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審決分類 審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する G11B
管理番号 1288911
審判番号 訂正2014-390056  
総通号数 176 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-08-29 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2014-04-21 
確定日 2014-06-06 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第4196998号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第4196998号に係る明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり請求項又は一群の請求項ごとに訂正することを認める。 
理由 手続の経緯

本件特許第4196998号は、平成11年9月21日に出願された特願平11-267135号の一部が平成18年3月2日に新たな出願とされ、、平成20年10月10日に設定登録されたものである。
本件訂正審判は、平成26年4月21日に請求されたものである。

第2 請求の要旨

本件訂正審判請求の要旨は、特許第4196998号の明細書、特許請求の範囲を審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり請求項又は一群の請求項ごとに訂正することを求めるもので、その訂正事項は以下のとおりである。

1.請求項9ないし16からなる一群の請求項に係る訂正

訂正事項1
特許請求の範囲の請求項9に「前記他の記憶媒体に未記憶のコンテンツデータを前記記憶媒体から前記再生装置へ転送させる転送制御を行う制御ステップと、前記転送されたコンテンツデータを他の記憶媒体に記憶する他の記憶ステップと、」とあるのを、「他の記憶媒体に未記憶のコンテンツデータを前記記憶媒体から前記再生装置へ転送させる転送制御を行う制御ステップと、前記転送されたコンテンツデータを前記他の記憶媒体に記憶する他の記憶ステップと、」に訂正する。(請求項9の記載を引用する請求項10ないし16の記載も同様に訂正する。)

2.請求項17ないし23からなる一群の請求項に係る訂正

訂正事項2
特許請求の範囲の請求項17に「前記他の記憶媒体」とあるのを、「他の記憶媒体」に訂正する。(請求項17の記載を引用する請求項18ないし23の記載も同様に訂正する。)

3.請求項24に係る訂正

訂正事項3
特許請求の範囲の請求項24に「前記他の記憶媒体」とあるのを、「他の記憶媒体」に訂正する。

4.請求項25ないし31からなる一群の請求項に係る訂正

(1)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項25に「前記他の記憶媒体」とあるのを、「他の記憶媒体」に訂正する。(請求項25の記載を引用する請求項26ないし31の記載も同様に訂正する。)

(2)訂正事項5
特許請求の範囲の請求項27に「制御手段」とあるのを、「制御ステップ」に訂正する。(請求項27の記載を引用する請求項28の記載も同様に訂正する。)

(3)訂正事項6
特許請求の範囲の請求項31に「0」とあるのを、「再生装置」に訂正する。

第3 当審の判断

1.請求項9ないし16からなる一群の請求項に係る訂正

訂正事項1
訂正前における請求項9には「前記他の記憶媒体に未記憶のコンテンツデータを前記記憶媒体から前記再生装置へ転送させる転送制御を行う制御ステップと、」と記載されているが、当該記載以前に「他の記憶媒体」との記載がないことから、当該記載は「他の記憶媒体に未記憶のコンテンツデータを前記記憶媒体から前記再生装置へ転送させる転送制御を行う制御ステップと、」とすべきものであったことは明らかである。また、訂正前における請求項9には「前記転送されたコンテンツデータを他の記憶媒体に記憶する他の記憶ステップと、」と記載されているが、当該記載以前に「他の記憶媒体」との記載があることから、当該記載は「前記転送されたコンテンツデータを前記他の記憶媒体に記憶する他の記憶ステップと、」とすべきものであったことも明らかである。したがって、訂正事項1は誤記の訂正に該当する。

そして、上記訂正事項は、願書に添付した明細書及び図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、かつ、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

また、訂正後の特許請求の範囲の請求項9ないし16に記載されている事項により特定される発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができないものでもない。

2.請求項17ないし23からなる一群の請求項に係る訂正

訂正事項2
訂正前における請求項17には「前記他の記憶媒体」と記載されているが、当該記載以前に「他の記憶媒体」との記載がないことから、当該記載は「他の記憶媒体」とすべきものであったことは明らかである。したがって、訂正事項2は誤記の訂正に該当する。

そして、上記訂正事項は、願書に添付した明細書及び図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、かつ、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

また、訂正後の特許請求の範囲の請求項17ないし23に記載されている事項により特定される発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができないものでもない。

3.請求項24に係る訂正

訂正事項3
訂正前における請求項24には「前記他の記憶媒体」と記載されているが、当該記載以前に「他の記憶媒体」との記載がないことから、当該記載は「他の記憶媒体」とすべきものであったことは明らかである。したがって、訂正事項3は誤記の訂正に該当する。

そして、上記訂正事項は、願書に添付した明細書及び図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、かつ、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

また、訂正後の特許請求の範囲の請求項24に記載されている事項により特定される発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができないものでもない。

4.請求項25ないし31からなる一群の請求項に係る訂正

(1)訂正事項4
訂正前における請求項25には「前記他の記憶媒体」と記載されているが、当該記載以前に「他の記憶媒体」との記載がないことから、当該記載は「他の記憶媒体」とすべきものであったことは明らかである。したがって、訂正事項4は誤記の訂正に該当する。

(2)訂正事項5
訂正前における請求項27には「前記制御手段」と記載されているが、請求項27が引用する請求項25には「制御手段」との記載がなく、「制御ステップ」との記載があることから、当該記載は「前記制御ステップ」とすべきものであったことは明らかである。したがって、訂正事項5は誤記の訂正に該当する。

(3)訂正事項6
訂正前における請求項31には「前記0」と記載されているが、請求項31が引用する請求項25には「0」との記載がなく、「再生装置」との記載があるとともに、請求項31は、請求項23の記憶装置に対応するプログラムであることから、当該記載は「前記再生装置」とすべきものであったことは明らかである。したがって、訂正事項6は誤記の訂正に該当する。

そして、上記各訂正事項は、願書に添付した明細書及び図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、かつ、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

また、訂正後の特許請求の範囲の請求項25ないし31に記載されている事項により特定される発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができないものでもない。

