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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H04N |
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管理番号 | 1292024 |
審判番号 | 不服2013-13162 |
総通号数 | 179 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2014-11-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2013-07-09 |
確定日 | 2014-09-18 |
事件の表示 | 特願2008- 48262「デジタル放送受信装置」拒絶査定不服審判事件〔平成21年 9月10日出願公開、特開2009-206949〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成20年2月28日の出願であって、平成25年4月2日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成25年7月9日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに同日付で手続補正がなされた。 その後当審において、平成26年2月4日付けで最初の拒絶理由が通知されたが、それに応答して平成26年4月14日付けで手続補正がなされたものである。 第2 本願発明 本願の請求項に係る発明は、平成26年4月14日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるものであり、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という)は下記のとおりである。 記(本願発明) デジタル放送信号を受信する受信部と、 デジタル放送を視聴するために使用するチャンネルリストデータを記録する記録部と、 前記受信部により受信されたデジタル放送波に含まれる当該放送エリアのチャンネルリストデータのみを抽出するチャンネルリストデータ抽出部と、 前記抽出部により抽出したチャンネルリストデータを一時的に保存する一時チャンネルリスト保存部と、 前記記録部に記録されているチャンネルリストデータを、前記一時チャンネルリスト保存部に保存されているチャンネルリストデータに書き換えるチャンネルリスト書き換え部と、を具え、 前記チャンネルリスト書き換え部は、当該放送エリアのデジタル放送波を受信できなくなった場合は、書き換え前の状態に戻すことを特徴とするデジタル放送受信装置。 第3 当審の判断 1.刊行物の記載 当審における、平成26年2月4日付けの拒絶理由に引用された刊行物1である特開2006-324740号公報には、図面と共に次に掲げる事項が記載されている。 (ア)「【技術分野】 【0001】 本発明は、電波状況が不安定な環境で受信状態を良好にするために設置するギャップフィラーを用いてユーザーの利便性を向上する携帯型デジタル放送受信装置(以下、携帯受信装置)と放送受信システムに関するものである。 【背景技術】 【0002】 2003年12月より固定型デジタル放送受信装置(以下、固定受信装置)用の地上波デジタル放送が立ち上がり、次のサービスとして携帯受信装置用の地上波デジタル放送が立ち上がろうとしている。携帯受信装置はこれまでの固定受信装置とは異なり、移動しながら使用することが前提となる。前記前提に伴って携帯受信装置が固定受信装置と大きく異なる点としては、「移動することにより電波状況が頻繁に変化する」「固定受信機のような大きなアンテナを搭載することが出来ないため、受信が不安定になりやすい」という2点がある。前記電波状況が不安定な状態は、モバイル機器では一般的であり、これを改善するために、ギャップフィラーと呼ばれる電波を再送する装置を用いて、電波の届かない地域をなるべく少なくするように取り組みが行われている。」 (イ)「【0010】 放送装置101からは、再送装置102や携帯型デジタル放送受信装置103に向けて、携帯受信装置向けデジタル放送の放送波104が送出される。再送装置102は、放送入力端子301から入力された放送波104に対して、CPU304の命令に従って、放送送出部302と補助情報作成部306と補助情報送出部307を動作させることにより、放送再送波105と補助情報106を出力する。ここで、放送送出部302の動作は、従来例に記載したギャップフィラー同様で、入力された放送波104を再送する動作を行う。一方、補助情報作成部306では、例えば受信した放送波104内で現在受信可能なチャンネルを調べ、その情報をチャンネルリストとしてメモリー305に蓄積するとともに、補助情報送出部307に出力する。一般にデジタル放送受信装置では、選局を簡易化するために、受信可能なチャンネルをスキャンしてチャンネルリストを作成するという手法を行っている。