• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 H01L
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01L
管理番号 1299829
審判番号 不服2014-9375  
総通号数 186 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-06-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-05-20 
確定日 2015-04-13 
事件の表示 特願2010-124127「チップ型発光素子」拒絶査定不服審判事件〔平成22年 8月26日出願公開、特開2010-187031〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成12年4月27日に出願した特願2000-128079号(以下「原出願」という。)の一部を平成22年5月31日に新たな特許出願としたものであって、平成24年9月6日付けで拒絶理由が通知され、同年11月9日に手続補正がなされ、平成25年5月16日付けでさらに拒絶理由(最後)が通知され、同年7月18日に手続補正がなされたが、当該手続補正は平成26年2月17日付けで却下されるとともに同日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年5月20日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされたものである。

第2 平成26年5月20日付け手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成26年5月20日付け手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理 由]
1 補正の内容
本件補正は、明細書の【0007】に「特に、各外部電極は、各外部電極と絶縁性基板の長手方向端部との間の距離(B1)が、各外部電極と絶縁性基板の短手方向端部との間の距離(B2)に比べて大きくなるように形成されているため、配線基板への接合の際、はんだが外部電極の面積の外に多少はみ出しても、ブリッジが生ずることはない。」との記載を追加する内容を含むものである。

2 補正の適否についての判断
本願の願書に最初に添付された明細書の【0019】には、「とくに、この実施形態の構成では、図2に示すように、外部電極5は、絶縁性基板1の側面1bから一定の距離B1やB2をもって配されている。そのため、配線基板14への接合の際、はんだが外部電極5の面積の外に多少はみ出しても、ブリッジが生ずることはない。」との記載があるが、上記のごとく、「各外部電極と絶縁性基板の長手方向端部との間の距離(B1)が、各外部電極と絶縁性基板の短手方向端部との間の距離(B2)に比べて大きくなるように形成されているため、配線基板への接合の際、はんだが外部電極の面積の外に多少はみ出しても、ブリッジが生ずることはない。」との記載はない。
また、本願の願書に最初に添付された特許請求の範囲及び図面にも上記の内容は記載されておらず、本願の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「当初明細書等」という。)の記載からみて、上記の内容が自明の事項であるとも認められない。
したがって、本件補正は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものであるとはいえない。

3 補正却下の決定の理由のむすび
よって、上記1の補正内容を含む本件補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内でされたものとはいえず、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものであるから、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

[付 言]
なお、以下に検討するとおり、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)は、特許を受けることができないものであるから、本件補正を認める余地はない。

1 本願補正発明
本願補正発明は、平成26年5月20日に補正された特許請求の範囲の請求項1に記載される次の事項により特定されるものである。
「一方表面および他方表面を有し、その側面が全周にわたってはんだぬれ性のない表面を呈するセラミックからなる長手形状の絶縁性基板と、
前記絶縁性基板の前記一方表面に設けられた一対の内部電極と、
各前記内部電極が配置された位置において前記一方表面と前記他方表面との間にそれぞれ形成された貫通孔と、
各前記貫通孔内に配置された導電材と、
前記絶縁性基板の前記一方表面の法線方向から見て一方の前記貫通孔に重なるように、かつ他方の前記貫通孔を避けるように、当該一方の貫通孔を覆う一方の前記内部電極上に設けられ、その内部電極にダイ・ボンディングされた発光体チップと、
他方の前記内部電極と前記発光体チップとを接続するボンディングワイヤーと、
前記絶縁性基板のいずれの側面からも内方に間隔をあけて、前記絶縁性基板の前記他方表面に設けられ、前記導電材を介して前記一方および他方の内部電極にそれぞれ電気的に接続された外部電極とを含み、
各前記外部電極は、各前記外部電極と前記絶縁性基板の長手方向端部との間の距離(B1)が、各前記外部電極と前記絶縁性基板の短手方向端部との間の距離(B2)に比べて大きくなるように形成され、
前記絶縁性基板の側面には、いずれの外部電極も形成されていないことを特徴とするチップ型発光素子。」

2 引用例
(1)引用例の記載
原査定の拒絶理由に引用された、原出願の出願前に頒布された刊行物である実願平03-5062号(実開平4-097366号)のマイクロフィルム(以下「引用例」という。)には、図とともに次の記載がある。

