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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06F
管理番号 1301381
審判番号 不服2012-24610  
総通号数 187 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-07-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-12-11 
確定日 2015-05-28 
事件の表示 特願2007-317446「情報処理装置、画像形成装置、情報処理方法、プログラム、及び記録媒体」拒絶査定不服審判事件〔平成21年 6月25日出願公開、特開2009-140347〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯

本件審判請求に係る出願(以下、「本願」という。)は、平成19年12月7日を出願日とする出願であって、その後の手続の経緯の概略は次のとおりである。

出願審査請求(提出日) 平成22年10月6日
拒絶理由通知(起案日) 平成24年6月15日
意見、手続補正(提出日) 平成24年8月20日
拒絶査定(起案日) 平成24年9月5日
拒絶査定謄本送達 平成24年9月11日
審判請求(提出日) 平成24年12月11日
手続補正(提出日) 平成24年12月11日
前置報告(作成日) 平成25年1月10日
審尋(起案日) 平成25年7月22日
回答(提出日) 平成25年9月24日
補正の却下の決定(決定日) 平成26年12月15日
拒絶理由通知(起案日) 平成26年12月15日
意見、手続補正(提出日) 平成27年2月16日

第2.本願発明

本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成27年2月16日付け手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。

「アプリケーションを構成する複数の機能のうち利用を許可する実働機能を選択するための機能選択手段と、
前記アプリケーションの機能として追加するために、前記アプリケーションの制御設定が記述された設定ファイルを、選択された前記実働機能に応じて修正する修正処理手段と、
前記アプリケーションのインストールを実行し、該アプリケーションを制御するアプリケーション制御手段と、を有し、
前記アプリケーション制御手段は、前記設定ファイルに従って、前記アプリケーションの起動制御を行うことを特徴とする情報処理装置。」

第3.引用文献記載事項

1.引用文献1
当審の拒絶理由通知において引用された、本願の出願前に頒布又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である、特開2006-293994号公報(以下、「引用文献1」という。)には、図面とともに、次の記載がある。
(当審注:下線は、参考のために当審で付与したものである。以下、同じ。)

ア.「【0004】
市場には、複合機や融合機の利用形態について多種多様なニーズが存在する。これらの多種多様なニーズを充足するには、複合機や融合機の利用先に応じて複合機や融合機用のアプリケーションを作り変えればよい。しかし、利用先に応じてアプリケーションを作り変えるのは現実的に困難である。そこで、利用先に応じてアプリケーションを作り変えるのではなく、利用先に応じてアプリケーションの制御方法を変更できるようにしておけば便利である。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、画像形成装置の利用先に応じて画像形成装置用のアプリケーションの制御方法を容易に変更させることができる画像形成装置、情報処理方法、プログラム、及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
…(中略)…
【0007】
また、上記課題を解決するため、本発明は、複数のアプリケーションのインストールを統合的に実行し、該アプリケーションを制御するアプリケーション制御手段を有する画像形成装置であって、前記アプリケーション制御手段は、所定の記録媒体に記録された設定ファイルより前記アプリケーションのインストール条件を取得し、前記インストール条件に従って前記アプリケーションのインストール又はアンインストールの制御を行うことを特徴とする。
【0008】
このような画像形成装置では、画像形成装置の利用先に応じて画像形成装置用のアプリケーションの制御方法を容易に変更させることができる。」

イ.「【0017】
SAS183は、CSDKアプリ146の起動制御,起動解除制御,インストール制御,アンインストール制御,アップデート制御等を行うソフトウェアである。すなわち、従来、Windows(登録商標)アプリケーション等においては、インストーラは、各アプリケーションに付随したものであった。しかし、融合機101では、各アプリケーションのインストール及びアンインストール等は、SAS183によって統合的に行われる。アプリケーションのインストール及びアンインストール等がSAS183によって統合されていることにより、ユーザは、アプリケーションごとに異なるインストール作業を要求されることはなく、インストール作業に対する作業負担が軽減される。
【0018】
融合機101には、JSDKプラットフォーム148の一部として、他のJSDKアプリ147の起動制御,起動解除制御,インストール制御,アンインストール制御,アップデート制御等を行うSAS Manager(SDKアプリケーションサービスマネージャ)1481が実装されている。
…(中略)…
【0019】
なお、SAS183は、CSDKアプリ146の制御を行う事ができるだけではなく、SAS Manager1481を介してJSDKアプリ147の制御を行う事もできる。…(中略)…したがって、以下の説明においては、便宜上、SAS Manager1481が行うJSDKアプリ147の制御に関しても、SAS183が行うものとして説明する。」

