• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 C01B
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 C01B
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 C01B
管理番号 1293116
審判番号 不服2013-21733  
総通号数 180 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-12-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-11-06 
確定日 2014-10-24 
事件の表示 特願2009-104864「線状構造体の成長方法及び成長装置」拒絶査定不服審判事件〔平成22年11月11日出願公開、特開2010-254507〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続きの経緯
本願は、平成21年4月23日の出願であって、平成25年4月22日付けで拒絶理由が通知され、同年6月24日付けで意見書および手続補正書が提出されたが、平成25年7月31日付けで拒絶査定されたので、同年11月6日付けで拒絶査定不服審判が請求されるとともに同日付け手続補正書が提出されたものである。

第2 平成25年11月6日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成25年11月6日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正前及び補正後の本願発明
(1)本件補正は、特許請求の範囲及び発明の詳細な説明についてするものであって、本件補正前後の特許請求の範囲の請求項5の記載は次のとおりである。
(補正前)
「成長室と、
前記成長室に設けられ、基板を保持するためのサセプタと、
前記サセプタに保持された前記基板に対向するように設けられ、前記基板上に微粒子状の触媒金属を堆積する手段と、
前記サセプタに保持された前記基板上の前記触媒金属に炭素を含む原料ガスを作用させ、前記触媒金属を触媒として、前記基板上に炭素元素からなる線状構造体を成長する手段と
を有することを特徴とする線状構造体の成長装置。」
(補正後)
「成長室と、
前記成長室に設けられ、基板を保持するためのサセプタと、
前記サセプタに保持された前記基板に対向するように設けられ、前記基板上に微粒子状の触媒金属を堆積する手段と、
前記サセプタに保持された前記基板上の前記触媒金属に炭素を含む原料ガスを作用させ、前記触媒金属を触媒として、前記基板上に炭素元素からなる線状構造体を成長する手段とを有し、
前記触媒金属を堆積する手段は、第1の触媒金属を堆積する手段と、第2の触媒金属を堆積する手段とを含む
ことを特徴とする線状構造体の成長装置。」

(2)補正の適否
本件補正のうち請求項5に関する補正は、発明を特定する事項である「触媒金属を堆積する手段」について、「触媒金属を堆積する手段は、第1の触媒金属を堆積する手段と、第2の触媒金属を堆積する手段とを含む」と限定するものである。そして、補正前後の請求項5に係る発明は、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一である。
このため、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当し、特許法第17条の2第3項の規定に反する新規事項を追加するものではない。
そこで、本件補正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が、特許出願の際に独立して特許を受けることができるものであるかを、請求項5に係る発明(以下「本願補正発明」という。)について検討する。
本願補正発明は、上記(補正後)に記載したとおりのものである。

