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審決分類 審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する A63F
審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する A63F
管理番号 1304255
審判番号 訂正2015-390071  
総通号数 190 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-10-30 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2015-06-29 
確定日 2015-08-10 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5577509号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第5577509号に係る明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 
理由 第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第5577509号は、平成21年3月12日に出願した特願2009-59702号の一部を平成24年12月20日に新たに特許出願(特願2012-277724号)したものであって、その請求項1に係る発明は、平成26年7月18日に特許権の設定登録がなされ、平成27年6月29日に本件訂正審判の請求がなされた。

第2 審判請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、本件訂正審判に係る特許第5577509号(以下「本件特許」という。)の願書に添付した明細書(以下「本件特許明細書」という。)、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおりに訂正することを認める、との審決を求めるものである。

第3 訂正の内容
本件特許の訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、次のとおりである(下線は訂正箇所を示す。)。
1 訂正事項1
訂正事項1は、請求項1に「当選時の払い出し枚数が前記第一種当選役の払い出し枚数より少ない複数種類の第二種当選役」とあるのを、「入賞時の払い出し枚数が前記第一種当選役の払い出し枚数より少ない複数種類の第二種当選役」と訂正する。

2 訂正事項2
訂正事項2は、本件特許明細書の【0008】に「当選時の払い出し枚数が前記第一種当選役の払い出し枚数より少ない複数種類の第二種当選役」とあるのを、「入賞時の払い出し枚数が前記第一種当選役の払い出し枚数より少ない複数種類の第二種当選役」と訂正する。

第4 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的の適否について
ア 訂正前の請求項1の「当選時の払い出し枚数が前記第一種当選役の払い出し枚数より少ない複数種類の第二種当選役」という特定事項について検討する。
スロットマシンの技術分野において、当選役について、抽選に当選しただけでは遊技媒体の払い出しが行われず、当選後、当選役に係る図柄の組合せが所定の有効ライン上に表示されたことに基づいて遊技媒体の払い出しが行われることは当業者にとっての技術常識であるから、訂正前の請求項1の「当選時の払い出し枚数・・・」は、「入賞時の払い出し枚数・・・」の明らかな誤記である。

また、訂正前の請求項1に「当選役のうちの小役の入賞に伴って、遊技媒体を払い出させる制御を行う払出制御手段」と特定されているように、訂正前の請求項1の遊技機において、遊技媒体の払い出しは入賞に伴って行われるものである。
したがって、訂正前の請求項1の他の箇所の記載から、訂正前の請求項1の「当選時の払い出し枚数・・・」は、「入賞時の払い出し枚数・・・」の明らかな誤記である。

さらに、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「当初明細書等」という。)には、遊技媒体の払い出しが行われるタイミングに関して、次の記載がある。
・「ここで、クレジットとは、・・・または所定の入賞により払い出されるメダルを、スロットマシンS内部に電子的に貯留することである。」(【0015】。下線は審決にて付与。以下同様。)
・「本実施の形態では、当選役には、・・・入賞により有効ライン1本につきメダル10枚が支払われる「ベル当選役」と、入賞により有効ライン1本につきメダル1枚が支払われる「チェリー当選役」及び「スター当選役」と、入賞により有効ライン1本につきメダル6枚が支払われる「第1スイカ当選役」ないし「第8スイカ当選役」とがある。」(【0022】)
・「支払制御手段200は、入賞によりメダルが支払われる当選役について・・・」(【0047】)
・「これらの当選役は、入賞により有効ライン1本につきメダル6枚が支払われる。」(【0081】)
・「例えば、入賞判定手段170により「チェリー当選役の入賞」と判定された場合は、・・・「有効ライン1本につきメダル1枚」×「4本」で「4枚」のメダルを支払う制御を行う。」(【0094】)
・「また、これらの当選役は、入賞により有効ライン1本につきメダル6枚が支払われる。」(【0113】)
・「例えば、入賞判定手段170により「チェリー当選役の入賞」と判定された場合は、・・・「有効ライン1本につきメダル1枚」×「4本」で「4枚」のメダルを支払う制御を行う。」(【0127】)
これらの記載からみて、当初明細書等には、入賞と判定された時に遊技媒体の払い出しが行われることが記載されている。
したがって、当初明細書等の記載から、訂正前の請求項1の「当選時の払い出し枚数・・・」は、「入賞時の払い出し枚数・・・」の明らかな誤記である。

ゆえに、訂正前の請求項1の「当選時の払い出し枚数が前記第一種当選役の払い出し枚数より少ない複数種類の第二種当選役」という記載は、「入賞時の払い出し枚数が前記第一種当選役の払い出し枚数より少ない複数種類の第二種当選役」と記載すべきであったことは明らかである。

イ 訂正事項1は、上記アのとおり、明らかな誤記である「当選時の払い出し枚数・・・」を、「入賞時の払い出し枚数・・・」に訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記の訂正」を目的とするものである。

(2)訂正が当初明細書等に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
上記(1)において検討したように、入賞時に遊技媒体の払い出しが行われることは、当初明細書等に記載されている。
したがって、訂正事項1は、当初明細書等の記載に基づくものであって、当初明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、当初明細書等に記載した事項の範囲内のものである。
よって、訂正事項1は特許法第126条第5項の規定に適合する。

(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて 訂正事項1は、上記(1)のとおり、誤記の訂正を目的とするものであって、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。

(4)独立特許要件について
訂正後の請求項1に記載されている事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせない。
したがって、請求項1に係る訂正事項1は、特許法第126条第7項の規定に適合する。

2 訂正事項2について
(1)訂正の目的の適否について
訂正事項2は、訂正事項1に係る訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るために、本件特許明細書の段落【0008】の記載を訂正後の請求項1の記載と整合させるものである。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。

(2)訂正が本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件特許明細書等」という。)に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
訂正事項2は、上記(1)のとおり、訂正事項1に係る訂正に伴うものであり、訂正事項1は、上記1(2)で検討したとおり、当初明細書等の記載に基づくものである。
そして、訂正事項2は、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではないから、訂正事項2は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものである。
したがって、訂正事項2は特許法第126条第5項の規定に適合する。

(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項2は、上記(1)のとおり、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであって、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。