ウ.「【0035】
SAS183は例えば、図6Cや図6Dのように、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147のインストール条件の設定に従って、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147に相当するプログラムやCSDKアプリ146やJSDKアプリ147が利用するデータ(ライブラリ等)のインストールやアンインストールを行う事ができる。
…(中略)…
【0038】
SAS183は例えば、JSDKアプリ147の設定管理用の設定ファイル501内に設定されているJSDKアプリ147の制御設定に従って、JSDKアプリ147の制御を行う事ができる。設定ファイル501は、JSDKアプリ147の実行ファイルであるJARファイルに1対1で対応するJNLPファイルである。設定ファイル501には、JSDKアプリ147の制御設定がXML(eXtensible Markup Language)で記述されて設定されている。JNLPファイルはXMLファイルであるところ、XMLでは独自のタグを定義する事ができるので、JSDKアプリ147の制御設定は独自のタグが使用されて記述されている。なお、設定ファイル501は、対応するJSDKアプリ147が格納されているSDメモリカード内に当該JSDKアプリ147と共に記録されている。
【0039】
SAS183は例えば、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の設定操作用の設定画面502上で設定されたCSDKアプリ146やJSDKアプリ147の制御設定に従って、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の制御を行う事ができる。設定画面502は、ローカル設定操作用に融合機101の画面(融合機101のタッチパネル311)に表示される場合、リモート設定操作用に融合機101の端末装置の画面(PC401のディスプレイ414等)にWeb画面(Webページ)として表示される場合、の両方がある。設定画面502の提供主体はSAS183である。なお、設定画面502の提供主体がWIM184である変形実施例についても後述する。
【0040】
以上のように、SAS183は、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の制御設定に従って、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の制御を行う事ができる。このSAS183の存在によって、融合機101の利用先に応じてCSDKアプリ146やJSDKアプリ147の設定を「アプリ主導」ではなく「システム主導」で変更できるような仕組みが実現されている。融合機101の利用先に応じてCSDKアプリ146やJSDKアプリ147を作り変える必要はない。CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の設定変更の実施者は、融合機101のユーザでもベンダでもメーカでもよい。
【0041】
例えば、図6Aや図6Bのような起動設定や起動解除設定によれば、常時起動しておく必要のないCSDKアプリ146やJSDKアプリ147を適宜起動させるようにする事ができる。例えば、図6Cや図6Dのようなインストール設定やアンインストール設定によれば、一定期間だけインストールしておきたいCSDKアプリ146やJSDKアプリ147を一定期間だけインストールしておくようにする事ができる。例えば、制御設定の種類を増やしたい場合には、独自のタグを定義する事ができると言うXMLの特性が重宝するだろう。例えば、融合機101の画面で直に設定操作を実施したい場合にはローカル設定操作用の画面が便利だろうし、PC401の画面で複雑な設定操作を実施したい場合にはリモート設定操作用の画面が便利だろう。
【0042】
図7は、設定ファイル501を利用した制御処理に係るシーケンス図である。
【0043】
融合機101のベンダが、あるJSDKアプリ147のオプションライブラリ511のインストールを開始する旨の操作を融合機101に入力(S11)すると、SAS183は、そのJSDKアプリ147の設定ファイル501からそのJSDKアプリ147のインストール設定を取得(S12)する。次に、SAS183は、取得したインストール設定の正否をそのJSDKアプリ147にアクセスして確認(S13)する。次に、SAS183は、そのJSDKアプリ147のオプションライブラリ511をオプションライブラリサーバ512からダウンロード(S14)する。次に、SAS183は、取得したインストール設定の正否をダウンロードしたオプションライブラリ511にアクセスして確認(S15)する。次に、SAS183は、取得したインストール設定に従って、ダウンロードしたオプションライブラリ511をHDD233やSDメモリカード235にインストール(S16)する。
【0044】
図8は、設定ファイル501による設定の具体例を表す。
…(中略)…
【0047】
例3の記述Aは、JSDKアプリ147のオプションライブラリ511のインストールを行う旨のインストール設定である事を表す。例3の記述Bは更に、任意のバージョンのオプションライブラリ511をインストール対象とする旨を表す。この場合には、インストール対象は画面で選択する。
…(中略)…
【0048】
図9は、設定画面502を利用した制御処理に係るシーケンス図である。
【0049】
融合機101のユーザーが、あるJSDKアプリ147のインストールを開始する旨の操作をインストール操作用の設定画面502で入力(S21)すると、SAS183は、そのJSDKアプリ147の設定ファイル501からそのJSDKアプリ147のインストール設定を取得(S22)する。次に、SAS183は、そのJSDKアプリ147のインストール状態の維持期間の有効期限設定用の設定画面502を表示(S23)する。
【0050】
続いて、融合機101のユーザーが、そのJSDKアプリ147のインストール状態の維持期間の有効期限を有効期限設定用の設定画面502で入力(S24)すると、SAS183は、入力されたインストール設定(有効期限設定)の正否をそのJSDKアプリ147にアクセスして確認(S25)する。次に、SAS183は、入力されたインストール設定に従って、入力されたインストール設定の設定内容を融合機101の不揮発性メモリ521に保存(S26)して、そのJSDKアプリ147をHDD233やSDメモリカード235にインストール(S27)する。次に、SAS183は、有効期限設定用の設定画面502の表示を解除(S28)する。」
…(中略)…
【0053】
図11Aの設定画面502と図11Bの設定画面502は、インストール操作用の一連の設定画面である。図11Bには、インストール操作用の設定画面502上に、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の自動起動設定用の設定画面502’が表示されている様子が示されている。このように、インストール操作用の設定画面502では、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の起動設定や起動解除設定の設定操作が可能である。同様に、インストール操作用の設定画面502では、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147のインストール設定やアンインストール設定の設定操作が可能である。図10の設定画面の通りである。
【0054】
図14,図15,図16,図17は、リモート設定操作用の設定画面502を表す。図14の設定画面502は、CSDKアプリ146(タイプ1アプリ)のインストール操作用の設定画面である。図15の設定画面502は、JSDKアプリ147(タイプ2アプリ)のインストール操作用の設定画面である。図16の設定画面502は、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147のアンインストール操作用の設定画面である。図17の設定画面502は、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の起動操作用・起動解除操作用の設定画面である。
…(中略)…
【0071】
以上のように、SAS183は、様々なCSDKアプリ146やJSDKアプリ147を設定対象とする統合的な設定画面502を提供することができる。この設定画面502の存在によって、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の設定を「アプリ主導」ではなく「システム主導」で変更するためのユーザフレンドリなユーザインタフェースが実現されている。」

