-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-02-07 
確定日 2014-05-14 
事件の表示 特願2010-536979「時間を利用したメディアオブジェクトとのメタデータの関連付け」拒絶査定不服審判事件〔平成21年 6月11日国際公開、WO2009/073420、平成23年 2月24日国内公表、特表2011-505646、請求項の数(24)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2008年11月21日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2007年12月3日、米国)を国際出願日とする出願であって、原審において平成24年6月22日付けで拒絶理由が通知され、同年8月14日付けで手続補正がされたが、同年9月28日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成25年2月7日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに、同日付けで手続補正がされ、同年6月12日付けで当審より審尋がなされ、同年9月10日付けで回答書が提出され、平成26年3月27日付けで拒絶理由が通知され、同年4月1日付けで手続補正がされたものである。

第2 本願発明
本願の請求項1に係る発明は、平成26年4月1日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。

「【請求項1】
コンピュータ装置により実行される方法であって、前記コンピュータ装置が、
メタデータ、将来の或る時点を含む関連する時間条件、及び関連するユーザ識別情報を含む要求であり、メタデータをメディアオブジェクトに関連付ける当該要求を受け取る処理であって、前記メタデータ、前記関連する時間条件、及び前記関連するユーザ識別情報はメディアオブジェクトに関連する要求に基づいており、前記メタデータは前記ユーザ識別情報のユーザに対応するアノテーション(注釈)を含み、前記アノテーションは前記メディアオブジェクトに関連している当該処理と、
少なくとも前記関連する時間条件を、前記コンピュータ装置のコンピュータ読出可能な記憶媒体に格納する処理と、
前記関連する時間条件が到来すると動的に生成されるクエリーが前記時間条件を満たすメディアオブジェクトを返すことに応じて、前記時間条件の少なくとも部分的に基づいて前記メディアオブジェクトと前記メタデータを関連付ける処理と、
ネットワークを介して前記メディアオブジェクトを前記ユーザに提供する処理と、
を実行する方法。」
(以下、本願の請求項1に係る発明を「本願発明」という。)

第3 原査定の理由の概要
理由1 本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。

刊行物1:特開2004-214759号公報
刊行物2:特開2002-290883号公報
刊行物3:国際公開第2007/008386号

理由2 本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

刊行物1:特開2004-214759号公報
刊行物2:特開2002-290883号公報
刊行物3:国際公開第2007/008386号

第4 当審の判断
1.刊行物の記載事項
A 原査定の拒絶の理由に引用された特開2004-214759号公報(刊行物1)には、図面とともに以下の事項が記載されている。

イ.「【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影日時を表す撮影日時情報が付与された画像データを分類する画像分類方法において、
前記画像データから前記撮影日時情報を取得し、
該撮影日時情報により表される撮影日時に基づいて、複数の人物の各々に関連するイベントと各イベントの日時とを対応付けたデータベースから、前記撮影日時に対応する対応イベントを選択し、
該対応イベントを前記画像データに関連付けることを特徴とする画像分類方法。」(2頁)

ロ.「【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データを分類する画像分類方法および装置並びに画像分類方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関するものである。」(3頁)

ハ.「【0017】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の実施形態による画像分類装置を適用したデジタルカメラの構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように、本実施形態によるデジタルカメラ1は、撮像により画像データS0を取得する撮像部11と、画像データS0を表示する液晶モニタ12と、種々の入力を行う操作キーや十字キー等からなる操作部13と、画像データS0を記憶するメモリカード2を装填するためのカードインターフェース14と、後述するデータベースDBおよび画像の分類を行うプログラムを保存するメモリ15と、画像分類のためのプログラムを実行するとともにデジタルカメラ1の撮影制御、表示制御および画像データS0の保存制御等を行う制御部16とを備える。
【0018】
撮像部11は、撮影レンズ、ズーム機構、シャッタおよびCCD等を有し、シャッタの駆動により撮影を行って被写体の画像を表す画像データS0を取得する。この際、画像データS0のタグ情報には撮影日時を表す撮影日時情報が記述されることにより、撮影日時情報が画像データS0に付与される。なお、撮影日時情報を画像データS0とは別ファイルとして画像データS0と関連付けることにより、撮影日時情報を画像データS0に付与してもよい。
【0019】
液晶モニタ12は、画像データS0の他、デジタルカメラ1の操作に必要な種々の情報を表示する。
【0020】
カードインターフェース14は、画像データS0をメモリカード2に保存するとともに、画像データS0の分類時にはメモリカード2から画像データS0を読み出す。
【0021】
制御部16は、デジタルカメラ1のユーザが操作部13から画像データS0を分類する指示を入力することにより、メモリ15に保存されたプログラムを実行し、画像データS0に付与された撮影日時情報に基づいて、メモリ15に保存されたデータベースDBを参照して画像データS0を分類する。
【0022】
図2はメモリ15に保存されたデータベースDBの構成例を示す図である。図2に示すように、データベースDBは、家族を構成する父、母および長男の3名についてのイベントとそのイベントの日時とが対応付けられている。また、イベントは上から年代順に並んでおり、長男が誕生するまでは父および母のイベントのみを含む。ここで、図2のデータベースDBにおいては、例えば、1999年6月20日は父、母および長男について、それぞれ「長男誕生」のイベントが対応付けられている。
【0023】
ここで、父、母および長男のそれぞれに画像データS0を分類するために、画像データS0に付与された撮影日時情報により表される撮影日時が1999年6月20日である場合には、図2に示すデータベースDBを参照すると、父、母および長男のそれぞれに「長男誕生」という共通のイベントが対応付けられているため、図3(a)に示すように「父」、「母」および「長男」の表示を液晶モニタ12に行い、画像データS0を誰のイベントに関連付けるかの選択の指示をデジタルカメラ1のユーザに行わせる。例えば、画像データS0の分類を行っているのが父であれば、「父」を選択することにより、画像データS0が父についてのイベントと関連付けられる。
【0024】
また、画像データS0に付与された撮影日時情報により表される撮影日時が2006年7月14日である場合には、父、母および長男のそれぞれに「ゴルフ」、「旅行」および「遠足」のイベントが対応付けられているため、図3(b)に示すように「ゴルフ(父)」、「旅行(母)」および「遠足(長男)」の表示を液晶モニタ12に行い、画像データS0に関連付けるイベントの選択の指示をデジタルカメラ1のユーザに行わせる。例えば、画像データS0の分類を行っているのが母であれば、「旅行(母)」を選択することにより、画像データS0が旅行のイベントと関連付けられる。
【0025】
なお、このようなデータベースDBはメモリ15に複数保存される。具体的には、K家とS家とがデジタルカメラ1を共有する場合を想定し、画像データS0とイベントとの関連付けをK家およびS家とで異なるものとできるように、K家用のデータベース(DBkとする)およびS家用のデータベース(DBsとする)が保存される。このように複数のデータベースDBk,DBsが保存されている場合には、図4に示すようにデータベースDBk,DBsの名前を液晶モニタ12に表示して、画像データS0の分類に使用するデータベースDBk,DBsの選択の指示をユーザに行わせる。なお、データベースDBk,DBsの表示を行うことなく、操作部13から直接データベースDBk,DBsの名前を入力することにより、画像データS0の分類に使用するデータベースDBk,DBsを選択するようにしてもよい。」(5?6頁)

上記刊行物1の記載及び図面並びにこの分野における技術常識を考慮すると、上記ハ.の【0017】における「図1は本発明の実施形態による画像分類装置を適用したデジタルカメラの構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように、本実施形態によるデジタルカメラ1は、撮像により画像データS0を取得する撮像部11と、画像データS0を表示する液晶モニタ12と、種々の入力を行う操作キーや十字キー等からなる操作部13と、画像データS0を記憶するメモリカード2を装填するためのカードインターフェース14と、後述するデータベースDBおよび画像の分類を行うプログラムを保存するメモリ15と、画像分類のためのプログラムを実行するとともにデジタルカメラ1の撮影制御、表示制御および画像データS0の保存制御等を行う制御部16とを備える。」との記載、及び図1によれば、画像分類方法は、デジタルカメラにより実行される方法であって、デジタルカメラは、データベースを保存するメモリ(15)と、画像データを表示する液晶モニタ(12)を備えている。
また、上記イ.の【請求項1】における「該撮影日時情報により表される撮影日時に基づいて、複数の人物の各々に関連するイベントと各イベントの日時とを対応付けたデータベースから、前記撮影日時に対応する対応イベントを選択し、該対応イベントを前記画像データに関連付けることを特徴とする画像分類方法。」との記載によれば、デジタルカメラにより実行される方法は、撮影日時情報により表される撮影日時に基づいて、複数の人物の各々に関連するイベントと各イベントの日時とを対応付けたデータベースから、撮影日時に対応する対応イベントを選択し、対応イベントを画像データに関連付けている。
また、上記ハ.の【0022】における「図2はメモリ15に保存されたデータベースDBの構成例を示す図である。図2に示すように、データベースDBは、家族を構成する父、母および長男の3名についてのイベントとそのイベントの日時とが対応付けられている。また、イベントは上から年代順に並んでおり、長男が誕生するまでは父および母のイベントのみを含む。」との記載、及び図2によれば、デジタルカメラにより実行される方法は、前述のデータベースにおいて、複数の人物の各々に関連するイベントと各イベントの日時とを対応付けている。

