ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06F |
---|---|
管理番号 | 1307819 |
審判番号 | 不服2013-22454 |
総通号数 | 193 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2016-01-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2013-11-18 |
確定日 | 2015-11-19 |
事件の表示 | 特願2010-224933「マルチメディアユーザインタフェース」拒絶査定不服審判事件〔平成23年 4月21日出願公開、特開2011- 81799〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯 本願は、平成16年4月16日(パリ条約による優先権主張外国庁受理平成15年(2003年)5月1日、アメリカ合衆国)を国際出願日とする出願(特願2006-513088号)の一部を、平成22年1月12日に新たな特許出願(特願2010-004168号)とし、さらにその一部を平成22年10月4日に新たな特許出願としたものであって、平成25年7月11日付けで拒絶査定がなされ、同年11月18日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、同時に手続補正がなされ、当審において平成26年11月17日付けで拒絶理由通知がなされ、平成27年5月18日付けで手続補正がなされたものである。 2.本願発明 本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成27年5月18日付けの手続補正書の請求項1に記載された、次のとおりのものである。 「 【請求項1】 表示を制御する方法であって、 入力装置でなされた第1のユーザのジェスチャを前記入力装置の動きに応じて判別して、ディスプレイ上のオプション・アクセス・メニューからエントリを選択する段階であって、前記選択されたエントリは、前記表示の制御のためのコンテキストを確立し、前記第1のユーザのジェスチャは複数の定義されたジェスチャの一つである、段階と、 前記入力装置でなされた第2のユーザのジェスチャを前記入力装置の動きに応じて判別して、その一方で、前記オプション・アクセス・メニューから選択されたエントリにおいて、前記判別された第2のユーザのジェスチャおよび前記選択されたエントリによって確立された前記コンテキストに応じて前記表示を制御する段階であって、前記表示の制御は前記コンテキストに依存して変化する、段階と、を含む、前記方法。」 なお、以下の事情を考慮し、本願発明でいう「入力装置」は、「入力機能を実現するしかけであって、独自の筐体を有さずディスプレイやその他の装置と一体に構成されている(ディスプレイやその他の装置と同じ筐体内に組み込まれている)しかけ」といい得るものを含むものと解する。 (1)一般に、「装置」という用語は、「ある目的のために機械・道具などを取り付けること。また、そのしかけ。[株式会社岩波書店 広辞苑第六版]」といった程度の意味を有するにすぎず、筐体で区分されたものであることまでは意味しない。 現に、特開2002-297309号公報、特開2002-366320号公報の図1、2に関する説明の記載箇所、特開2000-245957号公報の図1、3に関する説明の記載箇所、特開平10-326147号公報の図1、2に関する説明の記載箇所等においても、「入力機能を実現するしかけであって、独自の筐体を有さずディスプレイやその他の装置と一体に構成されている(ディスプレイやその他の装置と同じ筐体内に組み込まれている)しかけ」といい得るものが「入力装置」と呼称されている。 (2)本願明細書の記載を精査しても、本願発明でいう「入力装置」が「入力機能を実現するしかけであって、独自の筐体を有さずディスプレイやその他の装置と一体に構成されている(ディスプレイやその他の装置と同じ筐体内に組み込まれている)しかけ」を含まないと解すべき理由は見当たらない。 3.引用発明 平成26年11月17日付けの拒絶理由通知に引用した特開2002-149616号公報(以下、「引用例」という。)には、次の事項が記載されている。 「【0004】本発明の目的は、携帯端末に備えられた加速度センサーから得られる信号により、より簡便に情報の検索、閲覧することができる方法を提供することである。 