• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G09F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G09F
管理番号 1297126
審判番号 不服2014-484  
総通号数 183 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-03-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-01-10 
確定日 2015-02-05 
事件の表示 特願2009-156491「ラベル」拒絶査定不服審判事件〔平成23年 1月20日出願公開、特開2011- 13395〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成21年7月1日の出願であって、平成25年7月4日付けで拒絶の理由が通知され、同年8月20日に手続補正がされたが、同年10月23日付けで拒絶査定がされ、これに対して平成26年1月10日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに手続補正がされたものである。

第2 平成26年1月10日の手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成26年1月10日の手続補正を却下する。

[理由]
1 本件補正による請求項1の補正について
平成26年1月10日の手続補正(以下「本件補正」という。)による請求項1についての補正は次のとおりのものである。
本件補正前に
「プラスチック容器に貼付されるラベルにおいて、坪量が50?200g/m^(2)の紙基材と感熱接着層が剥離層を介して積層された構成からなり、前記感熱接着層面が前記プラスチック容器表面に接着されると共に少なくとも前記紙基材が前記プラスチック容器から剥離可能に形成されていることを特徴とするラベル。」(平成25年8月20日の手続補正書参照。)
とあったものを、
「プラスチック容器に貼付されるラベルにおいて、坪量が50?200g/m^(2)の紙基材と感熱接着層が剥離層を介して積層された構成からなり、
前記剥離層は、前記紙基材の一方の面に剥離剤を網点状に塗工して形成されており、前記剥離剤の塗工面積が前記紙基材の一方の面の面積に対して70%以上を占めており、
前記剥離剤は、アクリル系、硝化綿、ポリアミド、環化ゴム、塩化ゴム、ウレタン系およびポバールからなる群より選ばれた一種以上の合成樹脂からなり、
前記感熱接着層は、アクリル系、ポリオレフィン系、エチレン・酢酸ビニル共重合体系、ポリスチレン系、ポリエステル系およびポリアミド系からなる群より選ばれた一種以上の熱可塑性樹脂からなり、
前記感熱接着層面が前記プラスチック容器表面に接着されると共に少なくとも前記紙基材が前記プラスチック容器から剥離可能に形成されていることを特徴とするラベル。」
とする。

該補正は、発明を特定するために必要な事項である「剥離層」について、「紙基材の一方の面に剥離剤を網点状に塗工して形成されており、前記剥離剤の塗工面積が前記紙基材の一方の面の面積に対して70%以上を占めており、前記剥離剤は、アクリル系、硝化綿、ポリアミド、環化ゴム、塩化ゴム、ウレタン系およびポバールからなる群より選ばれた一種以上の合成樹脂からなり」と限定し、同じく「感熱接着層」について、「アクリル系、ポリオレフィン系、エチレン・酢酸ビニル共重合体系、ポリスチレン系、ポリエステル系およびポリアミド系からなる群より選ばれた一種以上の熱可塑性樹脂からなり」と限定するものであるから、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

2 独立特許要件について
そこで、本件補正後の請求項1に係る発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるかどうか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項に規定する要件を満たすか否か)について検討する。

(1) 本願補正発明の認定
本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)は、本件補正により補正された請求項1に記載された事項によって特定されるとおりのものと認める。

(2) 引用例1の記載事項及び引用発明1の認定
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開平5-46095号公報(以下「引用例1」という。)には、次のア及びイの記載がある。

ア 「【請求項1】絵柄層を有するラベルの基材の裏面に剥離層を介してボトルと同一の樹脂からなる剥離用シート層を積層したことを特徴とするプラスチックボトル用ラベル。」

イ 「【0007】
【作用】ラベル基材と剥離用シート層が、剥離層を介して接合しているので、プラスチックボトルの回収時に、ラベル基材を剥離層から剥離することにより剥離用シート層とプラスチックボトルのみの回収ができる。
【0008】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例を説明する。当実施例は、2軸延伸ボトルにインモールド法によりラベルを貼着する場合について説明する。
【0009】図1は、ラベル及びプラスチックボトルの断面図である。1はボトル胴部であって素材として、ポリエチレンテレフタレートを使っている。2は剥離用シート層であってあって、3は、接着ニス層で例えば、EVA系フィルムまたはひーとシールニスが用いられる。4は、貼着シートであって、プラスチックボトルと同じポリエチレンテレフタレートフィルム等が用いられる。ここで、前記剥離用シート層2をヒートシール性のポリエステルフィルムにすることにより、1層ですますこともできる。5はラベル基材であり、ポリエチレンテレフタレートフィルムや、アルミ箔等が用いられる。
【0010】この表面ラベル基材5には、絵柄層である印刷インキ6と保護層となるオーバーコートニス7が設けられている。そして、前記剥離用シート層2と、ラベル基材5の間には、剥離層8が設けられている。この剥離層8としては、大日本インキ化学工業(株)製ディクメルトDX250-Mや、大日本インキ化学工業(株)製PSX-102-Hタイプ(ポリアクリレート)が用いられる。
【0011】上記ラベルを前記プラスチックボトル1の表面に接着するには、例えば予めこのラベルを金型内に装着しておき、通常の延伸ブロー成形により、吹込成形と同時にプラスチックボトルの表面にラベルを接着することができる。
【0012】このようにした作成したラベル付きプラスチックボトルは、回収しようとした場合、前記剥離層8から前記ラベル基材6より上の部分である必要な部分だけ回収をすることができる。」(下線は審決にて付した。以下同様。)

