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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G08B
管理番号 1292375
審判番号 不服2013-19660  
総通号数 179 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-11-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-10-09 
確定日 2014-09-29 
事件の表示 特願2009-143557「警報器」拒絶査定不服審判事件〔平成23年1月6日出願公開、特開2011-2904〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成21年6月16日の出願であって、平成24年12月19日付けの拒絶理由通知に対して、平成25年3月5日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同年7月5日付け(発送日:7月11日)で拒絶査定がなされ、これに対し、同年10月9日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。

第2 本願発明
本願の請求項1?4に係る発明は、平成25年3月5日の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1?4に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、その請求項4に係る発明は、次のとおりのものである(以下「本願発明」という。)。
「検出対象となる煙、特定ガス及び熱のうち少なくともいずれか一つを定量的に検出する検出部と、
前記検出部による警報レベルを超える煙、特定ガスまたは熱の検出に基づいて警報を作動させる警報機構と、
前記警報機構による警報の作動を一時停止させるための停止スイッチと、を備える警報器であって、
前記停止スイッチの押し操作に基づく警報停止操作に基づいて、前記警報レベルが初期値から次第により高い警報レベルへと段階的に設定変更されること、
前記押し操作からの一定期間の経過、または、前記検出部による煙、特定ガスまたは熱の、前記警報レベルの前記初期値を下回る前記検出に基づいて、前記警報レベルが前記初期値に復帰されること、および
前記警報レベルの設定変更の度に、前記検出部の感度が変更されたことを示す音声アナウンスが付随スピーカから出力されることを特徴とする警報器。」

第3 刊行物に記載された事項及び発明
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願日前に日本国内において頒布された特開2006-18597号公報(以下「刊行物」という。)には、「警報器」に関し、図面(特に、図5?7参照)とともに、次の事項が記載されている。
以下、下線は当審で付与するものである。

ア 「【0001】
本発明は、監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器に関する。」

イ 「【0018】
また、本発明に係る警報器は、検出レベル判断手段による比較対象を第1の閾値から第2の閾値に変更することにより、検出レベルが第1の閾値近辺で不安定に変化しているような場合には、警報をより確実に一時停止することができ、警報のための消費電力を抑制できると共に、ユーザにとっての煩わしさが解消される。」

ウ 「【0055】
次に、実施例3に係る警報器について説明する。本実施例3に係る警報器は、概略的に、(1)異常発生を検出する異常発生検出手段と、警報出力を行うための所定の制御を行う警報出力手段と、警報出力手段による警報出力のための制御を、非連続的に行わせるための所定の制御を行う警報制御手段とを備えること、(2)異常発生検出手段は、所定の検出手段による検出レベルと、第1の閾値又は第2の閾値とを比較することにより、異常発生を検出する検出レベル判断手段であり、警報制御手段は、検出レベルが第1の閾値を超えたと判断された場合において、所定操作が行われた場合、検出レベル判断手段による比較対象を第1の閾値から第2の閾値に変更する閾値変更制御手段であること、及び、(3)閾値変更制御手段は、第1の閾値から第2の閾値に変更した後、検出レベルが前記第1の閾値を下回ったと判断された場合において、所定条件下で、検出レベル判断手段による比較対象を第2の閾値から第1の閾値に復帰させること、等を主たる特徴とする。なお、特に説明なき構造及び方法については、上述した実施例1と同様であり、同一の構成を同一の符号を付して説明する。
【0056】
〔火災ガス漏れ警報器及び火災警報器の構成〕
最初に、本実施例に係る警報システムの火災ガス漏れ警報器50及び火災警報器60の構成を説明する。図5は、本実施例に係る警報システムの全体構成を示すシステム構成図である。この図5に例示するように、本実施例に係る火災ガス漏れ警報器50は、実施例1とは異なる制御部51を備えて構成されている。この制御部51は、機能概念的に、検出処理部51a、警報処理部51b、閾値処理部51c、及び、記憶部51dを備えて構成されている。」

