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審決分類 審判 査定不服 4項3号特許請求の範囲における誤記の訂正 特許、登録しない。 F16D
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 F16D
管理番号 1296913
審判番号 不服2013-20862  
総通号数 183 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-03-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-10-25 
確定日 2015-01-28 
事件の表示 特願2009-503634号「トルクリミッタ」拒絶査定不服審判事件〔平成19年10月18日国際公開、WO2007/116193号、平成21年 9月10日国内公表、特表2009-532647号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯、本願発明
本願は、2007年4月6日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2006年4月6日 (FR)フランス)を国際出願日とする出願であって、平成25年6月20日付け(発送日:同年6月25日)で拒絶査定がされ、これに対し、平成25年10月25日に拒絶査定に対する不服の審判が請求されるとともに、その審判請求と同時に手続補正がされたものである。

2.平成25年10月25日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)の適否
(1) 本件補正の内容
本件補正は、平成24年12月5日付け手続補正書により補正された請求項1?11(以下「補正前の請求項1?11」という。)、及び、本願の願書に最初に添付した明細書(以下「補正前の明細書」という。)を、平成25年10月25日付けの手続補正書により補正された請求項1?11(以下「補正後の請求項1?11」という。)及び明細書(以下「補正後の明細書」という。)のとおりに補正するものであり、補正前の請求項1?11および補正後の請求項1?11は、以下のとおりである。

[補正前の請求項1?11]
「【請求項1】
トルクリミッタ(1)であって、
駆動シャフトに対して固定されている可撓性フライホイール(3)と、
前記フライホイール(3)に対して固定されている第1圧力プレート(13)と、
軸方向に移動できるが、前記可撓性フライホイール(3)に対して回転できないように固定された第2圧力プレート(19)と、
前記第1圧力プレート(13)と前記第2圧力プレート(19)との間に挿入され、被動シャフトおよび弾性手段(22)を駆動するようになっている、摩擦要素(17)とを備え、
前記弾性手段(22)は、前記第2圧力プレート(19)に軸方向の力を加え、前記摩擦要素(17)を、前記第1圧力プレート(13)と第2圧力プレート(19)との間にグリップすることができるようになっており、
前記トルクリミッタ(1)は、
前記可撓性フライホイール(3)と第2圧力プレート(19)との間に前記弾性手段(22)が挿入されたリミッタと、
前記可撓性フライホイール(3)に取り付けられ、前記可撓性フライホイール(3)の取付装置の、前記駆動シャフトへの応力を分散するようになっている、プレート(9)も備えるタイプのトルクリミッタ(1)。
【請求項2】
前記弾性手段は、前記可撓性フライホイール(3)と第2圧力プレート(19)との間に、プレストレスを加えられた状態に配置されたベルビーユタイプの弾性ワッシャー(22)を備える、請求項1に記載のトルクリミッタ(1)。
【請求項3】
前記弾性手段は、前記可撓性フライホイールからカットされている、請求項1に記載のトルクリミッタ。
【請求項4】
前記第2圧力プレート(19)の軸方向の厚さは、前記第1圧力プレート(13)の厚さよりも大である、請求項1?3のいずれか1項に記載のトルクリミッタ(1)。
【請求項5】
前記第2圧力プレート(19)は、薄いスチールから製造されている、請求項1?3のいずれか1項に記載のトルクリミッタ(1)。
【請求項6】
前記第1圧力プレート(13)は、トルクリミッタ(1)のカバー(11)の形態をしている、請求項1?5のいずれか1項に記載のトルクリミッタ(1)。
【請求項7】
非周期的振動をダンピングする手段(23、25、27、31a?31d)をも備え、前記ダンピング手段の入力は、前記摩擦要素(17)と共に作動し、前記ダンピング手段の出力は、前記被動シャフトと共に作動できるようになっている、請求項1?6のいずれか1項に記載のトルクリミッタ(1)。
【請求項8】
前記駆動シャフトへ前記可撓性フライホイール(3)を固定するための強固な取り付け手段(7i)と、これら取り付け手段へのアクセスを可能にするオリフィス(33i)とを備える、請求項1?7のいずれか1項に記載のトルクリミッタ(1)。
【請求項9】
前記オリフィス(33i)は、前記ダンピング手段(23、25、27)を貫通している、請求項7または8に記載のトルクリミッタ(1)。
【請求項10】
前記ダンピング手段は、前記オリフィス(33i)を妨害しないように配置された取り付けスタッド(Ti)と凹部(Ei)とを含む少なくとも1つの摩擦ワッシャー(36)を備える、請求項9記載のトルクリミッタ(1)。
【請求項11】
前記第1圧力プレート(13)と、前記第2圧力プレート(19)とは、一連のタブ(21a?21c)によって接続され、これらプレートは、互いに軸方向に移動できると共に、これらプレートの相対的な回転を防止するようになっている、請求項1?10のいずれか1項に記載のトルクリミッタ(1)。」