第4 むすび

したがって、本件審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書き第2号に掲げる事項を目的とし、また、同条第5項ないし第7項の規定に適合するものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
コンテンツデータ転送システム、転送方法、記憶装置、およびプログラム
【技術分野】
【0001】
この発明は、蓄積的にデータが記憶された機器から他の機器へ、複数のデータを転送するようにされたコンテンツデータ転送システム、転送方法、記憶装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来でも、多数のCD(Compact Disc)を収納し、CDの自動再生を行うようにされた、所謂CDチェンジャが実用化されていた。このCDチェンジャでは、数10枚乃至数100枚のCDを一つの筐体に収納し、所定の操作により選択されたCDの再生を自動的に行う。CDの再生は、CD毎に行うこともできるし、複数枚のCDを選択して、CD単位、あるいは収録されている曲単位でランダム再生を行うようにもできる。このCDチェンジャは、主に固定的に、すなわち室内に設置されて使用される。
【0003】
一方、携帯用のオーディオデータ再生装置としては、近年、直径が略64mmの光磁気ディスクまたは光ディスクを用いた装置が普及しつつある。この携帯用のオーディオデータ再生装置は、アナログの音声信号をディジタル信号に変換し、ATRAC(Adaptive Transform Acoustic Coding:商標)と称される圧縮技術によって圧縮して、光磁気ディスクに記録する。アナログ音声信号が圧縮されてディジタルデータとして記録されるため音質の劣化が少なく、記録媒体にディスクを用いているためランダム再生が可能であるというメリットがある。
【0004】
ところが、上述のCDチェンジャにおいては、自動再生の際にも、CDの交換時間が発生してしまうため、連続再生を実現するのが困難であった。100枚や200枚のCDを収納するようなCDチェンジャは、筐体が大きく、且つ重くなってしまい、持ち運びや設置に非常に不便であった。
【0005】
上述した携帯用のオーディオデータ再生装置においても、一度光磁気ディスクに記録を行うと、再生する際には、記録された光磁気ディスクの範囲でしかランダム再生や一般的な再生を行えなかった。そのため、複数枚の光磁気ディスクでのランダム再生や曲指定再生などでは、いちいち光磁気ディスクを入れ替える必要があった。したがって、利用者は、いつも複数枚の光磁気ディスクまたは光ディスクを持ち歩かなければならなかった。
【0006】
これらの問題点を解決するために、例えば上述のCDチェンジャにおいては、比較的小型で記録容量が大きいハードディスクドライブなどの記録媒体を用いたミュージックサーバが提案されている。ミュージックサーバでは、CDに記録されているオーディオデータを読み出し、読み出されたオーディオデータを所定の方法で圧縮符号化し、ハードディスクドライブに記録および蓄積する。6GByte程度の記録容量を有するハードディスクドライブを用いることで、1000曲程度の音楽データを記録することができる。ミュージックサーバでは、上述のCDチェンジャのようにCDを交換する手間が要らないので、連続再生が容易であり、1台のハードディスクドライブに多数の音楽データを記録することができるため、筐体を小型化することが出来るという利点がある。
【0007】
さらに、上述の携帯用のオーディオデータ再生装置において、記録または記憶媒体としてハードディスクドライブや半導体メモリを用いることが提案されている。上述したミュージックサーバとこの携帯用のオーディオデータ再生装置とを接続し、ミュージックサーバに蓄積されたオーディオデータを携帯用のオーディオデータ再生装置に転送して記録または記憶媒体に格納する。記録または記憶媒体の容量を例えば200MB程度とすれば、利用者は、複数の光磁気ディスクまたは光ディスクを持ち歩かなくても済み、勿論、光磁気ディスクまたは光ディスクの入れ替えも行う必要がない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上述したように、ミュージックサーバは、大量の音楽データを蓄積することができる。そのため、ミュージックサーバから携帯用のオーディオデータ再生装置への音楽データの転送を、転送する音楽データを1曲ずつ選択して行っていたのでは、ユーザは、同じ操作を繰り返すことになり、とても煩わしいという問題点があった。
【0009】
また、これを解決するために、ミュージックサーバに蓄積された音楽データを選択してリストを作成し、このリストに登録されている音楽データをまとめて転送する方法も考えられる。しかしながら、ユーザがリストを作成する際に、単にリストを作成してミュージックサーバに多数蓄積されている音楽データの整理をしたいのか、転送する音楽データをまとめたいのかといった目的が不明確になりやすく、混乱する可能性があるという問題点があった。
【0010】
したがって、この発明の目的は、オーディオサーバから携帯用のオーディオデータ再生装置への楽曲データの転送を容易に行えるようなコンテンツデータ転送システム、転送方法、記憶装置、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明は、上述した課題を解決するために、記憶装置と再生装置とを備える転送システムにおいて、
記憶装置は、
再生装置と通信するための通信手段と、
複数のコンテンツデータを記憶媒体に記憶する記憶手段と、
記憶媒体に記憶されたコンテンツデータのコンテンツ識別子が登録されるプログラムリストを編集し、複数のプログラムリストそれぞれに、対応する再生装置の装置識別情報を関連付ける編集手段と、
通信手段に再生装置の装置識別情報を受信させ、受信した装置識別情報と一致する装置識別情報が対応付けられているプログラムリストを抽出し、抽出したプログラムリストに含まれるコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータのうち、他の記憶媒体に未記憶のコンテンツデータを記憶媒体から再生装置へ転送させる転送制御を行う制御手段とを備え、
再生装置は、
記憶装置と通信するための他の通信手段と、
他の通信手段を介して受信したコンテンツデータを、他の記憶媒体に記憶する他の記憶手段と、
を備える転送システムである。
【0012】
また、この発明は、記憶装置と再生装置との間でコンテンツの転送を行う転送方法において、
複数のコンテンツデータを記憶媒体に記憶する記憶ステップと、
記憶媒体に記憶されたコンテンツデータのコンテンツ識別子が登録されるプログラムリストを編集し、複数のプログラムリストそれぞれに、対応する再生装置の装置識別情報を関連付ける編集ステップと、
再生装置の装置識別情報を受信させ、受信した装置識別情報と一致する装置識別情報が対応付けられているプログラムリストを抽出し、抽出したプログラムリストに含まれるコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータのうち、再生装置に未記憶のコンテンツデータを記憶媒体から再生装置へ転送させる転送制御を行う制御ステップと、
転送されたコンテンツデータを他の記憶媒体に記憶する他の記憶ステップと、
を備える転送方法である。
【0013】
上述したように、この発明は、複数のコンテンツデータが記録された第1の記録媒体から選択されたコンテンツデータを記録再生装置にてデータが記録再生される第2の記録媒体に転送する際に、記録再生装置によって再生される第2の記録媒体毎に備える各々異なる記録媒体識別情報を受信し、記録媒体識別情報と第1の記録媒体に記録されたコンテンツデータを所定の規則に基づいて分類する第2の集合体とを関連付ける第1の集合体から、第2の記録媒体から再生される記録媒体識別情報に基づいて第2の集合体を生成し生成された第2の集合体からコンテンツデータの再生制御情報を生成し、第2の記録媒体から再生される記録媒体識別情報に基づいて生成される再生制御情報に基づいて第1の記録媒体に記録されたコンテンツデータを第2の記録媒体に記録されるように記録再生装置に転送するようにしているため、第1の記録媒体に記録されたコンテンツデータの第2の記録媒体への記録を、第2の記録媒体毎に制御することができる。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、ミュージックサーバから携帯記録再生装置への音楽データの転送を、転送リストを用いて一括的に行うことができるという効果がある。
【0015】
また、転送リストは、ミュージックサーバ側で保持され、携帯記録再生装置のミュージックサーバへの装着が検出された後に、転送リストによる音楽データの転送が行われる。そのため、ミュージックサーバに携帯記録再生装置が装着されていなくても、転送リストの編集を行うことができる効果がある。
【0016】
さらに、転送リストは、転送リスト編集画面によって編集されるため、ユーザは、現在のリスト編集の目的が分からなくなり混乱してしまうことが無くなる効果がある。
【0017】
さらにまた、ミュージックサーバから携帯記録再生装置に音楽データを移動する際に用いられるプログラムリストは、転送リストに限定されているため、例えばミュージックサーバに蓄積されている音楽データの整理のために作成したプログラムリストを、不注意により音楽データの一括移動に用いてしまうことがないという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、この発明の実施の一形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、この発明が適用されたミュージックサーバおよびミュージックサーバを用いたシステムを概略的に示している。ミュージックサーバ50は、サーバ本体51と左右のスピーカユニット52L,52Rとからなる。サーバ本体51には、例えばLCD(Liquid Crystal Display)パネルからなる表示部53と、CDをサーバ本体51に挿入するためのCD挿入部54とが設けられる。
【0019】
なお、図1では省略されているが、サーバ本体51の機能をユーザが操作するための複数の操作スイッチからなる操作部がサーバ本体51に設けられる。サーバ本体51の機能をリモートコマンダによって遠隔操作するための、例えば赤外線信号を受信する信号受信部を設けるようにしてもよい。サーバ本体51は、後述するようにコントローラを有し、サーバ本体51は、予め例えばROMに記憶される所定のプログラムに基づいてコントローラにより各種動作が制御される。
【0020】
ユーザは、CD55をCD挿入部54を介してサーバ本体51に装填し、図示されない操作部を用いて所定の操作を行うことで、CD55を再生し、CD55より再生された再生信号をスピーカユニット52L,52Rから出力することによって、CD55に記録されている音楽を楽しむことができる。CD55が曲名などのテキストデータを含む場合は、表示部53にテキストデータに基づいて曲名などが表示される。
【0021】
ミュージックサーバ50は、内部に例えばハードディスクによる大容量の記録媒体を有している。図示されない操作部を用いて所定の操作をすることによって、CD挿入部54からサーバ本体51に装填されたCD55から再生された再生データを、このハードディスクからなる記録媒体に記録することができる。この際、CD55の標準の再生速度と同一の転送速度で記録する方法と、CD55の標準の再生速度より高速の転送速度で記録を行う高速記録とを選択することができる。高速の転送速度で記録を行う場合には、所定の手続きで以て課金処理を行うことによって、CDの選択またはCDに記録されている曲の選択と、CDから再生された音楽データとしての再生データをCDの再生速度よりも速い転送速度で記録することができる。
【0022】
ミュージックサーバ50において、CD55から再生された音楽データは、上述したATRACなどの所定の方法で圧縮符号化され圧縮音楽データとされて記録され、例えば6GByteの容量を持つハードディスクに、1000曲程度を記憶または格納できる。ハードディスクに記憶または格納された曲目のリストが例えば表示部53に表示され、ユーザは、表示部53に表示されている曲名リストに基づき、ハードディスクに記憶または格納されている曲のうちの任意の曲を選択して再生させることができる。ハードディスクは、ランダムアクセスが可能であるため、多数記憶または格納された音楽データを任意の順序で読み出して、連続再生させることが可能である。
【0023】
圧縮符号化には様々な方法を用いることが可能であるが、この実施の一形態の例では、例えば米国特許5717821号に開示されているような、ATRAC2(Adaptive Tranform Acoustic Coding 2)と称される方法が用いられている。これは、上述した携帯用オーディオデータ再生装置で用いられる圧縮符号化方式である、ATRACを発展させたもので、聴覚の性質に基づくマスキング効果および最小可聴限の周波数依存性を利用し、変換符号化とエントロピー・コーディングとを併用して音声データの圧縮符号化を行う。比較的小規模なハードウェアで、高音質を維持しつつ、高速にエンコード/デコードを行うことができる。
【0024】
このミュージックサーバ50は、例えば公衆電話回線である通信回線61を介して外部のシステム、例えばインターネットに接続されたサーバであるインターネットサーバ60に接続できる。ミュージックサーバ50から通信回線61を介してこのインターネットサーバ60に接続することで、インターネット上にある様々な情報を得ることができる。インターネットサーバ60は、例えば市販の音楽CDのタイトル情報などのデータベースを有する。ユーザには、このデータベースを利用するための個有のキーを与え、データベースを利用する際に個有のキーを操作することによって、CDに付随したデータ、例えばCDのタイトル情報を得ることができる。
