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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する G06Q |
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管理番号 | 1304247 |
審判番号 | 訂正2015-390054 |
総通号数 | 190 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2015-10-30 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2015-06-03 |
確定日 | 2015-07-21 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第5253605号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第5253605号に係る明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり一群の請求項ごとに訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件訂正審判の請求に係る特許第5253605号は,平成12年3月28日に出願された特願2000-089076号の一部が平成21年12月25日に特願2009-295717号として新たに特許出願され,その一部が平成24年6月21日に特願2012-140141号として新たに特許出願され,その請求項1?9に係る発明について,平成25年4月26日に特許権の設定登録がなされたものであって,平成27年6月3日に本件訂正審判の請求がなされたものである。 第2 請求の要旨 1.請求の趣旨及び訂正の内容 本件訂正審判の請求の趣旨は,本件訂正審判に係る特許第5253605号の明細書及び特許請求の範囲を,本件訂正審判請求書に添付した訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり一群の請求項ごとに訂正することを認める,との審決を求めるものである。 そして,本件訂正の内容は,以下のとおりである。 なお,下線は請求人が訂正審判請求書に付したものを当審で援用したものである。 (1)請求項1?9からなる一群の請求項に係る訂正 ア 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に「該制御手段による相互作用チェック処理の結果を、」とあるのを削除する。 イ 訂正事項2 特許請求の範囲の請求項1に「自己医薬品と相手医薬品の間の相互作用チェック処理の結果を」とあるのを,「前記制御手段による自己医薬品と相手医薬品の間の相互作用チェック処理の結果を」に訂正する。 ウ 訂正事項3 願書に添付した明細書の段落【0013】に記載された「該制御手段による相互作用チェック処理の結果を、」とあるのを削除し,「自己医薬品と相手医薬品の間の相互作用チェック処理の結果を」とあるのを,「前記制御手段による自己医薬品と相手医薬品の間の相互作用チェック処理の結果を」に訂正する。 2.一群の請求項について 特許請求の範囲の請求項1?9は,請求項1と請求項2?9とが,請求項1の記載を引用する関係又は特許法施行規則第46条の2第1?4号に規定する関係を有する一群の請求項である。 そして,本件訂正審判の請求は,請求項1?9からなる一群の請求項ごとに特許請求の範囲の訂正を請求するものである。 よって,本件訂正審判の請求は,特許法第126条第3項の規定に適合するものである。 また,願書に添付した明細書の段落【0013】の訂正は,当該明細書の訂正に係る請求項1を含む,請求項1?9からなる一群の請求項の全てについて行うものである。 したがって,本件訂正審判の請求は,特許法第126条第4項の規定に適合するものである。 第3 当審の判断 1.請求項1?9からなる一群の請求項に係る訂正について 願書に添付した特許請求の範囲の請求項1(以下,「訂正前の請求項1」という)の記載は,以下のとおりである。 「ネットワーク接続されたいずれかの機器に、 一の医薬品から見た他の一の医薬品の場合と、前記他の一の医薬品から見た前記一の医薬品の場合の2通りの主従関係で、相互作用が発生する組み合わせを個別に格納する相互作用マスタを記憶する記憶手段と、 入力された新規処方データの各医薬品を自己医薬品及び相手医薬品とし、自己医薬品と相手医薬品の組み合わせが、前記相互作用マスタに登録した医薬品の組み合わせと合致するか否かを判断することにより、相互作用チェック処理を実行する制御手段と、 該制御手段による相互作用チェック処理の結果を、対象となる自己医薬品の名称と、相互作用チェック処理の対象となる相手医薬品の名称とをマトリックス形式の行又は列にそれぞれ表示し、自己医薬品と相手医薬品の間の相互作用チェック処理の結果を、前記マトリックス形式の該当する各セルに表示する表示手段と、 を備えたことを特徴とする医薬品相互作用チェックシステム。」 また,願書に添付された明細書の段落【0013】には以下の記載がある。 