2 刊行物及び刊行物に記載された発明
刊行物:特開2006-111517号公報(以下「引用例」という。)
(1)引用例の記載事項
本願出願日前に頒布され、原査定の拒絶の理由で引用された引用例には、図面とともに次の事項が記載されている。
(ア)「【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーボンナノチューブを反応チャンバー内で基板上に形成させるカーボンナノチューブの作製装置において、
前記基板を保持する保持手段と、この保持手段に保持された前記基板に対面して設けたフィルタと、このフィルタを介して前記基板に対向して設けた励起手段と、この励起手段により高周波電力を印加して励起させる炭化水素ガスを前記反応チャンバー内に供給する炭化水素ガス供給手段と、を備え、
前記フィルタは、炭化水素ガスを透過させることを特徴とするカーボンナノチューブの作製装置。
・・・・
【請求項10】
前記基板上にさらに金属触媒層を形成する金属触媒層形成手段を設けるとともに、前記フィルタを可動とするためのフィルタ保持装置を介して設けたことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブの作製装置。」
(イ)「【0014】
本発明のカーボンナノチューブの作製装置では、炭化水素ガス供給手段によって供給された炭化水素ガスを、励起手段によって励起した状態の炭化水素ガスとする。そして、励起手段によって励起された炭化水素ガスは、フィルタを介して、これと対面して保持手段に保持されている基板に供給される。フィルタは炭化水素ガスなどの気体を透過することができるが、励起された炭化水素ガスがフィルタを通過すると、励起された炭化水素ガスのうち、煤を形成しやすい活性種を減少または消滅させると考えられる。したがって、カーボンナノチューブの形成に適する活性種の濃度を高くすることができ、これを基板に接触させることにより、煤の混在の少ないカーボンナノチューブを形成することができると考えられる。」
(ウ)「【0030】
このように、本発明のカーボンナノチューブの作製装置においては、金属触媒層形成手段をも備えた構成としており、一つの反応チャンバー内で基板上に金属触媒層を形成した後、かかる基板を外気に触れさせることなくカーボンナノチューブを作製することができる。したがって、金属触媒層が空気に曝されて酸化されることがなくなるので、カーボンナノチューブ形成手段によるカーボンナノチューブの形成を好適に行うことができる。」
(エ)「【0049】
金属触媒層形成手段4における高周波電極3は、低い気圧条件下、不活性ガスIG雰囲気中において、陰極と陽極間で高周波電力を印加することでグロー放電を生じさせて不活性ガスIGを励起させ、イオン化(正に帯電)することができる。遷移金属元素体91は、高周波電力が印加されることでセルフバイアスがかかって負に帯電し、陰極側となる。その結果、イオン化した不活性ガスIGは、陰極側となった金属触媒層7・・・を形成するための遷移金属元素体91に衝突し、その際にはじき飛ばされた遷移金属元素体91の原子を陽極側に設置された基板S上に堆積させることで金属触媒層7として形成する。」
(オ)「【0061】
(炭化水素ガス供給手段および励起手段(高周波電極))
本発明のカーボンナノチューブの作製装置1においては、炭化水素ガス供給手段51と励起手段52である高周波電極3とを近い位置(装置の構造や大きさによっても異なるが、概ね10cm程度)に設ける構造とすれば、効率良く炭化水素ガスCGを励起することができるので好適である。
また、本発明のカーボンナノチューブの作製装置1においては、この炭化水素ガス供給手段51と励起手段52である高周波電極3とを、後記で説明する基板Sの保持手段53と対向する位置に設ける構成とすることが好ましい。このような構成とすれば、炭化水素ガス供給手段51から供給される励起していない炭化水素ガスCGが基板Sと接触してしまうなどの不具合を抑制することができる。その結果、形成するカーボンナノチューブCNTの円筒構造に欠陥が生じにくくなり、良好な高い配向性を有するカーボンナノチューブCNTを形成することができる。」
(カ)「【0066】
(金属触媒層形成手段)
金属触媒層形成手段4は、基板S上に金属触媒層7を形成して、基板Sを金属触媒層形成基板Smとする。基板S上に形成された金属触媒層7は、その上にカーボンナノチューブCNTを垂直方向に配向させる作用を有する。したがって、この金属触媒層7を用いることで高い配向性を有するカーボンナノチューブCNTを形成させることができる。
【0067】
本発明における金属触媒層7を形成する金属触媒層形成手段4としては、種々の方式によるスパッタリング法や真空蒸着法などが挙げられるが、高周波スパッタリング法を用いた金属触媒層形成手段4とすることが特に好ましい。高周波スパッタリング法を用いた金属触媒層形成手段4とすれば、金属触媒層形成手段4で用いる高周波電極3と、カーボンナノチューブ形成手段5で用いる高周波電極3とを共用することができ、カーボンナノチューブの作製装置1の構造を簡便なものとすることができる。」
(キ)「【0069】
ここで、高周波スパッタリング法を用いた金属触媒層形成手段4において、基板Sに金属触媒層7を形成するための遷移金属元素体91は、高周波電極3の近傍でリボルバー式第一回動装置81によって回転できる構成とすることが好ましい。そして、このリボルバー式第一回動装置81には、気相合成法用電極(高周波プラズマCVD用の電極)92を備えておくのが好ましい。カーボンナノチューブCNTを作製する一連の工程の中で、この遷移金属元素体91と気相合成法用電極92を回転させてその位置を入れ替えることで高周波電極3の位置はそのままに、容易に金属触媒層7の形成を行う手段や工程から、カーボンナノチューブCNTの形成を行う手段や工程に切り替えることが可能となる。」
(ク)「【0070】
なお、基板S上に形成する金属触媒層7としては、Fe(鉄)、Ni(ニッケル)、Pd(パラジウム)、Co(コバルト)などの遷移金属元素を1種のみの金属または2種以上の合金として用いることができる。」
(ケ)「【図1】



