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審決分類 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) C12N
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) C12N
管理番号 1306821
審判番号 不服2013-6537  
総通号数 192 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-12-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-04-10 
確定日 2015-10-14 
事件の表示 特願2008-554695「ヒト成人歯嚢組織からの胚様幹細胞塊の収集及び選択方法」拒絶査定不服審判事件〔平成19年 8月30日国際公開、WO2007/096115、平成21年 7月30日国内公表、特表2009-527223〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2007年2月19日(パリ条約による優先権主張 2006年2月20日、イタリア)を国際出願日とする出願であって、平成24年12月5日付けで拒絶査定がされたところ、平成25年4月10日に拒絶査定不服審判の請求がされ、平成26年10月6日付け拒絶理由(以下、単に「拒絶理由」という。)に応答して、平成27年4月3日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。

第2 本願発明
本願の請求項1?8に係る発明は、平成27年4月3日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1?8に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、以下のとおりのものである。
「【請求項1】
下記a)?c)を含み、ヒトの歯小嚢に属する幹細胞の個体群を単離、拡大及び保存する方法。
a)無菌状態での小嚢の収集、消化、並びに初代培養及び拡大、
b)任意に、増幅、
c)以下の幹細胞マーカー:SSEA-4、TRA 1-60、TRA 1-81及びOCT4+の全てによるFAC分類。」

第3 引用例
1.拒絶理由で引用文献1として引用した本願優先日前の2005年6月9日に頒布された刊行物である特表2005-516616号公報(以下、「引用例1」という。)には、以下の事項が記載されている(下線は当審にて付与した。)。
ア.「本発明は一般に、歯由来の胚性様多能性幹細胞を含む多能性幹細胞に関する。・・・」(【0001】)
イ.「本発明の幹細胞は下記から成る培養物中に保持することができる;
a)自己再生することができ中胚葉性系譜の細胞へ分化することができる嚢細胞に由来する、多能性胚性様幹細胞;および
b)前記幹細胞の増殖を支持することができる培地。
c)前記幹細胞の、血管または他の脈管を有する生体膜を構築する細胞への増殖を支持することができる培地。」(【0023】)
ウ.「本発明の対象はまた、多能性胚性様幹細胞を単離する方法であり、
・細胞を歯嚢から得る
・細胞を培養する
段階を含む。」(【0025】)
エ.「実施例
対象および細胞培養。正常なヒト埋伏第三大臼歯を成人(さまざまな年齢)から採取した。歯嚢表面を清掃し、滅菌メスを用いて細かく刻んだ。組織は0.1U/mlI型コラゲナーゼおよび1U/mlディスパーゼ(ロシュ・マンハイム)(Roche Mannheim)の溶液中で1時間37℃にて消化した。さらにまた細胞は歯嚢組織から細切およびトリプシンを含む平衡塩溶液を用いた洗浄後に単離された。・・・細胞を70-μmの濾し器(ファルコン(Falcon))を通すことによって単細胞懸濁液を得た。・・・単細胞懸濁液または細切し消化した歯嚢の組織を、2mM L-グルタミン/100 units/ml ペニシリン/100 μg/mlストレプトマイシン(バイオフルーズ(Biofluids)、メリーランド州ロックヴィル)を添加したノックアウト D-MEM 無血清培地 培地 (GIBCO/BRL)、または20%FCS(エクイテック・バイオ(Equitech-Bio)、テキサス州カーヴィル)/100 μM L-アスコルビン酸2-リン酸(和光純薬工業、大阪)/2mM L-グルタミン/100 units/ml ペニシリン/100 μg/ml ストレプトマイシン (バイオフルーズ(Biofluids)、メリーランド州ロックヴィル)を添加したDMEM(バイオクローム(Biochrom) 、またはMSCBMバレットキット(BulletKit)(ポエティックス(Poietics)):の異なる培地を入れた60mmシャーレに播種し、その後37℃にて5% CO_(2)中でインキュベートした。・・・歯嚢幹細胞(DFSC)および骨髄間質細胞(BMSC)の密集に達しない培養の増殖速度を、24時間のブロモデオキシウリジン(BrdUrd)組み込みによって、ザイメッド(Zymed)BrdUrd染色キット(ベクター・ラボラトリーズ(Vector Laboratories))を使用することで評価した。」(【0086】)
オ.「・・・歯上皮および神経幹細胞において推定される幹細胞のマーカーとして記載された(ハラダ(Harada)ら、1999;ジョナソン(Johansson)ら、1999b)、Notch-1およびネスチン陽性細胞は歯嚢切片での免疫組織化学法によって同定された・・・」(【0091】)
カ.「歯嚢由来DFSCを特徴づけるために、異なる表現型に伴う既知の抗原に特異的な抗体を用いることによって、免疫組織化学試験を実施した。DPSC(当審注;DFSCの誤記であると解した。)についての代表的な免疫反応性パターンを示す(表B)。」(【0095】)
キ.「