[補正後の請求項1?11]
「【請求項1】
駆動シャフトに対して固定されている可撓性フライホイール(3)と、
前記フライホイール(3)に対して固定されている第1圧力プレート(13)と、
軸方向に移動できるが、前記可撓性フライホイール(3)に対して回転できないように固定された第2圧力プレート(19)と、
前記第1圧力プレート(13)と前記第2圧力プレート(19)との間に挿入され、被動シャフトおよび弾性片(22)を駆動するようになっている、摩擦要素(17)とを備え、
前記弾性片(22)は、前記第2圧力プレート(19)に軸方向の力を加え、前記摩擦要素(17)を、前記第1圧力プレート(13)と第2圧力プレート(19)との間にグリップすることができるようになっており、さらに、
前記可撓性フライホイール(3)と第2圧力プレート(19)との間に前記弾性片(22)が挿入されたリミッタと、
前記可撓性フライホイール(3)に取り付けられ、前記可撓性フライホイール(3)の取付装置の、前記駆動シャフトへの応力を分散するようになっている、プレート(9)を備えるタイプのトルクリミッタ(1)。
【請求項2】
前記弾性片は、前記可撓性フライホイール(3)と第2圧力プレート(19)との間に、プレストレスを加えられた状態で配置されたベルビーユタイプの弾性片(22)を備える、請求項1に記載のトルクリミッタ(1)。
【請求項3】
前記弾性片は、前記可撓性フライホイールからカットされている、請求項1に記載のトルクリミッタ。
【請求項4】
前記第2圧力プレート(19)の軸方向の厚さは、前記第1圧力プレート(13)の厚さよりも大である、請求項1?3のいずれか1項に記載のトルクリミッタ(1)。
【請求項5】
前記第2圧力プレート(19)は、薄いスチールから製造されている、請求項1?3のいずれか1項に記載のトルクリミッタ(1)。
【請求項6】
前記第1圧力プレート(13)は、トルクリミッタ(1)のカバー(11)の形態をしている、請求項1?5のいずれか1項に記載のトルクリミッタ(1)。
【請求項7】
非周期的振動をダンピングする手段(23、25、27、31a?31d)をも備え、前記ダンピング手段の入力は、前記摩擦要素(17)と共に作動し、前記ダンピング手段の出力は、前記被動シャフトと共に作動できるようになっている、請求項1?6のいずれか1項に記載のトルクリミッタ(1)。
【請求項8】
前記駆動シャフトへ前記可撓性フライホイール(3)を固定するための強固な取付け手段(7i)と、これら取付け手段へのアクセスを可能にするオリフィス(33i)とを備える、請求項1?7のいずれか1項に記載のトルクリミッタ(1)。
【請求項9】
前記オリフィス(33i)は、前記ダンピング手段(23、25、27)を貫通している、請求項7または8に記載のトルクリミッタ(1)。
【請求項10】
前記ダンピング手段は、前記オリフィス(33i)を妨害しないように配置された取り付けスタッド(Ti)と凹部(Ei)とを含む少なくとも1つの摩擦ワッシャー(36)を備える、請求項9記載のトルクリミッタ(1)。
【請求項11】
前記第1圧力プレート(13)と、前記第2圧力プレート(19)とは、一連のタブ(21a?21c)によって接続され、これらのプレートは、互いに軸方向に移動できると共に、これらプレートの相対的な回転を防止するようになっている、請求項1?10のいずれか1項に記載のトルクリミッタ(1)。」

(2) 補正事項
本件補正の内容を、以下に整理する。

ア 補正事項1
補正前の請求項1では、その第1行に「トルクリミッタ(1)であって、」との記載があったところ、補正後の請求項1では、この記載を削除する補正。

イ 補正事項2
補正前の請求項1では、「できるようになっており、前記トルクリミッタ(1)は、」との記載があったところ、補正後の請求項1では、これを「できるようになっており、さらに、」とする補正。

ウ 補正事項3
補正前の請求項1?3では、「弾性手段」及び「弾性ワッシャー」との記載があったところ、補正後の請求項1?3では、これを「弾性片」とする補正。

エ 補正事項4
補正前の請求項2では、「状態に」と記載されていたところ、補正後の請求項2では、これを「状態で」と補正し、補正前の請求項8では「取り付け手段」と記載されていたところ、補正後の請求項8では、これを「取付け手段」と補正し、補正前の請求項11では、「これらプレート」と記載されていたところ、補正後の請求項11では、これを「これらのプレート」とする補正。