エ 「【0062】
〔非連続的な警報処理〕
次に、火災やガス漏れが実際に検出された場合の警報処理について、以下説明する。ここでは、連動元である火災ガス漏れ警報器50において火災が検出された場合について説明する(なお、火災警報器60が連動元である場合にも同様の処理が行われるので、この処理の説明を省略する)。図7は、本実施例に係る警報処理のフローチャートである。
【0063】
まず、図5において、監視領域からの煙が火災ガス漏れ警報器50の図示しない筐体内に侵入すると、煙の濃度に応じた検出信号が煙検出回路11から制御部51に出力される。そして、制御部51の検出処理部51aは、煙検出回路11からの検出信号と、記憶部51dに記憶された第1の閾値とを比較し(図7のステップS1)、検出信号にて示された煙濃度が第1の閾値を上回っている場合であって(図6の時刻t2、図7のステップS1、Yes)、かつ、この状態が2カウント以上継続した場合には(図6の時刻t3。ここで、1カウントとは、赤外LEDの発光間隔1回分に対応する)、火災が発生したものと判断して、その旨を示す信号を図5の警報処理部51bに出力する。これを受けた警報処理部51bは、実施例1の連動処理と同様に、表示灯点灯、警報音出力、及び、連動信号出力を行う(図7のステップS2)。
【0064】
このように警報処理が行われた後、煙濃度が第1の閾値を下回った場合、検出処理部51aは警報処理部51bへの信号出力を停止する。これを受けた警報処理部51bは、実際には火災が発生しなかった又は火災が鎮火したと判断して、表示灯の消灯、警報音出力の停止、及び、連動信号出力の停止を行い、警報状態を解除して通常監視状態に復帰させる(図6の時刻t4、図7のステップS3、S4)。
【0065】
ここで、再び煙濃度が第1の閾値を上回り、これが2カウント以上継続した場合を想定する(図6の時刻t5、t6)。この場合、警報出力が行われ(図7のステップS2)、この警報出力中に、ユーザが点検スイッチ18を所定時間だけ引き下げると(図6の時刻t7、図7のステップS5、Yes)、図5の点検回路17は、警報を一時停止させるための制御信号を警報処理部51bに出力する。これを受けた警報処理部51bは、表示灯の消灯、警報音出力の停止、及び、連動信号出力の停止を所定時間(例えば、5分間)だけ行う(同じく図6の時刻t7、図7のステップS6)。」
【0066】
また、図5の点検回路17は、上記のように警報中に点検スイッチ18が所定時間だけ引き下げられた場合(図6の時刻t7、図7のステップS5、Yes)、制御信号を閾値処理部51cに出力する。これを受けた閾値処理部51cは、検出処理部51aにおける比較対象になる閾値を、第1の閾値から第2の閾値に変更する(同じく図6の時刻t7、図7のステップS7)。この変更の具体的方法は任意であるが、例えば、検出処理部51aが参照する記憶部51dの記憶位置を変更したり、記憶部51dにおける第1の閾値と第2の閾値とを相互に置換することで実現できる。
【0067】
このように閾値を変える効果は、次の通りである。すなわち、点検スイッチ18の操作に基づいて警報出力を停止している間、煙濃度が最初の第1の閾値を下回った場合には、図7の時刻t4の場合と同様に、警報状態を解除して通常監視状態に復帰させる。しかしながら、このように一旦復帰した後、煙濃度が再び第1の閾値を超えた場合、図7の時刻t5、t6と同様に、再び警報を行うことになる。すなわち、煙濃度が第1の閾値近辺で不安定に変化しているような場合には、点検スイッチ18を操作して警報の一時停止を行っても、復帰と警報を繰返し、警報出力が実質的に一時停止できない場合がある。このような場合、警報を繰返し行うことによって消費電力が増大すると共に、火災ではないと判断して火災警報を停止したユーザにとって非常に煩わしい。これに対して、上述のように第1の閾値を第2の閾値に変更した場合には、煙濃度が第2の閾値を超えない限り、警報状態になることがない。このため、点検スイッチ18を操作することで警報をより確実に一時停止することができ、警報のための消費電力を抑制できると共に、ユーザにとっての煩わしさが解消される。しかも、火災によって煙濃度が増大し、煙濃度が第2の閾値を上回った場合には、一時停止中であっても警報状態にすることができるので、安全性を過大に損なうことがない。」

オ 「【0069】
一方、ステップS8において検出信号にて示された煙濃度が第2の閾値を上回っていないと判断した場合(図7のステップS8、No)、制御部51の検出処理部51aは、検出信号にて示された煙濃度が変更前の第1の閾値を下回ったか否かを監視する(図7のステップS9)。そして、第1の閾値を下回っていないと判断された場合、点検スイッチ18の操作による一時停止開始から所定時間(例えば、上述した5分間)経過したか否かが判断され(図7のステップS11)、経過した場合には、通常監視状態に復帰させる。具体的には、第2の閾値を第1の閾値に復帰させ(図7のステップS12)、本処理を一旦終えて、ステップS1の監視状態に復帰する。この場合、煙濃度が第1の閾値よりも依然として高い場合には、再び警報状態になる(図7のステップS2)。
【0070】
ここで、ステップS9において、警報の一時停止状態において、煙濃度が変更前の第1の閾値を下回ったと判断され(図6の時刻t8、図7のステップS9、Yes)、かつ、所定条件を満たした場合(例えば、この状態が所定時間以上(例えば、1分以上)継続した場合)には(図6の時刻t9、図7のステップS10、Yes)、警報の一時停止期間が終了するのを待つことなく、通常監視状態に復帰させる。具体的には、第2の閾値を第1の閾値に復帰させ(図7のステップS12)、本処理を一旦終えて、ステップS1の監視状態に復帰する。」