エ.「【0079】
図29は、SAS183による設定画面502の提供処理に係るシーケンス図である。
【0080】
PC401のユーザーにより、SAS183のWebサービスにアクセスする旨の操作が実施(S101)されると、PC401からNCS161に、さらにNCS161からSAS183に、SAS183のWebサービスにアクセスする旨のリクエストが発信・転送(S102・S103)される。次に、SAS183は、アプリ一覧表示用の設定画面502に係るHTMLデータを作成(S104)する。次に、SAS183からNCS161に、さらにNCS161からPC401に、アプリ一覧表示用の設定画面502を表示する旨のレスポンスが返信・転送(S105・S106)される。
【0081】
続いて、アプリ一覧表示用の設定画面502でアプリケーションの選択操作が実施(S111)されると、PC401からNCS161に、更にNCS161からSAS183に、アプリケーションの選択操作に伴うリクエストが発信・転送(S112・S113)される。次に、SAS183は、項目入力用の設定画面502(図21の設定画面)の表示項目となる項目を、基本ファイル603・タイプ別ファイル602・アプリ別ファイル601から取得(S114A・S114B・S114C)する。次に、SAS183は、項目入力用の設定画面502の表示項目となる項目の表記内容を、言語リソースファイル611から取得(S115)する。次に、SAS183は、基本ファイル603から取得した項目と、タイプ別ファイル602から取得した項目と、アプリ別ファイル601から取得した項目と、言語リソースファイル611から取得した表記内容に基づいて項目入力用の設定画面502に係るHTMLデータを作成(S116)する。次に、SAS183からNCS161に、更にNCS161からPC401に、項目入力用の設定画面502を表示する旨のレスポンスが返信・転送(S117・S118)される。
【0082】
続いて、項目入力用の設定画面502で項目の入力操作が実施(S121)されると、PC401からNCS161に、更にNCS161からSAS183に、項目の入力操作に伴うリクエストが発信・転送(S122・S123)される。次に、SAS183は、インストール前の確認画面に係るHTMLデータを作成(S124)する。次に、SAS183からNCS161に、更にNCS161からPC401に、インストール前の確認画面を表示する旨のレスポンスが返信・転送(S125・S126)される。
【0083】
続いて、インストール前の確認画面でインストールの意思確認操作が実施(S131)されると、PC401からNCS161に、更にNCS161からSAS183に、インストールの意思確認操作に伴うリクエストが発信・転送(S132・S133)される。次に、SAS183は、アプリケーションのインストール処理を実行(S134)して、インストール後の通知画面に係るHTMLデータを作成(S135)する。次に、SAS183からNCS161に、更にNCS161からPC401に、インストール後の通知画面を表示する旨のレスポンスが返信・転送(S136・S137)される。」

