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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G06F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1302898
審判番号 不服2014-10457  
総通号数 188 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-08-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-06-04 
確定日 2015-07-09 
事件の表示 特願2009-277924「情報処理装置、情報処理方法およびプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成23年 6月16日出願公開、特開2011-118837〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯
本願は、平成21年12月7日を出願日とする出願であって、その後の手続の経緯の概略は次のとおりである。

出願審査請求(提出日) 平成24年11月20日
拒絶理由通知(起案日) 平成25年11月22日
意見、手続補正(提出日) 平成26年1月24日
拒絶査定(起案日) 平成26年2月27日
拒絶査定謄本送達 平成26年3月4日
審判請求(提出日) 平成26年6月4日
手続補正(提出日) 平成26年6月4日
前置報告(作成日) 平成26年8月11日

第2.平成26年6月4日付の手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成26年6月4日付の手続補正を却下する。

[理由]
1.補正の内容
平成26年6月4日付の手続補正(以下、「本件補正」という。)により、特許請求の範囲は次のとおり補正された。

[本件補正前]
「【請求項1】
第1のオペレーティングシステムに入力される命令、および前記第1のオペレーティングシステムとは異なる第2のオペレーティングシステムに入力される命令を受信する受信部と、
前記受信部が受信した所定の命令に含まれる所定の情報と、アプリケーションを識別するための情報とが関連付けされたテーブルを記憶する記憶部と、
前記受信部が受信した所定の命令と、前記記憶部に記憶されたテーブルとに基づいて、
前記アプリケーションを識別するための情報を取得し、前記アプリケーションを識別するための情報により識別されるアプリケーションを選択的に実行するためのアプリケーション選択命令を生成する生成部と、
前記生成部が生成したアプリケーション選択命令を実行して、アプリケーションを選択的に実行する実行部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記実行部は、前記第1のオペレーティングシステムの実行環境上で所定のアプリケーションを実行することにより、前記第2のオペレーティングシステムが生成する処理結果と同様の処理結果を出力する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記所定の命令は、前記第2のオペレーティングシステムに対応する所定のメモリ領域を選択するための情報取得命令であり、
前記所定の情報は、前記情報取得命令に含まれる、前記所定のメモリ領域を識別するための領域情報である、請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記受信部が受信した命令の種類を判別する判別部をさらに備え、
前記判別部は、前記命令の種類の判別において、前記命令が前記情報取得命令であるか否かの判別を行った後に、前記命令が前記アプリケーション選択命令であるか否かの判別を行う、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記受信部が受信した命令のフォーマットのチェックを行うフォーマットチェック部を備え、
前記フォーマットチェック部は、前記実行部によって所定のアプリケーションが実行されている場合は、前記命令のフォーマットのチェックを停止する、請求項1?4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記受信部が命令を受信した場合、前記記憶部に記憶されたテーブルに付加された応答可否フラグの状態によって、受信した命令に対応する応答判断を行う、請求項1?5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
第1のオペレーティングシステムに入力される命令、および前記第1のオペレーティングシステムとは異なる第2のオペレーティングシステムに入力される命令を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した所定の命令と、前記受信ステップで受信した所定の命令に含まれる所定の情報とアプリケーションを識別するための情報とが関連付けされたテーブルとに基づいて、前記アプリケーションを識別するための情報を取得し、前記アプリケーションを識別するための情報により識別されるアプリケーションを選択的に実行するためのアプリケーション選択命令を生成する生成ステップと、
前記生成ステップで生成したアプリケーション選択命令を実行して、アプリケーションを選択的に実行する実行ステップと、
を有する、情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータを、
第1のオペレーティングシステムに入力される命令、および前記第1のオペレーティングシステムとは異なる第2のオペレーティングシステムに入力される命令を受信する受信部と、
前記受信部が受信した所定の命令に含まれる所定の情報と、アプリケーションを識別するための情報とが関連付けされたテーブルを記憶する記憶部と、
前記受信部が受信した所定の命令と、前記記憶部に記憶されたテーブルとに基づいて、
前記アプリケーションを識別するための情報を取得し、前記アプリケーションを識別するための情報により識別されるアプリケーションを選択的に実行するためのアプリケーション選択命令を生成する生成部と、
前記生成部が生成したアプリケーション選択命令を実行して、アプリケーションを選択的に実行する実行部と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
第1のオペレーティングシステムに入力される命令、および前記第1のオペレーティングシステムとは異なる第2のオペレーティングシステムに入力される命令を受信する受信部と、
前記受信部が受信した所定の命令に含まれる所定の情報と、アプリケーションの情報とが関連付けされたテーブルを記憶する記憶部と、
前記受信部が受信した所定の命令と、前記記憶部に記憶されたテーブルとに基づいて、
前記アプリケーションを識別するための情報を取得し、前記アプリケーションを識別するための情報により識別されるアプリケーションを選択的に実行する実行部と、
を備える、情報処理装置。」
(以下、この特許請求の範囲に記載された請求項を「補正前請求項」という。)

