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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する H04W |
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管理番号 | 1296367 |
審判番号 | 訂正2014-390159 |
総通号数 | 183 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2015-03-27 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2014-10-29 |
確定日 | 2014-12-25 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第5624170号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第5624170号に係る特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 |
理由 |
1.手続の経緯 本件特許第5624170号に係る発明は、平成19年1月3日(パリ条約による優先権主張 2006年1月4日(US)アメリカ合衆国、2006年4月29日(US)アメリカ合衆国)を国際出願日とする特願2008-549533号の一部を平成23年5月24日に新たに特許出願した特願2011-116061号、その特願2011-116061号の一部を平成25年4月18日に新たに特許出願したものであって(特願2013-87661号)、平成26年10月3日に特許権の設定登録がなされ、平成26年10月29日に本件訂正審判が請求されたものである。 2.請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第5624170号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付の訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。 3.本件訂正の内容 本件訂正の内容は、次のとおりである。 訂正事項 特許請求の範囲の請求項14に「前記受信機は、SIFS(short interframe spacing)持続時間によって分離されている前記第2のSTBCのCF-Endフレームと前記第2の非STBCのCF-Endフレームとを受信するようにさらに構成された、請求項8に記載のAP。」とあるのを、「前記送信機は、SIFS(short interframe spacing)持続時間によって分離されている前記第2のSTBCのCF-Endフレームと前記第2の非STBCのCF-Endフレームとを送信するようにさらに構成された、請求項8に記載のAP。」と訂正する。 (下線は、審判請求書の記載のとおりである。) そして、上記訂正事項により、特許請求の範囲の請求項14に係る発明 は、訂正後の特許請求の範囲の請求項8及び14に記載された事項により特定されるもので、その記載は次のとおりのものとなる。 「【請求項8】 アクセスポイント(AP)であって、 局(STA)からRTS(request-to-send)フレームを受信するように 構成された受信機であって、前記RTSフレームは送信機会(TXOP)の要求を示す、前記受信機と、 前記RTSフレームに応答して、TXOPの指示を送信するように構成された送信機であって、前記TXOPの指示は、CTS(clear-to-send)フ レームである、前記送信機と、を備え、 前記受信機は、前記TXOPの期間内に前記STAからパケットデータを受信し、前記STAが送信すべき更なるデータパケットを有していない状態において、第1の時空間ブロック符号化(STBC)のCF(contention free)-Endフレームまたは第1の非STBCのCF-Endフレームを 含む前記TXOPの打ち切りの指示を受信するようにさらに構成され、 前記送信機は、第2のSTBCのCF-Endフレームおよび第2の非STBCのCF-EndのCF-Endフレームを送信するようにさらに構成された、AP。」 「【請求項14】 前記送信機は、SIFS(short interframe spacing)持続時間によって分離されている前記第2のSTBCのCF-Endフレームと前記第2の非STBCのCF-Endフレームとを送信するようにさらに構成された、請求項8に記載のAP。」 4.訂正の適否 4-1.訂正の目的 訂正前の特許請求の範囲の請求項8及び14の記載は、以下のとおりである。 「【請求項8】 アクセスポイント(AP)であって、 局(STA)からRTS(request-to-send)フレームを受信するように 構成された受信機であって、前記RTSフレームは送信機会(TXOP)の要求を示す、前記受信機と、 前記RTSフレームに応答して、TXOPの指示を送信するように構成された送信機であって、前記TXOPの指示は、CTS(clear-to-send)フ レームである、前記送信機と、を備え、 前記受信機は、前記TXOPの期間内に前記STAからパケットデータを受信し、前記STAが送信すべき更なるデータパケットを有していない状態において、第1の時空間ブロック符号化(STBC)のCF(contention free)-Endフレームまたは第1の非STBCのCF-Endフレームを 含む前記TXOPの打ち切りの指示を受信するようにさらに構成され、 前記送信機は、第2のSTBCのCF-Endフレームおよび第2の非STBCのCF-EndのCF-Endフレームを送信するようにさらに構成された、AP。」 「【請求項14】 前記受信機は、SIFS(short interframe spacing)持続時間によって分離されている前記第2のSTBCのCF-Endフレームと前記第2の非STBCのCF-Endフレームとを受信するようにさらに構成された、請求項8に記載のAP。」 願書に添付された明細書及び図面には、次の記載がある。 (1)「【0018】 以降、本発明を説明する目的で、「モード」とは、PHY層、チャネルインタフェース、チャネル帯域幅(例えば、20MHz対40MHz)、および物理通信チャネルなどの、通信(送信および受信)のために使用される、MAC層より下の特定のネットワークリンクを指すのに使用される。異なるモードにおけるSTAは、MAC層の機構によって制御され、保護されない限り、BSSサービスエリア内で、通常、一緒に効率的に動作しない可能性があることに留意されたい。本発明は、STAが、同一のサービスエリア内において複数(1つ以上)のモードで送受信を行う複数モードシステム(例えば、BSS)に関する。 【0019】 図8は、APと、モード1動作で動作するSTA1と、モード2動作で動作するSTA2とを含む例示的な無線LANを示す。簡明のため、好ましい実施形態は、2つのモード、モード1およびモード2の文脈で説明される。しかし、本発明は、2つを超えるさらなるモードを含む複数のモード動作に拡張されることが可能である。 【0020】 以下に、本発明の3つの好ましい実施形態を説明する。第1は、WLANシステムにおける或る特定の(STBC(時空間ブロック符号化)および非STBC)デュアルモード動作を、より一般的なマルチモード動作に拡張するための方法およびシステムである。第2の実施形態は、複数モード動作におけるMAC保護機構を拡張する、特に、瑣末な事例として単一モードにも適用される、効率的な媒体利用を可能にするようにAPによって送信される複数のCF-End(それぞれ、対応するモードに適切なフォーマットの)フレームシーケンスをサポートする機構を拡張するための方法およびシステムである。第3の実施形態は、複数モード動作におけるPSMPシーケンスを拡張するための方法およびシステムを説明する。」 (2)「【0036】 図14は、モード2において使用されていないTXOPを解放するSTAの例を示す。図11に示される信号シーケンスの場合と同様に、STA2 は、モード2 RTS1401を送信し、APは、複数のCTS/CTS-to-Selfフレーム1402?1405で応答し、STA2のTXOPは、モード2において始まる。しかし、この実施形態では、STA2は、TXOPフレーム1406の終わりに先行して、送信されることが可能なデータは、全く存在しないことを認識する。すると、STA2は、CF-Endフレームのフォーマットとすることが可能な、単一のEnd of Dataフレーム1416を送信する。APは、すべてのモードにおいて複数のCF-Endフレーム1407?1409で応答する。すべてのCF-Endフレームが送信されると、TXOPフレーム1406の使用されていない部分は、媒体に解放され、新たなTXOP保護プロセスが、別の局またはAPによって、その媒体上で、その別の局またはAP自らが送信するために、開始されて、始まることが可能である。」 (3)図14には、「AP」及び「STA2」と記載されたうちの「AP」の側に、「1407」の番号が付された内部に「CF-ENDモード2」と記載された四角形、「1408」の番号が付された内部に「CF-END モード1」と記載された四角形、「…」の記載、及び「1409」の番号が付された内部に「CF-ENDモードn」と記載された四角形が示されており、各四角形の間には「SIFS」の記載がある。 上記(1)より、「モード」には、時空間ブロック符号化(STBC)と非STBCのモードがあり、上記(2)に「APは、すべてのモードにおいて複数のCF-Endフレーム1407?1409で応答する。」とあるから、APがSTBCのCF-Endフレーム及び非STBCのCF-Endフレームを送信することが示されているといえるが、それらを受信することは示されていない。上記(2)に「STA2は、CF-Endフレームの フォーマットとすることが可能な、単一のEnd of Dataフレーム1416を送信する。」とあるように、受信する「CF-Endフレーム」は、1つのモードのもののみであり、請求項8に「第1の時空間ブロック符号化(STBC)のCF(contention free)-Endフレームまたは第1 の非STBCのCF-Endフレームを含む前記TXOPの打ち切りの指示を受信するようにさらに構成され」(下線は当審が付与したものである。)と記載されたとおりである。 上記(3)から、APが送信する「複数のCF-Endフレーム1407?1409」は「SIFS」で分離されていることが読み取れる。 そして、請求項8に係る発明において、STBCのCF-Endフレーム及び非STBCのCF-Endフレームを送信し、さらにそれらのSTBCのCF-Endフレーム及び非STBCのCF-Endフレームを受信することは、どのようなことか技術的に不明であるから、当業者であれば、訂正前の請求項14に「受信」とあるのが、「送信」の誤記であることは明らかである。 したがって、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第2号の誤記の訂正を目的とするものである。 4-2.新規事項、及び特許請求の範囲の拡張又は変更 上記「4-1.訂正の目的」のとおり、訂正後の特許請求の範囲の請求項14に係る発明は、願書に添付された明細書又は図面に記載されたものであるから、上記「訂正事項」のように訂正することは、願書に添付された明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてするものである。 