オ.図14?図17には、「インストールしたいアプリケーションを選択して下さい。」「Type1、Type2」「アプリ1、アプリ2、アプリ3」「再読み込み」、「アンインストールしたいアプリケーションを選択して下さい。」「Type1、Type2」「起動中、起動中、停止」「アプリ1、アプリ2、アプリ3」「再読み込み」、「起動または起動解除させたいアプリケーションを選択して下さい。」「Type1、Type2」「起動中、起動中、停止」「アプリ1、アプリ2、アプリ3」「再読み込み」が記載されている。

引用文献1に記載された事項について検討する。
(ア)ア.の「本発明は、複数のアプリケーションのインストールを統合的に実行し、該アプリケーションを制御するアプリケーション制御手段を有する画像形成装置であって、前記アプリケーション制御手段は、所定の記録媒体に記録された設定ファイルより前記アプリケーションのインストール条件を取得し、前記インストール条件に従って前記アプリケーションのインストール又はアンインストールの制御を行う」との記載、イ.の「SAS183は、CSDKアプリ146の起動制御,起動解除制御,インストール制御,アンインストール制御,アップデート制御等を行う」、「融合機101では、各アプリケーションのインストール及びアンインストール等は、SAS183によって統合的に行われる」、「JSDKアプリ147の起動制御,起動解除制御,インストール制御,アンインストール制御,アップデート制御等を行う」、「JSDKアプリ147の制御に関しても、SAS183が行うものとして説明する」との記載(以下、「起動、起動解除、インストール、アンインストール、アップデート等」を「インストール等」と略称することがある。また、CSDKアプリ及びJSDKアプリをいずれか一方で略称する場合があってもCSDKアプリ及びJSDKアプリの両方に言及しているものとする。)から、「複数のアプリケーションの起動制御,起動解除制御,インストール制御,アンインストール制御,アップデート制御等を統合的に実行し、該アプリケーションを制御するアプリケーション制御手段(SAS)を有し、SASは設定ファイルより前記アプリケーションのインストール等の条件を取得し、前記インストール等の条件に従って前記アプリケーションのインストール等の制御を行う画像形成装置」をよみとることができる。