[本件補正後]
「【請求項1】
第1のオペレーティングシステムに入力される命令、および前記第1のオペレーティングシステムとは異なる第2のオペレーティングシステムに入力される命令を受信する受信部と、
前記受信部が受信した所定の命令に含まれる所定の情報と、アプリケーションを識別するための情報とが関連付けされたテーブルを記憶する記憶部と、
前記受信部が受信した所定の命令と、前記記憶部に記憶されたテーブルとに基づいて、
前記アプリケーションを識別するための情報を取得し、前記アプリケーションを識別するための情報により識別されるアプリケーションを選択的に実行するためのアプリケーション選択命令を生成する生成部と、
前記生成部が生成したアプリケーション選択命令を実行して、アプリケーションを選択的に実行する実行部と、
を備え、
前記実行部は、前記第1のオペレーティングシステムの実行環境上で所定のアプリケーションを実行することにより、前記第2のオペレーティングシステムが生成する処理結果と同様の処理結果を出力する、情報処理装置。
【請求項2】
前記所定の命令は、前記第2のオペレーティングシステムに対応する所定のメモリ領域を選択するための情報取得命令であり、
前記所定の情報は、前記情報取得命令に含まれる、前記所定のメモリ領域を識別するための領域情報である、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記受信部が受信した命令の種類を判別する判別部をさらに備え、
前記判別部は、前記命令の種類の判別において、前記命令が前記情報取得命令であるか否かの判別を行った後に、前記命令が前記アプリケーション選択命令であるか否かの判別を行う、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記受信部が受信した命令のフォーマットのチェックを行うフォーマットチェック部を備え、
前記フォーマットチェック部は、前記実行部によって所定のアプリケーションが実行されている場合は、前記命令のフォーマットのチェックを停止する、請求項1?3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記受信部が命令を受信した場合、前記記憶部に記憶されたテーブルに付加された応答可否フラグの状態によって、受信した命令に対応する応答判断を行う、請求項1?4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
第1のオペレーティングシステムに入力される命令、および前記第1のオペレーティングシステムとは異なる第2のオペレーティングシステムに入力される命令を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した所定の命令と、前記受信ステップで受信した所定の命令に含まれる所定の情報とアプリケーションを識別するための情報とが関連付けされたテーブルとに基づいて、前記アプリケーションを識別するための情報を取得し、前記アプリケーションを識別するための情報により識別されるアプリケーションを選択的に実行するためのアプリケーション選択命令を生成する生成ステップと、
前記生成ステップで生成したアプリケーション選択命令を実行して、アプリケーションを選択的に実行する実行ステップと、
を有し、
前記第1のオペレーティングシステムの実行環境上で所定のアプリケーションを実行することにより、前記第2のオペレーティングシステムが生成する処理結果と同様の処理結果を出力することを有する、情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータを、
第1のオペレーティングシステムに入力される命令、および前記第1のオペレーティングシステムとは異なる第2のオペレーティングシステムに入力される命令を受信する受信部と、
前記受信部が受信した所定の命令に含まれる所定の情報と、アプリケーションを識別するための情報とが関連付けされたテーブルを記憶する記憶部と、
前記受信部が受信した所定の命令と、前記記憶部に記憶されたテーブルとに基づいて、
前記アプリケーションを識別するための情報を取得し、前記アプリケーションを識別するための情報により識別されるアプリケーションを選択的に実行するためのアプリケーション選択命令を生成する生成部と、
前記生成部が生成したアプリケーション選択命令を実行して、アプリケーションを選択的に実行する実行部と、
を備え、
前記実行部は、前記第1のオペレーティングシステムの実行環境上で所定のアプリケーションを実行することにより、前記第2のオペレーティングシステムが生成する処理結果と同様の処理結果を出力する、情報処理装置として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
第1のオペレーティングシステムに入力される命令、および前記第1のオペレーティングシステムとは異なる第2のオペレーティングシステムに入力される命令を受信する受信部と、
前記受信部が受信した所定の命令に含まれる所定の情報と、アプリケーションの情報とが関連付けされたテーブルを記憶する記憶部と、
前記受信部が受信した所定の命令と、前記記憶部に記憶されたテーブルとに基づいて、
前記アプリケーションを識別するための情報を取得し、前記アプリケーションを識別するための情報により識別されるアプリケーションを選択的に実行する実行部と、
を備え、
前記実行部は、前記第1のオペレーティングシステムの実行環境上で所定のアプリケーションを実行することにより、前記第2のオペレーティングシステムが生成する処理結果と同様の処理結果を出力する、
情報処理装置。」
(以下、この特許請求の範囲に記載された請求項を「補正後請求項」という。下線は補正事項を示すものとして出願人が付与したものである。)