しかしながら、チャンネルリストを作成するために行うチャンネルスキャンは、物理チャンネルの全てについて、全ての変調モードで受信可能かどうかを確認して作成する必要があるため、作成には非常に長い時間を必要とする。そこで、そのチャンネルリスト作成を高速化するために、固定受信装置ではユーザーに地域番号を入力させてデフォルトのチャンネルリストを持ち、それを基にチャンネルスキャンを省略するという手段を用いている。しかしながら、携帯受信装置では受信の電波状況が悪い、自身が移動しており現在確実に受信できるチャンネルを確実に知ることが出来ない等の理由から、前述の地域番号を用いたデフォルトのチャンネルリストを用いることは、必ずしも有効な手段であるとは限らない。そこで、本実施例に示すように、ギャップフィラーから、現在受信可能なチャンネルを送信することにより、ユーザーが長い時間を必要とするチャンネルスキャンを実施する必要がなく、確実に現在視聴可能なチャンネルを知ることが出来るので、ユーザーの利便性を向上できる。」 (ウ)「【0012】 次に、携帯型デジタル放送受信装置103の動作を説明する。携帯型デジタル放送受信装置103では、放送再送波105が放送入力端子201から、CPU204の指令に従って放送受信部203が動作することにより、放送局が送出した映像・音声などの情報を出力部207を通じてユーザーに提供する。さらに、補助情報入力端子202から入力された補助情報105を、CPU204の命令に従って補助情報受信部206が動作することにより、再送装置102からの携帯受信装置向けデジタル放送の受信に関する情報を受け取り、メモリー205に記憶する。この受信に関する情報が、例えば前述したチャンネルリストである場合には、ユーザーはチャンネルスキャンを行う必要がなく、メモリー205に記憶された情報に従って、直ぐに選局できるというメリットを提供できる。なお、チャンネルなどユーザーが選択するものは、実際の受信機では操作ボタン208をユーザーが操作して実施することが多いため、受信に関する情報を効果的に設定することにより、受信機のユーザーインターフェースの改善にもつながる。 【0013】 以上のように、本実施の形態1の携帯型デジタル放送受信装置103は、補助情報受信部206と、放送受信部203とを備える。補助情報受信部206は、再送装置102からの補助情報106を取得する。再送装置102は、放送装置101からの放送波104を受信して放送再送波105を再送し、再送する放送再送波105に関する補助情報106を送信する。放送受信部203は、補助情報受信部206で取得した補助情報106を用いて、再送装置102からの放送再送波105または放送装置101からの放送波104を受信する。」 (エ)「【0023】 さらに、再送装置102が放送波の中に含まれているNITと呼ばれる放送の情報を、放送されている全局の情報を含むように変更して置換しても、上記のチャンネルリストを送信する場合と同様の効果を得ることが可能となる。その場合には、携帯受信装置向けデジタル放送では必須とはなっていないNITの他チャンネルの情報を記述する識別子を有効利用することにより、より簡単に実現することが可能となる。その場合には、再送装置102からは、補助情報は送出せずに放送再送波105に情報を重畳することになるので、補助入力端子202と補助情報受信部206の機能は放送受信部203で行われる構成となる。」 2.引用発明 ここで、上記刊行物1の記載について検討する。 (1)刊行物1の前掲(ア)ないし(ウ)の記載によると、刊行物1には、放送装置101から送出される携帯受信装置向けデジタル放送の放送波104を受信し、放送再送波105として再送するギャップフィラーとしての再送装置102があり、その再送装置102が再送する放送再送波105と再送装置102が出力する補助情報106を受信する携帯型デジタル放送受信装置103に関する発明が記載されている。 そして、携帯型デジタル放送受信装置103は、放送入力端子201を介して放送再送波105が入力される放送受信部203、及び補助情報入力端子202を介して補助情報106が入力される補助情報受信部206を備えていることが記載されている。 (2)刊行物1の前掲(イ)、(ウ)の記載によると、刊行物1には、再送装置102は、放送波104内で現在受信可能なチャンネルを調べ、その情報をチャンネルリストとしてメモリー305に蓄積するとともに補助情報送出部307から補助情報106として送信すること、及び、携帯型デジタル放送受信装置103は、その補助情報106を補助情報受信部206が受け取ってメモリー205に記憶し、その記憶された情報に従って選局を行うことが記載されている。 ここで、放送再送波105は放送波104を再送するものであるので、放送波104内で現在受信可能なチャンネルを調べた結果のチャンネルリストは、放送再送波105のチャンネルリストであり、補助情報106は、放送再送波105に関する補助情報106であることから、放送再送波105のチャンネルリストであるといえる。 (3)まとめ 上記(1),(2)によれば、刊行物1には下記の発明(以下、「引用発明」という)が記載されていると認められる。 