【0025】
インターネットサーバ60では、ユーザに供給するサービスに応じてミュージックサーバ50に対する課金処理も行う。上述した、CD55の上述した高速記録を行う場合は、インターネットサーバ60にミュージックサーバ50が高速記録を行う旨のデータの通信を行うことによって、高速記録を行うユーザに対する課金処理が行われ、CDの選択や曲の選択、ならびに、高速記録の実行が可能とされる。
【0026】
なお、ここでは、課金処理を、CDの付加情報を多数有するインターネットサーバ60で行うこととしたが、これは上述した例に限定されない。例えば、インターネットに接続された別のサーバで上述した課金処理を行うようにしてもよい。インターネットとは別の、例えば専用のネットワークで以て上述した課金処理を行うようにすることも可能である。
【0027】
携帯記録再生装置70は、ハードディスクあるいはフラッシュメモリからなる記憶媒体を有する。音楽の再生速度に追従できるのであれば、他の記憶媒体または記録媒体を利用することもできる。この携帯記録再生装置70を接続線71で以てミュージックサーバ50と接続することによって、ミュージックサーバ50に記録されている音楽データを携帯記録再生装置70に転送し、携帯記録再生装置70の記憶媒体に記録することができる。このとき、ミュージックサーバ50側では、装置70に転送された音楽データは、ハードディスクやフラッシュメモリの記憶媒体上には存在するが再生不可の状態にされる。携帯記録再生装置70で用いられる記憶媒体まらは記録媒体は、例えば200MByte程度の容量とされ、数10曲分の音楽データの記憶または格納することができる。なお、以下の説明では、フラッシュメモリなどの半導体メモリからなる記憶素子または記憶媒体と、ハードディスクなどのディスク状記録媒体などの記録媒体を総称して、記憶媒体と称することにする。
【0028】
この発明において用いられる上述の転送方法、すなわち、音楽データを転送した場合、転送先の記憶媒体に音楽データが記録されると共に、転送元の記憶媒体においては、転送された音楽データが記憶媒体上には存在するが再生不可の状態にされることを、「移動」と称する。このように移動することで、音楽データの無制限な複製を防ぐことができる。
【0029】
なお、上述した例では、ミュージックサーバ50と携帯記録再生装置70とが接続線71で接続されるとしたが、これはこの例に限定されない。例えば、ミュージックサーバ50および携帯記録再生装置70とに、互いに対応する装着部を設け、ミュージックサーバ50に携帯記録再生装置70を直接装着してサーバ50と装置70との間でデータのやり取りを行うようにできる。電気的な接続だけでなく、例えば赤外線信号によりデータのやり取りを行うIrDA(Infrared Data Association)に対応したインターフェイスをサーバ50と装置70との双方に設け、赤外線信号により音楽データの転送をサーバ50と装置70との間で行うようにしてもよい。
【0030】
さらに、ミュージックサーバ50に所定のインターフェイスを設けることで、様々なメディアと情報交換を行うことができるようになる。例えば、サーバ50にPCカード80に対応したインターフェイスを設けることで、PCカード80で配信される音楽データをミュージックサーバ50に取り込んだり、パーソナルコンピュータとミュージックサーバ50との間でデータのやり取りを行うことが可能となる。サーバ50に光ケーブルなどによるシリアルなディジタルインタフェースを設けることによって、例えば直径64mmの小型の光磁気ディスクを用いるディスクレコーダ81のような、他のディジタル音楽データ記録再生装置との音楽データのやり取りを行うことが可能となる。この例では、ディスクレコーダ81に上述した小型の光磁気ディスクが収納されたディスクカートリッジ82が装着され、ディスクカートリッジ82の光磁気ディスクから再生された音楽データがミュージックサーバ50に対して供給される。同様にして、サーバ50にIEEE1394などのインターフェイスを設け、例えばCATV(Cable Television)や衛星放送などのためのセットトップボックス83を接続するようにもできる。
【0031】
PCカードは、米国のPCMCIA(Personal Memory Card International Association)と日本のJEIDA(日本電子工業振興会)の共同制定による、パーソナルコンピュータ用のカード型周辺機器の規格である。IEEE1394は、米国電気電子技術者協会に採択されたインターフェイス規格である。
【0032】
ミュージックサーバ50は、内蔵アプリケーションとして、WWW(World Wide Web)ブラウザを持つようにできる。通信回線61を介してインターネットサーバ60と接続することによって、インターネット上にある、例えばHTML(Hypertext Markup Language)によって記述された様々なコンテンツを検索し、表示部53上に表示させることができる。
【0033】
このような構成で以て、ユーザは、例えばミュージックサーバ50に記憶または格納されている音楽データを再生してスピーカユニット52L,52Rで聴くことができると共に、CD55をCD挿入部54を介してサーバ50に装填して、CD55を再生することができる。
【0034】
ミュージックサーバ50とインターネットサーバ60とで通信を行うことによって、CD挿入部54を介してサーバ50に装填されたCD55のタイトル情報などを、通信回線61を介してサーバ60から自動的に得ることができる。サーバ60から得られた情報は、ミュージックサーバ50内に保存されると共に、保存されたタイトル情報は、必要に応じてサーバ50の表示部53に表示される。
【0035】
より具体的には、ミュージックサーバ50からインターネットサーバ60に対して、サーバ50のユーザIDデータなどのユーザ個有の情報(以下、ユーザ情報と称する)が送られる。インターネットサーバ60側では、受け取ったユーザ情報に基づき、照合処理や課金処理が行われる。また、ミュージックサーバ50からインターネットサーバ60に対して、ユーザで必要とするCDまたは再生しているCDのメディア情報が送られる。インターネットサーバ60では、受け取ったメディア情報に基づき、例えば曲のタイトル,演奏者名,作曲者や作詞者名,歌詞,ジャケットイメージといった、音楽データに対する付加情報の検索が行われる。そして、インターネットサーバ60では、ユーザから要求されたCDに関する所定の情報をミュージックサーバ50に返信する。
【0036】
例えば、メディア情報として、CD55のTOC(Table Of Contents)情報をインターネットサーバ60に対して送る。インターネットサーバ60には、このTOC情報に基づいて上述の音楽データに対する付加情報が検索可能なデータベースが構築されている。インターネット上の他のWWWサーバを検索することで付加情報を得るようにしてもよい。インターネットサーバ60は、受け取ったTOC情報をメディア情報として、音楽データの付加情報の検索を行う。これは、例えば、TOC情報に含まれる、CD55に収録されている楽曲それぞれの時間情報に基づき検索することが可能である。
【0037】
検索されて得られた付加情報がインターネットサーバ60からミュージックサーバ50に送られる。ミュージックサーバ50では、受信した付加情報が表示部53に表示されると共に、後述するCPU8により、例えばハードディスクドライブにCD55のTOC情報と共に書き込まれる。なお、検索された付加情報をHTMLファイルに埋め込んでサーバ60から送ることで、ミュージックサーバ50において、内蔵されるWWWブラウザソフトで付加情報の表示を行うことができる。
【0038】
付加情報にインターネット上の他のURL(Uniform Resource Locator)が記述されていれば、このミュージックサーバ50においてその他のURLで示される、インターネット上のホームページなどにアクセスするようにできる。
【0039】
さらに、インターネットサーバ60とサーバ50との間でデータの通信を行うことによって、CD挿入部54を介してサーバ50に装填されたCD55の音楽データを、ミュージックサーバ50の記憶媒体に、CD55の規定されている標準の再生速度よりも高速で、例えばCD55の1枚分の音楽データを2分程度で記録することができる。インターネットサーバ60とサーバ50との間で通信を行わないときには、CD55の規定されている標準の再生速度と等しい速度、1倍速でサーバ50の記憶媒体に記録される。
【0040】
サーバ50は、携帯記録再生装置70と接続線71で接続することで、ミュージックサーバ50に記憶または格納されている音楽データを携帯再生装置71に転送して移動することができる。移動された音楽データは、サーバ50と装置71とが接続線71によって接続されていない状態でも、携帯記録再生装置70で再生することができ、例えばヘッドホン72で聴くことができる。転送され移動された音楽データは、ミュージックサーバ50では、再生不可の状態とされる。
【0041】
図2は、ミュージックサーバ50の構成の一例を示す。先ず、このミュージックサーバ50において、通常のパーソナルコンピュータの構成と同様に、互いにバスで結合されたRAM5,ROM6,フラッシュメモリ7,およびCPU8とが設けられる。CPU8がバス40に接続される。CPU8がコントローラとして機能し、ミュージックサーバ50の全体の動作が制御される。
【0042】
ROM6には、このミュージックサーバ50の動作を制御するためのプログラムが予め記憶される。ミュージックサーバ50において、このプログラムに基づき、CPU8が後述する入力操作部1の操作に対応した動作を実行させる。RAM5,フラッシュメモリ7には、プログラムを実行する上でのデータ領域、タスク領域が一時的に確保される。ROM6にはプログラムローダが記憶されており、ROM6のプログラムローダにより、フラッシュメモリ7にプログラム自体がロードされることも可能である。
【0043】
入力操作部1は、例えば、複数のプッシュ式および回動式のキー操作キーと、これらの操作キーによって各々操作されるスイッチなどからなる。入力操作部1は、これに限らず、ジョグダイヤルと呼ばれる回動プッシュ式の操作キー、LCD上のタッチパネルなどでもかまわない。勿論、押下することで反応するスイッチ機構を用いることもできる。この入力操作部1の操作に応じた信号がバス40を介してCPU8に供給される。CPU8において、入力操作部1からの信号に基づきミュージックサーバ50の動作を制御するための制御信号が生成される。ミュージックサーバ50は、CPU8で生成された制御信号に応じて動作される。
【0044】
バス40に対して、赤外線インタフェース(IrDA I/F)ドライバ3および/またはUSB(Universal Serial Bus)ドライバ4が接続される。これらのドライバ3、4に対してキーボード2が通信あるいは接続可能なようにされている。キーボード2を用いることによって、例えば記録される音楽データに対応する曲名、アーティスト名等の入力を容易に行うことができる。また、赤外線インターフェースドライバ3あるいはUSBドライバ4を介してデータ転送を行うように構成してもよい。なお、これら赤外線インターフェイス3およびUSBドライバ4は、省略することが可能である。
【0045】
CD-ROMドライブ9がバス40に接続され、CD-ROMドライブ9に、上述したようにディスク挿入部54から挿入されたCD55が装填される。このCD-ROMドライブ9では、セットされたCD55から規定されている標準の再生速度で以て音楽データが読み出される。また、このCD-ROMドライブ9では、規定されている標準の再生速度よりも高速な、例えば規定されている標準の再生速度の16倍や32倍といった速度で、CD55の音楽データを読み出すことができる。
【0046】
なお、CD-ROMドライブ9は、上述の例に限らず、音楽データが記憶されている他のディスク状の記録媒体、例えば光磁気ディスクやDVD(Digital Versatile Disc)に対応するようにしてもよい。メモリカードに対応したドライブを用いることもできる。さらに、CD-ROMドライブ9から読み出されるデータは、音楽データに限られない。画像データやテキストデータ、プログラムデータなどを読み出すようにもできる。
【0047】
バス40に対して、ハードディスクドライブ(以下、HDDと略称する)10が接続される。HDD10には、CD-ROMドライブ9から読み出された音楽データが記録される。HDD10に音楽データが記録される前処理として、CD-ROMドライブ9で読み出された音楽データは、バス40ならびにオーディオ用のDRAM11を介して、圧縮エンコーダ12に供給される。
【0048】
圧縮エンコーダ12では、例えば、上述した例えば米国特許5717821号などに開示されている圧縮方法によって音楽データの圧縮符号化処理が行われる。なお、圧縮エンコーダ12による音楽データの圧縮の速度は、CPU8の制御に基づき、低速および高速の2つの速度が用意される。低速圧縮速度は、CD-ROMドライブ9でCD55に規定されている標準の再生速度に対応する。圧縮の速度は、例えばCD-ROMドライブ9によるCD55の再生速度に応じて切り替えられる。圧縮エンコーダ12において、例えば、圧縮速度に応じたエンコードアルゴリズムが駆動される。
【0049】
なお、圧縮エンコーダ12における圧縮速度の変更は、上述した方法に限定されない。例えば、圧縮エンコーダ12のクロック周波数を切り替えることによって行ってもよいし、それぞれ別のハードウェアを用意するようにしてもよい。さらに、高速圧縮が可能な圧縮エンコーダ12において、処理を間引きして行い低速圧縮速度に対応するようにしてもよい。
【0050】
圧縮エンコーダ12で圧縮符号化された圧縮音楽データは、DRAM11を介してHDD10に記録され蓄積される。
【0051】
ここで、圧縮エンコーダ12により圧縮符号化された圧縮音楽データがHDD10に蓄積されるように構成されているが、CD-ROMドライブ9から読み出される音楽データを直接的にHDD10に供給してHDD10のハードディスクに記録ならびに蓄積するようにもできる。
