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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 F02M
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 F02M
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 F02M
管理番号 1296623
審判番号 不服2013-24963  
総通号数 183 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-03-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-12-19 
確定日 2015-01-22 
事件の表示 特願2010-541079「自動車内燃機関のEGR回路」拒絶査定不服審判事件〔平成21年 9月 3日国際公開、WO2009/106726、平成23年 3月17日国内公表、特表2011-508850〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2008年12月18日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2008年1月3日、フランス国)を国際出願日とする出願であって、平成24年11月16日付けで拒絶理由が通知され、これに対して平成25年3月19日に意見書及び特許請求の範囲について補正する手続補正書が提出されたが、平成25年8月21日付けで拒絶査定がされ、これに対して平成25年12月19日に拒絶査定に対する審判請求がされると同時に特許請求の範囲について補正する手続補正書が提出されたものである。

第2 平成25年12月19日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成25年12月19日付けの手続補正を却下する。

[理由1]
1.補正の内容
平成25年12月19日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)は、特許請求の範囲に関して、本件補正により補正される前の(すなわち、平成25年3月19日に提出された手続補正書により補正された)下記の(a)に示す請求項1ないし6を下記の(b)に示す請求項1ないし6に補正するものである。

(a)本件補正前の特許請求の範囲の請求項1ないし6
「【請求項1】
エンジン(21)と、燃焼ガス排気マニホールド(22)と、ターボチャージャ(24)と、タービン(25)と、排気ガス再循環(EGR)回路(28)と、コンプレッサ(26)からの排気ガス、および空気を受け入れるためのエンジン吸気マニホールド(23)とを備え、前記EGR回路(28)は、クーラ(29)と、前記ターボチャージャ(24)の前記コンプレッサ(26)の上流に配置され、前記クーラ(29)の出口に連結される3方向バルブ(1)とを有し、前記3方向バルブ(1)は、前記コンプレッサ(26)で昇圧される新鮮な空気および冷却された排気ガスを受け入れて混合する2つの入口通路を有する自動車内燃機関のEGR回路の使用方法において、
-EGRバルブ(1)の空気入口通路(2)における新鮮な空気の流量を最大に設定し、
-前記3方向バルブ(1)におけるEGRガスのためのガス入口通路(3)を徐々に開き、
-前記3方向バルブ(1)におけるEGRガスの流量がさらに増加する前に、
-EGRガスの流量を単調増加曲線に従って増加させるため、新鮮な空気の前記空気入口通路を閉じる位相変位を達成するように、新鮮な空気の前記空気入口通路(2)を徐々に閉じる
ことを特徴とする自動車内燃機関のEGR回路の使用方法。
【請求項2】
前記3方向バルブ(1)は、新鮮な空気およびEGRガスの2つの前記入口通路(2、3)のそれぞれに対応する2つのフラップ(5、6)を有することを特徴とする請求項1記載の自動車内燃機関のEGR回路の使用方法。
【請求項3】
前記EGRバルブ(1)における前記空気入口通路(2)を閉じるために空気フラップ(5)が回転を開始するとき、EGRガスのガスフラップ(6)を約55°の角度位置から回転させ、前記ガス入口通路(3)におけるEGRガスの流量が減少を開始し、前記空気フラップ(5)が90°まで回転し続けて、空気入口通路(2)が完全に閉じることを特徴とする請求項2記載の自動車内燃機関のEGR回路の使用方法。
【請求項4】
前記空気フラップ(5)は、90°まで回転することを特徴とする請求項3記載の自動車内燃機関のEGR回路の使用方法。
【請求項5】
前記空気フラップ(5)は、空気入口通路(2)が完全に閉じるまで回転することを特徴とする請求項3または4記載の自動車内燃機関のEGR回路の使用方法。
【請求項6】
前記空気フラップ(5)は、空気入口通路(2)が部分的に閉じるまで回転することを特徴とする請求項3または4記載の自動車内燃機関のEGR回路の使用方法。」