したがって、デジタルカメラにより実行される方法のそれぞれの過程を処理として捉えると、上記刊行物1には、以下の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されているものと認められる。

「デジタルカメラにより実行される方法であって、前記デジタルカメラが、
複数の人物の各々に関連するイベントと各イベントの日時とを、前記デジタルカメラのデータベースとしてメモリ(15)に保存する処理と、
撮影日時情報により表される撮影日時に基づいて、複数の人物の各々に関連するイベントと各イベントの日時とを対応付けたデータベースから、撮影日時に対応する対応イベントを選択し、対応イベントを画像データに関連付ける処理と、
前記画像データをユーザに表示する処理と、
を実行する方法。」

B 原査定の拒絶の理由に引用された特開2002-290883号公報(刊行物2)には、図面とともに以下の事項が記載されている。

ニ.「【特許請求の範囲】
【請求項1】 撮像装置を購入したユーザにネットワークを介してアクセス可能な当該ユーザ用のホームページを割り当て、
当該撮像装置を用いて得られ当該撮像装置に記憶された複数の画像データを当該撮像装置から前記ネットワークを介して受信し、
受信された複数の画像データを前記ホームページに関連付けて記憶する、
ステップを含むことを特徴とする画像データ管理支援方法。
【請求項2】 前記撮像装置は、当該撮像装置に対して一意に定められた識別情報をあらかじめ記憶した識別情報記憶手段、を具備し、
前記割り当てるステップは、
前記識別情報記憶手段にあらかじめ記憶された前記識別情報の入力を前記ユーザに要求し、
前記ユーザにより入力された識別情報の正当性を確認し、
前記正当性の確認後に当該ユーザにホームページを割り当てる、
ステップを含むことを特徴とする請求項1記載の画像データ管理支援方法。
【請求項3】 前記撮像装置は、
撮像手段と、当該撮像手段により得られた複数の画像データを記憶するための画像データ記憶手段と、複数の行事のそれぞれの開催予定日及び行事内容を含む複数の行事予定情報を記憶するための行事予定情報記憶手段と、前記行事予定情報記憶手段に記憶された複数の行事の開催予定日のいずれかに一致する日に前記撮像手段により得られ前記画像データ記憶手段に記憶された画像データを前記複数の行事のいずれかに関連付ける関連付け情報を記憶するための関連付け情報記憶手段と、を更に備え、
前記画像データを受信するステップは、いずれかのユーザが購入した撮像装置に記憶された複数の画像データと、前記複数の行事のそれぞれに関する行事予定情報と、記憶された各画像データをいずれかの行事に関連付ける関連付け情報とを受信し、
前記記憶するステップは、各画像データに対応する受信された関連付け情報に基づいて当該画像データを前記複数の行事のいずれかに関連付けて記憶する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像データ管理支援方法。」(2頁1欄)

ホ.「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いろいろな行事に関連して撮像装置を用いて撮影された多数の画像データの管理を支援する画像データ管理支援方法及び画像データ管理システムに関する。」(2頁2欄)

ヘ.「【0010】図1は、本発明に係る画像データ管理支援システムの一つの実施の形態の概略ブロック図である。ここでは、本発明に係る撮像装置の一例として、電子スチルカメラ(以下、単に電子カメラと呼ぶ)が使用される。図において、メーカ1は電子カメラ2を製造し、販売店3が販売し、ユーザ4が購入する。ユーザ4は、電子カメラ2を用いて撮影した複数の画像データを画像データ管理支援用の情報処理装置(以下、単に画像データ管理支援サーバと呼ぶ)6に、情報端末5と、例えばインターネットで代表されるネットワーク7を介して転送する。情報端末5は、例えばパーソナルコンピュータ(パソコン)であるが、他の情報端末、例えば簡易携帯型情報端末(PDA)でもよい。
【0011】画像データ管理支援サーバ6は、メーカ1が販売した電子カメラを購入したユーザのためのサーバであり、メーカ1により設けられるが、メーカ1の依頼を受けて他の企業により設けられてもよい。サーバ6は、各ユーザに当該ユーザ用のホームページを割り当て、当該ユーザが送信した行事データ、種々の行事のときに撮影された画像データ、種々の行事のときに測定した子供の体重と身長等の行事に関連するデータを電子カメラ2から情報端末5、ネットワーク7を介して受信し、当該ユーザ用のホームページに関連付けて記憶する機能を有する。この結果、各ユーザは、画像データ管理支援サーバ6に撮影済みの画像データを保管することができ、保管済みの画像データを情報端末5を用いて容易に閲覧することができる。」(3頁3?4欄)

ト.「【0042】図10は、プログラム記憶領域162(図8)に記憶された撮影モード処理プログラム620により実行される処理の一例の概略フローチャートである。シャッタボタン32B(図7)は、半押し状態と全押し状態を取りうる2段スイッチである。撮影モード処理プログラム620は、シャッタボタン32Bが半押しの状態に押されたときに起動され、まず、撮影・記憶処理S621を実行する。
【0043】この撮影・記憶処理S621は以下の処理を実行する。すなわち、シャッタボタン32Bが半押し状態のときに、音声発生部29(図4)を制御してメロディーをスピーカ30より出力させて被写体にシャッタが押されていること、すなわち、撮像途中であることを知らせる。更に自動焦点合わせが実行される。この自動焦点合わせでは、図示しない距離検出装置から送られてくる距離情報の信号に基づいて行わせてもよいが、図4の撮像素子12を距離測定センサとして利用し、信号処理部15の出力に応じて光学系11の焦点が被写体に自動的に合わせられるようにしてもよい。更に、光量検出部19の出力に基づいて、光学系11の絞り量とシャッタ時間が決定され、ストロボ21を使用するか否かが決定される。光学系駆動回路18を制御して光学系11内の絞りの量が決定された値に設定される。
【0044】その後、シャッタボタン32Bが更に押されて全押しの状態になると、ストロボの使用が必要な場合には、撮像時にストロボ駆動制御部20を制御してストロボ21の発光タイミングと発光量が制御される。駆動制御部17を制御して指定されたシャッタ時間に対応する画像データを撮像素子12から出力させる。当該画像データは、画像メモリ27に記憶される。画像データをメモリカード24に記憶させることもできる。
【0045】撮影・記憶処理S621で1枚の画像データの写し込みが終了すると、ステップS622に進み撮影日が行事メモリ28に記憶された開催日か否かが判断される。なお、ここでは、仮定により行事メモリ28には最初のページ280のみが設定されており、上記ステップS622により判断される開催日はこの最初のページ280に記憶された開催日である。しかし、行事メモリ28には図5(a)に示したように複数のページが記憶されている場合もある。その場合には後に説明するページ選択操作により、撮影の前にユーザによりあらかじめいずれかのページが選択される。この場合には、上記ステップS622により判断される開催日は、このようにしてあらかじめ選択されたページに記憶された開催日である。
【0046】ここでは最初のページ280には図5(b)に示す行事データが記憶されていると仮定する。この場合には、ステップS622により撮影日が複数の基準日/開催予定日記憶領域283に記憶された複数の開催日のいずれかと一致するか否かが判断される。このステップS622を実行するときには、誕生日も開催日として扱われる。撮影日がいずれかの開催日と一致するときには、ステップS623に進みその撮影が当日の最初の撮影であるか否かが判断される。
【0047】最初の撮影であると判断されたときにはステップS624に進み、先に撮影・記憶処理S621で画像メモリ27に記憶された画像データの識別情報が図5(b)の画像データ識別情報記憶領域284に記憶される。識別情報には、当該画像データが記憶された画像メモリ27のメモリアドレスが例えば使用される。
【0048】したがって、誕生日に最初に撮影を行ったときには、行事データ記憶領域281A内の画像データ識別情報記憶領域284に、画像メモリ27のその撮影された画像データが記憶されているメモリアドレス「0001」が記憶され、お七夜の日に最初に撮影を行ったときには、行事データ記憶領域281B内の画像データ識別情報記憶領域284にお七夜の画像データが記憶されているメモリアドレス「0013」が記憶される。同様にして、内祝いとお食い初めに対してメモリアドレス「0039」と「0053」が記憶される。
【0049】ステップS623による判定の結果、撮影が開催日の最初の撮影でないと判断されたときには、ステップS624による、画像データの識別情報の記憶は実行されない。こうして、撮影モード処理プログラム620は終了する。」(6頁10欄?7頁11欄)

