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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H04W
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H04W
管理番号 1296614
審判番号 不服2013-15949  
総通号数 183 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-03-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-08-16 
確定日 2015-01-22 
事件の表示 特願2011-502093「非同期のワイヤレスのネットワークにおける長期的な干渉の軽減」拒絶査定不服審判事件〔平成21年10月 1日国際公開、WO2009/120934、平成23年 6月16日国内公表、特表2011-517896〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯
本願は、平成21年3月27日(パリ条約による優先権主張2008年(平成20年)3月28日、米国 2008年(平成20年)3月28日、米国 2008年(平成20年)6月27日、米国 2009年(平成21年)3月23日、米国)の国際出願であって、平成25年4月9日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年8月16日に拒絶査定不服審判が請求され、同時に手続補正がなされたものである。



第2.平成25年8月16日付けの手続補正書による補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成25年8月16日付けの手続補正書による補正(以下、「本件補正」と呼ぶ。)を却下する。

[理由]
1.本件補正の内容
本件補正は、平成25年1月30日付け手続補正書の請求項11の記載を、本件補正後の請求項1の記載に変更する補正事項を含むものであって、その本件補正前の請求項11、本件補正前の請求項11が引用する本件補正前の請求項1、及び、本件補正後の請求項1の記載は、それぞれ、以下のとおりである(なお、下線は請求人が付与した。)。

<本件補正前の請求項1>
「【請求項1】
ワイヤレス通信のための方法であって、
端末に高い干渉を引き起こす干渉基地局を検出することと、
前記干渉端末により確保されたリソースによりサービング基地局と通信することとを備え、
前記確保されたリソースは、前記干渉基地局からの干渉がより少ない、方法。」

<本件補正前の請求項11>
「【請求項11】
前記確保されたリソースのためのチャンネル情報を決定することと、
前記サービング基地局へチャンネル情報を送信することと
をさらに備える、請求項1の方法。」

<本件補正後の請求項1>
「【請求項1】
ワイヤレス通信のための方法であって、
端末に高い干渉を引き起こす干渉基地局を検出することと、
前記干渉基地局により確保された周波数および時間のリソースのためのチャンネル情報を決定することと、
前記サービング基地局へ前記チャンネル情報を送信することと
前記チャンネル情報に基づいて前記確保された周波数および時間のリソースによりサービング基地局と通信することと
を備え、
前記確保された周波数および時間のリソースは、前記干渉基地局からの干渉がより少ない、方法。」


2.補正の目的
本件補正の内の上記補正事項は、補正前の請求項11を独立項として請求項1に繰り上げると共に、補正前の請求項11における「リソース」に対して、「周波数および時間のリソース」及び「前記干渉基地局からの干渉がより少ない」なる事項に更に限定する補正(以下、「第1の補正」という。)、並びに、補正前の請求項11が引用する補正前の請求項1における「前記干渉端末により確保された」を「前記干渉基地局により確保された」に訂正する補正(以下、「第2の補正」という。)を含んでいる。
そして、第1の補正は、補正前の請求項に記載された発明を特定するために必要な事項を限定する補正であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
また、第2の補正は、補正前の記載事項が明らかな誤記であって、該誤記を訂正する補正であるから、特許法第17条の2第5項第3号の誤記の訂正を目的とするものに該当する。

そこで、本件補正は特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とする補正を含んでいることから、補正後の請求項1に係る発明(以下、「本件補正発明」という)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定の違反)について、以下に検討する。


3.本件補正発明
本件補正発明は、平成25年8月16日付けの手続補正書の請求項1に記載された事項により特定されたものであって、上記「1.本件補正の内容」の<本件補正後の請求項1>に記載したとおりのものである。


4.引用文献の記載事項
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用された本願の優先日前に公開された文献である特開2008-017325号公報(以下、「引用文献」という)には、図面とともに、以下の事項が記載されている(下線は、当審が付与した。)。

(a)「【要約】
【課題】無線端末装置が帰属する無線基地局の電波と電波干渉を生ずる干渉源となる無線装置を、無線基地局が認識することができない場合でも、無線基地局と無線装置との間での電波干渉の発生を回避することを可能とする無線通信システムを提供する。
【解決手段】 無線基地局(AP1)と、無線基地局(AP1)に帰属し無線通信を行う無線端末装置(STA)と、を有して構成される無線通信システムであり、無線端末装置(STA)は、帰属無線基地局(AP1)の電波と電波干渉を生ずる干渉源となる無線装置(近隣無線基地局AP2に相当)を検出し、その干渉源となる無線装置(AP2)に対し、電波干渉の発生を回避するための制御信号を送信する。干渉源となる無線装置(AP2)は、無線端末装置(STA)から制御信号を受信した際に、電波干渉を回避するための制御を行う。 」