カ 「【0072】
〔実施例3による効果〕
このように本実施例3によれば、警報出力中に点検スイッチ18が操作された場合には、警報を一時停止すると共に、第1の閾値を第2の閾値に変更することで、警報をより確実に一時停止することができ、警報のための消費電力を抑制できると共に、ユーザにとっての煩わしさが解消される。また、警報出力中に煙濃度が第1の閾値を下回った場合には、迅速に通常監視状態に復帰させることで、新たな火災についても迅速に検出することができる。」

キ 「【0085】
〔閾値について〕
上記実施例3では、閾値を第1の閾値から第2の閾値に変更しているが、さらに所定操作が行われた場合には、第2の閾値を第3の閾値に変更する等、3段階以上の閾値変更を行っても良い。あるいは、実施例4の残量処理部71dを実施例3の火災ガス漏れ警報器50や火災警報器60に設け、残量処理部71dにて検出された電池残量に基づいて、閾値変更の有無を判断しても良い。また、電池28の残量を実施例4の如き残量処理部71dで検出した場合、残量が所定量以下になった場合には、残量警報を音声や表示等にて出力することで、早期の電池交換を促しても良い。あるいは、残量が所定量以下になった場合には、ガス検出回路10や煙検出回路11における消費電力を低減するため、検出素子からの出力間隔を延ばしたり、煙濃度を検出するLEDの発光間隔を延ばしても良い。」

ク 図5には、音声警報出力回路14にスピーカ15が接続されることが図示されている。

上記記載事項及び図示内容を総合して、本願発明に則って整理すると、刊行物には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。

「煙の濃度に応じた検出信号を出力する煙検出回路11と、
煙検出回路11からの検出信号と第1の閾値とを比較し、検出信号にて示された煙濃度が第1の閾値を上回っている場合、警報出力を行う警報出力手段と、
警報出力中に、ユーザの引き下げにより、警報を一時停止させる点検スイッチ18と、を備える警報器であって、
警報出力中に、点検スイッチ18が引き下げられた場合、比較対象になる閾値を、第1の閾値から第2の閾値に変更すること、
点検スイッチ18の引き下げによる警報の一時停止開始から所定時間経過した場合、または、煙濃度が変更前の第1の閾値を下回った場合、第2の閾値を第1の閾値に復帰させること、
を具備する警報器。」

第4 対比
本願発明と引用発明とを対比すると、その機能、構造等からみて、引用発明の「煙の濃度に応じた検出信号を出力する」「煙検出回路11」は本願発明の「検出対象となる煙、特定ガス及び熱のうち少なくともいずれか一つを定量的に検出する」「検出部」に相当し、以下同様に、
「煙検出回路11からの検出信号と第1の閾値とを比較し、検出信号にて示された煙濃度が第1の閾値を上回っている場合、警報出力を行う」「警報出力手段」は「前記検出部による警報レベルを超える煙、特定ガスまたは熱の検出に基づいて警報を作動させる」「警報機構」に、
「警報出力中に、ユーザの引き下げにより、警報を一時停止させる」「点検スイッチ18」は「前記警報機構による警報の作動を一時停止させるための」「停止スイッチ」に、それぞれ、相当する。
また、引用発明の「第1の閾値」、「第2の閾値」は、その意味、機能からみて、本願発明の「警報レベルの初期値」、「より高い警報レベル」に、それぞれ相当する。
そして、引用発明の「点検スイッチを引き下げる操作」は、本願発明の「停止スイッチの押し操作」と、何れも警報の作動を一時停止させるための「警報停止操作」である点で共通するものであり、また、引用発明の「点検スイッチ18の引き下げによる警報の一時停止開始から所定時間経過した場合」は、本願発明の「前記押し操作からの一定期間の経過」と「警報停止操作からの一定期間の経過」で共通する。
また、引用発明の「煙濃度が変更前の第1の閾値を下回った場合、第2の閾値を第1の閾値に復帰させる」ことは、その機能、作用等からみて、本願発明の「前記検出部による煙、特定ガスまたは熱の、前記警報レベルの前記初期値を下回る前記検出に基づいて、前記警報レベルが前記初期値に復帰されること」に相当する。

