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審決分類 |
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 C22C 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 C22C 審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 C22C 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 C22C |
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管理番号 | 1309508 |
審判番号 | 不服2014-11480 |
総通号数 | 194 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2016-02-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2014-06-17 |
確定日 | 2016-01-04 |
事件の表示 | 特願2011-531390「ニッケル-クロム-合金」拒絶査定不服審判事件〔平成22年 4月22日国際公開、WO2010/043375、平成24年 3月 1日国内公表、特表2012-505314〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1.手続の経緯 本願は、2009年10月13日(パリ条約による優先権主張 2008年10月13日 ドイツ)を国際出願日とする出願であって、平成25年 7月23日付けで拒絶理由通知がなされ、平成26年1月23日付けで意見書及び手続補正書が提出され、同年2月12日付けで拒絶査定がなされ、同年6月17日付けで拒絶査定不服審判が請求されると同時に手続補正書が提出され、同年9月5日付けで審査官による前置報告書が提出され、平成27年1月23日付けで上申書が提出されたものである。 第2.平成26年6月17日付けの手続補正についての補正却下の決定 <結論> 平成26年6月17日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。 <理由> 1 補正の内容 本件補正は、特許請求の範囲の請求項1を下記のとおりにする補正を含むものである。 (補正前) 「【請求項1】 高い耐酸化性、高い耐浸炭性、長時間クリープ破断強度及び耐クリープ性を有する、ニッケル-クロム-合金において、 0.4?0.6%の炭素、 28?33%のクロム、 15?25%の鉄、 2?6%のアルミニウム、 0.001?0.1%の窒素、 2%までのケイ素 2%までのマンガン、 1.5%までのニオブ 1.5%までのタンタル、 1.0%までのタングステン、 1.0%までのチタン 1.0%までのジルコニウム、 0.5%までのイットリウム 0.5%までのセリウム、 0.5%までのモリブデン、 残り溶融法由来の不純物を含むニッケル から成る、前記ニッケル-クロム-合金。」 (補正後) 「【請求項1】 高い耐酸化性、高い耐浸炭性、長時間クリープ破断強度及び耐クリープ性を有する、ニッケル-クロム-合金において、 0.4?0.6%の炭素、 28?33%のクロム、 15?25%の鉄、 2?6%のアルミニウム、 0.1%までの窒素、 2%までのケイ素、 2%までのマンガン、 1.5%までのニオブ、 1.0%までのタングステン、 1.0%までのチタン、 1.0%までのジルコニウム、 0.001?0.3%のイットリウム、 0.5%までのモリブデン、 残り溶融法由来の不純物を含むニッケル から成り、かつ、必要に応じて 1.5%までのタンタル、 0.5%までのセリウム、 を含む、前記ニッケル-クロム-合金。」(下線部が補正箇所である。) 2 補正の適否 上記補正により、ニッケル-クロム-合金に含有される窒素量に関し、「0.001?0.1%」と特定されていたものが、「0.1%まで」にされる(以下、「補正事項1」という。)とともに、0.001?0.3%のイットリウムを含有し、必要に応じて、1.5%までのタンタル、0.5%までのセリウムを含有することが特定された(以下、「補正事項2」という。)。 以下、上記補正について検討する。 (1)補正事項2については、ニッケル-クロム-合金において、さらに、イットリウム、並びに必要に応じてタンタル、セリウムをそれぞれ特定量含有することを限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 しかし、補正事項1については、ニッケル-クロム-合金において含有される窒素量の数値範囲を、「0.001%」との下限値をもって特定していたところ、その下限値がなくなり、含有される窒素量の数値範囲が拡がったことになり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものには該当しない。 そして、誤記の訂正、明瞭でない記載の釈明を目的とするものでもない。 