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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 B65G
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B65G
管理番号 1312291
審判番号 不服2015-14203  
総通号数 197 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-05-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-07-28 
確定日 2016-03-10 
事件の表示 特願2010-293320「物品搬送装置」拒絶査定不服審判事件〔平成24年 7月26日出願公開、特開2012-140208〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯

本件出願は、平成22年12月28日の出願であって、平成26年10月21日付けで拒絶理由が通知され、平成26年12月4日に意見書が提出されるとともに明細書及び特許請求の範囲について補正する手続補正書が提出され、平成27年6月11日付けで拒絶査定がされ、これに対して、平成27年7月28日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に明細書及び特許請求の範囲について補正する手続補正書が提出されたものである。

第2 平成27年7月28日付けの手続補正についての補正却下の決定

〔補正却下の決定の結論〕
平成27年7月28日付けの手続補正を却下する。

〔理由〕
1 本件補正の内容
平成27年7月28日付けで提出された手続補正書による手続補正(以下、「本件補正」という。)は、特許請求の範囲に関して、本件補正により補正される前の(すなわち、平成26年12月4日付けで提出された手続補正書により補正された)下記(a)に示す請求項1を下記(b)に示す請求項1と補正するものである。

(a) 本件補正前の特許請求の範囲の請求項1

「【請求項1】
1つの駆動源からの動力を、クラッチ機構を介して複数の搬送機構に伝達する物品搬送装置であって、
前記クラッチ機構は、
突起部を有する雄側部材と、
前記突起部と係合可能な凹部を有する雌側部材と、
を具備し、
前記雌側部材には、
前記突起部を前記凹部へと案内するテーパ部が形成され、
前記テーパ部は、前記凹部における前記雌側部材が回転する方向側の側面にのみ形成される、
ことを特徴とする物品搬送装置。」

(b) 本件補正後の特許請求の範囲の請求項1

「【請求項1】
1つの駆動源からの動力を、クラッチ機構を介して複数の搬送機構に伝達する物品搬送装置であって、
前記クラッチ機構は、
突起部を有する雄側部材と、
前記突起部と係合可能な凹部を有する雌側部材と、
を具備し、
前記雌側部材には、
前記突起部を前記凹部へと案内するテーパ部が形成され、
前記テーパ部は、前記凹部における前記雌側部材が回転する方向側の側面にのみ形成され、
前記雄側部材は、雌側部材に近接離間する方向へ摺動可能に支持されるとともに、雌側部材に近接する方向に常時付勢されている、
ことを特徴とする物品搬送装置。」
(下線は補正箇所を示すために請求人が付したものである。)

2 本件補正の目的
本件補正は、特許請求の範囲の請求項1に関して、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1における「雄側部材」について、「、前記雄側部材は、雌側部材に近接離間する方向へ摺動可能に支持されるとともに、雌側部材に近接する方向に常時付勢されている、」という限定を追加するものであるから、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1に係る発明の発明特定事項である「雄側部材」の支持形態及び付勢状態を限定するものといえる。
したがって、特許請求の範囲の請求項1についての本件補正は、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1に係る発明の発明特定事項を限定することを含むものであって、本件補正前の請求項1に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一であるので、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そこで、本件補正によって補正された特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下、「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について、以下に検討する。

3 独立特許要件の判断
(1) 刊行物に記載された発明

ア 刊行物1の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用され、本件出願の出願前に頒布された実願昭60-076404号(実開昭61-193917号)のマイクロフィルム(以下、「刊行物1」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。

a 「第1図に示す如く、コンベヤ11,コンベヤ12およびコンベヤ13は夫々モータ17により駆動されるチェーン歯車14とチェーン歯車15、およびチェーン16により、左右両方向に選択駆動される。」(明細書第4ページ19行ないし第5ページ3行)

b 「搬送台車1は(以下、台車1と称呼する)は油圧シリンダ18に駆動され、コンベヤ11とコンベヤ12の間と、コンベヤ13の側端の間を移動可能に配設される。台車1は上記自走コンベヤに搬送品を受渡しする搬送手段であるコンベヤを有し、そのコンベヤ軸21の一側には一方向クラッチ2と、係止部材の一つである爪クラッチ3が、他側にはチェーン歯車17aが装着され、コンベヤ軸22の一側には一方向クラッチ2aと爪クラッチ3が、他側にはチェーン歯車17aと後述するコンベヤ13側の爪クラッチ4と咬合する如く爪クラッチ3が装着される。コンベヤ軸21と22の各々に装着されるチェーン歯車17aはチェーンにより連結されて、台車1のコンベヤを駆動する。一方向クラッチ2は台車1のコンベヤが例えば右回りのときは、爪クラッチ3と咬合して爪クラッチ3の回転を台車1のコンベヤ軸21に伝導し、このとき一方向クラッチ2aは係合する爪クラッチ3との咬合は離れる。反対に台車1のコンベヤが左回りのときは、一方向クラッチ2aが爪クラッチ3と咬合し、一方向クラッチ2は爪クラッチ3との咬合は離れる。」(明細書第5ページ4行ないし第6ページ5行)