以上の点からみて、本願発明と引用発明とは、
[一致点]
「検出対象となる煙、特定ガス及び熱のうち少なくともいずれか一つを定量的に検出する検出部と、
前記検出部による警報レベルを超える煙、特定ガスまたは熱の検出に基づいて警報を作動させる警報機構と、
前記警報機構による警報の作動を一時停止させるための停止スイッチと、を備える警報器であって、
前記停止スイッチの警報停止操作に基づいて、前記警報レベルが初期値からより高い警報レベルへ設定変更されること、
前記停止スイッチの警報停止操作からの一定期間の経過、または、前記検出部による煙、特定ガスまたは熱の、前記警報レベルの前記初期値を下回る前記検出に基づいて、前記警報レベルが前記初期値に復帰されること、
を具備する警報器。」
である点で一致し、次の点で相違する。

[相違点1]
警報停止操作が、本願発明では「押し操作」であるのに対し、引用発明では「引き下げる操作」である点。
[相違点2]
本願発明では「警報停止操作に基づいて、前記警報レベルが初期値から次第により高い警報レベルへと段階的に設定変更される」のに対し、引用発明では「点検スイッチ18が引き下げられた場合、比較対象になる閾値を、第1の閾値から第2の閾値に変更する」点。
[相違点3]
本願発明では「前記警報レベルの設定変更の度に、前記検出部の感度が変更されたことを示す音声アナウンスが付随スピーカから出力される」のに対し、引用発明ではそのような構成を具備しない点。

第5 判断
1.相違点1について
スイッチ操作に関し、スイッチを押すか引き下げるかは、単にスイッチの構造の違いによるものであり、又、押すことによりONとなるスイッチ、引き下げることによりONとなるスイッチは、どちらも周知慣用の態様であるから、いずれのスイッチを選択するかは、当業者が適宜決定することであり、相違点1は当業者が容易に想到し得たことである。

2.相違点2について
刊行物には、閾値について「閾値を第1の閾値から第2の閾値に変更しているが、さらに所定操作が行われた場合には、第2の閾値を第3の閾値に変更する等、3段階以上の閾値変更を行っても良い」(記載事項キ参照)旨記載されており、当業者であれば、当該記載事項に基づいて、引用発明の2段階の閾値を3段階以上の閾値変更とし、相違点2に係る構成とすることは容易に想到し得たことである。

3.相違点3について
本願発明における「検出部の感度が変更されたことを示す音声アナウンス」の効果について、本願明細書には特段の記載はない。
そこで、平成25年3月5日付け意見書を参酌すると、同意見書3ページの「(6)本願発明と引用文献との比較」における主張からみて、音声アナウンスは、警報器の使用者に注意を喚起させるためのものと認められる。
他方、刊行物には、記載事項キに摘記したように、「電池28の残量を実施例4の如き残量処理部71dで検出した場合、残量が所定量以下になった場合には、残量警報を音声や表示等にて出力することで、早期の電池交換を促しても良い。」という実施例も記載されており、この残量警報を音声で出力し電池交換を促すことは、ユーザに対する注意喚起に他ならないから、刊行物には、アナウンス内容はともかくとして、音声アナウンスにより警報器の使用者に注意を喚起させることが記載されている。
なお、図示内容クのとおり、引用発明の警報出力手段はスピーカ15を有するものであって、前記音声アナウンスはスピーカ15から出力されることは言うまでもない。
ところで、本願発明における音声アナウンスの内容は、「感度が変更されたこと」、即ち、感度の設定変更であるところ、警報器の技術分野において、設定変更を音声アナウンスにより出力することは、例えば、特開2007-83745号公報(段落【0018】、【0080】参照)、特開平3-166692号公報(5ページ左下欄17行、右下欄13?14行、第2図参照)に記載されるように周知の技術事項である。
なお、周知の技術事項の音声アナウンスが、注意喚起のためになされることは言うまでもない。
上記のとおり、刊行物には注意喚起のための音声アナウンスをスピーカから出力することも記載されており、この点は、引用発明においても音声アナウンスが可能であることを示唆しているから、上記周知の技術事項に倣って、引用発明においても、閾値に関する設定変更、即ち、第1の閾値から第2の閾値に変更する際、及び第2の閾値を第1の閾値に復帰させる際に、換言すれば、相違点3のように、閾値(警報レベル)の設定変更の度に、当該設定変更を音声アナウンスによりスピーカから出力させるようにすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

4.そして、本願発明による効果も、引用発明、刊行物に記載された事項及び周知の技術事項から当業者が予測し得た程度のものであって、格別のものではない。

5.したがって、本願発明は、引用発明、刊行物に記載された事項及び周知の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第6 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明、刊行物に記載された事項及び周知の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、他の請求項に係る発明を検討するまでもなく、拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2014-07-24 
結審通知日 2014-07-31 
審決日 2014-08-18 
出願番号 特願2009-143557(P2009-143557)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G08B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 岩▲崎▼ 則昌  
特許庁審判長 島田 信一
特許庁審判官 森川 元嗣
中川 隆司
発明の名称 警報器  
代理人 北村 修一郎  
復代理人 太田 隆司  

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