また上記のとおり、当業者であれば、訂正前の請求項14に「受信」とあるのが「送信」の誤記であることは明らかであり、訂正の前後で請求項14に係る発明は実質的には同じといえるから、上記「訂正事項」のように訂正することは、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、本件訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 4-3.独立特許要件 訂正後の請求項14に係る発明(以下、「訂正発明」という。)は、訂正された特許請求の範囲の請求項8及び14に記載された事項によって特定される前記したとおりのものである。 本件特許に関し、特願2013-87661号の審査において、平成26年3月12日付けで通知された拒絶理由で以下の刊行物が引用された。 刊行物1.特開2005-311920号公報 アクセスポイントと、第一種の物理層プロトコルのみに対応した端末と、MIMOによるプロトコルである第二種の物理層プロトコルを備えた端末とを備え、端末が、PollフレームのQoS制御フィールドに指定されるTXOPの期間(本願の「TXOPの指示」に相応)の送信権を与えられ、null dataフレーム(本願の「TXOPの打ち切りの指示」に相当)を送信することで送信権をアクセスポイントに返上する通信システムが記載されている。(段落【0116】、【0134】、及び【0153】等) 刊行物2.国際公開第02/089413号 制御局が、送信局が無線メディアの帯域を解放したことを確認すると、CF-Endを送信することでCFPを終了させるシステムが記載されてい る。(第39頁第4-22行) 刊行物3.竹内良男,次世代モバイルシステムの技術と市場展望 第3回 I MT-2000の後継「Beyond IMT-2000,テレコミュニ ケーション,日本,株式会社リックテレコム,2004年 8月25日,第21巻,第9号,pp.100-103 MIMOにおいて送信ダイバーシチを得るためSTBCを用いることが記載されている。(第103頁左欄第25-34行) 刊行物1-3には、訂正発明のように、APが、時空間ブロック符号化 (STBC)のCF-Endフレームまたは非STBCのCF-Endフ レームを含むTXOPの打ち切りの指示を受信するように構成され、かつ、STBCのCF-Endフレーム及び非STBCのCF-Endフレームを送信するように構成されることについては記載も示唆もされていない。 そして、訂正発明は上記のように構成されていることにより、明細書に記載された効果を有するものであるから、訂正発明は、刊行物1-3に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではな い。 また、他に拒絶の理由を発見しないから、訂正発明は特許出願の際独立して特許を受けることができるものであり、本件訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合する。 5.むすび 以上のとおり、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書き第2号に掲げる事項を目的とし、かつ同条第5項ないし第7項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 WLANシステムにおいて複数モードの効率的な動作を提供するための方法およびシステム 【技術分野】 【0001】 本発明は、一般に、WLAN(無線ローカルエリアネットワーク)に関する。より詳細には、本発明は、同一のサービスエリア内の複数モード展開におけるSTAの動作を拡張する。 【背景技術】 【0002】 現在、802.11WLAN標準への拡張である802.11nに関して、様々な提案が提示され、検討されており、そこでは、より高いスループットのWLANデバイスを許容する。これらの提案は、EWC、Joint Proposal、およびWWiSEを含む様々な無線コンソーシアムからのものである。以下に、本発明に関係のあるこれらの提案の態様を説明する。 【0003】 図1は、MAC制御(MAC Control)フレームとして802.11標準において規定されているCTS(Clear-to-Send)フレームを示す。CTSフレームのRA(受信局アドレス:Receiver Address)は、このCTSが応答する直前のRTS(Request-to-Send)フレームのTA(送信局アドレス:Transmitter Address)フィールドからコピーされる。持続時間値(duration value)は、直前のRTSフレームの持続時間フィールドから得られた値から、CTSフレームを送信するのに要求される時間、およびCTSフレームのSIFS(Short Interframe Spacing)間隔を引いた値である。この計算された持続時間が、マイクロ秒の数分の1を含む場合、その値は、最も近い整数に切り上げられる。 【0004】 CTSフレームは、802.11e標準(セクション7.2.1.2)で説明されているようにRTSフレームの後に続く必要は必ずしもない。CTSフレームは、やりとりにおける最初のフレームに存在させ、後に続く送信に関するMACレベルの保護のためのNAV(Network Allocation Vector)を設定するために使用されることも可能である。CTSフレームが最初のフレームとして、やりとりを開始する局によって送信される場合、このCTSは、局自らにアドレス指定されることが可能であり、CTS-to-Selfと呼ばれる。 【0005】 図2は、システム内のすべての局のNAVをリセットするブロードキャストフレームとしてAPによって送信されることが可能であるMAC制御フレームであり、802.11標準において説明される、CF-End(Contention Free End)フレームを示す。局が関連付けられたBSSのBSSID(基本サービスセットID)を有するCF-Endフレームを受信する局は、局のNAV値を0にリセットする。これにより、現在、存在している媒体保護/予約がリセットされる。Durationフィールドは、0に設定される。図2に示されるとおり、BSSIDは、APの中に含まれるSTAのアドレスである。RAは、ブロードキャストグループアドレスである。FCSは、フレーム検査シーケンスである。 【0006】 802.11nにおいて、基本的に、2つの動作モードを生じさせる、Normal Rangeに関して使用されるのとは異なるPHY(物理層)変調スキームを使用するExtended Rangeのサポートを実装する提案が、行われている。Extended Range STAは、STBC(Space Time Block Code:時空間ブロック符号)PHY変調を使用して送受信を行うのに対して、Normal Range STAは、非STBC PHY変調を使用して送受信を行う。802.11nへのJoint Proposal寄与において、APが、2つのモードがExtended RangeおよびNormal Rangeであるデュアルモードで動作するSTAのネットワークをサポートするアプローチが、説明される。二次ビーコン法とデュアルCTS法を一緒に使用して、Normal Rangeに加えてExtended Rangeがサポートされる。二次ビーコンは、ビーコンの中で設定された二次ビーコンビットを使用して送信されて、このビーコンに関するTBTT(ターゲットビーコン送信時間)がオフセットを有することを局に知らせる。Dual CTS保護において、局は、APに向けられたRTSでTXOPを開始し、APは、PIFS(Point Control Function inter-frame spacing:集中制御用のフレーム間隔)によって隔てられた第1のCTSと第2のCTSで応答する。デュアルCTS保護が有効にされると、APは、非STBC CTSを使用してSTBC TXOPを保護し、STBC CTSを使用して非STBC TXOPを保護しなければならない。保護フレームは、TXOP全体に関するNAVを設定しなければならない。デュアルCTS保護ビットが設定されている場合、STBC制御フレームが、STBCフレームに応答して使用されなければならない。デュアルCTS保護ビットが設定されてはいない場合、非STBC制御フレームが、使用されなければならない。PIFSが、非STBC RTSに関するデュアルCTSを隔てる間隔として使用される。 【0007】 図3は、自己管理型Extended Range保護に関するWWiSE提案プレゼンテーション文書からの図を示す。NR(normal range:通常範囲)局とER(extended range:拡張範囲)局のデュアルモード保護に関するシグナリングの例が、示されている。信号シーケンス301?305は、EDCA(拡張されたDCF(distributed coordination function:分散調整ファンクション)チャネルアクセス)に関し、信号シーケンス306は、HCCA(HCF制御型チャネルアクセス)フォーマットに関する。APは、信号シーケンス301?302を使用してNR STAおよびER STAに関するTXOPをそれぞれ保護する。ER STAは、信号シーケンス303においてER STAのTXOPを保護する。11n NR STAに関する信号シーケンスが、信号シーケンス304によって表され、レガシーNR STAに関する信号シーケンスが、信号シーケンス305によって表される。信号シーケンス306において、APは、HCCAフォーマットを使用してSTAに関するTXOPを保護する。図示されるとおり、APは、或る特定の局からのRTSに応答して、そのRTSを送信した局によって使用されるモードでCTSを送信するか、またはRTS送信局のモード以外のモードでCTS-to-Self信号を送信する。 【0008】 図4は、WWiSEによって提案されるExtended Rangeによる新たなHT情報要素を示す。APは、ビーコン、プローブ応答などの管理フレームの中で新たなHT情報要素をシグナリングして、BSSを管理する(例えば、Extended Rangeをサポートする)。この新たなHT情報要素は、IBSSモードで局によって送信されるすべてのビーコンおよびプローブ応答の中にも存在する。このHT情報要素は、図4に示されるとおり、二次ビーコン、デュアルSTBC/CTS保護などのフィールドを含む。Joint Proposalによれば、長さは、固定ではなく、サイズは、含められるフィールドの数に依存する。フィールドは、図4に示されるとおりの順序でなければならず、新たなフィールドは、既存のフィールドの終端に現れる。STAに知られていないフィールドは、無視されなければならない。 【0009】 Joint Proposal規格およびEWC規格によれば、以下が、PSMP(power save Multi-Poll:省電力マルチポール)フィーチャと関係するいくつかの規定である。PSMP(省電力マルチポール)は、PSMP送信機およびPSMP受信機によって使用されるべき時間スケジュールを提供するMACフレームである。この時間スケジュールは、PSMPフレームの送信の直後に始まる。DLT(ダウンリンク送信)は、PSMP受信機によるフレームの受信のために使用されることが意図される、PSMPフレームによって記述される期間である。ULT(アップリンク送信)は、PSMP受信機によるフレームの送信のために使用されることが意図される、PSMPフレームによって記述される期間である。 【0010】 図5および図6は、EWC MAC規格によるPSMP情報要素フォーマットを示す。