2.補正の目的
本件補正は、補正前請求項1を削除して補正前請求項2を補正後請求項1とし、補正前請求項3?6を補正後請求項2?5へと繰り上げるとともに、補正前請求項7に対して「前記第1のオペレーティングシステムの実行環境上で所定のアプリケーションを実行することにより、前記第2のオペレーティングシステムが生成する処理結果と同様の処理結果を出力することを有する」なる事項を加えて補正後請求項6とし、補正前請求項8?9に対して、補正後請求項6と同様の事項を加えて補正後請求項7?8とするものであるから、請求項の削除、又は、特許請求の範囲の減縮(第36条第5項の規定により請求項に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであって、その補正前の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるものに限る。)(以下、「限定的減縮」という。)を目的としたものと認められる。

3.独立特許要件について
本件補正は、限定的減縮を目的としたものであるが、本件補正後の特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か(特許法第17条の2第6項で準用する第126条第7項)を以下に検討する。

・特許法第29条第2項について
(1)本件補正発明
補正後請求項8に記載された発明(以下「本件補正発明」という。)は、前記平成26年6月4日付の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項8に記載されたとおりの次のものである。(再掲する。)

「第1のオペレーティングシステムに入力される命令、および前記第1のオペレーティングシステムとは異なる第2のオペレーティングシステムに入力される命令を受信する受信部と、
前記受信部が受信した所定の命令に含まれる所定の情報と、アプリケーションの情報とが関連付けされたテーブルを記憶する記憶部と、
前記受信部が受信した所定の命令と、前記記憶部に記憶されたテーブルとに基づいて、前記アプリケーションを識別するための情報を取得し、前記アプリケーションを識別するための情報により識別されるアプリケーションを選択的に実行する実行部と、
を備え、
前記実行部は、前記第1のオペレーティングシステムの実行環境上で所定のアプリケーションを実行することにより、前記第2のオペレーティングシステムが生成する処理結果と同様の処理結果を出力する、
情報処理装置。」

(2)引用文献
本願出願前に頒布され、原審で引用された刊行物である再公表特許第02/005095号(以下、「引用文献」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。(下線は、当審が抽出した記載箇所を示す。)
ア.「発明の開示
従って、本発明の目的は、所定のファイル構造を有するICカードに対して、それと異なるファイル構造を有するICカード用の外部端末からアクセスできるようにすることである。
また、本発明の目的は、ファイルシステムタイプのICカード用の外部端末がマルチアプリケーションタイプのICカードにアクセスすることができるようなマルチアプリケーションタイプのICカードを提供することにある。」(6頁5行?11行)

イ.「上記目的を達成するために、マルチアプリケーションタイプのICカードが、ファイルシステムタイプのICカード用の外部端末からのコマンドを処理することができるエミュレータプログラムを実装する。これにより、ファイルシステムタイプのICカード用の外部端末は、マルチアプリケーションタイプのICカードにアクセスすることができるようになる。
好ましくは、上記目的を達成するための本発明のICカードは、第一のファイル構造に従ったプログラムを格納するメモリと、前記プログラムを実行するCPUとを備え、前記プログラムに対応するコマンドを送信する第一の外部端末と通信するICカードにおいて、
前記プログラムは、第二のファイル構造に従ったファイルを含むICカードに対応する第二の外部端末からのコマンドを処理するエミュレータプログラムを含み、
前記CPUが前記エミュレータプログラムを実行することにより、前記第二の外部端末と通信することを特徴とする。
例えば、第一のファイル構造は、マスターファイル配下に、アプリケーションプログラムを含むファイルを有する構造であって、第一のファイル構造を有するICカードは、第一の外部端末からの選択コマンドによって選択されたファイルのアプリケーションプログラムによって、第一の外部端末からのコマンドを処理し、第二のファイル構造は、マスターファイル配下に、データを含むファイルを階層状に有する構造であって、第二のファイル構造を有するICカードは、当該ICカードのオペレーティングシステムによって、第二の外部端末からのコマンドを処理する。
この場合、例えば、エミュレータプログラムは、第二のファイル構造を構成する複数のファイル及び複数のファイル間の階層関係に関する情報とを有し、第二の外部端末からの選択コマンドによって順次選択されるファイルの階層関係を上記階層関係に関する情報に基づいて確認し、外部端末からのアクセスコマンドに従って、選択中のファイルにアクセスする。」(6頁12行?7頁9行)