【0052】
この例では、端子13に接続されたマイクロホンからアンプ14を介して入力される音声信号や、ライン入力端15から入力される音声信号がA/Dコンバータ16を介して圧縮エンコーダ12に供給される。これらの音声信号をエンコーダ12で圧縮符号化してHDD10に記録することができる。さらに、光ディジタル信号が光ディジタル入力端17からIEC958(International Electrotechnical Commission 958)エンコーダ18を介して圧縮エンコーダ12に供給される。光ディジタル信号として供給された音声信号をエンコーダ12で圧縮符号化してHDD10のハードディスクに記録することが可能である。
【0053】
上述した例では、圧縮エンコーダ12は、例えば米国特許5717821に開示されているようなエンコードアルゴリズムを用いている場合を例示したが、上述した例に限定されない。すなわち、圧縮エンコーダ12では、情報圧縮されるエンコードアルゴリズムであれば、他のものを用いることも可能である。圧縮エンコーダ12は、例えば、MPEG(moving picture coding experts group)、PASC(precision adaptive sub-band coding)、TwinVQ(商標)、RealAudio(商標)、LiquidAudio(商標)といったエンコードアルゴリズムを用いるようにしてもよい。
【0054】
バス40に対してモデム20が接続される。モデム20には、例えば公衆電話回線やCATV、あるいはワイヤレス通信といった外部ネットワーク19が接続される。このミュージックサーバ50は、モデム20によって外部ネットワーク19を介しての通信が可能とされる。
【0055】
外部ネットワーク19を介して、ミュージックサーバ50が例えばインターネットに接続され、ミュージックサーバ50と、遠隔地のインターネットサーバ60との間で通信が行われる。ミュージックサーバ50からインターネットサーバ60に対して、リクエスト信号やCD-ROMドライブ9に装着されているCD55に関連する情報であるメディア情報、ミュージックサーバ50のそれぞれに予め与えられたユーザIDデータならびにユーザ情報、また、ユーザに対する課金情報などの各種情報が送信、送出される。
【0056】
メディア情報ユーザ情報などの各種情報がインターネットサーバ60に送信され、サーバ60は受信したユーザIDデータなどのユーザ情報に基づき、照合処理や課金処理が行われると共に、受信したメディア情報に基づき、音楽データの付加情報が検索され、ミュージックサーバ50に返される。
【0057】
ここでは、音楽データの付加情報を返信する例を示したが、ユーザの要求に基づき、音楽データが外部ネットワーク19から直接的に供給されるようにすることも可能である。すなわち、ユーザは、ミュージックサーバ50を用いてインターネットサーバ60から音楽データをダウンロードすることができる。メディア情報に対応して音楽データが返信されるようにできる。これによれば、例えば、所定のCD55のボーナストラックが配信により取得されるようにできる。
【0058】
圧縮エンコーダ12により圧縮符号化されてHDD10に記録され蓄積された圧縮音楽データは、再生のためにHDD10から読み出されると、バス40を介して圧縮デコーダ21に供給される。HDD10から読み出された圧縮音楽データは、圧縮デコーダ21で圧縮符号化を解かれ、D/Aコンバータ22およびアンプ23を介して端子24に導出される。端子24からスピーカユニット52L,52Rに対して供給され、音楽が再生される。なお、図2では省略されているが、D/Aコンバータ22からアンプ23を介して端子24に到る経路は、ステレオ出力に対応して2系統設けられる。同様に、端子24も、ステレオに対応して2つ設けられている。
【0059】
圧縮デコーダ21では、圧縮エンコーダ12におけるエンコードアルゴリズムに対応したデコードアルゴリズムが用いられる。この圧縮デコーダ21および上述の圧縮エンコーダ12は、ハードウェアを持たずに、CPU8によるソフトウェア処理であってもよい。
【0060】
表示部53を構成する液晶表示素子(以下、LCDと略称する)26がLCD駆動回路25を介してバス40に接続される。CPU8からバス40を介してLCD駆動回路25に描画制御信号が供給される。供給された描画制御信号に基づきLCD駆動回路25によってLCD26が駆動され、表示部53に所定の表示がなされる。
【0061】
LCD26には、例えば、ミュージックサーバ50の操作メニューが表示される。LCD26には、HDD10に記録され蓄積された圧縮音楽データの、例えばタイトルリストが表示される。LCD26へのタイトルリストの表示は、インターネットサーバ60から送信されてきた付加情報をデコードしたデータに基づくデータがHDD10に供給されているので、HDD10に記憶されているデータに基づいて行われる。さらに、LCD26には、例えば選択され再生される圧縮音楽データに対応するフォルダやジャケットイメージがインターネットサーバ60から送信されてきた付加情報に基づいて表示される。
【0062】
このLCD26の表示に基づき、入力操作部1のポインティングデバイスや、キーボード2を操作することで、CPU8は、指示された音楽データの再生制御を行う。選択された音楽データの消去や、選択された音楽データの外部の機器への複製や移動の制御も、LC26の表示に基づき行うことが可能である。例えば、入力操作部1がLCD26上に設けられたタッチパネルである場合、LCD26の表示に従いタッチパネルを触れることで、ミュージックサーバ50の操作を行うことができる。このように、LCD26をインタフェースとして、HDD10に記録され蓄積された音楽データがユーザにより管理ならびに制御される。
【0063】
この実施の第1の形態では、ミュージックサーバ50と外部の一般的な情報機器とのインターフェイスとして、IEEE1394とPCカードに対応している。バス40に対して、IEEE1394ドライバ29を介してIEEE1394インターフェイス28が接続される。同様に、バス40に対して、PCカードドライバ30を介してPCカードスロット31が接続される。
【0064】
IEEE1394インターフェイス28によって、ミュージックサーバ50と例えばパーソナルコンピュータとの間で、データのやり取りを行うことができる。IEEE1394インターフェイス28によって、衛星放送用のIRD(Integrated Reciever/Decorder)や、直径略64mmの小型の光磁気ディスクや光ディスク,DVD(Digital Versatile Disc:商標),ディジタルビデオテープなどから音楽データを取り込むようにできる。PCカードスロット31にPCカードを装着することで、外部記憶装置やその他のメディアドライブ、あるいは、モデム,ターミナルアダプタ,キャプチャボードなどの様々な周辺機器の拡張が容易である。
【0065】
インターフェイス34は、このミュージックサーバ50と、対応する他の記録再生装置との間で音楽データなどのやり取りを行うためのインターフェイスである。他の記録再生装置には、例えば上述の図1に示される、携帯記録再生装置70が適用される。これに限らず、他の記録再生装置は、別のミュージックサーバ50であってもよい。
【0066】
バス40に対して、インターフェイスドライバ33を介してインターフェイス34が接続される。対応する他の記録再生装置には、インターフェイス34と対になるインターフェイス35が設けられている。インターフェイス34および35とを所定の接続線71で電気的に接続することで、例えば、HDD10に記録され蓄積された音楽データを、ミュージックサーバ50から他の記録再生装置に転送することができる。
【0067】
図3は、CD-ROMドライブ9で読み出された音楽データがHDD10に記録されるまでの信号の流れを、概略的に示す。CD-ROMドライブ9から読み出された音楽データは、バス40を介して、一旦バッファメモリとしてのDRAM11に記憶される。DRAM11から音楽データが所定のタイミングで読み出され、バス40を介して圧縮エンコーダ12に供給される。圧縮エンコーダ12は、上述したように、CD-ROMドライブ9の再生速度に応じた所定の圧縮速度とされている。音楽データは、圧縮エンコーダ12で圧縮符号化され、再びバッファメモリとしてのDRAM11に一旦記憶される。DRAM11から所定のタイミングで読み出された圧縮音楽データがバス40を介してHDD10に供給され、HDD10のハードディスクに記録される。このとき、上述したように、インターネットサーバ60にCD-ROMドライブ9で再生されているCD55の情報を送信し、サーバ60から送信されてきたCD55の付加情報もHDD10のハードディスクに記録され、CD55から読み出された音楽データに基づく圧縮音楽データと共に、一つのデータとしてCPU8などによって管理される。
【0068】
図4は、HDD10から読み出された圧縮音楽データが再生処理されて端子24に導出されるまでの信号フローを、概略的に示す。HDD10から読み出された圧縮音楽データは、バス40を介して、バッファメモリとしてのDRAM11に一旦記憶される。そして、DRAM11から圧縮音楽データが所定のタイミングで読み出され、バス40を介して圧縮デコーダ21に供給される。圧縮音楽データは、圧縮デコーダ21で圧縮符号化を解かれ、音楽データとされてD/Aコンバータ22に供給される。そして、音楽データは、D/Aコンバータ22でアナログ音声信号に変換され、アンプ23で増幅され端子24に再生出力として導出される。端子24にスピーカが接続されていれば、スピーカで再生された音楽を楽しむことができる。この際、HDD10のディスクから圧縮音楽データと共に読み出された付加情報は、CPU8などによってデコードされて、表示部53に曲名などが表示される。
【0069】
図5は、この他の記録再生装置として用いられる、携帯記録再生装置70の構成の一例を示す。この携帯記録再生装置70は、概ね、上述の図2に示したミュージックサーバ50と同等の構成を有する。この携帯記録再生装置70は、通常は、ミュージックサーバ50側のインターフェイス34と携帯記録再生装置70側のインターフェイス35とが切り離され、単体として携帯されて用いられる。
【0070】
先ず、この携帯記録再生装置70において、通常のパーソナルコンピュータの構成と同様に、互いにバスで結合されたRAM103,ROM104,およびCPU105とが設けられる。勿論、上述のミュージックサーバ50の構成と同様に、フラッシュメモリを設けるようにしてもよい。CPU105がバス130に接続される。CPU105がコントローラとして機能し、CPU105によって携帯記録再生装置70の全体の動作が制御される。
【0071】
ROM104には、この携帯記録再生装置70の動作を制御するためのプログラムが予め記憶される。携帯記録再生装置70において、このプログラムに基づき、後述する入力操作部102の操作に対応した動作がなされる。RAM103には、プログラムを実行する上でのデータ領域、タスク領域が一時的に確保される。
【0072】
入力操作部102は、例えば、複数のプッシュ式および回動式の操作キーと、これらの操作キーによって操作される複数のスイッチからなる。入力操作部102は、これに限らず、ジョグダイヤルと呼ばれる回動プッシュ式の操作子、後述するLCD上のタッチパネルなどでもかまわない。勿論、押下することで反応する機械的なスイッチ機構を用いることもできる。この入力操作部102の操作に応じた信号がバス130を介してCPU105に供給される。CPU105は、入力操作部102の操作キーを操作することによって発生する出力信号に基づき携帯記録再生装置70の動作を制御するための制御信号が生成される。携帯記録再生装置70は、CPU105で生成された制御信号に基づいて動作が切り替えられると共に動作が制御される。
【0073】
ミュージックサーバ50において、HDD10から読み出され、この携帯記録再生装置70に対する転送を指示された音楽データは、インターフェイス34,インターフェイス35,およびインターフェイス34とインターフェイス35とを接続する接続線を介して、この携帯記録再生装置70に転送または供給される。このとき同時に、転送を指定された音楽データと共に、転送を指示された音楽データの付加情報も装置70に送信される。また、ミュージックサーバ50と携帯記録再生装置70とに、互いに対応する装着部が各々設けられている場合は、インターフェイス34とインターフェイス35とが直接的に接続され、サーバ50と装置70との間で音楽データの転送が行われる。さらに、装置70とサーバ50の双方にIrDAによるインターフェイスが設けられている場合は、赤外線信号で以てサーバ50と装置70との間で音楽データの転送が行われる。
【0074】
サーバ50から装置70に転送され供給された音楽データは、インターフェイスドライバ101からバス130を介して、この携帯記録再生装置70の音楽データ記録媒体であるHDD106に供給され、HDD106のハードディスクに記録される。
【0075】
なお、この携帯記録再生装置70の音楽データ記録媒体としては、HDD106に限らず、例えばフラッシュメモリを用いることもできる。音楽データの再生速度に追従できるものであれば、音楽データの記録媒体として、例えば光磁気ディスクといった他の記録媒体を用いることもできる。装置70の音楽データ記録媒体としては、例えば200MByte程度の記憶容量のものを用いることによって、数10曲が記録可能である。装置70のHDD106のディスクには、サーバ50から送信されてきた音楽データと当該音楽データの付加情報も記録される。
【0076】