したがって、上記補正は、特許法第17条の2第5項の各号に掲げるいずれの事項を目的とするものにも該当せず、同法第17条の2第5項の規定に違反するものであるから、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。 (2)仮に上記補正事項1が、審判請求人が審判請求書(第3頁)で述べるように、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるとした場合、上述のとおり、補正事項2は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するから、補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものかどうかについて、以下検討する。 ア 引用刊行物の記載事項 原査定の拒絶の理由に引用された、本出願の優先日前に日本国内において頒布された特開2004-52036号公報(以下、「引用刊行物」という。)には、以下の事項が記載されている。 (a)「【請求項1】 加熱炉内で用いられる部材であって、C:0.1?0.6%(重量%、以下同じ)、Si:3.0%以下、Mn:3.0%以下、Cr:20?40%、Ni:20?65%、Al:1.5?4%、残部Fe及び不可避の不純物からなり、表層部に脱Cr層を有し、該脱Cr層中に、20面積%以上のAl_(2)O_(3)が分散していることを特徴とする耐浸炭性にすぐれる加熱炉用部材。 【請求項2】 W:0.5?5%、Nb:0.5?2%、Mo:0.5?5%、Ti:0.01?0.5%及びZr:0.01?0.5%からなる群から選択される少なくとも一種をさらに含有する請求項1に記載の加熱炉用部材。 【請求項3】 脱Cr層は厚さ100μm以下である請求項1又は請求項2に記載の加熱炉用部材。 【請求項4】 加熱炉用部材は、真空浸炭炉用ラジアントチューブである請求項1乃至請求項3の何れかに記載の加熱炉用部材。」 (b)「【0006】 本発明の目的は、加熱炉内で用いられるラジアントチューブその他の部材について、高真空状態での浸炭処理における耐浸炭性を向上させることである。 【0007】 ・・・ 脱Cr層は、表面から厚さ100μm以下であることが好ましい。なお、脱Cr層とは、Cr酸化物の形成に伴い表層部に形成されるCr含有量の少ない領域を意味する。 ・・・ 【0009】 【作用】 本発明の加熱炉用部材は、表層部に面積率で20%以上のAl_(2)O_(3)が分散しているから、このAl_(2)O_(3)がC侵入のバリヤーとなって、部材の浸炭が防止され、耐浸炭性が向上する。」 (c)「【0015】 本発明の加熱炉用部材として、真空浸炭炉用ラジアントチューブ、真空浸炭炉で使用されるトレイ等の炉内部材の他にも、鉄鋼用ハースロール、石油化学用分解管、水素製造用反応管、ごみ焼却炉用空気加熱管等を例示することができる。」 (d)「【0016】 次に、合金組成の成分限定理由を説明する。 C:0.1?0.6% Cはオーステナイト相の安定化、高温クリープ破断強度の向上及び溶接性の向上に寄与する。その効果は0.1%以上から認められ、増量と共に効果を増すが、0.6%を超えると室温引張延性の低下が大きくなるため、上限を0.6%とする。 ・・・ 【0019】 Cr:20?40% 1100℃までの高温強度と耐酸化性を確保するために、Crは20%以上含有させる必要がある。 ・・・ 【0020】 Ni:20?65% Niはオーステナイト相を安定化させ、耐酸化性及び高温強度を確保するために、20?65%含有させる。 ・・・ 【0021】 Al:1.5?4% Alは耐酸化性を向上させる共に、酸化物であるAl_(2)O_(3)が表面に分散して存在することにより、Al_(2)O_(3)がバリヤーとなって耐浸炭性の向上に寄与する。・・・含有量は1.5?4%とし、 ・・・ 【0022】 W:0.5?5% Wは高温のクリープ破断強度を向上させるために、添加することが好ましい。0.5%の含有で効果が認められるが、5%を超えるとC-W炭化物を形成して室温の引張延性が低下する。このため、含有量は0.5?5%とし、1.5?3%がより好ましい。 【0023】 Nb:0.5?2% Nbは高温のクリープ破断強度を向上させるために、添加することが好ましい。0.5%の含有で効果が認められるが、2%を超えると室温の引張延性が低下する。 【0024】 Mo:0.5?5% Moは高温のクリープ破断強度を向上させるために、添加することが好ましい。0.5%の含有で効果が認められるが、5%を超えるとC-Mo炭化物を形成して室温の引張延性が低下する。このため、含有量は0.5?5%とし、1?3%がより好ましい。 【0025】 Ti:0.01?0.5% Ti高温のクリープ破断強度を向上させるために、添加することが好ましい。0.01%の含有で効果が認められるが、0.5%を超えると室温の引張延性の低下を招く。このため、含有量は0.01?0.5%とし、0.1?0.3%がより好ましい。 【0026】 Zr:0.01?0.5% Zrは高温のクリープ破断強度を向上させるために、添加することが好ましい。0.01%の含有で効果が認められるが、0.5%を超えると室温の引張延性の低下を招く。このため、含有量は0.01?0.5%とし、0.15?0.35%がより好ましい。 【0027】 本発明の加熱炉用部材を構成する上記合金は、上記成分を含有し、残部は実質的にFeである。