オ 補正事項5
補正前の明細書を、補正後の明細書に記載のとおりに補正。

(3) 補正事項の検討

ア 補正事項1について
この補正事項は、補正前の請求項1に、その第1行に「トルクリミッタ(1)であって、」とあった記載を削除するものではあるものの、補正後の請求項1の末尾に、「トルクリミッタ(1)」との記載が残っていることから、誤記の訂正を目的として、重複した記載を削除するものである。

イ 補正事項2について
この補正事項は、補正前の請求項1において、「できるようになっており、前記トルクリミッタ(1)は、」とあった記載を、補正後の請求項1において、「できるようになっており、さらに」とすることにより、前記補正事項1と同様に、誤記の訂正を目的として、重複した記載を削除するものである。

ウ 補正事項3について
この補正事項は、補正前の請求項1?3において、「弾性手段」及び「弾性ワッシャー」とあった記載を、誤記の訂正を目的として、補正後の請求項1?3において、「弾性片」と統一するものである。

エ 補正事項4について
この補正事項は、補正前の請求項2、8、11において、「状態に」、「取り付け手段」及び「これらプレート」とあった記載を、誤記の訂正を目的として、補正後の請求項2、8、11において、「状態で」、「取付け手段」及び「これらのプレート」と補正するものである。

オ 補正事項5について
この補正事項は、明細書の記載を、前記補正事項1?4の補正に整合するように補正し、同時に、補正前の明細書に誤記があったところ、これを補正するものである。

カ 新規事項の有無
補正事項1?5は、本願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものである。

キ 補正事項1?5についての小括
以上、検討したとおり、本件補正は、誤記の訂正を目的とするものであるから、特許法第17条の2第5項第3号に掲げる事項を目的とするものに該当し、また、本願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであるから、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に適合するので、本件補正は適法になされたものである。

3.本願発明
平成25年10月25日付けの手続補正は適法になされたものであるから、本願の請求項1?11に係る発明は、平成25年10月25日付けの手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1?11に記載された事項により特定されるものであり、そのうちの請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりである。

「【請求項1】
駆動シャフトに対して固定されている可撓性フライホイール(3)と、
前記フライホイール(3)に対して固定されている第1圧力プレート(13)と、
軸方向に移動できるが、前記可撓性フライホイール(3)に対して回転できないように固定された第2圧力プレート(19)と、
前記第1圧力プレート(13)と前記第2圧力プレート(19)との間に挿入され、被動シャフトおよび弾性片(22)を駆動するようになっている、摩擦要素(17)とを備え、
前記弾性片(22)は、前記第2圧力プレート(19)に軸方向の力を加え、前記摩擦要素(17)を、前記第1圧力プレート(13)と第2圧力プレート(19)との間にグリップすることができるようになっており、さらに、
前記可撓性フライホイール(3)と第2圧力プレート(19)との間に前記弾性片(22)が挿入されたリミッタと、
前記可撓性フライホイール(3)に取り付けられ、前記可撓性フライホイール(3)の取付装置の、前記駆動シャフトへの応力を分散するようになっている、プレート(9)を備えるタイプのトルクリミッタ(1)。」

4.引用文献及びその記載事項
(1) 原査定の拒絶の理由に引用され、本願優先日前に頒布された刊行物である特開2002-181085号公報(以下「引用文献1」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。

(1-1) 「【0002】
【従来の技術】ダンパー組立体は、エンジンに直結した駆動体からねじりばねを介して被駆動体を駆動しているが、
・・・(中略)・・・
【0007】図において装置は矢印R方向(反時計方向)に回転するものとする。エンジン出力を受けてドライブプレート3が回転すると、ねじりばね80、ディバイダーリング6を介してリテーナプレート5、ならびにそれに固着されたハブ7を駆動し、ハブ7のスプライン73を介して取り付けられている出力軸から動力が取り出される。」