」(【0096】)
ク.「DPSC(当審注;DFSCの誤記であると解した。)およびBMSCは、コラーゲン1、骨シアロタンパク質、オステオカルシン、およびphexを発現する。これらの遺伝子は典型的には骨前駆細胞のためである。・・・」(【0100】)
ケ.「DFSCおよびBMSCのin vitro分化能 L-アスコルビン酸-2-リン酸、グルココルチコイド、デキサメタゾン、および無機リン酸の存在下で生育させたDFSCの長期培養(5?6週間)は、高濃度のカルシウムを有するアリザリンレッド陽性範囲を形成する能力を示した(図4)。・・・」(【0104】)
コ.「・・・デキサメタゾン中で培養されたDFSCの子孫は特殊な種類の結合組織(FTM)を形成すると結論することができる。FTMを単離し、組織化学分析用に薄切片を作製した。HEおよびトリクローム染色では、平行なコラーゲンフィラメントおよび繊維芽細胞性/線維嚢胞性様細胞と共に結合組織様構造が見出された。コラーゲン性構造は、トリクローム染色後に緑のフィラメントによって支持された。圧縮した中皮性または内皮性細胞を伴う薄い細胞層は概ね結合組織に向かっていた(図7)。少なくとも薄い血管がFTMの結合組織マトリクス内部に形成されている。結論として、これらすべての事実がFTMの生体膜構造を確認する。」(【0112】)

上記記載事項ア.?エ.より、引用例1には、以下の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されているものと認められる。
「ヒト歯嚢多能性胚性様幹細胞を単離、増殖及び保持する方法であり、歯嚢を得て、消化し、培養及び増殖する段階を含む方法。」

2.拒絶理由で引用文献2として引用した本願優先日前の2005年に頒布された刊行物であるJ Bone Miner Res.、2005、Vol.20、p.1394-402(以下、「引用例2」という。)には、以下の事項が記載されている(英語で記載されているため、日本語訳で摘記する。)。
サ.「30-45歳の健常人のヒト成人歯髄由来の幹細胞が培養され、FACSorterを用いて選別された。ストローマ骨産生細胞(SBP/DPSCs)である、新たなc-kit^(+)/CD34^(+)/CD45^(-)細胞集団が選別され、拡大、及び、培養された。」(要約1?3行)
シ.「培養された細胞の免疫反応性プロファイルが実行され、幹細胞特異的抗原を検出した。特に、我々は、次のマーカー:c-kit、CD34、CD45をテストすることにより幹/前駆細胞集団を選別した。・・・
培養22日目に行われた、サイトメトリックフロー解析で、細胞集団は、c-kit^(+)、CD34^(+)、CD45^(-)であることが示された(図2)。」(1396ページ右欄下から5行?1397ページ左欄14行)
ス.「

(図2 培養22日目に行われた23歳被験者の細胞の代表的なFACS。FACS解析を使用することで、二つの異なる細胞集団の存在が示され、それらのサイズや粒度に基づいて、それぞれR1およびR2と呼ばれた。R1集団に属している多くの歯髄幹細胞はc-kit、CD34陽性だが、CD45陰性であった。)」(図2)

3.拒絶理由で引用文献3として引用した本願優先日前の2005年に頒布された刊行物であるBiochemical and Biophysical Research Communications、2005、Vol.327、p.548-556(以下、「引用例3」という。)には、以下の事項が記載されている(英語で記載されているため、日本語訳で摘記する。)。
セ.「この実験において、我々は、受精後6?9週の胚の培養ヒト始原生殖細胞から、hEG細胞を得た。それらは、十分なアルカリフォスファターゼ(AP)活性、ステージ特異的胚性抗原(SSEA)-1^(+)、SSEA-3^(-)、SSEA-4^(+)、TRA-1-60^(+)、TRA-1-81^(+)、Oct-4^(+)、hTERT^(+)といった多能性細胞に特徴的なマーカーの発現、正常な核型の保持、インビトロで胚様体を形成することにより多能性を有することを含む、これまでにhEG細胞を特徴づけるために用いられていた基準を満たしていた。」(要約4?8行)

4.拒絶理由で引用文献4として引用した本願優先日前の2005年に頒布された刊行物であるDifferentiation、2005、Vol.73、p.474-483(以下、「引用例4」という。)には、以下の事項が記載されている(英語で記載されているため、日本語訳で摘記する。)。
ソ.「ここで、我々は、最初は偶然であったのだが、線維芽細胞由来細胞株(ヒト胎児肺由来細胞、MRC-5)が、胚性幹細胞や神経外胚葉起源の細胞に特徴的な、形態、増殖率、遺伝子発現パターンを有しているという、新たなデータを報告する。・・・我々は、増殖状態ではこれらの細胞は、OCT-3/4、REX-1といった多能性細胞の転写因子や、SSEA-1、SSEA-3、SSEA-4、TRA-1-60、TRA-1-81といった胚性細胞表面抗原を発現していることを発見した。」(要約4?15行)