「【0013】 本発明は、前記課題を解決するための手段として、 医薬品相互作用チェックシステムを、 ネットワーク接続されたいずれかの機器に、 一の医薬品から見た他の一の医薬品の場合と、前記他の一の医薬品から見た前記一の医薬品の場合の2通りの主従関係で、相互作用が発生する組み合わせを個別に格納する相互作用マスタを記憶する記憶手段と、 入力された新規処方データの各医薬品を自己医薬品及び相手医薬品とし、自己医薬品と相手医薬品の組み合わせが、前記相互作用マスタに登録した医薬品の組み合わせと合致するか否かを判断することにより、相互作用チェック処理を実行する制御手段と、 該制御手段による相互作用チェック処理の結果を、対象となる自己医薬品の名称と、相互作用チェック処理の対象となる相手医薬品の名称とをマトリックス形式の行又は列にそれぞれ表示し、自己医薬品と相手医薬品の間の相互作用チェック処理の結果を、前記マトリックス形式の該当する各セルに表示する表示手段と、 を備えた構成としたものである。」 (1)訂正の目的について ア 訂正事項1について (a)訂正前の請求項1の「表示手段」に係る「該制御手段による相互作用チェック処理の結果を、対象となる自己医薬品の名称と、相互作用チェック処理の対象となる相手医薬品の名称とをマトリックス形式の行又は列にそれぞれ表示し、自己医薬品と相手医薬品の間の相互作用チェック処理の結果を、前記マトリックス形式の該当する各セルに表示する表示手段」との記載は,「相互作用チェック処理の結果」との記載が重複しており,請求項に記載した発明が技術的に正確に特定されず不明瞭である。 (b)訂正後の請求項1では,訂正前の請求項1に最初に登場する「相互作用チェック処理の結果」を含む「該制御手段による相互作用チェック処理の結果を、」との記載を削除することで不明瞭さを正し,その記載本来の意味内容を明らかにするものである。 (c)以上(a)?(b)のことから,訂正事項1の訂正は,明瞭でない記載の釈明(特許法第126条第1項ただし書第3号)を目的とするものである。 イ 訂正事項2について (a)前記訂正事項1で訂正前の請求項1に最初に登場する「相互作用チェック処理の結果」を含む「該制御手段による相互作用チェック処理の結果を、」との記載を削除する結果,後に登場する「相互作用チェック処理の結果」を含む「自己医薬品と相手医薬品の間の相互作用チェック処理の結果」が,制御手段により実行された相互作用チェック処理の結果であるのか否かが不明瞭となる。 (b)訂正事項2は,該「自己医薬品と相手医薬品の間の相互作用チェック処理の結果」の前に「前記制御手段による」との記載を付加するものであって,この付加する「前記制御手段による」との記載は,前記訂正事項1で削除した「該制御手段による相互作用チェック処理の結果を、」の記載のうち「該制御手段による」に対応するものである。 (c)訂正後の請求項1では,該「自己医薬品と相手医薬品の間の相互作用チェック処理の結果」の前に「前記制御手段による」との記載を付加して「相互作用チェック処理の結果」が何によるものであるかを明瞭にすることで不明瞭さを正し,その記載本来の意味内容を明らかにするものである。 (d)以上(a)?(c)のことから,訂正事項2の訂正は,明瞭でない記載の釈明(特許法第126条第1項ただし書第3号)を目的とするものである。 ウ 訂正事項3について 訂正事項3は訂正事項1,2に係る訂正に伴って,特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るために,願書に添付した明細書の段落【0013】の記載を訂正後の請求項1の記載と整合させるものである。 訂正前の請求項1を訂正後の請求項1とする訂正事項1,2が,前記ア,イで判断したとおり,明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから,訂正後の請求項1の記載と整合させるために明細書の段落【0013】の記載を訂正する訂正事項3の訂正は,明瞭でない記載の釈明(特許法第126条第1項ただし書第3号)を目的とするものである。 エ 小括 以上ア?ウから,訂正事項1?3は,特許法第126条第1項ただし書第3号の明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 (2)新規事項を追加するものか否か,及び実質上特許請求の範囲を拡張,又は変更するものか否かについて 訂正事項1?3は,前記(1)で判断したとおり,明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり,願書に添付した明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではないから,願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲においてするものであり,新規事項を追加するものではない。 また,訂正事項1?3は,構成要件の削除,請求項の追加,実施例の追加をするものではなく,また,カテゴリーの変更,対象の変更,目的の変更をするものでもないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもない。 よって,訂正事項1?3は,特許法第126条第5項及び第6項に規定する要件に適合するものである。 なお,上記(1)で判断したとおり,訂正事項1?3は,特許法第126条第1項ただし書第3号の「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものであるから,同条第7項の独立特許要件の規定は適用されない。 