(1-2) 「【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は前記の課題を解決するために、入力軸又は出力軸と密閉式ダンパーとの間に、摩擦式のトルクリミッターを設けたことを特徴とするトルクリミッター付ダンパー組立体を得たものである。
【0012】
【実施例】図1はこの発明の第1実施例の断面図であって、図5と同様な断面図で示している。ダンパー10自体の構成及び作用は図4、図5、図6に示した従来のダンパーと同様である。第1実施例のトルクリミッター90は、ダンパー10のフロントカバー1及びリアカバー2のドライブプレート3への溶接部23の外側即ち密閉式ダンパー10の外側に設けられている乾式摩擦材タイプである。
【0013】図において、97はエンジンからの入力軸、96はボルト86で入力軸97に固着されているフライホイール、45はトルク伝達体であってフライホイール96のトルク伝達体取付部99と支持板95の間にボルト87で締付け固定されている。このトルク伝達体45はフライホイール96の周縁部に複数個所で設けられている。
【0014】トルク伝達体45の内側にはスプライン部46があり、押圧板94とスプライン嵌合をしている。93は押圧ばね(図示の例では皿形ばね)であって、押圧板94を支持板95の方へ押圧している。押圧板94と支持板95との間に摩擦板92を介してトルク伝達板91がはさまれており、トルク伝達板91はリベット24でドライブプレート3に固定されている。トルク伝達板91とドライブプレート3を一体成形してもよい。
【0015】なお65はダンパー10が中心線C-Cに対してずれないように、フロントカバー1に溶接され、フライホイールの内周の孔に嵌合されているガイドであり、66はその溶接部を示している。
【0016】第1実施例のダンパー組立体は上記の如き構成であって、押圧ばね93で押圧板94を押圧し、摩擦板92を介してトルク伝達板91を支持板95に押しつけているので、入力軸97から入ったトルクはフライホイール96、トルク伝達体45、押圧板94、摩擦板92、トルク伝達板91を経てドライブプレート3に伝達される。
【0017】なお、摩擦板92は、トルク伝達板91の片面あるいは両面に接着剤又はリベット等で固定してもよいし、支持板95あるいは、押圧板94に固定してもよい。
【0018】許容値以上の過大なトルクがエンジン側からかかってきた場合は、押圧ばねの強さに応ずる一定トルクですべりが生じ、過大なトルクを逃がすことによってダンパー装置へ過大な負荷がかかることを防止できる。」

(1-3) 「【0019】図2はトルクリミッターが密閉式ダンパーの内部に設けられている第2の実施例の断面図を示す。図において、入力軸97にフライホイール96がボルト86で取りつけられ、フライホイール96の外周にトルク伝達体取付部99が溶接などで固着されこのトルク伝達体取付部99とトルク伝達体45とがボルト87によって一体に固着されている。トルク伝達体45にフロントカバー1とリアカバー2とが溶接されている。23は溶接部を示す。」

(1-4) 図1には、第1実施例としてのトルクリミッター付きダンパー組立体が、また、図4?6には、従来技術としてのダンパー組立体が記載されている。

(1-5) 図2には、第2実施例としてのトルクリミッター付きダンパー組立体が記載されており、入力軸97に板厚が薄いフライホイール96がボルト86で取りつけられる際に、ボルトの頭部とフライホイール96との間に、板状の部材を介して取りつけられたものが記載されている。

上記の記載事項及び図面の記載を総合すると、引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が実質的に記載されている。
「エンジンからの入力軸に固着されているフライホイール96を備え、
トルク伝達体45が、フライホイール96のトルク伝達体取付部99と支持板95の間にボルト87で締付け固定されており、
トルク伝達体45は、押圧板94とスプライン嵌合をしており、
押圧ばね93は、押圧板94を支持板95の方へ押圧し、
押圧板94と支持板95との間に摩擦板92を介してトルク伝達板91がはさまれており、トルク伝達板91はドライブプレート3に固定されており、
押圧ばね93で押圧板94を押圧し、摩擦板92を介してトルク伝達板91を支持板95に押しつけているので、入力軸97から入ったトルクはフライホイール96、トルク伝達体45、押圧板94、摩擦板92、トルク伝達板91を経てドライブプレート3に伝達され、
許容値以上の過大なトルクがエンジン側からかかってきた場合は、押圧ばねの強さに応ずる一定トルクですべりが生じ、過大なトルクを逃がすことによってダンパー装置へ過大な負荷がかかることを防止でき、
ドライブプレート3が回転すると、ねじりばね80、ディバイダーリング6を介してリテーナプレート5、ならびにそれに固着されたハブ7を駆動し、ハブ7のスプライン73を介して取り付けられている出力軸から動力が取り出される、
入力軸と密閉式ダンパーとの間に、摩擦式のトルクリミッターを設けたトルクリミッター付ダンパー組立体。」

(2) 原査定の拒絶の理由に引用され、本願優先日前に頒布された刊行物である国際公開2004/065807号(以下「引用文献2」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。

(2-1) 「L'invention concerne un volant d'inertie flexible pour dispositif de transmission de couple, en particulier pour vehicule automobile, ce volant flexible etant destine a etre entraine en rotation autour d'un axe par un arbre menant et comprenant une masse annulaire portee par un element flexible destine a etre fixe a l'arbre menant.」(第1ページ第4?8行)
{本発明は、トルク伝達装置、特に自動車の可撓性フライホイールに関する。この可撓性フライホイールは、駆動軸によって、軸を中心に回転駆動されるように構成され、駆動軸に固定されるように構成された可撓性要素によって支持される環状質量部材を備えている。}
({}内の翻訳文は、引用文献2に対応する国内公報である特表2006-515048号公報による。以下、同様。)