ウ.「図1は、ファイルシステムタイプのファイル構造の例(図1(a))と、このファイルシステムタイプのファイル構造に対応するエミュレータプログラムを含むマルチアプリケーションタイプのファイル構造の例(図1(b))を示す図である。図1(a)に示されるように、MF配下に、DF1、DF2、EF3が従属する場合、それぞれに対応するエミュレータプログラムを有するファイルDF1、DF2、DF3が、図1(b)のMF配下に設けられる。そして、図1(b)のファイルDF1には、図1(a)のDF1配下のファイルデータ(点線)を有するエミュレータプログラムが格納される。従って、DF1内のエミュレータプログラムは、ファイルデータEF1-2、EF1-1-1、EF1-1-2を有する。
…(中略)…
図2は、エミュレータプログラムの有する情報を説明する図である。図2において、エミュレータプログラムは、カレントファイル位置情報、ファイル属性情報、ファイル階層情報、ファイルアドレス情報、ファイルデータを有する。ファイルデータは、実際に、ファイルデータEF1-1-1、EF1-1-2、EF2-1、EF2-2、EF2-3、EF3を格納する領域である。
カレントファイル位置情報は、ファイルシステムタイプのICカード用の外部端末からのファイルアクセスコマンドによって指定されるファイル名が書き込まれる領域である。
…(中略)…
図6は、本発明の実施の形態におけるエミュレータプログラムの動作フローチャートである。図6において、ファイルシステムタイプのICカード用の外部端末は、例えば、DF1選択コマンドを送信する(S10)。
ICカードのOSが、DF1選択コマンドを受信し、DF1内のエミュレータプログラムを起動する(S12)。ここで、外部端末は、DF1がエミュレータプログラムであることを意識しておらず、あくまでも、図1(a)におけるファイルDF1へのアクセスコマンドとして、DF1選択コマンドを送信する。一方、ICカードは、図1(b)のファイル構造を有するので、ICカードOSが、DF1選択コマンドに基づいてファイルDF1を選択することで、ファイルDF1内のエミュレータプログラムが起動する。」(7頁20行?9頁10行)

エ.「カレントファイル位置情報に記述されているファイルをファイルデータから読み出す際、エミュレータプログラムは、ファイルアドレス情報を参照し、ファイルデータ内において、カレントファイル位置情報に記述されているファイルのアドレスを取得し、取得したアドレス領域に格納されるファイルを読み出す。
このように、マルチアプリケーションタイプのICカードが、ファイルシステムタイプのICカード用外部端末からのコマンドを処理することができるエミュレータプログラムを実装することにより、ファイルシステムタイプのICカード用の外部端末は、マルチアプリケーションタイプのICカードにアクセスすることができるようになる。反対に言えば、マルチアプリケーションタイプのICカードは、マルチアプリケーションタイプのICカード用の外部端末と、ファイルシステムタイプのICカード用の外部端末の両方と、アクセスすることが可能となる。」(10頁15行?26行)

オ.「なお、上述の図1の実施例では、MF配下の各DFに対してエミュレータプログラムがそれぞれ用意されたが、図7の場合、全てのファイルアクセスコマンドを処理する一つエミュレータプログラムがMFに用意される。」(11頁6行?8行)