(b)「【0125】
次に、近隣無線基地局(AP2)は、干渉回避メッセージを無線端末装置(STA2)から受信した際に、その受信した干渉回避メッセージ内に含まれるデータ送信期間を、データ送信禁止区間として記憶部(103)に設定する(ステップS18)。これにより、近隣無線基地局(AP2)は、記憶部(103)に設定したデータ送信禁止区間の間は、データ送信を行わないように制御することになる。 」

したがって、引用文献には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「 無線基地局(AP1)と、無線基地局(AP1)に帰属し無線通信を行う無線端末装置(STA)と、を有して構成される無線通信システムであり、
帰属無線基地局(AP1)の電波と電波干渉を生ずる干渉源となる無線装置(近隣無線基地局AP2に相当)を検出し、
その干渉源となる無線装置(AP2)に対し、データ送信期間を含む干渉回避メッセージを送信し、
干渉源となる無線装置(AP2)は、無線端末装置(STA)から干渉回避メッセージを受信した際に、受信した干渉回避メッセージ内に含まれるデータ送信期間の間は、データ送信を行わないように制御して、電波干渉を回避するための制御を行う
無線通信システム。」


5.対比
本件補正発明と引用発明とを対比すると、

引用発明は「無線通信システム」であるから、該システムを用いた通信のための方法、即ち、「ワイヤレス通信のための方法」を含んでいるといえる。

引用発明は、「帰属無線基地局(AP1)の電波と電波干渉を生ずる干渉源となる無線装置(近隣無線基地局AP2に相当)を検出し」ていることから、「端末に高い干渉を引き起こす干渉基地局を検出すること」を備えているといえる。

引用発明の「無線端末装置(STA)」は、「無線基地局(AP1)に帰属し無線通信を行」い、「干渉源となる無線装置(AP2)」は、「無線端末装置(STA)から干渉回避メッセージを受信した際に、受信した干渉回避メッセージ内に含まれるデータ送信期間の間は、データ送信を行わないように制御して」いる。
そして、引用発明において、「受信した干渉回避メッセージ内に含まれるデータ送信期間の間は、データ送信を行わないように制御して」なる事項は、「干渉源となる無線装置(AP2)」が「データ送信期間の間」のリソースを確保しているといい得るとともに、「データ送信期間の間」のリソースは時間のリソースといい得る。
してみると、引用発明は、「前記干渉基地局により確保された時間のリソースによりサービング基地局と通信すること」を備えているといえる。

引用発明における「干渉源となる無線装置(AP2)は、無線端末装置(STA)から干渉回避メッセージを受信した際に、受信した干渉回避メッセージ内に含まれるデータ送信期間の間は、データ送信を行わないように制御」することは「電波干渉を回避するための制御」であるから、「前記確保された時間のリソースは、前記干渉基地局からの干渉がより少ない」ものであるといえる。

以上のことから、本件補正発明と引用発明とは、以下の点で一致、相違する。

<一致点>
「ワイヤレス通信のための方法であって、
端末に高い干渉を引き起こす干渉基地局を検出することと、
前記干渉基地局により確保された時間のリソースによりサービング基地局と通信することと
を備え、
前記確保された時間のリソースは、前記干渉基地局からの干渉がより少ない、方法。」

<相違点1>
本件補正発明は、確保されたリソースが「周波数および時間のリソース」であるのに対して、引用発明は、「時間のリソース」である点。

<相違点2>
本件補正発明は、「前記干渉基地局により確保された周波数および時間のリソースのためのチャンネル情報を決定すること」、「前記サービング基地局へ前記チャンネル情報を送信すること」、及び、「前記チャンネル情報に基づいてサービング基地局と通信すること」を備えているのに対して、引用発明はこれらを備えていない点。


6.当審の判断

<相違点1について>
ワイヤレス通信に用いるリソースとして、周波数、時間、及び、これらの組み合わせのリソースを用いることは周知技術であるから、引用発明において、干渉基地局により確保され、端末がサービング基地局と通信に用いるリソースを、周波数及び時間のリソースとすることは、当業者が容易に想到できた事項である。