(2-2) 「Dans la technique actuelle, la masse annulaire d'un volant d'inertie flexible est en general formee par une couronne en fonte fixee par des vis ou des rivets sur la peripherie radialement externe d'une tole annulaire flexible dont la partie peripherique radialement interne comporte des trous de passage de vis de fixation sur l'arbre menant, c'est a dire sur le vilebrequin d'un moteur a combustion interne dans le cas d'un dispositif de transmission de couple pour vehicule automobile.
La tole annulaire flexible a une epaisseur relativement faible (de l'ordre de 2 a 3 mm par exemple) et sa partie peripherique radialement interne de fixation sur l'arbre menant est renforcee par une rondelle de rigidification ayant une epaisseur plus importante et sur laquelle les tetes des vis de fixation peuvent s'appuyer. Cette tole annulaire de faible epaisseur doit etre controlee apres decoupe, eventuellement redressee et assemblee avec soin a la masse annulaire en fonte. Ces operations sont relativement longues et delicates et sont donc couteuses.
On a constate qu'en fonctionnement, un volant de ce type se deforme en flexion de "pompage" (deformation en flexion dans laquelle le volant flexible reste sensiblement parallele a lui-meme) et en oscillation autour d'un axe qui est perpendiculaire a l'axe de rotation du volant et qui a une position angulaire determinee par rapport au vilebrequin, cette oscillation etant liee a une flexion du dernier maneton du vilebrequin. Les volants flexibles connus sont caracterises par une structure a symetrie de revolution et ne sont donc pas concus pour prendre en compte ce phenomene d'oscillation.
L'invention a notamment pour objet un volant flexible qui repond a ce besoin et qui ne presente pas les inconvenients des volants flexibles de la technique anterieure.
Elle propose a cet effet un volant d'inertie flexible pour dispositif de transmission de couple, en particulier pour vehicule automobile, destine a etre entraine autour d'un axe de rotation par un arbre menant et comprenant une masse annulaire portee par un element flexible destine a etre fixe a l'arbre menant, caracterise en ce que cet element flexible comprend des bras radiaux definissant un axe privilegie d'oscillation perpendiculaire a l'axe de rotation du volant.
Le volant flexible selon l'invention est donc particulierement coneu pour repondre au phenomene d'oscillation precite et pour l'absorber, au moins en partie, en decouplant de l'arbre menant le volant oscillant autour de l'axe privilegie.」(第1ページ第21行?第2ページ第27行)
{現在の最新技術では、通常、可撓性フライホイールの環状質量部材は、可撓性環状金属板の半径方向外周部に、ねじまたはリベットで固定された鋳鉄リングギヤにより形成されている。金属板の半径方向内周部は、駆動軸、すなわち、自動車のトルク伝達装置の場合には、内燃機関のクランク軸に、金属板を固定するためのねじが通る孔を有する。
可撓性環状金属板は、比較的薄く(例えば、約2?3mm)、金属板を駆動軸に固定するための半径方向内周部は、より厚みのある、固定ねじ頭が当接する補強ワッシャにより補強される。この薄い環状金属板について、切断後に検査を行い、必要に応じて、ひずみ取りを行い、注意して組立てを行って、鋳鉄の環状質量部材を形成しなければならない。これらの作業には、かなり時間がかかり、細心の注意を要するため、費用が高くつく。
動作時に、この種のフライホイールが、「ポンピング」曲げ変形(可撓性フライホイールが、それ自体に対してほぼ平行のままである曲げ変形)や、フライホイールの回転軸に垂直であって、クランク軸に対して定義された角度位置を有する軸を中心とする振動による変形を受ける。この振動は、クランク軸の最後のクランクピンの曲がりと関係がある。公知の可撓性フライホイールは、回転対称の構造を特徴としているため、この振動現象を利用するように構成されていない。
本発明の目的は、上記した要求を満たし、かつ従来技術の可撓性フライホイールが有する欠点のない可撓性フライホイールを得ることである。
このために、本発明は、駆動軸によって回転軸を中心に駆動されるように構成され、駆動軸に固定されるように構成された可撓性要素によって支持される環状質量部材を備える、トルク伝達装置、特に自動車の可撓性フライホイールであって、この可撓性要素は、フライホイールの回転軸に垂直な、振動軸を画定する半径方向アームを含むことを特徴とするフライホイールを提供するものである。
本発明による可撓性フライホイールは、特に、前述した振動現象に反応して、有利な軸を中心に振動するフライホイールを駆動軸から分離させることにより、少なくとも部分的に振動現象を吸収するように構成されている。}

