• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 C02F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 C02F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 C02F
管理番号 1301463
審判番号 不服2013-21428  
総通号数 187 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-07-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-11-01 
確定日 2015-06-03 
事件の表示 特願2011-526398「電力供給手段と液体用出口とを有する消毒装置」拒絶査定不服審判事件〔平成22年 3月18日国際公開、WO2010/028779、平成24年 1月26日国内公表、特表2012-501835〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、2009年9月4日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2008年9月12日 独国)を国際出願日とする出願であって、平成25年1月11日付けで拒絶理由通知がなされ、同年4月18日付けで意見書及び手続補正書が提出され、同年7月3日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年11月1日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに、同時に手続補正書が提出されたものである。
その後、当審において平成26年1月22日付けで、審査官による前置報告を踏まえた審尋を行ったところ、同年5月1日に回答書が提出された。

2.平成25年11月1日付けの手続補正についての補正却下の決定
[結論]
平成25年11月1日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
(1)補正の内容
本件補正は、特許請求の範囲の請求項1を下記のとおりに補正するものである。
「【請求項1】
密閉管路系から大気中に出る液体の出口と、液体にUV光を照射する照射手段とを有する衛生水栓器具(1、11、41)であって、
前記照射手段が電力の供給を受けるようになっており、前記照射手段が前記出口に配置されるか又は前記出口に一体化され、
前記照射手段(6)が、小さいエネルギー消費量で高い消毒作用を有するものであり、前記照射手段(6)が、電力供給手段(7)によって給電されるようになっているものにおいて、
前記照射手段(6)は、前記出口に直接配置された1つ又は複数のUV-C LEDを有し、前記1つ又は複数のUV-C LEDは、大気中に出る直前の前記液体を直接照射し、 前記照射手段(6)は、前記電力供給手段(7)により交流電圧25V以下または直流電圧60V以下である低電圧で給電され、前記出口(2、42)で少なくとも15mJ/cm^(2)の還元等価流速量をもたらすことを特徴とする装置。」と補正された(下線部が、補正箇所である。)。

(2)補正の適否
(2-1)補正の目的
上記補正は、補正前の請求項1に記載された「装置」について「衛生水栓器具(1、11、41)」と限定し、「照射手段(6)」について「前記電力供給手段(7)により交流電圧25V以下または直流電圧60V以下である低電圧で給電され、前記出口(2、42)で少なくとも15mJ/cm^(2)の還元等価流速量をもたらす」と限定するものであって、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について、以下に検討する。

(2-2)独立特許要件
(ア)引用刊行物の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用され、本出願の優先日前に外国において頒布された米国特許第7270748号明細書(以下「引用刊行物」という。)には、以下の事項が記載されている(仮訳文を括弧内に掲載する。)。

(a)「This invention is directed to the sterilization of potable water at the dispensing outlet. More specifically, the use of ultraviolet radiation lamps to affect a sterilization of drinking water by exposing the water stream to UV radiation using a germicidal UV light source.」(第1欄第6-10行)

(本発明は、分配出口における飲料水の殺菌を目的とする。より具体的には、殺菌力のあるUV光源を使用して水流をUV照射にさらすことによって、飲料水に殺菌作用を及ぼす紫外線照射ランプの使用に関する。)

(b)「Referring to FIGS. 1-3 of the drawings, a water purification faucet 10 of the invention can be seen having a control mixture valve assembly 11 with a pair of water supply inlet lines 12 and 13 as is well known and understood within the art. A dispensing spout 14 extends from the control mixing valve assembly 11 having a fluid conduit 15 formed within with an outlet nozzle at 16.
A sterilization module 17 of the invention can be seen forming a mid-section 14A of the spout 14 engaged about a portion 18 of the fluid conduit 15. The conduit portion 18 is transparent to provide maximum exposure to the sterilization module 17 which is removably secured thereon.
In this example, the fluid conduit portion 18 is made from synthetic resin material and is supported by the base portion 19 of the spout 14. It will be evident that other conduits and spout configurations can be used so long as a portion of the conduit is transparent, as noted above.
The sterilization module 17 of the invention is preferably formed of a pair of half-arcuate elongated elements 20 and 21 hinged together by a longitudinal hinge 22 formed there within. Each of the elements 20 and 21 is formed from a molded section of synthetic resin material with a plurality of ultraviolet emitting low voltage LED's 23 mounted within so as to be exposed over an inner effacing surfaces 20A and 21A of the respective elements.
Each of the UV emitting LED's 23 generate ultraviolet radiation in a wave length of approximately 253.7 nanometers which is established to have an excellent germicidal effect.
The UV LED's 23 are in evenly spaced longitudinal and transverse relation to one another embedded within the inner surfaces 20A and 21A of the respective elements 20 and 21 with the respective power lead wires W electrically interconnected to electrical supply wire net 25 (shown in broken lines) which in turn has pairs of registerable interconnected conductors 26. Corresponding electrical receptacle fittings 27 extend from the spout 14 with lead wires W extending therefrom to a pair of electrically interconnected hydro-electric generators 28 and 29 below the faucet assembly as best seen in FIG. 4 of the drawings.
The hydro-generators 28 and 29 have respected inflow and outflow ports 30A, 30B, 31A and 31 B for receiving faucets hot and cold water supply lines 12 and 13 and inlet supply water lines 32 and 33 therein a will be well understood by those skilled in the art.」(第1欄第66行-第2欄第44行)