図5は、PSMPが管理アクションフレームというタイプ/サブタイプおよびブロードキャストアドレスタイプである、PSMPパラメータセットフォーマットを示す。PSMPパラメータセットは、PSMPフレームの直後に続くDLTおよびULTを記述するのに使用される。図6は、トラフィック(フロー)ID、STA ID、DLTオフセットおよびDLT持続時間、ULTオフセットおよびULT持続時間などのSTA Info情報要素フォーマット詳細を示す。 【0011】 図7は、DLT段階と、その後に続くULT段階とから成るPSMPシーケンスを示す。MTBA(マルチTIDブロックACK)が、複数のTIDフローに関するブロックACKを送信するのに使用される。 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0012】 デュアルモード保護を、複数モード動作をサポートすることに拡張する必要性が、存在する。現行技術は、デュアルCTS送信によって保護された、使用されていないTXOP(送信機会)持続時間を回復する機構を提供しないため、媒体使用が、堅牢ではなく、効率的ではない。現行技術スキームの下で、STAから、保護されたTXOP中に送信すべきデータが尽きた場合、媒体は、残りのTXOPに関して無駄にされる。残りの使用されていないTXOPをシステムに明け渡すMACシグナリングを提供する必要性が、存在する。 【0013】 また、PSMPシーケンスが、複数モードシステムにおいて帯域幅効率のよい仕方で機能する必要性も存在する。802.11n規格は、ULTにおいてACK/MTBAだけしか許さず、スケジュールされていないPSMPに関して全くデータを許さないことに関して矛盾を含む。また、CF-Endフレームを解釈することができないSTAに関するデュアルCTS保護下のTXOPの打ち切りに関して、全く手引きが存在しない。 【課題を解決するための手段】 【0014】 第1の好ましい実施形態は、WLANシステムにおける或る特定の(STBCおよび非STBC)デュアルモード動作を、より一般的な複数モード動作に拡張するための方法およびシステムである。第2の好ましい実施形態は、複数モード動作におけるMAC保護機構、特に、瑣末な事例として単一モードにも適用される、効率的な媒体利用を可能にするようにAPによって送信される複数のCF-End(それぞれ、対応するモードに適切なフォーマットの)フレームシーケンスをサポートする機構を拡張するための方法およびシステムである。第3の好ましい実施形態は、複数モード動作におけるPSMPシーケンスを拡張するための方法およびシステムである。 【0015】 本発明のより詳細な理解は、例として与えられ、添付の図面と併せて理解されるべき、好ましい実施形態の後段の説明から得ることができる。 【図面の簡単な説明】 【0016】 【図1】802.11標準によるCTSフレームを示す図である。 【図2】802.11標準によるCF-Endフレームフォーマットを示す図である。 【図3】WWiSEによる実行管理型拡張範囲保護に関するシグナリング図である。 【図4】管理フレームHT情報要素フォーマットを示す図である。 【図5】PSMPパラメータセットフォーマットを示す図である。 【図6】PSMP STA Info情報要素フォーマットを示す図である。 【図7】DLT段階と、その後に続くULT段階とから成るPSMPシーケンスを示す図である。 【図8】複数モードで動作する例示的な無線LANを示す図である。 【図9】一次ビーコンIDフィールドを含む一次ビーコンフォーマット、および二次ビーコンIDフィールドを含む二次ビーコンフォーマットを示す図である。 【図10】一次ビーコンIDおよび二次ビーコンIDを含む管理フレームHT情報要素フォーマットを示す図である。 【図11】或る特定のモードフォーマットに関するTXOPを保護することを使用するSTAのフレーム送信を示す図である。 【図12】EDCAを使用してTXOPを保護するAPのフレーム送信を示す図である。 【図13】HCCAを使用してTXOPを保護するAPのフレーム送信を示す図である。 【図14】使用されていないTXOPを解放するSTAのフレーム送信シーケンスを示す図である。 【図15】EDCAを使用して、使用されていないTXOPを解放するAPのフレーム送信シーケンスを示す図である。 【図16】HCCAを使用して、使用されていないTXOPを解放するSTAのフレーム送信シーケンスを示す図である。 【図17】複数モードPSMPフレームシーケンスを示す図である。 【発明を実施するための形態】 【0017】 以降、「局」または「STA」という用語には、WTRU(無線送信/受信ユニット)、UE(ユーザ機器)、移動局、固定契約者ユニットもしくは移動契約者ユニット、ページャー、セルラー電話機、PDA(パーソナルデジタルアシスタント)、コンピュータ、または無線環境において動作することができる他の任意のタイプのユーザデバイスが含まれるが、以上には限定されない。以降、述べられる場合、「基地局」という用語には、ノードB、サイトコントローラ、AP(アクセスポイント)、または無線環境において動作することができる他の任意タイプのインタフェースデバイスが含まれるが、以上には限定されない。 【0018】 以降、本発明を説明する目的で、「モード」とは、PHY層、チャネルインタフェース、チャネル帯域幅(例えば、20MHz対40MHz)、および物理通信チャネルなどの、通信(送信および受信)のために使用される、MAC層より下の特定のネットワークリンクを指すのに使用される。異なるモードにおけるSTAは、MAC層の機構によって制御され、保護されない限り、BSSサービスエリア内で、通常、一緒に効率的に動作しない可能性があることに留意されたい。本発明は、STAが、同一のサービスエリア内において複数(1つ以上)のモードで送受信を行う複数モードシステム(例えば、BSS)に関する。 【0019】 図8は、APと、モード1動作で動作するSTA1と、モード2動作で動作するSTA2とを含む例示的な無線LANを示す。簡明のため、好ましい実施形態は、2つのモード、モード1およびモード2の文脈で説明される。しかし、本発明は、2つを超えるさらなるモードを含む複数のモード動作に拡張されることが可能である。 【0020】 以下に、本発明の3つの好ましい実施形態を説明する。第1は、WLANシステムにおける或る特定の(STBC(時空間ブロック符号化)および非STBC)デュアルモード動作を、より一般的なマルチモード動作に拡張するための方法およびシステムである。第2の実施形態は、複数モード動作におけるMAC保護機構を拡張する、特に、瑣末な事例として単一モードにも適用される、効率的な媒体利用を可能にするようにAPによって送信される複数のCF-End(それぞれ、対応するモードに適切なフォーマットの)フレームシーケンスをサポートする機構を拡張するための方法およびシステムである。第3の実施形態は、複数モード動作におけるPSMPシーケンスを拡張するための方法およびシステムを説明する。 【0021】 第1の実施形態は、複数モード動作をサポートするようにMAC機構を規定することに関する。複数モード動作に関するアプリケーションの例には、(1)レガシーシステム、(2)新たな変調セットをサポートするデバイス、(3)ネットワークを切り替える前に遷移モード(新たな変調セット)になる可能性があるデバイス、(4)複数のモードをサポートするメッシュネットワーク、および(5)複数の周波数帯域/チャネル上で動作するデバイスが含まれる。 【0022】 第1の好ましい実施形態によれば、APは、以下の2つのメインMAC機構を使用して、すなわち、1)サポートされる各モードに関して、ビーコン/二次ビーコンを送信し、その後にマルチキャスト/ブロードキャストデータを送信すること、および2)サポートされる複数のモードの1つにそれぞれが対応する複数のCTSフレームの送信をサポートすることにより、複数のモード動作をサポートする。この複数モード保護に関する課題は、CTS保護フレームが、2つの通信するエンティティのそれぞれによるモードフォーマット(変調、リンク構成など)で解釈されなければならないことである。このため、STAが、或る特定のモードフォーマットを使用している場合、CTS保護フレームは、そのSTAによる認識を可能にする、その特定のフォーマットで送受信されなければならない。 【0023】 図9は、APの前述したMAC機構によるフレームフォーマットの好ましいセットを表す図を示す。一次モードフレームは、一次ビーコン901と、その後に続くマルチキャスト/ブロードキャストデータ905とを含む。一次ビーコンは、HT情報要素903を含む。規定されたオフセット期間の後、HT情報要素904を有する二次ビーコン902を含み、その後にマルチキャスト/ブロードキャストデータ906を含む二次モードフレームが、送信される。図8を参照すると、一次ビーコンは、モード1(非STBC)のSTA1の役に立つ。二次ビーコンは、モード2(STBC)を使用するSTA2の役に立つ。例として、この場合、モード1およびモード2は、一次ビーコンおよび二次ビーコンとそれぞれそろえられているが、代替として、システムパラメータに応じて、一次ビーコンが、モード2に役立ち、二次ビーコンが、モード1に役立つことも可能である。我々の例に戻ると、一般に、一次ビーコンは、モード1を使用するすべての局の役に立ち、二次ビーコンは、モード2を使用するすべての局の役に立つ。複数モード動作に関して、さらなる二次ビーコンは、システムにおいて使用されるモードのそれぞれの役に立つ。 【0024】 複数モード動作中、APは、システムによってサポートされる各モードに適切なフォーマットでビーコン/二次ビーコンおよびマルチキャスト/ブロードキャストトラフィックを送信する。複数モードシステムにおいて、送信されるいくつかのビーコンの1つ(いくつかのモードに対応する)が、一次ビーコン901として識別される。各二次ビーコン902が、時間オフセット(一次ビーコン901、または他の任意の時間基準を基準とする)で送信されることが可能である。この時間オフセットは、システム考慮事項に基づいて決定されてもよい。この時間オフセットは、APによって動的に変更されることが可能である構成可能なシステムパラメータであってもよい。二次ビーコン902のTSF(タイミング同期ファンクション)タイムスタンプは、実際のタイムスタンプでなければならない。二次ビーコン902の中の他のすべてのフィールドは、好ましくは、一次ビーコン901の中の対応するフィールドと同一である。二次ビーコン902の後に送信されるマルチキャスト/ブロードキャストデータ906は、好ましくは、一次ビーコン901の後に送信されるマルチキャスト/ブロードキャストデータ905と同一である。システム考慮事項に基づき、各二次ビーコン902は、追加のフィールド、およびそのモードに固有のデータを含む。やはり、システム考慮事項に基づき、各モードは、追加のマルチキャスト/ブロードキャストフィールド、およびそのモードに固有のデータを有することが可能である。 【0025】 図10は、HT情報要素903、904に対応する、HT情報要素1000の好ましいフォーマットを示す。HT情報要素1000は、以下のフィールド、すなわち、要素ID1001、長さ1002、制御チャネルID1003、拡張チャネルオフセット1004、推奨される送信幅セット1005、RIFSモード1006、制御されたアクセス専用1007、サービス間隔粒度1008、動作モード1009、基本STBC MCS1011、許されるL-SIG保護1013、および基本MCSセット1016を含む。