c 「第1図および第3図(A)に示す如く、コンベヤ11からコンベヤ12に搬送品を移動させるときの台車1の作用は、コンベヤ11側のチェーン歯車5によりチェーン歯車6と爪クラッチが駆動され、爪クラッチに咬合する爪クラッチ3と一方向クラッチ2の軸が台車1のコンベヤ軸21を回転させ、チェーン連結によってチェーン歯車17aが駆動されて台車1のコンベヤ11とコンベヤ12と同じ方向に駆動させて、台車1のコンベヤは、コンベヤ11から搬送品を受取ると同時にコンベヤ12に移し替える。このとき一方向クラッチ2aの咬合は離脱する。」(明細書第7ページ4行ないし15行)

イ 上記ア及び図面の記載から分かること

d 上記アのaないしc並びに第1図及び第3図(a)からみて、コンベヤ11を駆動するモータ17は1つであり、当該モータ17により爪クラッチ3及び爪クラッチ4を介して台車1も駆動することが理解できる。
したがって、1つのモータ17からの動力を、爪クラッチ3及び爪クラッチ4を介してコンベヤ11及び台車1に伝導する搬送台車の搬出入装置があることが分かる。

e 上記アのaないしc並びに第1図及び第3図(a)からみて、コンベヤ11を駆動するモータ17により駆動する爪クラッチ3には、台車1のコンベヤが右回りのときは爪クラッチ3の回転を台車1のコンベヤ軸21に伝導し、左回りのときは伝導しない一方向クラッチ2が連結されていることが理解できる。
したがって、爪クラッチ3は一方向の回転の動力のみ台車1に伝導することが分かる。

ウ 刊行物1に記載された発明
したがって、上記ア及びイを総合すると、刊行物1には次の発明(以下、「刊行物1に記載された発明」という。)が記載されていると認める。

「1つのモータ17からの動力を、爪クラッチ3及び爪クラッチ4を介してコンベヤ11及び台車1に伝導する搬送台車の搬出入装置であって、爪クラッチ3は一方向の回転の動力のみ台車1に伝導する搬送台車の搬出入装置。」

エ 刊行物2の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用され、本件出願の出願前に頒布された特開平08-166024号公報(以下、「刊行物2」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。

a 「【0012】
【実施例】この発明の一実施例の駆動装置は、図1に示すように、出力軸1を突出したモータ等である駆動源2と、該駆動源2の出力軸1と軸心を一致したスプライン穴3を先端に開口した継手部材4と、該継手部材4を前記駆動源2の出力軸1に軸方向である矢印X方向へスライド自在に連結するスライド機構5と、前記継手部材4のスプライン穴3に着脱自在に噛合するスプライン6を前記スプライン穴3に対抗する位置に形成した従動軸7とを備えたものである。
【0013】前記継手部材4は、図1乃至図3(a),(b) に示すように、先端が開口した筒体4aの内周面に歯3bを設けてスプライン穴3を形成し、該スプライン穴3と軸心を一致する回転軸4bを後端面に連結したものである。前記スプライン穴3は、前記歯3bの開口付近を面取りして矢印X方向に対し傾斜角度が例えば45度である一の傾斜面3aを形成している。また、前記歯3bの開口付近は、図2によく表れているように先端を尖らせて平面視形状を剣先状としている。これは、前記継手部材4をスライドして前記スプライン穴3に前記従動軸7のスプライン6を嵌入するに際して、前記スプライン穴3の歯3bと前記スプライン6の歯6bとをスムーズに噛合させるためである。
【0014】前記従動軸7は、前記スプライン6の歯6bの後端付近に、矢印X方向に対し前記一の傾斜面3aと同等又はそれ以下の傾斜角度、例えば30度である他の傾斜面6aを形成している。前記スライド機構5は、周知のものであるため内部構造についての詳細な説明及び図示を省略するが、前記継手部材4の回転軸4bを矢印X方向にスライド自在に支持し、且つ前記駆動源2の出力軸1の駆動力を前記回転軸4bに伝達するスライド継手部8と、該スライド継手部8の上部に固定され作動棒9aを矢印X方向に進退する油圧シリンダ9と、該油圧シリンダ9の作動棒9aの先端に取付けられ前記筒体4aを回転自在に支持すると支持部材10とからなる。
【0015】このように構成した駆動装置によれば、前記継手部材4を先方へスライドして前記駆動源2の出力軸1を回転駆動した状態で前記両方の傾斜面3a,6aを摺接すると、前記両方の傾斜面3a,6aの間の摩擦力により前記従動軸7を前記駆動源2の出力軸1と同等の回転数で回転することができる。この状態で、更に継手部材4を先方へスライドすると、前記従動軸7のスプライン6が前記継手部材4のスプライン穴3の奥方へ嵌入することになり、前記スプライン穴3の歯3bと従動軸7の歯6bとを完全に噛合させることができる。逆に、前記スプライン6の歯6bと前記スプライン穴3の歯3bとが噛合した状態で、前記継手部材4を後方へスライドすると、前記継手部材4のスプライン穴3から前記従動軸7のスプライン6を抜出すことができる。」
(段落【0012】ないし【0015】)