チ.「【0072】図16は、補助記憶装置634に設けられたユーザ情報記憶領域の例を示す図である。ユーザ情報記憶領域930には、ユーザ別情報記憶領域930A、…が設けられ、各ユーザ別情報記憶領域、例えば930Aには、ユーザID記憶領域931、パスワード記憶領域932、氏名記憶領域933、住所記憶領域934、電話番号記憶領域935、メールアドレス記憶領域936等が含まれている。ユーザ登録処理でユーザが入力したカメラID、パスワード、氏名、住所、電話番号、メールアドレスがこれらの領域に記憶される。なお、本実施の形態では、ユーザIDとしてユーザが入力したカメラIDが使用されるが、ユーザIDとして、カメラIDとは異なるユーザIDを使用するようにしてもよい。
【0073】図14に戻り、ユーザ登録処理910では、ステップS915においてユーザにデータ記憶領域とホームページが割り当てられる。具体的には、データベース記憶装置63内の例えば補助記憶装置634内に、新たにファイル保存用のフォルダが作成され、上記ユーザにデータ記憶領域として割り当てられる。このフォルダの名称をユーザが入力したカメラIDを含むものにするかあるいはそのカメラIDに一対一に対応するものとすることが望ましい。更に、当該フォルダにあらかじめ準備されたユーザ別ホームページを格納することにより当該ユーザにホームページが割り当てられる。その後、ステップS916において当該ユーザ用のホームページが表示される。
【0074】ユーザに割り当てられた上記フォルダには、行事データ記憶領域と画像データ記憶領域が設けられる。図17は、当該フォルダに設けられた行事データ群記憶領域940と画像データ記憶領域950の例を示す。図17と図11の比較から分かるように、行事データ群記憶領域940は、情報端末5に設けられた行事データ群記憶領域52と実質的に同じ構造を有し、画像データ記憶領域950は、情報端末5に設けられた画像データ記憶領域53と同じ構造を有する。
【0075】すなわち、行事データ群記憶領域940には複数の行事データ記憶領域941A、…が設けられた、それぞれの行事データ記憶領域は、図11に示された行事データ記憶領域521A、…と同じく、氏名/行事名称記憶領域942、基準日/開催予定日記憶領域943、画像データ識別情報記憶領域944、体重記憶領域945、身長記憶領域946を含んでいる。
【0076】画像データ記憶領域950には、図11の画像データ記憶領域53と同じく複数の画像データ、例えば、001.JPG、002.JPG、003.JPG、004.JPG、…が格納される。各行事データ記憶領域941A、…内の画像データ識別情報記憶領域944には、対応する行事の日に撮影された複数の画像データのファイル名が記憶される。例えば、画像データ001.JPG、002.JPG、003.JPG、004.JPGが誕生日に撮影された画像データであるとすると、これらの画像データのファイル名が誕生日に対する行事データ記憶領域941A内の画像データ識別情報記憶領域944に記憶される。
【0077】図18は、ユーザ登録処理910(図14)のステップS916において情報端末5に表示されるユーザ別ホームページ920の例を示す。このユーザ別ホームページ920には、画像閲覧ボタン921、データ閲覧ボタン922、アップロードボタン923、ページ選択ボタン924等が表示される。
【0078】ユーザは、画像データを画像データ管理支援サーバ6に登録するときには、アップロードボタン923をマウスでクリックする。アップロードボタン923がクリックされると、画像データの転送前にユーザの認証を行う。すなわち、アップロード使用とするユーザが当該ユーザ別ホームページ920を登録したユーザであるか否かを確認する。この確認のために、例えばユーザにカメラIDとパスワードの入力を要求する。入力されたカメラIDとパスワードが、ユーザ登録時にユーザが入力したもの、すなわち、ユーザ別情報記憶領域930(図16)に記憶されたユーザIDとパスワードとが一致するかが判別される。
【0079】このユーザ認証によりユーザの正当性が確認されると、画像データ管理支援サーバ6は、情報端末5から行事データ、画像データ、行事関連データを当該ユーザに割り当てられたフォルダに転送する。すなわち、既に説明したように、情報端末5の行事データ群記憶領域52(図11)に記憶された氏名/行事名称と基準日/開催予定日が行事データとして補助記憶装置634内の当該ユーザに割り当てられたフォルダに転送され、その中に設けられた行事データ群記憶領域940(図17)内の行事データ記憶領域941A、…内の氏名/行事名称記憶領域942、基準日/開催予定日記憶領域943に記憶される。
【0080】情報端末5の画像データ記憶領域53(図11)に記憶された複数の画像データは、上記フォルダに設けられた画像データ記憶領域950に転送される。更に、行事データ記憶領域521A、…のそれぞれ内の画像データ識別情報記憶領域524に記憶された複数のファイル名が、行事データ群記憶領域940内の対応する行事データ記憶領域941A、…内の画像データ識別情報記憶領域944に転送される。各行事データ記憶領域521A、…内の体重記憶領域525、身長記憶領域526に記憶された体重データと身長データも行事関連データとして行事データ群記憶領域940内の対応する行事データ記憶領域941A、…内の体重記憶領域945、身長記憶領域946に転送される。
【0081】こうして画像データ等のデータのアップロードが終了すると、ユーザは、アップロードされた画像データを閲覧することができる。すなわち、図18において、ユーザが画像閲覧ボタン921をマウスでクリックすると、例えば図19に例示するように、画像閲覧画面960が表示される。
【0082】画像閲覧画面960には行事データ表示ウィンドウ961と画像表示ウィンドウ962が含まれる。行事データ表示ウィンドウ961には、当該ユーザに割り当てられたフォルダに記憶された複数の行事データ(具体的には日付と行事名称との組)が一覧形式で表示される。画面に同時に表示される複数の行事データは、スクロールバー963により変更可能である。
【0083】ユーザがいずれかの行事データをマウスでクリックすると、当該行事データ上にカーソル964が表示される。更に、当該行事の日に最初に撮影された画像が、画像表示ウィンドウ962に表示される。例えば、誕生日を示す行事データがマウスで選択されたときには、誕生日に最初に撮影された画像が表示される。」(9頁16欄?10頁18欄)

上記刊行物2の記載及び図面並びにこの分野における技術常識を考慮すると、上記ニ.の【請求項1】の記載、同ニ.の【請求項3】における「前記撮像装置は、撮像手段と、当該撮像手段により得られた複数の画像データを記憶するための画像データ記憶手段と、複数の行事のそれぞれの開催予定日及び行事内容を含む複数の行事予定情報を記憶するための行事予定情報記憶手段と、前記行事予定情報記憶手段に記憶された複数の行事の開催予定日のいずれかに一致する日に前記撮像手段により得られ前記画像データ記憶手段に記憶された画像データを前記複数の行事のいずれかに関連付ける関連付け情報を記憶するための関連付け情報記憶手段と、を更に備え、・・・請求項1又は2に記載の画像データ管理支援方法。」との記載、及び図1によれば、画像データ管理支援方法は、撮像装置が、撮像手段と、当該撮像手段により得られた複数の画像データを記憶するための画像データ記憶手段と、複数の行事のそれぞれの開催予定日及び行事内容を含む複数の行事予定情報を記憶するための行事予定情報記憶手段と、前記行事予定情報記憶手段に記憶された複数の行事の開催予定日のいずれかに一致する日に前記撮像手段により得られ前記画像データ記憶手段に記憶された画像データを前記複数の行事のいずれかに関連付ける関連付け情報を記憶するための関連付け情報記憶手段とを備えているから、画像データ管理支援方法は、撮像装置が、複数の行事のそれぞれの開催予定日を記憶し、複数の行事の開催予定日のいずれかに一致する日に画像データと行事を関連付けているということができる。
また、上記チ.の【0083】における「ユーザがいずれかの行事データをマウスでクリックすると、当該行事データ上にカーソル964が表示される。更に、当該行事の日に最初に撮影された画像が、画像表示ウィンドウ962に表示される。例えば、誕生日を示す行事データがマウスで選択されたときには、誕生日に最初に撮影された画像が表示される。」との記載、及び図19によれば、画像データ管理支援方法は、画像データをユーザに表示している。ここで、同チ.の【0081】における「こうして画像データ等のデータのアップロードが終了すると、ユーザは、アップロードされた画像データを閲覧することができる。すなわち、図18において、ユーザが画像閲覧ボタン921をマウスでクリックすると、例えば図19に例示するように、画像閲覧画面960が表示される。」との記載、図18及び図19によれば、ユーザは、コンピュータにより、アップロードされた画像データを閲覧することができるから、画像データ管理支援方法は、コンピュータが、ネットワークを介して画像データをユーザに表示しているということができる。
ここで、画像データ管理支援方法は、撮像装置及びコンピュータを用いて実行されるから、撮像装置及びコンピュータにより実行される方法ということができる。

したがって、撮像装置及びコンピュータにより実行される方法のそれぞれの過程を処理として捉えると、上記刊行物2には、以下の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されているものと認められる。

「撮像装置及びコンピュータにより実行される方法は、撮像装置が、
複数の行事のそれぞれの開催予定日を記憶する処理と、
複数の行事の開催予定日のいずれかに一致する日に画像データと行事を関連付ける処理と、
コンピュータが、ネットワークを介して前記画像データをユーザに表示する処理と、
を実行する方法。」

C 原査定の拒絶の理由に引用された国際公開第2007/008386号(刊行物3)には、図面とともに以下の事項が記載されている。

リ.「FIELD OF THE INVENTION
The present invention related to an improved way to identify digital images from a collection, making use of special events.」(1頁2?4行)