この例では、転送されHDD106に記録される音楽データは、既にミュージックサーバ50において圧縮符号化されが圧縮音楽データである。この携帯記録再生装置70では、この例に限らず、圧縮符号化されていない音楽データを供給され、HDD106のハードディスクに記録することもできる。例えば、ミュージックサーバ50のCD-ROMドライブ9に装着されたCD55から再生され読み出された音楽データを、インターフェイスドライバ101を介して、直接携帯記録再生装置70に供給する。但し、直接装置70に供給する場合には、記録可能な音楽データの数が大幅に制限されることはいうまでもない。
【0077】
HDD106のハードディスクに音楽データが記録される前処理として、供給された音楽データは、バス130に接続されるオーディオ用のDRAM107に対して一時的に記憶される。DRAM107から読み出された音楽データがバス130を介して圧縮エンコーダ108に供給される。圧縮エンコーダ108は、ミュージックサーバ50における圧縮エンコーダ12と同等のエンコードアルゴリズムによって音楽データの圧縮符号化処理を行う。圧縮エンコーダ108で圧縮符号化された圧縮音楽データは、DRAM107に供給され、再びDRAM107に一時的に記憶される。最終的に、このDRAM107に記憶された圧縮音楽データが読み出され、HDD106のハードディスクに記録される。
【0078】
上述したように、ミュージックサーバ50においてHDD10に蓄積されている圧縮音楽データが移動を指示されてこの携帯記録再生装置70に送信、転送されたときには、HDD10の圧縮音楽データは、HDD10上にデータとして存在するがHDD10から読み出して再生することのできない状態とされる。装置70に移動された圧縮音楽データは、再び移動元の記録媒体、すなわち、サーバ50のHDD10に戻されることで、移動元、すなわち、サーバ50で再生することができる。このとき、移動先の記録媒体としての装置70のHDD106のハードディスクからは、サーバ50に戻された圧縮音楽データが削除される。
【0079】
この例では、端子109に接続されたマイクロホンからアンプ110を介して入力される音声信号や、ライン入力端111から入力される音声信号がA/Dコンバータ112を介して圧縮エンコーダ108に供給される。圧縮エンコーダ108でA/Dコンバータ112から供給された音声信号に圧縮符号化処理を施してHDD106に記録することができる。さらに、光ディジタル信号が光ディジタル入力端113からIEC958エンコーダ114を介して圧縮エンコーダ108に供給される。光ディジタル信号として供給された音声信号をエンコーダ108で圧縮符号化処理を施してHDD106のハードディスクに記録することができる。装置70が圧縮された音楽データを再生するのみの再生専用の携帯再生装置であれば、上述したA/Dコンバータ112、エンコーダ108などを全て省略することもできる。
【0080】
HDD106から圧縮音楽データが再生のために読み出され、バス130を介して圧縮デコーダ115に供給される。圧縮デコーダ115で、供給された圧縮音楽データに伸長処理を施されて圧縮符号化を解かれた音楽データは、D/Aコンバータ116およびアンプ117を介して端子118に導出される。端子118には、例えばヘッドホン72が接続される。ユーザは、このヘッドホン72を装着することによって、再生された音楽を聴くことができる。なお、図5では省略されているが、D/Aコンバータ116からアンプ117を介して端子118に到る信号経路は、L-チャンネル、R-チャンネルのステレオ出力に対応して2系統設けられる。同様に、端子118も、L-チャンネル、R-チャンネルのステレオに対応して2つ設けられている。
【0081】
LCD120がLCD駆動回路119を介してバス130に接続される。CPU105からバス130を介してLCD駆動回路119に対して描画制御信号が供給され、LCD120が供給された描画制御信号に基づいて駆動されてLCD120に所定の表示がなされる。LCD120には、携帯記録再生装置70の操作メニューやHDD106に記憶された音楽データのタイトルリストなどが表示される。LCD120に、例えばHDD106に記憶されている音楽データから選択され再生される音楽データに対応するフォルダやジャケットイメージをHDD106に記憶されている付加情報に基づいて表示させるようにしてもよい。
【0082】
このLCD120の表示に基づき、ユーザが入力操作部102のポインティングデバイスを操作することで、HD106に記憶されている圧縮音楽データのうちの一つの圧縮音楽データが選択され、再生される。選択された圧縮音楽データの消去や複製ならびに移動の制御も、LC120の表示に基づき行うことが可能である。例えば、LCD120の表示に従い、ユーザが入力操作部102のタッチパネルを触れることで、携帯記録再生装置70の操作入力を行うことができる。このように、LCD120をインタフェースとして、HDD106に記録された圧縮音楽データがユーザにより管理ならびに記録、再生などが制御される。
【0083】
なお、図5では省略されているが、この携帯記録再生装置70は、バッテリで駆動される。そのため、装置70は、一般的な2次電池や乾電池を電源供給源とする電源部が設けられると共に、充電部が設けられる。充電部は、ミュージックサーバ50と携帯記録再生装置70とが接続線あるいは装着部によって直接的に接続される場合、音楽データの転送と共に、ミュージックサーバ50から電力が供給され装置70の2次電池の充電が行われる。勿論、外部の充電電源によって装置70の2次電池の充電をするようにもできる。なお、電源の供給源としては、乾電池による電源および2次電池を用いる充電電源の何方か一方だけを用いるまたは設けるようにしてもよい。
【0084】
図6は、上述の携帯記録再生装置70の他の例を示す。なお、この図6において、上述の図5と共通する部位に対しては同一の番号を付し、詳細な説明を省略する。図6に示される携帯記録再生装置170は、上述の図5の構成に対して、HDD(あるいはフラッシュメモリ)106aとバス130との間にスイッチ回路200が挿入される。スイッチ回路200の一方の選択端200aがバス130と接続され、他方の選択端200bがインターフェイス35と接続される。スイッチ回路200によって、HDD106aがバス130と分離される。
【0085】
ミュージックサーバ50からの圧縮音楽データ転送の際は、スイッチ回路200において選択端200bに切り替えまたは選択端200bが選択される。インターフェイス34および35を介して、HDD106aとミュージックサーバ50のバス40とが直接的に接続される。HDD106aは、サーバ50のCPU8から見ると、恰もミュージックサーバ50の記録媒体であるかのように見える。ミュージックサーバ50のCPU8によって、HDD106aの直接的な制御が可能とされる。ミュージックサーバ50および携帯記録再生装置70との間での、圧縮音楽データの移動や複写などを容易に行える。
【0086】
次に、上述のように構成されたシステムの動作について説明する。先ず、ミュージックサーバ50単独で実行される機能について説明する。図7は、CD-ROMドライブ9に装着されたCD55の音楽データを、ミュージックサーバ50のHDD10のディスクに記録する際の処理の一例のフローチャートである。
【0087】
最初のステップS10では、ユーザによる、CD55の音楽データのHDD10への記録要求が待たれる。例えばユーザによって入力操作部1を用いて記録要求が入力されると、処理はステップS11へ移行する。ステップS11では、ユーザによって要求された記録が「高速記録」か「1倍速での記録」かが判断される。例えば、上述のステップS10で記録要求が出される際に、ユーザによって、記録の方法、すなわち、記録を高速で行うか1倍速で行うかが共に指定される。ここでいう「1倍速の記録」とは、CD55を規定されている標準速度で読み出してHDD10のディスクに記録する動作を指し、「高速記録」とは、CD55で規定されている標準速度の2倍以上の速度で読み出してHDD10のディスクに記録する動作をいう。
【0088】
若し、ステップS11で、「高速記録」を行うことが指定された場合、処理はステップS12に移行し、サーバ50、60の課金システムが起動される。サーバ50、60の課金システムによる処理は、後述する。サーバ50の課金システムによる課金処理が行われ、インターネットサーバ60他の装置から高速記録が許可されると、処理はステップS13に移行し、圧縮エンコーダ12において高速圧縮処理が起動され、処理はステップS15へ移行する。
【0089】
一方、ステップS11で1倍速で記録を行うことが指定された場合、処理はステップS14へ移行し、圧縮エンコーダ12で、低速圧縮処理が起動される。処理はステップS15へ移行する。
【0090】
ステップS15では、CPU8の制御に基づき、所定の速度で以てCD-ROMドライブ9が駆動され、CD-ROMドライブ9に装填されたCD55に記録された音楽データが読み出される。読み出された音楽データは、圧縮エンコーダ12で圧縮符号化され、HDD10のディスクに転送され記録される。
【0091】
ステップS16で、HDD10へのCD55から読み出された圧縮音楽データの転送が終了したとされたら、次のステップS17でCD-ROMドライブ9からHDD10へのデータの転送が禁止とされ、さらに次のステップS18で圧縮エンコーダ12の圧縮処理が停止される。
【0092】
図8は、上述の図7のフローチャートのステップS12における課金システムの課金処理の一例を示すフローチャートである。課金処理は、ミュージックサーバ50とインターネットサーバ60との間でデータ通信が行われることによってなされる。図8Aは、ミュージックサーバ50での課金処理システムでの課金処理を示し、図8Bは、インターネットサーバ60での課金処理システムの課金処理を示す。
【0093】
課金処理が開始されると、先ず、図8AのステップS20で、ミュージックサーバ50とインターネットサーバ60との間で、所定のプロトコルで以て通信が開始される。ステップS21で、サーバ50とサーバ60との接続が確立されサーバ50とサーバ60との間で通信可能なことが確認されると、処理はステップS22に移行する。
【0094】
ステップS22では、CD-ROMドライブ9に装填されHDD10に転送し記録するCD55のTOC情報がミュージックサーバ50からインターネットサーバ60に対して送出される。CD55のTOC情報と共に、高速記録を行う旨を示す高速記録情報がミュージックサーバ50からインターネットサーバ60に送出される。
【0095】
一方、図8Bにおいて、インターネットサーバ60では、ミュージックサーバ50からの高速記録情報ならびにTOC情報の供給または送信されてくるのが待たれる(ステップS30)。サーバ60でこれらの高速記録情報、TOC情報が受信されたら、ステップS31で、送信されてきたTOC情報に基づいてサーバ60内のデータベース若しくは外部のデータベースを用いて、送信されてきたTOC情報の検索が行われる。TOC情報に対応する情報を検索することによりCD55が特定される。
【0096】
次のステップS32で課金処理がなされる。高速記録が行われた曲数などの情報に基づいて課金する金額が算出されると共に、課金は、例えば、予め登録されたユーザのクレジットカード番号に基づき、ユーザによって指定された銀行の口座から引き落とされることで行うことができる。課金方法は、これに限らず、例えば、ミュージックサーバ50にプリペイドカードを読み取る機能を設けておき、設定された課金額がミュージックサーバ50に対して送出され、ユーザがプリペイドカードから課金された金額が減額されることによって課金額を支払うという方法も考えられる。また、TOC情報に基づき、CD55の内容によって課金額を変えたり、CD55から読み出された音楽データのHDD10のディスクへの記録を禁止することもできる。
【0097】
ステップS33で、課金情報がミュージックサーバ50に対して送出される。そして、図8Aにおいて、ミュージックサーバ50側で、送信されてきた課金情報の内容が確認がなされる(ステップS23)。インターネットサーバ60側でも、ミュージックサーバ50で課金情報が受信されたかどうかが確認される(ステップS34)。例えば、ミュージックサーバ50側で受信された課金情報にエラーが無く、正しく受信されたことが確認されたときに、ミュージックサーバ50からサーバ60に確認済みを表すデータを送信することによって行われる。
【0098】
図8Aに戻り、ステップS23でミュージックサーバ50側で受信した課金情報が確認されると、処理はステップS24に移行し、受信された課金情報などが表示部53に表示される。ステップS25で、CD-ROMドライブ9によってCD55から高速で音楽データが読み出され、圧縮エンコーダ12で高速圧縮速度で圧縮処理が行われ、圧縮エンコーダ12からの圧縮音楽データがHDD10に供給され、HDD10のディスクに記録される。このステップS25は、上述の図7におけるステップS15に対応する。
【0099】
ところで、この実施の一形態では、ミュージックサーバ50と携帯記録再生装置70との間で、連携動作が可能とされる。例えば、ミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70に対して音楽データを移動する際には、サーバ50と装置70の間での連携動作がなされる。図9は、この移動の一例のフローチャートを示す。
【0100】
先ず、最初のステップS40で、ミュージックサーバ50と携帯記録再生装置70とが、インターフェイス34および35で接続されているかどうかが判断される。サーバ50と装置70との接続の検知は、例えばインターフェイス34および35との間で所定の信号のやり取りを行うことでなされる。サーバ50と装置70との接続の検知は、これに限らず、ミュージックサーバ50および携帯記録再生装置70とを接続する部分に、スイッチ機構を設け、機械的な検出機構を用いてサーバ50と装置70との接続の検知を行うこともできる。
【0101】