オ 上記エ及び図面の記載から分かること
上記エのa及び図1ないし図3からみて、継手部材4は、駆動源2により駆動される歯6bを有するスプライン6と、歯6bと噛合する歯3bを有するスプライン穴3と、を具備していることが分かる。
また、歯6bと噛合する歯3bの間は凹部であることが分かる。

カ 刊行物2に記載された技術
したがって、上記エ及びオを総合すると、刊行物2には次の技術(以下、「刊行物2に記載された技術」という。)が記載されていると認める。

「駆動源2により駆動される歯6bを有するスプライン6と、歯6bと噛合する歯3bの間の凹部を有するスプライン穴3と、を具備している継手部材4。」

(2) 対比・判断

本件補正発明と刊行物1に記載された発明を対比すると、刊行物1に記載された発明における「モータ17」、「爪クラッチ3及び爪クラッチ4」、「コンベヤ11及び台車1」、「伝導」及び「搬送台車の搬出入装置」は、その構造及び機能又は技術的意義からみて、それぞれ、本件補正発明における「駆動源」、「クラッチ機構」、「複数の搬送機構」、「伝達」、及び「物品搬送装置」に相当する。
したがって、本件補正発明と刊行物1に記載された発明は、「1つの駆動源からの動力を、クラッチ機構を介して複数の搬送機構に伝達する物品搬送装置。」である点で一致し、次の点で相違する。

<相違点>
本件補正発明においては、「クラッチ機構」は「突起部を有する雄側部材と、突起部と係合可能な凹部を有する雌側部材と、を具備し、雌側部材には、突起部を凹部へと案内するテーパ部が形成され、テーパ部は、凹部における雌側部材が回転する方向側の側面にのみ形成され、前記雄側部材は、雌側部材に近接離間する方向へ摺動可能に支持されるとともに、雌側部材に近接する方向に常時付勢されている、」のに対して、刊行物1に記載された発明においては、「爪クラッチ3は一方向の回転の動力のみ台車1に伝導する」ものであるところ、「爪クラッチ3及び爪クラッチ4」がどのように形成されているのか不明な点(以下、「相違点」という。)。

上記相違点について検討する。

刊行物1には爪クラッチ3及び爪クラッチ4の具体的な形状は記載されていないため、当業者が刊行物1に記載された発明を実施するにあたり爪クラッチ3及び爪クラッチ4の具体的な形状を選択する必要があるところ、爪クラッチ機構において、歯の形状がスプライン形状のものは、本件出願前周知の技術(以下、「周知技術1」という。必要ならば特開平10-231846号公報段落【0002】及び図16等を参照。)であるから、刊行物1に記載された発明における爪クラッチ3及び爪クラッチ4について、その具体的な形状として刊行物2に記載された技術を適用し、モータ17側(駆動源側)の爪クラッチ4を歯の間に凹部を有するスプライン穴形状とし、爪クラッチ3を歯を有するスプライン形状とすることは、当業者が容易になし得たことである。
また、クラッチ機構は機械的に噛み合う構造を噛み合わせたり離したりすることにより、2つの動力伝達軸の間で回転を伝達したり遮断したりするものであることから、機械的な噛み合いをスムーズに行うことはクラッチ機構が有する普遍的な課題(以下、「周知課題」という。)であり、刊行物1に記載された発明においても当然に内在している課題である。
そして、クラッチ機構において機械的な噛み合いをスムーズに行うための構成としてテーパ部を設けることは、クラッチ機構という技術分野における常套手段にすぎず、駆動側部材の凹部における駆動側部材が回転する方向側の側面にのみテーパ部を形成することは本件出願前周知の技術(以下、「周知技術2」という。必要ならば特開2000-249164号公報段落【0021】ないし【0029】及び図5ないし図10並びに特開2010-242895号公報段落【0028】、【0029】及び図3等を参照。)である。
さらに、刊行物1に記載された発明における爪クラッチ3は一方向の回転の動力のみ台車1に伝導するものであるため、爪クラッチ3及び爪クラッチ4とが機械的な噛み合いをする際に動力を伝導する一方向の回転時に特に機械的な噛み合いをスムーズに行う必要が生じることから、刊行物1に記載された発明に周知技術2を適用し、モータ17側(駆動側)の爪クラッチ4の凹部における爪クラッチ4が動力を伝導する回転方向側の側面にのみテーパ部を形成する構成とすることは当業者が容易になし得たことである。
加えて、クラッチ機構において機械的な噛み合いをスムーズに行うための構成として、雄側部材に近接離間する方向へ摺動可能に支持されるとともに、雌側部材に近接する方向に常時付勢する構成は本件出願前周知の技術(以下、「周知技術3」という。必要ならば特開2001-193755号公報段落【0043】ないし【0049】及び図1ないし図3並びに特開2004-100942号公報段落【0034】ないし【0038】及び図3ないし図5等を参照。)であり、刊行物1に記載された発明に周知技術3を適用し、爪クラッチ3及び爪クラッチ4の雄側部材を、近接離間する方向へ摺動可能に支持されるとともに、雌側部材に近接する方向に常時付勢する構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