第5 むすび
以上のとおり、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ同条第5?7項の規定に適合するものであり、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ同条第5?6項の規定に適合するものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
遊技機
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関し、さらに詳しくは、当選役の入賞により支払われるメダルの枚数が、ストップスイッチの操作順序に応じて変化する遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技媒体としてメダルを用いて遊技を行う遊技機には、周面に複数の図柄が付された3個の回転リールと、各回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、それぞれの回転リールに対応して設けられ、対応する回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチとを備えたスロットマシンが知られている。
このようなスロットマシンでは、スタートスイッチの操作を契機に、3個の回転リールが回転を開始するとともに、複数の当選役のいずれに当選かまたはハズレかの抽選が行われる。ここで、抽選で当選役に当選した場合に、ストップスイッチが操作されると、この当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン上に揃い得るように各回転リールの停止制御が行われる。そして、すべての回転リールが回転を停止したときに、当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン上に揃うと、この当選役の入賞となってメダルの払い出し等が行われる。
【0003】
また、通常の遊技である「通常遊技」や、通常遊技よりも多くのメダルを獲得し得る「特別遊技(例えば、ビッグボーナスやレギュラーボーナス)」や、当選役の抽選結果に関する情報を報知する「アシストタイム」を有するスロットマシンが知られている。アシストタイム中は、抽選で当選役に当選した場合に、3個のストップスイッチを操作する順序が報知される。そして、報知された順序でストップスイッチを操作すると、当選役に入賞するが、これ以外の順序でストップスイッチを操作すると、当選役に入賞しないようになっている。また、アシストタイム中に実行したゲームの回数をカウントするゲーム回数カウント手段を備えており、ゲーム回数カウント手段のカウントが所定回数に達すると、アシストタイムを終了するようになっている。
【0004】
しかし、遊技者が、報知に気が付かずに、または習慣的に間違った順序でストップスイッチを操作して、当選役の入賞を逃すことがあった。
そこで、遊技者がメダルを獲得する機会を逸することを防止するために、報知された順序以外でストップスイッチが操作された場合には、ゲーム回数カウント手段が当該ゲームをカウントから除外する技術が公開されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-97300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した従来技術を踏まえたうえで、回転リールの停止順序に応じて当選役の入賞条件を変化させることができる遊技機の一態様を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、表面に複数個の図柄が付された複数個の回転リール(23)と、各回転リール(23)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(53)と、各回転リール(23)に対応して設けられ、対応する回転リール(23)の回転を停止させるためのストップスイッチ(54)と、所定の図柄の組合せが対応付けられた当選役について、当選か否かの抽選を行う当選抽選手段(130)と、前記ストップスイッチ(54)の操作を契機に、前記回転リール(23)の回転位置及び前記当選抽選手段(130)の抽選結果に応じた態様で各回転リール(23)を停止させる制御を行うものであって、前記ストップスイッチ(54)の操作タイミングが、当選役に対応付けられた図柄の組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングである場合には、当該図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う停止制御手段(160)と、前記複数個の回転リール(23)のすべてが停止した状態で、当選役に係る図柄の組合せが所定の有効ライン上に表示されたことに基づいて、当選役が入賞したと判定する入賞判定手段(170)と、当選役のうちの小役の入賞に伴って、遊技媒体を払い出させる制御を行う払出制御手段(支払制御手段200)とを備えた遊技機である。
【0008】
また、この遊技機は、前記小役として、前記ストップスイッチ(54)の操作タイミングに関わらず、対応付けられた図柄の組合せを有効ライン上に揃えることができる第一種当選役と、前記ストップスイッチ(54)の操作タイミングによっては、対応付けられた図柄の組合せを有効ライン上に揃えることができない場合があり、且つ、入賞時の払い出し枚数が前記第一種当選役の払い出し枚数より少ない複数種類の第二種当選役が設けられている。
また、前記当選抽選手段(130)は、前記複数種類の第二種当選役のうちの2種類以上の第二種当選役からなる複数種類の第二種当選役群の各々が前記第一種当選役と重複して当選するように抽選を行い、前記停止制御手段(160)は、前記複数種類の第二種当選役群のいずれかが前記第一種当選役と重複して当選した遊技では、前記ストップスイッチ(54)が、前記第一種当選役と重複して当選した第二種当選役群の種類に応じた所定の順序で操作されたときには、前記ストップスイッチ(54)の操作タイミングに関わらず、前記第一種当選役に対応付けられた図柄の組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させるように停止制御を行い、前記ストップスイッチ(54)が、前記所定の順序と異なる順序で操作されたときには、前記ストップスイッチ(54)が操作された回転リール(23)について、当選している前記第二種当選役群に含まれるいずれかの第二種当選役に対応付けられた図柄の組合せのうちの、前記ストップスイッチ(54)の操作タイミングに関わらず有効ライン上に引き込み可能な図柄を、有効ライン上に引き込んで停止させるように停止制御を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、以上のように形成されているので、回転リールの停止順序に応じて当選役の入賞条件を変化させることができる遊技機の一態様を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施の形態に係るスロットマシンを示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係るスロットマシンにおいて前扉を取り外した状態を示す斜視図である。
【図3】第1の実施の形態に係るスロットマシンにおける図柄表示窓及び有効ラインを示す正面図である。
【図4】第1の実施の形態に係るスロットマシンにおける各回転リールのリールテープを展開して示す展開図である。
【図5】第1の実施の形態に係るスロットマシンにおける制御装置の入力、制御及び出力の概略を示すブロック図である。
【図6】第1の実施の形態に係るスロットマシンにおいて、有効ライン上に図柄の組み合わせが揃うと入賞となる当選役、及び当該図柄を説明する説明図である。
【図7】第1の実施の形態に係るスロットマシンにおいて、当選抽選手段の抽選で重複当選する抽選結果を説明する説明図である。
【図8】第1の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技の制御の概略を示すフローチャートである。
【図9】第1の実施の形態に係るスロットマシンにおける当選抽選処理を示すフローチャートである。
【図10】第1の実施の形態に係るスロットマシンにおける停止制御処理を示すフローチャートである。
【図11】第1の実施の形態に係るスロットマシンにおける停止制御処理を示すフローチャートである。
【図12】第1の実施の形態に係るスロットマシンにおける演出の制御の概略を示すフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態に係るスロットマシンにおける各回転リールのリールテープを展開して示す展開図である。
【図14】第2の実施の形態に係るスロットマシンにおいて、有効ライン上に図柄の組み合わせが揃うと入賞となる当選役、及び当該図柄を説明する説明図である。
【図15】第2の実施の形態に係るスロットマシンにおいて、当選抽選手段の抽選で重複当選する抽選結果を説明する説明図である。
【図16】第2の実施の形態に係るスロットマシンにおいて、当選抽選手段の抽選で重複当選する抽選結果を説明する説明図である。
【図17】第2の実施の形態に係るスロットマシンにおける停止制御処理を示すフローチャートである。
【図18】第2の実施の形態に係るスロットマシンにおける図柄表示判定処理を示すフローチャートである。
【図19】第2の実施の形態に係るスロットマシンにおける演出の制御の概略を示すフローチャートである。
【図20】第3の実施の形態に係るスロットマシンにおける各回転リールのリールテープを展開して示す展開図である。
【図21】第3の実施の形態に係るスロットマシンにおける停止制御処理を示すフローチャートである。
【図22】第3の実施の形態に係るスロットマシンにおける演出の制御の概略を示すフローチャートである。
【図23】第4の実施の形態に係るスロットマシンにおける停止制御処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明を実施するための形態を4例挙げて、図面を参照しつつ順次説明する。
(第1の実施の形態)
(スロットマシンS)
本実施の形態に係るスロットマシンSは、遊技媒体としてメダルを用いて遊技が行われる。ここで、「正面」とは、スロットマシンSにおける、遊技者が遊技を行う際に向き合う面をいう。また、「右側」とは、スロットマシンSの正面に向き合う遊技者から見て右側を意味し、「左側」とは、スロットマシンSの正面に向き合う遊技者から見て左側を意味する。
【0012】
スロットマシンSは、図1及び図2に示すように、正面側に開口する正面開口部11を有する箱形の筐体1を備えている。筐体1の内部には、高さ方向略中央で水平となるように中板12が設けられている。また、筐体1の正面には、筐体1の正面開口部11を開閉可能に閉塞する前扉3が設けられている。前扉3は、正面開口部11の上部を開閉可能に閉塞する上扉30と、正面開口部11の下部を開閉可能に閉塞する下扉40とを備えている。
また、筐体1の底板には、各部品に電力を供給するための電源装置を内蔵した電源ユニット4と、メダルを貯留するとともに、その貯留したメダルを受け皿43へ払い出すためのホッパー5とが設置されている。ホッパー5は、特に図示しないが、複数のメダルを貯留することが可能なメダルタンクと、メダルタンクに貯留されているメダルを1枚ずつ排出するための払出装置6と、払出装置6により排出されたメダルを検出するための払出センサー7とを備えている。また、払出装置6により排出されたメダルは、メダル排出部44を通って受け皿43に払い出されるようになっている。
【0013】
また、筐体1の内部には、3個の回転リール23を有するリールユニット22と、スロットマシンSの遊技を制御するための遊技制御装置100とが設けられている。
リールユニット22は、3個の回転リール23(左側に位置する「左回転リール23L」、中央に位置する「中央回転リール23M」、右側に位置する「右回転リール23R」)と、それぞれの駆動軸に固定された回転リール23を回転駆動するための3個のステッピングモータ26とを備えている。また、各回転リール23は、合成樹脂からなる回転ドラムと、回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープ28とを備えている。このリールテープ28の外周面には、図4に示すように、「7(赤色)」、「7(青色)」、「BAR」、「ベル」、「スイカ」、「花スイカ」、「チェリー」、「REP」、「星」及び「花」の図柄が配置されている。また、各回転リール23の回転ドラムには、突起状のインデックスが設けられるとともに、リールユニット22の所定位置には、インデックスを検出するためのインデックスセンサー27が設けられている。
【0014】
上扉30の略中央部には、各回転リール23の図柄を正面側から視認可能にするための図柄表示窓31が設けられている。また、図3に示すように、図柄表示窓31には、5本の有効ライン37が形成されている。ここで、各有効ライン37上に図柄を適正に表示する時の回転リール23の停止位置を、「停止基準位置」という。各回転リール23には、図柄が21個ずつ付されていることから、停止基準位置も21ずつ存在する。なお、各回転リール23が停止基準位置に停止する場合に、各回転リール23の中段の図柄上に伸びる有効ライン37を「中央有効ライン37M」とし、左回転リール23Lの上段、中央回転リール23Mの中段、及び右回転リール23Rの下段の図柄上に伸びる有効ライン37を「上り有効ライン37U」とし、左回転リール23Lの下段、中央回転リール23Mの中段、及び右回転リール23Rの上段の図柄上に伸びる有効ライン37を「下り有効ライン37D」とし、左回転リール23Lの上段、中央回転リール23Mの中段、及び右回転リール23Rの上段の図柄上に伸びる有効ライン37を「V字有効ライン37V」とし、左回転リール23Lの下段、中央回転リール23Mの中段、及び右回転リール23Rの下段の図柄上に伸びる有効ライン37を「逆V字有効ライン37R」とする。
【0015】
また、図柄表示窓31の上方には、図1に示すように、画像表示装置34(例えば、液晶ディスプレイやCRT等)が設けられている。また、上扉30における画像表示装置34の周りには、ランプ33が設けられている。また、図柄表示窓31の下方には、クレジットされたメダルの枚数や遊技の設定値を表示するための数値表示部32(例えば、7セグメント表示器等)が設けられている。ここで、クレジットとは、メダル投入口42から投入され、メダルセレクター46により正規なメダルとしてホッパー5へ移送されるメダル、または所定の入賞により払い出されるメダルを、スロットマシンS内部に電子的に貯留することである。
また、上扉30の裏面には、図2に示すように、スロットマシンSの演出を制御するための演出制御装置300と、種々のサウンドを出力するためのスピーカ35とが設けられている。
【0016】
下扉40の上部には、図1に示すように、スロットマシンSを操作するための操作部50が設けられている。操作部50には、クレジットされたメダルを減じてメダルの投入に代えるためのベットスイッチ51、クレジットされたメダルを払い出すための精算スイッチ52、ゲームを開始させるためのスタートスイッチ53、回転リール23の回転を停止させるための3個のストップスイッチ54(左回転リール23Lに対応する「左ストップスイッチ54L」、中央回転リール23Mに対応する「中央ストップスイッチ54M」、右回転リール23Rに対応する「右ストップスイッチ54R」)が設けられている。
また、下扉40には、メダルを1枚ずつ投入するためのメダル投入口42と、スロットマシンS内部よりメダルを排出するためのメダル払い出し口41と、メダル払い出し口41から排出されたメダルを溜めておくための受け皿43とが設けられている。
【0017】
また、下扉40の裏面には、図2に示すように、メダル投入口42から投入されたメダルを誘導しながら真贋で選別するためのメダルセレクター46と、メダルセレクター46の下方に開口し、メダル払い出し口41に連通するメダル排出部44と、種々のサウンドを出力するためのスピーカ45とが設けられている。メダルセレクター46は、メダル投入口42から投入されたメダルをホッパー5へ誘導するためのメダル通路と、メダル通路の下流まで流下したメダルを検出するための投入センサー47と、メダル通路を流下するメダルを投入センサー47に検出される前にメダル排出部44へ排除するためのブロッカー装置48とを備えている。ブロッカー装置48は、1ゲームが進行している最中や、クレジットされているメダルが上限の50枚に達しているときに、メダル通路を流下するメダルをメダル排出部44へ排除するようになっている。
【0018】
なお、画像表示装置34に所定の画像を表示させたり、スピーカ35,45から所定の音声を出力させたり、ランプ33を所定のパターンで点滅させたり等することにより、遊技を演出することができる。
(制御装置10)
制御装置10は、スロットマシンSを制御するためのものである。
本実施の形態では、制御装置10は、主にスロットマシンSの遊技を制御する遊技制御装置100と、遊技制御装置100からの信号を受信して、主にスロットマシンSの演出を制御する演出制御装置300とを備えている。また、遊技制御装置100及び演出制御装置300は、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O、乱数発生器等を備えている。
【0019】
また、図7に示すように、遊技制御装置100の入力段には、ベットスイッチ51、精算スイッチ52、スタートスイッチ53、ストップスイッチ54、インデックスセンサー27、払出センサー7、及び投入センサー47などのパーツが接続され、遊技制御装置100の出力段には、ステッピングモータ26、払出装置6、ブロッカー装置48、及び数値表示部32などのパーツが接続されている。
また、遊技制御装置100は、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、通常遊技制御手段110、特別遊技制御手段120、当選抽選手段130、回転制御手段140、回転位置判断手段150、停止制御手段160、入賞判定手段170、ベット数記憶手段180、支払制御手段200、操作順序判定手段230、表示図柄判定手段240などとして機能する(図7参照)。
【0020】
また、図7に示すように、演出制御装置300の出力段には、ランプ33、画像表示装置34、及びスピーカ35,45などのパーツが接続されている。
また、演出制御装置は、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、画像データ記憶手段310、画像表示制御手段320、音声データ記憶手段330、音声出力制御手段340、ランプ点滅制御手段350、操作順序報知抽選手段360などとして機能する(図7参照)。
次に、遊技制御装置100が備える各手段について説明する。
(ベット数記憶手段180)
ベット数記憶手段180は、ベットされたメダルの枚数(以下「ベット数」という)を記憶するためのものである。具体的には、ベット数記憶手段180は、メダル投入口42からメダルが投入されて、投入センサー47がメダルを検出すると、ベット数に「1」を加算する更新を行う。また、ベット数記憶手段180のベット数には、上限が設定されている。本実施の形態では、ベット数記憶手段180のベット数の上限は「3」に設定されている。
【0021】
また、ベット数記憶手段180のベット数が「3」まで加算されると、すべての有効ライン37が有効化される。
(通常遊技制御手段110)
通常遊技制御手段110は、通常遊技を行わせるためのものである。
ここで、本実施の形態における通常遊技について説明する。
ベット数記憶手段180の記憶するベット数が「3」である場合に、スタートスイッチ53が操作されると、リールユニット22の各ステッピングモータ26の駆動により各回転リール23が回転を開始する。
【0022】
その後、ストップスイッチ54が操作されると、対応する回転リール23の回転が停止する。そして、すべての回転リール23の回転が停止したときに、当選役の図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃うように各回転リール23が停止すると、該当選役の入賞となって遊技者に所定の利益が付与される。
ここで、有効ライン37上に図柄の組み合わせが揃うと入賞となる当選役、及び当該図柄を、図6に示した。本実施の形態では、当選役には、入賞により特別遊技(ビッグボーナス)が開始される「赤セブン当選役」及び「青セブン当選役」と、入賞により特別遊技(レギュラーボーナス)が開始される「BAR当選役」と、入賞によりメダルを新たにベットすることなく再度1ゲームを行うことが可能な再遊技となる「第1リプレイ当選役」、「第2リプレイ当選役」及び「第3リプレイ当選役」と、入賞により有効ライン1本につきメダル10枚が支払われる「ベル当選役」と、入賞により有効ライン1本につきメダル1枚が支払われる「チェリー当選役」及び「スター当選役」と、入賞により有効ライン1本につきメダル6枚が支払われる「第1スイカ当選役」ないし「第8スイカ当選役」とがある。
【0023】