(2)引用例に記載された発明
記載事項(ア)によれば、引用例には、反応チャンバー内に、基板を保持する保持手段、基板に対面して設けたフィルタ、基板に対向する励起手段、該励起手段により励起される炭化水素ガスをチャンバー内に供給する炭化水素ガス供給手段、及び、基板上に金属触媒層を形成する金属触媒層形成手段とを備えたカーボンナノチューブ(以下、「CNT」という。)の作成装置が記載されている。
また、引用例の記載事項(イ)(オ)(キ)によれば、「励起手段により励起される炭化水素ガスをチャンバー内に供給する炭化水素ガス供給手段」、「基板に対向する励起手段」、及び、「基板に対面して設けたフィルタ」が、「CNTの形成を行う手段」であるといえる。
また、金属触媒層の形成に関して同(エ)(カ)(キ)によれば、金属触媒層形成手段は、高周波スパッタリング法等により基板上にCNTを配向させる金属触媒層を形成するものであり、高周波スパッタリング法を用いた金属触媒層形成手段は、高周波電極と金属触媒層を形成する原子を堆積するための遷移金属元素体とからなる。
そして、同(キ)によれば、基板に金属触媒層を形成するための遷移金属元素体と、気相合成用電極である高周波電極とは、リボルバー式第一回動装置により回転して位置を入れ替えることで、金属触媒層を形成する手段からCNTの形成を行う手段に切り替えることができる。この記載と図1を併せてみれば、気相合成用電極と遷移金属元素体は、リボルバー式第一回動装置により、基板と対向する位置に移動するものである。
したがって、引用例には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているとすることができる。
「反応チャンバーと、
反応チャンバー内に設けられた基板を保持する保持手段と、
リボルバー式第一回動装置により、基板と対向する位置に移動し、基板上に高周波スパッタリング法により金属触媒層を形成する原子を堆積するための遷移金属元素体と、
励起手段により励起される炭化水素ガスをチャンバー内に供給する炭化水素ガス供給手段、基板に対向する励起手段及び基板に対面して設けたフィルタからなるCNTの形成を行う手段と、を有するCNTの作成装置。

3 対比と判断
(1)対比
本願補正発明と引用発明とを対比する。
本願補正発明における「炭素元素からなる線状構造体」は、本願明細書の段落【0002】の記載によればCNTを包含するので、引用発明の「CNT作成装置」は本願補正発明の「線状構造体の成長装置」に相当するし、引用発明の「反応チャンバー」、「基板を保持する保持手段」は、それぞれ、本願補正発明の「成長室」、「基板を保持するためのサセプタ」に相当する。
また、引用発明の「基板上に、高周波スパッタリング法により金属触媒層を形成する原子を堆積するための遷移金属元素体」は、基板に金属触媒層を形成すべく基板と対向する位置に移動させられるから、基板と対向するように設けられているといえる。そして、同(エ)によれば、イオン化した不活性ガスにより、遷移金属元素体からはじき飛ばされた遷移金属元素体の原子が基板上に堆積して金属触媒層が形成されるので、該金属触媒層は、微粒子状の金属触媒から形成されているといえる。
また、引用発明の「基板とは対向する位置に移動し、基板上に高周波スパッタリング法により金属触媒層を形成する原子を堆積するための遷移金属元素体」は、本願補正発明の「サセプタに保持された基板に対向するように設けられ、前記基板上に微粒子状の触媒金属を堆積する手段」に相当する。
そして、基板上には金属触媒層形成手段により触媒金属層が形成されているので、引用発明における「励起手段により励起される炭化水素ガスをチャンバー内に供給する炭化水素ガス供給手段、基板に対向する励起手段及び基板に対面して設けたフィルタからなるCNTの形成を行う手段」は、本願補正発明における「サセプタに保持された基板上の触媒金属に炭素を含む原料ガスを作用させ、前記触媒金属を触媒として、前記基板上に炭素元素からなる線状構造体を成長する手段」に相当する。
したがって、本願補正発明と引用発明とは、
「成長室と、前記成長室に設けられ、基板を保持するためのサセプタと、前記サセプタに保持された前記基板に対向するように設けられ、前記基板上に微粒子状の触媒金属を堆積する手段と、前記サセプタに保持された前記基板上の前記触媒金属に炭素を含む原料ガスを作用させ、前記触媒金属を触媒として、前記基板上に炭素元素からなる線状構造体を成長する手段とを有する線状構造体の成長装置。」である点(以下、「一致点」という。)で一致し、次の点で相違する。
触媒金属を堆積する手段が、本願補正発明では、「第1の触媒金属を堆積する手段と、第2の触媒金属を堆積する手段とを含む」と特定されているのに対し、引用発明では、触媒金属を堆積する手段を構成する遷移金属元素体が複数あるか不明である点(以下、「相違点」という。)。