第4 むすび 以上のとおり,本件訂正は,特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし,かつ同条第5項及び第6項の規定に適合する。 よって,結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 医薬品相互作用チェックシステム 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本発明は、病院や調剤薬局などの医療施設で処方箋監査業務や処方設計業務に使用する医薬品相互作用チェックシステムに関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来、病院などのホストコンピュータ上で稼働する処方オーダリングシステムでは、患者に投薬する医薬品の処方を医師が指示して、その処方データを入力する際に医薬品間の相互作用、すなわち医薬品の効能が相殺される等をチェックすることが行われている。 【0003】 特許文献1には、第1の情報に登録された薬品構成成分、及び、第2の情報に登録された薬品成分間の禁忌関係を参照して、複数の薬品間の相互作用のチェックを行う配合禁忌チェック方式が記載されている。 【0004】 特許文献2には、今回指示した薬及び投薬期間と、同一患者に対して過去に発注した薬及び投薬期間とで、投薬期間が重複する各薬の薬効で相互作用が発生する組合せが存在するか否かを判定して警告を出力する薬発注システムが記載されている。 【0005】 特許文献3には、物質間の相互作用を記入するための複数の交差するマス目に、相互作用の内容を示す記号あるいは文字を用いて示すチャートが記載されている。 【0006】 特許文献4には、厚生省が定めた薬価基準収載用医薬品コードの先頭7桁を薬効コードとし、相互作用を薬効の組み合わせとチェック結果とをIF-THENルールで表現する医薬品相互作用ルールの作成装置が記載されている。 【0007】 特許文献5には、医薬品のデータとして、レセプト電算処理システムマスターコード、成分を表わす一般名コード、薬効分類コード等の複数のコードを含み、自己医薬品テーブル部と相手医薬品テーブル部を検索してコメント・機序データを表示する医薬品相互作用チェックの装置が記載されている。 【0008】 しかしながら、前記いずれのものでも、医薬品間の相互作用のチェックに主眼が置かれ、表示内容は「A医薬品とB医薬品は併用禁忌」等の簡単なものに過ぎない。したがって、同一患者の過去の処方データも含めて処方全体を監査したり、不都合な医薬品の代替品を検討するなど、処方データの詳細を分析するような薬剤師向けの用途には不十分である。この場合、単純に相互作用のチェック内容を表示するだけでは、複雑で見にくいものとなり、実用的でない。 【0009】 また、前記いずれの従来例でも、各医療施設に応じた形式で、相互作用のデータ結果を表示することは不可能である。また、全医薬品について相互作用をチェックすると、併用注意の組合せが多数発生し、表示は非常に見づらいものとなる。 【0010】 特に、相互作用チェックの結果に問題がある医薬品は別の医薬品に代替しなければならないが、そのための対策は何等なされていない。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0011】 【特許文献1】 特開平8-57021号公報 【特許文献2】 特開平8-315040号公報 【特許文献3】 特開平10-166760号公報 【特許文献4】 特開平11-47238号公報 【特許文献5】 特開平11-195078号公報 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0012】 本発明は、医薬品の相互作用のチェック結果を、実用的に分かりやすく表示できる医薬品相互作用チェックシステム及びプログラムを提供することを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0013】 本発明は、前記課題を解決するための手段として、 医薬品相互作用チェックシステムを、 ネットワーク接続されたいずれかの機器に、 一の医薬品から見た他の一の医薬品の場合と、前記他の一の医薬品から見た前記一の医薬品の場合の2通りの主従関係で、相互作用が発生する組み合わせを個別に格納する相互作用マスタを記憶する記憶手段と、 入力された新規処方データの各医薬品を自己医薬品及び相手医薬品とし、自己医薬品と相手医薬品の組み合わせが、前記相互作用マスタに登録した医薬品の組み合わせと合致するか否かを判断することにより、相互作用チェック処理を実行する制御手段と、 対象となる自己医薬品の名称と、相互作用チェック処理の対象となる相手医薬品の名称とをマトリックス形式の行又は列にそれぞれ表示し、前記制御手段による自己医薬品と相手医薬品の間の相互作用チェック処理の結果を、前記マトリックス形式の該当する各セルに表示する表示手段と、 を備えた構成としたものである。 【0014】 この構成により、新規処方データと蓄積処方データの各医薬品について相互作用を一目で把握可能に表示させることが可能となる。 【0015】 前記記憶手段に記憶する相互作用マスタは、相互作用が発生する組み合わせを、各医薬品の効能を定めた薬効コードの組み合わせとして格納するのが好ましい。 