ここで、回転リール23の停止制御は、滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で回転リール23を停止基準位置に停止させる(後述する停止制御手段160を参照)。また、図4に示すように、「ベル」の図柄は、左回転リール23L及び右回転リール23Rにおいては6図柄置きに配置され、中央回転リール23Mにおいては2または3図柄置きに配置されている。これにより、どのような回転リール23の回転位置でストップスイッチ54を操作しても、有効ライン37上に「ベル」の図柄を引き込む停止制御が可能である。
そこで、本実施の形態では、「ベル当選役」を、ストップスイッチ54の操作時における回転リール23の回転位置によらずに、有効ライン37上に図柄の組み合わせを揃い得る当選役(以下「第一種当選役」という。)とする。換言すると、「ベル当選役」は、当選抽選手段130の抽選で当選した場合に、任意のタイミングでストップスイッチ54を操作しても有効ライン37上に「ベル」の図柄が引き込まれるため、「ベル」の図柄を目押ししなくても入賞させることができる。
【0024】
また、左回転リール23L及び右回転リール23Rにおいて、「スイカ」の図柄同士が7図柄以上離れている箇所があり、「花スイカ」の図柄同士が7図柄以上離れている箇所がある。また、中央回転リール23Mにおいて、「スイカ」の図柄同士が5図柄以上離れている箇所があり、「花スイカ」の図柄同士が5図柄以上離れている箇所がある。これにより、「第1スイカ当選役」ないし「第8スイカ当選役」については、ストップスイッチ54を操作した際の回転リール23の回転位置によって、有効ライン37上に当選役の図柄(「スイカ」または「花スイカ」の図柄)を引き込む停止制御を行うことが可能な場合と、不可能な場合とがある。
【0025】
そこで、本実施の形態では、「第1スイカ当選役」ないし「第8スイカ当選役」を、ストップスイッチ54の操作時における回転リール23の回転位置によって、有効ライン37上に図柄の組み合わせを揃い得るか否かが異なる当選役(以下「第二種当選役」という。)とする。換言すると、「第1スイカ当選役」ないし「第8スイカ当選役」は、当選抽選手段130の抽選で当選した場合に、ストップスイッチ54を操作したタイミングによって有効ライン37上に当選役の図柄(「スイカ」または「花スイカ」の図柄)を引き込めないことがあるため、確実に入賞させるためには当選役の図柄を目押しする必要がある。
(特別遊技制御手段120)
特別遊技制御手段120は、当選抽選手段130の抽選結果に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行わせるためのものである。本実施の形態では、特別遊技として、ビッグボーナス(以下「BB」という。)と、レギュラーボーナス(以下「RB」という。)とを実行可能である。
【0026】
具体的には、通常遊技において「7(赤色)」の図柄が有効ライン37上に3個揃うと、BBに移行される。そして、BB中に465枚を超えるメダルの支払いが行われると、BBを終了して通常遊技に移行する。
また、通常遊技において「BAR」の図柄が有効ライン37上に3個揃うと、RBに移行される。そして、RB中に当選役に8回入賞する、またはRB中に12ゲーム行うと、RBを終了して通常遊技に移行する。
なお、BB中またはRB中に当選し得る当選役は、ベル当選役、チェリー当選役、スター当選役、第1スイカ当選役ないし第8スイカ当選役である。
【0027】
(当選抽選手段130)
当選抽選手段130は、複数の当選役のいずれに当選かまたはハズレかの抽選を行うためのものである。
本実施の形態では、当選抽選手段130の抽選結果には、「ベル当選役」の当選となる「ベル当選」と、「チェリー当選役」の当選となる「チェリー当選」と、「スター当選役」の当選となる「スター当選」と、「赤セブン当選役」の当選となる「赤セブン当選」と、「青セブン当選役」の当選となる「青セブン当選」と、「BAR当選役」の当選となる「BAR当選」と、「第1リプレイ当選役」の当選となる「第1リプレイ当選」と、「第2リプレイ当選役」の当選となる「第2リプレイ当選」と、「第3リプレイ当選役」の当選となる「第3リプレイ当選」と、いずれの当選役にも入賞不可能となる「ハズレ」とがある。
【0028】
さらに、本実施の形態では、当選抽選手段130の抽選において、1つの第一種当選役及び異なる複数の第二種当選役に重複して当選すること(以下「重複当選」という。)がある。重複当選する抽選結果には、図7に示すように、「第1左押し重複当選」と、「第2左押し重複当選」と、「第3左押し重複当選」と、「第4左押し重複当選」と、「第1中押し重複当選」と、「第2中押し重複当選」と、「第3中押し重複当選」と、「第4中押し重複当選」と、「第1右押し重複当選」と、「第2右押し重複当選」と、「第3右押し重複当選」と、「第4右押し重複当選」とがある。
ここで、これらの重複当選のいずれかとなった場合に、1個目の回転リール23が回転を停止するとともに、有効ライン37上に「スイカ」または「花スイカ」の図柄の一方を表示したとする。そして、遊技者は、残りの回転リール23の回転を停止させる際に、「スイカ」または「花スイカ」のいずれの図柄を目押しすれば当選役に入賞するか、その旨の報知がなければ分からない。
【0029】
また、遊技制御装置100のROMには、乱数発生器の発生させる各乱数について、いずれの当選役に当選かまたはハズレかを割り振ったテーブルが格納されている。本実施の形態では、通常遊技用の当選判定テーブル、ボーナス当選フラグ保有時の通常遊技用の当選判定テーブル、BB用の当選判定テーブル、RB用の当選判定テーブル等がROMに格納されている。これらの当選判定テーブルには、上述した抽選結果のいずれかに対応する領域が割り振られている。
そして、乱数発生器の発生する乱数から抽出した抽出乱数データを、遊技状態などに応じて選択した当選判定テーブルにおける当選役の当選領域と対比して、抽出乱数データがいずれかの当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、当該抽出乱数データがいずれの当選領域にも属さない場合には、「ハズレ」の決定をする。
【0030】
なお、この抽選で当選すると、当該当選に対応した当選フラグが遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定される。「当選フラグ」は、当選役の当選について関連づけされた変数であり、制御装置10に当選抽選手段130の抽選結果を記憶させるためのものである。本実施の形態には、上述した各当選に対応する当選フラグ(例えば、「赤セブン当選」に対応する「赤セブン当選フラグ」など)がある。また、これらの当選フラグは、「小役当選フラグ」と「ボーナス当選フラグ」とに分類される。
「ボーナス当選フラグ」は、遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定された場合に、当該当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが有効ライン37上に表示されないときに、消去されずに次のゲームに持ち越される当選フラグを意味する。本実施の形態では、「赤セブン当選」に対応した「赤セブン当選フラグ」、「青セブン当選」に対応した「青セブン当選フラグ」、及び「BAR当選」に対応した「BAR当選フラグ」が、ボーナス当選フラグである。
【0031】
「小役当選フラグ」は、遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定された場合に、当該当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが有効ライン37上に表示されないときに、次のゲームが開始される前に消去される当選フラグを意味する。本実施の形態では、「赤セブン当選フラグ」、「青セブン当選フラグ」及び「BAR当選フラグ」を除いた他の当選フラグが、小役当選フラグである。
また、抽選で「第1左押し重複当選」ないし「第4左押し重複当選」、「第1中押し重複当選」ないし「第4中押し重複当選」、「第1右押し重複当選」ないし「第4右押し重複当選」の中のいずれかとなった場合には、ベル当選役の入賞する押し順を示す「押し順フラグ」が遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定される。具体的には、「第1左押し重複当選」ないし「第4左押し重複当選」については「左押しフラグ」が、「第1中押し重複当選」ないし「第4中押し重複当選」については「中押しフラグ」が、「第1右押し重複当選」ないし「第4右押し重複当選」については「右押しフラグ」が、遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定される。
【0032】
なお、これらの重複当選において当選となる2つの第二種当選役は、RAMに設定された押し順フラグに対応しないストップスイッチ54が最初に操作された場合に、対応する回転リール23が「スイカ」または「花スイカ」の一方の図柄を有効ライン37上に表示するように停止したときには、他方の図柄を含む第二種当選役の図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないような組み合わせになっている。
(回転制御手段140)
回転制御手段140は、スタートスイッチ53の操作を契機に各回転リール23の回転を開始させるとともに、各回転リール23を一定の回転速度で回転させるためのものである。
【0033】
具体的には、回転制御手段140は、ベット数記憶手段180の記憶するベット数が「3」である場合において、スタートスイッチ53の操作を契機に、各ステッピングモータ26の回転駆動を開始させて、各回転リール23の回転を開始させる。また、各回転リール23の回転が一定の回転速度に達するまで加速するように、各ステッピングモータ26の回転駆動を制御する。そして、各回転リール23の回転が一定の回転速度まで加速すると、各回転リール23が一定の回転速度を保って定常回転するように、各ステッピングモータ26の回転駆動を制御するようになっている。
(回転位置判断手段150)
回転位置判断手段150は、各回転リール23の回転位置を特定するためのものである。
【0034】
具体的には、各回転リール23が一定の回転速度まで回転を加速して定常回転になったことを契機に、各インデックスセンサー27によるインデックスの検出を開始する。そして、インデックスセンサー27がインデックスを検出したことを契機に、ステッピングモータ26のパルス数をカウントするとともに、このパルス数に基づいて対応する回転リール23の回転位置を特定する。なお、カウントしたパルス数は、インデックスを検出する度にリセットされ、あらたにパルス数がカウントされる。
また、各回転リール23に21個ずつ付された図柄には、インデックスセンサー27がインデックスを検出した時の回転位置を基準にした図柄番号が割り振られている。具体的には、インデックスセンサー27がインデックスを検出したときに第一有効ライン37A上にある図柄から、順次「00」?「20」の図柄番号が割り振られている。また、それぞれの図柄番号に対応する図柄の種類を各回転リール23毎に記憶している。そして、回転リール23の回転位置、すなわちパルス数に基づいて、第一有効ライン37A上にある図柄の図柄番号を特定し、この図柄番号に基づいて図柄の種類を特定するようになっている。
【0035】
(停止制御手段160)
停止制御手段160は、ストップスイッチ54の操作を契機に、対応する回転リール23の回転位置及び当選抽選手段130の抽選結果に基づいて、当該回転リール23の停止制御を行うためのものである。
本実施の形態では、各回転リール23が定常回転するとともに、すべてのインデックスセンサー27がインデックスを検出したことを契機に、停止制御手段160による回転リール23の停止制御が可能になる。
ここで、ストップスイッチ54が操作されてから、対応する回転リール23がいずれかの停止基準位置に停止するまでの間に、図柄表示窓31を通過する停止基準位置の数を「滑りコマ数」という。例えば、滑りコマ数「0」は、操作されたストップスイッチ54に対応する回転リール23を、当該操作から1番目に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止させることを意味する。また、滑りコマ数「1」は、操作されたストップスイッチ54に対応する回転リール23を、当該操作から1番目に図柄表示窓31に表示される停止基準位置を通過させて、2番目に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止させることを意味する。
【0036】
また、停止制御手段160は、当選抽選手段130の抽選結果に基づいて、滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で回転リール23を停止基準位置に停止させるようになっている。
また、停止制御手段160は、大別すると、(1)停止テーブル記憶手段、(2)停止テーブル選択手段、(3)回転リール停止手段、を有している。なお、停止制御手段160としては、上記した(1)ないし(3)に限定されるものではない。
(停止テーブル記憶手段)
停止テーブル記憶手段は、複数の停止テーブルを記憶するためのものである。
停止テーブルは、ストップスイッチ54が操作されたときの回転リール23の回転位置に基づき、回転リール23が停止基準位置に停止するまでの滑りコマ数を、回転リール23毎にテーブル上に規定したものである。
【0037】
本実施の形態では、それぞれの当選フラグに対応した停止テーブル(例えば、「赤セブン当選」に対応する「赤セブン停止テーブル」など)が、遊技制御装置100のROMに記憶されている。当選フラグに対応する停止テーブルは、当該当選フラグに係る当選役が入賞し得るように且つその他の当選役が入賞しないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
「第1左押し停止テーブル」、「第2左押し停止テーブル」、「第3左押し停止テーブル」及び「第4左押し停止テーブル」は、最初に左ストップスイッチ54Lが操作された場合には、第一種当選役(ベル当選役)に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃うように、且つこれら以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。また、これらの停止テーブルは、最初に中央ストップスイッチ54Mまたは右ストップスイッチ54Rが操作された場合には、重複当選した第二種当選役(第1スイカ当選役ないし第8スイカ当選役のうちで重複当選した当選役)のいずれかの図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃い得るように、且つこれら以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
【0038】
例えば、「第1左押し停止テーブル」は、最初に左ストップスイッチ54Lが操作された場合には「ベル」の図柄が有効ライン37上に揃うように、且つこれら以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。また、「第1左押し停止テーブル」は、最初に中央ストップスイッチ54Mまたは右ストップスイッチ54Rが操作された場合には「第1スイカ当選役」または「第2スイカ当選役」に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃い得るように、且つこれら以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
【0039】
「第1中押し停止テーブル」、「第2中押し停止テーブル」、「第3中押し停止テーブル」及び「第4中押し停止テーブル」は、最初に中央ストップスイッチ54Mが操作された場合には、第一種当選役(ベル当選役)に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃うように、且つこれら以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。また、これらの停止テーブルは、最初に左ストップスイッチ54Lまたは右ストップスイッチ54Rが操作された場合には、重複当選した第二種当選役(第1スイカ当選役ないし第8スイカ当選役のうちで重複当選した当選役)のいずれかの図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃い得るように、且つこれら以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
【0040】
「第1右押し停止テーブル」、「第2右押し停止テーブル」、「第3右押し停止テーブル」及び「第4右押し停止テーブル」は、最初に左ストップスイッチ54Lが操作された場合には、第一種当選役(ベル当選役)に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃うように、且つこれら以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。また、これらの停止テーブルは、最初に左ストップスイッチ54Lまたは中央ストップスイッチ54Mが操作された場合には、重複当選した第二種当選役(第1スイカ当選役ないし第8スイカ当選役のうちで重複当選した当選役)のいずれかの図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃い得るように、且つこれら以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
【0041】
また、遊技制御装置100のRAMにいずれの当選フラグも有さない場合に用いるハズレ停止テーブルが遊技制御装置100のROMに記憶されている。「ハズレ停止テーブル」は、いずれの当選役の図柄の組み合わせも有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
(停止テーブル選択手段)
停止テーブル選択手段は、当選抽選手段130の抽選結果に応じて、複数ある停止テーブルのいずれかを選択するものである。本実施の形態では、停止テーブル選択手段は、有している当選フラグに対応する停止テーブルを、停止テーブル記憶手段から1つ選択するようになっている。
【0042】
(回転リール停止手段)
回転リール停止手段は、操作されたストップスイッチ54に対応する回転リール23について当該操作時の回転位置に応じて、停止テーブル選択手段により読み出された停止テーブルから滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分の停止基準位置を通過させてから最初に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に回転リール23が停止するように、ステッピングモータ26の回転駆動を停止する。
(操作順序判定手段230)
操作順序判定手段230は、当選抽選手段130の抽選で重複当選した場合において、複数個のストップスイッチ54について現実に操作された操作順序が、操作前に定められた操作順序と一致するか否かを判定するためのものである。
【0043】
本実施の形態では、操作順序判定手段230は、当選抽選手段130の抽選で「第1左押し重複当選」ないし「第4左押し重複当選」、「第1中押し重複当選」ないし「第4中押し重複当選」、及び「第1右押し重複当選」ないし「第4右押し重複当選」の中のいずれかの当選となった場合、つまり、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「押し順フラグ」を有する場合に、1個目のストップスイッチ54が操作されたことを契機に、当該「押し順フラグ」の示す操作順序に一致するか否かを判定する。
具体的には、操作順序判定手段230は、例えば、当選抽選手段130の抽選で「第1右押し重複当選」となり、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「右押しフラグ」が設定された場合に、停止制御手段160による回転リール23の停止制御が可能になった以後、1個目に右ストップスイッチ54Rが操作されたときには、「一致」と判定する。また、停止制御手段160による回転リール23の停止制御が可能になった以後、1個目に左ストップスイッチ54Lまたは中央ストップスイッチ54Mが操作されたときには、「不一致」と判定する。
【0044】
(表示図柄判定手段240)
表示図柄判定手段240は、当選抽選手段130の抽選で重複当選した場合において、ストップスイッチ54が操作されたときに、当該回転リール23が第二種当選役または第一種当選役に係る図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かを判定するためのものである。
本実施の形態では、表示図柄判定手段240は、1個目のストップスイッチ54が操作されて操作順序判定手段230が不一致と判定したことを契機に、当該回転リール23が「スイカ」または「花スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かを判定する。そして、当該回転リール23が「スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定したときには、回転リール23に応じた「スイカ表示信号」を演出制御装置300へ送信する。または、当該回転リール23が「花スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定したときには、回転リール23に応じた「花スイカ表示信号」を演出制御装置300へ送信する。
