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審決分類 |
審判 査定不服 5項独立特許用件 取り消して特許、登録 B01J 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 B01J 審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 取り消して特許、登録 B01J |
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管理番号 | 1310697 |
審判番号 | 不服2015-366 |
総通号数 | 195 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2016-03-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2015-01-07 |
確定日 | 2016-02-25 |
事件の表示 | 特願2010- 165「排ガス浄化用触媒」拒絶査定不服審判事件〔平成23年 7月14日出願公開、特開2011-136319、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1.手続の経緯 本願は、平成22年 1月 4日の出願であって、平成26年 1月24日付けの手続補正がされ、これに対し同年 5月16日付けで通知された拒絶理由により同年10月 7日付けで拒絶査定がされ、これを不服とする平成27年 1月 7日付けの本件審判請求と同時に手続補正がされたものである。 第2.補正の却下の決定 1.結論 平成27年 1月 7日付けの手続補正(以下、「請求時補正」という。)を却下する。 2.理由 (1)補正の内容及び目的 請求時補正は、請求項1に記載された、 「上担体は、酸化セリウム、酸化ジルコニウム及び/又はセリウムとジルコニウムの複合酸化物を有する第1粒子と、酸化アルミニウムを有する第2粒子と、前記第1粒子及び前記第2粒子のそれぞれの表面に偏析されたNdとを有する」を、 「上担体は、酸化セリウム、酸化ジルコニウム及び/又はセリウムとジルコニウムの複合酸化物を有する第1粒子と、酸化アルミニウムを有する第2粒子とが互いに介在して形成された二次粒子、及びNdを焼成することにより、前記Ndが前記第1粒子及び前記第2粒子のそれぞれの表面に偏析されている」に変更する補正を含むものである。 この補正は、発明特定事項として記載した「第1粒子及び第2粒子のそれぞれの表面に偏析されたNd」が、「二次粒子、及びNdを焼成する」ことにより形成されたという製法限定をするものであるから、いわゆる特許請求の範囲の限定的減縮を目的とするものと解される。 してみると、補正後の請求項1に係る発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものでなければならない。 (2)独立特許要件 本願明細書の【0064】【0065】には、 「・・・この粉末は、La添加CeO_(2)-ZrO_(2)からなる第1粒子とLa添加Al_(2)O_(3)からなる第2粒子が混合、凝集した二次粒子よりなる。 硝酸ネオジムを水溶化し、この粉末を混合、攪拌させた。攪拌後、120℃×40時間で乾燥させ、900℃×5時間で焼成した。これにより、第1粒子及び第2粒子の表面層にNdが偏析されて、粉末状の無機混合酸化物が得られる。」ことが記載されている。 これによると、「第1粒子及び第2粒子のそれぞれの表面に偏析されたNd」は、水溶化されたNdと二次粒子を混合、撹拌、乾燥することにより、二次粒子を構成する第1粒子及び第2粒子の表面にNdが付着して形成されたのであって、焼成は、付着したNdを各粒子に焼結する工程にすぎないと認められる。 してみると、補正後の請求項1に記載された製法限定は、発明の詳細な説明に記載されたものではなく、また、技術的に明確なものとはいえない。 したがって、補正後の請求項1に係る発明は、特許法第36条第6項第1号又は第2号に規定する要件を満たしていないから、特許出願の際独立して特許を受けることができるものではない。 (3)まとめ よって、上記補正を含む請求時補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3.拒絶理由の有無 請求時補正は却下したので、本願の請求項1?4に係る発明は、平成26年 1月24日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲において、請求項1?4に記載されている事項により特定されるとおりのものと認める。 そして、本願については、原査定の拒絶の理由を検討しても、その理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2016-02-15 |
出願番号 | 特願2010-165(P2010-165) |
審決分類 |
P
1
8・
537-
WY
(B01J)
P 1 8・ 536- WY (B01J) P 1 8・ 575- WY (B01J) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 森坂 英昭、植前 充司、菊地 則義 |
特許庁審判長 |
新居田 知生 |
特許庁審判官 |
中澤 登 大橋 賢一 |
発明の名称 | 排ガス浄化用触媒 |
代理人 | 大川 宏 |