(イ)ウ.に記載の「ユーザフレンドリなユーザインタフェース」である「設定画面502」により「設定」を「アプリ主導」ではなく「システム主導」で「変更する」主体は、ア.?エ.の全般にわたり、SASであり、SASにより「設定画面502」を用いて変更が成されるものである。ア.?エ.に記載された制御の動作や制御処理シーケンス等の全般はSASに係る動作とみることができる。
ウ.の図7の「設定ファイル501を利用した制御処理」に関し、「ベンダが、あるJSDKアプリ147のオプションライブラリ511のインストールを開始する旨」「入力(S11)すると、SAS183は、そのJSDKアプリ147の設定ファイル501からそのJSDKアプリ147のインストール設定を取得(S12)」し、「取得したインストール設定の正否をそのJSDKアプリ147にアクセスして確認(S13)」し、「そのJSDKアプリ147のオプションライブラリ511をオプションライブラリサーバ512からダウンロード(S14)」し、「取得したインストール設定の正否をダウンロードしたオプションライブラリ511にアクセスして確認(S15)」し、「取得したインストール設定に従って、ダウンロードしたオプションライブラリ511をHDD233やSDメモリカード235にインストール(S16)する」との記載、設定ファイル501による設定(図8)であって、「JSDKアプリ147のオプションライブラリ511のインストールを行う旨のインストール設定」において、「任意のバージョンのオプションライブラリ511をインストール対象とする」「場合には」、「インストール対象は画面で選択する」との記載から「アプリケーションやオプションライブラリのうちのインストール等したいアプリケーションやオプションライブラリを選択するための設定操作用の設定画面」をよみとることができる。
さらに、「図9は、設定画面502を利用した制御処理に係るシーケンス図である」、「図14,図15,図16,図17は、リモート設定操作用の設定画面502を表す。図14の設定画面502は、CSDKアプリ146(タイプ1アプリ)のインストール操作用の設定画面である。図15の設定画面502は、JSDKアプリ147(タイプ2アプリ)のインストール操作用の設定画面である。図16の設定画面502は、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147のアンインストール操作用の設定画面である。図17の設定画面502は、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の起動操作用・起動解除操作用の設定画面である。」との記載、図14?図17には「インストールしたいアプリケーションを選択して下さい。」「Type1、Type2」「アプリ1、アプリ2、アプリ3」「再読み込み」、「アンインストールしたいアプリケーションを選択して下さい。」「Type1、Type2」「起動中、起動中、停止」「アプリ1、アプリ2、アプリ3」「再読み込み」、「起動または起動解除させたいアプリケーションを選択して下さい。」「Type1、Type2」「起動中、起動中、停止」「アプリ1、アプリ2、アプリ3」「再読み込み」が記載されており、これらの記載から、「アプリケーション(Type1、Type2のアプリ1、アプリ2、アプリ3)を構成する複数のアプリ1、アプリ2、アプリ3やオプションライブラリのうちのインストール等したいアプリケーションやオプションライブラリを選択するための設定操作用の設定画面」をよみとることができる。
さらに、エ.の「図29は、SAS183による設定画面502の提供処理に係るシーケンス図である」、「アプリ一覧表示用の設定画面502を表示する」、「アプリ一覧表示用の設定画面502でアプリケーションの選択操作が実施(S111)される」と「SAS183は、基本ファイル603から取得した項目と、タイプ別ファイル602から取得した項目と、アプリ別ファイル601から取得した項目と、言語リソースファイル611から取得した表記内容に基づいて項目入力用の設定画面」を「作成」し「項目入力用の設定画面502を表示する」、「項目入力用の設定画面502で項目の入力操作が実施(S121)されると」「SAS183は、インストール前の」「確認画面を表示」し、「インストール前の確認画面でインストールの意思確認操作が実施(S131)されると、」「SAS183は、アプリケーションのインストール処理を実行(S134)」するとの記載から、「アプリ一覧表示用の設定画面502でアプリケーションの選択操作」と「項目入力用の設定画面502で項目の入力操作」ができる「設定操作用の設定画面」をよみとることができる。
これらを合わせると「前記アプリケーション(Type1、Type2のアプリ1、アプリ2、アプリ3)を構成する複数のアプリ1、アプリ2、アプリ3やオプションライブラリのうちのインストール等したいアプリケーションやオプションライブラリを選択するための設定操作用の設定画面であり、アプリ一覧表示用の設定画面でアプリケーションの選択操作と項目入力用の設定画面で項目の入力操作ができる設定操作用の設定画面を表示する手段」 をよみとることができる。