なお、実質的とは、P、S等、合金の溶製上不可避的に含まれる不純物元素の含有は許容されることを意味する。」 イ 引用刊行物記載の発明 上記記載事項(a)-(d)によれば、引用刊行物には、 「石油化学用分解管等の加熱炉用部材に適用される高い耐酸化性、高い耐浸炭性、高温クリープ破断強度を有するNi-Cr-合金であって、 C:0.1?0.6%(重量%、以下同じ)、Si:3.0%以下、Mn:3.0%以下、Cr:20?40%、Ni:20?65%、Al:1.5?4%を含有し、さらに、W:0.5?5%、Nb:0.5?2%、Mo:0.5?5%、Ti:0.01?0.5%及びZr:0.01?0.5%からなる群から選択される少なくとも一種を含有し、残部Fe及び不可避の不純物からなり、表層部に脱Cr層を有し、該脱Cr層中に、20面積%以上のAl_(2)O_(3)が分散しているNi-Cr-合金。」(以下、「引用発明」という。)が記載されている。 ウ 対比・判断 本願補正発明と引用発明を対比すると、本願明細書(【0011】-【0013】)の記載によれば、ニオブ、チタン、タングステン、モリブデン等は長時間クリープ破断強度を改善するものであり、同様にこれらの成分を含有する引用発明における「高温クリープ破断強度」とは、「長時間クリープ破断強度」も包含するものといえる。 よって、引用発明における「高温クリープ破断強度」は、本願補正発明の「長時間クリープ破断強度及び耐クリープ性」に相当する。 また、引用発明において、Feの含有量としては、最大でも58.39%(100-(0.1+20+20+1.5+0.01)=58.39)である。 したがって、両者は、 「高い耐酸化性、高い耐浸炭性、長時間クリープ破断強度及び耐クリープ性を有する、ニッケル-クロム-合金において、 0.4?0.6%の炭素、 28?33%のクロム、 15?25%の鉄、 2?4%のアルミニウム、 2%までのケイ素、 2%までのマンガン、 0.5?1.5%までのニオブ、 0.5?1.0%までのタングステン、 0.01?0.5%までのチタン、 0.01?0.5%までのジルコニウム、 0.5%のモリブデン、 残り溶融法由来の不純物を含むニッケル から成る、前記ニッケル-クロム-合金。」である点で一致し、以下の点で相違する。 (相違点1) 本願補正発明では、「0.1%までの窒素」を含有するのに対し、引用発明ではその記載がない点。 (相違点2) 本願補正発明では、「0.001?0.3%のイットリウム」を含有するのに対し、引用発明ではその記載がない点。 上記各相違点について検討する。 ・(相違点1)について 上記記載事項(d)によれば、引用発明は、合金溶製上の不可避的に含まれる不純物元素を含むものであるところ、通常、窒素が不可避的に含まれることは技術常識であり、石油化学用分解管用のニッケル-クロム合金において、窒素を0.001?0.1%程度含有するものは周知である(例えば、下記文献1、2参照)。 そうすると、当該相違点は実質的な相違点でないか、あるいは、当業者が容易になし得ることである。 文献1:特開平2-263895号公報 「[産業上の利用分野] この発明は、ナフサ、エタン、ガスオイル等を水蒸気とともに750℃?1100℃の温度で加熱炉内に設けられた耐熱鋼管内で分解し、エチレン等の軽質不飽和炭化水素を製造する目的に使用される管(以下、エチレン分解炉管という)と、その製造方法に関する。」(第1頁左下欄下から第2行-右下欄第5行) 「 「 」(第6頁右上欄) 供試材No5として、Nを0.08%含有するNi-Cr合金が記載されている。」 文献2:特開2001-40443号公報 「【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、熱間加工性、溶接性および耐浸炭性に優れた高温強度の高いNi基耐熱合金に係わり、特にナフサ、プロパン、エタン、ガスオイル等の原料を水蒸気とともに800℃以上の高温で分解し、エチレン、プロピレン等の石油化学基礎製品を製造するエチレンプラント用分解炉に使用される管の素材として好適なNi基耐熱合金に関する。」 「【0036】Y、La、CeおよびNd:これらの元素は、主として熱サイクル条件下でのアルミナ皮膜の剥離を防止し、温度が変動する環境下での使用においても耐浸炭性および耐コーキング性を向上させる。その効果を発揮させるためにはY、La、CeおよびNdともそれぞれ0.001%以上が必要である。しかし、過剰に含有させると加工性が悪化し、またアルミナ皮膜剥離防止の効果も飽和するので、上限はY、La、CeおよびNdともそれぞれ0.1%とするのがよい。これらの元素は1種だけ含有させてもよいし、また2種以上複合で含有させてもよい。」 「【0038】N:Nは、元来固溶強化により高温での強度を高めるのに有効であるが、Al含有ニッケル基合金では、鋼中でAlNとして析出するために固溶強化が期待できないばかりか熱間加工性、溶接性を著しく阻害する。これらの弊害を防止するためには0.012%以下にするのがよい。可能な限り低減することが好ましく、望ましくは0.006%以下である。・・・」 ・(相違点2)について 石油化学用分解管等用のAl含有ニッケル-クロム合金において、アルミナ皮膜(酸化皮膜)の剥離防止、すなわち密着性を高めるべく、Yを0.4%以下程度含有させることは周知であり(例えば、上記文献2、下記文献3参照)、同様の目的で、引用発明において、Yをその程度の量含有させ、当該相違点に係る構成とすることは当業者が容易になし得ることである。 