【0045】
具体的には、表示図柄判定手段240は、例えば、当選抽選手段130の抽選で「第1右押し重複当選」となった場合に、1個目に左ストップスイッチ54Lが操作されて操作順序判定手段230が不一致と判定したことを契機に、左回転リール23Lが「スイカ」または「花スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かを判定する。換言すると、「第1スイカ当選役」または「第8スイカ当選役」に係る図柄の組み合わせを有効ライン37上に揃い得るか否かを判定する。そして、左回転リール23Lが「スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定した場合には、左回転リール23L用の「スイカ表示信号」を演出制御装置300へ送信する。また、左回転リール23Lが「花スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定した場合には、左回転リール23L用の「花スイカ表示信号」を演出制御装置300へ送信する。
【0046】
(入賞判定手段170)
入賞判定手段170は、すべての回転リール23の回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれかに入賞か又は入賞なしかの判定を行うものである。
具体的には、入賞判定手段170は、例えば、すべての回転リール23が停止された場合において、「7(赤色)」の図柄が有効ライン37上に揃うように各回転リール23が停止されたときには、「赤セブン当選役の入賞」と判定する。
また、入賞判定手段170は、例えば、すべての回転リール23が停止された場合において、どの当選役に係る図柄の組み合わせも有効ライン37上に揃わないように各回転リール23が停止されたときには、「入賞なし」と判定する。
【0047】
(支払制御手段200)
支払制御手段200は、入賞によりメダルが支払われる当選役について入賞判定手段170により「当選役の入賞」と判定されたことを契機に、メダルを支払う制御を行うものである。
また、メダルの支払いは、当選役に係る図柄の組み合わせの揃った有効ライン37毎に行われる。例えば、入賞判定手段170により「チェリー当選役の入賞」と判定された場合は、「チェリー当選役」に係る図柄の組み合わせが5本の有効ライン37に揃うので、「有効ライン1本につきメダル1枚」×「5本」で「5枚」のメダルを支払う制御を行う。
【0048】
なお、「メダルを支払う制御」は、「ホッパー5にメダルを払い出させる制御」を行ってもよいし、「クレジット数を増加させる制御」を行ってもよい。本実施の形態では、支払制御手段200は、クレジット数が上限の「50」に達する前は、クレジット数を増加させる制御を行う。また、支払制御手段200は、クレジット数が上限の「50」に達した後は、ホッパー5にメダルを払い出させる制御を行う。
次に、演出制御装置300が備える各手段について説明する。
(操作順序報知抽選手段360)
操作順序報知抽選手段360は、当選抽選手段130の抽選でストップスイッチ54の操作順序の定めがある当選役に当選したことを契機に、ストップスイッチ54の操作順序に関する情報を報知するか又は報知しないかの抽選を行うものである。
【0049】
具体的には、操作順序報知抽選手段360は、当選抽選手段130により「左押しフラグ」が遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定されたことを契機に、ストップスイッチ54の操作順序に関する情報のいずれを報知するか又は報知しないかの抽選(以下「報知抽選」という。)を行う。そして、この報知抽選で当選すると、「最初に左ストップスイッチ54Lを操作すること」を推奨する報知演出(左押し)を行う旨を決定する。
また、操作順序報知抽選手段360は、当選抽選手段130により「中押しフラグ」が遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定されたことを契機に、報知抽選を行う。そして、この報知抽選で当選すると、「最初に中央ストップスイッチ54Lを操作すること」を推奨する報知演出(中押し)を行う旨を決定する。
【0050】
また、操作順序報知抽選手段360は、当選抽選手段130により「左押しフラグ」が遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定されたことを契機に、報知抽選を行う。そして、この報知抽選で当選すると、「最初に右ストップスイッチ54Lを操作すること」を推奨する報知演出(右押し)を行う旨を決定する。
なお、操作順序報知抽選手段360は、当選抽選手段130と同様に乱数を用いて抽選を行うものとし、これについての説明は省略する。
また、操作順序報知抽選手段360が、ストップスイッチ54の操作順序に関する情報を報知する報知演出の実行を決定すると、画像表示装置34が、ストップスイッチ54の操作順序に関する情報を報知する画像を表示するとともに、スピーカ35が、ストップスイッチ54の操作順序に関する情報を報知する音声を出力する。
【0051】
(画像データ記憶手段310)
画像データ記憶手段310は、画像表示装置34に表示させる画像に関するデータ(画像データ)を記憶する。この画像データは、ROMに格納されており、必要に応じてCPUに出力される。
また、画像データ記憶手段310は、「最初に左ストップスイッチ54Lを操作すること」を推奨する画像、「最初に中央ストップスイッチ54Lを操作すること」を推奨する画像、及び、「最初に右ストップスイッチ54Lを操作すること」を推奨する画像などの画像データを記憶する。
【0052】
また、画像データ記憶手段310は、第1スイカ当選役ないし第8スイカ当選役のそれぞれについて、当選役の図柄の組み合わせを示す画像などの画像データを記憶する。
(画像表示制御手段320)
画像表示制御手段320は、画像データ記憶手段310の記憶する画像データに基づいて、画像表示装置34の画像の表示を制御するためのものである。換言すると、遊技制御装置100からの信号に基づき、画像データ記憶手段310の記憶する画像データを選択し、この画像データに従って画像表示装置34に画像を表示させるようになっている。
また、画像表示制御手段320は、操作順序報知抽選手段360の抽選結果に基づいて、画像表示装置34に画像を表示させる。具体的には、画像表示制御手段320は、例えば、操作順序報知手段360が報知演出(左押し)を行う旨を決定したことを契機に、画像データ記憶手段310から「最初に左ストップスイッチ54Lを操作すること」を推奨する画像データを選択し、この画像データに従って画像表示装置34に画像を表示させる。
【0053】
また、画像表示制御手段320は、当選抽選手段130の抽選結果及び表示図柄判定手段240からの図柄表示信号に基づいて、画像表示装置34に画像を表示させる。具体的には、画像表示制御手段320は、例えば、当選抽選手段130の抽選で「第1右押し重複当選」になった場合において、表示図柄判定手段240から左回転リール23L用の「スイカ表示信号」が出力されたことを契機に、画像データ記憶手段310から「第1スイカ当選役」に係る図柄の組み合わせを示す画像データを選択し、この画像データに従って画像表示装置34に画像を表示させる。また、表示図柄判定手段240から左回転リール23L用の「花スイカ表示信号」が出力されたことを契機に、画像データ記憶手段310から「第8スイカ当選役」に係る図柄の組み合わせを示す画像データを選択し、この画像データに従って画像表示装置34に画像を表示させる。
【0054】
(音声データ記憶手段330)
音声データ記憶手段330は、スピーカ35,45に出力させる音声に関するデータ(音声データ)を記憶する。この音声データは、ROMに格納されており、必要に応じてCPUに出力される。
また、音声データ記憶手段330は、「最初に左ストップスイッチ54Lを操作すること」を推奨する音声、「最初に中央ストップスイッチ54Lを操作すること」を推奨する音声、及び、「最初に右ストップスイッチ54Lを操作すること」を推奨する音声などの音声データを記憶する。
【0055】
また、音声データ記憶手段330は、第1当選役ないし第8スイカ当選役のそれぞれについて、当選役の図柄の組み合わせを有効ライン37上に揃い得る旨の音声などの音声データを記憶する。
(音声出力制御手段340)
音声出力制御手段340は、音声データ記憶手段330の記憶する音声データに基づいて、スピーカ35,45の音声の出力を制御するためのものである。換言すると、遊技制御装置100からの信号に基づき、音声データ記憶手段330の記憶する音声データを選択し、この音声データに従ってスピーカ35,45にBGMや効果音を発生させるようになっている。
【0056】
また、音声出力制御手段340は、操作順序報知抽選手段360の抽選結果に基づいて、スピーカ35,45に音声を出力させる。具体的には、音声出力制御手段340は、例えば、操作順序報知手段360が報知演出(左押し)を行う旨を決定したことを契機に、音声データ記憶手段330から「最初に左ストップスイッチ54Lを操作すること」を推奨する音声データを選択し、この音声データに従ってスピーカ35,45に音声を出力させる。
また、音声出力制御手段340は、当選抽選手段130の抽選結果及び表示図柄判定手段240からの図柄表示信号に基づいて、スピーカ35,45に音声を出力させる。具体的には、音声出力制御手段340は、例えば、当選抽選手段130の抽選で「第1右押し重複当選」になった場合において、表示図柄判定手段240から左回転リール23L用の「スイカ表示信号」が出力されたことを契機に、音声データ記憶手段330から「第1スイカ当選役」に係る図柄の組み合わせを有効ライン37上に揃い得る旨の音声データを選択し、この音声データに従ってスピーカ35,45に音声を出力させる。また、表示図柄判定手段240から左回転リール23L用の「花スイカ表示信号」が出力されたことを契機に、音声データ記憶手段330から「第8スイカ当選役」に係る図柄の組み合わせを有効ライン37上に揃い得る旨の音声データを選択し、この音声データに従ってスピーカ35,45に音声を出力させる。
【0057】
(ランプ点滅制御手段350)
ランプ点滅制御手段350は、ランプ33の点滅を制御するためのものである。具体的には、ランプ点滅制御手段350は、遊技制御装置100からの信号に基づき、複数の点滅パターンから1つ選択し、この点滅パターンに従ってランプ33を点滅させるようになっている。
(スロットマシンSの動作)
次に、スロットマシンSにおける遊技の制御の概略について、図8に示したフローチャートを用いて説明する。この制御は、遊技制御装置100で所定時間毎に繰り返し実行される。
【0058】
ステップ101において、ゲーム更新処理が行われる。具体的には、RAMの所定の領域がクリアされて、押し順フラグの消去、通常当選フラグの消去、入賞済みのボーナス当選フラグの消去、ベット数記憶手段180のベット数のクリア等がなされる。
ステップ102において、再遊技であるか否かの判断が行われる。そして、再遊技であると判断した場合には、ステップ103に進む。再遊技でないと判断した場合には、ステップ104に進む。
ステップ103において、再遊技ベット処理が行われる。具体的には、前回のゲームでベットされたメダルの枚数、つまり「3」をベット数記憶手段180のベット数に加算する更新が行われる。そして、ステップ105に進む。
【0059】
ステップ104において、ベット処理が行われる。具体的には、投入センサー47がメダルを検出すると、ベット数記憶手段180のベット数に「1」を加算する更新が行われる。または、ベットスイッチ51が操作されると、クレジット数を減じるとともに、ベット数記憶手段180のベット数に加算する更新が行われる。そして、ステップ105に進む。
ステップ105において、スタートスイッチ53が操作されたか否かの判断が行われる。そして、スタートスイッチ53が操作されたと判断したときには、ステップ106に進む。スタートスイッチ53が操作されていないと判断したときには、ステップ105に戻る。
ステップ106において、3個の回転リール23の回転が開始される。そして、ステップ107に進む。
【0060】
ステップ107において、当選抽選手段130による当選抽選処理が行われる。そして、ステップ108に進む。なお、当選抽選処理については、後述する。
ステップ108において、停止制御手段160による停止制御処理が行われる。そして、ステップ109に進む。なお、停止制御処理については、後述する。
ステップ109において、入賞判定手段170による入賞判定処理が行われる。そして、ステップ110に進む。
ステップ110において、支払制御手段200による支払制御処理が行われる。そして、ステップ111に進む。
【0061】
ステップ111において、遊技移行処理が行われる。そして、ゲームを終了する。
次に、上述したステップ107の当選抽選処理について、図9に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ201において、乱数発生器の発生する乱数から1つの数値が抽出され、抽出乱数データとされる。そして、ステップ202に進む。
ステップ202において、ROMに記憶された当選判定テーブルのいずれかが、スロットマシンSの遊技状態などに応じて読み出される。そして、ステップ203に進む。
ステップ203において、当選判定処理が行われる。具体的には、抽出乱数データが当選判定テーブルと対比され、いずれの領域に含まれるか判定される。そして、ステップ204に進む。
【0062】
ステップ204において、いずれの当選役に当選か又はハズレかが判定される。具体的には、抽出乱数データがいずれかの当選領域に含まれる場合には、この当選領域に応じた当選役の当選と判定して、ステップ205に進む。また、いずれの当選領域にも含まれない場合には、ハズレと判定して、ステップ206に進む。
ステップ205において、ステップ204の当選判定結果に応じた当選フラグが、RAMの所定領域に設定される。なお、重複当選した場合には、当選判定結果に応じた押し順フラグがRAMの所定領域に設定される。そして、ステップ206に進む。
ステップ206において、ステップ204の当選判定結果に応じた当選判定結果信号が、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、当選抽選処理を終了する。
【0063】
次に、ステップ108の停止制御処理について、図10に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ301aにおいて、遊技制御装置100のRAMの所定領域に有する当選フラグに応じた停止テーブルが、停止テーブル記憶手段から停止テーブル選択手段によって読み出される。そして、ステップ302aに進む。
ステップ302aにおいて、ストップスイッチ54の操作の受付を開始する。これにより、ストップスイッチ54が操作されてストップ信号が出力されると、対応する回転リール23の停止制御を行うようになる。そして、ステップ303aに進む。
【0064】
ステップ303aにおいて、1個目のストップスイッチ54が操作されたか否かの判断が行われる。そして、1個目のストップスイッチ54が操作されたと判断したときには、ステップ304aに進む。1個目のストップスイッチ54が操作されていないと判断したときには、ステップ303aに戻る。
ステップ304aにおいて、ストップスイッチ54の操作の受付を終了する。これにより、ストップスイッチ54が操作されてストップ信号が出力されても、対応する回転リール23の停止制御を行わないようになる。そして、ステップ305aに進む。
ステップ305aにおいて、読み出した停止テーブルを参照して、操作されたストップスイッチ54に対応する回転リール23の滑りコマ数を取得する。そして、ステップ306aに進む。
【0065】
ステップ306aにおいて、取得した滑りコマ数分の停止基準位置を通過させてから最初に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に回転リール23が停止するように、ステッピングモータ26の回転駆動を停止させる。そして、ステップ307aに進む。
ステップ307aにおいて、遊技制御装置100のRAMの所定領域に押し順フラグを有するか否かの判定が行われる。換言すると、遊技制御装置100のRAMの所定領域に左押しフラグ、中押しフラグまたは右押しフラグのいずれかを有するか否かの判定が行われる。そして、遊技制御装置100のRAMの所定領域に押し順フラグを有さないと判定した場合には、ステップ308aに進む。遊技制御装置100のRAMの所定領域に押し順フラグを有すると判定した場合には、ステップ401aに進む。
【0066】
次に、ステップ401aないしステップ405aについて、図11に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ401aにおいて、1個目に操作されたストップスイッチ54が押し順フラグの示す操作順序と一致するか否かの判定が、操作順序判定手段230により行われる。そして、「不一致」と判定した場合には、ステップ402aに進む。「一致」と判定した場合には、ステップ308aに進む。
例えば、当選抽選手段130の抽選で「第1左押し重複当選」となり、RAMの所定領域に「左押しフラグ」が設定された場合に、1個目に中央ストップスイッチ54Mまたは右ストップスイッチ54Rが操作されたときには、「不一致」と判定して、ステップ402aに進む。1個目に右ストップスイッチ54Rが操作されたときには、「一致」と判定して、ステップ308aに進む。
【0067】
ステップ402aにおいて、回転リール23が「スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かの判定が、表示図柄判定手段240により行われる。そして、回転リール23が「スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定した場合には、ステップ403aに進む。回転リール23が「スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止していないと判定した場合には、ステップ404aに進む。
例えば、当選抽選手段130の抽選で「第1左押し重複当選」となり、RAMの所定領域に「左押しフラグ」が設定された場合に、1個目に右ストップスイッチ54Rが操作されたときに、右回転リール23Rが「スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かを判定する。ここで、右ストップスイッチ54Rが操作された際に、右回転リール23Rが滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で有効ライン37上に「スイカ」の図柄を引き込める場合には、有効ライン37上に「スイカ」の図柄を表示するように回転を停止するため、ステップ403aに進むことになる。これに対し、右回転リール23Rが滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で有効ライン37上に「スイカ」の図柄を引き込めない場合には、有効ライン37上に「スイカ」の図柄を表示しないように回転を停止するため、ステップ404aに進むことになる。
【0068】
ステップ403aにおいて、スイカ表示信号が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、ステップ308aに進む。
ステップ404aにおいて、回転リール23が「花スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かの判定が、表示図柄判定手段240により行われる。そして、回転リール23が「花スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定した場合には、ステップ405aに進む。回転リール23が「花スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止していないと判定した場合には、ステップ308aに進む。
【0069】
例えば、当選抽選手段130の抽選で「第1左押し重複当選」となり、RAMの所定領域に「左押しフラグ」が設定された場合に、1個目に右ストップスイッチ54Rが操作されたときに、右回転リール23Rが「花スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かを判定する。ここで、右ストップスイッチ54Rが操作された際に、右回転リール23Rが滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で有効ライン37上に「花スイカ」の図柄を引き込める場合には、有効ライン37上に「花スイカ」の図柄を表示するように回転を停止するため、ステップ405aに進むことになる。これに対し、右回転リール23Rが滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で有効ライン37上に「花スイカ」の図柄を引き込めない場合には、有効ライン37上に「花スイカ」の図柄を表示しないように回転を停止するため、ステップ308aに進むことになる。
【0070】
ステップ405aにおいて、花スイカ表示信号が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、ステップ308aに進む。