(ウ)ウ.の「CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の設定変更の実施者は、」「ユーザでもベンダでもメーカでもよ」く、前記「設定変更」により、「例えば、図6Aや図6Bのような起動設定や起動解除設定によれば、常時起動しておく必要のないCSDKアプリ146やJSDKアプリ147を適宜起動させるようにする事ができる。例えば、図6Cや図6Dのようなインストール設定やアンインストール設定によれば、一定期間だけインストールしておきたいCSDKアプリ146やJSDKアプリ147を一定期間だけインストールしておくようにする事ができる」との記載、設定変更に関し、ウ.の「図9は、設定画面502を利用した制御処理に係るシーケンス図」を参照すれば、「ユーザーが、あるJSDKアプリ147のインストールを開始する旨の操作をインストール操作用の設定画面502で入力(S21)」すると、SAS183は、そのJSDKアプリ147の「設定ファイル501からそのJSDKアプリ147のインストール設定を取得(S22)」し、「SAS183は、そのJSDKアプリ147のインストール状態の維持期間の有効期限設定用の設定画面502を表示(S23)」し、ユーザーが、「そのJSDKアプリ147のインストール状態の維持期間の有効期限を有効期限設定用の設定画面502で入力(S24)」すると、SAS183は、「入力されたインストール設定に従って、入力されたインストール設定の設定内容を」融合機101の「不揮発性メモリ521に保存(S26)して、そのJSDKアプリ147をHDD233やSDメモリカード235にインストール(S27)する」との記載から、「前記複数のアプリケーション(Type1、Type2のアプリ1、アプリ2、アプリ3)のインストール等の設定を常時起動しておく必要のないCSDKアプリやJSDKアプリを適宜起動させ、一定期間だけインストール等しておきたいCSDKアプリやJSDKアプリを一定期間だけインストール等しておくようにするための設定変更を設定ファイルからそのJSDKアプリのインストール等の設定を取得し有効期限設定用の設定画面でインストール等の状態の維持期間の有効期限を入力し、入力されたインストール等の設定に従って、入力されたインストール等の設定の設定内容を不揮発性メモリに保存する手段」をよみとることができる。

(エ) ウ.の「SAS183は」「図6Cや図6Dのように、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147のインストール条件の設定に従って、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147に相当するプログラムやCSDKアプリ146やJSDKアプリ147が利用するデータ(ライブラリ等)のインストールやアンインストールを行う」との記載、前記(ウ)の「SAS183は」、「不揮発性メモリ521に保存(S26)して、そのJSDKアプリ147をHDD233やSDメモリカード235にインストール(S27)する」ことから「前記アプリケーションのインストールを実行し、該アプリケーションを制御するSAS」をよみとることができる。

(オ)イ.の「SAS183は、CSDKアプリ146の起動制御,起動解除制御,インストール制御,アンインストール制御,アップデート制御等を行う」との記載、ウ.の「SAS183は例えば、JSDKアプリ147の設定管理用の設定ファイル501内に設定されているJSDKアプリ147の制御設定に従って、JSDKアプリ147の制御を行う」、「SAS183は、」 「例えば、図6Aや図6Bのような起動設定や起動解除設定によれば、常時起動しておく必要のないCSDKアプリ146やJSDKアプリ147を適宜起動させるようにする事ができる」との記載から、「前記SASは、前記設定ファイルに従って、前記アプリケーションの起動制御等を行う 」ことをよみとることができる。

(ア)?(オ)によれば、引用文献1には、画像形成装置(融合機)の利用先に応じて画像形成装置用のアプリケーションの制御方法を容易に変更させることができ(ア.参照)、利用先に応じてCSDKアプリ146やJSDKアプリ147を作り変える必要はなくすること(ウ.参照)を目的とした次の発明(以下、「引用文献1発明」という。)が示されている。