そして、Yの含有によるクリープ耐性の改善も周知の事項である(例えば、下記文献4参照)。 文献3:特開2003-221634号公報 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は高クロム-高ニッケル系耐熱合金に関し、さらに詳しくは、高温における耐食性が重要となる化学プラントにおける周辺機器や改質炉、・・・として好適に用いられる高クロム-高ニッケル系耐熱合金の改良に関するものである。」 「【0006】本発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、浸炭腐食及びメタルダスティングコロージョンに対する耐食性と加工性に優れた高クロム-高ニッケル系耐熱合金の提供を目的とする。」 「【0017】Y0.4%以下(0%も含む):Yは合金中の微量不純物であるSを硫化物として合金母材中に固定すると同時に、酸化皮膜と母材の境界に析出して皮膜の密着性を高め、高温使用時における耐水蒸気酸化性などを向上させると同時に、耐食性も向上させる元素であり、必要により0.4%以下の範囲で含有する。」 文献4:特開昭63-53234号公報 「2.特許請求の範囲 クロム20?25重量%,モリブデン7?12重量%,ニオブ2.5?5.5重量%,鉄5重量%以下,マンガン0.5重量%以下,ケイ素0.5重量%以下,アルミニウム0.7重量%以下,チタン0.7重量%以下,炭素0.15重量%以下,残部が実質的にニッケルから成るニッケル基合金にイットリウム0.005?0.15重量%及び/又はマグネシウム0.005?0.03重量%を含有させていることを特徴とする耐熱・高強度構造部材」(第1頁左下欄第4-14行) 「[発明の効果] ・・・、本発明の構造部材は、高温クリープラプチャー,疲労特性のいずれもが優れている。これは、この合金がY、Mgを所定量含有することに基づく特性の向上である。」(第3頁左下欄第6-11行) そして、本願補正発明は、引用刊行物の記載及び周知技術からは予想しえない格別の効果を奏するものとは認められない。 したがって、本願補正発明は、引用発明及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 エ まとめ 以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。 第3.本願発明について 1 本願発明 本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成26年1月23日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された上記「第2.1」の(補正前)として記載されたとおりのものである。 2 引用刊行物の記載事項及び引用発明 原査定の拒絶の理由に引用された刊行物の記載事項及び引用発明は、上記「第2.2(2)ア」及び「第2.2(2)イ」に記載したとおりである。 3 対比・判断 本願発明は、前記「第2.」で検討した本願補正発明において必須含有成分であるイットリウムを含有しないものも含み、「必要に応じて 1.5%までのタンタル、0.5%までのセリウムを含む」との限定事項が省かれており、必要に応じて含むとされるタンタル、セリウムを含有しないものも含み、窒素の含有量について、本願補正発明において「0.1%まで」とされるものが、「0.001?0.1%」と特定される以外は、本願補正発明において特定される事項を全て含むものである。 そうすると、本願発明は、本願補正発明において、上記(相違点2)に係る特定を省いたものに相当しており、本願発明と引用発明は、上記(相違点1)の点においてのみ相違することになるから、本願発明は、引用刊行物に記載された発明であるか、引用刊行物に記載された発明及び周知の技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第4.むすび 以上のとおり、本願請求項1に係る発明は、特許法第29条第1項第3号あるいは同条第2項の規定に該当し、特許を受けることができないものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2015-07-22 |
結審通知日 | 2015-07-27 |
審決日 | 2015-08-19 |
出願番号 | 特願2011-531390(P2011-531390) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(C22C)
P 1 8・ 113- Z (C22C) P 1 8・ 572- Z (C22C) P 1 8・ 575- Z (C22C) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 馳平 憲一、市川 篤 |
特許庁審判長 |
池渕 立 |
特許庁審判官 |
木村 孔一 鈴木 正紀 |
発明の名称 | ニッケル-クロム-合金 |
代理人 | 久野 琢也 |
代理人 | アインゼル・フェリックス=ラインハルト |