【0016】 前記記憶手段は、相互作用が発生する医薬品の各組み合わせに対して、作用・機序を含む詳細情報を関連付けた作用マスタをさらに記憶し、 前記制御手段は、前記相互作用チェック処理の結果が表示された各セルが指定されると、前記記憶手段に記憶した作用マスタに基づいて、相互作用についての詳細情報を前記表示手段に表示させるのが好ましい。 【0017】 前記記憶手段は、患者データを含む過去の処方データを蓄積した蓄積処方データをさらに記憶し、 前記相手医薬品は、蓄積処方データの各医薬品を含むのが好ましい。 【0018】 前記表示手段は、自己医薬品の名称と相手医薬品の名称をマトリックス形式の行又は列にそれぞれ表示し、相手医薬品が新規処方データの各医薬品である場合と、相手医薬品が蓄積処方データの各医薬品である場合とで切替可能に表示すると、表示画面の複雑化を防止できる点で好ましい。 【0019】 前記表示手段に表示されたマトリックス形式の各セルに表示される相互作用チェックの結果には、識別可能な記号で表示される併用注意と併用禁忌を含むのが好ましい。 【0020】 前記表示手段は、表示するマトリックス形式の画面中、新規処方データの各医薬品に加えて、新たに医薬品を追加表示可能とする薬品追加ボタンを備え、 前記制御手段は、前記薬品追加ボタンが操作されることにより、前記表示手段に表示したマトリックス形式の画面中、新規処方データの各医薬品の名称が表示された行又は列に、新たな医薬品の名称を追加し、追加表示した自己医薬品と、相手医薬品との相互作用を再チェックするのが好ましい。 【0021】 前記記憶手段は、相互作用マスタに登録された相互作用が発生する医薬品の組み合わせのうち、相互作用チェック処理を除外した医薬品の組合せについて格納する相互作用除外マスタを記憶し、 前記制御手段は、前記相互作用マスタに基づいて相互作用チェック処理を実行した後、前記相互作用除外マスタを検索して該当する医薬品の組み合わせを除外すると、重要度の高い相互作用だけを表示できる点で好ましい。 【0022】 前記記憶手段は、相互作用が発生する医薬品の組み合わせについてのデータを格納する相互作用共通マスタとは別に、各医療施設に応じて作成した相互作用個別マスタを記憶し、 前記制御手段は、前記相互作用共通マスタに優先して、前記相互作用個別マスタに基づく相互作用チェック処理を実行するのが好ましい。 【発明の効果】 【0032】 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、相互作用のチェック結果を、新規処方データの各医薬品と蓄積処方データの各医薬品とのマトリックス形式で表示するようにしたので、相互作用を詳細にチェック可能となると共に、直感的にも分かりやすくすることができる。 【図面の簡単な説明】 【0033】 【図1】 医薬品相互作用チェック装置の機器構成を示すブロック図である。 【図2】 図1の記憶装置に記憶した蓄積処方データの内容を示す図である。 【図3】 図1の記憶装置に記憶した相互作用共通マスタの内容を示す図である。 【図4】 図1の記憶装置に記憶した作用マスタの内容を示す図である。 【図5】 図1の表示装置に表示する「相互作用チェック」の画面で新規処方内のチェック結果を示す図である。 【図6】 図1の表示装置に表示する「相互作用チェック」の画面で蓄積処方とのチェック結果を示す図である。 【図7】 図1の中央処理装置で行う単独チェック動作の処理を示すフローチャートである。 【図8】 図1の中央処理装置で行う患者処方チェックの処理を示すフローチャートである。 【図9】 図1の中央処理装置で行う処方間チェックの処理を示すフローチャートである。 【図10】 図1の中央処理装置で行う複数相手医薬品チェックの処理を示すフローチャートである。 【図11】 図1の中央処理装置で行う医薬品間チェックの処理を示すフローチャートである。 【図12】 図1の中央処理装置で行うチェック画面の処理を示すフローチャートである。 【図13】 図1の中央処理装置で行うチェック画面の処理を示すフローチャートである。 【図14】 図1の中央処理装置で行う連動チェック動作の処理を示すフローチャートである。 【図15】 図1の表示装置に表示する「処方チェック連動」の画面を示す図である。 【図16】 図1の印刷装置にて印刷した相互作用チェック結果を示す図である。 【発明を実施するための形態】 【0034】 以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。 図1は、本実施形態に係る医薬品相互作用チェック装置を示す。この装置は、液晶ディスプレイなどの表示装置1、キーボード・マウスなどの入力装置2、及びハードディスクなどの記憶装置3を備える。医薬品相互作用チェック装置全体としては中央処理装置(CPU)4によってプログラム制御する。また、必要に応じて、レーザプリンタなどの印刷装置5、及びホストコンピュータ(処方データ送信装置)6を接続する。これらの装置はパーソナルコンピュータで構成してもよい。但し、ハードウェア機器の種類と台数は任意である。 【0035】 ホストコンピュータ6は、処方データを送信する機能を有し、連動チェック動作(後述)の場合に接続される。ここでは、ホストコンピュータ6には、病院の処方オーダリングシステムなどが稼働する病院ホスト、調剤薬局の医療事務用(レセプト)コンピュータ、または、薬局の調剤システム制御装置(コンピュータ内蔵)が含まれる。 【0036】 中央処理装置(CPU)4は処理に必要なデータを一時的に記憶するためのメモリ(RAM)を内蔵する。