ア 「【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は高輝度且つ小型化した面実装型発光表示装置に関する。」
イ 「【0007】
本実施例の発光ダイオードは、図1に示すように、絶縁性基板11と発光ダイオードチップ12とリード細線13と光透過性樹脂14から構成される。平面形状長方形の絶縁性基板11は超高機能樹脂や液晶ポリマー等から成り、周知の樹脂成形法によって形成されている。絶縁性基板11は略長方形の平面形状を有し、その中央部分には凹部15が形成されている。…。」
ウ 「【0009】
絶縁性基板11の凹部15には、第1の配線導体16と第2の配線導体17が形成されている。第1の配線導体16と第2の配線導体17は絶縁性基板11の短辺方向の中心線に沿う分離領域18を介して電気的に分離されている。凹部15の底面15a及び壁面15b、15cはこの分離領域18を除いて配線導体16、17に被覆されている。
【0010】
凹部15の底面15aには第1の配線導体16に包囲される部分に第1のスルーホール19が形成され、第2の配線導体17に包囲される部分に第2のスルーホール20が形成されている。第1及び第2のスルーホール19、20の内壁にはそれぞれ導体層21及び22が形成されている。
【0011】
絶縁性基板11の下面には図4に示すように第1の接続電極23と第2の接続電極24が形成されている。第1の接続電極23は第1のスルーホール19の導体層21を介して第1の配線導体16に電気的に接続されている。第2の接続電極24は第2のスルーホール20の導体層22を介して第2の配線導体17に電気的に接続されている。配線導体16、17、導体層21、22及び接続電極23、24は、いずれも絶縁性基板11側から厚さ約10μmの銅層、厚さ約25μmのニッケル層、厚さ約5μmの銀層が順次メッキされてなる3層の金属膜となっている。
【0012】
発光ダイオードチップ12の下面に形成された電極(カソード電極)は、凹部15の底面15aにおいて第1の配線導体16に固着されている。発光ダイオードチップ12の上面に形成された電極(アノード電極)は、リード細線13を介して第2の配線導体17に電気的に接続されている。発光ダイオードチップ12とリード細線13は凹部15に充填された光透過性樹脂14で被覆されている。」

また、図4を参照すると、第1の接続電極23と第2の接続電極24は、絶縁性基板11のいずれの側面からも内方に間隔を開けて設けられているものと認められる。

(2)引用発明
以上によれば、引用例には、
「絶縁性基板11と発光ダイオードチップ12とリード細線13と光透過性樹脂14から構成される発光ダイオードであって、
絶縁性基板11は略長方形の平面形状を有し、その中央部分には凹部15が形成されており、
絶縁性基板11の凹部15には、第1の配線導体16と第2の配線導体17が形成されており、
凹部15の底面15aには、第1の配線導体16に包囲される部分に第1のスルーホール19が形成され、第2の配線導体17に包囲される部分に第2のスルーホール20が形成されており、第1及び第2のスルーホール19、20の内壁にはそれぞれ導体層21及び22が形成されており、
絶縁性基板11の下面には第1の接続電極23と第2の接続電極24が形成されており、第1の接続電極23と第2の接続電極24は、絶縁性基板11のいずれの側面からも内方に間隔を開けて設けられており、
第1の接続電極23は第1のスルーホール19の導体層21を介して第1の配線導体16に電気的に接続されており、第2の接続電極24は第2のスルーホール20の導体層22を介して第2の配線導体17に電気的に接続されており、
発光ダイオードチップ12の下面に形成されたカソード電極は、第1の配線導体16に固着されており、発光ダイオードチップ12の上面に形成されたアノード電極は、リード細線13を介して第2の配線導体17に電気的に接続されている発光ダイオード。」(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。