(b)本件補正後の特許請求の範囲の請求項1ないし6
「【請求項1】
エンジン(21)と、燃焼ガス排気マニホールド(22)と、ターボチャージャ(24)と、タービン(25)と、排気ガス再循環(EGR)回路(28)と、コンプレッサ(26)からの排気ガス、および空気を受け入れるためのエンジン吸気マニホールド(23)とを備え、前記EGR回路(28)は、クーラ(29)と、前記ターボチャージャ(24)の前記コンプレッサ(26)の上流に配置され、前記クーラ(29)の出口に連結される3方向バルブ(1)とを有し、前記3方向バルブ(1)は、前記コンプレッサ(26)で昇圧される新鮮な空気および冷却された排気ガスを受け入れて混合する2つの入口通路を有する自動車内燃機関のEGR回路の使用方法において、
-EGRバルブ(1)の空気入口通路(2)における新鮮な空気の流量を最大に設定し、
-前記3方向バルブ(1)におけるEGRガスのためのガス入口通路(3)を徐々に開き、
-前記3方向バルブ(1)におけるEGRガスの流量がさらに増加する前に、
-EGRガスの流量を単調増加曲線に従って増加させるため、新鮮な空気の前記空気入口通路を閉じる位相変位を達成するように、新鮮な空気の前記空気入口通路(2)を徐々に閉じ、
ガスフラップ6の回転角度α_(g)、空気フラップ5の回転角度α_(a)およびギア比R=α_(g)/α_(a)は、R<3を満たすことを特徴とする自動車内燃機関のEGR回路の使用方法。
【請求項2】
前記3方向バルブ(1)は、新鮮な空気およびEGRガスの2つの前記入口通路(2、3)のそれぞれに対応する2つのフラップ(5、6)を有することを特徴とする請求項1記載の自動車内燃機関のEGR回路の使用方法。
【請求項3】
前記EGRバルブ(1)における前記空気入口通路(2)を閉じるために空気フラップ(5)が回転を開始するとき、EGRガスのガスフラップ(6)を約55°の角度位置から回転させ、前記ガス入口通路(3)におけるEGRガスの流量が減少を開始し、前記空気フラップ(5)が90°まで回転し続けて、空気入口通路(2)が完全に閉じることを特徴とする請求項2記載の自動車内燃機関のEGR回路の使用方法。
【請求項4】
前記空気フラップ(5)は、90°まで回転することを特徴とする請求項3記載の自動車内燃機関のEGR回路の使用方法。
【請求項5】
前記空気フラップ(5)は、空気入口通路(2)が完全に閉じるまで回転することを特徴とする請求項3または4記載の自動車内燃機関のEGR回路の使用方法。
【請求項6】
前記空気フラップ(5)は、空気入口通路(2)が部分的に閉じるまで回転することを特徴とする請求項3または4記載の自動車内燃機関のEGR回路の使用方法。」
(なお、下線は補正箇所を示すために請求人が付したものである。)

2.本件補正の目的
本件補正は、請求項1についてみると、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1に記載された「3方向バルブ(1)」ないし「EGRバルブ(1)」に関して、
「ガスフラップ6の回転角度α_(g)、空気フラップ5の回転角度α_(a)およびギア比R=α_(g)/α_(a)は、R<3を満たす」という事項を追加して限定する補正を含むものであり、本件補正前の請求項1に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一である。
よって、特許請求の範囲の請求項1についての本件補正は、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1に係る発明の発明特定事項を限定したものを含むので、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正によって補正された特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について、以下に検討する。