(2-3) 「Dans le mode de realisation des figures 7 et 8, le volant d'inertie 10 selon l'invention est forme de deux elements independants qui sont fixes l'un a l'autre, a savoir un element flexible 52 realise en tole d'acier et une masse annulaire d'inertie 30 realisee en fonte, l'element flexible 52 etant de forme generale annulaire et etant fixe a sa peripherie radialement externe sur la masse d'inertie 30 par des vis 54, des rivets ou analogues.」(第10ページ第15?20行)
{図7および図8の実施形態では、本発明によるフライホイール10は、互いに固定される2つの独立した要素、すなわち、鋼板から作られた可撓性要素52と、鋳鉄から作られた環状質量部材30とにより形成されている。可撓性要素52は、全体として環状であり、ねじ54、リベット等により、半径方向外周部で、質量部材30に固定されている。}

(2-3) 図7および図8には、フライホイール10を、可撓性要素52と環状質量部材30とから形成したものが記載されており、ここで、可撓性要素52は薄い部材から形成されているといえる。

(3) 原査定の拒絶の理由に引用され、本願優先日前に頒布された刊行物である特開2003-206770号公報(以下「引用文献3」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。

(3-1) 「【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃料を燃焼させてクランクシャフトを回転させるエンジンを有するパワートレーンに関するものである。」

(3-2) 「【0091】図10は、クランクシャフト2とドライブプレート3との連結構造の他の例を示す断面図、図11は、図10に示す連結構造の分解図である。図10および図11において、オルダム継手90により、クランクシャフト2とドライブプレート3とが連結されている。オルダム継手90は、第1の継手部材91、第2の継手部材92、フローティングカム93を有している。第1の継手部材91は、ネジ部材94によりクランクシャフト2に固定されている。第1の継手部材91には、回転軸線C1に直交する方向の突条95が形成されている。第2の継手部材92は、ネジ部材96によりドライブプレート3に固定されている。そして、第2の継手部材92には、回転軸線H1に直交する方向の溝96が形成されている。」

(3-3) 図10?11を参照すると、板厚が薄いドライブプレート3は、ネジ部材96の頭部分との間に、円環状の板状部材を介して、第2の継手部材に取りつけられている。

(4) 原査定の拒絶の理由に引用され、本願優先日前に頒布された刊行物である特開2000-314463号公報(以下「引用文献4」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。

(4-1) 「【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用エンジンのクランク軸と、自動変速機に装着されたトルクコンバータとを連結し、エンジンの回転力をトルクコンバータに伝達する車両用ドライブプレートに関する。」

(4-2) 「【0018】車両用ドライブプレートEは、薄肉の金属板から塑性加工により成形されており、円板状のウェブ部10と、このウェブ部10の外周部をフロントF側、すなわちクランク軸5側に折曲して形成したリム部20とからなっている。このリム部20の外周部には、スタータギヤと噛合するリングギヤ30が溶接により固着されている。」

(4-3) 「【0023】そして、クランク軸5のボス部5eに円筒状部41の内周面を嵌合させた状態で、ウェブ部10をレインフォースプレート5cを介して各クランク軸用取付孔12に挿入された取付ボルト5aによりクランク軸5の端部5bに固定した後、円筒状部41の内周面にパイロットボス8を嵌合させ、各トルクコンバータ用取付孔11に挿入された取付ボルト6aによりトルクコンバータ6側のボス部6bにウェブ部10を固定する。」