引用文献に記載された事項を検討する。
(ア)イ.の「マルチアプリケーションタイプのICカードが、ファイルシステムタイプのICカード用の外部端末からのコマンドを処理することができるエミュレータプログラムを実装する」、「ICカードは、第一のファイル構造に従ったプログラムを格納する」、「第二のファイル構造に従ったファイルを含むICカードに対応する第二の外部端末からのコマンドを処理するエミュレータプログラム」との記載から、前記「第一のファイル構造」、前記「第二のファイル構造」は、それぞれ「マルチアプリケーションタイプ」のファイル構造、「ファイルシステムタイプ」のファイル構造に対応するものである。
前記「マルチアプリケーションタイプのICカードが、ファイルシステムタイプのICカード用の外部端末からのコマンドを処理することができるエミュレータプログラムを実装する」との記載、および、イ.の「第一のファイル構造は、マスターファイル配下に、アプリケーションプログラムを含むファイルを有する構造であって、第一のファイル構造を有するICカードは、第一の外部端末からの選択コマンドによって選択されたファイルのアプリケーションプログラムによって、第一の外部端末からのコマンドを処理し、第二のファイル構造は、マスターファイル配下に、データを含むファイルを階層状に有する構造であって、第二のファイル構造を有するICカードは、当該ICカードのオペレーティングシステムによって、第二の外部端末からのコマンドを処理する」との記載、ウ.の「ICカードのOSが、DF1選択コマンドを受信し、DF1内のエミュレータプログラムを起動する」との記載から、「マスターファイル配下に、アプリケーションプログラムを含むファイルを有する第一のファイル構造を有し、第一の外部端末からのファイルDF1の選択コマンドによって選択されたファイルのアプリケーションプログラムによって、第一の外部端末からのコマンドを処理するマルチアプリケーションタイプのICカードであって、
マスターファイル配下に、データを含むファイルを階層状に有する第二のファイル構造を有しオペレーティングシステムによって、第二の外部端末からのDF1選択コマンドを処理するファイルシステムタイプのICカードをエミュレートするエミュレータプログラムを実装する」ことをよみとることができる。

(イ)イ.の「CPUが前記エミュレータプログラムを実行する」との記載、ウ.の「ファイルシステムタイプのICカード用の外部端末は、例えば、DF1選択コマンドを送信する」「ICカードのOSが、DF1選択コマンドを受信し、DF1内のエミュレータプログラムを起動する」、「ファイルDF1へのアクセスコマンドとして、DF1選択コマンドを送信する。一方、ICカードは、図1(b)のファイル構造を有するので、ICカードOSが、DF1選択コマンドに基づいてファイルDF1を選択することで、ファイルDF1内のエミュレータプログラムが起動する」との記載から、「DF1選択コマンドがICカードに受信されると、ICカードOSがDF1選択コマンドに基づいてファイルDF1を選択することで、ファイルDF1内の前記エミュレータプログラムが起動され、前記エミュレータプログラムを実行するCPUとを備え」ることをよみとることができる。

(ウ)イ.の「エミュレータプログラムは、第二のファイル構造を構成する複数のファイル及び複数のファイル間の階層関係に関する情報とを有し、第二の外部端末からの選択コマンドによって順次選択されるファイルの階層関係を上記階層関係に関する情報に基づいて確認し、外部端末からのアクセスコマンドに従って、選択中のファイルにアクセスする」との記載から、「前記エミュレータプログラムは、第二のファイル構造を構成する複数のファイル及び複数のファイル間の階層関係に関する情報とを有するものであり、第二の外部端末からの選択コマンドによって順次選択されるファイルの階層関係を上記階層関係に関する情報に基づいて確認し、第二の外部端末からのアクセスコマンドに従って、選択中のファイルにアクセス」することをよみとることができる。

(エ)エ.の「このように、マルチアプリケーションタイプのICカードが、ファイルシステムタイプのICカード用外部端末からのコマンドを処理することができるエミュレータプログラムを実装することにより、ファイルシステムタイプのICカード用の外部端末は、マルチアプリケーションタイプのICカードにアクセスすることができるようになる」との記載から「これにより、ファイルシステムタイプのICカード用外部端末(第二の外部端末)からのコマンドを処理することができるICカード」をよみとることができる。

(ア)?(エ)によれば、引用文献には、所定のファイル構造を有するICカードに対して、それと異なるファイル構造を有するICカード用の外部端末からアクセスできるようにすること(ア.参照)を目的とした次の発明(以下、「引用文献発明」という。)が示されている。

マスターファイル配下に、アプリケーションプログラムを含むファイルを有する第一のファイル構造を有し、第一の外部端末からのファイルDF1の選択コマンドによって選択されたファイルのアプリケーションプログラムによって、第一の外部端末からのコマンドを処理するマルチアプリケーションタイプのICカードであって、マスターファイル配下に、データを含むファイルを階層状に有する第二のファイル構造を有しオペレーティングシステムによって、第二の外部端末からのDF1選択コマンドを処理するファイルシステムタイプのICカードをエミュレートするエミュレータプログラムを実装し、
DF1選択コマンドがICカードに受信されると、ICカードOSがDF1選択コマンドに基づいてファイルDF1を選択することで、ファイルDF1内の前記エミュレータプログラムが起動され、前記エミュレータプログラムを実行するCPUとを備え、
前記エミュレータプログラムは、第二のファイル構造を構成する複数のファイル及び複数のファイル間の階層関係に関する情報とを有するものであり、
第二の外部端末からの選択コマンドによって順次選択されるファイルの階層関係を上記階層関係に関する情報に基づいて確認し、第二の外部端末からのアクセスコマンドに従って、選択中のファイルにアクセスし、
これにより、ファイルシステムタイプのICカード用外部端末(第二の外部端末)からのコマンドを処理することができるICカード。