<相違点2について>
本件補正発明の優先基準日前に国際公開された国際公開第2003/021903号(以下、「周知文献1」という。)には、以下の事項が記載されている(下線は、当審が付与した。)。
「背景技術
誤り訂正符号の符号化率と、多値変調度数を伝播路品質に応じて変化させ、伝播路品質が良いユーザには、雑音耐久特性を犠牲にする一方で、高速データ通信を提供し、伝播路品質が悪いユーザには、雑音耐久特性を重視し、低速データ通信を提供する適応変調・符号化率通信方式がある。また、再送方式として、再送制御(ARQ)と誤り訂正符号を組み合わせた伝送方式であるHybrid ARQ(Auto repeat ReQuest)がある。
ここで、Hybrid ARQの詳細については、D.Chase”Code Combining- a Maximum-Likelihood Decoding Approach for Combining an Arbitrary Number of Noisy Packets”,IEEE Trans.Commu.,vol.33,No.5,pp.385-393,May,1985および、三木、新他、”W-CDMA下りリンク高速パケット伝送におけるHybrid ARQの特性”,電子情報通信学会技術研究報告、Vol.100 No.343 2000-10に記述されている。
適用変調・符号化率を用いた通信方式(以下、適宜、適応符号化変調方式という)は、無線通信システムにも近年導入されており、W-CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)においても同様の方式が追加採用される見こみである。
適応符号化変調方式では、以下の基本手順により、基地局と端末との間で、適応変調・符号化率が実現される。
1.基地局から送信された信号の受信品質を端末が測定する。
2.端末は、測定結果を基地局に帰還する。
3.基地局は、端末から送信された受信品質メッセージから、最適となる変調方式・符号化率を決定し、決定した変調方式と符号に率を表す送信パラメータを端末に送信する。
4.基地局は、送信パラメータに基づきユーザデータを送信する。
5.端末は、送信パラメータを受信し、その送信パラメータに基づきデータ受信処理を行う。
6.端末は、基地局からの送信データが再送データであると判断した場合には、過去に誤りがあった受信データと送信されてきた再送データとを合成した後に誤り訂正処理を行う。
7.端末は、誤り訂正後の受信データに誤りが検出された場合に再送要求を、データを正確に受信できた場合には新規データ送信要求を基地局に返信する。
8.上記1-7を周期的に繰り返す。」(第3頁第6行目?第39行目)

本件補正発明の優先基準日前に公開された特開2003-198502号公報(以下、「周知文献2」という。)には、以下の事項が記載されている(下線は、当審が付与した。)。
「【0002】
【従来の技術】無線通信を遂行する移動通信システムにおいて、高速、高品質のデータサービスに悪影響を与える要因は、チャネル環境に起因する。無線チャネル環境は、白色雑音及びフェーディング(fading)による信号電力の変化、シャドーイング(Shadowing)、端末機の移動及び頻繁な速度変化によるドップラー効果(Doppler effect)、及び他の使用者及び多重経路信号による干渉などによって、しばしば変化する。従って、高速無線データパケットサービスを提供するためには、既存の2世代または3世代移動通信システムの一般的な技術の以外に、より進歩した技術が必要である。こういう技術として、3GPP(3rd Generation Partnership Project)及び3GPP2は、適応変復調/符号化(Adaptive Modulation & CodingScheme: 以下、AMCSと称する)及び複合再伝送(Hybrid Automatic Repeat Request: 以下、HARQと称する)技法を共通的に言及している。
【0003】前記AMCSは、ダウンリンクチャネル状態の変化によって変調方式(Modulation Order)及び符号率(Code Rate)を調節する。前記ダウンリンクのチャネル品質情報は、端末(User Equipment: 以下、UEと称する)で受信信号の信号対雑音比(Signal to Noise Ratio: 以下、SNRと称する)を測定して得ることができる。前記UEは、前記チャネル品質情報をアップリンクを通して基地局(Base Station: BS)に伝送する。そうすると、前記BSは、前記チャネル品質情報に基づいてダウンリンクのチャネル状態を予測し、前記予測されたチャネル状態によって適した変調方式及びチャネル符号化部の符号率を決定する。 」(段落【0002】?【0003】)