【0005】本発明の別の目的は、煩雑なボタン操作なしに、情報を検索し、閲覧する方法を提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、まず、加速度センサーから得られる信号より、携帯端末の傾斜角度および「振る」、「傾ける」などのジェスチャーを検出する。次に、携帯端末の傾斜角度から情報コンテンツを表すアイコン群の動きを制御し、ディスプレイに時々刻々移動するアイコンを表示する。 【0007】携帯端末が水平に保たれている場合、ディスプレイ中央付近に表示されているアイコンがアイコンが示すコンテンツをディスプレイに表示する。 【0008】ユーザは所望のアイコンが画面に現れるまで携帯端末を前後左右方向に傾斜し、所望のアイコンが画面中心付近に表示されたときに携帯端末を水平に保つことにより、情報を検索、閲覧することができる。 【0009】 【発明の実施の形態】(実施例)以下、図面を用いて本発明の一実施例を説明する。 【0010】[1]システム構成 図1に本発明のシステム構成例を示す。101は本発明の携帯型情報検索端末本体、102は101を充電し、情報を転送するためのクレードル、103は計算機、104はクレードル102と計算機103をつなぐケーブルある。 【0011】本体101には、ディスプレイ110、中央処理装置111、画像出力部112、加速度センサー113、加速度センサー信号検出部114、コンテンツDB記憶部115、アイコン表示部116、アイコン制御部117、コンテンツ表示部118、コンテンツ制御部119、メモリ120、通信部121、ステレオ端子122、電源部123から構成される。 【0012】クレードル102は、本体101と計算機103または他の情報ソースとをつなぐ装置であり、通信部130、および電源供給部131から構成される。 【0013】計算機103は、パーソナルコンピュータやPDAといった通信機能を持つ装置であり、本体101のコンテンツDB記憶部115に情報を転送するソフトウェア140が搭載されている。 【0014】本発明の情報検索端末を用いて情報を検索・閲覧するために、加速度センサーから得られる信号より、加速度センサー信号検出部において、本体の傾斜角度および「振る」、「傾ける」などのジェスチャーを検出する。次に、アイコン制御部において、携帯端末の傾斜角度から情報コンテンツを表すアイコン群の動きを制御し、アイコン表示部において、ディスプレイに時々刻々移動するアイコンを表示する。 【0015】本体が水平に保たれている場合、ディスプレイ中央付近に表示されているアイコンがアイコンが示すコンテンツを、コンテンツ表示部において、ディスプレイに表示する。 【0016】結果、ユーザは所望のアイコンが画面に現れるまで本体を前後左右方向に傾斜し、所望のアイコンが画面中心付近に表示されたときに本体を水平に保つことにより、情報を検索、閲覧することができる。 【0017】本体に情報を入力する場合、本体をクレードル102に置き、PCのコンテンツDB転送ソフトウェア140を起動する。コンテンツDB転送ソフトウェアは必要な情報コンテンツをインターネット、テレビ、ラジオ、音楽CDといった情報源から収集し、クレードルの通信部130を経て、本体のコンテンツDB記憶部115に転送する。また本体がクレードルに置かれている時、クレードルの電源供給部131から本体の電源部123に充電を行う。 【0018】[2]外観 図2に本発明の本体101の外観図の例を示す。150は上面から見た図、151、152,153は側面から見た図、154は内部の構造を示す。 【0019】[3]流れ図 図3に本発明の本体の制御の流れ図を示す。 【0020】まず、201において、電源が入れられた後、202において、コンテンツリストをコンテンツDB記憶部115からメモリ120にロードする。図5で詳述する通り、コンテンツリストとは、コンテンツを表すアイコンとコンテンツのファイルのリストである。 【0021】203において、アイコンの位置positionを初期化する。 【0022】204において、加速度センサー113から得られる情報から加速度センサー信号検出部114にて変換された水平および垂直方向の本体の傾斜角度をslopeH, slopeVに代入する。 【0023】205において、本体が水平かどうかを判断する。具体的には、-CENTER_THRES 【0025】207において、アイコンをサイズの小さい順にディスプレイに表示する。 【0026】208において、電源が切られた場合には処理を終え、そうでない場合は、204の処理に戻る。 