このメモリは、処方データを記憶する処方データメモリ、その他メモリ(処理上での作業データ、変数、など)として使用する。 【0037】 記憶装置3には、各種データをファイルやデータベースとして記憶する。各種データには、過去の処方データを蓄積して記憶する蓄積処方データ、相互作用の薬効組合せと作用を登録して記憶する相互作用共通マスタ、医療施設毎に相互作用を登録して記憶する相互作用個別マスタ、相互作用チェックを除外する薬効組合せを登録して記憶する相互作用除外マスタ、作用・機序内容を登録して記憶する作用マスタ、処方データを入力する際などの関連情報を記憶する各種マスタがある。各種マスタには、医薬品マスタ、患者マスタ、診療科マスタ、医師マスタ、病棟マスタ、処方箋区分マスタ、用法マスタなどがある。コードと名称などを格納するような簡単な構成のマスタなので図は省略する。 【0038】 なお、前記記憶装置3が独立したデータベースサーバ装置(CPU内蔵)であって、中央処理装置(CPU)4、表示装置1及び入力装置2がクライアント端末として、サーバ装置とネットワーク(LAN)で接続したようなクライアント・サーバ構成でもよい。また、サーバ装置をデータセンタに設置して、ユーザはクライアント端末のブラウザ・ソフトからインターネット経由でアプリケーションを実行する構成でもよい。さらに、医薬品相互作用チェック装置はホストコンピュータ6とハードウェア機器を共用してもよい。 【0039】 蓄積処方データは、患者の全ての処方データを蓄積して記憶するデータである。その記憶内容を図2に示す。この蓄積処方データ(図2)は、単独チェック動作の場合には、新規の処方データをキーボード入力して書き込み(図13のステップS66)、連続チェック動作の場合には、ホストコンピュータ6から処方データを受信して相互作用の発生が無ければ自動的に書き込む(図14のステップS78)(相互作用の発生が有れば単独チェック動作と同様に操作者の判断で書き込む。)。図2の「3/10内科」処方の例では、病院薬局なので医療機関コードはデータ無し状態の空であり(調剤薬局ならば、多くの医療機関から発行される院外処方箋を受け付けるので、その識別が必要になる。)、外来処方箋なので病棟コードと病室番号は空である。医薬品コード(例:4490008F1020)には、厚生省が定めた薬価基準収載用医薬品コード12桁を使用しているが、独自体系のコードでもよい。但し、その場合は、医薬品マスタに薬効コードを登録して、医薬品コードから薬効コードを求める処理が必要になる。なお、蓄積処方を検索する場合は患者番号と投薬期間を検索キーとする。 【0040】 相互作用が発生する医薬品の組合せについてのデータは、データ量を抑えるために医薬品コードではなくて薬効コードの組合せで表現する。これらのデータには、添付文書データから作成して医療施設に配付する共通マスタ、各医療施設が個別に相互作用を登録する個別マスタ、及び、各医療施設が相互作用チェックを除外する除外マスタがある。これらの3種類のマスタはデータ構成が同じであり、相互作用共通マスタの記憶内容を図3に示す。図3中、主薬効コードとは、組合せの主となる薬効コードを意味する。薬効コードは厚生省が定めた薬価基準収載用医薬品コードの先頭7桁でも何でもよい。従薬効コードとは、組合せの従となる薬効コードを意味する。危険度とは、薬剤相互作用の危険度を意味する。併用注意であれば1、併用禁忌であれば2を入力する。作用コードとは、作用マスタ(図4)の作用コードを意味する。なお、これらの相互作用のマスタ(図3)のデータは、メニュー画面(起動ボタンが並ぶだけの画面なので図示省略)から起動される相互作用共通・個別・除外マスタ登録の画面(データ構成と同じ画面構成なので図示省略)で入力する。 【0041】 作用マスタは、作用・機序などの詳細情報を記憶するデータである。その記憶内容を図4に示す。相互作用共通マスタ(図3)と同様に、作用マスタは添付文書データから作成して医療施設に配付するが、各医療施設で個別に登録することもできる。作用マスタ(図4)のデータは、メニュー画面(起動ボタンが並ぶだけの画面なので図示省略)から起動される作用マスタ登録の画面(データ構成と同じ画面構成なので図示省略)で入力できる。図4中、作用コードとは、作用の詳細情報を特定するための一意なコードを意味する。作用・機序内容とは、作用、処置、文献書誌事項などのあらゆる詳細情報を意味する。 【0042】 次に、単独チェック動作の処理について、図7のフローチャートに従って説明する。ここに、単独チェック動作の処理とは、医薬品相互作用チェック装置とホストコンピュータ6とを接続しない場合の処理を意味する。 【0043】 この処理では、まず、メニュー画面(起動ボタンが並ぶだけの画面なので図示省略)から起動し、図5(新規処方内チェック結果)又は図6(蓄積処方内チェック結果)に示す「相互作用チェック」画面を表示させる(ステップS1)。この状態では、「対象日」欄に本日の日付が表示され、「患者番号」欄と「新規処方」欄とが空となっている。そこで、患者番号と新規処方の医薬品とを、キーボードやマウスで入力する(ステップS2)。「患者番号」欄に入力すると、図2に示すデータ構成と同様の画面構成のサブウィンドウ(図示省略)が表示され、処方データの詳細が新規処方データとして入力される。そして、「患者処方チェック」手続き(図8)を呼び出し、新規処方内の相互作用チェックと、新規処方と蓄積処方の相互作用チェックとを行う患者処方チェック処理を実行する(ステップS3)。