3 本願補正発明と引用発明の対比
(1)対比
ア 引用発明の「絶縁性基板11」において、「第1の配線導体16と第2の配線導体17が形成されている面」及び「第1の接続電極23と第2の接続電極24が形成されている面」が、それぞれ、本願補正発明の「一方表面」及び「他方表面」に相当するところであり、また、引用発明の「絶縁性基板11」において、その側面に電極は設けられておらず、その側面はすべて絶縁性材料の表面となっているから、「その側面が全周にわたってはんだぬれ性のない表面を呈する」ことは明らかである。
また、引用発明の「絶縁性基板11」は、「略長方形の平面形状」を有するものであるから、「長手形状」であるといえる。
したがって、引用発明の「絶縁性基板11」は、本願補正発明の「絶縁性基板」と、「一方表面および他方表面を有し、その側面が全周にわたってはんだぬれ性のない表面を呈する長手形状の絶縁性基板」の点で一致する。
イ 引用発明の「第1の配線導体16と第2の配線導体17」は、本願補正発明の「前記絶縁性基板の前記一方表面に設けられた一対の内部電極」に相当する。
ウ 引用発明の「『第1のスルーホール19』及び『第2のスルーホール20』」は、第1の配線導体16に包囲される部分及び第2の配線導体17に包囲される部分にそれぞれ形成されており、本願補正発明の「各前記内部電極が配置された位置において前記一方表面と前記他方表面との間にそれぞれ形成された貫通孔」に相当する。
エ 引用発明の「導体層21及び22」は、第1及び第2のスルーホール19、20の内壁にそれぞれ形成されており、本願補正発明の「各前記貫通孔内に配置された導電材」に相当する。
オ 引用発明の「発光ダイオードチップ12」は、その下面に形成されたカソード電極が第1の配線導体16に固着されているから、本願補正発明の「発光体チップ」と、「一方の内部電極にダイ・ボンディングされた発光体チップ」の点で一致する。
カ 引用発明の「リード細線13」は、発光ダイオードチップ12の上面に形成されたアノード電極を第2の配線導体17に電気的に接続しており、本願補正発明の「他方の前記内部電極と前記発光体チップとを接続するボンディングワイヤー」に相当する。
キ 引用発明の「第1の接続電極23と第2の接続電極24」は、絶縁性基板11のいずれの側面からも内方に間隔を開けて設けられており、第1の接続電極23は第1のスルーホール19の導体層21を介して第1の配線導体16に電気的に接続されており、第2の接続電極24は第2のスルーホール20の導体層22を介して第2の配線導体17に電気的に接続されているものであるから、本願補正発明の「前記絶縁性基板のいずれの側面からも内方に間隔をあけて、前記絶縁性基板の前記他方表面に設けられ、前記導電材を介して前記一方および他方の内部電極にそれぞれ電気的に接続された外部電極」に相当する。
ク 引用発明の「第1の接続電極23と第2の接続電極24」はいずれも「絶縁性基板11の下面」に形成されており、引用発明において、「絶縁性基板11」の側面に外部電極が設けられていないことは明らかであり、また、引用発明の「発光ダイオード」は、「チップ型発光素子」といえるから、本願補正発明と引用発明は、「前記絶縁性基板の側面には、いずれの外部電極も形成されていないチップ型発光素子」の点で一致する。

(2)一致点
以上のことから、本願補正発明と引用発明は、次の点で一致する。
「一方表面および他方表面を有し、その側面が全周にわたってはんだぬれ性のない表面を呈する長手形状の絶縁性基板と、
前記絶縁性基板の前記一方表面に設けられた一対の内部電極と、
各前記内部電極が配置された位置において前記一方表面と前記他方表面との間にそれぞれ形成された貫通孔と、
各前記貫通孔内に配置された導電材と、
一方の内部電極にダイ・ボンディングされた発光体チップと、
他方の前記内部電極と前記発光体チップとを接続するボンディングワイヤーと、
前記絶縁性基板のいずれの側面からも内方に間隔をあけて、前記絶縁性基板の前記他方表面に設けられ、前記導電材を介して前記一方および他方の内部電極にそれぞれ電気的に接続された外部電極とを含み、
前記絶縁性基板の側面には、いずれの外部電極も形成されていないチップ型発光素子。」

(3)相違点
一方、両者は、次の点で相違する。
a.本願補正発明では、「絶縁性基板」が「セラミックからなる」のに対し、引用発明では、絶縁性基板11がセラミックからなるとされていない点。
b.本願補正発明では、「発光体チップ」が「前記絶縁性基板の前記一方表面の法線方向から見て一方の前記貫通孔に重なるように、かつ他方の前記貫通孔を避けるように、当該一方の貫通孔を覆う一方の前記内部電極上に設けられ」ているのに対し、引用発明では、発光ダイオードチップ12の第1の配線導体16における固着位置が第1のスルーホール19に重なる位置とされていない点。
c.本願補正発明では、「各前記外部電極は、各前記外部電極と前記絶縁性基板の長手方向端部との間の距離(B1)が、各前記外部電極と前記絶縁性基板の短手方向端部との間の距離(B2)に比べて大きくなるように形成され」とされているのに対し、引用発明の「第1の接続電極23と第2の接続電極24」について、絶縁性基板11の側面からの間隔がこのようなものであるか不明な点。

