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審決分類 |
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A61H 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A61H |
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管理番号 | 1304930 |
審判番号 | 不服2014-13411 |
総通号数 | 190 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2015-10-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2014-07-10 |
確定日 | 2015-09-03 |
事件の表示 | 特願2009-221698号「扉付入浴装置」拒絶査定不服審判事件〔平成23年4月7日出願公開、特開2011-67466号〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件出願は、平成21年9月26日を出願日とする出願であって、平成25年8月19日付けで拒絶理由が通知され、平成25年10月25日付けで意見書及び手続補正書が提出され、平成26年4月16日付けで拒絶査定がされ、これに対し、平成26年7月10日に拒絶査定不服審判が請求され、同時に手続補正がなされたものである。 第2 平成26年7月10日付けの手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成26年7月10日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1 補正の内容の概要 平成26年7月10日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)は、平成25年10月25日付けで補正された特許請求の範囲及び明細書をさらに補正するものであって、特許請求の範囲の請求項1に関する以下の補正(以下、「補正事項1」という。)を含んでいる。なお、下線部は補正箇所を示す。 (1)<補正前> 「 【請求項1】 浴槽3の正面側壁1は扉2で構成され、 扉2を浴槽3に密着させるロック機構14と、スイッチ操作によりロック機構14を駆動する作動機19を具備する入浴装置において、 作動機19を含むロック機構14を扉2に配設するとともに、 浴槽3と扉2の当接部において、左右側のうち、一方側には屈曲支持具7を、他方側にはロック具35を設け、屈曲支持具7とロック具35を互いに左右付け替え可能に構成することにより、 スイッチ操作のみで浴槽3へ密着させることが可能な扉2の開く側を、作動機19を含むロック機構14を付け替えすることなく、屈曲支持具7とロック具35の付け替えをもって左右反対に変更できることを特徴とする扉付入浴装置。 」 (2)<補正後> 「 【請求項1】 浴槽3の正面側壁1は扉2で構成され、 扉2を浴槽3に密着させるロック機構14と、スイッチ操作によりロック機構14を駆動する電動作動機19を具備する入浴装置において、 電動作動機19を含むロック機構14を扉2に配設するとともに、 浴槽3と扉2の当接部において、左右側のうち、一方側には屈曲支持具7を、他方側にはロック具35を設け、屈曲支持具7とロック具35を互いに左右付け替え可能に構成することにより、 スイッチ操作のみで浴槽3へ密着させることが可能な扉2の開く側を、電動作動機19を含むロック機構14を付け替えすることなく、屈曲支持具7とロック具35の付け替えをもって左右反対に変更できることを特徴とする扉付入浴装置。 」 2 補正の適否 補正事項1は、補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「作動機」について、「電動」との限定を付すものであって、その補正前の当該請求項1に記載された発明とその補正後の当該請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、補正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下、「補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か、すなわち特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか否かについて検討する。 (1)補正発明 補正発明は、特許請求の範囲、明細書及び図面の記載からみて、上記「第2 1 (2)<補正後>」に示す、特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものであると認める。 (2)引用刊行物等 これに対して、原査定の拒絶の理由に引用された、本件出願の出願日前である平成13年7月10日に頒布された「特開2001-187100号公報」(以下、「引用刊行物」という。)には、次の事項が記載されている。 (摘記事項1)「本発明は、身体障害者や養護老人等(以下入浴者という)の入浴に供される扉付き介護浴槽に関する。」(段落[0001]) (摘記事項2)「特に、介護浴槽であることの主旨を尊重し、扉開閉操作など介護・介助動作は極力やさしい手動操作で行い、大きな水圧を受ける浴槽扉の密閉シール機構部のみに最小限の作動機構を採用したものであり、更に、本発明装置は車椅子入浴装置用の介護浴槽として、より好適に用いられるものである。」(段落[0006]) (摘記事項3)「本発明の扉付き介護浴槽を使用して、入浴者を介護しながら入浴を行なう。浴槽1の一側壁6に開口部2を設け、開口部2に設けられた扉3を開閉し、入浴者を進退させ、更に浴槽1に連結した転湯装置15により湯を出し入れして、入退浴を行う。 【0019】開口部2における他方側の側壁6端部と扉3との間に設けた扉閉止機構11は、扉3の水密閉止を行う。扉閉止機構11は、相互自動係止作用を有し、扉3を半開きの状態で一旦クリック係止し、扉3を非水密の仮係止状態に保持する。 【0020】次いで、上記仮係止状態にある扉3を、扉閉止機構11が有する作動器10を操作し、浴槽1側へ引き込む。上記引込作用により、扉3と側壁6間の残隙間を締付けて、半開き状態にあった扉3と側壁6間を密着させ、浴槽1を給湯可能な完全密着閉止状態になす。 【0021】開口部2における一方側の側壁6b端部に取着されたヒンジ構造は扉3を開閉回動を可能になす。 【0022】開口部2における他方側の側壁6a端部と扉3との間に設けた扉閉止機構11は、扉3の密着閉止を行うことを可能にする。扉3は、開放位置より手動操作によるヒンジ4回りの閉回動によって、扉3と側壁6間の開口部2における他方側に隙間が残った扉半閉位置になる。 【0023】扉閉止機構11を構成する掛鉤12と受鉤13との相互自動係止作用により、扉3は半開きの状態で一旦クリック係止する。すなわち扉3を半閉仮係止状態に保持した状態となす。 【0024】次いで、半閉仮係止状態にある扉3を、扉閉止機構11の作動器10を操作し、掛鉤12と受鉤13との間の引込作用なさしめる。 【0025】上記引込作用により、扉3と側壁6間の残隙間を閉鎖し締付けて、半開き状態にあった扉3と側壁6間を密着密閉させ、浴槽1を給湯可能な完全密着閉止状態とする。 【0026】扉閉止機構11の掛鉤12は、側壁6又は扉3側に軸支されており、受鉤13に対して、係止方向又は解除方向に旋回(=戻りスイング)できる。掛鉤12に相対する受鉤13は扉3又は側壁6側に取着され、固定している。」(段落[0018]?[0026]) (摘記事項4)「次に、図4、5、6に本発明の第2実施例である扉閉止機構11の側面説明図を示す。第2実施例は第1実施例の扉閉止機構11が異なる他の実施例であり、図4は扉3が仮係止する直前の扉開放状態、図5は掛鉤12が受鉤13に引掛り係止した扉半閉仮係止状態、図6は作動器10で扉3を引込締め込んだ完全密着閉止状態を示す。 【0089】浴槽1の側壁6には、リニアに出し入れ可能な受鉤13が作動器10に直結して固定的に装備されたものである。・・・【0091】・・・作動器10は扉閉止機構11の各作動位置検出の検知器28、29、30あるいは湯検知部56や水位検知部47、48のリレー制御により作動・駆動を行う制御装置51及び停電時の電源装置55に接続されている。・・・【0093】第2実施例の作動を説明する。図4の扉開放状態は、受鉤13が側壁6より扉3側に突出し、検知器A28で位置検知されている。扉3を開放状態から手動で閉めて行くと掛鉤12の先端が密閉手前の半閉位置にて受鉤13に緩衝し、戻りスイングをしてクリックし引掛り係止し、図5の扉半閉仮係止状態となる。・・・【0095】・・・作動OKで閉扉スイッチ(図示省略)を操作すると受鉤13が引き込まれ扉3が締付けられ図6の完全密着閉止状態となる。」(段落[0088]?[0095]) (摘記事項5)「【図2】本発明の第1実施例の平面図である。・・・ 【図4】本発明の第2実施例の部分側面図である。 【図5】本発明の第2実施例の部分側面図である。 【図6】本発明の第2実施例の部分側面図である。・・・」([図面の簡単な説明]) (図示内容1)平面図である「図2」には、浴槽開口部の一方の側壁6b側(左側)にヒンジ4を設け、他方の側壁6a側(右側)に扉閉止機構11を設け、扉を右開きとした態様が図示されている。 上記引用刊行物の摘記事項1ないし5及び、図示内容1から見て、引用刊行物には、 「浴槽に入浴者を進退させるための開口部に設けられた扉を設け、 扉を完全密着閉止状態とする扉閉止機構11と、閉扉スイッチを操作すると扉閉止機構11を駆動する作動器を具備する介護浴槽において、 作動器を含む扉閉止機構を側壁6に配設するとともに、 浴槽の開口部における一方側の側壁6b端部にはヒンジを設け、浴槽の開口部における他方側の側壁6aには掛鉤及び受鉤を設け、 閉扉スイッチ操作のみで浴槽へ密着させることが可能な扉の開く側を、右開きとした扉付き介護浴槽」の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 さらに、原査定の拒絶の理由で提示された、本件出願の出願日前である平成4年7月20日に頒布された「実願平2-128336号(実開平4-83081号)のマイクロフィルム」(以下、「慣用技術文献」という。)