(図1-3によれば、当該技術分野において良く知られ、また理解されるように、本発明の水浄化蛇口10は、一対の給水入口ライン12と13とを有する制御混合弁アセンブリ11を具備するものとして理解される。分配注ぎ口14は、そこに出口ノズル16を形成する流体導管15を有し、制御混合弁アセンブリ11から延びている。
本発明の殺菌モジュール17は、流体導管15の一部分18の周りに係合する注ぎ口14の中間部14Aを形成するものとして理解される。その導管の一部分18は、そこに着脱可能に固定された滅菌モジュール17に対する最大の曝露を提供するべく透明である。
この例では、流体導管の一部分18は、合成樹脂材料から形成され、注ぎ口14の基部19によって支持されている。上述のように、導管の一部分が透明である限り、他の導管と注ぎ口の構成はどのようなものであってもよいことが明らかであろう。
本発明の殺菌モジュール17は、好ましくは、内に形成された長手方向ヒンジ22によって互いにヒンジ結合された一対の半円形の細長い要素20と21とから形成される。要素20と21の各々は、各要素の削り取られた内側表面20Aと21A上に露出するように取り付けられた複数の紫外線発光低電圧LED23とともに合成樹脂材料でモールドされて形成されている。
UV発光LED23はそれぞれ、優れた殺菌効果を有することが確認された、約253.7ナノメートルの波長の紫外線を発生させる。
UVLED23は、一対の係合可能な相互接続された導体26を有し、各電力リード線Wに電気的に相互接続された給電線網25(破線にて示す)とともに、各要素20と21の内面20Aと21A内に埋め込まれ、互いに縦方向及び横方向の関係において均等に間隔が保たれている。図4に明らかなように、対応する電気ソケット継手27は、そこから延びているリード線Wとともに、注ぎ口14から蛇口アセンブリ下の電気的に相互接続された一対の水力発電機28と29にまで延びている。
水力発電機28と29は、当業者によく理解されるように、蛇口の温水冷水供給ライン12と13及び入口供給水ライン32と33を受けるための流入流出ポート30A、30B、31A及び31Bに関係する。)










(c)「Referring now to FIGS. 5 and 6 of the drawings, an alternate form of the invention can be seen as a portable (field) sterilization device 40 for use in remote locations or as a temporary water treatment device. The sterilization device 40 has a central cylindrical body member 41 with oppositely disposed end 42 and 43. Respective threaded engagement male and female fittings 44 and 45 extend therefrom for interconnecting to corresponding hose fittings (not shown) or other potable and or temporary water treatment venues as required. The central cylindrical body member 41 has a plurality of ultraviolet radiation emitting LED's 46 in longitudinal and annular spaced relation to one another embedded within positioned about a tubular passageway 47 formed thereby. The ultraviolet radiation emitting LED's 46 are electrically interconnected to a self-contained source of electrical power via a wire harness 48 shown in broken lines within the central cylinder body member 41. The self-contained power source for the ultraviolet radiation emitting LED's 46 is an electrical generator assembly 49 integrated between the cylindrical body member 41 and the threaded end fitting 44. 」(第3欄第15-35行)

(図5及び6によれば、本発明の別の形態は、遠隔地で、または仮設水道処理装置として使用するための携帯用(屋外)殺菌装置40として理解される。殺菌装置40は、対向配置された端部42と43をもつ中央円筒形本体部材41を有する。それぞれのねじ結合雄雌継手とは、ホース継手(図示せず)または望まれる他の携帯用及び又は仮設水道場所に対応するべく相互接続するために延びている。中央円筒形本体部材41は、そこに形成された筒状流路47の周りにて埋め込まれ、互いに長手方向にかつ環状に離間関係となる複数の紫外線発光LED46を有する。紫外線発光LED46は、中央円筒形本体部材41内に破線で示されるワイヤハーネス48を介して自己完結型電源に電気的に相互接続される。紫外線発光用の自己完結型電源は、中央円筒形本体部材41とねじ嵌合継手44との間に組み込まれた発電機アセンブリ49である。)