4 判断
上記相違点について検討する。
(1)上記相違点aについて検討するに、発光ダイオードチップを搭載する絶縁性基板にセラミックを用いることは、例えば、原査定の拒絶理由に引用した特開平9-45965号公報(図1及び図2におけるセラミックス基板1を参照されたい。)、特開平5-299700号公報(【0012】の「上記の第1および第2の基板10,20の材料としては、例えばセラミックスや耐熱性樹脂からなる絶縁材料等を使用することができる。」の記載参照。)、特開平11-8414号公報(【0027】の「配線基板11としては、少なくとも接合材料14による接合温度および後述のモールド封止の温度より高い耐熱温度および電気的絶縁性を有し、さらに熱伝導が良好なものが用いられ、具体的には例えばアルミナ基板のようなセラミックス基板が用いられる。」の記載参照。)に記載されるように原出願の出願時点で周知であるから、引用発明における絶縁性基板11をセラミックとすることに困難性は認められない。
(2)上記相違点bについて検討するに、発光ダイオードチップをスルーホールに重なる位置に固着することは、例えば、原査定の拒絶理由に引用した実願昭54-073379号(実開昭55-172982号)のマイクロフィルム(第2図及び明細書第3頁第8?10行の「又このスルーホールメッキ(2)(2)…の基板(1)の表面に突出している部分は発光ダイオードの載置部(5)(5)…を兼用している。」の記載参照。)、特開平11-121805号公報(図1及び【0019】の「図に示すように、前記回路基板2において、赤外LED素子3をダイボンドした位置の回路基板2にスルーホール13を形成し、赤外LED素子3に直接つながる電極パターンをスルーホール13を介して回路基板2の裏面まで配線した電極パターン14を形成する。」の記載参照。)に記載されるように原出願の出願時点で周知であるから、引用発明における発光ダイオードチップ12の固着位置を第1のスルーホール19に重なる位置として、上記相違点bに係る本願補正発明の発明特定事項とすることに格別の困難性は認められない。
(3)上記相違点cについて検討するに、引用発明の「第1の接続電極23と第2の接続電極24」における絶縁性基板11の側面との間隔に関し、絶縁性基板11の長手方向端部との間の間隔及び絶縁性基板11の短手方向端部との間の間隔をどのようなものとするかは単なる設計事項にすぎず(引用発明において、前者の間隔と後者の間隔が等しくなければならないとか、前者の間隔が後者の間隔より小さくなければならないとする格別の理由は認められない。)、上記相違点cとして本願補正発明が特定するようなものとすることに格別の困難性は認められない。

5 付言のむすび
以上のとおりであるから、本願補正発明は、引用発明及び上記周知技術に基づいて当業者が容易に発明できたものと認められ、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

第3 本願発明について
1 本願発明
上記のとおり、本件補正は却下され、平成25年7月18日付けの手続補正も却下されているので、本願の請求項に係る発明は、平成24年11月9日に補正された特許請求の範囲の請求項1ないし請求項7に記載された事項によって特定されるものであるところ、請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)については、つぎのとおりである。
「一方表面および他方表面を有するセラミックからなる絶縁性基板と、
前記絶縁性基板の前記一方表面に設けられた一対の内部電極と、
各前記内部電極が配置された位置において前記一方表面と前記他方表面との間にそれぞれ形成された貫通孔と、
各前記貫通孔内に配置された導電材と、
前記絶縁性基板の前記一方表面の法線方向から見て一方の前記貫通孔に重なるように、かつ他方の前記貫通孔を避けるように、当該一方の貫通孔を覆う一方の前記内部電極上に設けられ、その内部電極にダイ・ボンディングされた発光体チップと、
他方の前記内部電極と前記発光体チップとを接続するボンディングワイヤーと、
前記絶縁性基板の前記他方表面に設けられ、前記導電材を介して前記一方および他方の内部電極にそれぞれ電気的に接続された外部電極とを含むことを特徴とするチップ型発光素子。」

2 判断
本願発明は、本願補正発明から、絶縁性基板に関する「その側面が全周にわたってはんだぬれ性のない表面を呈する」及び「長手形状の」との事項、外部電極に関する「前記絶縁性基板のいずれの側面からも内方に間隔をあけて」及び「各前記外部電極は、各前記外部電極と前記絶縁性基板の長手方向端部との間の距離(B1)が、各前記外部電極と前記絶縁性基板の短手方向端部との間の距離(B2)に比べて大きくなるように形成され」との事項並びに「絶縁性基板の側面には、いずれの外部電極も形成されていない」との事項を省いたものである。
してみると、本願発明は、上記第2[付言]2ないし4の本願補正発明についての検討からみて、引用発明及び上記周知技術に基づいて当業者が容易に発明できたものと認められる。

第4 むすび
以上のとおりであって、本願発明は、引用発明及び上記周知技術に基づいて当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2015-02-09 
結審通知日 2015-02-12 
審決日 2015-02-25 
出願番号 特願2010-124127(P2010-124127)
審決分類 P 1 8・ 561- Z (H01L)
P 1 8・ 121- Z (H01L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 松崎 義邦金高 敏康  
特許庁審判長 吉野 公夫
特許庁審判官 鈴木 肇
松川 直樹
発明の名称 チップ型発光素子  
代理人 稲岡 耕作  
代理人 川崎 実夫  
代理人 京村 順二  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