第4 対比
引用発明1における「歯嚢」は、本願発明における「歯小嚢」または「小嚢」に相当し、引用発明1における「増殖」は、本願発明における「拡大」に相当し、引用発明1における「保持」は、本願発明における「保存」に相当する。
また、引用発明1における「ヒト歯嚢多能性胚性様幹細胞」は、「ヒトの歯小嚢に属する幹細胞」であって、細胞の集団であることは明らかであるから、本願発明における「ヒトの歯小嚢に属する幹細胞の個体群」に相当するといえる。
加えて、引用発明1における「培養」は、生体から採取した歯嚢由来の細胞を最初に播種して行う培養であるから、本願発明における「初代培養」に相当する。
さらに、ヒトから組織や細胞を採取する際に無菌状態で行うことは、自明のことであるといえる。
以上より、本願発明と引用発明1とを対比すると、両者は
「無菌状態での小嚢の収集、消化、並びに初代培養及び拡大を含み、ヒトの歯小嚢に属する幹細胞の個体群を単離、拡大及び保存する方法。」 である点で一致し、以下の点で相違している。
(相違点)本願発明は、幹細胞マーカー:SSEA-4、TRA 1-60、TRA 1-81及びOCT4+の全てによるFAC分類を含むことが特定されているのに対し、引用発明は、そのような特定がされていない点。

第5 判断
上記相違点について検討する。
引用例2の上記記載事項サ.?ス.にも記載されるように、FACSにより、細胞群に含まれる細胞の抗原解析を行うことや、ある特定の細胞が含まれる細胞群から、該特定の細胞の抗原マーカーを指標に、該特定の細胞を選別・濃縮することは、本願優先日前に周知の技術である。
また、引用例3の上記記載事項セ.、及び、引用例4の上記記載事項ソ.に記載されるように、多能性胚性細胞のマーカーとして、SSEA-4^(+)、TRA-1-60^(+)、TRA-1-81^(+)、Oct-4^(+)等は、よく知られたものであると認められる。
引用発明1においても、多能性胚性幹細胞の抗原解析をすることや、より多くの多能性胚性幹細胞を含む細胞群を得ようとすることは、自明の課題であり、かかる課題を解決するために、引用例2?4の記載に基づき、多能性胚性細胞のマーカーとしてよく知られた、SSEA-4、TRA-1-60、TRA-1-81、Oct-4+の全てによるFAC分類を行うことは、当業者が容易に想到し得ることである。

次に、効果について検討する。
本願明細書【0002】には、本発明の方法は、SSEA‐4、TRA1‐60、TRA1‐81、CD133、CD90、flk‐1等の抗原検出による、サイトフルオロメトリーによる胚性幹細胞の選択を用いることで、均一な胚性細胞集団を得ることが可能となるとの記載があるが、FACSにより、多能性胚性細胞マーカーを有するものを選別するのであるから、より均一な胚性細胞集団を得ることができることは、引用例1?4及び周知技術から当業者が予測し得る程度のことである。
また、本願の実施例においては、特定の条件で、歯小嚢を収集し、消化し、単離した細胞を培養した後に、培養された細胞について、FAC分類を行い、SSEA‐4、TRA1‐60、TRA1‐81、CD133、CD90、flk‐1の抗体に対して陽性かどうかを解析したところ、70%の細胞がSSEA‐4に、80%がTRA1‐60、TRA1‐81に陽性であり、SSEA‐4^(+)は、TRA1‐60、TRA1‐81の双方に陽性であったこと、さらに、分類後少量のサンプルについて、転写因子OCT-4について調べたところ、保存された細胞の100%でOCT-4が陽性であったことが記載されているのみで、本願発明における特定の4種のマーカー:SSEA-4、TRA 1-60、TRA 1-81及びOCT4+によるFAC分類により細胞の選別を行ったことは具体的に記載されていないから、特定の4種のマーカー:SSEA-4、TRA 1-60、TRA 1-81及びOCT4+によるFAC分類を行うことによる効果が格別顕著なものと推認することもできない。
さらに、本願発明の方法により得られた幹細胞が、骨、平滑筋、軟骨、ニューロン、グリア細胞、横紋筋、含脂肪細胞に分化させることができたという点についても、引用例1の記載事項ア.?ウ.によれば、歯嚢から得られる幹細胞は、多能性胚性様幹細胞であると記載されており、実際に実施例において、歯嚢から得られた幹細胞が、神経幹細胞のマーカーである、ネスチン、Notch-1陽性であったこと(記載事項オ.?キ.)、骨前駆細胞のために特定の遺伝子を発現したこと(記載事項ク.)、さらに、分化を誘導すると、高濃度のカルシウムを有するアリザリンレッド陽性の細胞になったこと(記載事項ケ.)、特殊な種類の結合組織を形成したこと、中皮性または内皮性細胞を伴う薄い細胞層、薄い血管等が形成されたこと(記載事項コ.)も記載されているから、本願発明における、歯小嚢から得られる幹細胞が、骨や神経系の細胞、中皮性または内皮性の細胞等さまざなな細胞に分化し得るものであることは、当業者が予測し得る程度のことである。
したがって、本願発明において奏される効果は、引用例1?4の記載から予測できない程格別なものとはいえない。