(イ)引用刊行物記載の発明
引用刊行物には、上記記載事項(a)によれば、紫外線照射による飲料水の殺菌について記載されている。

また、上記記載事項(b)及び図1ないし図4によれば、
・水浄化蛇口10は、一対の給水入口ライン12と13とを有する制御混合弁アセンブリ11とそこから延びる注ぎ口14とを有し、
・殺菌モジュール17は、水浄化蛇口10の注ぎ口14中間部14Aを形成し、
・紫外線照射は、殺菌モジュール17に取り付けられた複数のUV発光LED23によってなされるのであり、
・UV発光LED23は、紫外線発光低電圧LED23であって、低電圧のものであり、
・UV発光LED23は、約253.7ナノメートルの波長の紫外線を発生させ、優れた殺菌作用を有し、
・UV発光LED23は、水力発電機28,29から電力の供給を受け、給電されるようになっていることが記載され、

さらに、上記記載事項(c)及び図5によれば、
図1ないし図4に係る実施の形態とは別の実施の形態であるが、中央円筒形本体部材41内に埋め込まれたLED46は、その先端部分が水流FFに面していることが記載されている。

そして、上記一対の給水入口ライン12と13は、密閉管路系を構成しているといえ、また、上記複数のUV発光LEDは23は、大気中に出る前の飲料水を照射していることは明らかである。

そうすると、引用刊行物には、
「密閉管路系から大気中に飲料水を出す注ぎ口14と、飲料水に紫外線を照射する複数のUV発光LED23とを有する飲料水の浄化蛇口10であって、
前記UV発光LED23が前記注ぎ口14中間部14Aに配置され、
前記UV発光LED23が、低電圧のものであって優れた殺菌効果を有するものであり、前記UV発光LED23が、水力発電機28,29から電力の供給を受け、給電されるようになっているものにおいて、
前記UV発光LED23は、前記注ぎ口14中間部14Aに配置された複数のUV発光LEDであり、前記複数のUV発光LEDは、大気中に出る前の前記飲料水を照射する飲料水の浄化蛇口10。」(以下「引用発明」という。)が記載されている。

(ウ)対比・判断
本願補正発明と引用発明を対比すると、
・引用発明の「飲料水」は、本願補正発明の「液体」に相当する。
また、本願明細書の「図1(略図)は、本発明に係る衛生水栓器具の態様の装置1を示しており、装置は、出口2と、レバー4を有する水栓頭部3と、水栓基部5とを備えている。装置1において、出口2には、照射手段6が一体化されており、この照射手段6は、出口2内にあり及び/又は出口を通過して流れる液体に対して、UV光を照射する。」(【0031】)との記載によれば、引用発明における「注ぎ口」は、本願補正発明の「出口」に相当する。
そして、「紫外線照射する複数のUV発光LED23」が「UV光を照射する照射手段」ないし「1つまたは複数のUV-C LED」に、「飲料水の浄化蛇口10」が「衛生水栓器具(1、11、41)」ないし「装置」に、「水力発電機28,29」が、「電力供給手段(7)」に、それぞれ相当する。
引用発明のUV発光LED23が「低電圧のものであって、優れた殺菌効果を有するもの」であるとは、本願補正発明の照射手段における「小さいエネルギー消費量で高い消毒作用を有するもの」と同等であるといえる。

よって、両者は以下のとおりの一致点、相違点を有する。
(一致点)
密閉管路系から大気中に出る液体の出口と、液体にUV光を照射する照射手段とを有する衛生水栓器具(1、11、41)であって、
前記照射手段が電力の供給を受けるようになっており、前記照射手段が前記出口に配置され、
前記照射手段(6)が、小さいエネルギー消費量で高い消毒作用を有するものであり、前記照射手段(6)が、電力供給手段(7)によって給電されるようになっているものにおいて、
前記照射手段(6)は、前記注ぎ口に配置された1つまたは複数のUV-C LEDを有し、前記1つまたは複数のUV-C LEDは、大気中に出る前の前記液体を照射する装置。

(相違点1)
前記照射手段(6)が、本願補正発明では、1つ又は複数のUV-C LEDが「前記出口に直接配置され」、「大気中に出る直前の前記液体を直接照射」するものであるのに対して、引用発明は、複数のUVLEDが「前記注ぎ口14中間部14Aに配置され」、「大気中に出る前の前記飲料水を照射する」点。

(相違点2)
本願補正発明の照射手段が、「前記電力供給手段(7)により交流電圧25V以下または直流電圧60V以下である低電圧で給電され、前記出口(2、42)で少なくとも15mJ/cm^(2)の還元等価流速量をもたらす」のに対して、引用発明は、いずれも数値としては不明である点。