3.独立特許要件の判断

3-1.刊行物
(1)刊行物1の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された、本件出願の優先日前に頒布された刊行物である特表2002-529653号公報(以下、「刊行物1」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている。
(a)「【0001】
(技術分野)
本発明は、特に重作業用ディーゼル・エンジンのEGR(排気ガス再循環)システムのための方法および装置に関する。本発明はまた、本発明による方法および装置に特に適する弁にも関するが、この弁は他の分野内にも用途を見出すことができる。最後に、本発明は、ディーゼル・エンジンのための調整方法および装置にも関する。」(段落【0001】)
(b)「【0012】
ここで本発明を、以下の図面に示す非限定実施形態によって説明する。
【0013】
図1は、参照文字1で示す燃焼エンジンの本発明に不可欠の部品を示す線図である。選択された実施例では、このエンジンはターボ・チャージ・ディーゼル・エンジンであるが、すでに述べた通り、エンジンは、過給無しのディーゼル・エンジンまたはターボ・チャージャ以外の様々な種類の過給付きディーゼル・エンジンとすることができる。空気は空気取入口、空気フィルタ2を通してエンジン1に取り入れられ、入口空気チャネル3を介してターボ・チャージャ4に向けられ、そこに空気は過給され、次いでさらに中間冷却器5に運ばれ、そこで過給空気はエンジン1内に運ばれる前に冷却される。エンジン1からの排気ガスは最初に、ターボ・チャージャ4の二次側、すなわち駆動側に向けられ、次いで排気管6、触媒7、および粒子トラップ8に向けられ、最終的に端管9を介して大気中に排出される。
【0014】
端管9、すなわち触媒および粒子トラップ後の排気管の支管からの分岐である再循環導管10があり、排気ガスからその一部をエンジンに再循環させる。再循環導管10は、適切に冷却器11を通過して、再循環される排気ガスを冷却し、EGR制御装置13によって制御可能な弁装置12を介して、入口空気チャネル3に接続する。弁装置12は、EGR制御装置装置13の助けにより、入口空気チャネル3からの新鮮な空気の供給量と再循環導管10からの再循環排気ガスの供給量との間の関係を調整することができる。
【0015】
弁装置12を調整するEGR制御装置13は、とりわけラムダ・プローブ14、エンジンの回転数のセンサ15、およびエンジン負荷のセンサ16から実際の動作状態に関する情報を供給され、この制御装置は、端管9を出て大気中に排出される危険物質の含有量を最小にする目的のために、弁装置12を制御し、したがって新鮮な空気/排気ガスの混合関係を制御するようにプログラムされる。EGR制御装置13のプログラミングは、ここで上述した異なる要素間の関係に関して従前の周知の方法で行われる。よく知られているように、ラムダ・プローブは、排気ガスの酸素含有量によって変化する出力信号を提供する。エンジン負荷センサ16は、例えばスロットル位置センサおよび/またはエンジンに噴射される燃料の量を感知するセンサとすることができる。また、洗練された調整を達成するために、上述したもの以外のセンサを追加することもできる。
【0016】
弁装置12は、入口空気チャネル3および再循環導管10内の別個の弁を含むことができ、その場合、前記弁はEGR制御装置13によって別個に制御可能である。代替的に、弁装置12は単体から成ることもでき、そこで入口空気チャネル3および再循環導管10からの流れが、弁装置に含まれる弁によって選択的に一つに合わされて共通出力流となり、これがさらに、過給のためにターボ・チャージャに運ばれ、中間冷却器5を介してエンジン内に導入される。1つの単体内に特に適した弁装置12が本発明の特定の装置であり、以下でより綿密に説明する。
【0017】
図2ないし4に示す弁は、2つの入口チャネルのうちの1つにおける流入流体を0から最大まで調整し、その後第2入口チャネルにおける流入流体を最大から0に調整することができるような方法で、2つの流入流体の混合を提供する一種の混合弁である。
【0018】
本発明による方法または装置の弁装置12として図2ないし4に示す本発明による弁の使用において、入口空気チャネル3は弁の第2入口チャネル18に接続される一方、再循環導管10は弁の第1入口チャネル17に接続される。さらに、弁内に出口チャネル19があり、これは本実施形態では、弁内で混合されたガスをターボ・チャージャ4に運ぶ。両方の入口チャネル17および18にダンパ20および21があり、これらは、入口チャネルを開閉するため、調整モータ22、例えばステップ・モータによって開閉鎖位置間で枢動可能である。2つのダンパ20、21は、調整モータ22によって回転可能な同軸23、24上、およびモータによって駆動される作動ピン25上に配置され、前記作動ピンは、軸23および24にそれぞれ接続された作動アーム26、27を枢動することができる。作動アーム26、27は、1つまたはそれ以上のばね28、29によって図3に示す平常位置にばね荷重され、そこで両ダンパ20、21は、入口チャネル17、18が開かれるような位置に維持される。
【0019】
始動位置である図2a、bに示す位置で、調整モータ22は、その作動ピン25によって、および作動アーム26によって、ダンパ20を閉鎖位置まで回転させており、したがって再循環導管10に接続された第1入口チャネル17は閉鎖され、排気ガスはターボ・チャージャおよびエンジンに再循環することができない。
【0020】
第2作動アーム27は、ばね29によってその平常位置に維持され、これは、入口空気チャネル3に接続された第2入口チャネル18内のダンパ21がその通常開かれた位置に維持され、入口空気が弁を通り出口チャネル19を介してターボ・チャージャへ自由に流れることができることを意味する。調整モータ22はEGR制御装置13によって制御され、入口空気チャネル3を介する新鮮な空気と再循環導管10を介する再循環排気ガスとの間の関係を調整する。ダンパ21が開いた位置で、調整モータ22は、その作動ピン25によって、および作動アーム26によって、ダンパ20を図2a、bに示す完全に閉鎖された位置から、図3a、bに示す位置まで回転させることができ、そこでダンパ20は、第1入口チャネル17も開いているような位置になる。調整モータはまた、ダンパ20をこれらの2つの端位置間の任意の位置に着くように調整することができる。
【0021】
調整モータ20の平常位置である図3a、bに示す位置は、調整モータの作動ピン25が作動アーム26、27のいずれも作動させず、それらがばね28、29によって平常位置に維持され、したがってダンパ20、21が両方の入口チャネル17、18を開くような位置である。
【0022】
図4a、bは、図2a、bの位置の逆の位置を示す。したがって、調整モータ22は、その作動ピン25によって、および作動アーム27によって、ダンパ21を閉鎖位置まで回転させている。これは、入口空気チャネル3と出口チャネル19との接続が完全に遮断される一方、逆に、再循環導管10に接続された第1入口チャネル17は完全に開き、再循環された排気ガスがさらに出口チャネル19を通り、次いでターボ・チャージャ4へ、さらにエンジン内へ自由に流れることができることを意味する。しかし、調整モータ22によって、ダンパ21は、図3および4に示す端位置間の任意の中間位置に調整することができ、EGR制御装置13によって制御される所望の量の新鮮な空気を再循環排気ガスと混合させることができる。」(段落【0012】ないし【0022】)
(c)「【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明によるEGRシステムの線図である。
【図2】
図2aは、一端位置における本発明による弁を切断して示す図であり、図2bは、矢印B-Bの方向に見た図2aの弁の断面図である。
【図3】
図3aは、中間位置における本発明による弁を切断して示す図であり、図3bは、矢印B-Bの方向に見た図3aの弁の断面図である。
【図4】
図4aは、第2端位置における本発明の弁を切断して示す図であり、図4bは、矢印B-Bの方向に見た図4aの弁の断面図である。」(【図面の簡単な説明】)

