• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 A47C
審判 査定不服 4項1号請求項の削除 特許、登録しない。 A47C
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A47C
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 A47C
管理番号 1305904
審判番号 不服2014-4404  
総通号数 191 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-11-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-03-06 
確定日 2015-09-28 
事件の表示 特願2010- 45198「隔壁付きベッド及びそれに使用する隔壁」拒絶査定不服審判事件〔平成23年 9月15日出願公開、特開2011-177370〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯

本件出願は、平成22年3月2日に出願され、平成25年8月15日付け、同年10月24日付けで手続補正がなされ、同年12月5日付けで拒絶の査定がなされ、平成26年3月6日に拒絶査定に対する審判の請求がなされると同時に特許請求の範囲を補正する手続補正がなされたものである。

第2.平成26年3月6日付け手続補正書による補正(以下、「本件補正」という。)についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]

本件補正を却下する。
[理由]

1 補正の内容

本件補正は、特許請求の範囲について、下記(1)から、下記(2)へと補正するものである。

(1)本件補正前の特許請求の範囲
「【請求項1】
部屋を分割するために使用される隔壁付きベッドであって、ベッドの一つの側面、又は(逆)L字型を構成する二つの側面に、少なくとも、ベッド本体部高さの3倍以上の高さを有する、間仕切り用の隔壁を設けてなると共に、前記ベッドが有する足に移動用のキャスターが設けられてなることを特徴とする隔壁付きベッド。
【請求項2】
前記隔壁の幅が、取り付けるベッド側面の長さ以上の幅を有する、請求項1に記載された隔壁付きベッド。
【請求項3】
前記隔壁が、高さ及び/又は長さにおいて調整可能な隔壁である、請求項1又は2に記載された隔壁付きベッド。
【請求項4】
前記隔壁が、底面に、床との間に長さ調整可能な支持具を有する、請求項1?3のいずれかに記載された隔壁付きベッド。
【請求項5】
前記長さ調整が可能な隔壁の底部に、戸車が設けられている、請求項3又は4に記載された隔壁付きベッド。
【請求項6】
前記キャスターがロック可能なキャスターである、請求項1?5の何れかに記載された隔壁付きベッド。
【請求項7】
前記二つの隔壁の接続部に、接続を隠すカバーが設けられている、請求項6に記載された隔壁付きベッド。
【請求項8】
前記隔壁の、ベッド側の何れかの部分にルームライトを有する、請求項1?7の何れかに記載された隔壁付きベッド。
【請求項9】
前記隔壁の何れかの上部に、天井との間に突っ張り棒を設置することが可能な部分が少なくとも1箇所存在する、請求項1?8の何れかに記載された隔壁付きベッド。
【請求項10】
隔壁上部に存在する、前記天井との間に突っ張り棒を設置することが可能な部分が、前記隔壁の底面に設けられた支持具の位置、及び/又は、隔壁とベッド側面との系合部の位置と対応する、請求項9に記載された隔壁付きベッド。
【請求項11】
部屋の内部を仕切る隔壁であって、ベッドの側面及び/又は足に固定できるように、ベッド側面及び/又は足と対応する少なくとも一箇所に、ベッド側面又は足に固定可能な固定手段を少なくとも一つ有することを特徴とする、請求項1?10の何れかに記載された隔壁付きベッド用隔壁。
【請求項12】
前記隔壁が高さ方向に補強骨を有し、該補強骨の底部に床との間の高さ調節可能な支持具を有すると共に、少なくとも前記補強骨の上部に、天井との間に突っ張り棒を設置することのできる平面を有することを特徴とする、請求項11に記載された隔壁付きベッド用隔壁。
【請求項13】
前記支持具がキャスター付き支持具である、請求項12に記載された隔壁付きベッド用隔壁。
【請求項14】
前記隔壁が、引き戸方式及び/又は折り畳み方式で長さが可変となっている、請求項11?13の何れかに記載された隔壁付きベッド用隔壁。」