サーバ50と装置70との接続がステップS40で確認されると、次のステップS41で、HDD10に記録され蓄積されている音楽データの、携帯記録再生装置70への移動が要求されているかどうかが判断される。例えば、表示部53に対してHDD10に蓄積されている圧縮音楽データが曲名をはじめとする情報のリスト表示され、ユーザによって、入力操作部1の所定のポインティングデバイスにより、表示部53に表示されているリスト表示から所定の圧縮音楽データが選択される。さらに、入力操作部1からユーザにより選択された圧縮音楽データに対して、携帯記録再生装置70への移動の指示が入力される。
【0102】
入力操作部1を用いる移動の指示の入力方法は、様々に考えられる。例えば、表示部53に移動を指示するボタンが表示され、このボタンを入力操作部1のポインティングデバイスを用いて指定することで行うことができる。例えば、圧縮音楽データ毎にアイコンを表示部53に表示し、表示部53に表示されているアイコンを、やはり表示部53に表示されている移動先の携帯記録再生装置70を示すアイコン上へと移動する、所謂ドラッグ&ドロップによって行うことも可能である。勿論、入力操作部1に設けられた操作スイッチの操作により移動の指示を行ってもよい。
【0103】
ステップS41で圧縮音楽データの移動要求があるとされたら、ステップS42で、サーバ50側の例えばCPU8によって移動が指定された圧縮音楽データのファイルサイズ、すなわちデータ量が調べられる。次のステップS43で、例えば携帯記録再生装置70のCPU105によってHDD106の空き容量、すなわち、記録可能な記憶容量が調べられる。このHDD106の空き容量と、ステップS42で調べられた移動が指定された圧縮音楽データのファイルサイズとが例えばサーバ50のCPU8で比較される。ステップS42での比較結果に基づき、CPU8で移動が指定された圧縮音楽データがこのHDD106に記録可能であるかどうかが判断される。若し、HDD106への記録が可能であるとされれば、処理はステップS45に移行し、サーバ50から装置70に向けて移動が指定された圧縮音楽データの転送が開始される。
【0104】
一方、ステップS43で、携帯記録再生装置70のHDD106に空き容量が不足していると判断されれば、処理はステップS44に移行する。ステップS44では、移動が指定された圧縮音楽データのHDD106への記録が可能なように、装置70のCPU105によって、HDD106に既に記録されている圧縮音楽データが自動的または後述する手順、手法に基づいて削除され、処理はステップS45に移行する。
【0105】
ステップS44での圧縮音楽データの削除は、HDD106に既に記録されている圧縮音楽データの、所定のパラメータに基づき、CPU105の制御のもとに自動的に行われる。例えば、携帯記録再生装置70において、HDD106に記録されている圧縮音楽データ毎に再生回数をカウントしておき、再生回数の少ないものから順にHDD106から削除することが考えられる。また、HDD106に記録された日付の古い順に、HDD106に記録されている圧縮音楽データを削除するようにもできる。
【0106】
ステップS44でHD106から圧縮音楽データを自動的に削除する際に、ユーザにとって重要な圧縮音楽データがHD106から削除されてしまうこともあり得る。これを防止するために、ミュージックサーバ50の表示部53や携帯記録再生装置70のLCD120に、HD106から自動的に圧縮音楽データが削除される動作状態になっていること、削除されるデータのリストを表示するなどの警告表示を行い、ユーザの確認を得てからHD106から圧縮音楽データを削除するようにもできる。ミュージックサーバ50の表示部53や携帯記録再生装置70のLCD120に対して、HDD106に既に記録されている圧縮音楽データのリストを表示させ、削除する圧縮音楽データをユーザ自身が選択するという方法もとれる。
【0107】
上述のステップS43およびステップS44の処理により、HD10に記憶されている圧縮音楽データのうち移動が指定された圧縮音楽データの、HDD106への記録が可能な状態にされると、ステップS45で、ミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70への圧縮音楽データの送信、すなわち転送が開始される。すなわち、HDD10から読み出された圧縮音楽データは、バス40ならびにインターフェイス34を介して携帯記録再生装置70に供給される。携帯記録再生装置70において、インターフェイス34を介して供給された圧縮音楽データがインターフェイス35を介してHDD106に記録される。
【0108】
転送された圧縮音楽データは、ミュージックサーバ50側のHDD10にも装置70への転送前と同様に存在している。この実施の一形態では、装置70への転送済み、すなわち装置70に移動され、HDD10に存在する、該当する圧縮音楽データの再生が禁止とされる(ステップS46)。例えば、装置70への移動が完了した時点でHD10の圧縮音楽データに対して再生禁止を示す再生禁止フラグが立てられる。この再生禁止フラグにより、サーバ50のCPU8によって装置70に移動された圧縮音楽データの再生が禁止されると共に、HDD10に記憶されている圧縮音楽データがミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70へと、仮想的に音楽データが移されたことになる。したがって、複数の圧縮音楽データのうちサーバ50または装置70で再生できる音楽データは、常に一つしか存在しないように管理され、不正な音楽データの複製が防止される。
【0109】
次のステップS47では、次の圧縮音楽データの装置70への移動要求があるかどうかが判断される。若し、さらに他の圧縮音楽データの移動を行いたい場合には、処理はステップS42に戻される。これ以上の音楽データの移動要求が無い場合には、一連の音楽データの移動の処理が終了される。
【0110】
なお、上述では、図9のフローチャートのステップS42?ステップS46でHDD10に記憶されている複数の圧縮音楽データのうちの1つの圧縮音楽データを、サーバ50から装置70へ移動するように説明されているが、これに限定されず、複数の圧縮音楽データをまとめてサーバ50から装置70へ移動するようにもできる。
【0111】
上述した実施の一形態では、ステップS46の処理で、移動元であるミュージックサーバ50のHDD10において、移動された圧縮音楽データは、再生禁止とされるだけで、圧縮音楽データ自身は存在はしているように説明したが、これは例に限定されず、移動された圧縮音楽データをHDD10から削除、すなわちデータ自身を消去するようにしてもよい。
【0112】
上述した実施の一形態では、圧縮音楽データをミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70へ移動する例について説明したが、逆方向への移動、すなわち、携帯記録再生装置70のHDD106に記録されている圧縮音楽データを、ミュージックサーバ50のHDD10へと移動させることも、図9に示したフローチャートと同様の処理に従って実行が可能である。
【0113】
このとき、ミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70へ移動した圧縮音楽データを、再び携帯記録再生装置70からミュージックサーバ50へ移動することによって、ミュージックサーバ50において、HDD10に記憶されている複数の圧縮音楽データのうち、装置70から移動されてきた圧縮音楽データの再生禁止フラグが解除される。すなわち、再生禁止フラグが解除されることによって、移動元となっている圧縮音楽データは、再びミュージックサーバ50において再生することができるようになる。この際、装置70のHDD106に記憶されていた、移動された圧縮音楽データは、データ自身をHDD106から消去するか、またはHDD106の管理テーブル上から移動された圧縮音楽データの管理データを削除される。
【0114】
この実施の一形態では、ユーザは、ミュージックサーバ50のHDD10に記録されている音楽データを適宜に選択したリストであるプログラムリストを作成することができる。ミュージックサーバ50において、プログラムリストの作成および編集を行う編集画面が表示部53に表示され、ユーザは、この編集画面を用いて既存のプログラムリストの編集や、新規のプログラムリストの作成を行うことができる。そして、ユーザは、このプログラムリストを用いて、記録された音楽データの管理を行うことができる。作成されたプログラムリストは、ミュージックサーバ50内の、所定の記憶手段、例えばHDD10に記憶される。ミュージックサーバ50は、プログラムリストを複数、持つことができる。
【0115】
例えばユーザは、プログラムリストによって、ミュージックサーバ50のHDD10に多数蓄積されている音楽データを、好みに応じて、例えばCDアルバムのようにまとめて再生し、楽しむことができる。さらに、このプログラムリストを用いて、ミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70へ、複数の音楽データを一括して移動させることができる。
【0116】
この発明では、複数の音楽データを一括して移動させる際に用いられるプログラムリストを編集するための、専用的な編集手段を設ける。以下、この音楽データの一括移動のプログラムリストおよびプログラムリストの作成ならびに編集について説明する。
【0117】
なお、以下では、ミュージックサーバ50のHDD10に蓄積されている音楽データのリストを蓄積リストと称し、ミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70に転送する音楽データのリストを転送リストと称する。これら蓄積リストおよび転送リストは、共に上述のプログラムリストの一種である。
【0118】
図10は、転送リストの一例の編集画面を示し、転送リストおよび蓄積リストについて例示する。図10に示されるように、表示部53に転送リスト編集画面310が表示される。編集画面310に、リスト領域300とリスト領域301とがウィンドウ的に表示される。リスト領域300には、蓄積リストが表示され、ミュージックサーバ50に蓄積される音楽データがリスト表示される。リスト領域301には、編集対象である転送リストが表示され、ミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70に移動させようとする音楽データがリスト表示される。このとき、音楽データの表示は、音楽データに対応するタイトル情報を表示するようにすると、ユーザにとって認識が容易である。
【0119】
互いに逆方向を向いた三角形のボタン302および303は、リスト領域301に表示される転送リストの編集を行うためのボタンである。ボタン302は、リスト領域300に表示された蓄積リストのうち、選択された音楽データをリスト領域301の転送リストに加えるためのボタンである。ボタン303は、リスト領域301に表示された転送リストのうち、選択された音楽データを転送リストから削除するためのボタンである。
【0120】
なお、ミュージックサーバ50は、複数の異なるプログラムリストを持つことができる。転送リストが複数存在する場合には、例えば、図10に一例が示されるように、リスト領域301の上部にタブ304A、304Bおよび304Cが表示され、これらタブ304A、304Bおよび304Cを選択して指定することで、リスト領域301内に表示させる転送リストを切り替えることができる。図示は省略するが、この場合、リスト領域301内の所定位置に、後述するIDを表示するとよい。
【0121】
編集画面310における各種操作は、入力操作部1(図2参照)で行われる。表示部53には、入力操作部1の所定の操作に応じた表示がなされる。ユーザは、表示部53の表示を見ながら、入力操作部1に設けられた、例えばジョグダイアルやプッシュ式の操作キー、各種スイッチ等を用い、編集画面310上の所定位置の指定や、コマンド入力を行う。この入力操作部1に対してなされた各種操作に応じた信号がバス40を介してCPU8に供給される。
【0122】
なお、上述の図1では、入力操作部1は、ミュージックサーバ本体51に直接的に設けられるように説明しているが、これはこの例に限定されない。例えば、図11に一例が示されるように、サーバ本体51と有線で接続される、外部入力操作部1’を設けることもできる。外部入力操作部1’は、サーバ本体51のバス40に対して、直接的あるいは所定のインターフェイスを介して間接的に接続される。外部入力操作部1’には、編集画面310による転送リスト編集用の各種操作子や、ミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70への、転送リストに基づく音楽データの転送を指示する転送ボタンなどが設けられる。
【0123】
また、図11の例では、サーバ本体51に、携帯記録再生装置70を装着するための装着部311が設けられている。装着部311には、インターフェイス34が設けられている。装着部311に携帯記録再生装置70を装着することで、インターフェイス34と携帯記録再生装置70のインターフェイス35とが電気的に接続され、携帯記録再生装置70とミュージックサーバ50との間での通信が可能とされる。これにより、ミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70に対する音楽データの転送ができるようになる。
【0124】
図12は、プログラムリストの一例の管理方法を概念的に示す。プログラムリストは、プログラムファイルに格納される。プログラムファイルは、例えばミュージックサーバ50のHDD10の所定領域に格納され、ミュージックサーバ50が持つあらゆるプログラムリストが格納される。プログラムファイルは、概念的には、図12Aに示されるような構造を有しており、IDによってプログラムリストが互いに識別される。
【0125】
一方、携帯記録再生装置70も各々固有のIDを有しており、携帯記録再生装置70それぞれの個体を識別可能となっている。このIDは、図5の例では、例えばROM104に予め記憶される。ミュージックサーバ50に格納されるプログラムリストのIDと、携帯記録再生装置70のIDとを関連付けることで、特定の携帯記録再生装置70にのみ適用できるプログラムリストを作成することができる。例えば、プログラムリストのIDには、対応する携帯記録再生装置70が有するIDと同一のIDが用いられる。