(2)判断
記載事項(ク)によれば、引用発明においては、基板上に形成する金属触媒層として、Fe(鉄)、Ni(ニッケル)等の遷移金属元素の1種のみの金属に加え、2種以上からなる合金を用いることが含まれる。
そして、触媒金属を堆積する手段として、同一装置内に複数の金属ターゲットを用意することは、次の周知例1?3に記載されているように、本願出願前に周知の技術である。
・周知例1: T. Chen et al, Field emission properties of carbon nanotubes film grown on NiCr alloy films, Applied Surface Science, 2007年2月20日, Vol. 253, P.7046-7049
・周知例2: C-C Chiu et al, Growth of high-quality single-walled carbon nanotubes through the thermal chemical vapor deposition using co-sputtering Fe-Mo films as catalysts, Surface and Coatings Technology, 2006年, Vol.200, P.3199-3202
・周知例3:特開2008-258506号公報
すなわち、周知例1のAbstract 及び2.Experiments には、CNTを形成するための触媒をスパッタリング法により基板上に形成するにあたり、スパッタリングの出力を変えることによりニッケルとニッケルクロム比の異なる触媒金属層を形成することが記載されているので、触媒金属を堆積する手段として、ニッケルとクロムの2つのターゲットを同一装置内に有しているといえる。
また、周知例2には、同じくAbstract 及び2.Experiments に、CNTを形成するための触媒をスパッタリング法により基板上に形成するにあたり、鉄とモリブデンをスッパッタリングのターゲットとして用い、別々に、あるいは同時にスパッタリングして触媒金属層を堆積させることが記載されているので、触媒金属を堆積する手段として、鉄とモリブデンの2つのターゲットを同一装置内に有しているといえる。
そして、周知例3には、CNT形成用の基板上に1種のみの金属からなる触媒を別々に堆積させるにあたり、同じ装置内で異なるターゲットを用いることが記載されている(段落【0018】)。
さらに、次の周知例4には、スパッタ装置において、回動式のターゲット移動装置上に複数のターゲットを配置することが記載されている(第2図)。
・周知例4:特開昭58-73711号公報
これらの周知技術から明らかなように、CNT形成用の触媒金属を堆積させるために、同一の装置内に複数の金属ターゲットを配置することは周知の技術であるので、引用発明において、金属触媒層として2種の遷移金属元素からなる合金を用いる場合はもちろん、1種のみの金属を別々に堆積させる場合にも第1及び第2のターゲットを配置すること、すなわち、同一装置内に複数の遷移金属元素体を設けることは当業者が容易に想到しえたものであり、その効果も格別のものとすることはできない。
したがって、引用発明において、上記相違点に係る本願補正発明の特定事項を採用することは、当業者が容易になしえたことである。

4.本件補正についての結び
以上のとおり、本願補正発明は、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際に独立して特許を受けることができないものであるから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1 本願発明
平成25年11月6日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1?8に係る発明は、同年6月24日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1?8に記載されたとおりのものであるところ、請求項5に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。
「成長室と、
前記成長室に設けられ、基板を保持するためのサセプタと、
前記サセプタに保持された前記基板に対向するように設けられ、前記基板上に微粒子状の触媒金属を堆積する手段と、
前記サセプタに保持された前記基板上の前記触媒金属に炭素を含む原料ガスを作用させ、前記触媒金属を触媒として、前記基板上に炭素元素からなる線状構造体を成長する手段と
を有することを特徴とする線状構造体の成長装置。」

2 原査定の理由
原査定の拒絶の理由は、本願発明は、その出願前に日本国内において頒布された刊行物に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない、というものである。

3 判断
引用例及び引用発明は、上記「第2[理由]2」に記載したとおりのものである。
また、本願発明は、上記第2[理由]で検討した本願補正発明の「触媒金属を堆積する手段」について、「触媒金属を堆積する手段は、第1の触媒金属を堆積する手段と、第2の触媒金属を堆積する手段とを含む」との特定事項を削除したものに相当する。
そうすると、本願発明と引用発明とは、前記「第2の[理由]3(2)」に記載した一致点で一致し、相違点はなく、結局、本願発明は引用例に記載された発明ということになる。

第4 むすび
以上のとおり、本願の請求項5に係る発明は、引用例に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号の規定に該当し特許を受けることができないものである。
したがって、その余の請求項に係る発明について論及するまでもなく、本願は原査定の理由により拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2014-08-21 
結審通知日 2014-08-26 
審決日 2014-09-08 
出願番号 特願2009-104864(P2009-104864)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (C01B)
P 1 8・ 575- Z (C01B)
P 1 8・ 113- Z (C01B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 浅野 裕之  
特許庁審判長 大橋 賢一
特許庁審判官 河原 英雄
真々田 忠博
発明の名称 線状構造体の成長方法及び成長装置  
代理人 北野 好人  
代理人 北野 好人  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