(2)上記(1)及び図面の記載より分かること
(イ)刊行物1には、「【0001】…(略)…本発明は、特に重作業用ディーゼル・エンジンのEGR(排気ガス再循環)システムのための方法および装置に関する。…(略)…」と記載されている。ここで、重作業用ディーゼル・エンジンにおいては、大出力を得るため複数気筒とし、吸気マニホールドおよび排気マニホールドを備えることがごく普通であるから、刊行物1のディーゼル・エンジン1は、吸気マニホールドおよび排気マニホールドを備えているものといえる。
(ロ)刊行物1の図1及び図2a等をみると、弁装置12は、ターボチャージャ4のコンプレッサで昇圧される新鮮な空気および冷却器11により冷却された排気ガスを受け入れて混合する2つの入口通路、すなわち、第1入口チャネル17および第2入口チャネル18を有することが分かる。

(3)刊行物1に記載された発明
したがって、上記(1)及び(2)を総合すると、刊行物1には次の発明(以下、「刊行物1に記載された発明」という。)が記載されていると認められる。

<刊行物1に記載された発明>
「ディーゼル・エンジン1と、排気マニホールドと、ターボチャージャ4と、タービンと、再循環導管10と、コンプレッサからの排気ガス、および空気を受け入れるための吸気マニホールドとを備え、再循環導管10は、冷却器11と、前記ターボチャージャ4の前記コンプレッサの上流に配置され、前記冷却器11の出口に連結される弁装置12とを有し、前記弁装置12は、前記コンプレッサで昇圧される新鮮な空気および冷却された排気ガスを受け入れて混合する2つの入口通路、すなわち、第1入口チャネル17および第2入口チャネル18を有するディーゼル・エンジン1の再循環導管10の使用方法において、
-弁装置12の新鮮な空気のための第2入口チャネル18内のダンパ21が開かれた平常位置に維持され、
-前記弁装置12における再循環ガスのための第1入口チャネル17内のダンパ20を閉鎖位置から開かれた平常位置まで開き、
-新鮮な空気の前記第2入口チャネル18内のダンパ21を開かれた平常位置から閉鎖位置まで閉じる、ディーゼル・エンジン1の再循環導管10の使用方法。」