複数のアプリケーションの起動制御、起動解除制御、インストール制御、アンインストール制御、アップデート制御等を統合的に実行し、該アプリケーションを制御するアプリケーション制御手段(SAS)を有し、SASは設定ファイルより前記アプリケーションのインストール等の条件を取得し、前記インストール等の条件に従って前記アプリケーションのインストール等の制御を行う画像形成装置であって、
前記アプリケーション(Type1、Type2のアプリ1、アプリ2、アプリ3)を構成する複数のアプリ1、アプリ2、アプリ3やオプションライブラリのうちのインストール等したいアプリケーションやオプションライブラリを選択するための設定操作用の設定画面であり、アプリ一覧表示用の設定画面でアプリケーションの選択操作と項目入力用の設定画面で項目の入力操作ができる設定操作用の設定画面を表示する手段と、
前記複数のアプリケーション(Type1、Type2のアプリ1、アプリ2、アプリ3)のインストール等の設定を常時起動しておく必要のないCSDKアプリやJSDKアプリを適宜起動させ、一定期間だけインストール等しておきたいCSDKアプリやJSDKアプリを一定期間だけインストール等しておくようにするための設定変更を設定ファイルからそのJSDKアプリのインストール等の設定を取得し有効期限設定用の設定画面でインストール等の状態の維持期間の有効期限を入力し、入力されたインストール等の設定に従って、入力されたインストール等の設定の設定内容を不揮発性メモリに保存する手段と、
前記アプリケーションのインストール等を実行し、該アプリケーションを制御するSASと、
前記SASは、前記設定ファイルに従って、前記アプリケーションの起動制御等を行うことを特徴とする、画像形成装置。

2.引用文献2
当審の拒絶理由通知において引用された、本願の出願前に頒布又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である、特開2004-220532号公報(以下、「引用文献2」という。)には、図面とともに、次の記載がある。
「【0014】
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ユーザ毎に印刷装置で使用可能な印刷処理機能に制限が設けられているために、要求された印刷処理の印刷条件を変更する必要がある場合、あらかじめ設定された印刷条件に自動的に変更するのではなく、制限されていない印刷処理機能の中からユーザが所望する印刷処理機能を選択して設定し得る印刷制御システム及び印刷制御方法を提供する。」

第4.対比
引用文献1発明と本願発明とを対比する。
1.引用文献1発明の「アプリケーション(Type1、Type2のアプリ1、アプリ2、アプリ3など)を構成する複数のアプリ1、アプリ2、アプリ3やオプションライブラリ」はアプリケーションを構成する「アプリケーション部分」とみることができ、本願発明の「アプリケーションを構成する複数の機能」における当該「機能」も上位概念においてはアプリケーションを構成する「アプリケーション部分」とみることができる。また、「インストール等(起動)」から選択された「アプリケーション部分」が「実働」するものであることは自明である。してみると、引用文献1発明の「選択するための」「設定操作用の設定画面を表示する手段」は本願発明の「選択手段」に相当する。よって、引用文献1発明の「前記アプリケーション(Type1、Type2のアプリ1、アプリ2、アプリ3)を構成する複数のアプリ1、アプリ2、アプリ3やオプションライブラリのうちのインストール等したいアプリケーションやオプションライブラリを選択するための設定操作用の設定画面であり、アプリ一覧表示用の設定画面でアプリケーションの選択操作と項目入力用の設定画面で項目の入力操作ができる設定操作用の設定画面」と本願発明の「アプリケーションを構成する複数の機能のうち利用を許可する実働機能を選択するための機能選択手段」とは、「アプリケーションを構成する複数のアプリケーション部分のうち利用を許可する実働アプリケーション部分を選択するためのアプリケーション部分選択手段」で共通する。

2.引用文献1発明の設定ファイルを利用した制御処理に係る「インストール等したいアプリケーションやオプションライブラリを選択する」ことは、アプリケーションやオプションライブラリを「追加」しているとみることができ、当該選択することは、ウ.の、JSDKアプリ147の「設定」を「アプリ主導」ではなく「システム主導」で「変更」できる、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の「設定変更」等の記載を参酌すれば、「設定変更」されることであり、変更は「修正」と技術的に等価とみることができる。さらに、前記「設定ファイル」は(XMLで)記述されており、記述された設定が「制御設定」であることは自明である(ウ.の段落【0038】の「制御設定」の記載参照。)。してみれば、引用文献1発明の「アプリ1、アプリ2、アプリ3やオプションライブラリのうちのインストール等したいアプリケーションやオプションライブラリを選択する」「アプリ一覧表示用の設定画面でアプリケーションの選択操作と項目入力用の設定画面で項目の入力操作」すること、および「前記複数のアプリケーション(Type1、Type2のアプリ1、アプリ2、アプリ3)のインストール等の設定を常時起動しておく必要のないCSDKアプリやJSDKアプリを適宜起動させ、一定期間だけインストール等しておきたいCSDKアプリやJSDKアプリを一定期間だけインストール等しておくようにするための設定変更を設定ファイルからそのJSDKアプリのインストール等の設定を取得し有効期限設定用の設定画面でインストール等の状態の維持期間の有効期限を入力し、入力されたインストール等の設定に従って、入力されたインストール等の設定の設定内容を不揮発性メモリに保存する手段」と本願発明の「前記アプリケーションの機能として追加するために、前記アプリケーションの制御設定が記述された設定ファイルを、選択された前記実働機能に応じて修正する修正処理手段」とは、「前記アプリケーションのアプリケーション部分として追加するために、前記アプリケーションの制御設定が記述された設定ファイルを、選択された前記実働アプリケーション部分に応じて修正する修正処理手段」で共通する。