これらのフィールドは、図4に示される、提案される管理HT情報要素フォーマットと合致する。本発明によれば、複数モード保護フィールド1012およびビーコンIDフィールド1014が、複数モードをサポートするように含められる。デュアルモードに関する例として、ビーコンIDフィールド1014は、1ビットであることが可能であり、ただし、HT情報要素が、0という値を有する場合、それは、一次ビーコンであり、この値が、1である場合、それは、二次ビーコンである。しかし、複数モードの場合、単一ビット情報要素が、一次モードに加え、既存のすべてのモードの識別に十分なサイズに拡張される。図10に示されるとおり、ビーコンIDフィールド1014には、ビットB9-Bkでタグが付けられ、ただし、kは、サポートされるモードの数に基づいて選択される。例えば、16のモードを使用するシステムにおいて、4ビット(B9-B12、k=12)のビーコンIDフィールドが、選択される。 【0026】 図11は、APと、モード2で動作しており、TXOPを保護している局STA2とを含む、n個のモードを使用する複数モードシステムに関する例示的なシグナリング図1100を示す。複数モードTXOP保護がシステムによってサポートされるという指示が、APによって提供される。この指示のための好ましい機構は、APが、図10に示される新たなHT情報要素、複数モード保護1012の中で複数CTS保護フィールド/ビットをシグナリングすることである。この複数CTS保護フィールド/ビットが、APによって設定され、局STA2によって受信されると、TXOPが、局STA2によって開始され、モード2におけるRTS(Request-to-Send)フレーム1101が、APに送信される。APからの応答は、それらのモード、例えば、変調、リンク構成などに対応するフォーマットで複数のCTSフレームおよびCTS-to-Selfフレーム1102?1105を送信して、STA2などのモード2局のために或るTXOPが予約/保護されていることが、その他のモードで動作している局に通知されるようにすることである。 【0027】 図11に示されるとおり、APは、STAによって保護されているTXOPに関して使用されているモードでCTSフレーム1102を送信する。この場合、STAは、モード2で動作している、TXOPを開始した局STA2であり、APからの複数CTSフレーム応答の中のモード2 CTSフレーム1102の位置は、最初である。代替として、このモードのCTSフレームの位置は、最後であってもよく、あるいは、システムによって決定されるとおりであり、モードに割り当てられた優先順位に基づいてもよい。また、APは、STAによって保護されているTXOPに関して使用されているモード、すなわち、CTS-to-Selfモード1、CTS-to-Selfモード3...CTS-to-Selfモードnを除くすべてのモードで、複数のCTS-to-Selfフレーム1103?1105を送信する。これらのCTS-to-Selfフレームの相対的順序は、任意である、またはシステムおよび実施形態の考慮事項に基づいて、さらにモードに割り当てられた優先順位に基づいて決定されることが可能である。 【0028】 これらの複数のCTS/CTS-to-Selfフレーム1102?1105は、PIFS、SIFS(図示される)、あるいは他のシステム要因に基づいて決定されるRIFS(Reduced Inter Frame Spacing)などの他の持続期間によって隔てられる。これらの複数のCTS/CTS-to-Selfフレーム1102?1105が完全に送信されると、モード2 TXOP1106が、開始する。 【0029】 RTSフレームに応答してAPによって送信される複数のCTS/CTS-to-Selfフレームは、以下の事例に適用される。APを有するBSSが、複数のCTS信号を使用して複数モード動作で通信している場合、STAのそれぞれによる応答は、そのSTAの動作モードに対応するフォーマットの単一のCTSフレームを用いる。代替として、各STAが、複数のCTSフレームを使用して応答することを許されることが可能であり、このことは、IBSS(独立した基本サービスセット)(すなわち、APが全く存在せず、すべての局がピアである場合)またはメッシュシナリオにおいて特に有用である。そのような事例において、選択されたSTAは、複数のCTSフレームを送信することによってAPの役割をする。さもなければ、いくつかの局からのCTS応答を調整することは、困難である可能性がある。 【0030】 図12は、図3のデュアル保護信号シーケンス301に対応する、EDCAを使用してモード2 TXOPを保護するAPの例示的なシグナリング図1200を示す。この場合、APは、モード2を除くすべてのモードにおいて複数のCTS-to-Selfフレーム1201?1203から始めて、モード2 TXOPをAPのために開始する。この場合も、図11の場合と同様に、複数モードCTS-to-Selfフレームのシーケンスは、任意である、またはシステムおよび実施形態の考慮事項に基づいて、さらにモードに割り当てられた優先順位に基づいて決定されることが可能である。次に、APは、この例に関してSTA2に特にアドレス指定された、特定のSTAアドレス情報を含むモード2 RTSフレーム1204を送信する。これに応答して、STA2は、APからのモード2 TXOPフレーム1206が開始することを許すモード2 CTSフレーム1205を送信し、ただし、APは、モード2でデータを送信する。 【0031】 図13は、図3のデュアル保護信号シーケンス306に対応する、HCCAを使用するモード2 STAに関するTXOPを保護するAPの例示的なシグナリング図1300を示す。複数CTS保護フィールド/ビット1012が、APによって設定され、送信されると、APは、この例ではモード2である、APによって保護されているTXOPに関して使用されるモードの場合を除き、モード、例えば、変調、リンク構成などに対応するフォーマットで送信された複数のCTS-to-Selfフレーム1307?1310を使用して、所与のモードにおけるTXOPを保護する。複数のモードに対応する複数のCTS-to-Selfフレーム1307?1310の順序は、任意である、またはシステムおよび実施形態の考慮事項に基づいて、さらにモードに割り当てられた優先順位に基づいて決定されることが可能である。複数のCTS-to-Selfフレーム1307?1310は、SIFS(図示される)、PIFS、あるいは他のシステム要因に基づいて決定されるRIFSなどの他の持続期間によって隔てられることが可能である。図13に示されるとおり、複数のCTS-to-Selfフレーム1307?1310の後には、SIFS、PIFS、あるいは他のシステム要因に基づいて決定されるRIFSなどの他の持続期間の後に、TXOPに関して使用されているモードで送信される、HCCAプロトコルに準拠するCF-pollフレーム1311が続く。この場合、TXOP1312は、モード2に関し、このため、CF-Pollフレーム1311は、モード2になっている。 【0032】 STAに関するTXOPが保護される、この複数モードTXOP保護実施形態の下で、STAは、STAの送信を開始するのに、APからの複数のCTSフレームまたはCTS-to-Selfフレームが送信されるまで待たなければならない。これを実現するのに、以下の好ましい手続きが、個々に、または様々な組み合わせで遵守される。好ましくは、複数のCTS/CTS-to-Selfフレームを送信するのにAPによって必要とされる時間は、システム内のSTAに知らされる。1つの可能なアプローチの例は、この情報を、APによって送信される新たなHT情報要素1000のフィールドの中に含めることである。代替として、局は、局のRTSへのCTS応答を受信してからでないと、送信することを開始せず、そのようなCTS応答が最後に来る場合、明示的な時間は、前もって通信されなくてもよい。別のアプローチは、送信する前に搬送波感知(carrier sensing)に頼ることであり、すなわち、CTSを受信した後でさえ、STAは、媒体が、他のモードのCTSフレームによって依然として占有されている場合、待たなければならない。 【0033】 代替として、すべてのSTAが、単一の共通モードフォーマットで送受信を行うことができる場合、これらのSTAが、通常、或る特定のモードで通信する場合でさえ、その共通モードフォーマットが、好ましくは、RTSやCTSなどの保護制御フレームを送信するために使用される。制御フレームを送信するために使用される変調は、通常、所与のモードにおける基本レートである。各モードにおける、より高いレートが、データ送信のために使用される。STAが、すべてのモードで基本レートをサポートし、1つの好ましい/特定のモードで、より高いレートだけをサポートすることが考えられる。この場合、その共通フォーマットで2つの通信するデバイス間で交換される単一のRTSフレーム、および単一のCTSフレームで、複数モードシステム動作における保護を確立するのに十分である。 【0034】 複数モード動作に関する前述の保護機構のすべてにおいて、使用される保護フレーム(すなわち、RTS、CTS)は、好ましくは、保護されるTXOP全体に関するNAVを設定する。 【0035】 本発明の第2の好ましい実施形態は、保護されたTXOPの使用されていない部分を解放することによって、複数モード動作における媒体の効率的な使用をサポートするMAC機構を提供する。図14?図16は、複数CF-Endフレーム送信が、使用されていないTXOPを解放して、媒体使用効率を向上させるようにするのに、どのように使用されることが可能であるかの例示的な信号シーケンスを示す。 【0036】 図14は、モード2において使用されていないTXOPを解放するSTAの例を示す。図11に示される信号シーケンスの場合と同様に、STA2は、モード2 RTS1401を送信し、APは、複数のCTS/CTS-to-Selfフレーム1402?1405で応答し、STA2のTXOPは、モード2において始まる。しかし、この実施形態では、STA2は、TXOPフレーム1406の終わりに先行して、送信されることが可能なデータは、全く存在しないことを認識する。すると、STA2は、CF-Endフレームのフォーマットとすることが可能な、単一のEnd of Dataフレーム1416を送信する。APは、すべてのモードにおいて複数のCF-Endフレーム1407?1409で応答する。すべてのCF-Endフレームが送信されると、TXOPフレーム1406の使用されていない部分は、媒体に解放され、新たなTXOP保護プロセスが、別の局またはAPによって、その媒体上で、その別の局またはAP自らが送信するために、開始されて、始まることが可能である。 【0037】 図15は、図12に示される信号シーケンスの拡張として、モード2においてEDCA中に、使用されていないTXOPを解放するAPの例示的な信号シーケンスを示す。APは、複数モードCTS-to-Selfフレーム1512?1523を送信し、その後に続いて、モード2 RTSフレーム1524を送信して、モード2 TXOP保護を要求する。STA2は、モード2 CTSフレーム1525で応答して、APが、APのTXOPフレーム1506をモード2で開始する道を開く。TXOPフレーム1506中、APは、送信されるべきデータがもはや存在しないことを認識し、したがって、CF-Endフレームのフォーマットになっていることが可能なEnd of Dataフレーム1526を送信する。次に、APは、すべてのモードにおいて複数のCF-Endフレーム1527?1529を送信して、APが、現在のTXOPフレーム1506においてAPのモード2送信を完了したことを、すべてのSTAに通知する。