訳文(リ.)「技術分野
本発明は、特別事象を利用して、集合体からデジタル画像を識別するための改善された方法に関する。」

ヌ.「The present invention can be implemented in computer hardware and computerized equipment. For example, the method can be performed in a digital camera (as will be described later in reference to FIG. 10), a digital printer, on an internet server, on a kiosk, and on a personal computer. Referring to FIG. 1 , there is illustrated a computer system for implementing the present invention. Although the computer system is shown for the purpose of illustrating a preferred embodiment, the present invention is not limited to the computer system shown, but can be used on any electronic processing system such as found in digital cameras, home computers, kiosks, retail or wholesale photofinishing, or any other system for the processing of digital images. The computer system includes a microprocessor-based unit 20 (also referred to herein as a digital image processor) for receiving and processing software programs and for performing other processing functions. The digital image processor 20 processes images from image capture devices 10 such as cameras, scanners, or computer image generation software. The digital image processor 20 can be used to process digital images to make adjustments for overall brightness, tone scale, image structure, etc. of digital images in a manner such that a pleasing looking image is produced by an image output device. The digital image processor 20 interfaces with the general control computer 40 (also a microprocessor based unit) for exchanging data and commands. The general control computer 40 and the digital image processor 20 can be two different microprocessors, or the functions of each can be performs by a single physical microprocessor. The digital image processor 20 often outputs an image to an image output device 30 for example a printer for displaying the image. A display device 50 is electrically connected to the digital image processor 20 for displaying user-related information associated with the software, e.g., by means of a graphical user interface. A keyboard 60 is also connected to the microprocessor based unit 20 via the general control computer 40 for permitting a user to input information to the software. As an alternative to using the keyboard 60 for input, a mouse can be used for moving a selector on the display device 50 and for selecting an item on which the selector overlays, as is well known in the art. Digital images and other data can also be stored on an offline memory device 70 such as an external hard drive, flash media, a drive that writes to CD-ROM or DVD media , or the like.
A compact disk-read only memory (CD-ROM) which typically includes software programs, is inserted into the general control computer 40 for providing a means of inputting the software programs and other information to the general control computer 40 and the digital image processor 20. In addition, a floppy disk can also include a software program, and is inserted into the general control computer 40 for inputting the software program. Still further, the general control computer 40 can be programmed, as is well known in the art, for storing the software program internally. The general control computer 40 can have a network connection, such as a telephone line or wireless connection, to an external network such as a local area network or the Internet (370 in FIG. 10).」(5頁6行?6頁16行)

訳文(ヌ.)「本発明は、コンピュータ・ハードウェア及びコンピュータ化設備内で実施することができる。例えばこの方法は、デジタルカメラ(後で図10を参照しながら説明する)、デジタルプリンタ、インターネット・サーバー、キオスク、及びパーソナル・コンピュータにおいて実施することができる。図1を参照すると、本発明の実施のためのコンピュータ・システムが示されている。コンピュータ・システムは、好ましい態様を示す目的で示されてはいるが、本発明は、図示のコンピュータ・システムに限定されるものではなく、デジタルカメラ、家庭用コンピュータ、キオスク、小売り業用又は卸売り業用写真仕上げシステム、又はデジタル画像を処理するための任意のその他のシステムのような任意の電子処理システム上で使用することができる。コンピュータ・システムは、ソフトウェア・プログラムを受け取って処理するための、そして他の処理機能を発揮するための、マイクロプロセッサに基づくユニット20(以後、本明細書中ではデジタル画像プロセッサと呼ぶ)を含む。デジタル画像プロセッサ20は、画像捕捉デバイス10、例えばカメラ、スキャナ、又はコンピュータ画像生成ソフトウェアからの画像を処理する。デジタル画像プロセッサ20は、画像出力デバイスによって感じの良い外観がもたらされるように、デジタル画像の全体的な明るさ、トーンスケール、画像構造などのための調節を行うためにデジタル画像を処理するのに使用することができる。デジタル画像プロセッサ20は、データ及び指令の交換のために、汎用制御コンピュータ40(さらにマイクロプロセッサに基づくユニット)とインターフェイス接続されている。汎用制御コンピュータ40及びデジタル画像プロセッサ20は、2つの異なるマイクロプロセッサであることが可能であり、或いは、それぞれの機能を、単一の物理的マイクロプロセッサによって発揮することもできる。デジタル画像プロセッサ20はしばしば、画像を表示するために、画像出力デバイス30、例えばプリンタに画像を出力する。ソフトウェアと関連付けられたユーザー関連情報を表示するために、デジタル画像プロセッサ20には、ディスプレイ・デバイス50が例えばグラフィカル・ユーザー・インターフェイスによって電気的に接続されている。ユーザーがソフトウェアに情報を入力するのを可能にするように、マイクロプロセッサに基づくユニット20には、汎用制御コンピュータ40を介してキーボード60も接続されている。入力のためにキーボード60を使用する代わりに、当業者にはよく知られているように、ディスプレイ・デバイス50上でセレクタを動かすために、そしてセレクタが被さった項目を選択するために、マウスを使用することができる。デジタル画像及びその他のデータは、オフライン・メモリー・デバイス70、例えば外部ハードドライブ、フラッシュ媒体、又はCD-ROM又はDVDに書き込むドライブなどに記憶することもできる。
汎用制御コンピュータ40及びデジタル画像プロセッサ20にソフトウェア・プログラム及びその他の情報を入力する手段を提供するために、典型的にはソフトウェア・プログラムを含むコンパクトディスク-読み出し専用メモリー(CD-ROM)が、汎用制御コンピュータ40内に挿入される。加えて、フロッピー(登録商標)ディスクがソフトウェア・プログラムを含むこともでき、そしてこれは、ソフトウェア・プログラムを入力するために汎用制御コンピュータ40内に挿入される。さらに、汎用制御コンピュータ40は、ソフトウェア・プログラムを内部に記憶するために、当業者によく知られているようにプログラミングすることができる。汎用制御コンピュータ40は、外部ネットワーク、例えばローカルエリア・ネットワーク又はインターネット(図10の370)とのネットワーク接続、例えば電話線又は無線接続を有することができる。」

ル.「An embodiment of the invention is illustrated in FIG. 2. A digital image and video 104 is input to a calendar label annotator 114. It should be understood that herein when referring to digital images, digital videos, being a collection of digital images, are also included. Special events from a personal calendar 146 are used by the calendar label annotator 114 to annotate the digital images and videos in the collection 104. The collection 104 can contain exclusively images, or exclusive videos, or some of each. Resulting annotations 118 (equivalently called labels) are stored in a database 120. Each annotation 118 can be stored with the image (e.g. in the file header) or in a database 120 either located with the digital image or video or remotely (e.g. on a computer server). The database 120 can be in any form. In addition, the database 120 can be distributed across many files or few files. Consequently, the database 120 can be queried 122 to find those images and videos 104 containing the query special event. For example, a query 122 for images of "Daytona Beach" returns query results 124 containing the set of digital images or videos 104 with a related annotation of "vacation to Daytona Beach." Then query results 124 can be returned. The query results 124 are the set of digital images and videos 104 associated with the query special event.
The digital image and videos from the collection 104 are passed to a capture time extractor 108. The capture time extractor 108 dete#nines the time each digital image or video 104 was captured, and outputs image capture times 112. The image capture time 112 of the digital image or video 104 is determined by one of several methods by the capture time extractor 108. Typically the capture time is embedded in the file header of the digital image or video 104. For example, the EXIF image format (described at www.exif.org) allows the image capture device 10 to store information associated with the digital image or video 104 in the file header. The "DateYTime" entry is associated with the date and time the image was captured. In some cases, the digital image or video 104 results from scanning film or prints and the image capture time 112 is determined by detection of the date exposed into the image area (as is often done at capture time), usually in the lower right comer of the image. The date a photograph is printed is often printed on the back of the print. Alternatively, some film systems (such as APS) contain a magnetic layer in the film for storing information such as the capture date. The capture time extractor 108 uses the most appropriate method for extracting the image capture time 112 of the image. Preferably, the source of the digital images and videos 104 is a digital camera, and the capture time extractor 108 extracts the capture time from the file information.
Note that the image capture time 112 can be a precise minute in time, e.g. December 9, 2000 at 10:00 AM. Or the image capture time 112 can be less precise, e.g. 2000 or December 2000. The image capture time 112 can be in the form of a probability distribution function e.g. December 9, 2000 +/- 2 days with 95 % confidence. The image capture time 112 is input to the calendar label annotator 114.
The personal calendar 146 is preferably a software application running on a computer that is useful for recording special events. For example, the special events can be input to the personal calendar 146 by the user or by others or other applications. The special events recorded in the personal calendar 146 are of three types; occasions, appointments, and journal entries. Essentially, the special events are labels for blocks of time that are personalized to the user (or users) of the calendar. For example, Outlook by Microsoft and Notes by Lotus are both examples of calendar applications. The personal calendar 146 can also be an application that operates on a handheld device, such as a personal digital assistant (PDA) or a cellular telephone camera, as will be described later in reference to FIG. 11. The personal calendar 146 can also be an application that runs on a server and is accessed by the user via the Internet.
The first type of the three special events recorded in a personal calendar 146 is an occasion 142. The occasion 142 is a periodically occurring special event, celebration, religious holiday (fixed or moveable), national holiday, festival, or the like. In general, occasions 142 can be computed in advance for any time period because mathematical formulas are used to determine the date of the occasion 142 in each subsequent year, as described by U.S. Patent No. 6,108,640. In general, an occasion 142 is a name placed on an entire day. For example, every year Christmas is December 25. The occasions 142 celebrated by, observed by, or relevant to a particular person depend on a number of factors, including geographical, religious, and political factors. The user can indicate to the personal calendar 146 which occasions 142 are relevant for him or her via user input 150. The user can select relevant holidays from a list, or select between sets of holidays (i.e. Canadian holidays vs. American holidays), or indicate the geographic, religious, and political factors and have the computer guess at the set of relevant occasions to the user, which can then be refined through further user input 150. While holidays such as Easter, Christmas, Hanukkah and the like are widely observed; most people also celebrate personal occasions 142 such as birthday anniversaries, wedding anniversaries, etc. These birthday and wedding anniversaries can be for the user's family and close friends. The user indicates these personal occasions 142 via user input 150 to the personal calendar 146. The user can indicate special events by user inspection (i.e. selecting from lists of occasions presented to the user via the display device 50 as shown in FIG. 1) or automatically or both.
A second type of special event is an appointment 140. Appointment 140 is a special event describing something planned to take place in the future that is relevant for the user or users of the personal calendar 146. In general, appointments 140 are not names placed on an entire day (as is the case with occasions). For example, an appointment 140 can be "doctor appointment at 2" or "Matthew's cub scout meeting at 6 PM" or also "meet Sarah at the zoo at 4 PM". The appointment 140 can span several days or weeks, such as "Camping vacation August 9 -14, 2004".
The third type of special event is a journal entry 144. The journal entry 144 is an entry to the personal calendar 146 describing events that have occurred in the past (as of the time of entry of the journal entry 144.) For example, the special event on Nov. 24, 2004 "Jonah first crawled today" is a journal entry because it describes events that already took place at the time of entry. Some journal entries 144 are quite lengthy, such as a diary where a user enters a few paragraphs describing the events and reflections of the day. These diary entries are journal entries 144 because they are associated with a particular calendar time, and are related to events associated with that calendar time. A modern form of the diary is a blog (or weblog) that allows users to keep an on-line diary on the Internet (e.g. www.blogger.com).
Each special event has an associated calendar time. As previously stated, the calendar time associated with an occasion 142 is a single day. The calendar time associated with an appointment 140 can be a precise moment in time or a range of time. The range of time can be any length; seconds, minutes, days or weeks long for example, hi fact, the calendar time associated with an appointment 140 can have only a starting time indicated (e.g. "doctor appointment at 2"). In this case, the appointment 140 ending time is estimated (e.g. to be 2 hours long). The journal entry's associated calendar time can be a precise moment in time or a range of time. The calendar time associated with a special event can be in the form of a probability distribution function e.g. a normal distribution centered on December 9, 2000 at 10:00 AM with standard deviation of 2 days.
The calendar label annotator 114 compares the image capture time 118 with the special event times from the personal calendar 146. Special event times will be described further herein below. The calendar label annotator 114 can reside on a camera, a personal computer, a server, a cellular telephone, a PDA, or the like. The calendar label annotator 114 determines digital images and videos of interest from the collection 104 by comparing the associated image capture times 112 with the special event times associated with special events. Each digital image or video of interest is then associated with its corresponding special event, preferably by producing an annotation 118 stored in a database 120 indicating that the digital image or video 104 is associated with the special event.」(8頁17行?12頁7行)