図10に戻って、ステップ308aにおいて、ストップスイッチ54の操作の受付を開始する。そして、ステップ309aに進む。
ステップ309aにおいて、2個目のストップスイッチ54が操作されたか否かの判断が行われる。そして、2個目のストップスイッチ54が操作されたと判断したときには、ステップ310aに進む。2個目のストップスイッチ54が操作されていないと判断したときには、ステップ309aに戻る。
【0071】
ステップ310aにおいて、ストップスイッチ54の操作の受付を終了する。そして、ステップ311aに進む。
ステップ311aにおいて、読み出した停止テーブルを参照して、操作されたストップスイッチ54に対応する回転リール23の滑りコマ数を取得する。そして、ステップ312aに進む。
ステップ312aにおいて、取得した滑りコマ数分の停止基準位置を通過させてから最初に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に回転リール23が停止するように、ステッピングモータ26の回転駆動を停止させる。そして、ステップ313aに進む。
【0072】
ステップ313aにおいて、ストップスイッチ54の操作の受付を開始する。そして、ステップ314aに進む。
ステップ314aにおいて、3個目のストップスイッチ54が操作されたか否かの判断が行われる。そして、3個目のストップスイッチ54が操作されたと判断したときには、ステップ315aに進む。3個目のストップスイッチ54が操作されていないと判断したときには、ステップ314aに戻る。
ステップ315aにおいて、ストップスイッチ54の操作の受付を終了する。そして、ステップ316aに進む。
【0073】
ステップ316aにおいて、読み出した停止テーブルを参照して、操作されたストップスイッチ54に対応する回転リール23の滑りコマ数を取得する。そして、ステップ317aに進む。
ステップ317aにおいて、取得した滑りコマ数分の停止基準位置を通過させてから最初に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に回転リール23が停止するように、ステッピングモータ26の回転駆動を停止させる。そして、ステップ318aに進む。
ステップ318aにおいて、第3回転停止信号が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、停止制御処理を終了する。
【0074】
次に、スロットマシンSにおける演出の制御の概略について、図12に示したフローチャートを用いて説明する。この制御は、演出制御装置300で所定時間毎に繰り返し実行される。
ステップ601aにおいて、遊技制御装置100から当選判定結果信号を受信したか否かの判断が行われる。そして、当選判定結果信号を受信したと判断した場合には、ステップ602aに進む。当選判定結果信号を受信していないと判断した場合には、ステップ608aに進む。
ステップ602aにおいて、当選判定結果信号に基づき、ストップスイッチ54の操作順序の定めがあるか否かの判定が行われる。換言すると、抽選結果がいずれかの重複当選であるか否かの判断が行われる。そして、いずれかの重複当選であると判断した場合には、ステップ603aに進む。いずれの重複当選でもないと判断した場合には、本制御を終了する。
【0075】
ステップ603aにおいて、操作順序報知抽選手段360による報知抽選が行われる。そして、ステップ604aに進む。
ステップ604aにおいて、報知抽選で当選したか否かの判断が行われる。そして、報知抽選で当選したと判断した場合には、ステップ605aに進む。報知抽選でハズレたと判断した場合には、本制御を終了する。
ステップ605aにおいて、操作順序報知抽選手段360により抽選結果に応じた報知演出の実行が決定される。そして、ステップ606aに進む。
ステップ606aにおいて、ストップスイッチ54の操作順序に関する情報を報知する画像を、画像表示装置34に表示させる。具体的には、「最初に**ストップスイッチ54を操作すること」を推奨する画像を、画像表示装置34に表示させる。そして、ステップ607aに進む。
【0076】
ステップ607aにおいて、ストップスイッチ54の操作順序に関する情報を報知する音声を、スピーカ35,45から出力させる。具体的には、「最初に**ストップスイッチ54を操作すること」を推奨する音声を、スピーカ35,45から出力させる。そして、本制御を終了する。
ステップ608aにおいて、遊技制御装置100からスイカ表示信号を受信したか否かの判断が行われる。そして、スイカ表示信号を受信したと判断した場合には、ステップ610aに進む。スイカ表示信号を受信していないと判断した場合には、ステップ609aに進む。
【0077】
ステップ609aにおいて、遊技制御装置100から花スイカ表示信号を受信したか否かの判断が行われる。そして、花スイカ表示信号を受信したと判断した場合には、ステップ610aに進む。花スイカ表示信号を受信していないと判断した場合には、ステップ612aに進む。
ステップ610aにおいて、有効ライン37上に揃い得る当選役の図柄の組み合わせを示す画像を、画像表示装置34に表示させる。具体的には、「第**スイカ当選役」に係る図柄の組み合わせを示す画像を、画像表示装置34に表示させる。そして、ステップ611aに進む。
【0078】
ステップ611aにおいて、有効ライン37上に図柄の組み合わせを揃い得る当選役を報知する音声を、スピーカ35,45から出力させる。具体的には、「第**スイカ当選役」に係る図柄の組み合わせを有効ライン37上に揃い得る旨の音声を、スピーカ35,45から出力させる。そして、本制御を終了する。
ステップ612aにおいて、遊技制御装置100から第3回転停止信号を受信したか否かの判断が行われる。そして、第3回転停止信号を受信したと判断した場合には、ステップ613aに進む。第3回転停止信号を受信していないと判断した場合には、本制御を終了する。
【0079】
ステップ613aにおいて、通常の演出画像を画像表示装置34に表示させる。そして、本制御を終了する。
以上のように、第1の実施の形態によれば、当選抽選手段130の抽選で重複当選した場合に、RAMに設定された押し順フラグに対応するストップスイッチ54を最初に操作すると、「ベル当選役」に係る図柄の組み合わせを有効ライン37上に揃えることができる。これに対し、RAMに設定された押し順フラグに対応しないストップスイッチ54を最初に操作すると、「ベル当選役」に係る図柄の組み合わせを有効ライン37上に揃えることができなくなる。このとき、「スイカ」または「花スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示するように回転リール23を停止させることができたときには、重複当選した第二種当選役の中で有効ライン37上に表示された「スイカ」または「花スイカ」を含む当選役の図柄の組み合わせを有効ライン37上に揃えることができ、その旨を報知するようになっている。これにより、RAMに設定された押し順フラグに対応しないストップスイッチ54を最初に操作して、「ベル当選役」に入賞させることができなくなっても、重複当選した第二種当選役に入賞させることができ、遊技者がメダルを獲得する機会を逸することを防止できる。
【0080】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、当選抽選手段130の抽選で重複当選した場合に、所定の順序と異なるストップスイッチ54の操作を契機に当該回転リール23が回転を停止するとともに、第二種当選役に係る図柄を有効ライン37上に表示させたとき(すべての回転リール23が回転を停止したときを除く)に、異なる複数の第二種当選役に係る図柄の組み合わせを有効ライン37上に同時に揃えさせるためにストップスイッチ54の操作時に狙わせる回転リール23の図柄についての報知を実行可能にした。
また、第2の実施の形態は、図柄表示窓31に中央有効ライン37Mが設けられていないこと、各回転リール23のリールテープ28の図柄配列が異なること(図13参照)を除き、第1の実施の形態に係るハードウエアの構成と同様である。
【0081】
そこで、第2の実施の形態では、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
(当選抽選手段130)
本実施の形態では、当選役には、「赤セブン当選役」と、「青セブン当選役」と、「BAR当選役」と、「第1リプレイ当選役」と、「第3リプレイ当選役」と、「ベル当選役」と、「チェリー当選役」と、「スター当選役」と、「第1スイカ当選役」と、「第6スイカ当選役」とがある。
本実施の形態では、図14に示すように、さらに「赤7・ベル・赤7当選役」ないし「BAR・ベル・花スイカ当選役」がある。これらの当選役は、入賞により有効ライン1本につきメダル6枚が支払われる。
【0082】
ここで、左回転リール23L及び右回転リール23Rには、「7(赤色)」の図柄がそれぞれ1個ずつ付されている。したがって、ストップスイッチ54を操作した際の回転リール23の回転位置によって、有効ライン37上に「7(赤色)」の図柄を引き込む停止制御を行うことが可能な場合と、不可能な場合とがある。また、「7(青色)」及び「BAR」の図柄についても同様である。
そこで、本実施の形態では、図14に示した「赤7・ベル・赤7当選役」ないし「BAR・ベル・花スイカ当選役」を、ストップスイッチ54の操作時における回転リール23の回転位置によって、有効ライン37上に図柄の組み合わせを揃い得るか否かが異なる当選役(以下「第二種当選役」という。)とする。換言すると、第二種当選役に対応付けられた図柄の組合せには、ストップスイッチ54の操作タイミングに応じて有効ライン上に引き込み不能な図柄と、ストップスイッチ54の操作タイミングに関わらず有効ライン上に引き込み可能な図柄とが含まれている。そして、「赤7・ベル・赤7当選役」ないし「BAR・ベル・花スイカ当選役」は、当選抽選手段130の抽選で当選した場合に、ストップスイッチ54を操作したタイミングによって有効ライン37上に当選役の図柄(「7(赤色)」、「7(青色)」または「BAR」の図柄)を引き込めないことがあるため、確実に入賞させるためには当選役の図柄を目押しする必要がある。
【0083】
また、本実施の形態では、当選抽選手段130の抽選結果には、「ベル当選」と、「チェリー当選」と、「スター当選」と、「赤セブン当選」と、「青セブン当選」と、「BAR当選」と、「第1リプレイ当選」と、「第2リプレイ当選」と、「第3リプレイ当選」と、「第1スイカ当選役」の当選となる「第1スイカ当選」と、「第6スイカ当選役」の当選となる「第6スイカ当選」とがある。
さらに、本実施の形態では、当選抽選手段130の抽選において、1つの第一種当選役及び異なる複数の第二種当選役に重複して当選することがある。重複当選する抽選結果には、図15及び図16に示すように、「中押し(赤7)重複当選」と、「中押し(青7)重複当選」と、「中押し(BAR)重複当選」と、「左押し(赤7×2)重複当選」と、「左押し(青7赤7)重複当選」と、「左押し(BAR赤7)重複当選」と、「左押し(赤7青7)重複当選」と、「左押し(青7×2)重複当選」と、「左押し(BAR青7)重複当選」と、「左押し(赤7BAR)重複当選」と、「左押し(青7BAR)重複当選」と、「左押し(BAR×2)重複当選」と、「右押し(赤7×2)重複当選」と、「右押し(青7赤7)重複当選」と、「右押し(BAR赤7)重複当選」と、「右押し(赤7青7)重複当選」と、「右押し(青7×2)重複当選」と、「右押し(BAR青7)重複当選」と、「右押し(赤7BAR)重複当選」と、「右押し(青7BAR)重複当選」と、「右押し(BAR×2)重複当選」とがある。図示するように、複数種類の第二種当選役のうち2種類以上の第二種当選役(例えば赤7・ベル・赤7当選役、赤7・ベル・ベル当選役、赤7・ベル・スイカ当選役など)からなる複数種類の第二種当選役群(赤7・ベル・赤7当選役、赤7・ベル・ベル当選役、赤7・ベル・スイカ当選役などからなる第二種当選役群と、青7・ベル・青7当選役、青7・ベル・ベル当選役、青7・ベル・スイカ当選役などからなる第二種当選役群)の各々が、第一種当選役(ベル当選役)と重複して当選するようになっている。
【0084】
ここで、これらの重複当選のいずれかとなった場合に、左回転リール23Lまたは右回転リール23Rの一方が回転を停止するとともに、有効ライン37上に「7(赤色)」、「7(青色)」または「BAR」の図柄のいずれかを表示したとする。そして、遊技者は、他方の回転リール23の回転を停止させる際に、「7(赤色)」、「7(青色)」または「BAR」のいずれの図柄を目押しすれば当選役に入賞するか、その旨の報知がなければ分からない。
なお、抽選で当選すると、当該当選に対応した当選フラグが遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定される。また、抽選で「中押し(赤7)重複当選」ないし「中押し(BAR)重複当選」のいずれかとなった場合には、「中押しフラグ」が遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定される。また、抽選で「左押し(赤7×2)重複当選」ないし「左押し(BAR×2)重複当選」のいずれかとなった場合には、「左押しフラグ」が遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定される。また、抽選で「右押し(赤7×2)重複当選」ないし「右押し(BAR×2)重複当選」のいずれかとなった場合には、「右押しフラグ」が遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定される。
【0085】
(停止テーブル記憶手段)
本実施の形態では、それぞれの当選フラグに対応した停止テーブル(例えば、「赤セブン当選」に対応する「赤セブン停止テーブル」など)が、遊技制御装置100のROMに記憶されている。
「中押し(赤7)停止テーブル」、「中押し(青7)停止テーブル」及び「中押し(BAR)停止テーブル」は、最初に中央ストップスイッチ54Mが操作された場合には、第一種当選役(ベル当選役)に係る図柄の組み合わせが異なる2本の有効ライン37上に揃うように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。また、これらの停止テーブルは、最初に左ストップスイッチ54Lまたは右ストップスイッチ54Rが操作された場合には、重複当選した第一種当選役(ベル当選役)及び第二種当選役(図15に示す(A)の当選役は除く。)のいずれか1つの図柄の組み合わせが1本の有効ライン37上に揃い得るように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
【0086】
「左押し(赤7×2)停止テーブル」、「左押し(青7赤7)停止テーブル」、「左押し(BAR赤7)停止テーブル」、「左押し(赤7青7)停止テーブル」、「左押し(青7×2)停止テーブル」、「左押し(BAR青7)停止テーブル」、「左押し(赤7BAR)停止テーブル」、「左押し(青7BAR)停止テーブル」及び「左押し(BAR×2)停止テーブル」は、最初に左ストップスイッチ54Lが操作された場合には、第一種当選役(ベル当選役)に係る図柄の組み合わせが異なる2本の有効ライン37上に揃うように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。また、これらの停止テーブルは、最初に中央ストップスイッチ54Mまたは右ストップスイッチ54Rが操作された場合には、重複当選した第一種当選役(ベル当選役)及び第二種当選役(図16に示す(A)の当選役は除く。)のいずれか1つの図柄の組み合わせが1本の有効ライン37上に揃い得るように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
【0087】
「右押し(赤7×2)停止テーブル」、「右押し(青7赤7)停止テーブル」、「右押し(BAR赤7)停止テーブル」、「右押し(赤7青7)停止テーブル」、「右押し(青7×2)停止テーブル」、「右押し(BAR青7)停止テーブル」、「右押し(赤7BAR)停止テーブル」、「右押し(青7BAR)停止テーブル」及び「右押し(BAR×2)停止テーブル」は、最初に右ストップスイッチ54Rが操作された場合には、第一種当選役に係る図柄の組み合わせが異なる2本の有効ライン37上に揃うように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。また、これらの停止テーブルは、最初に左ストップスイッチ54Lまたは中央ストップスイッチ54Mが操作された場合には、重複当選した第一種当選役(ベル当選役)及び第二種当選役(図16に示す(A)の当選役は除く。)のいずれか1つの図柄の組み合わせが1本の有効ライン37上に揃い得るように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
【0088】
なお、「中押し(赤7)停止テーブル」ないし「中押し(BAR)停止テーブル」、「左押し(赤7×2)停止テーブル」ないし「左押し(BAR×2)停止テーブル」、及び、「右押し(赤7×2)停止テーブル」ないし「右押し(BAR×2)停止テーブル」は、重複当選した当選役の中で図15または図16に示す(A)の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃う場合には、重複当選した当選役の中で図15または図16に示す(B)の当選役に係る図柄の組み合わせも有効ライン37上に揃うように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
例えば、「中押し(赤7)停止テーブル」は、最初に左ストップスイッチ54Lが操作された場合に、左回転リール23Lの「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で引き込むことができるときには、「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に引き込むように左回転リール23Lの回転停止までの滑りコマ数が規定されている。そして、左回転リール23Lが「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したときには、「赤7・ベル・赤7当選役」及び「赤7・ベル・ベル当選役」に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃い得るように、残りの回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。また、「中押し(赤7)停止テーブル」は、最初に右ストップスイッチ54Rが操作された場合に、右回転リール23Rの「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で引き込むことができるときには、「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に引き込むように右回転リール23Rの回転停止までの滑りコマ数が規定されている。そして、右回転リール23Rが「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したとき(このとき、右回転リール23Rの「ベル」の図柄が、有効ライン37上に表示される。)には、「赤7・ベル・赤7当選役」及び「赤7・ベル・ベル当選役」に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃い得るように、残りの回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
以上のように、本実施の形態では、ストップスイッチ54が、第一種当選役と重複して当選した第二種当選役群の種類に応じた所定の順序で操作されたときには、ストップスイッチ54の操作タイミングに関わらず、第一種当選役に対応付けられた図柄の組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させるように停止制御を行い、ストップスイッチ54が、前記所定の順序と異なる順序で操作されたときには、ストップスイッチ54が操作された回転リール23について、当選している第二種当選役群に含まれるいずれかの第二種当選役に対応付けられた図柄の組合せのうちの、ストップスイッチ54の操作タイミングに関わらず有効ライン上に引き込み可能な図柄(ベル図柄)を、有効ライン上に引き込んで停止させるように停止制御を行うものとなる。
【0089】
(操作順序判定手段230)
本実施の形態では、操作順序判定手段230は、当選抽選手段130の抽選で「中押し(赤7)重複当選」ないし「中押し(BAR)重複当選」、「左押し(赤7×2)重複当選」ないし「左押し(BAR×2)重複当選」、及び「右押し(赤7×2)重複当選」ないし「右押し(BAR×2)重複当選」の中のいずれかの当選となった場合、つまり、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「押し順フラグ」を有する場合に、1個目のストップスイッチ54が操作されたことを契機に、当該「押し順フラグ」の示す操作順序に一致するか否かを判定する。
【0090】