【0027】209において、ディスプレイの中心から最も近いアイコンを検索し、番号をidに格納する。 【0028】210において、id 番目のアイコンの位置とディスプレイの中心位置との距離をDに格納する。 【0029】211において、D がDIST_THRESよりも小さい場合には212以降の処理に移り、そうでない場合は206の処理に戻る。 【0030】212において、id 番目のアイコンのサイズを更新する。 【0031】213において、id 番目のアイコンのサイズがSIZE_THRESよりも大きい場合、214以降の処理に移り、そうでない場合は206の処理に戻る。 【0032】214において、id 番目のアイコンの示すコンテンツを表示する。詳細は図8にて後述する。 【0033】215において、id 番目のアイコンのサイズを初期化し、206の処理に戻る。 【0034】[4]ディスプレイ表示例 図4に本発明の本体のディスプレイに表示するアイコンの例を示す。 【0035】250はアイコンの位置、251はアイコンのサイズ、252はアイコンに描かれたコンテンツの名前を表す文字列、253はアイコンの位置とディスプレイの中心との距離Dを示す。 ・・・ (中略) ・・・ 【0042】[8]コンテンツ表示ルーチン 図8に図3の214においてコンテンツが表示されるときに起動されるコンテンツ表示ルーチンを示す。 【0043】301において、id番目のコンテンツの種類が「テキスト」である場合、302においてテキスト表示ルーチンを起動する。テキスト表示ルーチンについては、図9を用いて後述する。 【0044】303において、id番目のコンテンツの種類が「メール」である場合、304においてテキスト表示ルーチンを起動する。テキスト表示ルーチンについては、図9を用いて後述する。 【0045】305において、id番目のコンテンツの種類が「静止画」である場合、306において静止画表示ルーチンを起動する。静止画表示ルーチンについては、図10を用いて後述する。 【0046】307において、id番目のコンテンツの種類が「静止画アルバム」である場合、308において静止画アルバム表示ルーチンを起動する。静止画アルバム表示ルーチンについては、図11を用いて後述する。 【0047】309において、id番目のコンテンツの種類が「音楽」である場合、310において音楽再生ルーチンを起動する。音楽再生ルーチンについては、図12を用いて後述する。 【0048】311において、id番目のコンテンツの種類が「音楽アルバム」である場合、312において音楽アルバムルーチンを起動する。音楽アルバムルーチンについては、図13を用いて後述する。 【0049】313において、id番目のコンテンツの種類が「3次元データ」である場合、314において3次元データ表示ルーチンを起動する。3次元データ表示ルーチンについては、図14を用いて後述する。 【0050】315において、id番目のコンテンツの種類が「動画」である場合、316において動画表示ルーチンを起動する。動画表示ルーチンについては、図15を用いて後述する。 【0051】317において、id番目のコンテンツの種類が「ハイパーテキスト」である場合、318においてハイパーテキスト表示ルーチンを起動する。ハイパーテキスト表示ルーチンについては、図16を用いて後述する。 ・・・ (中略) ・・・ 【0059】[10]静止画表示ルーチン 図10に図8の306のテキスト表示ルーチンを示す。 【0060】350において、静止画データをコンテンツDB記憶部からメモリにロードする。 【0061】351において、画像の表示位置を示す offsetH, offsetV を初期化する。 【0062】352において、静止画の水平、垂直方向の画像サイズをimgsizeH, imgsizeVに格納する。 【0063】353において、加速度センサーから得られる傾斜角度を検出し、slopeH, slopeVに格納する。 【0064】354において、振動ジェスチャが検出された場合、処理を終える。 【0065】355において、本体を右に回転するような、右回転ジェスチャが行われたときは、356の処理を行う。右回転、および後述する左回転、上回転、下回転ジェスチャについては、図19にて後述する。 【0066】356において、imgsizeH, imgsizeV にIMGSIZE_MAGを加える。 【0067】357において、左回転ジェスチャが検出された場合、358においてimgsizeH, imgsizeVからIMGSIZE_MAGを減算する。 