訳文(ル.)「本発明の態様が図2に示されている。デジタル画像及びビデオ104が、カレンダー・ラベル注釈子114に入力される。なお、デジタル画像に言及するときには、デジタル画像の集合体であるデジタルビデオも含まれる。集合体104内のデジタル画像及びビデオに注釈付けするために、カレンダー・ラベル注釈子114によって、パーソナル・カレンダー146からの特別事象が使用される。集合体104は、専ら画像、又は専らビデオ、又はそれぞれのうちのいくつかを含有することができる。結果として生じる注釈118(同等にラベルと呼ばれる)は、データベース120内に記憶される。各注釈118は、画像と一緒に(例えばファイルヘッダ内)、又はデジタル画像又はビデオと一緒に配置された、又は隔たって配置されたデータベース120内に(例えばコンピュータ・サーバー上)記憶することができる。データベース120はいかなる形態を成していてもよい。加えて、データベース120は、多くのファイル又はいくつかのファイルにわたって分配することができる。その結果として、データベース120は、問い合わせ特別事象を含有する画像及びビデオ104を見いだすために問い合わせる(122)ことができる。例えば「デイトナ・ビーチ」の画像に関する問い合わせ122は、「デイトナ・ビーチへの休暇」の関連注釈を有するデジタル画像又はビデオ104の集合を含有する問い合わせ結果124を戻す。次いで問い合わせ結果124を戻すことができる。問い合わせ結果124は、問い合わせ特別事象と関連付けられたデジタル画像及びビデオ104の集合である。
集合体104からのデジタル画像及びビデオは、捕捉時間抽出子108に渡される。捕捉時間抽出子108は、それぞれのデジタル画像又はビデオ104が捕捉された時間を決定し、そして画像捕捉時間112を出力する。デジタル画像又はビデオ104の画像捕捉時間112は、捕捉時間抽出子108によって、いくつかの方法のうちの1つによって決定される。典型的には捕捉時間は、デジタル画像又はビデオ104のファイルヘッダ内に埋め込まれる。例えばEXIF画像フォーマット(www.exif.orgに記載)は、画像捕捉デバイス10が、デジタル画像又はビデオ104と関連付けられる情報をファイルヘッダ内に記憶するのを可能にする。「日付/時刻」エントリーは、画像が捕捉された日付及び時刻と関連付けられる。いくつかの事例の場合、デジタル画像又はビデオ104は、フィルム又はプリントの走査から生じ、そして画像捕捉時間112は、(しばしば捕捉時に行われるように)通常は画像の右下コーナーの画像領域内に晒された日付を検出することによって決定される。写真がプリントされた日付はしばしば、プリントの裏側に印刷される。或いは、いくつかのフィルム・システム(例えばAPS)は、捕捉日付のような情報を記憶するために、フィルム内に磁気層を含有する。捕捉時間抽出子108は、画像の画像捕捉時間112を抽出するための最も適切な方法を用いる。好ましくは、デジタル画像及びビデオ104の源はデジタルカメラであり、そして捕捉時間抽出子108は、ファイル情報から捕捉時間を抽出する。
なお、画像捕捉時間112は、時刻において正確な分、例えば2000年12月9日午前10:00であることが可能である。或いは、画像捕捉時間112はさほど正確でなくても、例えば2000年又は2000年12月であることも可能である。画像捕捉時間112は、確率分布関数の形態、例えば95%の信頼度で2000年12月9日+/-2日の形態であることが可能である。画像捕捉時間112は、カレンダー・ラベル注釈子114に入力される。
パーソナル・カレンダー146は好ましくは、特別事象を記録するのに有用な、コンピュータ上で走行するソフトウェア・アプリケーションである。例えば、特別事象は、ユーザーによって、又は他人、又は他のアプリケーションによって、パーソナル・カレンダー146に入力することができる。パーソナル・カレンダー146に記録された特別事象は3つのタイプ、すなわち行事、予約、及びジャーナル・エントリーを有する。本質的には、特別事象は、カレンダーのユーザー(又はユーザーたち)に対してパーソナル化された時間ブロックのためのラベルである。例えばMicrosoftによるOutlook、及びLotusによるNotesは両方とも、カレンダー・アプリケーションの例である。パーソナル・カレンダー146は、携帯デバイス、例えばパーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、又は図11を参照しながら後で説明するように、携帯電話機付きカメラ上で動作するアプリケーションであってもよい。パーソナル・カレンダー146は、サーバー上で走行し、そしてインターネットを介してユーザーによってアクセスされるアプリケーションであってもよい。
パーソナル・カレンダー146に記録される3つの特別事象の第1のタイプは、行事142である。行事142は、定期的に発生する特別事象、お祝い、宗教上の休日(固定又は移動可能)、国定休日、又は祭りなどである。一般に、米国特許第6,108,640号明細書に記載されているように、それぞれの次の年の行事142の日付を決定するために数式が使用されるので、任意の期間にわたって行事142を予め計算することができる。一般に、行事142は、一日全体に設けられた名称である。例えば毎年クリスマスは、12月25日である。特定の個人によって祝われる又は守られる、又は特定の個人に関連する行事142は、地理的、宗教的、及び政治的ファクターを含む数多くのファクターに依存する。ユーザーは、ユーザー入力150を介して彼又は彼女にとってどの行事142が関連するかを、パーソナル・カレンダー146に示すことができる。ユーザーは、リストから関連休日を選択するか、又は休日集合間(すなわちカナダ国の休日対米国の休日)で選択するか、又は、地理的、宗教的、及び政治的ファクターを示し、そして関連行事集合をコンピュータに推測させ、次いでこの集合を更なるユーザー入力150を通して精緻化することができる。イースター、クリスマス、及びハヌカーなどのような休日は幅広く祝われるが、ほとんどの人々は、個人的な行事、例えば誕生日、結婚記念日などをも祝う。これらの誕生日及び結婚記念日は、ユーザーの家族及び親しい友人のためにあり得る。ユーザーは、ユーザー入力150を介してパーソナル・カレンダー146に、これらの個人的な行事142を示す。ユーザーは、ユーザーの検査(すなわち、図1に示すように、ディスプレイ・デバイス50を介してユーザーに提示される行事リストから選択する)によって、又は自動的に、又はその両方によって、特別事象を示すことができる。
特別事象の第2のタイプは予約140である。予約140は、パーソナル・カレンダー146のユーザー又はユーザー達に関連する、未来において行われるように計画された何かを表す特別事象である。一般に、予約140は、(行事の場合にように)一日全体に設けられた名称ではない。例えば予約140は、「2時に医者予約」又は午後6時にマシューのカブスカウト・ミーティング」又は「午後4時に動物園でサラに会う」であってよい。予約140は、「2004年8月9-14日、キャンプ休暇」のように、数日間又は数週間に及ぶことができる。
特別事象の第3のタイプは、ジャーナル・エントリー144である。ジャーナル・エントリー144は、(ジャーナル・エントリー144のエントリー時を基点として) 過去に生じた事象を表すパーソナル・カレンダー146へのエントリーである。例えば、2004年11月24日の特別事象「ジョーナが今日初めてハイハイした」は、ジャーナル・エントリーである。なぜならば、これはエントリー時点において既に行われた事象を表すからである。いくつかのジャーナル・エントリー144は極めて長く、例えばユーザーがその日の事象及び回想を表すいくつかのパラグラフを入力する日記である。これらの日記エントリーは、特定のカレンダー時間と関連付けられるので、ジャーナル・エントリー144であり、そして、そのカレンダー時間と関連付けられた事象に関連する。日記の現代の形態は、ユーザーがインターネット上でオンライン・ダイアリーを保持するのを可能にするブログ(又はウェブログ)である(例えばwww.blogger.com)。
各特別事象は、関連付けられたカレンダー時間を有する。前述のように、行事142と関連付けられたカレンダー時間は単一の日である。予約140と関連付けられたカレンダー時間は、時間における正確な瞬間又は時間範囲であってよい。時間範囲は任意の長さ、例えば所定の長さの秒、分、日、又は週であってよい。実際には、予約140と関連付けられたカレンダー時間は、示された開始時刻(例えば「2時に医者予約」)だけを有することができる。この場合、予約140の終了時刻は推定される(例えば2時間の長さと推定)。ジャーナル・エントリーと関連付けられたカレンダー時間は、時間における正確な瞬間又は時間範囲であってよい。特別事象と関連付けられたカレンダー時間は、確率分布関数、例えば標準偏差が2日間の、2000年12月9日午前10:00を中心とする正規分布の形態を成すことができる。
カレンダー・ラベル注釈子114は、画像捕捉時間118を、パーソナル・カレンダー146からの特別事象時間と比較する。特別事象時間については本明細書中で下にさらに詳しく説明する。カレンダー・ラベル注釈子114は、カメラ、パーソナル・コンピュータ、サーバー、携帯電話機、又はPDAなどに存在することができる。カレンダー・ラベル注釈子114は、関連付けられた画像捕捉時間112を、特別事象と関連付けられた特別事象時間と比較することにより、集合体104から重要なデジタル画像及びビデオを決定する。各重要なデジタル画像又はビデオは次いで、好ましくはデジタル画像又はビデオ104が特別事象と関連付けられることを示す、データベース120内に記憶された注釈118を生成することによって、その対応する特別事象と関連付けられる。」