以上を総合すると、刊行物1に記載された発明に、周知課題を考慮し、刊行物2に記載された技術並びに周知技術1ないし3を適用し、相違点に係る本件補正発明の発明特定事項とすることは、当業者であれば、容易に想到できたことである。

そして、本件補正発明は、全体としてみても、刊行物1に記載された発明、刊行物2に記載された技術、周知技術1ないし3及び周知課題から予測される以上の格別な効果を奏するものではない。

したがって、本件補正発明は、刊行物1に記載された発明、刊行物2に記載された技術、周知技術1ないし3及び周知課題に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際に独立して特許を受けることができないものである。

(3) むすび

請求項1における上記補正について以上のとおりであるから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって、補正却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本件発明について

1 本件発明
平成27年7月28日付けの手続補正は前述したとおり却下されたので、本件出願の請求項1に係る発明は、平成26年12月4日付けの手続補正書により補正された明細書、特許請求の範囲及び出願当初の図面の記載からみて、特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、前記第2の〔理由〕1(a)の請求項1に記載されたとおりのものである。

2 刊行物に記載された発明
原査定の拒絶の理由に引用された刊行物1、刊行物1の記載事項及び刊行物1に記載された発明は、前記第2の〔理由〕2(1)アないしウに記載したとおりであり、原査定の拒絶の理由に引用された刊行物2、刊行物2の記載事項及び刊行物2に記載された技術は、前記第2の〔理由〕2(1)エないしカに記載したとおりである。

3 対比・判断
本件発明は、前記第2の〔理由〕2において検討した本件補正発明から「前記雄側部材は、雌側部材に近接離間する方向へ摺動可能に支持されるとともに、雌側部材に近接する方向に常時付勢されている」という発明特定事項を省いたものに相当する。
そうすると、本件発明の発明特定事項を実質的に全て含む本件補正発明が、前記第2の〔理由〕2に記載したとおり、刊行物1に記載された発明、刊行物2に記載された技術、周知技術1ないし3及び周知課題に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件発明も、本件補正発明から省かれた「前記雄側部材は、雌側部材に近接離間する方向へ摺動可能に支持されるとともに、雌側部材に近接する方向に常時付勢されている」との発明特定事項についての検討が不要となる以外は同様の理由により、刊行物1に記載された発明、刊行物2に記載された技術、周知技術1、周知技術2及び周知課題に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

そして、本件発明は、全体としてみても、刊行物1に記載された発明、刊行物2に記載された技術、周知技術1、周知技術2及び周知課題から予測される以上の格別な効果を奏するものではない。

したがって、本件発明は、刊行物1に記載された発明、刊行物2に記載された技術、周知技術1、周知技術2及び周知課題に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

4 むすび
以上のとおり、本件発明は、刊行物1に記載された発明、刊行物2に記載された技術、周知技術1、周知技術2及び周知課題に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないので、本件出願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2016-01-08 
結審通知日 2016-01-12 
審決日 2016-01-25 
出願番号 特願2010-293320(P2010-293320)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (B65G)
P 1 8・ 575- Z (B65G)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 大野 明良大谷 光司  
特許庁審判長 伊藤 元人
特許庁審判官 槙原 進
梶本 直樹
発明の名称 物品搬送装置  
代理人 矢野 寿一郎  
代理人 家入 健  
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