3-2.対比・判断
本願補正発明(以下、「前者」という。)と刊行物1に記載された発明(以下、「後者」という。)とを対比すると、その機能及び構造又は技術的意義からみて、
後者における「ディーゼル・エンジン1」は前者における「エンジン」ないし「内燃機関」に相当し、以下同様に、「排気マニホールド」は「燃焼ガス排気マニホールド」に、「再循環導管10」は「排気ガス再循環(EGR)回路」ないし「EGR回路」に、「吸気マニホールド」は「エンジン吸気マニホールド」に、「冷却器11」は「クーラ」に、「弁装置12」は「3方向バルブ」ないし「EGRバルブ」に、「第2入口チャネル18」は「空気入口通路」に、「前記弁装置12における再循環ガスのための第1入口チャネル17内のダンパ20を閉鎖位置から開かれた平常位置まで開き」は「前記3方向バルブにおけるEGRガスのためのガス入口通路を徐々に開き」に、「新鮮な空気のための第2入口チャネル18内のダンパ21が開かれた平常位置に維持され」は「空気入口通路における新鮮な空気の流量を最大に設定し」に、それぞれ相当する。
後者における「新鮮な空気の前記第2入口チャネル18内のダンパ21を開かれた平常位置から閉鎖位置まで閉じる」と、前者における「EGRガスの流量を単調増加曲線に従って増加させるため、新鮮な空気の前記空気入口通路を閉じる位相変位を達成するように、新鮮な空気の前記空気入口通路(2)を徐々に閉じ」は、「新鮮な空気の前記空気入口通路を徐々に閉じ」という限りにおいて一致する。
したがって、本願補正発明の記載に倣って整理すると、本願補正発明と刊行物1に記載された発明とは、
「エンジンと、燃焼ガス排気マニホールドと、ターボチャージャと、タービンと、排気ガス再循環(EGR)回路と、コンプレッサからの排気ガス、および空気を受け入れるためのエンジン吸気マニホールドとを備え、前記EGR回路は、クーラと、前記ターボチャージャの前記コンプレッサの上流に配置され、前記クーラの出口に連結される3方向バルブとを有し、前記3方向バルブは、前記コンプレッサで昇圧される新鮮な空気および冷却された排気ガスを受け入れて混合する2つの入口通路を有する内燃機関のEGR回路の使用方法において、
-EGRバルブの空気入口通路における新鮮な空気の流量を最大に設定し、
-前記3方向バルブにおけるEGRガスのためのガス入口通路を徐々に開き、
-新鮮な空気の前記空気入口通路を徐々に閉じる、内燃機関のEGR回路の使用方法。」である点で一致し、次の点で相違する。

<相違点1>
「-EGRバルブの空気入口通路における新鮮な空気の流量を最大に設定し、
-前記3方向バルブにおけるEGRガスのためのガス入口通路を徐々に開き、
-新鮮な空気の前記空気入口通路を徐々に閉じる」ことに関し、
本願補正発明においては、
「-EGRバルブの空気入口通路における新鮮な空気の流量を最大に設定し、
-前記3方向バルブにおけるEGRガスのためのガス入口通路を徐々に開き、
-前記3方向バルブにおけるEGRガスの流量がさらに増加する前に、
-EGRガスの流量を単調増加曲線に従って増加させるため、新鮮な空気の前記空気入口通路を閉じる位相変位を達成するように、新鮮な空気の前記空気入口通路を徐々に閉じ」という事項を備えるのに対し、
刊行物1に記載された発明においては、
「-弁装置12の新鮮な空気のための第2入口チャネル18内のダンパ21が開かれた平常位置に維持され、
-前記弁装置12における再循環ガスのための第1入口チャネル17内のダンパ20を閉鎖位置から開かれた平常位置まで開き、
-新鮮な空気の前記第2入口チャネル18内のダンパ21を開かれた平常位置から閉鎖位置まで閉じる」という事項を備える点(以下、「相違点1」という。)。

<相違点2>
本願補正発明においては、
「ガスフラップの回転角度α_(g)、空気フラップの回転角度α_(a)およびギア比R=α_(g)/α_(a)は、R<3を満たす」という事項を備えるのに対し、
刊行物1に記載された発明においては、そのような事項を備えていない点(以下、「相違点2」という。)。

<相違点3>
「内燃機関のEGR回路」に関し、
本願補正発明においては、「自動車内燃機関のEGR回路」であるのに対し、
刊行物1に記載された発明においては、「ディーゼル・エンジン1の再循環導管10」である点(以下、「相違点3」という。)。