【0126】
図12の例では、ある携帯記録再生装置70に対応するプログラムリストに、ID=300が割り振られている。すなわち、このID=300で特定されるプログラムリストに基づく音楽データの移動は、対応するIDを有する携帯記録再生装置70に対してのみ、行われる。
【0127】
異なるID(例えばID=301)を用いることで、異なるIDを有する携帯記録再生装置70に対応するプログラムリストを定義することができる。ミュージックサーバ50は、IDによって識別することで、複数の携帯記録再生装置70に対応するプログラムリストをそれぞれ持つことができる。
【0128】
また、プログラムリストのIDによって、そのプログラムリストの種類を識別するようにもできる。
【0129】
上述した編集画面310でプログラムリストを編集する際は、IDによって編集対象となるプログラムリストが指定され、指定されたプログラムリストがプログラムファイルから読み出される。読み出されたプログラムリストは、IDと共に、例えばRAM5の所定領域に格納される(図12B)。CPU8は、RAM5に格納されたプログラムリストにより、編集画面310のリスト領域301への転送リストの表示制御を行う。ユーザは、この編集画面310の表示に基づいて転送リストの編集、例えば、転送リストへの音楽データの追加、あるいは、転送リストからの音楽データの削除などを行う。RAM5に格納されたプログラムリストは、編集結果に応じて更新される。
【0130】
実際の、ミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70に対する音楽データの転送は、編集されたプログラムリストを用いて行われる。したがって、音楽データの転送に用いられるプログラムリストの編集作業は、ミュージックサーバ50に対して携帯記録再生装置70が装着あるいは接続されているか否かに関わらず、実行することができる。
【0131】
図13は、転送リストの編集および編集された転送リストに基づく音楽データの転送の処理の一例のフローチャートである。先ず、最初のステップS50で、転送リストの編集が開始される。例えば、入力操作部1’には、ミュージックサーバ50に対して転送リストの編集を指示するリスト編集ボタンが設けられる。ユーザによってこのリスト編集ボタンが押下されることで、HDD10内に記録された、リスト管理部分が検索される。
【0132】
例えば、リスト管理部分は、プログラムファイルの先頭の所定領域に設けられ、プログラムリストに関する情報が記録される。CPU8によって、リスト管理部分に書かれた情報が読み込まれ、予め決められたHDD10内の転送リストデータのアドレスが取得される。そして、取得されたアドレスに書かれた転送リストがCPU8によって取り出され、取り出された転送リストに基づく表示データが生成される。表示データは、CPU8からLCDドライバ25を介してLCD26に供給され、表示部53への転送リストの表示が行われる。
【0133】
このようにして、上述の図10に示した編集画面310が表示部53に表示され、転送リストの編集が行える状態となる。この指示の際に、音楽データの転送先となる携帯記録再生装置70のIDが入力される。これは、例えば、編集画面310(図10参照)のタブ304A?304Cから所望のものを選択して指定することでなされる。ここでは、ID=300が入力されたものとする。
【0134】
次のステップS51で、HDD10に格納されているプログラムファイルから、ID=300であるプログラムリストが検索される。検索の結果(ステップS52)、若し、ID=300であるプログラムリストが存在しなければ、処理はステップS53に移行し、ID=300である、新規のプログラムリストが例えばHDD10のプログラムファイル内に作成される。新規プログラムリストが作成されれば、処理はステップS54に移行する。一方、ID=300であるプログラムリストが存在する場合には、処理はそのままステップS54に移行する。
【0135】
ステップS54で、ID=300であるプログラムリストがオープンされる。すなわち、上述の図12を参照し、HDD10上のプログラムファイル内で、ID=300であるプログラムリストが読み出される。読み出されたプログラムリストは、RAM5に格納され、CPU8に読み込まれる。プログラムリストがCPU8に読み込まれると、次のステップS55で、CPU8の制御により表示部53に対して、図10に示される編集画面310が表示される。編集画面310が表示されることで、ユーザは、転送リストの編集ができるようになる。
【0136】
編集画面310において、リスト領域301には、上述のステップS54でオープンされたプログラムリストが表示される。プログラムリストが新規に作成されたものである場合のように、プログラムリストに含まれるデータが無いときは、リスト領域301(転送リスト)は、空欄とされる。一方、リスト領域300には、HDD10に蓄積されている音楽データが一覧で表示される(蓄積リスト)。なお、これに限らず、HDD10に蓄積されている全音楽データに対して所定の条件に基づき検索を行い、検索結果により絞り込まれたリストを表示するようにしてもよい。
【0137】
ユーザは、上述したように、ボタン302および303を適宜に用いて、リスト領域300とリスト領域301との間で音楽データのやり取りを行い、転送リストへの音楽データの追加および転送リストからの音楽データの削除を行う。
【0138】
ユーザによる転送リストの編集作業が終了すると、処理はステップS56に移行し、ミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70への、転送リストに基づく音楽データの転送が指示される。例えば、入力操作部1’には、ミュージックサーバ50に対して音楽データの転送を指示する転送ボタンが設けられる。ユーザによってこの転送ボタンが押下され、音楽データの転送が指示される。
【0139】
次のステップS57では、ミュージックサーバ50に対して携帯記録再生装置70が実際に装着されているかどうかが判断される。若し、装着されていないならば、ステップS58でその旨通知する警告が出され、処理は再びステップS57に戻され、携帯記録再生装置70の装着が待機される。一方、ステップS57で、ミュージックサーバ50に対する携帯記録再生装置70の装着が確認されたら、処理はステップS59に移行する。
【0140】
なお、ミュージックサーバ50に携帯記録再生装置70が装着されているかどうかを判断するには、様々な方法が考えられる。その一例の方法を説明する。携帯記録再生装置70は、ミュージックサーバ50に装着されたことを、ハードウェア的に検出する、例えばマイクロスイッチといった検出手段を有する。携帯記録再生装置70がミュージックサーバ50に装着されると、この検出手段によってその旨検出され、携帯記録再生装置70において、インターフェイス35の所定のピン、例えば3番ピンが’H’状態とされる。
【0141】
ミュージックサーバ50側では、インターフェイス34の対応するピンがCPU8の割り込み端子に接続されている。インターフェイス34の3番ピンの状態が’H’とされたら、CPU8に対して割り込みが発生される。CPU8は、この割り込みにより、所定のレジスタの値を’H’状態にする。上述のステップS57では、CPU8により上述の所定のレジスタの値が検出され、その値が’H’であれば、携帯記録再生装置70が所定に装着されていると判断する。
【0142】
図13のフローチャートに戻り、ステップS57で携帯記録再生装置70がミュージックサーバ50に装着されていると判断されれば、処理はステップS59に移行する。ステップS59では、装着された携帯記録再生装置70のIDのチェックがなされ、IDが上述のステップS50で入力した値(ID=300)であるかどうかが判断される。IDのチェックは、例えば、ミュージックサーバ50のCPU8によって、インターフェイス34および35を介して携帯記録再生装置70のROM104に記憶されているIDを読み出すことでなされる。
【0143】
若し、装着された携帯記録再生装置70のIDが、上述のステップS50で入力されたIDと異なれば、処理はステップS58に移行し、その旨通知する警告が出される。一方、装着された携帯記録再生装置70のIDがステップS50で入力されたIDと一致すれば、処理はステップS60に移行する。
【0144】
ステップS60では、上述のステップS55で編集された転送リストに基づき、ミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70へ音楽データが移動される。このとき、ミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70に、移動された音楽データが一覧された転送リストも共に転送するようにできる。
【0145】
このように、この発明においては、携帯記録再生装置70毎に固有の転送リストが作成される。携帯記録再生装置70への、音楽データの一括的な転送は、この携帯記録再生装置70に固有の転送リストを用いてなされる。また、転送リストは、ミュージックサーバ50側で保持され、携帯記録再生装置70のミュージックサーバ50への装着が検出された後に、転送リストによる音楽データの転送が行われる。そのため、ミュージックサーバ50に携帯記録再生装置70が装着されていなくても、転送リストの編集を行うことができる。
【0146】
ここで、携帯記録再生装置70のHDD106に、以前ミュージックサーバ50から移動された音楽データが未だ記憶されている場合について考える。上述したように、この実施の一形態では、ミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70に移動された音楽データは、その音楽データが携帯記録再生装置70からミュージックサーバ50に対して再び移動され戻されないと、ミュージックサーバ50側で再生不可の状態とされている。
【0147】
このとき、例えば携帯記録再生装置70のHDD106に記憶されている音楽データを、ミュージックサーバ50から転送された音楽データで上書きされてしまったり、転送された音楽データを携帯記録再生装置70に記憶する際に、以前の音楽データを消去してしまったりすると、元々ミュージックサーバ50から転送されたその音楽データがミュージックサーバ50上で再生できなくなってしまう。
【0148】
そこで、ミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70への、転送リストを用いての音楽データの転送の際に、携帯記録再生装置70に記憶されている音楽データのリストをミュージックサーバ50側で取得し、このリストと転送リストとを比較するようにする。そして、携帯記録再生装置70側のリストにある音楽データの中で、転送リストにある音楽データと異なるデータがあれば、そのデータがミュージックサーバ50に対して既に戻されているかどうかを調べる。そのデータがミュージックサーバ50に戻されていなければ、ミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70に対して、当該データを携帯記録再生装置70のHDD106からミュージックサーバ50のHDD10に戻すように、命令が出される。
【0149】
なお、携帯記録再生装置70側のリストと、転送リストとで共通する音楽データがあれば、そのデータの転送を省略することができ、転送処理に要する時間を短縮できる。
【0150】
携帯記録再生装置70側のリストは、例えば、ミュージックサーバ50から携帯記録再生装置70のCPU105に対してインターフェイス34および35を介してリスト取得の命令を与えて得るようにできる。CPU105は、この命令に基づきHDD106内の音楽データのリストを作成し、作成されたリストを、インターフェイス35および34を介してミュージックサーバ50に供給する。また、これに限らず、上述の転送リスト作成の際に、前回の転送リストを保存しておき、作成された転送リストと前回の転送リストとを比較するようにしてもよい。
【0151】
なお、上述では、ミュージックサーバ50からの音楽データの転送先を、携帯記録再生装置70としたが、これはこの例に限定されない。例えば、音楽データの転送先は、直径が略64mmの光磁気ディスクまたは光ディスクとしてもよい。例えば、ミュージックサーバ50に、この直径が略64mmの光磁気ディスクまたは光ディスクに記録および/または再生が可能なドライブ装置を設ける。これによれば、直径が略64mmの光磁気ディスクまたは光ディスクがドライブ装置に装着されていなくても、前もって転送する音楽データを選択しておくことができる。直径が略64mmの光磁気ディスクまたは光ディスクが転送先の場合には、上述のIDのチェックを省略することもできる。
【0152】
また、上述では、圧縮符号化方式としてATRACを用いて、HDD10やHDD106(HDD106a)に記録される音楽データを圧縮符号化すると説明したが、これはこの例に限定されない。例えば、MP3と称される、MPEG Audio Layer III(Moving Picture Experts Group Audio Layer III)といった圧縮符号化方式も、この発明に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0153】
【図1】この発明によるミュージックサーバおよびミュージックサーバを用いたシステムを概略的に示す略線図である。
【図2】ミュージックサーバの構成の一例を示すブロック図である。
【図3】CD-ROMドライブで読み出された音楽データがハードディスクドライブに記録されるまでの信号フローを概略的に示す図である。
【図4】ハードディスクドライブから読み出された圧縮音楽データが再生処理されて端子に導出されるまでの信号フローを概略的に示す図である。