但し、チェックの「対象日」欄に任意の日付を入力し、対象日を指定して相互作用チェックを実行することもできる。続いて、「チェック画面処理」手続き(図12)を呼び出し、「相互作用チェック」画面(図5)での画面操作によりチェック画面処理を実行する(ステップS4)。この処理は、「相互作用チェック」画面(図5)の「終了」ボタンがマウスでクリックされるまで繰り返す(ステップS5)。 【0044】 前記ステップS4のチェック画面処理では、図8のフローチャートに示すように、まず、作業データの「自己処方」に新規処方を設定する(ステップS11)。また、作業データの「相手処方」に新規処方を設定する(ステップS12)。そして、「処方間チェック」手続き(図9)を呼び出し、自己処方と相手処方の相互作用チェック(処方間チェック)を実行する(ステップS13)。また、蓄積処方データ(図2)から同一患者の蓄積処方を検索する(ステップS14)。その後、蓄積処方データが終了したか否かを判断し(ステップS15)、終了していれば、図7の単独チェック動作の処理に復帰し、終了していなければ、作業データの「相手処方」に次の蓄積処方データを設定して(ステップS16)、前記ステップS13の処方間チェックから繰り返す。 【0045】 前記ステップS13の処方間チェックの処理は、図9のフローチャートに示すように、作業データの「自己医薬品」に自己処方の1行目(行#1)の医薬品を設定する(ステップS21)。続いて、「複数相手医薬品チェック」手続き(図10)を呼び出し、自己医薬品と相手処方の複数医薬品との相互作用チェック(複数相手医療品チェック)を実行する(ステップS22)。ここで、自己処方内の医薬品のチェックが全て終了したか否かを判断し(ステップS23)、全て終了していれば、図8の患者処方チェック処理に復帰し、終了していなければ、作業データの「自己医薬品」に自己処方の次行目の医薬品を設定し(ステップS24)、前記ステップS22に戻って前記処理を繰り返す。 【0046】 前記ステップS22の複数相手医薬品チェックの処理は、図10のフローチャートに示すように、作業データの「相手医薬品」に相手処方の1列目(列#1)の医薬品を設定する(ステップS31)。そして、「医薬品間チェック」手続き(図11)を呼び出し、自己医薬品と相手医薬品の相互作用チェック(医薬品間チェック)を実行する(ステップS32)。ここで、相手処方内の医薬品のチェックが全て終了したか否かを判断し(ステップS33)、全て終了していれば、図9の処方間チェックに復帰し、終了していなければ、作業データの「相手医薬品」に相手処方の次列目の医薬品を設定し(ステップS34)、前記ステップS32に戻って前記処理を繰り返す。 【0047】 前記ステップS32の医薬品間チェックの処理は、図11のフローチャートに示すように、自己医薬品と相手医薬品が同じか否かを判断し(ステップS41)、同じであれば、図10の複数相手医薬品チェックの処理に復帰する。また、同じでなければ、自己医薬品と相手医薬品の薬効コードの組合せについて、「自己-相手」と「相手-自己」の2通りの主従関係で相互作用個別マスタ(データ構成は図3と同じ)を検索し、該当する行データを取得する(ステップS42)。そして、自己医薬品と相手医薬品の薬効コードの組合せについて、相互作用除外マスタ(データ構成は図3と同じ)を検索し、該当する行データを除外する(ステップS43)。ここで、取得した中から除外した残りの相互作用データが有るか否かを判断し(ステップS44)、有れば、チェック画面処理(図12)が処理するための相互作用データ(チェック結果)を設定する(ステップS48)。一方、残りの相互作用データがなければ、自己医薬品と相手医薬品の薬効コードの組合せについて、「自己-相手」と「相手-自己」の2通りの主従関係で相互作用共通マスタ(図3)を検索し、該当する行データを取得する(ステップS45)。そして、自己医薬品と相手医薬品の薬効コードの組合せについて、相互作用除外マスタ(データ構成は図3と同じ)を検索し、該当する行データを除外する(ステップS46)。ここで、再度、取得した中から除外した残りの相互作用データが有るか否かを判断し(ステップS47)、有れば前記ステップS48でチェック結果を設定し、無ければ、図10の複数相手医薬品チェックの処理に復帰する。 【0048】 また、図7のステップS4に於けるチェック画面処理は図12及び図13のフローチャートに示すように、まず、「相互作用チェック」画面(図5)での医薬品マトリックス表示部に新規処方のチェック結果を表示する(ステップS51)。具体的には、マトリックスの「セル」に表示する記号で表現し、「△」印が併用注意であり、「×」印が併用禁忌である。そして、「△」印または「×」印の「セル」をマウスでクリックすると、作用表示欄に作用・機序などの詳細情報を表示させることが可能である。図5の例では、ハルシオン錠とイトリゾールカプセルの「×」印の「セル」をマウスでクリックして詳細情報を表示させている。続いて、「薬品追加」ボタンがマウスでクリックされれば(ステップS52)、新規処方の次の行に新規の医薬品をキーボード・マウス入力する(ステップS53)。次いで、作業データの「自己医薬品」に追加医薬品を設定する(ステップS54)。さらに、「複数相手医薬品チェック」手続き(図10)を呼び出し、追加医薬品と相手処方の複数医薬品との相互作用チェック(複数相手医薬品チェック処理)を実行する(ステップS55)。その後、前記ステップS52に戻って薬品追加ボタン判断から繰り返す。