よって、本願発明は、引用例1?4の記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。

第6 請求人の主張
審判請求人は、平成27年4月3日付けの意見書において、以下のように主張している。
「本願発明は、SSEA-4、TRA 1-60、TRA 1-81及びOCT4+を利用した抗原検出による胚性幹細胞の特異的な選択方法を用いることにより、特に、引用文献2等に記載されているような幹細胞群のような安定でないものと異なり、安定かつ均一に、成体幹要素のわずかな部分にしか含まれない胚性細胞集団を得ることを可能にします。」
しかしながら、「第5 判断」において述べたとおり、そもそも、本願実施例において、上記特定の4種のマーカーを利用した抗原検出によって胚性幹細胞を特異的に選択したことは記載されていないのであるから、そのような特定の4種のマーカーを利用したFAC分類という工程を設けることにより、格別顕著な効果が奏されたと推認することもできない。
これに関して、審判請求人は以下のようにも主張している。
「審判官殿は、特定の4種のマーカーを指標としたFACSにより細胞の選択を行ったことは具体的に記載されていない、と指摘されていますが、本願明細書の実施例1から2に記載された方法で得られたものは、特定の4種のマーカーの全てに対して相当の高い割合で陽性であったことが確認されたため、あえて選択すると記載されていないに過ぎません。」
しかしながら、本願明細書の実施例1から2に記載された方法で得られたものが、FAC分類によって、特定の4種のマーカーの全てに対して相当の高い割合で陽性であったことが確認されたということは、FAC分類以前の工程により得られた細胞集団が、多くの胚性幹細胞を含むものであったことを示すのであって、FAC分類を行うことにより、多くの胚性幹細胞を含むものとなったという効果を示すものとはいえないから、上記審判請求人の主張は採用できない。
さらに、審判請求人は、以下の点についても主張している。
「本願発明のマーカーの選択では、多分化能によって、骨及び筋肉の再発現からCNS病の治療の範囲の多くの治療に適用することが可能となる、成熟した幹細胞に富む特異的かつ均一な胚様幹細胞集団を単離することができます。
現に、本発明によって単離された小胞由来の幹細胞の特別かつ好ましい特性は、本願の出願後に公表されたものではありますが、先の審尋回答書において、添付資料として添付したように、本願発明者による論文において明確に証明されています(European Cells and Materials Vol. 21 2011 (p304-316)参照)。
この文献には、得られた幹細胞、なかでも、特定項目(iii)?(viii)では、それらの臨床での適用において、奇形腫の形成が、胚性幹細胞の一般的な動向であるにもかかわらず、ヌードマウスに注射した後に、奇形腫を形成しなかった事実(p314の右欄最終段落参照)が明確に示されています。」
しかしながら、上記「第5 判断」においても述べたとおり、ヒト歯嚢から得られる幹細胞が、多能性であって、さまざまな種類の細胞に分化し得るものであることは、引用例1?4の記載から当業者が予測し得ることである。そして、本願発明により得られた幹細胞が、ヌードマウスに注射した後にも奇形腫を形成しなかったという好ましい特性を有するものであるという効果は、本願出願後の文献によるものであり、本願明細書に記載されたものではないので、上記審判請求人の主張も採用できない。

第7 むすび
以上のとおりであるから、本願請求項1に係る発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。
よって、他の請求項に係る発明については検討するまでもなく、本願は拒絶をすべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2015-05-12 
結審通知日 2015-05-19 
審決日 2015-06-01 
出願番号 特願2008-554695(P2008-554695)
審決分類 P 1 8・ 113- WZ (C12N)
P 1 8・ 121- WZ (C12N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 山本 匡子  
特許庁審判長 今村 玲英子
特許庁審判官 飯室 里美
高堀 栄二
発明の名称 ヒト成人歯嚢組織からの胚様幹細胞塊の収集及び選択方法  
代理人 新樹グローバル・アイピー特許業務法人  

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