上記刊行物3の記載及び図面並びにこの分野における技術常識を考慮すると、上記リ.における「本発明は、特別事象を利用して、集合体からデジタル画像を識別するための改善された方法に関する。」との記載、上記ヌ.における「図1を参照すると、本発明の実施のためのコンピュータ・システムが示されている。・・・コンピュータ・システムは、ソフトウェア・プログラムを受け取って処理するための、そして他の処理機能を発揮するための、マイクロプロセッサに基づくユニット20(以後、本明細書中ではデジタル画像プロセッサと呼ぶ)を含む。・・・デジタル画像プロセッサ20は、データ及び指令の交換のために、汎用制御コンピュータ40(さらにマイクロプロセッサに基づくユニット)とインターフェイス接続されている。・・・デジタル画像プロセッサ20には、ディスプレイ・デバイス50が例えばグラフィカル・ユーザー・インターフェイスによって電気的に接続されている。」との記載、及び図1によれば、特別事象を利用して、集合体からデジタル画像を識別するための改善された方法は、コンピュータ・システムにおいて実行する方法であって、コンピュータ・システムが、主たる制御指令のために汎用制御コンピュータ(40)を備え、デジタル画像プロセッサ(20)と、ディスプレイ・デバイス(50)等を周辺機器として備えているから、汎用制御コンピュータ(40)により実行する方法ということができる。
また、上記ル.における「本発明の態様が図2に示されている。デジタル画像及びビデオ104が、カレンダー・ラベル注釈子114に入力される。なお、デジタル画像に言及するときには、デジタル画像の集合体であるデジタルビデオも含まれる。集合体104内のデジタル画像及びビデオに注釈付けするために、カレンダー・ラベル注釈子114によって、パーソナル・カレンダー146からの特別事象が使用される。・・・結果として生じる注釈118(同等にラベルと呼ばれる)は、データベース120内に記憶される。各注釈118は、画像と一緒に(例えばファイルヘッダ内)、又はデジタル画像又はビデオと一緒に配置された、又は隔たって配置されたデータベース120内に(例えばコンピュータ・サーバー上)記憶することができる。」との記載、及び図2によれば、汎用制御コンピュータ(40)により実行する方法は、カレンダー・ラベル注釈子(114)によって、パーソナル・カレンダー(146)からの特別事象が使用され、結果として生じる注釈(118)を、コンピュータ・サーバーのデータベース(120)内に記憶していることが読み取れる。
また、上記ル.における「カレンダー・ラベル注釈子114は、関連付けられた画像捕捉時間112を、特別事象と関連付けられた特別事象時間と比較することにより、集合体104から重要なデジタル画像及びビデオを決定する。各重要なデジタル画像又はビデオは次いで、好ましくはデジタル画像又はビデオ104が特別事象と関連付けられることを示す、データベース120内に記憶された注釈118を生成することによって、その対応する特別事象と関連付けられる。」との記載、及び図2によれば、汎用制御コンピュータ(40)により実行する方法は、カレンダー・ラベル注釈子(114)によって、関連付けられた画像捕捉時間(112)を、特別事象と関連付けられた特別事象時間と比較することにより、集合体(104)から重要なデジタル画像及びビデオを決定し、デジタル画像又はビデオを特別事象と関連付けている。すなわち、汎用制御コンピュータ(40)により実行する方法は、特別事象と関連付けられた特別事象時間に基づいて、デジタル画像又はビデオを特別事象と関連付けている。ここで、同ル.における「特別事象の第2のタイプは予約140である。予約140は、パーソナル・カレンダー146のユーザー又はユーザー達に関連する、未来において行われるように計画された何かを表す特別事象である。」との記載によれば、特別事象として、予約(140)に着目すると、汎用制御コンピュータ(40)により実行する方法は、予約(140)と関連付けられた予約時間に基づいて、デジタル画像又はビデオを予約(140)と関連付けているということができる。
また、上記ル.における「データベース120は、問い合わせ特別事象を含有する画像及びビデオ104を見いだすために問い合わせる(122)ことができる。例えば「デイトナ・ビーチ」の画像に関する問い合わせ122は、「デイトナ・ビーチへの休暇」の関連注釈を有するデジタル画像又はビデオ104の集合を含有する問い合わせ結果124を戻す。次いで問い合わせ結果124を戻すことができる。問い合わせ結果124は、問い合わせ特別事象と関連付けられたデジタル画像及びビデオ104の集合である。」との記載、及び図2によれば、汎用制御コンピュータ(40)により実行する方法は、データベース(120)に問い合わせる(122)ことによって、デジタル画像又はビデオをユーザに表示している。ここで、前述のデータベース(120)は、コンピュータ・サーバーのデータベース(120)であるから、ネットワークを介してデジタル画像又はビデオをユーザに表示していることは明らかである。

したがって、上記刊行物3には、以下の発明(以下、「引用発明3」という。)が記載されているものと認められる。

「汎用制御コンピュータ(40)により実行する方法であって、前記汎用制御コンピュータ(40)が、
注釈(118)を、コンピュータ・サーバーのデータベース(120)内に記憶する処理と、
予約(140)と関連付けられた予約時間に基づいて、デジタル画像又はビデオを前記予約(140)と関連付ける処理と、
ネットワークを介して前記デジタル画像又はビデオをユーザに表示する処理と、
を実行する方法。」

2.A.対比
本願発明と引用発明1とを対比する。
a.引用発明1の「デジタルカメラ」と、本願発明の「コンピュータ装置」とは、いずれも、「特定の装置」という点で一致する。
b.引用発明1の「各イベントの日時」と、本願発明の「将来の或る時点を含む関連する時間条件」とは、いずれも、「特定の時間条件」という点で一致する。
c.引用発明1の「データベースとしてメモリ(15)に保存する」は、メモリが、コンピュータにより読み出し可能な記憶媒体といえ、データベースとして保存することは、データベースを格納するといえるから、「コンピュータ読出可能な記憶媒体に格納する」ということができる。
d.引用発明1の「イベント」及び「画像データ」は、本願明細書段落【0013】における「「メタデータ」は、タグ又は注釈などの複数のメタデータ又は単一のメタデータを指すことができる。タグは、メディアオブジェクトなどの1つの情報に関連付けられたキーワード又は用語である。メタデータ又はタグは、項目を記述し、キーワードベースの情報の分類化及び検索を可能にする。タグは通常、作成者、又は消費者、閲覧者、又はコミュニティによって選ばれる。メディアオブジェクトは、限定ではないが、画像、地図、ブログエントリ、ビデオクリップ、その他とすることができる。」との記載によれば、それぞれ、「メタデータ」及び「メディアオブジェクト」ということができる。
e.引用発明1の「撮影日時情報により表される撮影日時に基づいて、複数の人物の各々に関連するイベントと各イベントの日時とを対応付けたデータベースから、撮影日時に対応する対応イベントを選択し、対応イベントを画像データに関連付ける」と、本願発明の「前記関連する時間条件が到来すると動的に生成されるクエリーが前記時間条件を満たすメディアオブジェクトを返すことに応じて、前記時間条件の少なくとも部分的に基づいて前記メディアオブジェクトと前記メタデータを関連付ける」とは、上記d.の対比を考慮すると、「特定の条件に基づいてメディアオブジェクトとメタデータを関連付ける」という点で一致する。
g.引用発明1の「ユーザに表示する」は、ユーザに表示することを通じてユーザに提供できるから、「ユーザに提供する」ということができる。