「タブ」(図5の「新規処方」「3/10内科」)がマウスでクリックされれば(ステップS56)、「タブ」に該当する相手処方を列項目とするマトリックス表示に切り替え(ステップS57)、新規処方に追加医薬品が有るか否かを判断し(ステップS58)、有れば前記ステップS54及びS55を実行する。図5の例では、「3/10内科」の「タブ」をマウスでクリックして図6の表示に切り替える。「セル」がマウスでクリックされれば(ステップS61)、「セル」に該当する作用・機序内容を作用マスタ(図4)から取得して作用表示部に表示する(ステップS62)。作用表示部の除外チェックボックス(□)がマウスでチェックされれば(ステップS63)、チェックボックス内に「∨」印でチェックされたデータを相互作用除外マスタ(データ構成は図3と同じ)に登録する(ステップS64)。これは、数が多く、重要性の低い医薬品について、相互作用チェックの対象から除外することにより、併用注意が多くなり過ぎる弊害を防止するために行う。「処方登録」ボタンがマウスでクリックされれば(ステップS67)、新規処方の処方データを蓄積処方データ(図2)に登録する(ステップS66)。「印刷」ボタンがマウスでクリックされれば(ステップS65)、「相互作用チェック」画面(図5)の内容を印刷装置5で印刷する(ステップS68)。そして、前記各動作が実行された後は、前記ステップS52に戻って薬品追加ボタン判断から繰り返す。なお、「処方消去」「終了」ボタンがマウスでクリックされれば(ステップS69)、図7の単独チェック動作に復帰する。 【0049】 次に、連動チェック動作の処理について、図14のフローチャートに従って説明する。ここに、連動チェック動作の処理とは、医薬品相互作用チェック装置とホストコンピュータ6とを接続した場合の処理を意味する。したがって、医薬品相互作用チェック装置には、ホストコンピュータ6から新規処方データが随時受信され、その処方データを相互作用のチェックに有効利用することが可能である。 【0050】 連動チェック動作の処理は、メニュー画面(起動ボタンが並ぶだけの画面なので図示省略)から起動し、「処方チェック連動」画面(図15)を表示する(ステップS71)。図15の画面が既に表示されていればアクティブなウィンドウにする。そして、ホストコンピュータ6から新規処方の処方データを受信する(ステップS72)。ここで、「患者処方チェック」手続き(図8)を呼び出し、新規処方内の相互作用チェックと、新規処方と蓄積処方の相互作用チェックとからなる患者処方チェック処理を実行する(ステップS73)。なお、患者処方チェック処理は、前述の図8ないし図11に記載した内容と同様である。そして、相互作用チェックの結果の表示では、画面の「対象日」欄には問題のある投薬日付が表示され、行項目と列項目を新規処方の医薬品とする新規処方内のチェック結果をマトリックス形式で図5の様に「タブ」付きで表示する。問題がある蓄積処方データとの関係は別の「タブ」付きマトリックス表示で隠されており、「タブ」をマウスでクリックすると、図6に示すようにマトリックス表示を切り替える。 【0051】 続いて、図15の「No.」から「医師名」までの項目からなる処方データ1行を表示し(ステップS74)、併用禁忌の相互作用データが有るか否かを判断する(ステップS75)。併用禁忌の相互作用データが有れば、中央処理装置(CPU)に内蔵する音源装置で音を鳴らして薬剤師に報知し(ステップS76)、併用禁忌だけのチェック結果(図16)を印刷する(ステップS77)。併用禁忌の相互作用データが無ければ、正常な新規処方データを蓄積処方データ(図2)に登録する(ステップS78)。次いで、「相互作用」ボタンがマウスでクリックされたか否かを判断する(ステップS79)。「相互作用」ボタンがマウスでクリックされれば、反転表示で選択された処方データ1行を新規処方として、「相互作用チェック」画面(図5)を別ウィンドウで表示する(ステップS80)。そして、「チェック画面処理」手続き(図12及び図13)を呼び出し、「相互作用チェック」画面(図5)での画面操作(チェック画面処理)を実行した後(ステップS81)、前記ステップS71に戻って「処方チェック連動」画面表示から繰り返す。「相互作用」ボタンがマウスでクリックされなければ、「終了」ボタンがマウスでクリックされたか否かを判断し(ステップS82)、クリックされれば、連動チェック動作の処理を終了してメニュー画面(図示省略)に復帰し、クリックされなければ、前記ステップS72に戻って新規処方データ受信から繰り返す。 【0052】 以上のようにして得られた連動チェック動作の相互作用チェック結果は、例えば、図16に示す内容で印刷することができる。ここでは、ホストコンピュータ6から処方データを受信し、相互作用チェックを実行して、併用禁忌が有る場合のみ印刷している。勿論、印刷量が多くてもよければ併用注意を印刷してもよい。 【0053】 なお、前記実施形態では、新規処方データ間、新規処方データ・蓄積処方データ間で、医薬品の相互作用をチェックできるようにしたが、蓄積処方データ間で再チェック可能としてもよいことは勿論である。 