次に、TXOPフレーム1506は、打ち切られ、次に、TXOPフレーム1506の使用されていない残りの部分が、異なるモードにおいて別のSTAまたはAPにアクセスのために解放される。解放されたTXOPの保護は、前述した複数モード手続きに従う。 【0038】 図16は、図13に示される信号シーケンスの拡張として、モード2においてHCCA中に、使用されていないTXOPを解放するSTAの例示的な信号シーケンスを示す。APが、この例ではモード2である、TXOP保護のモードを除くすべてのモードにおいて、複数のCTS-to-Selfフレーム1601?1604を送信する。モード2 CF-Pollフレーム1605が、送信され、STA2に関するモード2 TXOPフレーム1606が、開始する。TXOPフレーム1606中、STA2は、STA2の送信データが尽きていることを認識し、したがって、STA2は、End of Dataフレーム1612を送信する。APは、すべてのモードにおけるその他のSTAに、それぞれのモードにおける複数のCF-Endフレームを使用して通知する。次に、TXOPの残りの部分が、解放される。 【0039】 図14?図16に示されるとおり、APは、APによってサポートされるモードに対応する送信フォーマット(変調、リンク構成など)を使用して、MPDU(MACプロトコルデータユニット)内で複数のCF-Endフレームを順次に送信する。SIFSの時間ギャップ(または他のシステム要因に基づいて決定された他の持続期間)が、CF-Endフレームの合間に含められる。 【0040】 以下は、保護されたTXOPを解放するための、この実施形態が、適用可能である、条件付き事例(個々の、または組み合わせの)のさらなる例である。すなわち、 a.TXOPを開始した、図14に示される、STAからのEnd-of-Data MAC信号(または、例えば、APからのACK応答を有するQoS-NULLフレーム)を受信した後、 b.TXOPを開始したSTAからのEnd-of-Data MAC信号(または、例えば、APからのACK応答を有するQoS-NULLフレーム)を受信した後、かつ、APが、送信すべきデータを全く有さない c.TXOPを開始した局が、データを送信することを停止したばかりである場合、 d.TXOPを開始した局が、データを送信することを停止したばかりであり、かつ、APが、そのことを何らかの手段(搬送波感知などの)によって検出し、APが、送信すべきデータを全く有さない場合、 e.任意の媒体回復手続きの後、すなわち、APが、媒体を回復したばかりであり、その媒体に局がアクセスすることを許すCF-Endフレームを送信することができる、 f.APが、TXOPを開始し、ダウンリンク送信を終え、アップリンク送信を全く予期していない場合、 g.APが、EDCAにおいてTXOPを開始し、ダウンリンク送信を終え、さらなるアップリンク送信(例えば、End-of-Data信号(図15に示される)、またはAPからのACK応答を有するQoS-NULLフレームを使用する)を全く予期していない場合、 h.APが、CF-Pollを使用してHCCAにおいてTXOPを開始し、ダウンリンク送信を終え、アップリンク送信を全く予期していない場合、 i.APが、CF-Pollを使用してHCCAにおいてTXOPを開始し、図16に示されるとおり、STAからEnd-of-Data MAC信号(または、例えば、APからのACK応答を有するQoS-NULLフレーム)を受信し、APが、ダウンリンク送信を終えている場合。 【0041】 APによって送信される複数のCF-Endフレームは、好ましくは、以下の規則を個々に、または組み合わせで遵守する。 a.複数のCF-Endフレームは、これらのフレームが、現在のTXOPが期限切れになる前に送信されることが可能である場合に限って、送信される。このことは、TXOPの残りの部分を推定して、すべてのCF-Endフレームを送信するのに要求される時間と比較することにより、APによって判定される、 b.すべての複数のCF-Endフレームが、現在のTXOPが期限切れになる前に送信されることが可能でない場合、現在のTXOPが期限切れになる前に送信されることが可能な数だけが、送信される、 c.一部の事例、またはシステム条件において、現在のTXOPが期限切れになる前に、複数のCF-Endフレームのすべて、または一部が、送信されることが可能でない場合でも、やはり、これらのフレームはすべて、これらのフレームの一部、またはすべてが、TXOPの外で送信されなければならない場合でも、送信される。 【0042】 APによって送信される複数のCF-Endフレームは、システム内の他のすべてのデバイスが、それらのデバイスのNAVを更新して、媒体使用における潜在的な浪費または非効率を回避することを可能にする。APからの複数のCF-Endフレームは、SIFS、または他のシステム要因に基づいて決定される、RIFSなどの他の持続期間によって隔てられる。使用されていないTXOPを解放するようにAPによって送信される複数のCF-Endフレーム(デュアルモードシステムにおける場合、デュアルCF-Endフレームを含む)の送信の機構および順序は、所望されるオプションに応じて、以下のとおりであることが可能である。すなわち、 a.複数のCF-Endフレームは、システム構成によって決定された優先順位の順序で送信されることが可能であり、この順序は、この順序が、システムによってサポートされるモードに割り当てられた順序に対応する場合、動的に変更されることも可能である、 b.最初のCF-Endは、現在のTXOPのモードに対応し、残りのCF-Endフレームは、その他のモードに対応する、 c.システムにおいてサポートされるモードに対応する複数のCF-Endフレームの順序は、任意であることが可能である。 d.現在のTXOPのモードに対応するフォーマットにおける1つだけのCF-Endフレームが、送信され、その場合、媒体は、そのモードに関する保護が期限切れになるまで、そのモードで動作するすべての局に開かれており、このことは、TXOPのモードで動作している局に優先権を与える、 e.すべての局が、単一の共通モードフォーマットを送受信することができる場合、つまり、すべての局が、通常、或る特定のモードにおいて通信する場合でも、その共通モードフォーマットが、すべてのモードにおけるすべての局のNAVを更新するのに十分である1つだけのCF-Endフレームを送信するために使用されなければならない。 【0043】 以下の例は、デュアルCF-Endフレームが、ER(Extended Range)/NR(Normal Range)機能になっており、1つのCF-Endフレームが、ER(STBC変調)において送信され、他方のCF-Endフレームが、NR(非STBC変調)において送信される。以下に、このデュアルCF-Endフレーム例の1つの可能な実施形態を説明する。デュアルCTS保護が、有効にされ(すなわち、通常、ビーコンの中で示されて、デュアルCTS保護が、システムにおいて有効にされて、STBCおよび非STBCのCTSフレームが、APによって送信され)、STAが、TXOPを獲得し、その後、STAから、送信すべきフレームが無くなった場合、STAは、以下のフレームの1つを送信することを、残りのTXOP持続時間が、そうすることを許す(すなわち、解放のためのCF-Endフレームの後に、十分な、使用可能なTXOP持続時間が残っている)という条件付きで、行うことによって、「送信の終了」または「データの終了」または「STAのTXOPの打ち切り」を示すことができる。すなわち、 事例1 STAが使用している変調(STBCまたは非STBC)を使用するCF-Endフレーム。 事例2 STAが使用している変調(STBCまたは非STBC)を使用するQoS-Nullフレーム。 事例3 STAが、送信すべきフレームをもはや有さないことを実質的に示す、「送信の終了」信号または「データの終了」信号を示す他の任意のタイプのMACフレーム。 【0044】 前述の指示フレーム(前述の事例1から事例3まで)のいずれか1つの送信で、STAは、STAのTXOPの完了または打ち切りを明示的に示す。送信されたフレームが、CF-Endフレーム(事例1)である場合、このフレームは、このフレームを受信することができる、その他のSTAによって、NAVリセットと解釈されなければならない。 【0045】 合致するBSSIDを有するSTAから前述のフレーム(前述の事例1から事例3まで)のいずれか1つを受信すると、APは、SIFS持続時間(または、他のシステム要因に基づいて決定された、RIFSなどの他の持続期間)の後、デュアルCF-Endフレームで、つまり、1つのSTBC CF-Endフレーム、および1つの非STBC CF-Endフレームで応答しなければならない。別の可能性は、事例2、およびACKを予期する他の任意のフレームにおいて、APが、デュアルCTSフレームを送信する前に、ACKでまず応答することができることである。デュアルCF-Endフレームは、打ち切られるTXOPを所有するSTAを同一のモードではないSTAに対する不公平を解消する。 【0046】 TXOPが、APによって所有され、デュアルCTS保護が、システムにおいて有効にされる(通常、ビーコンの中で示され、すなわち、STBC STAと非STBC STAの両方が、システム内に存在する)場合、APは、送信すべきフレームが尽きた場合、デュアルCF-Endフレームを送信することを、残りのTXOP持続時間が、そうすることを許すという条件付きで、行うことができる。 【0047】 さらに、一般に、デュアルCTS保護が、ビーコンの中で示されるとおり、システム内で有効にされると(すなわち、STBC STAと非STBC STAの両方が、システム内に存在する場合)、APは、デュアルCF-Endフレーム、つまり、1つのSTBC CF-Endフレームおよび1つの非STBC CF-Endフレームを送信して、NAVリセットを行わなければならない。両方のモードが可能であるSTAは、STAのTXOPを打ち切ることを望む際、デュアルCF-Endフレームを送信することを、残りのTXOP持続時間が、そうすることを許す場合、行うことができる。 【0048】 APによって送信されるデュアルCF-Endフレーム間の間隔は、SIFS、または他のシステム要因に基づいて決定される、RIFSなどの他の持続期間でなければならない。デュアルCF-Endフレームにおけるフレームの順序は、任意であることが可能であり、あるいは、それらのフレームの1つが、最初に送信されるように選択されることが可能である。第1の可能な実施形態において、第1のCF-Endフレームは、TXOPが打ち切られる送信に関して使用されるのと同一の変調を使用しなければならず、第2のCF-Endフレームは、他方の変調を使用しなければならない。つまり、STBC TXOPに関して、最初のCF-Endは、STBCモードになっており、非STBC TXOPに関して、最初のCF-Endは、非STBCモードになっている。 【0049】 前述の問題解決法は、より高い媒体利用効率、および打ち切られるTXOPを所有するSTAと同一のモードではないSTAに対する不公平の解消という両方の利点を有することに留意されたい。このことは、TXOPを打ち切るようにTXOPの所有者によって送信されるCF-Endが、他のモードのSTAによっては解釈されることが可能でなく、したがって、それらのSTAは、APが、デュアルCF-End(または一般的な事例において、複数CF-End)を送信するまで、その媒体にアクセスすることができないためである。