具体的には、操作順序判定手段230は、例えば、当選抽選手段130の抽選で「中押し(赤7)重複当選」となり、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「中押しフラグ」が設定された場合に、停止制御手段160による回転リール23の停止制御が可能になった以後、1個目に中央ストップスイッチ54Mが操作されたときには、「一致」と判定する。また、停止制御手段160による回転リール23の停止制御が可能になった以後、1個目に左ストップスイッチ54Lまたは右ストップスイッチ54Rが操作されたときには、「不一致」と判定する。
(表示図柄判定手段240)
本実施の形態では、表示図柄判定手段240は、当選抽選手段130の抽選で「中押し(赤7)重複当選」となった場合において、1個目に左ストップスイッチ54Lが操作されて操作順序判定手段230が不一致と判定したことを契機に、左回転リール23Lが「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かを判定する。そして、左回転リール23Lが「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定した場合には、左回転リール23L用の「赤7表示信号」を演出制御装置300へ送信する。
【0091】
また、表示図柄判定手段240は、当選抽選手段130の抽選で「中押し(赤7)重複当選」となった場合において、1個目に右ストップスイッチ54Rが操作されて操作順序判定手段230が不一致と判定したことを契機に、右回転リール23Rが「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かを判定する。そして、右回転リール23Rが「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定した場合には、右回転リール23R用の「赤7表示信号」を演出制御装置300へ送信する。
なお、「中押し(青7)重複当選」となった場合については、上述した「中押し(赤7)重複当選」となった場合の説明文中の「7(赤色)」を「7(青色)」と、「赤7表示信号」を「青7表示信号」と読み替え、詳細な説明を省略する。また、「中押し(BAR)重複当選」となった場合については、上述した「中押し(赤7)重複当選」となった場合の説明文中の「7(赤色)」を「BAR」と、「赤7表示信号」を「BAR表示信号」と読み替え、詳細な説明を省略する。
【0092】
また、表示図柄判定手段240は、当選抽選手段130の抽選で「左押し(赤7×2)重複当選」、「左押し(青7赤7)重複当選」または「左押し(BAR赤7)重複当選」となった場合において、1個目に右ストップスイッチ54Rが操作されて操作順序判定手段230が不一致と判定したことを契機に、右回転リール23Rが「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かを判定する。そして、右回転リール23Rが「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定した場合には、右回転リール23R用の「赤7表示信号」を演出制御装置300へ送信する。
なお、「左押し(赤7青7)重複当選」、「左押し(青7×2)重複当選」または「左押し(BAR青7)重複当選」となった場合については、上述した「左押し(赤7×2)重複当選」、「左押し(青7赤7)重複当選」または「左押し(BAR赤7)重複当選」となった場合の説明文中の「7(赤色)」を「7(青色)」と、「赤7表示信号」を「青7表示信号」と読み替え、詳細な説明を省略する。また、「左押し(赤7BAR)重複当選」、「左押し(青7BAR)重複当選」または「左押し(BAR×2)重複当選」となった場合については、上述した「左押し(赤7×2)重複当選」、「左押し(青7赤7)重複当選」または「左押し(BAR赤7)重複当選」となった場合の説明文中の「7(赤色)」を「BAR」と、「赤7表示信号」を「BAR表示信号」と読み替え、詳細な説明を省略する。
【0093】
また、表示図柄判定手段240は、当選抽選手段130の抽選で「右押し(赤7×2)重複当選」、「右押し(赤7青7)重複当選」または「右押し(赤7BAR)重複当選」となった場合において、1個目に左ストップスイッチ54Lが操作されて操作順序判定手段230が不一致と判定したことを契機に、左回転リール23Lが「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かを判定する。そして、左回転リール23Lが「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定した場合には、左回転リール23L用の「赤7表示信号」を演出制御装置300へ送信する。
なお、「右押し(青7赤7)重複当選」、「右押し(青7×2)重複当選」または「右押し(青7BAR)重複当選」となった場合については、上述した「右押し(赤7×2)重複当選」、「右押し(赤7青7)重複当選」または「右押し(赤7BAR)重複当選」となった場合の説明文中の「7(赤色)」を「7(青色)」と、「赤7表示信号」を「青7表示信号」と読み替え、詳細な説明を省略する。また、「右押し(BAR赤7)重複当選」、「右押し(BAR青7)重複当選」または「右押し(BAR×2)重複当選」となった場合については、上述した「右押し(赤7×2)重複当選」、「右押し(赤7青7)重複当選」または「右押し(赤7BAR)重複当選」となった場合の説明文中の「7(赤色)」を「BAR」と、「赤7表示信号」を「BAR表示信号」と読み替え、詳細な説明を省略する。
【0094】
(支払制御手段200)
メダルの支払いは、当選役に係る図柄の組み合わせの揃った有効ライン37毎に行われる。例えば、入賞判定手段170により「チェリー当選役の入賞」と判定された場合は、「チェリー当選役」に係る図柄の組み合わせが4本の有効ライン37上に揃うので、「有効ライン1本につきメダル1枚」×「4本」で「4枚」のメダルを支払う制御を行う。
例えば、「ベル当選役」に係る図柄の組み合わせが1本の有効ライン37上に揃った場合には、「有効ライン1本につきメダル10枚」×「1本」で「10枚」のメダルを支払う制御を行う。また、「ベル当選役」に係る図柄の組み合わせが2本の有効ライン37上に揃った場合には、「有効ライン1本につきメダル10枚」×「2本」で「20枚」のメダルを支払う制御を行う。
【0095】
例えば、「赤7・ベル・赤7当選役」に係る図柄の組み合わせが1本の有効ライン37上に揃い、さらに「赤7・ベル・ベル当選役」に係る図柄の組み合わせが1本の有効ライン37上に揃った場合には、「赤7・ベル・赤7当選役:メダル6枚」+「赤7・ベル・ベル当選役:メダル6枚」で「12枚」のメダルを支払う制御を行う。
(スロットマシンSの動作)
第2の実施の形態に係るスロットマシンSにおいて、遊技の制御の概略、及び当選抽選処理については、第1の実施の形態と同様なので、説明を省略し、ここでは停止制御処理について説明する。
【0096】
第2の実施の形態に係る停止制御処理は、第1の実施の形態に係る停止制御処理の内で、図10に示したフローと共通だが、図11に示したフローとは異なる。そこで、第1の実施の形態と共通のフローについては説明を省略し、第1の実施の形態と異なるフローについて、図17に示したフローチャートを用いて説明する。
第2の実施の形態では、ステップ307aにおいて、遊技制御装置100のRAMの所定領域に押し順フラグを有すると判定した場合に、ステップ401bに進む。
ステップ401bにおいて、1個目に操作されたストップスイッチ54が押し順フラグの示す操作順序と一致するか否かの判定が、操作順序判定手段230により行われる。そして、「不一致」と判定した場合には、ステップ402bに進む。「一致」と判定した場合には、ステップ308aに進む。
【0097】
ステップ402bにおいて、1個目に左ストップスイッチ54Lが操作されたか否かの判断が行われる。そして、1個目に左ストップスイッチ54Lが操作されたと判断した場合には、ステップ403bに進む。1個目に中央ストップスイッチ54Mまたは右ストップスイッチ54Rが操作されたと判断した場合には、ステップ406bに進む。
ステップ403bにおいて、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「中押しフラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「中押しフラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ404bに進む。遊技制御装置100のRAMの所定領域に「中押しフラグ」を有すると判断した場合には、ステップ405bに進む。
【0098】
ステップ404bにおいて、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「右押しフラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「右押しフラグ」を有すると判断した場合には、ステップ405bに進む。遊技制御装置100のRAMの所定領域に「右押しフラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ308aに進む。
ステップ405bにおいて、表示図柄判定手段240による表示図柄判定処理が行われる。そして、ステップ308aに進む。なお、表示図柄判定処理については、後述する。
ステップ406bにおいて、1個目に右ストップスイッチ54Rが操作されたか否かの判断が行われる。そして、右ストップスイッチ54Rが操作されたと判断した場合には、ステップ407bに進む。1個目に左ストップスイッチ54Lまたは中央ストップスイッチ54Mが操作されたと判断した場合には、ステップ308aに進む。
【0099】
ステップ407bにおいて、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「中押しフラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「中押しフラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ408bに進む。遊技制御装置100のRAMの所定領域に「中押しフラグ」を有すると判断した場合には、ステップ409bに進む。
ステップ408bにおいて、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「左押しフラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「左押しフラグ」を有すると判断した場合には、ステップ409bに進む。遊技制御装置100のRAMの所定領域に「左押しフラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ308aに進む。
【0100】
ステップ409bにおいて、表示図柄判定手段240による表示図柄判定処理が行われる。そして、ステップ308aに進む。
次に、ステップ405b及びステップ409bの表示図柄判定処理について、図18に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ501において、回転リール23が「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かの判定が、表示図柄判定手段240により行われる。そして、回転リール23が「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定した場合には、ステップ502に進む。回転リール23が「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止していないと判定した場合には、ステップ503に進む。
【0101】
例えば、当選抽選手段130の抽選で「中押し(赤7)重複当選」となり、RAMの所定領域に「中押しフラグ」が設定された場合に、1個目に左ストップスイッチ54Lが操作されたときに、左回転リール23Lが「7(赤色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かを判定する。ここで、左ストップスイッチ54Lが操作された際に、左回転リール23Lが滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で有効ライン37上に「7(赤色)」の図柄を引き込める場合には、有効ライン37上に「7(赤色)」の図柄を表示するように回転を停止するため、ステップ502に進むことになる。これに対し、左回転リール23Lが滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で有効ライン37上に「7(赤色)」の図柄を引き込めない場合には、有効ライン37上に「7(赤色)」の図柄を表示しないように回転を停止するため、ステップ503に進むことになる。
【0102】
ステップ502において、赤7表示信号が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、表示図柄判定処理を終了する。
ステップ503において、回転リール23が「7(青色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かの判定が、表示図柄判定手段240により行われる。そして、回転リール23が「7(青色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定した場合には、ステップ504に進む。回転リール23が「7(青色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止していないと判定した場合には、ステップ505に進む。
【0103】
例えば、当選抽選手段130の抽選で「左押し(赤7青7)重複当選」となり、RAMの所定領域に「左押しフラグ」が設定された場合に、1個目に右ストップスイッチ54Rが操作されたときに、右回転リール23Rが「7(青色)」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かを判定する。ここで、右ストップスイッチ54Rが操作された際に、右回転リール23Rが滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で有効ライン37上に「7(青色)」の図柄を引き込める場合には、有効ライン37上に「7(青色)」の図柄を表示するように回転を停止するため、ステップ504に進むことになる。これに対し、右回転リール23Rが滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で有効ライン37上に「7(青色)」の図柄を引き込めない場合には、有効ライン37上に「7(青色)」の図柄を表示しないように回転を停止するため、ステップ505に進むことになる。
【0104】
ステップ504において、青7表示信号が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、表示図柄判定処理を終了する。
ステップ505において、回転リール23が「BAR」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かの判定が、表示図柄判定手段240により行われる。そして、回転リール23が「BAR」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定した場合には、ステップ506に進む。回転リール23が「BAR」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止していないと判定した場合には、表示図柄判定処理を終了する。
例えば、当選抽選手段130の抽選で「右押し(BAR赤7)重複当選」となり、RAMの所定領域に「右押しフラグ」が設定された場合に、1個目に左ストップスイッチ54Lが操作されたときに、左回転リール23Lが「BAR」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かを判定する。ここで、左ストップスイッチ54Lが操作された際に、左回転リール23Lが滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で有効ライン37上に「BAR」の図柄を引き込める場合には、有効ライン37上に「BAR」の図柄を表示するように回転を停止するため、ステップ506に進むことになる。これに対し、左回転リール23Lが滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で有効ライン37上に「BAR」の図柄を引き込めない場合には、有効ライン37上に「BAR」の図柄を表示しないように回転を停止するため、表示図柄判定処理を終了することになる。
【0105】
ステップ506において、BAR表示信号が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、表示図柄判定処理を終了する。
次に、スロットマシンSにおける演出の制御の概略について、図19に示したフローチャートを用いて説明する。この制御は、演出制御装置300で所定時間毎に繰り返し実行される。
ステップ601bにおいて、遊技制御装置100から当選判定結果信号を受信したか否かの判断が行われる。そして、当選判定結果信号を受信したと判断した場合には、ステップ602bに進む。当選判定結果信号を受信していないと判断した場合には、ステップ608bに進む。
【0106】
ステップ602bにおいて、当選判定結果信号に基づき、ストップスイッチ54の操作順序の定めがあるか否かの判定が行われる。換言すると、抽選結果がいずれかの重複当選であるか否かの判断が行われる。そして、いずれかの重複当選であると判断した場合には、ステップ603bに進む。いずれの重複当選でもないと判断した場合には、本制御を終了する。
ステップ603bにおいて、操作順序報知抽選手段360による報知抽選が行われる。そして、ステップ604bに進む。
ステップ604bにおいて、報知抽選で当選したか否かの判断が行われる。そして、報知抽選で当選したと判断した場合には、ステップ605bに進む。報知抽選でハズレたと判断した場合には、本制御を終了する。
【0107】
ステップ605bにおいて、操作順序報知抽選手段360により抽選結果に応じた報知演出の実行が決定される。そして、ステップ606bに進む。
ステップ606bにおいて、ストップスイッチ54の操作順序に関する情報を報知する画像を、画像表示装置34に表示させる。具体的には、「最初に**ストップスイッチ54を操作すること」を推奨する画像を、画像表示装置34に表示させる。そして、ステップ607bに進む。
ステップ607bにおいて、ストップスイッチ54の操作順序に関する情報を報知する音声を、スピーカ35,45から出力させる。具体的には、「最初に**ストップスイッチ54を操作すること」を推奨する音声を、スピーカ35,45から出力させる。そして、本制御を終了する。
【0108】
ステップ608bにおいて、遊技制御装置100から赤7表示信号を受信したか否かの判断が行われる。そして、赤7表示信号を受信したと判断した場合には、ステップ611bに進む。赤7表示信号を受信していないと判断した場合には、ステップ609bに進む。
ステップ609bにおいて、遊技制御装置100から青7表示信号を受信したか否かの判断が行われる。そして、青7表示信号を受信したと判断した場合には、ステップ611bに進む。青7表示信号を受信していないと判断した場合には、ステップ610bに進む。
ステップ610bにおいて、遊技制御装置100からBAR表示信号を受信したか否かの判断が行われる。そして、BAR表示信号を受信したと判断した場合には、ステップ611bに進む。BAR表示信号を受信していないと判断した場合には、ステップ613bに進む。
【0109】
ステップ611bにおいて、有効ライン37上に同時に揃い得る2つの当選役についての図柄の組み合わせを示す画像を、画像表示装置34に表示させる。例えば、当選抽選手段130の抽選で「中押し(赤7)重複当選」となった場合に、遊技制御装置100から赤7表示信号を受信したと判断したときに、画像データ記憶手段310から「赤7・ベル・赤7当選役」及び「赤7・ベル・ベル当選役」に係る図柄の組み合わせを示す画像データを選択し、この画像データに従って画像表示装置34に画像を表示させる。そして、ステップ612bに進む。
ステップ612bにおいて、有効ライン37上に同時に揃い得る2つの当選役を報知する音声を、スピーカ35,45から出力させる。例えば、当選抽選手段130の抽選で「中押し(赤7)重複当選」となった場合に、遊技制御装置100から赤7表示信号を受信したと判断したときに、音声データ記憶手段330から「赤7・ベル・赤7当選役」及び「赤7・ベル・ベル当選役」に係る図柄の組み合わせを有効ライン37上に揃い得る旨の音声データを選択し、この音声データに従ってスピーカ35,45に音声を出力させる。そして、本制御を終了する。
【0110】
ステップ613bにおいて、遊技制御装置100から第3回転停止信号を受信したか否かの判断が行われる。そして、第3回転停止信号を受信したと判断した場合には、ステップ614bに進む。第3回転停止信号を受信していないと判断した場合には、本制御を終了する。
ステップ614bにおいて、通常の演出画像を画像表示装置34に表示させる。そして、本制御を終了する。