記(引用発明) ギャップフィラーとしての再送装置102が再送する携帯受信装置向けデジタル放送の放送再送波105を受信する放送受信部203と、 再送装置102が出力する放送再送波105のチャンネルリストである補助情報106を受け取る補助情報受信部206と、 補助情報106を記憶するメモリー205とを備え、 補助情報106に従って選局が行われる 携帯型デジタル放送受信装置103。 3.対比 本願発明と引用発明とを対比すると次のことが認められる。 (a)本願発明の「デジタル放送受信装置」について 引用発明の「携帯型デジタル放送受信装置103」は、本願発明の「デジタル放送受信装置」と相違しない。 (b)本願発明の「デジタル放送信号を受信する受信部」について 引用発明の「ギャップフィラーとしての再送装置102が再送する携帯受信装置向けデジタル放送の放送再送波105を受信する放送受信部203」は、「デジタル放送の放送再送波105」が「デジタル放送信号」といえるので、本願発明の「デジタル放送信号を受信する受信部」に相当する。 (c)本願発明の「デジタル放送を視聴するために使用するチャンネルリストデータを記録する記録部」について 引用発明は、「補助情報106を記憶するメモリー205」を備えており、補助情報106は「放送再送波105のチャンネルリスト」であって、その「補助情報106に従って選局が行われ」るものであるから、選局を行うのに使用するチャンネルリストを記憶するメモリーを備えているといえる。 そして、引用発明の選局を行うことはデジタル放送を視聴することといえ、チャンネルリストはチャンネルリストデータであるといえるから、引用発明のメモリーは、本願発明の「デジタル放送を視聴するために使用するチャンネルリストデータを記録する記録部」に相当するものといえる。 (d)本願発明の「前記受信部により受信されたデジタル放送波に含まれる当該放送エリアのチャンネルリストデータのみを抽出するチャンネルリストデータ抽出部」について 引用発明は、「放送再送波105のチャンネルリストである補助情報106を受け取る補助情報受信部206」を備えおり、放送再送波105のチャンネルリストは、再送装置102が再送する携帯受信装置向けデジタル放送の放送再送波105のチャンネルリストであり、チャンネルリストはチャンネルリストデータといえるから、再送装置102の放送エリアのチャンネルリストデータを取得するものといえる。 さらに、この補助情報106には放送再送波105のチャンネルに関する情報以外の他の放送波のチャンネルに関する情報は含まれていないので、引用発明の補助情報受信部206は、再送装置102の放送エリアのチャンネルリストデータのみを取得するものといえる。 そうすると、本願発明と引用発明は、「当該放送エリアのチャンネルリストデータのみを取得するチャンネルリストデータ取得部」を備えているという点で共通するといえるものの、この「チャンネルリストデータ取得部」が、本願発明では、「前記受信部により受信されたデジタル放送波に含まれる」当該放送エリアのチャンネルリストデータを「抽出するチャンネルリストデータ抽出部」であるのに対し、引用発明では、デジタル放送波である放送再送波105とは別に受信する補助情報106から当該放送エリアのチャンネルリストデータを取得するものである点で両者は相違する。 (e)本願発明の「前記抽出部により抽出したチャンネルリストデータを一時的に保存する一時チャンネルリスト保存部と、 前記記録部に記録されているチャンネルリストデータを、前記一時チャンネルリスト保存部に保存されているチャンネルリストデータに書き換えるチャンネルリスト書き換え部と、を具え、 前記チャンネルリスト書き換え部は、当該放送エリアのデジタル放送波を受信できなくなった場合は、書き換え前の状態に戻すことを特徴とする」について 上記(c)で検討したように、引用発明は、「チャンネルリストデータを記録する記録部」を備えているといえるものの、チャンネルリストデータを記録部にどのように記録するのか明確ではない。 よって、本願発明は、「前記抽出部により抽出したチャンネルリストデータを一時的に保存する一時チャンネルリスト保存部と、 前記記録部に記録されているチャンネルリストデータを、前記一時チャンネルリスト保存部に保存されているチャンネルリストデータに書き換えるチャンネルリスト書き換え部と、を具え、 前記チャンネルリスト書き換え部は、当該放送エリアのデジタル放送波を受信できなくなった場合は、書き換え前の状態に戻す」というものであるのに対し、引用発明は、そのような構成は特定されていない点で両者は相違する。 4.一致点・相違点 以上の対比(a)ないし(d)の対比結果を踏まえると、本願発明と引用発明の一致点及び相違点は次の通りである。 [一致点] デジタル放送信号を受信する受信部と、 デジタル放送を視聴するために使用するチャンネルリストデータを記録する記録部と、 当該放送エリアのチャンネルリストデータのみを取得するチャンネルリストデータ取得部と、 を具えたデジタル放送受信装置。 [相違点1] 「チャンネルリストデータ取得部」が、本願発明では、「前記受信部により受信されたデジタル放送波に含まれる」当該放送エリアのチャンネルリストデータを「抽出するチャンネルリストデータ抽出部」であるのに対し、引用発明では、デジタル放送波である放送再送波105とは別に受信する補助情報106から当該放送エリアのチャンネルリストデータを取得するものである点。 [相違点2] 本願発明は、「前記抽出部により抽出したチャンネルリストデータを一時的に保存する一時チャンネルリスト保存部と、 前記記録部に記録されているチャンネルリストデータを、前記一時チャンネルリスト保存部に保存されているチャンネルリストデータに書き換えるチャンネルリスト書き換え部と、を具え、 前記チャンネルリスト書き換え部は、当該放送エリアのデジタル放送波を受信できなくなった場合は、書き換え前の状態に戻す」というものであるのに対し、引用発明は、そのような構成は特定されていない点。 5.相違点の判断 (1)相違点1について 刊行物1には、前掲(エ)に、再送装置102が放送波の中に含まれるNITの情報を放送されている全局の情報を含むように変更して置換することにより、チャンネルリストを送信する場合と同様の効果が得ることが可能であり、その場合には、再送装置102からは補助情報106は送出せずに放送再送波105に情報を重畳し、その放送再送波105に重畳された情報を放送受信部203で受信することが記載されている。 すなわち、刊行物1には、チャンネルリストである補助情報106と同等の情報を放送再送波105に重畳して送出することが示唆されているから、引用発明において、チャンネルリストデータを補助情報106から取得するのに代えて、放送再送波105に重畳したチャンネルリストデータを取得するように構成することは、当業者が容易に想到し得ることといえる。 そして、放送波に重畳された情報を取得するためには、放送波から情報を抽出する必要があるので、引用発明における「チャンネルリストデータ取得部」を「前記受信部により受信されたデジタル放送波に含まれる」当該放送エリアのチャンネルリストデータを「抽出するチャンネルリストデータ抽出部」とすることは、当業者が容易になし得ることである。 (2)相違点2について 引用発明のようなギャップフィラーによるデジタル放送の再送信というのは、ビル陰やビル内、地下街などの親局からのデジタル放送受信が不可能なエリアにデジタル放送を局所的に再送信するものであるから、引用発明のような携帯型デジタル放送受信装置において、移動によりギャップフィラーからの放送波を受信するエリアを抜けた場合には、再び親局からのデジタル放送を受信することになるのは普通に想定されることである。 そうすると、引用発明において、再送装置からの放送波を受信できなくなった場合に、記録部に記録された放送再送波のチャンネルリストを、元の親局からのデジタル放送のチャンネルリストに戻すことは、当業者が容易に想到し得ることである。 そして、チャンネルリストデータを記録する記録部は、参照用のデータを記録したものであるので、比較的頻繁に変更される参照用の記録部のデータを外部から取得するデータに書き換える際に、参照用の記録部に直接記録するのではなく、一時的なバッファとしての「一時チャンネルリスト保存部」に蓄積し、完全な情報が取得できてから記録部に記録するような構成を採用することは、当業者が容易に採用し得ることである。 また、記録部のデータの変更を、記録部を制御する手段で行うことは普通のことであり、記録部のチャンネルデータの書き換えのために「チャンネルリスト書き換え部」を設けることも当業者が容易に想到し得ることである。 以上のことから、引用発明を、「前記抽出部により抽出したチャンネルリストデータを一時的に保存する一時チャンネルリスト保存部と、 前記記録部に記録されているチャンネルリストデータを、前記一時チャンネルリスト保存部に保存されているチャンネルリストデータに書き換えるチャンネルリスト書き換え部と、を具え、 前記チャンネルリスト書き換え部は、当該放送エリアのデジタル放送波を受信できなくなった場合は、書き換え前の状態に戻す」というものとすることは、当業者が容易になし得ることである。 6.効果等について 本願発明の構成は、上記のように当業者が容易に想到できたものであるところ、本願発明が奏する効果は、その容易想到である構成から当業者が容易に予測しうる範囲内のものであり、同範囲を超える格別顕著なものがあるとは認められない。 7.まとめ 以上のとおりであるから、本願の請求項1に係る発明は、刊行物1に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第4 むすび 以上のように、本願の請求項1に係る発明は、刊行物1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2014-07-08 |
結審通知日 | 2014-07-15 |
審決日 | 2014-07-28 |
出願番号 | 特願2008-48262(P2008-48262) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WZ
(H04N)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 上嶋 裕樹 |
特許庁審判長 |
清水 正一 |
特許庁審判官 |
小池 正彦 藤井 浩 |
発明の名称 | デジタル放送受信装置 |
代理人 | 杉村 憲司 |
代理人 | 大倉 昭人 |