また、前述の問題解決法は、一般に、いくつかの(2つより多い)モードを有するシステムの事例に適用される。 【0050】 以下に、802.11n標準規格に特に適用される前述の事例1から事例3までによる或る特定の実施形態を説明する。デュアルCTS保護が、有効にされ、STAが、TXOPを獲得し、次に、STAから、送信すべきフレームが尽きた場合、STAは、次に、STAのTXOPの打ち切りを、残りのTXOP持続時間が、そうすることを許すという条件付きで、CF-Endフレームを送信することによって示すことができる。例えば、この条件は、以下の判定に従って判定されることが可能である。すなわち、TXOPの残りの持続時間は、CF-Endフレーム持続時間、STBC CF-Endフレーム持続時間、知られている基本レートにおける非STBC CF-Endフレーム、および2つのSIFS持続時間の合計より大きいかどうか。CF-Endフレーム送信を使用して、STAは、STAのTXOPの完了または打ち切りを明示的に示す。CF-Endフレームの送信は、このフレームを受信することができるその他のSTAによって、NAVリセットとして解釈されなければならない。合致するBSSIDを有するSTAからCF-Endフレームを受信すると、APは、SIFS持続時間の後、デュアルCF-Endフレーム、つまり、1つのSTBC CF-Endフレーム、および1つの非STBC CF-Endフレームで応答しなければならない。TXOPが、APによって所有され、デュアルCTS保護が、システムにおいて有効にされる場合、APは、APから、送信すべきフレームが尽きた場合、デュアルCF-Endフレームを送信することを、残りのTXOP持続時間が、そうすることを許すという条件付きで、行うことができる。APによって送信されるデュアルCF-Endフレーム間の間隔は、SIFSでなければならない。第1のCF-Endフレームは、打ち切られるTXOPにおいて送信のために使用されるのと同一の変調を使用しなければならず、第2のCF-Endフレームは、他方の変調を使用しなければならない。つまり、STBC TXOPに関して、第1のCF-Endは、STBCモードになっており、非STBC TXOPに関して、第1のCF-Endは、非STBCモードになっている。 【0051】 以下に、デュアルCF-Endを送信する必要が全くないという点で簡単であるが、媒体利用がそれほど効率的ではない別の問題解決法、または別の機構を説明する。STAまたはAPが、TXOPを獲得し、Long NAV機構を使用して、TXOP持続時間を保護すると、送信されるべきフレームがもはや無くなると、CF-Endフレームが送信されて、TXOPの打ち切りまたは完了を示す。我々の単純化された問題解決法は、実質的に、システムにおいてデュアルCTS保護が有効にされる際に(好ましくは、ビーコンの中で示される)TXOPの所有者によるCF-Endフレームの送信を許さないことにより、Long NAV保護の下でTXOP打ち切りに関する現在の規則を変更することである。したがって、これらの条件下で、TXOPは、所有者によって、所有者が、送信すべきフレームをもはや有さない場合でも、打ち切られない。また、このことは、一般に、いくつかの(2つより多い)モードを有するシステムの事例にも適用される。 【0052】 STAは、STAのモードに対応する変調を使用するCF_Endフレーム(またはMPDU)を受信すると、以下のとおり、STAのNAVを更新する(例えば、STAのNAVを0にリセットする)ことができる。すなわち、 a.局は、BSSIDが、局のBSS(すなわち、STAが関連付けられたAPによって制御されるBSS)に対応することを検証した後、局のNAVを更新する。BSSIDが、合致しなかった場合、STAは、STAのNAVを更新しない。 b.一部の事例または実施形態において、STAは、CF-Endフレームの中のBSSIDにかかわらず、STAのNAVを更新する。 【0053】 本発明の第3の好ましい実施形態は、複数モードシステムに関する複数モードPSMPシーケンスを規定する。従来技術のPSMPシーケンスは、単一モードのために動作するように設計される。したがって、複数モードシステムにおいて従来技術のPSMPシーケンスを適用するのに、各モードは、デュアルCTS-to-Selfフレームで始まり、その後に、PSMPフレーム、ならびにスケジュールされたダウンリンク送信およびアップリンク送信が続く。この手続きが、従来技術のPSMPシーケンスを使用して、各モードに関して繰り返されなければならない。そうであることは、媒体の効率的な使用ではなく、複数のモード割り当てが、単一のPSMPシーケンスにおいて行われることが可能でないので、柔軟性がない。 【0054】 図17は、本発明による複数モードPSMPシーケンスの例を示す。この場合、複数モードPSMPシーケンスは、複数モードCTS-to-Selfフレームの後に、複数モードPSMPフレームが続き、その後に、複数モードのダウンリンク送信およびアップリンク送信が続くものと規定される。複数モードPSMPフレームは、複数モードPSMPシーケンス持続時間にわたる複数モードのダウンリンク送信およびアップリンク送信に関するスケジュールを規定する。複数モードPSMPフレームは、アプリケーション、およびデバイスの能力に適するものとして決定された任意の順序で、様々なモードにおける局のDLT(ダウンリンク時間)割り当ておよびULT(アップリンク時間)割り当てを規定することができ、完全に柔軟性がある。割り当て順序付けの例には、以下が含まれるが、以下には限定されない。すなわち、 (1)同一のモードのすべてのダウンリンク割り当てが、例えば、一緒にまとめられて、同一のモードで受信する複数のSTAが、存在することが可能であり、各DLTにおいて1つのSTAが、存在することが可能である、 (2)同一のモードのすべてのアップリンク割り当てが、一緒にまとめられることが可能である、 (3)すべてのアップリンク割り当てが、すべてのダウンリンク割り当ての後に行われる(図17) (4)ダウンリンク割り当てにおけるSTAの順序は、アップリンク割り当てにおいて保たれることが可能である(図17)。 【0055】 複数モードPSMPフレームが、DLT(ダウンリンク時間)割り当ておよびULT(アップリンク時間)割り当てをどのように規定することが可能であるかについての、他の多くの変種が、可能である。例えば、DLTの後に、同一のモードのULTが続くことが可能である。つまり、この第3の好ましい実施形態によれば、アプリケーション、およびデバイスの能力に適切な、任意のモードのULT/DLTの完全に柔軟性のある順序付けが、可能である。 【0056】 複数モードPSMPフレームは、PIFS、または他のシステム要因に基づいて決定される、RIFS(Reduced Inter Frame Spacing)などの他の持続期間によって隔てられることが可能である。 【0057】 本発明は、データリンク層、媒体アクセス制御、およびネットワーク層において、複数のSTAまたはWTRUに対するアクセスポイントを有するネットワークとして、ASIC(特定用途向け集積回路)として、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)として、またはソフトウェアとして実施されることが可能である。本発明は、RRM(無線リソース管理)およびRRC(無線リソースコントローラ)を使用する802.11ベースのWLANシステムまたはOFDM/MIMOに関する。 【0058】 本発明の特徴および要素は、特定の組み合わせで、好ましい実施形態において説明されるが、各特徴または各要素は、好ましい実施形態のその他の特徴および要素を伴わずに単独で、あるいは、本発明の他の特徴および要素を伴って、または伴わずに様々な組み合わせで使用されることが可能である。本発明において提供される方法は、汎用コンピュータもしくはプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読記憶媒体として実体を有して実現されるコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施されることが可能である。コンピュータ可読記憶媒体の例には、ROM(読み取り専用メモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクやリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、およびCD-ROMディスクやDVD(デジタルバーサタイルディスク)などの光媒体が含まれる。 【0059】 適切なプロセッサには、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)回路、他の任意のタイプのIC(集積回路)、および/または状態マシンが含まれる。 【0060】 ソフトウェアに関連するプロセッサが、STA(局)、WTRU(無線送受信ユニット)、UE(ユーザ機器)、端末装置、基地局、RNC(無線ネットワークコントローラ)、または任意のホストコンピュータにおいて使用するための無線周波数トランシーバを実施するのに使用されることが可能である。STAは、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話機、スピーカホン、振動デバイス、スピーカ、マイクロホン、テレビジョントランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、FM(周波数変調)無線ユニット、LCD(液晶ディスプレイ)ディスプレイユニット、OLED(有機発光ダイオード)ディスプレイユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームモジュール、インターネットブラウザ、および/または任意のWLAN(無線ローカルエリアネットワーク)モジュールなどの、ハードウェアおよび/またはソフトウェアで実施されるモジュールと併せて使用されることが可能である。 【0061】 (実施形態) 1.アクセスポイントと、少なくとも1つのSTA(局)とを有し、モードが、STAのネットワークリンクによって規定される無線ネットワークにおける複数モード動作のための方法であって、アクセスポイントによってビーコンを送信すること、およびネットワークによってサポートされる各モードに関して、マルチキャストデータおよびブロードキャストデータを送信することを含む方法。 2.モードに対応する複数のCTS(Clear-to-Send)フレームをサポートすることをさらに含む実施形態1の方法。 3.システムによってサポートされる各モードに関して、それぞれのビーコンが、それぞれのモードに適したフォーマットで送信される実施形態1?2のいずれかにおけるとおりの方法。 4.送信されるビーコンの1つは、APによって送信されるHT(高スループット)情報要素の中の一次ビーコンフィールドまたは一次ビーコンビットによって一次ビーコンと識別され、残りのビーコンは、それぞれのモードにそれぞれが対応する二次ビーコンと指定される実施形態3の方法。 5.二次ビーコンは、APによって送信されるHT情報要素の中の二次ビーコンフィールドまたは二次ビーコンビットによって識別される実施形態3?4のいずれかにおけるとおりの方法。 6.二次ビーコンは、或る時間基準を基準として或る時間オフセットで送信される実施形態5の方法。 7.時間基準は、一次ビーコンと関係する実施形態6の方法。 8.