上記相違点について検討する。

<相違点1>について
刊行物1に記載された発明は、刊行物1の図2a、b及び図3a、b等に記載されているとおり、弁装置12の新鮮な空気のための第2入口チャネル18内のダンパ21が開かれた平常位置に維持された状態で、弁装置12における再循環ガスのための第1入口チャネル17内のダンパ20を閉鎖位置から開かれた平常位置まで開いているが、これに関して、刊行物1には、「【0012】 ここで本発明を、以下の図面に示す非限定実施形態によって説明する。」、及び「【0020】…(略)…。調整モータはまた、ダンパ20をこれらの2つの端位置間の任意の位置に着くように調整することができる。」と記載されており、図3a、b等の図面は一実施例であること、また、弁装置12の開閉の中間位置に関して、図3a、bにおいては、上記のように、ダンパ21が開かれた平常位置に維持された状態で、ダンパ20を閉鎖位置から開かれた平常位置まで開くが、この例のほか、ダンパ21が開かれた平常位置に維持された状態で、ダンパ20を閉鎖位置から、閉鎖位置と開かれた平常位置との間の任意の位置まで開くようにできることが記載ないし示唆されている。また、このように、吸気弁が略全開状態でEGR弁を略全閉位置から中間の位置まで開き、その後、吸気弁を閉じるとともにEGR弁をさらに開くことは、刊行物1のほかに例えば、特開2002-266664号公報(特に図8。以下、「刊行物2」という。)、特開2005-248748号公報(特に図5。以下、「刊行物3」という。)に示されているように広く知られている(以下、「周知技術」という。)。
したがって、刊行物1に記載された発明において、刊行物1における段落【0012】及び【0020】の上記記載ないし示唆に基づいて、あるいは周知技術を適用して、ダンパ21が開かれた平常位置に維持された状態で、ダンパ20を閉鎖位置から、閉鎖位置と開かれた平常位置との間の任意の位置まで開き、その後、刊行物1の図4a、b(第2端位置)等に記載されているように、ダンパ21を開かれた平常位置から閉鎖位置まで閉じるとともに、ダンパ20を開かれた平常位置までさらに開くことは、適宜なし得る事項にすぎない。
そして、このような弁装置12の動作は、弁装置12における再循環ガスの流量がさらに増加する前に、新鮮な空気の第2入口チャネル18を徐々に閉じることにほかならない。また、弁装置12の該動作によって、新鮮な空気の第2入口チャネルを閉じる位相変位が達成されること、また、再循環ガスの流量が単調増加することは、技術的に当然の事項であって、当業者に明らかなことである。
以上からすれば、刊行物1に記載された発明において、刊行物1における段落【0012】及び【0020】の上記記載ないし示唆に基づいて、あるいは周知技術を適用して、本願補正発明における「-前記3方向バルブにおけるEGRガスの流量がさらに増加する前に、-EGRガスの流量を単調増加曲線に従って増加させるため、新鮮な空気の前記空気入口通路を閉じる位相変位を達成するように、新鮮な空気の前記空気入口通路を徐々に閉じ」るという事項に想到することは、当業者が容易になし得ることである。

<相違点2>について
刊行物1において、「【0012】ここで本発明を、以下の図面に示す非限定実施形態によって説明する。」と記載されているように、刊行物1に記載された発明において、ダンパ20、21の駆動機構は図面に記載されているものに限定されるものではなく、動作の精度・速度、耐久性・寿命、機構の難易等に基づいて適宜選択ないし設計しうる事項である。
そして、このような駆動機構として、例えば、モータにより空気通路のスロットル弁及びEGR通路のEGR弁を開閉駆動する場合、モータとスロットル弁及びEGR弁とをギアを介して連動動作させる技術は、例えば、刊行物2(特に図3ないし図7)に示されている(以下、上記技術を「刊行物2に記載された技術」という。)。
してみると、本願補正発明における「ギア比」の「ギア」がどのような装置のいかなるギアを意味するのか、必ずしも明確でないものの、刊行物1に記載された発明において、刊行物2に記載された技術を適用して、駆動手段(調整モータ22)とダンパ20及びダンパ21とをギアを介して連動動作させるように構成することは適宜なし得ることである。その場合、刊行物2においては、図3に記載されているようにEGR弁はギアのほか送リネジを用いて駆動される形式であるが、刊行物1の図2aに記載されているようにダンパ20、21がともに蝶型弁である場合には、駆動手段及びダンパ20、21の各軸を送りネジを用いることなくギアを介して駆動することが合理的であり、そのような構成は適宜の設計事項である。
その場合のギア比についてみると、ギア比の意味(定義)が必ずしも明確でないが、(a)まず、通常の合理的理解に基づいて、ギア比はギア数の比であるとして検討すると、上記のように、ダンパ20を閉鎖位置から、閉鎖位置と開かれた平常位置との間の任意の位置まで開いたときの中間位置が、例えば全開の1/3開度、1/2開度、2/3開度であるとすると、その状態からダンパ20、21が刊行物1の図4a、bの第2端位置まで連動回転するための「ギア比」は、それぞれ3/2、2、3となる。これからすれば、ギア比<3となる例(中間位置における開度)は相当に広範囲であり、特別なものではない。(b)一方、「ギア比R=α_(g)/α_(a)」の記載のとおりに計算すると、図面のとおり、ダンパ20の回転角度α_(g)=90度、ダンパ21の回転角度α_(a)=90度とすると、ギア比R=α_(g)/α_(a)=1となり、回転角度とはダンパ20、21が連動動作する角度であるとして、ダンパ20の中間位置が例えば全開の1/3開度、1/2開度、2/3開度とすると、それぞれ、ギア比R=α_(g)/α_(a)=2/3、1/2、1/3となる。いずれも、R<3を満たしている。(c)また、ギア比の上限値である3という値の技術的意義について本願明細書等に特に説明がなく、かつ、上限値3に格別顕著な技術的意義があるとは認められない。
以上をあわせ考えると、刊行物1に記載された発明において、刊行物2に記載された技術を適用して、モータ及びダンパ20、21の各軸をギアを介して駆動するように構成し、そのギア比RをR<3を満たす値とすることは、当業者が通常の創作能力に基づいて適宜採用する設計的事項にすぎない。