ウ 上記イで言及されている図1は、次のものである。


エ 上記アの記載によれば、ラベル基材と剥離用シート層は、剥離層を介して積層されている。このことは、図1からも看取できる。

オ 上記イの【0007】及び【0012】の記載によれば、プラスチックボトルの回収時に、ラベル基材は剥離層から剥離する。

カ 上記イの【0008】の記載によれば、ラベルはボトルに貼着される。

キ 上記イの【0009】の記載によれば、剥離用シート層2は、ヒートシール性のポリエステルフィルムでもよく、ラベル基材5は、ポリエチレンテレフタレートフィルムやアルミ箔等が用いられる。

ク 上記イの【0010】の記載によれば、剥離層8にポリアクリレートを用いることができる。

ケ 上記イの【0011】の記載によれば、ラベルは、プラスチックボトルの表面に接着されるところ、図1を見ると、ボトル胴部1に剥離用シート層2が接しているから、剥離用シート層2の表面がボトル胴部1の表面に接着されることは明らかである。

コ 以上のことから、引用例1には、次の発明(以下「引用発明1」という。)が記載されていると認めらる。
「プラスチックボトルのボトル胴部1に貼着されるラベルにおいて、ラベル基材5と剥離用シート層2が剥離層8を介して積層された構成からなり、
前記ラベル基材5は、ポリエチレンテレフタレートフィルムやアルミ箔等からなり、
前記剥離層8は、ポリアクリレートからなり、
前記剥離用シート層2は、ヒートシール性のポリエステルフィルムからなり、
前記剥離用シート層2の表面が前記プラスチックボトルのボトル胴部1の表面に接着され、プラスチックボトルの回収時に、前記ラベル基材5が前記剥離層8から剥離する、
ラベル。」

(3) 引用例2の記載事項及び引用発明2の認定
原査定の備考で引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2007-206306号公報(以下「引用例2」という。)には、次の記載がある。
「【0001】
本発明は、紙層を基材層とするラベルを貼着した容器から剥離するときに、ラベルが層間剥離することなく容器から剥離する易剥離性ラベルに関するものである。」

「【0014】
<実施例1>
坪量が79.1g/m^(2)の片アート紙からなる紙層の表面に、インキ及びニスにより印刷層を形成し・・・実施例1のラベルを作製した。」

上記記載によれば、引用例2には、次の発明(以下「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。
「坪量が79.1g/m^(2)の紙層からなる易剥離性ラベル。」

(4) 対比
本願補正発明と引用発明1とを対比する。
ア 引用発明1の「プラスチックボトル」は、本願補正発明の「プラスチック容器」に相当し、以下同様に、
「プラスチックボトルの胴部1に貼着されるラベル」は、「プラスチック容器に貼付されるラベル」に、
「『ヒートシール性のポリエステルフィルムからなり』、『表面がプラスチックボトルの胴部1の表面に接着され』る『剥離用シート層2』」は、「感熱接着層」に、
「剥離層8」は、「剥離層」に、
「剥離用シート層2は、ヒートシール性のポリエステルフィルムからなり」は、「感熱接着層は、アクリル系、ポリオレフィン系、エチレン・酢酸ビニル共重合体系、ポリスチレン系、ポリエステル系およびポリアミド系からなる群より選ばれた一種以上の熱可塑性樹脂からなり」に、それぞれ、相当する。

イ 引用発明1の「ラベル基材5」は、「ラベル基材」との概念で、本願補正発明の「紙基材」と共通している。
そして、引用発明1の「剥離用シート層2の表面がプラスチックボトルの胴部1の表面に接着され、プラスチックボトルの回収時に、ラベル基材5が剥離層8から剥離する」は、「感熱接着層面がプラスチック容器表面に接着されると共に少なくともラベル基材が前記プラスチック容器から剥離可能に形成されている」との概念で、本願補正発明の「感熱接着層面がプラスチック容器表面に接着されると共に少なくとも紙基材が前記プラスチック容器から剥離可能に形成されている」と共通している。