(2)本件補正後の特許請求の範囲
「【請求項1】
部屋を分割するために使用される隔壁付きベッドであって、ベッドの一つの側面、又は(逆)L字型を構成する二つの側面に、少なくとも、ベッド本体部高さの3倍以上の高さを有する、間仕切り用の隔壁を設けてなると共に、前記ベッドが有する足に移動用のキャスターが設けられてなることを特徴とする隔壁付きベッド。
【請求項2】
前記隔壁の幅が、取り付けるベッド側面の長さ以上の幅を有する、請求項1に記載された隔壁付きベッド。
【請求項3】
前記隔壁が、高さ及び/又は長さにおいて調整可能な隔壁である、請求項1又は2に記載された隔壁付きベッド。
【請求項4】
前記隔壁が、底面に、床との間に長さ調整可能な支持具を有する、請求項1?3のいずれかに記載された隔壁付きベッド。
【請求項5】
前記長さ調整が可能な隔壁の底部に、戸車が設けられている、請求項3又は4に記載された隔壁付きベッド。
【請求項6】
前記キャスターがロック可能なキャスターである、請求項1?5の何れかに記載された隔壁付きベッド。
【請求項7】
前記(逆)L字型を構成する隔壁の少なくとも一方の自由端に、扉として機能し得る、開閉可能な隔壁が設けられている、請求項1?6の何れかに記載された隔壁付きベッド。
【請求項8】
前記隔壁の何れかの上部に、天井との間に突っ張り棒を設置することが可能な部分が少なくとも1箇所存在する、請求項1?7の何れかに記載された隔壁付きベッド。
【請求項9】
部屋の内部を仕切る隔壁であって、ベッドの側面及び/又は足に固定できるように、ベッド側面及び/又は足と対応する少なくとも一箇所に、ベッド側面又は足に固定可能な固定手段を少なくとも一つ有することを特徴とする、請求項1?8の何れかに記載された隔壁付きベッド用隔壁。
【請求項10】
前記隔壁の一方の端部に、扉として機能し得る開閉可能な隔壁を有する、請求項9に記載された隔壁付きベッド用隔壁。
【請求項11】
前記隔壁が高さ方向に補強骨を有し、該補強骨の底部に床との間の高さ調節可能な支持具を有すると共に、少なくとも前記補強骨の上部に、天井との間に突っ張り棒を設置することのできる平面を有することを特徴とする、請求項9又は10に記載された隔壁付きベッド用隔壁。
【請求項12】
前記支持具がキャスター付き支持具である、請求項11に記載された隔壁付きベッド用隔壁。
【請求項13】
前記開閉可能な隔壁が、蛇腹方式で長さが可変となっている隔壁である、請求項10?12の何れかに記載された隔壁付きベッド用隔壁。」

(3)まとめ
ア 本件補正前の請求項7、8、10、11、14が削除された。

イ 本件補正前の請求項9、11、12、13を前記アのように本件補正前の請求項が削除されたことによりそれぞれ本件補正後の請求項8、9、11、12として繰り上げた。

ウ 本件補正後の請求項7、10、13に特定されている事項が追加された。

2 新規事項の追加について
本件補正により、本件補正後の請求項13に、「蛇腹方式で長さが可変となっている隔壁」との補正事項(以下「補正事項」という。)が追加された。

上記補正事項を検討すると、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲、図面(以下「当初明細書等」という。)には、
例えば請求項17に「該隔壁が、・・・又は折り畳み方式で長さが可変となっている・・・」、明細書には「【0013】・・・引き戸や折りたたみ形式或いはそれらを組合わせた、長さが可変である隔壁とすることもできる。・・・折り畳み方式・・・」と記載されているが、隔壁が「蛇腹方式」であることは、記載されず、当初明細書等の記載から導き出せる事項であるともいえない。
したがって、上記補正事項は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものであって、当初明細書等に記載した事項の範囲内でなされたものではない。

3 補正の目的
本件補正により追加された請求項7、10、13は、それぞれ「扉として機能し得る、開閉可能な隔壁が設けられている」、「扉として機能し得る開閉可能な隔壁を有する」、「蛇腹方式で長さが可変となっている隔壁」との発明特定事項を新たな請求項として、追加するものであるから、請求項を増加するものであり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものではない。
また、請求項の削除、誤記の訂正、明りょうでない記載の釈明を目的とするものでもない。

4 むすび
以上のとおりであって、上記補正事項を含む本件補正は、特許法第17条の2第3項、第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3.本願の発明について
本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成25年10月24日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。

「部屋を分割するために使用される隔壁付きベッドであって、ベッドの一つの側面、又は(逆)L字型を構成する二つの側面に、少なくとも、ベッド本体部高さの3倍以上の高さを有する、間仕切り用の隔壁を設けてなると共に、前記ベッドが有する足に移動用のキャスターが設けられてなることを特徴とする隔壁付きベッド。」

1 引用例
原査定の拒絶の理由に引用され、本願の出願前である平成7年7月25日に頒布された「特開平7-184744号公報」(以下「引用例」という。)には,図面と共に次の事項が記載されている。