(4-4) 図1を参照すると、板厚が薄い円板状のウェブ部10が、取付ボルト5aの頭部分との間にレインフォースプレート5cを介して取りつけられている。

5.対比
本願発明と引用発明とを対比する。
引用発明の「入力軸」は、本願発明の「駆動シャフト」に相当する。
以下、同様に「フライホイール」は「フライホイール」に、「支持板95」は「第1圧力プレート」に、「押圧板94」は「第2圧力プレート」に、「ハブ7のスプライン73を介して取り付けられている出力軸」は「被動シャフト」に、「押圧ばね93」は「弾性片」に、「摩擦板92」は「摩擦要素」に、「摩擦式のトルクリミッター」は「トルクリミッタ」に、それぞれ相当する。
引用発明では、「エンジンからの入力軸に固着されているフライホイール96」を備えているから、引用発明は本願発明の「駆動シャフトに対して固定されているフライホイール」との構成を備える。
引用発明では、「トルク伝達体45が、フライホイール96のトルク伝達体取付部99と支持板95の間にボルト87で締付け固定されており、トルク伝達体45は、押圧板94とスプライン嵌合をして」いるから、引用発明は本願発明の「前記フライホイールに対して固定されている第1圧力プレートと、軸方向に移動できるが、前記フライホイールに対して回転できないように固定された第2圧力プレート」との構成を備える。
引用発明では、「押圧板94と支持板95との間に摩擦板92を介してトルク伝達板91がはさまれており、トルク伝達板91はドライブプレート3に固定されており、押圧ばね93で押圧板94を押圧し、摩擦板92を介してトルク伝達板91を支持板95に押しつけているので、入力軸97から入ったトルクはフライホイール96、トルク伝達体45、押圧板94、摩擦板92、トルク伝達板91を経てドライブプレート3に伝達され」、「ドライブプレート3が回転すると、ねじりばね80、ディバイダーリング6を介してリテーナプレート5、ならびにそれに固着されたハブ7を駆動し、ハブ7のスプライン73を介して取り付けられている出力軸から動力が取り出される」から、引用発明は本願発明の「前記第1圧力プレートと前記第2圧力プレートとの間に挿入され、被動シャフトおよび弾性片を駆動するようになっている、摩擦要素」との構成を備える。
引用発明では、「押圧ばね93で押圧板94を押圧し、摩擦板92を介してトルク伝達板91を支持板95に押しつけているので、入力軸97から入ったトルクはフライホイール96、トルク伝達体45、押圧板94、摩擦板92、トルク伝達板91を経てドライブプレート3に伝達され、許容値以上の過大なトルクがエンジン側からかかってきた場合は、押圧ばねの強さに応ずる一定トルクですべりが生じ、過大なトルクを逃がすことによってダンパー装置へ過大な負荷がかかることを防止でき」ることから、引用発明は本願発明の「前記弾性片は、前記第2圧力プレートに軸方向の力を加え、前記摩擦要素を、前記第1圧力プレートと第2圧力プレートとの間にグリップすることができるようになっており、さらに、前記フライホイールと第2圧力プレートとの間に前記弾性片が挿入されたリミッタ」との構成を備える。

以上のことから、本願発明と引用発明とは次の点で一致する。
「駆動シャフトに対して固定されているフライホイールと、
前記フライホイールに対して固定されている第1圧力プレートと、
軸方向に移動できるが、前記フライホイールに対して回転できないように固定された第2圧力プレートと、
前記第1圧力プレートと前記第2圧力プレートとの間に挿入され、被動シャフトおよび弾性片を駆動するようになっている、摩擦要素とを備え、
前記弾性片は、前記第2圧力プレートに軸方向の力を加え、前記摩擦要素を、前記第1圧力プレートと第2圧力プレートとの間にグリップすることができるようになっており、さらに、
前記フライホイールと第2圧力プレートとの間に前記弾性片が挿入されたリミッタと、
を備えるタイプのトルクリミッタ。」

一方で、両者は次の点で相違する。
[相違点1]
フライホイールに関して、本願発明では、「可撓性」であるのに対して、引用発明では、可撓性ではない点。

[相違点2]
本願発明では、「可撓性フライホイールに取り付けられ、前記可撓性フライホイールの取付装置の、前記駆動シャフトへの応力を分散するようになっている、プレートを備える」ものであるのに対して、引用発明では、このようなプレートを備えていない点。

6.判断
上記相違点について検討する。
[相違点1]について
引用文献2(前述の「4(2)」を参照。)には、自動車のフライホイールを、振動現象を吸収させるために、可撓性要素と環状質量部材とから形成することが記載されている。
すると、引用発明において、振動現象を吸収させるために、引用文献2記載の事項を適用し、入力軸に固着されているフライホイールを、可撓性要素と環状質量部材とから形成し、これによりフライホイールを「可撓性」として、本願発明の上記相違点1に係る構成とすることは、当業者が容易になし得たものといえる。

[相違点2]について
引用文献1(前述の「4(1-5)」を参照。)には、入力軸97に板厚が薄いフライホイール96がボルト86で取りつけられる際に、ボルトの頭部とフライホイール96との間に、板状の部材を介して取りつけられたものが記載されている。
引用文献1には、上記板状部材について具体的に説明する記載はないものの、該板状部材は、フライホイール96をボルト86で取りつけるに際して、板厚が薄いフライホイール96の取りつけ部分を補強するために設けられており、この板状部材によって、フライホイール96及び入力軸に対するボルトの締め付け力が、フライホイール96及び入力軸のボルト86の頭部が当接する部分だけではなく、フライホイール96及び入力軸の板状部材が当接する部分の全体に分散し、結果的に応力も分散するようになることは、当業者であれば明らかな事項といえる。