ウ 引用発明1の「剥離層8」は、「ポリアクリレート」、すなわち「アクリル系の合成樹脂」からなるので、「剥離剤は、アクリル系、硝化綿、ポリアミド、環化ゴム、塩化ゴム、ウレタン系およびポバールからなる群より選ばれた一種以上の合成樹脂からなる」ものといえる。

エ 上記によれば、本願補正発明と引用発明1とは、以下の<一致点>で一致し、以下の<相違点1>及び<相違点2>で相違する。
<一致点>
「プラスチック容器に貼付されるラベルにおいて、ラベル基材と感熱接着層が剥離層を介して積層された構成からなり、
前記剥離層は、剥離剤が、アクリル系、硝化綿、ポリアミド、環化ゴム、塩化ゴム、ウレタン系およびポバールからなる群より選ばれた一種以上の合成樹脂からなり、
前記感熱接着層は、アクリル系、ポリオレフィン系、エチレン・酢酸ビニル共重合体系、ポリスチレン系、ポリエステル系およびポリアミド系からなる群より選ばれた一種以上の熱可塑性樹脂からなり、
前記感熱接着層面が前記プラスチック容器表面に接着されると共に少なくとも前記ラベル基材が前記プラスチック容器から剥離可能に形成されているするラベル。」

<相違点1>
「ラベル基材」に関して、本願補正発明は、「坪量が50?200g/m^(2)の紙基材」と特定されているのに対し、引用発明1は「『ポリエチレンテレフタレートフィルムやアルミ箔等からな』る『ラベル基材5』」であって、坪量が明らかでない点。

<相違点2>
本願補正発明は、「剥離層」が、「紙基材の一方の面に剥離剤を網点状に塗工して形成されており、前記剥離剤の塗工面積が前記紙基材の一方の面の面積に対して70%以上を占めており」と特定されているのに対して、引用発明1は、該特定を有しない点。

(5) 判断
ア <相違点1>について
引用発明2は、上記(3)のとおりであって、引用発明2の「紙層」、「易剥離性ラベル」は、その構造、機能、作用等からみて、それぞれ、本願補正発明の「紙基材」、「ラベル」に相当する。
してみると、引用発明2は、上記相違点1に係る本願補正発明の発明特定事項を備えている。
そして、引用発明1と引用発明2とは、ラベルという共通の技術分野に属し、また、「ラベル基材」は、商品名等の情報を表示するという共通の機能を有するものであるから、引用発明1に引用発明2を適用することは、当業者が容易に想到するものである。
よって、引用発明1において、引用発明2を適用して、本願補正発明の相違点1に係る構成を備えることは、当業者が適宜なし得るものである。

イ <相違点2>について
本願の出願前に頒布された刊行物である特開2003-345249号公報には、次の記載がある。
「【0011】下層ラベル2に対する離型剤Rの印刷について説明する。図3は上層ラベルを下層ラベルから剥がした時の多層ラベルの斜視図である。前述のように、下層ラベル2には、上層ラベル1の粘着層1cからの剥離性を調節するために離型剤Rを印刷するが、本発明においては、下層ラベル2の剥離開始位置Pに対して、離型剤Rを所定の間欠パターンで印刷する。尚、前記間欠パターンは微細な網点(ドット)である。
【0012】前述の通り上層ラベル1は、粘着層1cを有するため下層ラベル2に貼り付いているが、離型剤Rが印刷された部分においては粘着力が落ちる。このため、下層ラベル2の剥離開始位置Pに対して離型剤Rのパターン印刷を行うと、剥離開始位置Pにベタ印刷を行う場合よりも離型剤Rの塗布量が少なくなる分、剥離開始位置Pにおける上層ラベル1の下層ラベル2に対する粘着力が強くなる。逆に、全く離型剤Rの印刷を行わない場合と比較すると粘着力が弱くなる。こうして、多層ラベルSの用途に応じて網点の径を変えることで、離型剤Rの塗布量を自在に調節することができ、上層ラベル1の下層ラベル2からの剥離力を容易に調節することができる。」

同じく特開2002-132154号公報には、次の記載がある。
「【0019】また、図7に示すように第一層ラベルの粘着層がドット状やストライプ状にパターンコートされていても良い。これにより、第二層ラベルの粘着層の粘着力よりも、第一層ラベルと第二層ラベル間の粘着力が小さくなり、第一層ラベルの剥離が容易となる。そして、同様の効果を得るため、、図8に示すように第二層ラベルの剥離層がドット状やストライプ状にパターンコートされていても良い。」