時間オフセットは、システム考慮事項に基づいて決定される実施形態6?7のいずれかにおけるとおりの方法。 9.時間オフセットは、APによって動的に変更可能である構成可能なシステムパラメータである実施形態6?8のいずれかにおけるとおりの方法。 10.二次ビーコンの中のフィールドは、二次ビーコンに固有であるタイムスタンプフィールドを除いて、一次ビーコンの中の対応するフィールドと同一である実施形態5?9のいずれかにおけるとおりの方法。 11.二次ビーコンの後に送信されるマルチキャストデータおよびブロードキャストデータは、一次ビーコンの後に送信されるマルチキャストデータおよびブロードキャストデータと同一である実施形態10の方法。 12.二次ビーコンは、二次ビーコンのモードに固有であるフィールドを含む実施形態5?9のいずれかにおけるとおりの方法。 13.ネットワークが、複数モード動作、およびMAC(媒体アクセス制御)の中のHT(高スループット)情報要素の中でAPによって送信される複数CTS(Clear-to-Send)保護ビットによる複数モード動作に関する保護をサポートすることを示すことをさらに含む、先行するいずれかの実施形態におけるとおりの方法。 14.APに送信されるRTS(Request-to-Send)フレームでSTAによってTXOP(送信機会)を開始することをさらに含む実施形態13の方法。 15.複数のCTSフレームを含む応答をAPから送信することをさらに含む実施形態14の方法。 16.CTSフレームは、変調またはリンク構成を含むそれぞれのモードに対応するフォーマットになっている実施形態15の方法。 17.CTSフレームは、ネットワークリンクにおける開始側の局によって最初のフレームとして送信され、このCTSフレームは、CTS-to-Selfフレームとして、この開始側の局にアドレス指定される方法であって、STAによってTXOPを保護すること、およびSTAによって保護されるTXOPに関して使用されるモードの場合を除き、すべてのモードにおいてCTS-to-Selfフレームを送信することをさらに含む実施形態15の方法。 18.APが、それぞれのモードフォーマットにおいて、それぞれのCTS-to-Selfフレームを送信する実施形態17の方法。 19.CTS-to-Selfフレームの相対的順序は、任意である実施形態18の方法。 20.APは、それぞれのCTS-to-Selfフレームを送信し、CTS-to-Selfフレームの相対的順序は、システムおよび実施形態の考慮事項に基づいて、またはモードに割り当てられた優先順位に基づいて決定される実施形態17の方法。 21.STAのリンクによって規定される複数のモードで動作する複数のSTAを有するIBSS無線ネットワークにおける複数モード動作のための方法であって、第1のSTAが、各動作モードに関するCTS-to-Selfフレームを送信して、第1のSTA、または他の1つのSTAに関する1つのモードにおけるTXOPの保護を示すこと、および送信のためのデータがもはや存在しなくなると、保護されたTXOPを有するSTAによってEnd-of-dataフレームを送信すること、およびTXOPの残りの部分を任意のSTAによるアクセスのために解放することを含む方法。 22.APからの複数CTSフレーム応答におけるCTSフレームの位置は、最初、最後、またはネットワークによって決定されるとおりである実施形態21の方法。 23.APからの複数CTSフレーム応答におけるCTSフレームの位置は、モードに割り当てられた優先順位にさらに基づく実施形態22の方法。 24.複数のCTSフレームは、ネットワーク要因によって決定される持続期間によって隔てられる実施形態21?23のいずれかにおけるとおりの方法。 25.アクセスポイントによってRTSに対する複数CTS応答を送信すること、および所与のモードにおけるTXOPを、複数CTS-to-Selfフレームを使用して保護することをさらに含む実施形態14?24のいずれかにおけるとおりの方法。 26.APによって、APにアドレス指定された複数のCTS-to-Selfフレームを送信すること、およびAPによって、これらの複数のCTS-to-Selfフレームの後に続いてRTSを送信することにより、TXOPを保護することをさらに含む実施形態13の方法。 27.STAにより、RTSに応答してCTSフレームを送信することをさらに含む実施形態26の方法。 28.APによって保護されるTXOPに関して使用されるモードの場合を除き、すべてのモードにおいてCTS-to-Selfフレームを送信することをさらに含む実施形態26の方法。 29.複数のCTS-to-Selfフレームは、任意の相対的順序になっている実施形態25?28のいずれかにおけるとおりの方法。 30.複数のCTS-to-Selfフレームの相対的順序は、システムおよび実施形態の考慮事項に基づいて決定される実施形態26の方法。 31.CTS-to-Selfフレームの相対的順序は、モードに割り当てられた優先順位に基づいて決定される実施形態25?28または30のいずれかにおけるとおりの方法。 32.複数のCTS-to-Selfフレームは、ネットワーク要因によって決定される持続期間によって隔てられる実施形態26?31のいずれかにおけるとおりの方法。 33.APによって、APにアドレス指定された複数のCTS-to-Selfフレームを送信すること、およびAPによって、これらの複数のCTS-to-Selfフレームの後に続いてCF-pollを送信することにより、TXOPを保護することをさらに含む実施形態13の方法。 34.複数のCTS-to-Selfフレームは、ネットワーク要因によって決定される持続期間によって隔てられる実施形態33の方法。 35.APは、複数のCTSフレームを送信し、STAは、APからの、これらのCTSフレームが送信されるまで待ってから、送信を開始する、先行するいずれかの実施形態におけるとおりの方法。 36.AP(アクセスポイント)と、少なくとも1つのSTA(局)とを有する無線ネットワークにおける複数モード動作中に媒体使用を制御するための方法であって、APによって、MAC(媒体アクセス制御)層において複数のCF-End(Contention Free End)フレームを送信することであって、このCF-Endフレームは、APによってサポートされるモードに対応する送信フォーマットを有することを含む方法。 37.ネットワーク要因によって決定された持続時間を有する複数のCF-Endフレーム間の時間ギャップを使用することをさらに含む実施形態36の方法。 38.TXOPを開始したSTAからEnd-of-data MAC信号を受信した後、使用されていないTXOPを解放することをさらに含む実施形態36?38のいずれかにおけるとおりの方法。 39.APが、搬送波感知を使用して、使用されていないTXOPを検出し、APが、送信すべきデータを全く有さなくなった後、使用されていないTXOPが解放される実施形態38の方法。 40.APが、媒体を回復し、局が、その媒体にアクセスすることを許すCF-Endフレームを送信した後、使用されていないTXOPが解放される実施形態38?39のいずれかにおけるとおりの方法。 41.使用されていないTXOPは、APが、TXOPを開始し、ダウンリンク送信を終え、アップリンク送信を全く予期していない場合に、解放される実施形態38?40のいずれかにおけるとおりの方法。 42.使用されていないTXOPは、APが、EDCAにおいてTXOPを開始し、ダウンリンク送信を終え、さらなるアップリンク送信を全く予期していない場合に、解放される実施形態38?41のいずれかにおけるとおりの方法。 43.使用されていないTXOPは、APが、CF-Pollを使用してHCCAにおいてTXOPを開始し、ダウンリンク送信を終え、アップリンク送信を全く予期していない場合に、解放される実施形態38?42のいずれかにおけるとおりの方法。 44.使用されていないTXOPは、APが、CF-Pollを使用してHCCAにおいてTXOPを開始し、STAからEnd-of-Data MAC信号を受信した場合に、解放される実施形態38?42のいずれかにおけるとおりの方法。 45.複数のCF-Endフレームは、これらのフレームが、現在のTXOPが期限切れになる前に送信されることが可能である場合、APによって送信される実施形態36?44のいずれかにおけるとおりの方法。 46.複数のCF-Endフレームは、現在のTXOPが期限切れになる前に送信されることが可能である数まで、APによって送信される実施形態36?44のいずれかにおけるとおりの方法。 47.複数のCF-Endフレームは、これらの複数のCF-Endフレームのすべて、または一部が、現在のTXOPが期限切れになる前に送信されることが可能でなく、これらのフレームのすべて、または一部が、TXOPの外で送信される場合に、APによって送信される実施形態36?44のいずれかにおけるとおりの方法。 48.使用されていないTXOPを解放するようにAPによって送信される複数のCF-Endフレームの送信の順序は、ネットワーク構成によって決定された優先順位の順序になっている実施形態45?47のいずれかにおけるとおりの方法。 49.この順序は、動的に変更される実施形態48におけるとおりの方法。 50.この優先順位は、ネットワークによってサポートされるモードに割り当てられた優先順位に対応する実施形態48?49のいずれかにおけるとおりの方法。 51.最初のCF-Endフレームは、現在のTXOPのモードに対応し、残りのCF-Endフレームは、モードの優先順位に対応する実施形態48?50のいずれかにおけるとおりの方法。 52.システムにおいてサポートされるモードに対応する複数のCF-Endフレームの順序は、任意である実施形態51の方法。 53.1つのCF-Endフレームは、現在のTXOPのモードに対応するフォーマットになっており、したがって、媒体は、そのモードに関する保護が期限切れになるまで、そのモードで動作するすべての局に開かれている実施形態48?50のいずれかにおけるとおりの方法。 54.ネットワークは、拡張範囲モードおよび通常範囲モードを使用するデュアルモードネットワークであり、このネットワークにおいて、1つのCF-Endフレームは、拡張範囲モードに関してSTBC(時空間ブロック符号)変調で送信され、他方のCF-Endフレームは、通常範囲モードに関して非STBC変調で送信される実施形態45?47のいずれかにおけるとおりの方法。 55.STAによってCF-Endフレームを受信すること、および受信されたCF-Endフレームに応答してSTAのNAV(ネットワーク割り当てベクトル)を更新することをさらに含む実施形態36?54のいずれかにおけるとおりの方法。 56.CF-Endフレームは、BSSID(基本サービスセットID)を含み、STAは、このBSSIDが、STAが関連付けられているAPによって制御されるSTAの基本サービスセットに対応することを検証した後、STAのNAVを更新する実施形態55の方法。 57.CF-Endフレームは、BSSID(基本サービスセットID)を含み、STAは、このBSSIDが、STAが関連付けられているAPによって制御されるSTAの基本サービスセットに対応するかどうかにかかわらず、STAのNAVを更新する実施形態55の方法。 58.PSMP(省電力複数ポール)フレームのシーケンスを使用して無線ネットワークにおける複数モード動作中に媒体アクセスを制御するための方法であって、複数モードCTS-to-Selfフレームを送信すること、複数モードPSMPフレームを送信すること、および複数モードダウンリンク送信および複数モードアップリンク送信を送信することを含む方法。 