<相違点3>について
刊行物1には、「【0001】…(略)…本発明は、特に重作業用ディーゼル・エンジンのEGR(排気ガス再循環)システムのための方法および装置に関する。本発明はまた、本発明による方法および装置に特に適する弁にも関するが、この弁は他の分野内にも用途を見出すことができる。…(略)…」と記載されている。「重作業用」の具体例は特に記載されていないが、それ以外の他の分野ないし用途も想定され許容されている。そして、ディーゼル・エンジンが自動車の機関として使用されることが広く知られていることは多言を要しない。以上からすれば、刊行物1に記載された発明におけるディーゼル・エンジンを自動車の内燃機関とし、「再循環導管10」を「自動車のディーゼル・エンジンの再循環導管10」とすることは、当業者が適宜なし得る選択にすぎない。

そして、本願補正発明は、全体としてみても、刊行物1に記載された発明、刊行物2に記載された技術及び周知技術から予測される以上の格別な効果を奏するものではない。
したがって、本願補正発明は、刊行物1に記載された発明、刊行物2に記載された技術及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際に独立して特許を受けることができないものである。

3-3.むすび
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって、上記[補正却下の決定の結論]のとおり決定する。

[理由2]
特許請求の範囲の請求項1についての本件補正は、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1に係る発明の発明特定事項を限定したものを含むことは上述したとおりであり、また、特許請求の範囲の請求項3は請求項1を間接的に引用しているので、特許請求の範囲の請求項1についての本件補正は、本件補正前の特許請求の範囲の請求項3に係る発明の発明特定事項を限定したものを含むことになる。したがって、特許請求の範囲の請求項3についても、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正によって補正された特許請求の範囲の請求項3に係る発明(以下、「本願補正発明2」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について、以下に検討する。

<独立特許要件の判断及び結論>
請求項3には「前記EGRバルブ(1)における前記空気入口通路(2)を閉じるために空気フラップ(5)が回転を開始するとき、EGRガスのガスフラップ(6)を約55°の角度位置から回転させ、前記ガス入口通路(3)におけるEGRガスの流量が減少を開始し、」と記載されている。
しかし、請求項1には、「EGRガスの流量を単調増加曲線に従って増加させるため、新鮮な空気の前記空気入口通路を閉じる位相変位を達成するように、新鮮な空気の前記空気入口通路(2)を徐々に閉じ、」と記載されており、新鮮な空気の前記空気入口通路(2)を徐々に閉じるのは、EGRガスの流量を単調増加曲線に従って増加させるためである。
また、本願の図1aないし図1d、図2aないし図2cをみても、新鮮な空気の前記空気入口通路(2)を徐々に閉じると、EGRガスの流量は増加(単調増加)している。
このように、本願明細書及び図面をみても、空気入口通路(2)を閉じるために空気フラップ(5)が回転を開始するとき、ガス入口通路(3)におけるEGRガスの流量が減少を開始する旨の記載ないし示唆を見出すことはできない。
以上からすれば、請求項3に係る発明は不明確であるといわざるを得ない。したがって、本願の特許請求の範囲の記載は、特許法第36条第6項第2号の規定に違反しており、特許出願の際独立して特許を受けることができない。
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって、上記[補正却下の決定の結論]のとおり決定する。