(3)対比
本件補正発明と引用文献発明とを対比する。
(3.1)引用文献発明の「第一の外部端末からのコマンドを処理」する「アプリケーションプログラム」ないし「エミュレータプログラム」は「選択中のファイルにアクセス」する制御に係ることから、本件補正発明の「第1のオペレーティングシステム」に相当し、引用文献発明の「ICカードのオペレーティングシステム」は本件補正発明の「第2のオペレーティングシステム」に相当し、引用文献発明の前記「アプリケーションプログラム」ないし「エミュレータプログラム」は、「第一のファイル構造」にアクセスするものであり、前記「ICカードのオペレーティングシステム」が「階層状に有する第二のファイル構造」にアクセスするものであるから「異なる」オペレーティングシステムが生成する処理結果をエミュレートするものであるといえる。また、「選択コマンド(命令)を処理」することは処理の前に外部端末とICカードの間で「選択コマンド」の送受のための送信部、受信部を備えていることは明らかである。これらの点をふまえると、引用文献発明が「マスターファイル配下に、アプリケーションプログラムを含むファイルを有する第一のファイル構造を有し、第一の外部端末からのファイルDF1の選択コマンドによって選択されたファイルのアプリケーションプログラムによって、第一の外部端末からのコマンドを処理するマルチアプリケーションタイプのICカードであって、マスターファイル配下に、データを含むファイルを階層状に有する第二のファイル構造を有しオペレーティングシステムによって、第二の外部端末からのDF1選択コマンドを処理するファイルシステムタイプのICカードをエミュレートするエミュレータプログラムを実装」するものであることから、引用文献発明も本件補正発明の「第1のオペレーティングシステムに入力される命令、および前記第1のオペレーティングシステムとは異なる第2のオペレーティングシステムに入力される命令を受信する受信部」に相当する構成を備えているといえる。

(3.2)引用文献発明の「DF1選択コマンド」の中の「DF1」情報は本件補正発明の「所定の命令に含まれる所定の情報」に相当し、引用文献発明の「第二のファイル構造を構成する複数のファイル及び複数のファイル間の階層関係に関する情報」と「DF1」に関連する「エミュレータプログラム」は、本件補正発明の「アプリケーションの情報」に相当する。また、「第二のファイル構造を構成する複数のファイル及び複数のファイル間の階層関係に関する情報とを有」する「エミュレータプログラム」は、「記憶部」に記憶されていることは技術的常識であり、引用文献発明は「DF1選択コマンドに基づいてファイルDF1を選択することで、ファイルDF1内のエミュレータプログラムが起動され」ることから、前記「DF1選択コマンド」の「DF1」と前記「第二のファイル構造を構成する複数のファイル及び複数のファイル間の階層関係に関する情報とを有するエミュレータプログラム」とが関連付けられていることをよみとることができ、また、「テーブル」は形式を有する情報の一態様といえるものであり、上位概念では「情報」とみることができる。してみれば、引用文献発明の「前記エミュレータプログラムは、第二のファイル構造を構成する複数のファイル及び複数のファイル間の階層関係に関する情報とを有」することと、本件補正発明の「前記受信部が受信した所定の命令に含まれる所定の情報と、アプリケーションの情報とが関連付けされたテーブルを記憶する記憶部」を備えることとは、上位概念において「前記受信部が受信した所定の命令に含まれる所定の情報と、アプリケーションの情報とが関連付けされた情報を記憶する記憶部」を備える点で共通する。