59.PSMPフレームは、複数モードPSMPシーケンス持続時間にわたるマルチモードダウンリンク送信およびマルチモードアップリンク送信に関するスケジュールを規定する実施形態58の方法。 60.PSMPフレームは、アプリケーション、およびデバイスの能力に適するものとして決定された任意の順序で、様々なモードにおける局のDLT(ダウンリンク時間)割り当ておよびULT(アップリンク時間)割り当てを規定する実施形態58または59におけるとおりの方法。 61.PSMPフレームは、ネットワーク要因によって決定される持続期間によって隔てられる実施形態58?61のいずれかにおけるとおりの方法。 62.複数の動作モードに関してTXOPの保護をサポートするMAC機構を有して構成された無線通信システムであって、2つ以上のサポートされるモードで動作する複数のSTA(局)と、システムによってサポートされるそれぞれのモードとそれぞれが合致する複数のCTS(Clear-to-Send)フレームを送信するように構成されたAP(アクセスポイント)とを含むシステム。 63.CTSフレームは、STAによるRTS(Request-to-Send)フレームに応答して送信される実施形態62に記載のシステム。 64.STAは、送信すべきデータが全く存在しない場合、送信の終了を示すように構成される実施形態62に記載のシステム。 65.STAは、この指示のためにCF(Contention Free)-Endフレームを送信する実施形態64に記載のシステム。 66.STAは、STAが使用している変調で、このCF-Endフレームを送信する実施形態62に記載のシステム。 67.STAは、QoS-Nullフレームを送信することによって送信の終了を示す実施形態62に記載のシステム。 68.STAは、STAが使用している変調で、このQoS-Nullフレームを送信する実施形態67に記載のシステム。 69.STAは、任意のタイプのMACフレームを送信することによって送信の終了を示す実施形態62に記載のシステム。 70.送信の終了の指示は、その他のSTAによってNAV(ネットワーク割り当てベクトル)リセットとして解釈される実施形態62に記載のシステム。 71.APは、送信の終了の指示を受信すると、サポートされるすべてのモードにおいて複数のCF-Endフレームを送信する実施形態62に記載のシステム。 72.CF-Endフレームは、SIFS(Short Interframe Spacing)持続時間によって隔てられる実施形態62に記載のシステム。 73.CF-Endフレームは、RIFS(Reduced Interframe Spacing)持続時間において送信される実施形態62に記載のシステム。 74.APは、CF-Endフレームを送信する前にACK(肯定応答)を送信する実施形態62に記載のシステム。 75.APは、1つのSTBC CF-Endフレーム、および1つの非STBC CF-Endフレームを送信する実施形態62に記載のシステム。 (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 アクセスポイント(AP)において使用する方法であって、 局(STA)からRTS(request-to-send)フレームを受信することであって、前記RTSフレームは送信機会(TXOP)の要求を示す、ことと、 前記RTSフレームに応答して、TXOPの指示を送信することであって、前記TXOPの指示は、CTS(clear-to-send)フレームである、ことと、 前記TXOPの期間内に前記STAからパケットデータを受信することと、 前記STAが送信すべき更なるデータパケットを有していない状態において、第1の時空間ブロック符号化(STBC)のCF(contention free)-Endフレームまたは第1の非STBCのCF-Endフレームを含む前記TXOPの打ち切りの指示を受信することと、 第2のSTBCのCF-Endフレームおよび第2の非STBCのCF-EndのCF-Endフレームを送信することと を含む、方法。 【請求項2】 前記TXOPの打ち切りの指示を受信することは、TXOPの残り持続時間が十分であれば起こる、請求項1に記載の方法。 【請求項3】 前記TXOPの残りの持続時間がCF-Endフレーム持続時間、STBCのCF-Endフレーム持続時間、非STBCのCF-Endフレーム持続時間、および2つのSIFS(short interframe spacing)持続時間の合計より大きければ、当該TXOPの残り持続時間が十分とされる、請求項2に記載の方法。 【請求項4】 前記TXOPの打ち切りの指示は前記APに対するNAV(network allocation vector)リセットを示す、請求項1に記載の方法。 【請求項5】 前記第2のSTBCのCF-Endフレームおよび前記第2の非STBCのCF-EndフレームはそれぞれCF時間の終わりを示す、請求項1に記載の方法。 【請求項6】 前記第2のSTBCのCF-Endフレームと前記第2の非STBCのCF-EndフレームとがSIFS(short interframe spacing)持続時間によって分離されている、請求項1に記載の方法。 【請求項7】 前記TXOPの打ち切りの指示を受信することは、前記受信したパケットデータに用いた変調方法と同じ変調方法を用いてCF-Endフレームを受信することを含む、請求項1に記載の方法。 【請求項8】 アクセスポイント(AP)であって、 局(STA)からRTS(request-to-send)フレームを受信するように構成された受信機であって、前記RTSフレームは送信機会(TXOP)の要求を示す、前記受信機と、 前記RTSフレームに応答して、TXOPの指示を送信するように構成された送信機であって、前記TXOPの指示は、CTS(clear-to-send)フレームである、前記送信機と、を備え、 前記受信機は、前記TXOPの期間内に前記STAからパケットデータを受信し、前記STAが送信すべき更なるデータパケットを有していない状態において、第1の時空間ブロック符号化(STBC)のCF(contention free)-Endフレームまたは第1の非STBCのCF-Endフレームを含む前記TXOPの打ち切りの指示を受信するようにさらに構成され、 前記送信機は、第2のSTBCのCF-Endフレームおよび第2の非STBCのCF-EndのCF-Endフレームを送信するようにさらに構成された、AP。 【請求項9】 前記受信機は、TXOPの残り持続時間が十分であるときに、前記TXOPの打ち切りの指示を受信するようにさらに構成されている、請求項8に記載のAP。 【請求項10】 十分なTXOPの残り持続時間は、CF-Endフレーム持続時間、STBCのCF-Endフレーム持続時間、非STBCのCF-Endフレーム持続時間、および2つのSIFS(short interframe spacing)持続時間よりも大きい、請求項9に記載のAP。 【請求項11】 前記受信機は、受信したパケットデータに用いた変調方法と同じ変調方法を使用してCF-Endフレームを用いて前記TXOPの打ち切りの指示を受信するようにさらに構成された、請求項8に記載のAP。 【請求項12】 前記TXOPの打ち切りの指示は前記APに対するNAV(network allocation vector)リセットを示す、請求項8に記載のAP。 【請求項13】 前記第2のSTBCのCF-Endフレームおよび前記第2の非STBCのCF-EndフレームはそれぞれCF時間の終わりを示す、請求項8に記載のAP。 【請求項14】 前記送信機は、SIFS(short interframe spacing)持続時間によって分離されている前記第2のSTBCのCF-Endフレームと前記第2の非STBCのCF-Endフレームとを送信するようにさらに構成された、請求項8に記載のAP。 【請求項15】 局(STA)において使用する方法であって、 アクセスポイント(AP)へRTS(request-to-send)フレームを送信することであって、前記RTSフレームは送信機会(TXOP)の要求を示す、ことと、 前記RTSフレームに応答して、TXOPの指示を受信することであって、前記TXOPの指示は、CTS(clear-to-send)フレームである、ことと、 前記TXOPの期間内に前記APへ時空間ブロック符号化(STBC)を用いてパケットデータを送信することと、 前記STAが送信すべき更なるデータパケットを有していない状態において、第1のSTBCのCF(contention free)-Endフレームを含む前記TXOPの打ち切りの指示を送信することと、 前記TXOPの打ち切りの指示に応答して前記APから第2のSTBCのCF-Endフレーム、および非STBCのCF-Endフレームを受信することと を含む、方法。 【請求項16】 前記第2のSTBCのCF-Endフレームと前記非STBCのCF-EndフレームとがSIFS持続時間によって分離されている、請求項15に記載の方法。 【請求項17】 前記第2のSTBCのCF-Endフレームおよび前記非STBCのCF-Endフレームの一方は送信したパケットデータにおける変調方法と同じ変調方法である、請求項16に記載の方法。 【請求項18】 局(STA)であって、 アクセスポイント(AP)へRTS(request-to-send)フレームを送信するように構成された送信機であって、前記RTSフレームは送信機会(TXOP)の要求を示す、前記送信機と、 前記RTSフレームに応答して、TXOPの指示を受信するように構成された受信機であって、前記TXOPの指示は、CTS(clear-to-send)フレームである、前記受信機と、を備え、 前記送信機は、前記TXOPの期間内に前記APへパケットデータを送信し、前記STAが送信すべき更なるデータパケットを有していない状態において、時空間ブロック符号化(STBC)のCF(contention free)-Endフレームおよび非STBCのCF-Endフレームを含む前記TXOPの打ち切りの指示を送信するようにさらに構成された、STA。 【請求項19】 前記送信機は、SIFS(short interframe spacing)持続時間によって分離されている前記STBCのCF-Endフレームと前記非STBCのCF-Endフレームとを送信するようにさらに構成された、請求項18に記載のSTA。 【請求項20】 前記送信機は、前記送信したパケットデータの変調方法と同じ変調方法で、前記STBCのCF-Endフレームおよび前記非STBCのCF-Endフレームの一方を送信するようにさらに構成された、請求項19に記載のSTA。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審決日 | 2014-12-12 |
出願番号 | 特願2013-87661(P2013-87661) |
審決分類 |
P
1
41・
852-
Y
(H04W)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 望月 章俊、山中 実、北元 健太 |
特許庁審判長 |
佐藤 聡史 |
特許庁審判官 |
加藤 恵一 ▲広▼島 明芳 |
登録日 | 2014-10-03 |
登録番号 | 特許第5624170号(P5624170) |
発明の名称 | WLANシステムにおいて複数モードの効率的な動作を提供するための方法およびシステム |
復代理人 | 柿沼 健一 |
代理人 | 特許業務法人谷・阿部特許事務所 |
代理人 | 特許業務法人 谷・阿部特許事務所 |
復代理人 | 柿沼 健一 |