【0068】359において、slopeH, slopeV を用いて、offsetHおよびoffsetV を更新する。 【0069】360において、ディスプレイに(offsetH, offsetV)を基点として水平・垂直のサイズが(imgsizeH, imgsizeV) の矩形内に画像を描画し、353の処理に戻る。 【0070】[11]静止画アルバム表示ルーチン 図11に図8の308のテキスト表示ルーチンを示す。 【0071】370において、静止画アルバムデータをコンテンツDB記憶部からメモリにロードする。また、Numにアルバムに含まれる画像の数を格納し、i を0に初期化する。 【0072】371において、振動ジェスチャが検出された場合、処理を終える。 【0073】372において、右回転ジェスチャが検出された場合、373において i をカウントアップする。 【0074】374において、左回転ジェスチャが検出された場合、373において i をカウントダウンする。 【0075】376において、ディスプレイにi番目の画像を描画する。」 そして、上記記載事項を引用例の関連図面と技術常識に照らせば、以下のことがいえる。 ア.引用例の図3、8、10、11及びそれらに関連する明細書の説明箇所によれば、引用例の図1に示される「携帯型情報検索端末本体101」で実行される方法として、「ディスプレイ110における表示を制御する方法」といい得る方法を把握することができる。 イ.引用例の段落【0006】?【0008】、【0019】?【0032】の記載によれば、上記ア.でいう「ディスプレイ110における表示を制御する方法」は、「加速度センサー113を有する本体101でなされたユーザの『傾ける』ジェスチャに続く『水平に保つ』ジェスチャを前記本体101の動きに応じて判別して、ディスプレイ110上の複数のアイコンから所望のアイコンを選択する段階」といい得る段階を有しており、そこで選択されるアイコンは、図3の214に示されるように、コンテンツ表示ルーチンへのエントリとなるものである。 また、引用例の図3、8?16とそれに関連する明細書の記載によれば、上記エントリは、その後のコンテンツ表示ルーチンを決定するものである。 ウ.引用例の段落【0059】?【0075】、図10、11等の記載によれば、上記ア.でいう「ディスプレイ110における表示を制御する方法」は、「加速度センサー113を有する本体101でなされた『右回転』ジェスチャ、『左回転』ジェスチャなどのジェスチャを前記本体101の動きに応じて判別して、その一方で、上記イ.でいうエントリにおいて、前記判別されたジェスチャおよび前記選択されたエントリによって決定されたコンテンツ表示ルーチンに応じて前記表示を制御する段階であって、前記表示の制御は前記コンテンツ表示ルーチンに依存して変化する段階」といい得る段階も有している。 したがって、引用例には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。 「 ディスプレイ110における表示を制御する方法であって、 加速度センサー113を有する本体101でなされたユーザの『傾ける』ジェスチャに続く『水平に保つ』ジェスチャを前記本体101の動きに応じて判別して、ディスプレイ110上の複数のアイコンから所望のエントリを選択する段階であって、前記選択されたエントリは、コンテンツ表示ルーチンを決定する、段階と、 前記加速度センサー113を有する本体でなされた『右回転』ジェスチャ、『左回転』ジェスチャなどのジェスチャを前記本体101の動きに応じて判別して、その一方で、前記複数のアイコンから選択されたエントリにおいて、前記判別されたジェスチャおよび前記選択されたエントリによって決定されたコンテンツ表示ルーチンに応じて前記表示を制御する段階であって、前記表示の制御は前記コンテンツ表示ルーチンに依存して変化する、段階と、を含む、前記方法。」 4.対比・判断 本願発明と引用発明を対比すると、次のことがいえる。 (1)引用発明と本願発明は、「表示を制御する方法」である点で共通する。 (2)上記2.の「なお」以下に示した本願発明についての解釈を踏まえると、引用発明の「加速度センサーを有する本体でなされたユーザの『傾ける』ジェスチャに続く『水平に保つ』ジェスチャを前記本体の動きに応じて判別」は、本願発明の「入力装置でなされた第1のユーザのジェスチャを前記入力装置の動きに応じて判別」に相当する。 また、引用発明でいう上記「ユーザの『傾ける』ジェスチャに続く『水平に保つ』ジェスチャ」は、当然に「複数の定義されたジェスチャの一つ」である。 (3)引用発明の「ディスプレイ110上の複数のアイコン」は、本願発明の「ディスプレイ上のオプション・アクセス・メニュー」に相当する。 (4)本願発明でいう「表示の制御のためのコンテキストを確立し、」という文言は、平成27年5月18日付け意見書で当該文言を導入した補正の根拠箇所であると請求人が主張する、本願明細書の段落0015?0019、図4A、図4Bの記載や、「コンテキスト」という用語の一般的意味合い(平成26年11月17日付け拒絶理由通知書でも示したようにIT用語辞典では「実行中のプログラムが処理内用を選択する際の判断の材料となる、プログラムの内部状態や置かれた状況、与えられた条件などを指すことが多い」とされている。)からみて、「表示の制御のためのプログラムの内部状態や置かれた状況、与えられた条件などを決定する」といった技術的事項を表しているものと解される。 一方、引用発明の「コンテンツ表示ルーチンを決定する」も「表示の制御のためのプロラムの内部状態や置かれた状況、与えられた条件などを決定する」に該当するといえる。 したがって、引用発明の「前記選択されたエントリは、コンテンツ表示ルーチンを決定」は、本願発明の「前記選択されたエントリは、前記表示の制御のためのコンテキストを確立」に相当する。 (5)上記(2)と同様に、引用発明の「前記加速度センサー113を有する本体でなされた『右回転』ジェスチャ、『左回転』ジェスチャなどのジェスチャを前記本体101の動きに応じて判別」は、本願発明の「前記入力装置でなされた第2のユーザのジェスチャを前記入力装置の動きに応じて判別」に相当する。 (6)上記(3)?(5)を踏まえると、引用発明の「前記複数のアイコンから選択されたエントリにおいて、前記判別されたジェスチャおよび前記選択されたエントリによって決定されたコンテンツ表示ルーチンに応じて前記表示を制御する」は、本願発明の「前記オプション・アクセス・メニューから選択されたエントリにおいて、前記判別された第2のユーザのジェスチャおよび前記選択されたエントリによって確立された前記コンテキストに応じて前記表示を制御する」に相当する。 (7)上記(4)を踏まえると、引用発明の「前記表示の制御は前記コンテンツ表示ルーチンに依存して変化する」は、本願発明の「前記表示の制御は前記コンテキストに依存して変化する」に相当する。 したがって、本願発明と引用発明は、 「表示を制御する方法であって、 入力装置でなされた第1のユーザのジェスチャを前記入力装置の動きに応じて判別して、ディスプレイ上のオプション・アクセス・メニューからエントリを選択する段階であって、前記選択されたエントリは、前記表示の制御のためのコンテキストを確立し、前記第1のユーザのジェスチャは複数の定義されたジェスチャの一つである、段階と、 前記入力装置でなされた第2のユーザのジェスチャを前記入力装置の動きに応じて判別して、その一方で、前記オプション・アクセス・メニューから選択されたエントリにおいて、前記判別された第2のユーザのジェスチャおよび前記選択されたエントリによって確立された前記コンテキストに応じて前記表示を制御する段階であって、前記表示の制御は前記コンテキストに依存して変化する、段階と、を含む、前記方法。」 の点で一致し、両者の間に相違点はない。 5.まとめ 以上のとおりであるから、本願発明は、引用例に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができないものである。 6.むすび 以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができないものである。 したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく、拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2015-06-23 |
結審通知日 | 2015-06-24 |
審決日 | 2015-07-07 |
出願番号 | 特願2010-224933(P2010-224933) |
審決分類 |
P
1
8・
113-
WZ
(G06F)
|
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 土居 仁士 |
特許庁審判長 |
和田 志郎 |
特許庁審判官 |
小曳 満昭 千葉 輝久 |
発明の名称 | マルチメディアユーザインタフェース |
代理人 | 石井 たかし |
代理人 | 倉持 誠 |
代理人 | 吹田 礼子 |