本件補正発明の優先基準日前に国際公開された国際公開第2007/020958号(以下、「周知文献3」という。)には、以下の事項が記載されている(下線は、当審が付与した。)。
「背景技術
[0002] 無線通信システムでは、高速パケット伝送の伝送方式として、伝搬環境の変動に応じて、変調方式や符号化率を適応的に変更するAMC(Adaptive Modulation and Coding)技術が適用されている。
[0003] ここでAMC技術について簡単に説明する。まず、通信端末装置(以下、「UE(User Equipment)」という)において下り回線品質を随時測定し、測定結果(下り回線品質情報)を上り回線によって基地局装置(以下、「Node B」という)に送信する。Node Bでは、下り回線品質情報に基づいて、変調方式及び符号化率の組合せであるMCS(Modulation and Coding Scheme)を選択し、選択したMCSを用いて下りパケットを送信する。
[0004] このようなAMCを改善した技術が特許文献1に開示されている。特許文献1には、伝送方式(変調方式)を複数のグループに分け、選択された伝送方式がいずれのグループ情報に含まれるかを判断し、グループ情報が変更される場合にグループ情報を送信し、グループの中から伝送方式を特定する情報を定期的に送信する技術が開示されている。
[0005] また、AMCを改善した他の技術が特許文献2に開示されている。特許文献2には、下り回線品質情報をTTI(Transmission Time Interval)よりも長い周期(長周期)で報告させ、その報告に基づいて通信端末を予備選択し、予備選択した通信端末に対してさらに下り回線品質情報を短周期で報告させる技術が開示されている。
[0006] 上述した特許文献1に開示の技術と特許文献2に開示の技術とを組み合わせた技術として、以下のような方法が考えられる。ここでは、UEからNode Bに送信する下り回線品質情報としてCQIを用いるものとする。 」(第1頁第6行目?第27行目)

通信の高速化・高品位化という要求は、ワイヤレス通信における潜在的な要求であり、引用発明においても該要求は内在しているといい得る。
そして、該要求を実現する技術として、端末が基地局との間で通信を行うチャネルのチャネル品質を測定し、CQI等のチャネル情報を決定し、該チャネル情報を基地局へ送信し、基地局では受信した該チャネル情報に基づいて適用変調方式・適用符号化率を決定して、端末と基地局とが通信を行うことは、上記周知文献1?3の記載にみられるように周知技術であるといえる。
してみると、高速・高品位の通信の実現という潜在的な要求を実現するために、引用発明に周知技術を適用し、「前記干渉基地局により確保された周波数および時間のリソースのためのチャンネル情報を決定すること」、「前記サービング基地局へ前記チャンネル情報を送信すること」、及び、「前記チャンネル情報に基づいてサービング基地局と通信すること」を備えるようにすることは、当業者が容易に想到できた事項である。

そして、本件補正発明のように構成したことによる作用効果も、引用発明及び周知技術から当業者が予測できる範囲のものである。

したがって、本件補正発明は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。


7.むすび
以上のとおり、本件補正発明は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない。

したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。



第3 本願発明について
1.本願発明
平成25年8月16日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1?57に係る発明は、平成25年1月30日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1?57に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項11に係る発明(以下、「本願発明」という)は次のとおりのものである。
「【請求項11】
前記確保されたリソースのためのチャンネル情報を決定することと、
前記サービング基地局へチャンネル情報を送信することと
をさらに備える、請求項1の方法。」

また、平成25年1月30日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1の「前記干渉端末により確保されたリソース」なる記載事項は「前記干渉基地局により確保されたリソース」の明らかな誤記であるから、本願発明が引用する請求項1に係る発明は次のとおりのものである。
「【請求項1】
ワイヤレス通信のための方法であって、
端末に高い干渉を引き起こす干渉基地局を検出することと、
前記干渉基地局により確保されたリソースによりサービング基地局と通信することと
を備え、
前記確保されたリソースは、前記干渉基地局からの干渉がより少ない、方法。」


2.引用文献の記載事項
引用文献及び引用発明は、前記「第2.平成25年8月16日付けの手続補正書による補正についての補正却下の決定」の「4.引用文献の記載事項」に記載したとおりである。


3.対比・判断
本願発明は、前記「第2.平成25年8月16日付けの手続補正書による補正についての補正却下の決定」の「3.本件補正発明」で検討した本件補正発明における「リソース」に対する限定を省いたものである。
そうすると、本願発明の特定事項を全て含み、さらに他の特定事項を付加したものに相当する本件補正発明が、前記「第2.平成25年8月16日付けの手続補正書による補正についての補正却下の決定」の「6.当審の判断」に記載したとおり、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。



第4.まとめ
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

したがって、本願のその余の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。


 
審理終結日 2014-08-14 
結審通知日 2014-08-19 
審決日 2014-09-04 
出願番号 特願2011-502093(P2011-502093)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (H04W)
P 1 8・ 121- Z (H04W)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 古市 徹  
特許庁審判長 江口 能弘
特許庁審判官 佐藤 聡史
寺谷 大亮
発明の名称 非同期のワイヤレスのネットワークにおける長期的な干渉の軽減  
代理人 野河 信久  
代理人 蔵田 昌俊  
代理人 岡田 貴志  
代理人 井上 正  
代理人 佐藤 立志  
代理人 砂川 克  
代理人 井関 守三  
代理人 峰 隆司  
代理人 福原 淑弘  
代理人 中村 誠  
代理人 赤穂 隆雄  
代理人 堀内 美保子  
代理人 河野 直樹  

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