以上のように、第2の実施の形態によれば、当選抽選手段130の抽選で重複当選した場合に、RAMに設定された押し順フラグに対応するストップスイッチ54を最初に操作すると、「ベル当選役」に係る図柄の組み合わせを2本の有効ライン37上に揃えることができる。これに対し、RAMに設定された押し順フラグに対応しないストップスイッチ54を最初に操作すると、「ベル当選役」に係る図柄の組み合わせを2本の有効ライン37上に揃えることができなくなり、重複当選した当選役のいずれか1つの図柄の組み合わせを1本の有効ライン37上のみに揃えることができる。このとき、重複当選した当選役の中で図15または図16に示す(A)の当選役に係る図柄を有効ライン37上に表示するように左回転リール23Lまたは右回転リール23Rを停止させることができたときには、(A)及び(B)の当選役に係る図柄の組み合わせを有効ライン37上に揃えることができ、その旨を報知するようになっている。これにより、RAMに設定された押し順フラグに対応しないストップスイッチ54を最初に操作しても、2つの第二種当選役に入賞させることができ、遊技者がメダルを獲得する機会を逸することを防止できる。
【0111】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態では、当選抽選手段130の抽選で重複当選した場合において、所定の順序と異なるストップスイッチ54の操作を契機に当該回転リール23が回転を停止するとともに、第一種当選役に係る図柄を有効ライン37上に表示させたとき(すべての回転リール23が回転を停止したときを除く)に、第一種当選役に係る図柄の組み合わせを異なる有効ライン37上に同時に揃えさせるためにストップスイッチ54の操作時に狙わせる回転リール23の図柄についての報知を実行可能にした。
また、第3の実施の形態は、図柄表示窓31に中央有効ライン37Mが設けられていないこと、各回転リール23のリールテープ28の図柄配列が異なること(図20参照)を除き、第1の実施の形態に係るハードウエアの構成と同様である。
【0112】
そこで、第3の実施の形態では、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
(当選抽選手段130)
本実施の形態では、当選役には、「赤セブン当選役」と、「青セブン当選役」と、「BAR当選役」と、「第1リプレイ当選役」と、「第3リプレイ当選役」と、「ベル当選役」と、「チェリー当選役」と、「スター当選役」と、「第1スイカ当選役」と、「第6スイカ当選役」と、「赤7・ベル・ベル当選役」と、「青7・ベル・ベル当選役」と、「BAR・ベル・ベル当選役」とがある。
さらに、本実施の形態では、当選役には、有効ライン37上に「左回転リール23L・中央回転リール23M・右回転リール23R」の並びで「ベル・ベル・7(赤色)」の図柄が揃うと入賞となる「ベル・ベル・赤7当選役」と、「ベル・ベル・7(青色)」の図柄が揃うと入賞となる「ベル・ベル・青7当選役」と、「ベル・ベル・BAR」の図柄が揃うと入賞となる「ベル・ベル・BAR当選役」とがある。
【0113】
ここで、左回転リール23L及び右回転リール23Rには、「7(赤色)」の図柄がそれぞれ1個ずつ付されている。したがって、ストップスイッチ54を操作した際の回転リール23の回転位置によって、有効ライン37上に「7(赤色)」の図柄を引き込む停止制御を行うことが可能な場合と、不可能な場合とがある。また、「7(青色)」及び「BAR」の図柄についても同様である。
そこで、本実施の形態では、「赤7・ベル・ベル当選役」、「青7・ベル・ベル当選役」、「BAR・ベル・ベル当選役」、「ベル・ベル・赤7当選役」、「ベル・ベル・青7当選役」及び「ベル・ベル・BAR当選役」を、ストップスイッチ54の操作時における回転リール23の回転位置によって、有効ライン37上に図柄の組み合わせを揃い得るか否かが異なる当選役(以下「第二種当選役」という。)とする。換言すると、「赤7・ベル・ベル当選役」ないし「ベル・ベル・BAR当選役」は、当選抽選手段130の抽選で当選した場合に、ストップスイッチ54を操作したタイミングによって有効ライン37上に当選役の図柄(「7(赤色)」、「7(青色)」または「BAR」の図柄)を引き込めないことがあるため、確実に入賞させるためには当選役の図柄を目押しする必要がある。また、これらの当選役は、入賞により有効ライン1本につきメダル6枚が支払われる。
【0114】
また、本実施の形態では、当選抽選手段130の抽選結果には、「ベル当選」と、「チェリー当選」と、「スター当選」と、「赤セブン当選」と、「青セブン当選」と、「BAR当選」と、「第1リプレイ当選」と、「第2リプレイ当選」と、「第3リプレイ当選」と、「第1スイカ当選役」の当選となる「第1スイカ当選」と、「第6スイカ当選役」の当選となる「第6スイカ当選」とがある。
さらに、本実施の形態では、当選抽選手段130の抽選において、1つの第一種当選役及び異なる複数の第二種当選役に重複して当選することがある。重複当選する抽選結果には、「中押し(BAR無し)重複当選」と、「中押し(青7無し)重複当選」と、「中押し(赤7無し)重複当選」と、「右押し(BAR無し)重複当選」と、「右押し(青7無し)重複当選」と、「右押し(赤7無し)重複当選」と、「左押し(BAR無し)重複当選」と、「左押し(青7無し)重複当選」と、「左押し(赤7無し)重複当選」とがある。
【0115】
「中押し(BAR無し)重複当選」、「右押し(BAR無し)重複当選」及び「左押し(BAR無し)重複当選」は、「ベル当選役」、「ベル・ベル・赤7当選役」、「ベル・ベル・青7当選役」、「赤7・ベル・ベル当選役」及び「青7・ベル・ベル当選役」に重複当選する。これらの重複当選は、図柄の組み合わせに「BAR」の図柄を含まない当選役で構成されている。
「中押し(青7無し)重複当選」、「右押し(青7無し)重複当選」及び「左押し(青7無し)重複当選」は、「ベル当選役」、「ベル・ベル・赤7当選役」、「ベル・ベル・BAR当選役」、「赤7・ベル・ベル当選役」及び「BAR・ベル・ベル当選役」に重複当選する。これらの重複当選は、図柄の組み合わせに「7(青色)」の図柄を含まない当選役で構成されている。
【0116】
「中押し(赤7無し)重複当選」、「右押し(赤7無し)重複当選」及び「左押し(赤7無し)重複当選」は、「ベル当選役」、「ベル・ベル・青7当選役」、「ベル・ベル・BAR当選役」、「青7・ベル・ベル当選役」及び「BAR・ベル・ベル当選役」に重複当選する。これらの重複当選は、図柄の組み合わせに「7(赤色)」の図柄を含まない当選役で構成されている。
したがって、遊技者は、左回転リール23Lまたは右回転リール23Rの回転を停止させる際に、「7(赤色)」、「7(青色)」または「BAR」のいずれの図柄を目押しすれば当選役に入賞するか、その旨の報知がなければ分からない。
【0117】
なお、抽選で当選すると、当該当選に対応した当選フラグが遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定される。また、抽選で「中押し(BAR無し)重複当選」、「中押し(青7無し)重複当選」または「中押し(赤7無し)重複当選」のいずれかとなった場合には、「中押しフラグ」が遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定される。また、抽選で「右押し(BAR無し)重複当選」、「右押し(青7無し)重複当選」または「右押し(赤7無し)重複当選」のいずれかとなった場合には、「右押しフラグ」が遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定される。また、抽選で「左押し(BAR無し)重複当選」、「左押し(青7無し)重複当選」または「左押し(赤7無し)重複当選」のいずれかとなった場合には、「左押しフラグ」が遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定される。
【0118】
(停止テーブル記憶手段)
本実施の形態では、それぞれの当選フラグに対応した停止テーブル(例えば、「赤セブン当選」に対応する「赤セブン停止テーブル」など)が、遊技制御装置100のROMに記憶されている。
「中押し(BAR無し)停止テーブル」、「中押し(青7無し)停止テーブル」及び「中押し(赤7無し)停止テーブル」は、最初に中央ストップスイッチ54Mが操作された場合には、第一種当選役(ベル当選役)に係る図柄の組み合わせが異なる2本の有効ライン37上に同時に揃うように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。また、これらの停止テーブルは、最初に左ストップスイッチ54Lまたは右ストップスイッチ54Rが操作された場合には、重複当選した第一種当選役(ベル当選役)または第二種当選役(当選抽選手段130の説明を参照)のいずれか1つの図柄の組み合わせが1本の有効ライン37上に揃い得るように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
【0119】
ただし、「中押し(赤7無し)停止テーブル」は、最初に左ストップスイッチ54Lが操作された場合に、左回転リール23Lの「7(赤色)」の図柄を図柄表示窓31の中段に滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で引き込むことができるときには、「7(赤色)」の図柄を図柄表示窓31の中段に引き込むように左回転リール23Lの回転停止までの滑りコマ数が規定されている。そして、左回転リール23Lが「7(赤色)」の図柄を図柄表示窓31の中段に表示させるように停止したとき(このとき、左回転リール23Lの2個の「ベル」の図柄が、有効ライン37上に表示される。)には、「ベル」の図柄が異なる2本の有効ライン37上に揃うように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、残りの回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。また、「中押し(赤7無し)停止テーブル」は、最初に右ストップスイッチ54Rが操作されて、右回転リール23Rが「ベル」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止した場合に、左回転リール23Lの「7(赤色)」の図柄を図柄表示窓31の中段に引き込める回転位置で左ストップスイッチ54Lが操作されたときには、「ベル」の図柄が異なる2本の有効ライン37上に揃うように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、残りの回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
【0120】
なお、「中押し(青7無し)停止テーブル」は、直近の「中押し(赤7無し)停止テーブル」の説明文中の「7(赤色)」を「7(青色)」と読み替えたものである。また、「中押し(BAR無し)停止テーブル」は、直近の「中押し(赤7無し)停止テーブル」の説明文中の「7(赤色)」を「BAR」と読み替えたものである。
「右押し(BAR無し)停止テーブル」、「右押し(青7無し)停止テーブル」及び「右押し(赤7無し)停止テーブル」は、最初に右ストップスイッチ54Rが操作された場合には、第一種当選役(ベル当選役)に係る図柄の組み合わせが異なる2本の有効ライン37上に同時に揃うように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。また、これらの停止テーブルは、最初に左ストップスイッチ54Lまたは中央ストップスイッチ54Mが操作された場合には、重複当選した第一種当選役(ベル当選役)または第二種当選役(当選抽選手段130の説明を参照)のいずれか1つの図柄の組み合わせが1本の有効ライン37上に揃い得るように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
【0121】
ただし、「右押し(赤7無し)停止テーブル」は、最初に左ストップスイッチ54Lが操作された場合、または最初に中央ストップスイッチ54Mが操作されて2番目に左ストップスイッチ54Lが操作された場合に、左回転リール23Lの「7(赤色)」の図柄を図柄表示窓31の中段に滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で引き込むことができるときには、「7(赤色)」の図柄を図柄表示窓31の中段に引き込むように左回転リール23Lの回転停止までの滑りコマ数が規定されている。そして、左回転リール23Lが「7(赤色)」の図柄を図柄表示窓31の中段に表示させるように停止したとき(このとき、左回転リール23Lの2個の「ベル」の図柄が、有効ライン37上に表示される。)には、「ベル」の図柄が異なる2本の有効ライン37上に揃うように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。また、「右押し(赤7無し)停止テーブル」は、最初に中央ストップスイッチ54Mが操作されて、2番目に右ストップスイッチ54Rが操作されて、右回転リール23Rが「ベル」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止した場合に、左回転リール23Lの「7(赤色)」の図柄を図柄表示窓31の中段に引き込める回転位置で左ストップスイッチ54Lが操作されたときには、「ベル」の図柄が異なる2本の有効ライン37上に揃うように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
【0122】
なお、「右押し(青7無し)停止テーブル」は、直近の「右押し(赤7無し)停止テーブル」の説明文中の「7(赤色)」を「7(青色)」と読み替えたものである。また、「右押し(BAR無し)停止テーブル」は、直近の「右押し(赤7無し)停止テーブル」の説明文中の「7(赤色)」を「BAR」と読み替えたものである。
「左押し(BAR無し)停止テーブル」、「左押し(青7無し)停止テーブル」及び「左押し(赤7無し)停止テーブル」は、最初に左ストップスイッチ54Lが操作された場合には、第一種当選役(ベル当選役)に係る図柄の組み合わせが異なる2本の有効ライン37上に同時に揃うように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。また、これらの停止テーブルは、最初に中央ストップスイッチ54Mまたは右ストップスイッチ54Rが操作された場合には、重複当選した第一種当選役(ベル当選役)または第二種当選役(当選抽選手段130の説明を参照)のいずれか1つの図柄の組み合わせが1本の有効ライン37上に揃い得るように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、各回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。
【0123】
また、「左押し(赤7無し)停止テーブル」は、最初に中央ストップスイッチ54Mが操作されて2番目に左ストップスイッチ54Lが操作された場合に、左回転リール23Lの「7(赤色)」の図柄を図柄表示窓31の中段に滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で引き込むことができるときには、「7(赤色)」の図柄を図柄表示窓31の中段に引き込むように左回転リール23Lの回転停止までの滑りコマ数が規定されている。そして、左回転リール23Lが「7(赤色)」の図柄を図柄表示窓31の中段に表示させるように停止したとき(このとき、左回転リール23Lの2個の「ベル」の図柄が、有効ライン37上に表示される。)には、「ベル」の図柄が異なる2本の有効ライン37上に揃うように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、右回転リール23Rの回転停止までの滑りコマ数が規定されている。また、「左押し(赤7無し)停止テーブル」は、最初に右ストップスイッチ54Rが操作されて、右回転リール23Rが「ベル」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止した場合に、左回転リール23Lの「7(赤色)」の図柄を図柄表示窓31の中段に引き込める回転位置で左ストップスイッチ54Lが操作されたときには、「ベル」の図柄が異なる2本の有効ライン37上に揃うように、且つこれ以外の当選役に係る図柄の組み合わせが有効ライン37上に揃わないように、残りの回転リール23の回転停止までの滑りコマ数が規定されている。最初に中央ストップスイッチ54Mが操作されて2番目に右ストップスイッチ54Rが操作された場合についても、同様である。
【0124】
なお、「左押し(青7無し)停止テーブル」は、直近の「左押し(赤7無し)停止テーブル」の説明文中の「7(赤色)」を「7(青色)」と読み替えたものである。また、「左押し(BAR無し)停止テーブル」は、直近の「左押し(赤7無し)停止テーブル」の説明文中の「7(赤色)」を「BAR」と読み替えたものである。
(操作順序判定手段230)
本実施の形態では、操作順序判定手段230は、当選抽選手段130の抽選で「中押し(BAR無し)重複当選」ないし「中押し(赤7無し)重複当選」、「右押し(BAR無し)重複当選」ないし「右押し(赤7無し)重複当選」、「左押し(BAR無し)重複当選」ないし「左押し(赤7無し)重複当選」の中のいずれかの当選となった場合、つまり、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「押し順フラグ」を有する場合に、1個目のストップスイッチ54が操作されたことを契機に、当該「押し順フラグ」の示す操作順序に一致するか否かを判定する。
【0125】
具体的には、操作順序判定手段230は、例えば、当選抽選手段130の抽選で「中押し(BAR無し)重複当選」となり、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「中押しフラグ」が設定された場合に、停止制御手段160による回転リール23の停止制御が可能になった以後、1個目に中央ストップスイッチ54Mが操作されたときには、「一致」と判定する。また、停止制御手段160による回転リール23の停止制御が可能になった以後、1個目に左ストップスイッチ54Lまたは右ストップスイッチ54Rが操作されたときには、「不一致」と判定する。
(表示図柄判定手段240)
本実施の形態では、表示図柄判定手段240は、当選抽選手段130の抽選で「中押し(BAR無し)重複当選」、「中押し(青7無し)重複当選」、「中押し(赤7無し)重複当選」、「左押し(BAR無し)重複当選」、「左押し(青7無し)重複当選」または「左押し(赤7無し)重複当選」となった場合において、1個目に右ストップスイッチ54Rが操作されて操作順序判定手段230が不一致と判定したことを契機に、右回転リール23Rが「ベル」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かを判定する。そして、右回転リール23Rが「ベル」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定したときには、右回転リール23R用の「ベル表示信号」を演出制御装置300へ送信する。
【0126】
また、表示図柄判定手段240は、当選抽選手段130の抽選で「右押し(BAR無し)重複当選」、「右押し(青7無し)重複当選」、「右押し(赤7無し)重複当選」、「左押し(BAR無し)重複当選」、「左押し(青7無し)重複当選」または「左押し(赤7無し)重複当選」となった場合において、1個目に中央ストップスイッチ54Mが操作されて操作順序判定手段230が不一致と判定したことを契機に、中央回転リール23Mが「ベル」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かを判定する。そして、中央回転リール23Mが「ベル」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定したときには、中央回転リール23M用の「ベル表示信号」を演出制御装置300へ送信する。
【0127】
(支払制御手段200)
メダルの支払いは、当選役に係る図柄の組み合わせの揃った有効ライン37毎に行われる。例えば、入賞判定手段170により「チェリー当選役の入賞」と判定された場合は、「チェリー当選役」に係る図柄の組み合わせが4本の有効ライン37上に揃うので、「有効ライン1本につきメダル1枚」×「4本」で「4枚」のメダルを支払う制御を行う。
例えば、「ベル当選役」に係る図柄の組み合わせが1本の有効ライン37上に揃った場合には、「有効ライン1本につきメダル10枚」×「1本」で「10枚」のメダルを支払う制御を行う。また、「ベル当選役」に係る図柄の組み合わせが2本の有効ライン37上に揃った場合には、「有効ライン1本につきメダル10枚」×「2本」で「20枚」のメダルを支払う制御を行う。
【0128】
(スロットマシンSの動作)
第3の実施の形態に係るスロットマシンSにおいて、遊技の制御の概略、及び当選抽選処理については、第1の実施の形態と同様なので、説明を省略し、ここでは停止制御処理について説明する。
第3の実施の形態に係る停止制御処理は、第1の実施の形態に係る停止制御処理の内で、図10に示したフローと共通だが、図11に示したフローとは異なる。そこで、第1の実施の形態と共通のフローについては説明を省略し、第1の実施の形態と異なるフローについて、図21に示したフローチャートを用いて説明する。
【0129】
第3の実施の形態では、ステップ307aにおいて、遊技制御装置100のRAMの所定領域に押し順フラグを有すると判定した場合に、ステップ401cに進む。