第3 本願発明について

1.本願発明1について
(1)本願発明1
平成25年12月19日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の特許請求の範囲の請求項1ないし6に係る発明は、平成25年3月19日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲並びに出願当初の明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1ないし6に記載された事項により特定されるとおりのものと認められ、そのうち、請求項1に係る発明(以下、「本願発明1」という。)は、上記「第2」の[理由]の「1.」の(a)に示した請求項1に記載されたとおりである。

(2)刊行物
原査定の拒絶の理由に引用された、本件出願の優先日前に頒布された刊行物である特表2002-529653号公報(以下、「刊行物1」という。)には、図面とともに、上記「第2」の[理由]の「3-1」のとおりの事項ないし発明が記載されている。

(3)対比・判断
本願発明は、上記第2の[理由][2.]で検討した本願補正発明の発明特定事項のうち、「ガスフラップ6の回転角度α_(g)、空気フラップ5の回転角度α_(a)およびギア比R=α_(g)/α_(a)は、R<3を満たす」という発明特定事項を省いたものに相当する。
そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含む本願補正発明が、上記「第2」の[理由]の「3.」に述べたとおり、刊行物1に記載された発明、刊行物2に記載された技術及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるところ、本願発明と刊行物1に記載された発明とを対比すると、両者は実質的に、上記第2[理由][3]3.対比・判断で示した相違点1及び3の点でのみ相違するのであるから、本願発明は、刊行物1に記載された発明及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。
そして、本願発明は、全体としてみても、刊行物1に記載された発明及び周知技術から予測される以上の格別な効果を奏するものではない。

(4)むすび
以上のとおり、本願発明は、刊行物1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

2.本願発明3について
(1)本願発明3
平成25年12月19日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の特許請求の範囲の請求項1ないし6に係る発明は、平成25年3月19日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲並びに出願当初の明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1ないし6に記載された事項により特定されるとおりのものと認められ、そのうち、請求項3に係る発明(以下、「本願発明3」という。)は、上記「第2」の[理由]の「1.」の(a)に示した請求項3に記載されたとおりである。

(2)検討
請求項3には「前記EGRバルブ(1)における前記空気入口通路(2)を閉じるために空気フラップ(5)が回転を開始するとき、EGRガスのガスフラップ(6)を約55°の角度位置から回転させ、前記ガス入口通路(3)におけるEGRガスの流量が減少を開始し、」と記載されている。
しかし、請求項1には、「EGRガスの流量を単調増加曲線に従って増加させるため、新鮮な空気の前記空気入口通路を閉じる位相変位を達成するように、新鮮な空気の前記空気入口通路(2)を徐々に閉じ、」と記載されており、新鮮な空気の前記空気入口通路(2)を徐々に閉じるのは、EGRガスの流量を単調増加曲線に従って増加させるためである。
また、本願の図1aないし図1d、図2aないし図2cをみても、新鮮な空気の前記空気入口通路(2)を徐々に閉じると、EGRガスの流量は増加(単調増加)している。
このように、本願明細書及び図面をみても、空気入口通路(2)を閉じるために空気フラップ(5)が回転を開始するとき、ガス入口通路(3)におけるEGRガスの流量が減少を開始する旨の記載ないし示唆を見出すことはできない。
以上からすれば、請求項3の記載によっては、本願発明は不明確であるといわざるを得ない。したがって、本願は、特許法第36条第6項第2号の規定に違反しており、特許を受けることができない。

(3)むすび
以上のとおり、本願の特許請求の範囲の記載は、特許法第36条第6項第2号の規定に違反しており、特許を受けることができない。

3.むすび

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2014-08-15 
結審通知日 2014-08-19 
審決日 2014-09-08 
出願番号 特願2010-541079(P2010-541079)
審決分類 P 1 8・ 537- Z (F02M)
P 1 8・ 575- Z (F02M)
P 1 8・ 121- Z (F02M)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 石黒 雄一  
特許庁審判長 加藤 友也
特許庁審判官 槙原 進
伊藤 元人
発明の名称 自動車内燃機関のEGR回路  
代理人 竹沢 荘一  
代理人 中馬 典嗣  

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