(3.3)オ.の「図1の実施例では、MF配下の各DFに対してエミュレータプログラムがそれぞれ用意されたが、図7の場合、全てのファイルアクセスコマンドを処理する一つエミュレータプログラムがMFに用意される」との記載をふまえると、前記(3.2)で言及した「DF1選択コマンドに基づいてファイルDF1を選択することで、」「起動され」る「ファイルDF1内のエミュレータプログラム」は、各DFに対してそれぞれ用意されたエミュレータプログラムをDF1により識別されるエミュレータプログラムとみることができる。引用文献発明の「DF1」、「エミュレータプログラム」は、それぞれ本件補正発明の「アプリケーションを識別するための情報」、「識別されるアプリケーション」に相当する。してみると、引用文献発明の「DF1選択コマンドがICカードに受信されると、ICカードOSがDF1選択コマンドに基づいてファイルDF1を選択することで、ファイルDF1内のエミュレータプログラムが起動され、前記エミュレータプログラムを実行するCPU」と本件補正発明の「前記受信部が受信した所定の命令と、前記記憶部に記憶されたテーブルとに基づいて、前記アプリケーションを識別するための情報を取得し、前記アプリケーションを識別するための情報により識別されるアプリケーションを選択的に実行する実行部」とは上位概念において「前記受信部が受信した所定の命令と、前記記憶部に記憶された情報とに基づいて、前記アプリケーションを識別するための情報を取得し、前記アプリケーションを識別するための情報により識別されるアプリケーションを選択的に実行する実行部」である点で共通する。

(3.4)引用文献発明の「マルチアプリケーションタイプのICカード」は「エミュレータプログラムを実装」しており、この実装されたエミュレータプログラムをCPUが実行して「エミュレート」することは自明であり、この「CPU」の実行環境をふまえると、前記実行により「ファイルシステムタイプのICカード用外部端末(第二の外部端末)からのコマンドを処理」することは本件補正発明の「前記第2のオペレーティングシステムが生成する処理結果と同様の処理結果を出力する」ことに相当する。してみれば、引用文献発明の「マルチアプリケーションタイプのICカードであって、マスターファイル配下に、データを含むファイルを階層状に有する第二のファイル構造を有しオペレーティングシステムによって、第二の外部端末からのDF1選択コマンドを処理するファイルシステムタイプのICカードをエミュレートするエミュレータプログラムを実装し、」および「ファイルシステムタイプのICカード用外部端末(第二の外部端末)からのコマンドを処理することができる」ことと本件補正発明の「前記実行部は、前記第1のオペレーティングシステムの実行環境上で所定のアプリケーションを実行することにより、前記第2のオペレーティングシステムが生成する処理結果と同様の処理結果を出力する」こととに実質的な差異はない。

(3.5)引用文献発明は「ICカード」であるから本件補正発明と同様に「情報処理装置」と言えるものである。

(3.1)?(3.5)の対比によれば、引用文献発明と本件補正発明とは次の点で一致し、そして相違している。

〈一致点〉
「第1のオペレーティングシステムに入力される命令、および前記第1のオペレーティングシステムとは異なる第2のオペレーティングシステムに入力される命令を受信する受信部と、
前記受信部が受信した所定の命令に含まれる所定の情報と、アプリケーションの情報とが関連付けされた情報を記憶する記憶部と、
前記受信部が受信した所定の命令と、前記記憶部に記憶された情報とに基づいて、前記アプリケーションを識別するための情報を取得し、前記アプリケーションを識別するための情報により識別されるアプリケーションを選択的に実行する実行部と、
を備え、
前記実行部は、前記第1のオペレーティングシステムの実行環境上で所定のアプリケーションを実行することにより、前記第2のオペレーティングシステムが生成する処理結果と同様の処理結果を出力する、
情報処理装置。」

〈相違点1〉
受信部が受信した所定の命令に含まれる所定の「情報」と、アプリケーションの情報とが関連付けされた「情報」が、本件補正発明は「テーブル」であるのに対し、引用文献発明はそのようであるのか不明である点。
〈相違点2〉
受信部が受信した所定の命令と、記憶部に記憶された情報とに基づいて、アプリケーションを識別するための情報の取得に関し、本件補正発明は、受信部が受信した所定の命令と、記憶部に記憶された「テーブル」とに基づいて、アプリケーションを識別するための情報を取得するのに対し、引用文献発明はそのようであるのか不明である点。