上記相違点について検討する。
・(相違点1)について
一般に、飲料水等に紫外線を照射して殺菌を行う場合、蛇口のいずれの部位にて照射したとしても、殺菌効果をあげ得ることは明らかである。そして、その注ぎ口先端部にて紫外線を照射するということも、例えば、特表2006-517854号公報(紫外線LED35の位置参照)、独国特許出願公開第102006054791号明細書(紫外線ランプ(LED)16,32の位置参照)にあるように特別のことではない。
また、引用刊行物には、上記記載事項(c)及び図5のとおり、飲料水を直接照射することも記載されている。
そうすると、引用発明において、そのUVLED23を、飲料水の浄水蛇口10の注ぎ口14先端部に直接配置するか又は一体化させることにより、大気中に出る直前の飲料水を直接照射できるような構成とすることは設計的事項にすぎず、当業者が容易に想到し得たことである。

・(相違点2)について
上記記載事項(b)によれば、引用発明のUV発光LED23は低電圧で作動するものとされている。そして例えば、当審審尋における前置報告書に挙げられた文献、特開2006-237563号公報には、浄水器にも使用できる(【0042】等参照)紫外線照射による殺菌を行うデバイスにおいて、紫外線発光LEDを4Vで発光させるとの記載がある(【0046】等参照)。
このように、一般に殺菌のための紫外線発光LEDは4V程度の電圧で作動するのであって、これを適宜複数使用したとしても、安全確保のために交流電圧25V以下あるいは直流電圧60V以下である低電圧で作動させるようにすることは設計的事項ということができる。
また、紫外線照射による殺菌は通常、照射線量が大きければ、それだけ消毒効果が大きくなることが明らかである。例えば、LEDによるものではないが、特表2005-502457号公報には、紫外線照射による殺菌をする際に5?200mJ/cm^(2)の照射線量とするもの(【請求項1】参照)が、特開2005-186068号公報には、同様に、約1?約175mJ/cm^(2)の照射線量とするもの(【請求項1】参照)が記載されているように、各種範囲のものが知られている。
そうであれば、引用発明においても、適正な殺菌効果を得るべくその照射線量を設定し、例えば、その下限値を15mJ/cm^(2)の照射線量ないしは還元等価流束量とすることは設計的に定められるべき数値範囲であり、当業者が容易に想到し得たことである。
そうすると、本願補正発明は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

なお、審判請求人は、回答書において補正案を提示しているが、「液体」を「飲料水」とし、紫外線の照射波長を「約254nm」「253.7nm」とする限定はいずれも、引用刊行物に記載された事項である。

(3)まとめ
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。

3.本願発明について
(1)本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし11に係る発明は、平成25年4月18日の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし11に記載されたとおりのものと認められるところ、その請求項1は以下のとおりである。

「【請求項1】
密閉管路系から大気中に出る液体の出口と、液体にUV光を照射する照射手段とを有する装置であって、
前記照射手段が電力の供給を受けるようになっており、前記照射手段が前記出口に配置されるか又は前記出口に一体化され、
前記照射手段(6)が、小さいエネルギー消費量で高い消毒作用を有するものであり、前記照射手段(6)が、電力供給手段(7)によって低電圧で給電されるようになっているものにおいて、
前記照射手段(6)は、前記出口に直接配置された1つ又は複数のUV-C LEDを有し、前記1つ又は複数のUV-C LEDは、大気中に出る直前の前記液体を直接照射する
ことを特徴とする装置。」(以下、請求項1に係る発明を「本願発明」という。)

(2)引用刊行物
原査定の拒絶の理由に引用された引用刊行物及びその記載事項は、前記2.(2)に記載したとおりである。

(3)対比・判断
本願発明は、前記2.で検討した本願補正発明から、前記限定事項を省いたものに相当する。
そうすると、本願発明に係る発明特定事項をすべて含み、さらに他の発明特定事項を付加したものに相当する本願補正発明が、前記「2.(2)」に記載したとおり、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も同様の理由により、当業者が容易に発明をすることができたものということができる。

4.むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、その他の請求項について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2014-12-26 
結審通知日 2015-01-06 
審決日 2015-01-21 
出願番号 特願2011-526398(P2011-526398)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (C02F)
P 1 8・ 113- Z (C02F)
P 1 8・ 121- Z (C02F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 齊藤 光子  
特許庁審判長 木村 孔一
特許庁審判官 鈴木 正紀
井上 猛
発明の名称 電力供給手段と液体用出口とを有する消毒装置  
代理人 松島 鉄男  
代理人 河村 英文  
代理人 奥山 尚一  
代理人 有原 幸一  
代理人 増屋 徹  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