【符号の説明】 【0054】 1…表示装置 2…入力装置 3…記憶装置 4…中央処理装置(CPU:制御手段) 5…印刷装置 6…ホストコンピュータ (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ネットワーク接続されたいずれかの機器に、 一の医薬品から見た他の一の医薬品の場合と、前記他の一の医薬品から見た前記一の医薬品の場合の2通りの主従関係で、相互作用が発生する組み合わせを個別に格納する相互作用マスタを記憶する記憶手段と、 入力された新規処方データの各医薬品を自己医薬品及び相手医薬品とし、自己医薬品と相手医薬品の組み合わせが、前記相互作用マスタに登録した医薬品の組み合わせと合致するか否かを判断することにより、相互作用チェック処理を実行する制御手段と、 対象となる自己医薬品の名称と、相互作用チェック処理の対象となる相手医薬品の名称とをマトリックス形式の行又は列にそれぞれ表示し、前記制御手段による自己医薬品と相手医薬品の間の相互作用チェック処理の結果を、前記マトリックス形式の該当する各セルに表示する表示手段と、 を備えたことを特徴とする医薬品相互作用チェックシステム。 【請求項2】 前記記憶手段に記憶する相互作用マスタは、相互作用が発生する組み合わせを、各医薬品の効能を定めた薬効コードの組み合わせとして格納することを特徴とする請求項1に記載の医薬品相互作用チェックシステム。 【請求項3】 前記記憶手段は、相互作用が発生する医薬品の各組み合わせに対して、作用・機序を含む詳細情報を関連付けた作用マスタをさらに記憶し、 前記制御手段は、前記相互作用チェック処理の結果が表示された各セルが指定されると、前記記憶手段に記憶した作用マスタに基づいて、相互作用についての詳細情報を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の医薬品相互作用チェックシ ステム。 【請求項4】 前記記憶手段は、患者データを含む過去の処方データを蓄積した蓄積処方データをさらに記憶し、 前記相手医薬品は、蓄積処方データの各医薬品を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の医薬品相互作用チェックシステム。 【請求項5】 前記表示手段は、自己医薬品の名称と相手医薬品の名称をマトリックス形式の行又は列にそれぞれ表示し、相手医薬品が新規処方データの各医薬品である場合と、相手医薬品が蓄積処方データの各医薬品である場合とで切替可能に表示することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の医薬品相互作用チェックシステム。 【請求項6】 前記表示手段に表示されたマトリックス形式の各セルに表示される相互作用チェックの結果には、識別可能な記号で表示される併用注意と併用禁忌を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の医薬品相互作用チェックシステム。 【請求項7】 前記表示手段は、表示するマトリックス形式の画面中、新規処方データの各医薬品に加えて、新たに医薬品を追加表示可能とする薬品追加ボタンを備え、 前記制御手段は、前記薬品追加ボタンが操作されることにより、前記表示手段に表示したマトリックス形式の画面中、新規処方データの各医薬品の名称が表示された行又は列に、新たな医薬品の名称を追加し、追加表示した自己医薬品と、相手医薬品との相互作用を再チェックすることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の医薬品相互作用チェックシステム。 【請求項8】 前記記憶手段は、相互作用マスタに登録された相互作用が発生する医薬品の組み合わせのうち、相互作用チェック処理を除外した医薬品の組合せについて格納する相互作用除外マスタを記憶し、 前記制御手段は、前記相互作用マスタに基づいて相互作用チェック処理を実行した後、前記相互作用除外マスタを検索して該当する医薬品の組み合わせを除外することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の医薬品相互作用チェックシステム。 【請求項9】 前記記憶手段は、相互作用が発生する医薬品の組み合わせについてのデータを格納する相互作用共通マスタとは別に、各医療施設に応じて作成した相互作用個別マスタを記憶し、 前記制御手段は、前記相互作用共通マスタに優先して、前記相互作用個別マスタに基づく相互作用チェック処理を実行することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の医薬品相互作用チェックシステム。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審決日 | 2015-07-10 |
出願番号 | 特願2012-140141(P2012-140141) |
審決分類 |
P
1
41・
853-
Y
(G06Q)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 川口 美樹 |
特許庁審判長 |
手島 聖治 |
特許庁審判官 |
緑川 隆 川崎 優 |
登録日 | 2013-04-26 |
登録番号 | 特許第5253605号(P5253605) |
発明の名称 | 医薬品相互作用チェックシステム |
代理人 | 前田 厚司 |
代理人 | 田中 光雄 |
代理人 | 前田 厚司 |
代理人 | 前堀 義之 |
代理人 | 山崎 宏 |
代理人 | 田中 光雄 |
代理人 | 田中 光雄 |
代理人 | 山崎 宏 |
代理人 | 山崎 宏 |
代理人 | 前堀 義之 |
代理人 | 前堀 義之 |
代理人 | 前田 厚司 |