したがって、本願発明と引用発明1は、以下の点で一致ないし相違している。

(一致点)
「特定の装置により実行される方法であって、前記特定の装置が、
少なくとも特定の時間条件を、前記特定の装置のコンピュータ読出可能な記憶媒体に格納する処理と、
特定の条件に基づいてメディアオブジェクトとメタデータを関連付ける処理と、
前記メディアオブジェクトをユーザに提供する処理と、
を実行する方法。」

(相違点A1)
「特定の装置」に関し、
本願発明は、「コンピュータ装置」であるのに対し、引用発明1は、「デジタルカメラ」である点。

(相違点A2)
本願発明は、「メタデータ、将来の或る時点を含む関連する時間条件、及び関連するユーザ識別情報を含む要求であり、メタデータをメディアオブジェクトに関連付ける当該要求を受け取る処理であって、前記メタデータ、前記関連する時間条件、及び前記関連するユーザ識別情報はメディアオブジェクトに関連する要求に基づいており、前記メタデータは前記ユーザ識別情報のユーザに対応するアノテーション(注釈)を含み、前記アノテーションは前記メディアオブジェクトに関連している当該処理」を備えるのに対し、引用発明1は、その様な処理を備えない点。

(相違点A3)
「特定の時間条件」に関し、
本願発明は、「将来の或る時点を含む関連する時間条件」であるのに対し、引用発明1は、「各イベントの日時」である点。

(相違点A4)
「特定の条件に基づいてメディアオブジェクトとメタデータを関連付ける」に関し、
本願発明は、「前記関連する時間条件が到来すると動的に生成されるクエリーが前記時間条件を満たすメディアオブジェクトを返すことに応じて、前記時間条件の少なくとも部分的に基づいて前記メディアオブジェクトと前記メタデータを関連付ける」のに対し、引用発明1は、「撮影日時情報により表される撮影日時に基づいて、複数の人物の各々に関連するイベントと各イベントの日時とを対応付けたデータベースから、撮影日時に対応する対応イベントを選択し、対応イベントを画像データに関連付ける」点。

(相違点A5)
「前記メディアオブジェクトを前記ユーザに提供する」に関し、
本願発明は、「ネットワークを介して」前記メディアオブジェクトを前記ユーザに提供するのに対し、引用発明1は、当該「ネットワークを介して」との特定がない点。

2.A.判断
(1)請求項1について
まず、上記相違点A2及びA3について検討する。
引用発明1は、「デジタルカメラが、・・・撮影日時情報により表される撮影日時に基づいて、複数の人物の各々に関連するイベントと各イベントの日時とを対応付けたデータベースから、撮影日時に対応する対応イベントを選択し、対応イベントを画像データに関連付ける処理」を実行するものであり、画像データ(メディアオブジェクト)とイベント(メタデータ)を関連付ける時間的観点から捉えれば、「各イベントの日時」は、現在から見て過去の時間であり、将来の或る時点を含む関連する時間条件ではない。そして、そもそも、引用発明1は、本願発明の発明特定事項である「メタデータ、将来の或る時点を含む関連する時間条件、及び関連するユーザ識別情報を含む要求」を受け取ることを前提として、その後に、画像データ(メディアオブジェクト)とイベント(メタデータ)を関連付けるようにする技術思想を全く有していないものである。
そうすると、引用発明1は、時間的観点から捉えれば、現在から見て過去の時間のものであり、しかも、本願発明の前提を欠くから、引用発明1から上記相違点A2及びA3における本願発明の発明特定事項を導き出すことはできない。

また、前述のとおり、本願発明の前提となる発明特定事項を備えていないから、上記相違点A1、A4及びA5についての検討をするまでもなく、引用発明1から、本願発明の新規性及び進歩性を否定することはできない。

そして、本願発明は、上記各発明特定事項を備えることにより、将来の或る時点を含む関連する時間条件が到来すると、未だ利用可能ではないメディアオブジェクトにメタデータを関連付けることができるという作用効果を奏するものである。

したがって、本願発明は、刊行物1に記載された発明ではなく、また、引用発明1に基いて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

2.B.対比
本願発明と引用発明2とを対比する。
h.引用発明2の「撮像装置」及び「コンピュータ」のそれぞれと、本願発明の「コンピュータ装置」とは、いずれも、「特定の装置」という点で一致し、それぞれ「特定の第1の装置」及び「特定の第2の装置」と称することは任意である。
i.引用発明2の「複数の行事のそれぞれの開催予定日を記憶する」は、「複数の行事のそれぞれの開催予定日」が、「将来の或る時点を含む関連する時間条件」といえ、撮像装置に記憶する以上、コンピュータ読出可能な記憶媒体に格納することは技術常識であり、また、上記h.の対比を考慮すると、「将来の或る時点を含む関連する時間条件を、前記特定の第1の装置のコンピュータ読出可能な記憶媒体に格納する」ということができる。
j.引用発明2の「行事」及び「画像データ」は、本願明細書段落【0013】における「「メタデータ」は、タグ又は注釈などの複数のメタデータ又は単一のメタデータを指すことができる。タグは、メディアオブジェクトなどの1つの情報に関連付けられたキーワード又は用語である。メタデータ又はタグは、項目を記述し、キーワードベースの情報の分類化及び検索を可能にする。タグは通常、作成者、又は消費者、閲覧者、又はコミュニティによって選ばれる。メディアオブジェクトは、限定ではないが、画像、地図、ブログエントリ、ビデオクリップ、その他とすることができる。」との記載によれば、それぞれ、「メタデータ」及び「メディアオブジェクト」ということができる。
k.引用発明2の「複数の行事の開催予定日のいずれかに一致する日に画像データと行事を関連付ける」と、本願発明の「前記関連する時間条件が到来すると動的に生成されるクエリーが前記時間条件を満たすメディアオブジェクトを返すことに応じて、前記時間条件の少なくとも部分的に基づいて前記メディアオブジェクトと前記メタデータを関連付ける」とは、上記i.及びj.の対比を考慮すると、「前記時間条件の少なくとも部分的に基づいてメディアオブジェクトとメタデータを関連付ける」という点で一致する。
l.引用発明2の「ユーザに表示する」は、ユーザに表示することを通じてユーザに提供できるから、「ユーザに提供する」ということができる。

したがって、本願発明と引用発明2は、以下の点で一致ないし相違している。

(一致点)
「特定の第1の装置及び特定の第2の装置により実行される方法であって、前記特定の第1の装置が、
少なくとも将来の或る時点を含む関連する時間条件を、前記特定の第1の装置のコンピュータ読出可能な記憶媒体に格納する処理と、
前記時間条件の少なくとも部分的に基づいてメディアオブジェクトとメタデータを関連付ける処理と、
特定の第2の装置が、ネットワークを介して前記メディアオブジェクトをユーザに提供する処理と、
を実行する方法。」

(相違点B1)
「特定の第1の装置」及び「特定の第2の装置」に関し、
本願発明は、「コンピュータ装置」であるのに対し、引用発明2は、それぞれ「撮像装置」及び「コンピュータ」である点。

(相違点B2)
本願発明は、「メタデータ、将来の或る時点を含む関連する時間条件、及び関連するユーザ識別情報を含む要求であり、メタデータをメディアオブジェクトに関連付ける当該要求を受け取る処理であって、前記メタデータ、前記関連する時間条件、及び前記関連するユーザ識別情報はメディアオブジェクトに関連する要求に基づいており、前記メタデータは前記ユーザ識別情報のユーザに対応するアノテーション(注釈)を含み、前記アノテーションは前記メディアオブジェクトに関連している当該処理」を備えるのに対し、引用発明2は、その様な処理を備えない点。

(相違点B3)
「前記時間条件の少なくとも部分的に基づいてメディアオブジェクトとメタデータを関連付ける」に関し、
本願発明は、「前記関連する時間条件が到来すると動的に生成されるクエリーが前記時間条件を満たすメディアオブジェクトを返すことに応じて」、前記時間条件の少なくとも部分的に基づいて前記メディアオブジェクトと前記メタデータを関連付けるのに対し、引用発明2は、当該「前記関連する時間条件が到来すると動的に生成されるクエリーが前記時間条件を満たすメディアオブジェクトを返すことに応じて」との特定がない点。

2.B.判断
(1)請求項1について
まず、上記相違点B2について検討する。
引用発明2は、「撮像装置が、・・・複数の行事の開催予定日のいずれかに一致する日に画像データと行事を関連付ける処理」を実行するものであり、画像データ(メディアオブジェクト)と行事(メタデータ)を関連付ける時間的観点から捉えれば、現在から見て将来の或る時点を含む関連する時間条件を含むものである。しかしながら、そもそも、引用発明2は、本願発明の発明特定事項である「メタデータ、将来の或る時点を含む関連する時間条件、及び関連するユーザ識別情報を含む要求」を受け取ることを前提として、その後に、画像データ(メディアオブジェクト)と行事(メタデータ)を関連付けるようにする技術思想を全く有していないものである。
そうすると、引用発明2は、本願発明の前提を欠くから、引用発明2から上記相違点B2における本願発明の発明特定事項を導き出すことはできない。