引用文献3(前述の「4(3)」を参照。)には、板厚が薄いドライブプレート3が、ネジ部材96の頭との間に、円環状の板状部材を介して、第2の継手部材に取りつけられたものが記載されている。
引用文献3には、上記円環状の部材について具体的に説明する記載はないものの、該円環状の板状部材は、ドライブプレート3がネジ部材96で取りつけるに際して、板厚が薄いドライブプレート3の取りつけ部分を補強するために設けられており、この円環状の板状部材によって、ドライブプレート3及び第2の継手部材に対するネジ部材の締め付け力が、ドライブプレート3及び第2の継手部材のネジ部材96の頭部分が当接する部分だけではなく、ドライブプレート3及び第2の継手部材の円環状の板状部材が当接する部分に分散し、結果的に応力も分散するようになることは、当業者であれば明らかな事項といえる。

引用文献4(前述の「4(4)」を参照。)には、板厚が薄い円板状のウェブ部10が、取付ボルト5aの頭部分との間にレインフォースプレート5cを介して取りつけられたものが記載されている。
引用文献4には、上記レインフォースプレート5cについて具体的に説明する記載はないものの、レインフォースとは一般に補強部材のことをいうことから、該レインフォースプレート5cは、円板状のウェブ部10が取付ボルト5aで取りつけるに際して、板厚が薄い円板状のウェブ部10の取りつけ部分を補強するために設けられており、このレインフォースプレート5cによって、円板状のウェブ及びクランク軸に対する取付ボルト5aの締め付け力が、円板状のウェブ及びクランク軸の取付ボルト5aの頭部分が当接する部分だけではなく、円板状のウェブ及びクランク軸のレインフォースプレート5cが当接する部分に分散し、結果的に応力も分散するようになることは、当業者であれば明らかな事項といえる。

ここで、引用文献1記載の入力軸、引用文献3記載の第2の継手部材、及び、引用文献4記載のクランク軸は、いずれも本願発明の駆動シャフトと同様に、エンジンのトルクの伝達側の部材であり、また、引用文献1記載の板厚が薄いフライホイール96、引用文献3記載の板厚が薄いドライブプレート3、及び、引用文献4記載の板厚が薄い円板状のウェブ部10は、いずれも本願発明のフライホイールと同様に、エンジンのトルクの被伝達側の部材である。
以上のことから、エンジンのトルクの伝達側の部材に、エンジンのトルクの被伝達側の部材である薄い部材をボルト又はネジ部材で取りつけるに際して、板状部材(レインフォースプレート)を介して取付部材で取りつけることは、本願優先日前に周知技術であったものといえる。そして、このような周知技術では、締め付け力が、ボルト又はネジの頭部分が当接する部分だけではなく、板状部材(レインフォースプレート)が当接する部分にも分散し、結果的に応力も分散するようになることは、当業者であれば明らかな事項である。
そして、上記周知技術の「薄い部材」は、本願発明の「可撓性フライホイール」に相当し、上記周知技術の「板状部材(レインフォースプレート)」は、本願発明の「プレート」に相当し、上記周知技術の「ボルト」及び「ネジ部材」は、本願発明の「取付装置」に相当する。また、上記周知技術の「締め付け力が、ボルト又はネジの頭部分が当接する部分だけではなく、板状部材(レインフォースプレート)が当接する部分に分散し、結果的に応力も分散するようになすこと」は、本願発明でいう「可撓性フライホイールの取付装置の、前記駆動シャフトへの応力を分散する」ことに相当する。

ところで、引用発明において、前記「[相違点1]について」で述べたごとくフライホイールを「可撓性」とした場合には、フライホイールは薄い部材となり、応力が集中することは当業者であれば当然に予測されることである。
すると、締め付け力が、取付装置の頭部分が当接する部分だけではなく、分散するようになすためにプレートを設け、これによって本願発明の上記相違点2に係る構成とすることは、上記周知技術から当業者が容易になし得たものといえる。

そして、本願発明により得られる作用効果も、引用発明、引用文献2に記載された事項及び上記周知技術から当業者であれば予測できる程度のものであって、格別のものとはいえない。
以上のことから、本願発明は、引用発明、引用文献2に記載された事項及び上記周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

7.むすび
以上のとおり、本願発明(請求項1に係る発明)は、引用発明、引用文献2に記載された事項及び上記周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2014-08-29 
結審通知日 2014-09-02 
審決日 2014-09-16 
出願番号 特願2009-503634(P2009-503634)
審決分類 P 1 8・ 573- Z (F16D)
P 1 8・ 121- Z (F16D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 増岡 亘  
特許庁審判長 島田 信一
特許庁審判官 稲葉 大紀
小関 峰夫
発明の名称 トルクリミッタ  
代理人 中馬 典嗣  
代理人 竹沢 荘一  

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