(4)相違点についての当審判断
〈相違点1〉〈相違点2〉について
複数の機能を実現しうるICカードにおいて、受信部が受信した所定の命令に含まれる所定の情報と記憶部に記憶されたテーブルに基づいて、アプリケーションを選択するような構成にすることは当業者が適宜になし得ることである。例えば、参考文献2(原審査定時において示された刊行物である特開平11-120300号公報段落【0032】?【0040】、段落【0102】?【0104】参照)に「受付部22から」のコマンドに関しての「コード情報(コマンドコード)およびアプリケーション識別用の情報(AID)」が入力されて「当該AIDに基づいて、空間テーブル23aを参照する」ことが記載されているように、ICカードにおいて、受信部が受信した所定の命令(コマンド)に含まれる所定の情報(アプリケーション識別用の情報(AID))と、アプリケーションの情報(空間テーブル23a上のAIDに対応する領域に設定されている必要情報)とが関連付けされており、記憶部に記憶された情報が、「テーブル」である技術、および、受信部が受信した所定の命令と、記憶部に記憶された「テーブル」とに基づいて、アプリケーションを識別するための情報を取得する技術は、当業者が適宜採用している周知慣用技術であるから、引用文献発明において、受信部が受信した所定の命令に含まれる所定の情報と、アプリケーションの情報とが関連付けされ、記憶部に記憶された情報が、「テーブル」であり、受信部が受信した所定の命令と、記憶部に記憶された情報とに基づいて、アプリケーションを識別するための情報の取得に関し、受信部が受信した所定の命令と、記憶部に記憶された「テーブル」とに基づいて、アプリケーションを識別するための情報を取得すると成すことは、当業者であれば容易に想到し得ることである。

そして、本件補正発明の構成により奏する効果も引用文献発明と周知慣用技術から当然予測される範囲内のもので格別顕著なものとは認められない。

よって、本件補正発明は当業者が引用文献発明から容易に発明することができたものである。

(5)小括
以上のとおり、本件補正発明は、本願出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、独立して特許を受けることができないものである。

4. むすび
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項で準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって、上記補正却下の決定の結論のとおり決定する。

第3.本願発明について
(1)本願発明
平成26年6月4日付の手続補正は前記のとおり却下されたので、本願の請求項9に係る発明は、平成26年1月24日付の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項9に記載されたとおりの次の事項により特定されるものである。(再掲する。以下「本願発明」という。)

「第1のオペレーティングシステムに入力される命令、および前記第1のオペレーティングシステムとは異なる第2のオペレーティングシステムに入力される命令を受信する受信部と、
前記受信部が受信した所定の命令に含まれる所定の情報と、アプリケーションの情報とが関連付けされたテーブルを記憶する記憶部と、
前記受信部が受信した所定の命令と、前記記憶部に記憶されたテーブルとに基づいて、前記アプリケーションを識別するための情報を取得し、前記アプリケーションを識別するための情報により識別されるアプリケーションを選択的に実行する実行部と、
を備える、情報処理装置。」

(2)引用文献
原審の拒絶の理由に引用された、本願出願前に頒布された刊行物である前記引用文献には、前記第2.3.(2)の(2.1)で摘記した事項が記載されている。

(3)対比
本願発明と引用文献発明とを対比すると、前記第2.3.(3)対比における(3.1)?(3.5)で言及したことと同様のことがいえる。

前記対比によれば、本願発明と引用文献発明とは次の点で一致し、そして相違している。

〈一致点〉
「第1のオペレーティングシステムに入力される命令、および前記第1のオペレーティングシステムとは異なる第2のオペレーティングシステムに入力される命令を受信する受信部と、
前記受信部が受信した所定の命令に含まれる所定の情報と、アプリケーションの情報とが関連付けされた情報を記憶する記憶部と、
前記受信部が受信した所定の命令と、前記記憶部に記憶された情報とに基づいて、前記アプリケーションを識別するための情報を取得し、前記アプリケーションを識別するための情報により識別されるアプリケーションを選択的に実行する実行部と、
を備える、情報処理装置。」

〈相違点1〉
受信部が受信した所定の命令に含まれる所定の「情報」と、アプリケーションの情報とが関連付けされた「情報」が、本件補正発明は「テーブル」であるのに対し、引用文献発明はそのようであるのか不明である点。
〈相違点2〉
受信部が受信した所定の命令と、記憶部に記憶された情報とに基づいて、アプリケーションを識別するための情報の取得に関し、本件補正発明は、受信部が受信した所定の命令と、記憶部に記憶された「テーブル」とに基づいて、アプリケーションを識別するための情報を取得するのに対し、引用文献発明はそのようであるのか不明である点。

(4)当審判断
前記第2.3.(4)相違点についての当審判断、において言及したことと同様のことがいえる。

(5)むすび
以上のとおり、本願発明は、特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、他の請求項について判断するまでもなく、本願は、拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2015-05-08 
結審通知日 2015-05-12 
審決日 2015-05-26 
出願番号 特願2009-277924(P2009-277924)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
P 1 8・ 575- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 井上 宏一  
特許庁審判長 山崎 達也
特許庁審判官 高木 進
木村 貴俊
発明の名称 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム  
代理人 亀谷 美明  

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