ステップ401cにおいて、1個目に操作されたストップスイッチ54が押し順フラグの示す操作順序と一致するか否かの判定が、操作順序判定手段230により行われる。そして、「不一致」と判定した場合には、ステップ402cに進む。「一致」と判定した場合には、ステップ308aに進む。
ステップ402cにおいて、1個目に右ストップスイッチ54Rが操作されたか否かの判断が行われる。そして、1個目に右ストップスイッチ54Rが操作されたと判断した場合には、ステップ403cに進む。1個目に左ストップスイッチ54Lまたは中央ストップスイッチ54Mが操作されたと判断した場合には、ステップ405cに進む。
【0130】
ステップ403cにおいて、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「中押しフラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「中押しフラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ404cに進む。遊技制御装置100のRAMの所定領域に「中押しフラグ」を有すると判断した場合には、ステップ408cに進む。
ステップ404cにおいて、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「左押しフラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「左押しフラグ」を有すると判断した場合には、ステップ408cに進む。遊技制御装置100のRAMの所定領域に「左押しフラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ308aに進む。
【0131】
ステップ405cにおいて、1個目に中央ストップスイッチ54Mが操作されたか否かの判断が行われる。そして、1個目に中央ストップスイッチ54Mが操作されたと判断した場合には、ステップ406cに進む。1個目に左ストップスイッチ54Lまたは右ストップスイッチ54Rが操作されたと判断した場合には、ステップ308aに進む。
ステップ406cにおいて、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「右押しフラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「右押しフラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ407cに進む。遊技制御装置100のRAMの所定領域に「右押しフラグ」を有すると判断した場合には、ステップ408cに進む。
【0132】
ステップ407cにおいて、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「左押しフラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「左押しフラグ」を有すると判断した場合には、ステップ408cに進む。遊技制御装置100のRAMの所定領域に「左押しフラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ308aに進む。
ステップ408cにおいて、回転リール23が「ベル」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かの判定が、表示図柄判定手段240により行われる。そして、回転リール23が「ベル」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定した場合には、ステップ409cに進む。回転リール23が「ベル」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止していないと判定した場合には、ステップ308aに進む。
【0133】
ステップ409cにおいて、ベル表示信号が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、ステップ308aに進む。
次に、スロットマシンSにおける演出の制御の概略について、図22に示したフローチャートを用いて説明する。この制御は、演出制御装置300で所定時間毎に繰り返し実行される。
ステップ601cにおいて、遊技制御装置100から当選判定結果信号を受信したか否かの判断が行われる。そして、当選判定結果信号を受信したと判断した場合には、ステップ602cに進む。当選判定結果信号を受信していないと判断した場合には、ステップ608cに進む。
【0134】
ステップ602cにおいて、当選判定結果信号に基づき、ストップスイッチ54の操作順序の定めがあるか否かの判定が行われる。換言すると、抽選結果がいずれかの重複当選であるか否かの判断が行われる。そして、いずれかの重複当選であると判断した場合には、ステップ603cに進む。いずれの重複当選でもないと判断した場合には、本制御を終了する。
ステップ603cにおいて、操作順序報知抽選手段360による報知抽選が行われる。そして、ステップ604cに進む。
ステップ604cにおいて、報知抽選で当選したか否かの判断が行われる。そして、報知抽選で当選したと判断した場合には、ステップ605cに進む。報知抽選でハズレたと判断した場合には、本制御を終了する。
【0135】
ステップ605cにおいて、操作順序報知抽選手段360により抽選結果に応じた報知演出の実行が決定される。そして、ステップ606cに進む。
ステップ606cにおいて、ストップスイッチ54の操作順序に関する情報を報知する画像を、画像表示装置34に表示させる。具体的には、「最初に**ストップスイッチ54を操作すること」を推奨する画像を、画像表示装置34に表示させる。そして、ステップ607cに進む。
ステップ607cにおいて、ストップスイッチ54の操作順序に関する情報を報知する音声を、スピーカ35,45から出力させる。具体的には、「最初に**ストップスイッチ54を操作すること」を推奨する音声を、スピーカ35,45から出力させる。そして、本制御を終了する。
【0136】
ステップ608cにおいて、遊技制御装置100からベル表示信号を受信したか否かの判断が行われる。そして、ベル表示信号を受信したと判断した場合には、ステップ609cに進む。ベル表示信号を受信していないと判断した場合には、ステップ611cに進む。
ステップ609cにおいて、左ストップスイッチ54Lの操作時に狙う左回転リール23Lの図柄を報知する画像を、画像表示装置34に表示させる。例えば、当選抽選手段130の抽選で「中押し(BAR無し)重複当選」となった場合に、遊技制御装置100からベル表示信号を受信したと判断したときに、左ストップスイッチ54Lの操作時に左回転リール23Lの「BAR」の図柄を狙うことを指示する旨の画像データを画像データ記憶手段310から選択し、この画像データに従って画像表示装置34に画像を表示させる。そして、ステップ610cに進む。
【0137】
ステップ610cにおいて、左ストップスイッチ54Lの操作時に狙う左回転リール23Lの図柄を報知する音声を、スピーカ35,45から出力させる。例えば、当選抽選手段130の抽選で「中押し(BAR無し)重複当選」となった場合に、遊技制御装置100からベル表示信号を受信したと判断したときに、左ストップスイッチ54Lの操作時に左回転リール23Lの「BAR」の図柄を狙うことを指示する旨の音声データを音声データ記憶手段330から選択し、この音声データに従ってスピーカ35,45に音声を出力させる。そして、本制御を終了する。
ステップ611cにおいて、遊技制御装置100から第3回転停止信号を受信したか否かの判断が行われる。そして、第3回転停止信号を受信したと判断した場合には、ステップ612cに進む。第3回転停止信号を受信していないと判断した場合には、本制御を終了する。
【0138】
ステップ612cにおいて、通常の演出画像を画像表示装置34に表示させる。そして、本制御を終了する。
以上のように、第3の実施の形態では、当選抽選手段130の抽選で重複当選した場合において、所定の順序と異なるストップスイッチ54の操作を契機に当該回転リール23が回転を停止するとともに、第一種当選役に係る図柄を有効ライン37上に表示させたとき(すべての回転リール23が回転を停止したときを除く)に、第一種当選役に係る図柄の組み合わせを異なる有効ライン37上に同時に揃えさせるためにストップスイッチ54の操作時に狙わせる回転リール23の図柄についての報知を実行することがある。これにより、当該ゲームにおいて当選役に入賞し得るようにすることができ、遊技者がメダルを獲得する機会を逸することを防止できる。
【0139】
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態では、当選抽選手段130の抽選で重複当選した場合において、所定の順序と異なるストップスイッチ54が最初に操作されたことを契機に、当該回転リール23の停止制御を行うが、所定の時間が経過するまでは他のストップスイッチ54が操作されても他の回転リール23の停止制御を行わないようにした。
また、第4の実施の形態は、ハードウエアの構成については、第1の実施の形態と同様である。
そこで、第4の実施の形態では、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0140】
(フリーズ計時手段)
フリーズ計時手段は、当選抽選手段130の抽選で重複当選した場合において、所定の順序と異なるストップスイッチ54が最初に操作されたことを契機に、所定の時間が経過するまでは他のストップスイッチ54が操作されても他の回転リール23の停止制御を行わない時間を計時するためのものである。フリーズ計時手段は、遊技制御装置100に設けられている。
本実施の形態では、当選抽選手段130の抽選で重複当選した場合、つまり、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「押し順フラグ」を有する場合に、1個目のストップスイッチ54が操作されたことを契機に、当該「押し順フラグ」の示す操作順序に一致するか否かが操作順序判定手段230により判定されるとともに、ストップスイッチ54の操作の受付を終了する。そして、フリーズ計時手段は、操作順序判定手段230が不一致と判定したことを契機に、カウント値を初期値「3秒」にリセットするとともに、カウントダウンを開始する。そして、フリーズ計時手段のカウント値が「0秒」に到達したことを契機に、ストップスイッチ54の操作の受付を開始する。これにより、2個目のストップスイッチ54が操作されると、対応する回転リール23の停止制御が行われるようになる。
【0141】
(スロットマシンSの動作)
第4の実施の形態に係るスロットマシンSにおいて、遊技の制御の概略、及び当選抽選処理については、第1の実施の形態と同様なので、説明を省略する。ここでは、停止制御処理について、図23に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ301dにおいて、遊技制御装置100のRAMの所定領域に有する当選フラグに応じた停止テーブルが、停止テーブル記憶手段から停止テーブル選択手段によって読み出される。そして、ステップ302dに進む。
ステップ302dにおいて、ストップスイッチ54の操作の受付を開始する。これにより、ストップスイッチ54が操作されてストップ信号が出力されると、対応する回転リール23の停止制御を行うようになる。そして、ステップ303dに進む。
【0142】
ステップ303dにおいて、1個目のストップスイッチ54が操作されたか否かの判断が行われる。そして、1個目のストップスイッチ54が操作されたと判断したときには、ステップ304dに進む。1個目のストップスイッチ54が操作されていないと判断したときには、ステップ303dに戻る。
ステップ304dにおいて、ストップスイッチ54の操作の受付を終了する。これにより、ストップスイッチ54が操作されてストップ信号が出力されても、対応する回転リール23の停止制御を行わないようになる。そして、ステップ305dに進む。
ステップ305dにおいて、遊技制御装置100のRAMの所定領域に押し順フラグを有するか否かの判定が行われる。換言すると、遊技制御装置100のRAMの所定領域に左押しフラグ、中押しフラグまたは右押しフラグのいずれかを有するか否かの判定が行われる。そして、遊技制御装置100のRAMの所定領域に押し順フラグを有すると判定した場合には、ステップ306dに進む。遊技制御装置100のRAMの所定領域に押し順フラグを有さないと判定した場合には、ステップ307dに進む。
【0143】
ステップ306dにおいて、1個目に操作されたストップスイッチ54が押し順フラグの示す操作順序と一致するか否かの判定が、操作順序判定手段230により行われる。そして、「一致」と判定した場合には、ステップ307dに進む。「不一致」と判定した場合には、ステップ401dに進む。
ステップ307dにおいて、読み出した停止テーブルを参照して、操作されたストップスイッチ54に対応する回転リール23の滑りコマ数を取得する。そして、ステップ308dに進む。
ステップ308dにおいて、取得した滑りコマ数分の停止基準位置を通過させてから最初に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に回転リール23が停止するように、ステッピングモータ26の回転駆動を停止させる。そして、ステップ309dに進む。
【0144】
ステップ401dにおいて、不一致信号が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、ステップ402dに進む。
ステップ402dにおいて、フリーズ計時手段が、カウント値を初期値「3秒」にリセットするとともに、カウントダウンを開始する。そして、ステップ403dに進む。
ステップ403dにおいて、読み出した停止テーブルを参照して、操作されたストップスイッチ54に対応する回転リール23の滑りコマ数を取得する。そして、ステップ404dに進む。
ステップ404dにおいて、取得した滑りコマ数分の停止基準位置を通過させてから最初に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に回転リール23が停止するように、ステッピングモータ26の回転駆動を停止させる。そして、ステップ405dに進む。
【0145】
ステップ405dにおいて、回転リール23が「スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かの判定が、表示図柄判定手段240により行われる。そして、回転リール23が「スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定した場合には、ステップ406dに進む。回転リール23が「スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止していないと判定した場合には、ステップ407dに進む。
ステップ406dにおいて、スイカ表示信号が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、ステップ409dに進む。
ステップ407dにおいて、回転リール23が「花スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したか否かの判定が、表示図柄判定手段240により行われる。そして、回転リール23が「花スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止したと判定した場合には、ステップ408dに進む。回転リール23が「花スイカ」の図柄を有効ライン37上に表示させるように停止していないと判定した場合には、ステップ409dに進む。
【0146】
ステップ408dにおいて、花スイカ表示信号が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、ステップ409dに進む。
ステップ409dにおいて、フリーズ計時手段のカウント値が「0秒」に到達したか否かの判断が行われる。そして、フリーズ計時手段のカウント値が「0秒」に到達したと判断した場合には、ステップ309dに進む。フリーズ計時手段のカウント値が「0秒」に到達していないと判断した場合には、ステップ409dに戻る。
ステップ309dにおいて、ストップスイッチ54の操作の受付を開始する。なお、これ以降のフローは、第1の実施の形態におけるステップ309a以降のフローと同様なので、説明を省略する。
【0147】
以上のように、第4の実施の形態では、当選抽選手段130の抽選で重複当選した場合において、所定の順序と異なるストップスイッチ54が最初に操作されたときに、所定の時間が経過するまでは他のストップスイッチ54が操作されても他の回転リール23の停止制御を行わないようになっている。これにより、他のストップスイッチ54が操作されても、他の回転リール23が回転を停止しないので、当該ゲームにおいて当選役に入賞し得るようにすることができ、遊技者がメダルを獲得する機会を逸することを防止できる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形や改良も含むものである。また、本発明は、上述した実施の形態を適宜組み合わせる、または組み替えることもできる。
【符号の説明】
【0148】
23 回転リール 37 有効ライン
53 スタートスイッチ 54 ストップスイッチ
120 当選抽選手段 160 停止制御手段
230 操作順序判定手段 240 表示図柄判定手段
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に複数個の図柄が付された複数個の回転リールと、
各回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各回転リールに対応して設けられ、対応する回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチと、
所定の図柄の組合せが対応付けられた当選役について、当選か否かの抽選を行う当選抽選手段と、
前記ストップスイッチの操作を契機に、前記回転リールの回転位置及び前記当選抽選手段の抽選結果に応じた態様で各回転リールを停止させる制御を行うものであって、前記ストップスイッチの操作タイミングが、当選役に対応付けられた図柄の組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングである場合には、当該図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う停止制御手段と、
前記複数個の回転リールのすべてが停止した状態で、当選役に係る図柄の組合せが所定の有効ライン上に表示されたことに基づいて、当選役が入賞したと判定する入賞判定手段と、
当選役のうちの小役の入賞に伴って、遊技媒体を払い出させる制御を行う払出制御手段とを備えた遊技機であって、
前記小役として、前記ストップスイッチの操作タイミングに関わらず、対応付けられた図柄の組合せを有効ライン上に揃えることができる第一種当選役と、
前記ストップスイッチの操作タイミングによっては、対応付けられた図柄の組合せを有効ライン上に揃えることができない場合があり、且つ、入賞時の払い出し枚数が前記第一種当選役の払い出し枚数より少ない複数種類の第二種当選役が設けられ、
前記当選抽選手段は、
前記複数種類の第二種当選役のうちの2種類以上の第二種当選役からなる複数種類の第二種当選役群の各々が前記第一種当選役と重複して当選するように抽選を行い、
前記停止制御手段は、
前記複数種類の第二種当選役群のいずれかが前記第一種当選役と重複して当選した遊技では、
前記ストップスイッチが、前記第一種当選役と重複して当選した第二種当選役群の種類に応じた所定の順序で操作されたときには、前記ストップスイッチの操作タイミングに関わらず、前記第一種当選役に対応付けられた図柄の組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させるように停止制御を行い、
前記ストップスイッチが、前記所定の順序と異なる順序で操作されたときには、前記ストップスイッチが操作された回転リールについて、当選している前記第二種当選役群に含まれるいずれかの第二種当選役に対応付けられた図柄の組合せのうちの、前記ストップスイッチの操作タイミングに関わらず有効ライン上に引き込み可能な図柄を、有効ライン上に引き込んで停止させるように停止制御を行うことを特徴とする遊技機。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審決日 2015-07-31 
出願番号 特願2012-277724(P2012-277724)
審決分類 P 1 41・ 853- Y (A63F)
P 1 41・ 852- Y (A63F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 ▲吉▼川 康史右田 純生  
特許庁審判長 本郷 徹
特許庁審判官 長崎 洋一
平城 俊雅
登録日 2014-07-18 
登録番号 特許第5577509号(P5577509)
発明の名称 遊技機  
代理人 特許業務法人太陽国際特許事務所  
代理人 特許業務法人太陽国際特許事務所  

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