また、前述のとおり、本願発明の前提となる発明特定事項を備えていないから、上記相違点B1及びB3についての検討をするまでもなく、引用発明2から、本願発明の新規性及び進歩性を否定することはできない。

そして、本願発明は、上記各発明特定事項を備えることにより、将来の或る時点を含む関連する時間条件が到来すると、未だ利用可能ではないメディアオブジェクトにメタデータを関連付けることができるという作用効果を奏するものである。

したがって、本願発明は、刊行物2に記載された発明ではなく、また、引用発明2に基いて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

2.C.対比
本願発明と引用発明3とを対比する。
m.引用発明3の「汎用制御コンピュータ(40)」は、「コンピュータ装置」に相当する。
n.引用発明3の「予約時間」は、上記刊行物3の上記ル.における「予約140は、パーソナル・カレンダー146のユーザー又はユーザー達に関連する、未来において行われるように計画された何かを表す特別事象である。・・・例えば予約140は、「2時に医者予約」又は午後6時にマシューのカブスカウト・ミーティング」又は「午後4時に動物園でサラに会う」であってよい。予約140は、「2004年8月9-14日、キャンプ休暇」のように、数日間又は数週間に及ぶことができる。」との記載によれば、「将来の或る時点を含む関連する時間条件」ということができる。
o.引用発明3の「注釈(118)を、コンピュータ・サーバーのデータベース(120)内に記憶する」と、本願発明の「少なくとも前記関連する時間条件を、前記コンピュータ装置のコンピュータ読出可能な記憶媒体に格納する」とは、コンピュータ・サーバーのデータベース(120)内に記憶することは、コンピュータにより読み出し可能な記憶媒体に格納するということができるから、いずれも、「特定の情報を、特定の装置のコンピュータ読出可能な記憶媒体に格納する」という点で一致する。
p.引用発明3の「予約(140)」及び「デジタル画像又はビデオ」は、本願明細書段落【0013】における「「メタデータ」は、タグ又は注釈などの複数のメタデータ又は単一のメタデータを指すことができる。タグは、メディアオブジェクトなどの1つの情報に関連付けられたキーワード又は用語である。メタデータ又はタグは、項目を記述し、キーワードベースの情報の分類化及び検索を可能にする。タグは通常、作成者、又は消費者、閲覧者、又はコミュニティによって選ばれる。メディアオブジェクトは、限定ではないが、画像、地図、ブログエントリ、ビデオクリップ、その他とすることができる。」との記載によれば、それぞれ、「メタデータ」及び「メディアオブジェクト」ということができる。
q.引用発明3の「予約(140)と関連付けられた予約時間に基づいて、デジタル画像又はビデオを予約(140)と関連付ける」と、本願発明の「前記関連する時間条件が到来すると動的に生成されるクエリーが前記時間条件を満たすメディアオブジェクトを返すことに応じて、前記時間条件の少なくとも部分的に基づいて前記メディアオブジェクトと前記メタデータを関連付ける」とは、上記n.及びp.の対比を考慮すると、「将来の或る時点を含む関連する時間条件の少なくとも部分的に基づいてメディアオブジェクトとメタデータを関連付ける」という点で一致する。
r.引用発明3の「ユーザに表示する」は、ユーザに表示することを通じてユーザに提供できるから、「ユーザに提供する」ということができる。

したがって、本願発明と引用発明3は、以下の点で一致ないし相違している。

(一致点)
「コンピュータ装置により実行される方法であって、前記コンピュータ装置が、
特定の情報を、特定の装置のコンピュータ読出可能な記憶媒体に格納する処理と、
将来の或る時点を含む関連する時間条件の少なくとも部分的に基づいてメディアオブジェクトとメタデータを関連付ける処理と、
ネットワークを介して前記メディアオブジェクトをユーザに提供する処理と、
を実行する方法。」

(相違点C1)
本願発明は、「メタデータ、将来の或る時点を含む関連する時間条件、及び関連するユーザ識別情報を含む要求であり、メタデータをメディアオブジェクトに関連付ける当該要求を受け取る処理であって、前記メタデータ、前記関連する時間条件、及び前記関連するユーザ識別情報はメディアオブジェクトに関連する要求に基づいており、前記メタデータは前記ユーザ識別情報のユーザに対応するアノテーション(注釈)を含み、前記アノテーションは前記メディアオブジェクトに関連している当該処理」を備えるのに対し、引用発明3は、その様な処理を備えない点。

(相違点C2)
「特定の情報」に関し、
本願発明は、「少なくとも前記関連する時間条件」であるのに対し、引用発明3は、「注釈(118)」である点。

(相違点C3)
「特定の装置」に関し、
本願発明は、「前記コンピュータ装置」であるのに対し、引用発明3は、「コンピュータ・サーバー」である点。

(相違点C4)
「将来の或る時点を含む関連する時間条件の少なくとも部分的に基づいてメディアオブジェクトとメタデータを関連付ける」に関し、
本願発明は、「前記関連する時間条件が到来すると動的に生成されるクエリーが前記時間条件を満たすメディアオブジェクトを返すことに応じて」、前記時間条件の少なくとも部分的に基づいて前記メディアオブジェクトと前記メタデータを関連付けるのに対し、引用発明3は、当該「前記関連する時間条件が到来すると動的に生成されるクエリーが前記時間条件を満たすメディアオブジェクトを返すことに応じて」との特定がない点。

2.C.判断
(1)請求項1について
まず、上記相違点C1について検討する。
引用発明3は、「前記汎用制御コンピュータ(40)が、・・・予約(140)と関連付けられた予約時間に基づいて、デジタル画像又はビデオを前記予約(140)と関連付ける処理」を実行するものであり、デジタル画像又はビデオ(メディアオブジェクト)と予約(140)(メタデータ)を関連付ける時間的観点から捉えれば、現在から見て将来の或る時点を含む関連する時間条件を含むものである。しかしながら、そもそも、引用発明3は、本願発明の発明特定事項である「メタデータ、将来の或る時点を含む関連する時間条件、及び関連するユーザ識別情報を含む要求」を受け取ることを前提として、その後に、デジタル画像又はビデオ(メディアオブジェクト)と予約(140)(メタデータ)を関連付けるようにする技術思想を全く有していないものである。
そうすると、引用発明3は、本願発明の前提を欠くから、引用発明3から上記相違点C1における本願発明の発明特定事項を導き出すことはできない。

また、前述のとおり、本願発明の前提となる発明特定事項を備えていないから、上記相違点C2ないしC4についての検討をするまでもなく、引用発明3から、本願発明の新規性及び進歩性を否定することはできない。

そして、本願発明は、上記各発明特定事項を備えることにより、将来の或る時点を含む関連する時間条件が到来すると、未だ利用可能ではないメディアオブジェクトにメタデータを関連付けることができるという作用効果を奏するものである。

したがって、本願発明は、刊行物3に記載された発明ではなく、また、引用発明3に基いて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

また、引用発明1ないし3をどのように組み合わせても、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

(2)請求項2ないし12について
請求項2ないし12は、本願発明を直接又は間接的に引用する請求項であり、本願発明をさらに限定したものであるから、上記3A.判断(1)、3B.判断(1)及び3C.判断(1)と同じ理由により、刊行物1ないし3に記載された発明ではなく、また、引用発明1ないし3に基づいて当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

(3)請求項13について
請求項13は、本願発明の「方法」を「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」としたものであるから、上記3A.判断(1)、3B.判断(1)及び3C.判断(1)と同じ理由により、刊行物1ないし3に記載された発明ではなく、また、引用発明1ないし3に基づいて当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

(4)請求項14ないし18について
請求項14ないし18は、請求項13を直接又は間接的に引用する請求項であり、請求項13をさらに限定したものであるから、上記3A.判断(1)、3B.判断(1)及び3C.判断(1)と同じ理由により、刊行物1ないし3に記載された発明ではなく、また、引用発明1ないし3に基づいて当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

(4)請求項19について
請求項19は、本願発明の「方法」のカテゴリーを「システム」としたものであるから、上記3A.判断(1)、3B.判断(1)及び3C.判断(1)と同じ理由により、刊行物1ないし3に記載された発明ではなく、また、引用発明1ないし3に基づいて当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

(5)請求項20ないし24について
請求項20ないし24は、請求項19を引用する請求項であり、請求項19をさらに限定したものであるから、上記3A.判断(1)、3B.判断(1)及び3C.判断(1)と同じ理由により、刊行物1ないし3に記載された発明ではなく、また、引用発明1ないし3に基づいて当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

第5 むすび
以上のとおり、本願の請求項1ないし24に係る発明は、刊行物1ないし3に記載された発明ではなく、また、刊行物1ないし3に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとすることができないから、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。

 
審決日 2014-05-01 
出願番号 特願2010-536979(P2010-536979)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G06F)
P 1 8・ 113- WY (G06F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 早川 学  
特許庁審判長 石井 研一
特許庁審判官 井上 信一
萩原 義則
発明の名称 時間を利用したメディアオブジェクトとのメタデータの関連付け  
代理人 須田 洋之  
代理人 熊倉 禎男  
代理人 辻居 幸一  
代理人 上杉 浩  
代理人 西島 孝喜  
代理人 越柴 絵里  
代理人 大塚 文昭  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