してみると、ラベルにおいて、ラベル基材と接着層の間の接着力をコントロールする手段として、接着力を生じさせる剥離剤を「網点状」に設け、塗布する面に対するその塗工面積を適宜選択して接着力をコントロールすることは、本願出願時点での周知技術である。
また、引用発明1と上記周知技術とは、ラベルという共通の技術分野に属し、また、剥離剤は、ラベル基材と接着層とを分離するという共通の機能を有するものであるから、引用発明1に上記周知技術を適用することは、当業者が容易に想到するものである。
そして、引用発明1に上記周知技術を適用した際に、剥離剤の塗工面積を、ラベル基材の一方の面の面積に対してどの程度の割合とするかは、当業者が適宜定め得る設計事項であり、また、本願明細書を見ても、相違点2に係る本願補正発明の「紙基材の一方の面に剥離剤を網点状に塗工して形成されており、前記剥離剤の塗工面積が前記紙基材の一方の面の面積に対して70%以上を占めて」いるとの発明特定事項に格別の技術的意義はない。
よって、引用発明1において、本願補正発明の相違点2に係る構成を備えることは、当業者が上記周知技術に基づいて容易に想到し得るものである。

ウ まとめ
上記ア及びイによれば、引用発明1において、本願補正発明の相違点1及び相違点2に係る構成を備えることは、当業者が引用発明2及び上記周知技術に基づいて容易に想到し得るものである。
また、本願補正発明の発明特定事項の全体から奏される効果も、引用発明1、引用発明2及び上記周知技術から当業者が予測し得る程度のものと認められる。
したがって、本願補正発明は、当業者が引用発明1、引用発明2及び上記周知技術に基づいて容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

本願補正発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項に規定する要件を満たしていない。

3 本件補正についてのむすび
上記「2 独立特許要件について」によれば、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1 本願発明の認定
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成25年8月20日に補正された請求項1に記載された事項によって特定される次のとおりのものと認める。
「プラスチック容器に貼付されるラベルにおいて、坪量が50?200g/m^(2)の紙基材と感熱接着層が剥離層を介して積層された構成からなり、前記感熱接着層面が前記プラスチック容器表面に接着されると共に少なくとも前記紙基材が前記プラスチック容器から剥離可能に形成されていることを特徴とするラベル。」

2 引用例1の記載事項及び引用発明1の認定
引用例1の記載事項及び引用発明1は、上記「第2 [理由] 2 (2) 引用例1の記載事項及び引用発明1の認定」に記載したとおりである。

3 引用例2の記載事項及び引用発明2の認定
引用例2の記載事項及び引用発明2は、上記「第2 [理由] 2 (3) 引用例2の記載事項及び引用発明2の認定」に記載したとおりである。

4 対比・判断
本願発明は、実質的に、上記「第1 1 本件補正による請求項1の補正について」で検討した本願補正発明の発明を特定するために必要な事項である「剥離層」についての「紙基材の一方の面に剥離剤を網点状に塗工して形成されており、前記剥離剤の塗工面積が前記紙基材の一方の面の面積に対して70%以上を占めており、前記剥離剤は、アクリル系、硝化綿、ポリアミド、環化ゴム、塩化ゴム、ウレタン系およびポバールからなる群より選ばれた一種以上の合成樹脂からなり」と限定及び同じく「感熱接着層」についての「アクリル系、ポリオレフィン系、エチレン・酢酸ビニル共重合体系、ポリスチレン系、ポリエステル系およびポリアミド系からなる群より選ばれた一種以上の熱可塑性樹脂からなり」との限定を省いたものである。
そうすると、本願発明と引用発明とを対比した場合の相違点は、上記「第2 2 (4) 対比」で挙げた相違点1のみとなるから、上記「第2 2 (5) 判断」における検討内容を踏まえれば、本願発明は、当業者が引用発明1及び引用発明2に基づいて容易に発明をすることができたものである。

5 むすび
以上のとおり、本願発明は、当業者が引用発明1及び引用発明2に基づいて容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2014-11-25 
結審通知日 2014-12-03 
審決日 2014-12-16 
出願番号 特願2009-156491(P2009-156491)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G09F)
P 1 8・ 575- Z (G09F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 藤井 達也宮本 昭彦  
特許庁審判長 黒瀬 雅一
特許庁審判官 江成 克己
藤本 義仁
発明の名称 ラベル  
代理人 藤枡 裕実  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