3.引用文献1発明の「アプリケーション制御手段(SAS)」、「前記アプリケーションのインストール等を実行し、該アプリケーションを制御するSAS」と本願発明の「前記アプリケーションのインストールを実行し、該アプリケーションを制御するアプリケーション制御手段」とに実質的な差異はない。

4.引用文献1発明の「前記SASは、前記設定ファイルに従って、前記アプリケーションの起動制御等を行うことを特徴とする、画像形成装置」と本願発明の「前記アプリケーション制御手段は、前記設定ファイルに従って、前記アプリケーションの起動制御を行うことを特徴とする情報処理装置」とに実質的な差異はない。

前記1.?4.の検討をふまえると、本願発明と引用文献1発明とは次の事項を有する発明である点では一致し、そして、次の点で相違する。

[一致点]
「アプリケーションを構成する複数のアプリケーション部分のうち利用を許可する実働アプリケーション部分を選択するためのアプリケーション部分選択手段と、
前記アプリケーションのアプリケーション部分として追加するために、前記アプリケーションの制御設定が記述された設定ファイルを、選択された前記実働アプリケーション部分に応じて修正する修正処理手段と、
前記アプリケーションのインストールを実行し、該アプリケーションを制御するアプリケーション制御手段と、を有し、
前記アプリケーション制御手段は、前記設定ファイルに従って、前記アプリケーションの起動制御を行うことを特徴とする情報処理装置。」

[相違点]
選択手段および修正処理手段における「アプリケーション部分(ソフトウェア部品)」が、本願発明は「機能」であるのに対し、引用文献1発明は、そうではない点。

第5.判断

1.相違点について
引用文献2には、制限されていない印刷処理機能の中からユーザが所望する印刷処理機能を選択して設定し得る印刷制御が記載されている。しかも、従来、カスタムインストール方法は周知技術である(必要なら、特開2007-286681号公報段落【0005】?【0006】、特開2006-172031号公報段落【0008】参照)。
してみれば、引用文献1発明において、選択手段および修正処理手段における「ソフトウェア部品」を「機能」の粒度のものとすることは、前記事項を参酌することにより当業者が容易になし得ることである。

なお、いくつかのソフトウェア部品で構成されるプログラムを単一のアプリケーションとして構成するか複数のアプリケーションとして構成するかによって明確な構成上の相違が生じるわけではないので、仮に本願発明における「アプリケーション」が単一のものであるとしても、本審決の結論がくつがえるものではない。

5.小括
したがって、本願発明は、引用文献1発明、引用文献2に記載された事項、周知技術を参酌することにより当業者が容易になし得るものであり、本願発明の奏する作用効果は、前記引用文献1発明、引用文献2に記載の事項ないし周知技術の奏する作用効果から当然予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。
よって、本願発明は、前記引用文献1発明、引用文献2に記載の事項ないし周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第6.むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、前記結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2015-03-25 
結審通知日 2015-03-31 
審決日 2015-04-13 
出願番号 特願2007-317446(P2007-317446)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 林 毅  
特許庁審判長 西村 泰英
特許庁審判官 山崎 達也
小林 大介
発明の名称 情報処理装置、画像形成装置、情報処理方法、プログラム、及び記録媒体  
代理人 酒井 宏明  

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