には、次の事項が記載されている。 (摘記事項a) 「本考案は、浴槽の側面に開設した出入口を開閉自在のドアで閉塞密封するようになったドア付浴槽に・・・関する。」(明細書3頁2?6行) (摘記事項b) 「前記浴槽1の周壁のうちの正面部分には、入浴者或いは入浴者の乗った車椅子が出入りできる出入口2が開設され、その出入口2にドア3が設けられると共に、出入口2の下縁外方には、浴槽1への車椅子等の出入りを容易にする為にスロープ台12が設けられている。・・・ドア3は、浴槽1の出入口2の一方縦縁辺部2aにヒンジ装着され,浴槽1の出入口2の他方縦縁辺部2bに掛止・解脱される。・・・ドア枠15は、縦骨部材17と横骨部材18を枠組みして形成されており、上下の横骨部材18、18の左右端部にそれぞれ上述の取付部13、13が設けられて、左右の取付部13、13のいずれかを択一に浴槽1側の支持部14、14にヒンジ装着することによって左開きにも右開きにもできるようになっている。又、ドア枠15の外面には横骨部材18、18に並行する上下二本の連結軸19、19が軸受20、20によつて回動可能に枢支され、それらの連結軸19、19が、上方の連結軸19、19に固設される操作具4と、上下の連結軸19、19間を連結するロッド21、21によって所定角度回動し得るように設けられており、それぞれの連結軸19、19の一端部にはドア枠15を閉塞状態に掛止する掛止機構47の構成要素であるフック5、5が取り付けられている。・・・操作具4を上方向に回動すると、連結軸19とフック5との間に介装されるトルクスプリング23によって回動付勢されているフック5の先端爪部が、浴槽1側に設置されている爪受体6に掛止し、逆に、操作具4を下方向に回動すると、トルクスプリング23に抗しながらフック5が逆方向に回動されてその先端爪部が爪受体6から抜け出る方向に回動されるようになっている。」(明細書9頁8行?11頁19行) 上記慣用技術文献の摘記事項a、b及び第1、7、9図の図示内容から見て、慣用技術文献には、扉付入浴装置の分野において、 操作具を含むフックを爪受体に掛止するように回動する連結軸をドアに配設し、取付部及び支持部からなるヒンジ結合部とフック及び爪受体からなる掛止機構を互いに左右付け替え可能に装着し、ドアの開く側を、操作具を含むフックを爪受体に掛止するように回動する連結軸を付け替えすることなく、取付部及び支持部からなるヒンジ結合部とフック及び爪受体からなる掛止機構の付け替えをもって左開きにも右開きにもできるようにすること(以下、「慣用技術」という。)が開示されている。 (3)対比 補正発明と引用発明とを対比すると、後者の「完全密着閉止状態とする」、「扉閉止機構11」、「閉扉スイッチを操作すると」、「介護浴槽」、「扉付き介護浴槽」は、それぞれ前者の「密着させる」、「ロック機構」、「スイッチ操作により」、「入浴装置」、「扉付入浴装置」に相当する。 そして、後者の「作動器」は、上記の摘記事項4「作動器10は扉閉止機構11の各作動位置検出の検知器28、29、30あるいは湯検知部56や水位検知部47、48のリレー制御により作動・駆動を行う制御装置51及び停電時の電源装置55に接続されている」との記載に鑑みて、電気により駆動されるものであることが明らかであるから、前者の「電動作動機」に相当するということができる。 さらに、後者の「作動器を含む扉閉止機構を側壁6に配設する」と、前者の「電動作動機19を含むロック機構14を扉2に配設する」とは、上記の対比も踏まえ比較すると「電動作動機を含むロック機構を所定個所に配設する」という限りで共通する。 また、後者の「浴槽の開口部における一方側の側壁6b端部にはヒンジを設け、浴槽の開口部における他方側の側壁6aには掛鉤及び受鉤を設け、閉扉スイッチ操作のみで浴槽へ密着させることが可能な扉の開く側を、右開きとした」と、前者の「浴槽3と扉2の当接部において、左右側のうち、一方側には屈曲支持具7を、他方側にはロック具35を設け、屈曲支持具7とロック具35を互いに左右付け替え可能に構成することにより、スイッチ操作のみで浴槽3へ密着させることが可能な扉2の開く側を、電動作動機19を含むロック機構14を付け替えすることなく、屈曲支持具7とロック具35の付け替えをもって左右反対に変更できる」とは、上記の対比も踏まえ比較すると「浴槽と扉の当接部において、左右側のうち、一方側には屈曲支持具を、他方側にはロック具を設けることにより、スイッチ操作のみで浴槽へ密着させることが可能な扉の開く側を、所定状態とした」という限りで共通する。 以上のことから、両者は 「浴槽の正面側壁は扉で構成され、 扉を浴槽に密着させるロック機構と、スイッチ操作によりロック機構を駆動する電動作動機を具備する入浴装置において、 電動作動機を含むロック機構を所定個所に配設するとともに、 浴槽と扉の当接部において、左右側のうち、一方側には屈曲支持具を、他方側にはロック具を設けることにより、 スイッチ操作のみで浴槽へ密着させることが可能な扉の開く側を、所定状態とした扉付入浴装置。」という点で一致し、以下の2点で相違する。 [相違点1] 電動作動機を含むロック機構を所定個所に配設した点について、その所定個所が、補正発明では扉であるのに対し、引用発明では側壁である点。 [相違点2] 浴槽と扉の当接部において、左右側のうち、一方側には屈曲支持具を、他方側にはロック具を設けることにより、スイッチ操作のみで浴槽へ密着させることが可能な扉の開く側を、所定状態とした点について、その所定状態が、補正発明では、屈曲支持具とロック具を互いに左右付け替え可能に構成することにより、扉の開く側を、電動作動機を含むロック機構を付け替えすることなく、屈曲支持具とロック具の付け替えをもって左右反対に変更できるよう構成したのに対し、引用発明では、扉は右開きである点。 (4) 相違点についての検討 相違点1及び2に関し、上記慣用技術文献の記載事項を検討する。上記慣用技術を補正発明の用語で表現すると、上記慣用技術における「操作具」、「フックを爪受体に掛止するように回動する連結軸」、「ドア」、「取付部及び支持部からなるヒンジ結合部」、「フック及び爪受体からなる掛止機構」は、それぞれ補正発明の「作動機」、「ロック機構」、「扉」、「屈曲支持具」、「ロック具」と表現できる。つまり、上記慣用技術は、引用刊行物と同じく扉付入浴装置の分野において、作動機を扉に配設し、屈曲支持具とロック機構を扉に配設し、屈曲支持具とロック具を互いに左右付け替え可能に装着し、扉の開く側を、作動機を含むロック機構を付け替えすることなく、屈曲支持具とロック具の付け替えをもって左右反対に変更できるようにすることと言い改めることができる。 また、扉のロック機構を駆動するための動力を得るための作動機を電動とするか、電動ではない手動とするかは、例えば、引用刊行物にも電動作動機が開示されている(上記、「(3)対比」参照。)とおり、具体的な技術の適用にあたり適宜決定すべき事項にすぎない。 そして、建物の扉や冷蔵庫の扉を想起するまでもなく、周囲の状況や干渉物との位置関係に応じて扉の開く側を適宜変更することは、ヒンジで開閉するタイプの扉において自明の課題であり、かかる課題の下に引用発明において、上記慣用技術を適用することにより、上記相違点1、2に係る構成とすることは当業者が容易に想到し得たものというべきである。 そして、補正発明により得られる作用効果をみても、引用発明及び上記慣用技術から、当業者であれば予測し得る範囲内のものであって、格別のものとはいえない。 したがって、補正発明は引用発明に慣用技術を適用することにより、当業者が容易に想到することができたものであるから、特許法第29条第2号の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 (5) むすび よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、上記[補正の却下の決定の結論]のとおり、決定する。 第3 本件出願の発明について 1 本件出願の発明 本件補正は、上記のとおり却下されたので、本件出願の請求項1に係る発明(以下、「本件出願の発明」という。)は、平成25年10月25日付け手続補正書により補正された上記「第2 1 (1)<補正前>」に示す特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものであると認める。 2 引用刊行物等 原査定の拒絶の理由に引用された引用刊行物等及びその記載事項は、上記「第2 2 (2) 引用刊行物等」に記載したとおりである。 3 対比・判断 本件出願の発明は、補正発明から「作動機」の限定事項である「電動」との限定を削除したものである。 そうすると、本件出願の発明の構成要件をすべて含み、さらに限定を付加したものに相当する補正発明が、上記「第2 2 (4)」に記載したとおり、引用発明に慣用技術を適用することにより、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、それよりも広い範囲を特定事項とする本件出願の発明も、引用発明及び慣用技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 4 むすび 以上のとおり、本件出願の発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないから、本件出願のその余の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本件出願は拒絶されるべきである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2015-07-02 |
結審通知日 | 2015-07-07 |
審決日 | 2015-07-22 |
出願番号 | 特願2009-221698(P2009-221698) |
審決分類 |
P
1
8・
575-
Z
(A61H)
P 1 8・ 121- Z (A61H) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 大町 真義、佐々木 一浩、金丸 治之 |
特許庁審判長 |
長屋 陽二郎 |
特許庁審判官 |
内藤 真徳 平瀬 知明 |
発明の名称 | 扉付入浴装置 |