【図5】携帯記録再生装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図6】携帯記録再生装置の他の例を示すブロック図である。
【図7】ミュージックサーバにおける、CDの音楽データをハードディスクドライブに記録する際の処理の一例のフローチャートである。
【図8】CDの音楽データをハードディスクドライブに高速記録する際の課金処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】この発明に係る音楽データの移動の処理の一例のフローチャートである。
【図10】転送リストの一例の編集画面を示す略線図である。
【図11】ミュージックサーバの外観の他の例を示す略線図である。
【図12】プログラムリストの一例の管理方法を概念的に示す略線図である。
【図13】転送リストの編集および編集された転送リストに基づく音楽データの転送の処理の一例のフローチャートである。
【符号の説明】
【0154】
1 入力操作部
8 CPU
9 CD-ROMドライブ
10 ハードディスクドライブ
11 DRAM
12 圧縮エンコーダ
19 通信回線
20 モデム
21 圧縮デコーダ
26 LCD
34,35 インターフェイス
40 バス
50 ミュージックサーバ
55 CD
60 インターネットサーバ
70 携帯記録再生装置
106 ハードディスクドライブあるいはフラッシュRAM
107 DRAM
108 圧縮エンコーダ
115 圧縮デコーダ
120 LCD
130 バス
200 スイッチ回路
300 リスト領域
301 リスト領域
302,303 ボタン
304A,304B,304C タブ
310 転送リスト編集画面
311 装着部
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶装置と再生装置とを備える転送システムにおいて、
前記記憶装置は、
前記再生装置と通信するための通信手段と、
複数のコンテンツデータを記憶媒体に記憶する記憶手段と、
前記記憶媒体に記憶されたコンテンツデータのコンテンツ識別子が登録されるプログラムリストを編集し、複数の前記プログラムリストそれぞれに、対応する前記再生装置の装置識別情報を関連付ける編集手段と、
前記通信手段に前記再生装置の装置識別情報を受信させ、前記受信した装置識別情報と一致する装置識別情報が対応付けられているプログラムリストを抽出し、前記抽出したプログラムリストに含まれるコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータのうち、前記再生装置に未記憶のコンテンツデータを前記記憶媒体から前記再生装置へ転送させる転送制御を行う制御手段とを備え、
前記再生装置は、
前記記憶装置と通信するための他の通信手段と、
前記他の通信手段を介して受信したコンテンツデータを、他の記憶媒体に記憶する他の記憶手段と、
を備える転送システム。
【請求項2】
前記他の記憶媒体は、前記再生装置に対して着脱可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の転送システム。
【請求項3】
前記制御手段は、再生装置が接続されたと判断したときに、前記転送制御を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の転送システム。
【請求項4】
前記制御手段は、前記他の記憶媒体の残りの記憶可能容量と前記未記憶のコンテンツデータのデータ量とを比較し、前記未記憶のコンテンツデータを前記他の記憶媒体が記憶不可能であるときに、前記転送制御を中断する
ことを特徴とする請求項1に記載の転送システム。
【請求項5】
前記制御手段は、前記転送制御において、前記未記憶のコンテンツデータと共に前記プログラムリストを前記再生装置へ転送させる
ことを特徴とする請求項4に記載の転送システム。
【請求項6】
前記プログラムリストは、前記コンテンツデータに対応するタイトル名、アーティスト名、作曲者、作詞者およびジャケットイメージのうちの少なくとも一つを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の転送システム。
【請求項7】
前記コンテンツデータは、MP3方式あるいはATRAC方式で圧縮されたディジタルデータである
ことを特徴とする請求項1に記載の転送システム。
【請求項8】
前記制御手段は、前記プログラムリストと前記他の記憶媒体に記憶されているコンテンツデータのコンテンツ識別子で構成されるリストとを比較し、前記プログラムリストに含まれておらず前記リストに含まれているコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータを、前記他の記憶媒体から削除させる
ことを特徴とする請求項1に記載の転送システム。
【請求項9】
記憶装置と再生装置との間でコンテンツの転送を行う転送方法において、
複数のコンテンツデータを記憶媒体に記憶する記憶ステップと、
前記記憶媒体に記憶されたコンテンツデータのコンテンツ識別子が登録されるプログラムリストを編集し、複数の前記プログラムリストそれぞれに、対応する前記再生装置の装置識別情報を関連付ける編集ステップと、
再生装置の装置識別情報を受信させ、前記受信した装置識別情報と一致する装置識別情報が対応付けられているプログラムリストを抽出し、前記抽出したプログラムリストに含まれるコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータのうち、他の記憶媒体に未記憶のコンテンツデータを前記記憶媒体から前記再生装置へ転送させる転送制御を行う制御ステップと、
前記転送されたコンテンツデータを前記他の記憶媒体に記憶する他の記憶ステップと、
を備える転送方法。
【請求項10】
前記他の記憶媒体は、前記再生装置に対して着脱可能である
ことを特徴とする請求項9に記載の転送方法。
【請求項11】
前記制御ステップは、再生装置が接続されたと判断したときに、前記転送制御を行う
ことを特徴とする請求項9に記載の転送方法。
【請求項12】
前記制御ステップは、前記他の記憶媒体の残りの記憶可能容量と前記未記憶のコンテンツデータのデータ量とを比較し、前記未記憶のコンテンツデータを前記他の記憶媒体が記憶不可能であるときに、前記転送制御を中断する
ことを特徴とする請求項9に記載の転送方法。
【請求項13】
前記制御ステップは、前記転送制御において、前記未記憶のコンテンツデータと共に前記プログラムリストを前記再生装置へ転送させる
ことを特徴とする請求項12に記載の転送方法。
【請求項14】
前記プログラムリストは、前記コンテンツデータに対応するタイトル名、アーティスト名、作曲者、作詞者およびジャケットイメージのうちの少なくとも一つを含む
ことを特徴とする請求項9に記載の転送方法。
【請求項15】
前記コンテンツデータは、MP3方式あるいはATRAC方式で圧縮されたディジタルデータである
ことを特徴とする請求項9に記載の転送方法。
【請求項16】
前記制御ステップは、前記プログラムリストと前記他の記憶媒体に記憶されているコンテンツデータのコンテンツ識別子で構成されるリストとを比較し、前記プログラムリストに含まれておらず前記リストに含まれているコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータを、前記他の記憶媒体から削除させる
ことを特徴とする請求項9に記載の転送方法。
【請求項17】
再生装置と通信するための通信手段と、
複数のコンテンツデータを記憶媒体に記憶する記憶手段と、
前記記憶媒体に記憶されたコンテンツデータのコンテンツ識別子が登録されるプログラムリストを編集し、複数の前記プログラムリストそれぞれに、対応する前記再生装置の装置識別情報を関連付ける編集手段と、
前記通信手段に前記再生装置の装置識別情報を受信させ、前記受信した装置識別情報と一致する装置識別情報が対応付けられているプログラムリストを抽出し、前記抽出したプログラムリストに含まれるコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータのうち、他の記憶媒体に未記憶のコンテンツデータを前記記憶媒体から前記再生装置へ転送させる転送制御を行う制御手段と
を備える記憶装置。
【請求項18】
前記制御手段は、再生装置が接続されたと判断したときに、前記転送制御を行う
ことを特徴とする請求項17に記載の記憶装置。
【請求項19】
前記制御手段は、前記再生装置の残りの記憶可能容量と前記未記憶のコンテンツデータのデータ量とを比較し、前記未記憶のコンテンツデータを前記再生装置が記憶不可能であるときに、前記転送制御を中断する
ことを特徴とする請求項17に記載の記憶装置。
【請求項20】
前記制御手段は、前記転送制御において、前記未記憶のコンテンツデータと共に前記プログラムリストを前記再生装置へ転送させる
ことを特徴とする請求項19に記載の記憶装置。
【請求項21】
前記プログラムリストは、前記コンテンツデータに対応するタイトル名、アーティスト名、作曲者、作詞者およびジャケットイメージのうちの少なくとも一つを含む
ことを特徴とする請求項17に記載の記憶装置。
【請求項22】
前記コンテンツデータは、MP3方式あるいはATRAC方式で圧縮されたディジタルデータである
ことを特徴とする請求項17に記載の記憶装置。
【請求項23】
前記制御手段は、前記プログラムリストと前記再生装置に記憶されているコンテンツデータのコンテンツ識別子で構成されるリストとを比較し、前記プログラムリストに含まれておらず前記リストに含まれているコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータを、前記再生装置から削除させる
ことを特徴とする請求項17に記載の記憶装置。
【請求項24】
通信手段に再生装置と通信させる通信ステップと、
複数のコンテンツデータを記憶媒体に記憶させる記憶ステップと、
前記記憶媒体に記憶されたコンテンツデータのコンテンツ識別子が登録されるプログラムリストを編集し、複数の前記プログラムリストそれぞれに、対応する前記再生装置の装置識別情報を関連付ける編集ステップと、
再生装置の装置識別情報を受信させ、前記受信した装置識別情報と一致する装置識別情報が対応付けられているプログラムリストを抽出し、前記抽出したプログラムリストに含まれるコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータのうち、他の記憶媒体に未記憶のコンテンツデータを前記記憶媒体から前記再生装置へ転送させる転送制御を行う制御ステップと
を備える転送方法。
【請求項25】
通信手段に再生装置と通信させるための通信ステップと、
複数のコンテンツデータを記憶媒体に記憶する記憶ステップと、
前記記憶媒体に記憶されたコンテンツデータのコンテンツ識別子が登録されるプログラムリストを編集し、複数の前記プログラムリストそれぞれに、対応する前記再生装置の装置識別情報を関連付ける編集ステップと、
再生装置の装置識別情報を受信させ、前記受信した装置識別情報と一致する装置識別情報が対応付けられているプログラムリストを抽出し、前記抽出したプログラムリストに含まれるコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータのうち、他の記憶媒体に未記憶のコンテンツデータを前記記憶媒体から前記再生装置へ転送させる転送制御を行う制御ステップと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項26】
前記制御ステップは、再生装置が接続されたと判断したときに、前記転送制御を行う
ことを特徴とする請求項25に記載のプログラム。
【請求項27】
前記制御ステップは、前記プログラムリストのコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータのうち、前記他の記憶媒体に未記憶のコンテンツデータを、前記再生装置へ転送させる
ことを特徴とする請求項25に記載のプログラム。
【請求項28】
前記制御ステップは、前記再生装置の残りの記憶可能容量と前記未記憶のコンテンツデータのデータ量とを比較し、前記未記憶のコンテンツデータを前記再生装置が記憶不可能であるときに、前記転送制御を中断する
ことを特徴とする請求項27に記載のプログラム。
【請求項29】
前記プログラムリストは、前記コンテンツデータに対応するタイトル名、アーティスト名、作曲者、作詞者およびジャケットイメージのうちの少なくとも一つを含む
ことを特徴とする請求項25に記載のプログラム。
【請求項30】
前記コンテンツデータは、MP3方式あるいはATRAC方式で圧縮されたディジタルデータである
ことを特徴とする請求項25に記載のプログラム。
【請求項31】
前記制御ステップは、前記プログラムリストと前記再生装置に記憶されているコンテンツデータのコンテンツ識別子で構成されるリストとを比較し、前記プログラムリストに含まれておらず前記リストに含まれているコンテンツ識別子に対応するコンテンツデータを、前記再生装置から削除させる
ことを特徴とする請求項25に記載のプログラム。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審決日 2014-05-29 
出願番号 特願2006-56882(P2006-56882)
審決分類 P 1 41・ 852- Y (G11B)
最終処分 成立  
特許庁審判長 酒井 伸芳
特許庁審判官 井上 信一
関谷 隆一
登録日 2008-10-10 
登録番号 特許第4196998号(P4196998)
発明の名称 コンテンツデータ転送システム、転送方法、記憶装置、およびプログラム  
代理人 杉浦 正知  
代理人 杉浦 拓真  
代理人 杉浦 正知  
代理人 杉浦 拓真  

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