ア 「【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図1ないし図3を参照して説明する。図1および図2は本発明のベッドの一実施例を示すもので、これらの図において符号1はベッドを示す。このベッド1はダブルベッドであり、ベッド本体2と、このベッド本体2の外周部に立設されたベッド壁3とを主体として構成されている。
【0013】前記ベッド本体2は、多数のスプリングが内蔵されて弾力性が付与されたソファー4と、このソファー4が載置される木製の載置台5とによって構成されている。なお、符号6は掛け布団またはベッドカバー、符号7,7は枕を示す。また、載置台5には引き出し等を設け、その内部を収納部としてもよい。前記ベッド壁3は平面視L字状をなすもので、ベッド本体2の外周部のうち、枕7,7が載置される上側面と、この上側面に直交する右側面に沿って形成され、その一方の端部はベッド本体2の左側面と面一にされ、また他方の端部は前記上側面と平行な下側面と面一にされている。また、ベッド壁3は所定の厚みを持ち、内部は中空に形成され、上面には面板8が貼設されている。さらに、ベッド壁3は、ベッド本体2の約2倍の高さに形成され、その下端部がベッド本体2の載置台5に着脱自在に取り付けられ、ベッド本体2と一体的に構成されている。」(下線部は審決で付した。以下同じ。)

イ 「【0018】上記実施例によれば、住居Jの寝室12のほぼ中央部に、ベッド壁3を有するベッド1を設け、このベッド壁3によって、寝室12を区切って、サンルームとなるゾーン14と、書斎となるゾーン20と、化粧室となるゾーン16とを区切ったので、広い寝室12を間仕切り壁等を用いることなく、有効利用することができる。また、ベッド1のベッド壁3がベッド本体2の2倍程度の高さであるので、解放感を失うことなく、各ゾーンを区切ることができる。さらに、ベッド1のベッド壁3内には収納部11が設けられ、かつ、このベッド壁3はゾーン14,20に向いているので、各ゾーンにて使用する物品を効果的に収納することができ、部屋の有効利用を図ることができる。」

ウ これらの記載事項及び図示内容を総合すると、引用例1には、次の発明(以下「引用発明1」という。)が記載されているものと認められる。
「ベッド1は、ベッド本体2とこのベッド本体2の外周部に立設されたベッド壁3とを主体として構成されており、
ベッド壁3は、ベッド本体2の約2倍の高さに形成され、ベッド本体2と一体的に構成され、平面視L字状をなし、
ベッド壁3によって寝室12を区切るベッド1。」

2 対比
そこで、本願発明と引用発明とを対比すると、
後者における「ベッド壁3によって寝室12を区切る、ベッド1」は、前者における「部屋を分割するために使用される隔壁付きベッド」に相当する。
また、後者の「ベッド壁3」は、「ベッド本体2の外周部に立設され」、「平面視L字状をな」すものであるから、ベッドの(逆)L字型を構成する二つの側面に設けられたものであるといえる。
したがって、両者は、
「部屋を分割するために使用される隔壁付きベッドであって、ベッドの(逆)L字型を構成する二つの側面に、間仕切り用の隔壁を設けてなる、隔壁付きベッド。」
の点で一致し、以下の点で相違している。

[相違点1]
本願発明の「隔壁」が、「少なくとも、ベッド本体部高さの3倍以上の高さを有する」ものであるのに対し、引用発明の「ベッド壁3」は、「ベッド本体2の約2倍の高さに形成され」ている点。

「相違点2」
本願発明の「ベッドが有する足に移動用のキャスターが設けられて」いるのに対して、引用発明は、その点につき明らかでない点。

3 判断
上記相違点について以下検討する。

ア 相違点1について
引用発明において、間仕切り用の隔壁の高さを、どの程度とするかは、当業者が当該引用発明を実施する際に適宜定めるべき設計的事項であるところ、本願明細書をみても、上記相違点1に係る本願発明の発明特定事項である「ベッド本体部高さの3倍以上の高さを有する」とした点に格別の臨界的意義があるものではない。
したがって、これらの事項に照らして、引用発明において、相違点1に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得るものである。

イ 相違点2について
一般に、ベッドに足を設け、該足に移動用のキャスターを設けることは、当業者において常套手段である(例えば、特開2001-128795号公報の段落【0012】、及び図1?4、10、14、15、特開2007-2541号公報の図7、特開2007-332685号公報の図7、8参照。以下「常套手段」という。)。また、本願発明において、ベッドに足を設け、該足に移動用のキャスターを設ける点に、格別の技術的意義はない。
してみると、これらの事項に照らして、引用発明において、相違点2に係る本願補正発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得るものである。
そして、本願発明の発明特定事項の全体によって奏される効果も、引用発明、及び上記常套手段から当業者が予測し得る範囲内のものである。

4 むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、引用発明に及び上記常套手段に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
 
審理終結日 2014-11-05 
結審通知日 2014-11-07 
審決日 2014-11-20 
出願番号 特願2010-45198(P2010-45198)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A47C)
P 1 8・ 561- Z (A47C)
P 1 8・ 572- Z (A47C)
P 1 8・ 571- Z (A47C)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 久保田 信也  
特許庁審判長 黒瀬 雅一
特許庁審判官 畑井 順一
江成 克己
発明の名称 隔壁付きベッド及びそれに使用する隔壁  
代理人 滝田 清暉  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