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審決分類 審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 取り消して特許、登録(定型) H01B
審判 査定不服 特17 条の2 、4 項補正目的 取り消して特許、登録(定型) H01B
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録(定型) H01B
管理番号 1312413
審判番号 不服2015-14966  
総通号数 197 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-05-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-08-07 
確定日 2016-04-05 
事件の表示 特願2010-208669「フレキシブルフラットケーブル」拒絶査定不服審判事件〔平成24年 3月29日出願公開、特開2012- 64478、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成22年9月17日の出願であって、平成27年1月30日付けで拒絶理由が通知され、平成27年3月23日付けで手続補正がされ、平成27年4月30日付けで拒絶査定がされ、これに対し、平成27年8月7日に拒絶査定不服審判が請求され、同時に手続補正がされたものである。

第2 平成27年8月7日付け手続補正(以下、「本件補正」という。)についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成27年8月7日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1.補正の内容
本件補正は、特許請求の範囲について、補正前の
「【請求項1】
発泡ポリエステル系樹脂絶縁層(1a,1b,1)と、前記発泡ポリエステル系樹脂絶縁層(1a,1b,1)に積層されたポリオレフィン系接着剤層(2)と、前記ポリオレフィン系接着剤層(2)に埋設された複数の導体線(3a?3d)とを具備し、前記ポリオレフィン系接着剤層(2)の誘電率が前記発泡ポリエステル系樹脂絶縁層(1a,1b,1)の誘電率よりも小さいことを特徴とするフレキシブルフラットケーブル(101,102)。
【請求項2】
請求項1に記載のフレキシブルフラットケーブル(101,102)において、前記発泡ポリエステル系樹脂絶縁層(1a,1b,1)の誘電率が2.4?3.0であることを特徴とするフレキシブルフラットケーブル(101,102)。」
から、
「【請求項1】
発泡ポリエステル系樹脂絶縁層と、前記発泡ポリエステル系樹脂絶縁層に積層されたポリオレフィン系接着剤層と、前記ポリオレフィン系接着剤層に埋設された複数の導体線とを具備し、
前記発泡ポリエステル系樹脂絶縁層の発泡率が10?50%で且つ誘電率が2.4?3.0であり、
前記ポリオレフィン系接着剤層の誘電率が前記発泡ポリエステル系樹脂絶縁層の誘電率よりも小さいことを特徴とするフレキシブルフラットケーブル。
【請求項2】
発泡ポリエステル系樹脂絶縁層と、前記発泡ポリエステル系樹脂絶縁層に積層されたポリオレフィン系接着剤層と、前記ポリオレフィン系接着剤層に埋設された複数の導体線とを具備するフレキシブルフラットケーブルの製造方法であって、
発泡率を10?50%の範囲で制御して前記発泡ポリエステル系樹脂絶縁層の誘電率を2.4?3.0とし、
構成成分を調整して前記ポリオレフィン系接着剤層の誘電率を前記発泡ポリエステル系樹脂絶縁層の誘電率よりも小さくすることを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの製造方法。」
と補正するものである。

2.補正の適否
補正前の請求項1,2は、いずれも「フレキシブルフラットケーブル」の発明であり、補正後の請求項2は、補正前の請求項1,2に記載された発明とはカテゴリの異なる「フレキシブルフラットケーブルの製造方法」の発明である。
したがって、補正後の請求項2は補正前の請求項1,2と対応していない請求項を追加するものであり、このような補正前の請求項と対応していない新たな請求項を追加する補正は、請求項の削除、特許請求の範囲の減縮、誤記の訂正、明りょうでない記載の釈明の何れを目的とするものにも該当しないことは明らかである。

よって、本件補正は、特許法第17条の2第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1.本願発明
平成27年8月7日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1,2に係る発明は、平成27年3月23日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1,2に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。
「【請求項1】
発泡ポリエステル系樹脂絶縁層(1a,1b,1)と、前記発泡ポリエステル系樹脂絶縁層(1a,1b,1)に積層されたポリオレフィン系接着剤層(2)と、前記ポリオレフィン系接着剤層(2)に埋設された複数の導体線(3a?3d)とを具備し、前記ポリオレフィン系接着剤層(2)の誘電率が前記発泡ポリエステル系樹脂絶縁層(1a,1b,1)の誘電率よりも小さいことを特徴とするフレキシブルフラットケーブル(101,102)。
【請求項2】
請求項1に記載のフレキシブルフラットケーブル(101,102)において、前記発泡ポリエステル系樹脂絶縁層(1a,1b,1)の誘電率が2.4?3.0であることを特徴とするフレキシブルフラットケーブル(101,102)。」

2.当審の判断
本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2016-03-22 
出願番号 特願2010-208669(P2010-208669)
審決分類 P 1 8・ 121- WYF (H01B)
P 1 8・ 536- WYF (H01B)
P 1 8・ 57- WYF (H01B)
最終処分 成立  
前審関与審査官 和田 財太  
特許庁審判長 小曳 満昭
特許庁審判官 高瀬 勤
山澤 宏
発明の名称 フレキシブルフラットケーブル  
代理人 吉村 俊一  

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